JP2895800B2 - 倒落防止具 - Google Patents

倒落防止具

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JP2895800B2
JP2895800B2 JP10030796A JP10030796A JP2895800B2 JP 2895800 B2 JP2895800 B2 JP 2895800B2 JP 10030796 A JP10030796 A JP 10030796A JP 10030796 A JP10030796 A JP 10030796A JP 2895800 B2 JP2895800 B2 JP 2895800B2
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利弘 吉野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、棚板等からなる被
取付部に取付けられて被取付部に載置されている物品の
倒落を防止する倒落防止具に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、倒落防止具としては、例えば、実
公平2−6840号公報に記載のものが知られている。
【0003】この従来の倒落防止具は、家具の棚板等の
被取付部に固定される取付ベースと、取付ベースにスラ
イド,回動可能に支持され被取付部の上方へ起立して被
取付部に載置されている物品の倒落を阻止する起立姿勢
と被取付部の側方へ傾倒して被取付部に載置されている
物品の出入れを許容する傾倒姿勢とが選択される可動部
材とからなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の倒落防止
具では、激しい地震の際には、可動部材が激しく揺動し
て起立姿勢から傾倒姿勢に不測に変更されてしまい、被
取付部に載置されている物品の倒落を阻止することがで
きなくなるという問題点がある。
【0005】なお、前述の従来の倒落防止具は、起立姿
勢を保持するための掛金を備える技術も開示されてい
る。然しながら、激しい地震の際には、掛金も激しく揺
動して離脱してしまうおそれがある。
【0006】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたもので、地震による可動部材の揺動を減衰するこ
とのできる倒落防止具を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明に係る倒落防止具は、次のような手段を採用
する。
【0008】即ち、請求項1では、被取付部に固定され
る取付ベースと、取付ベースに支持され被取付部の上方
へ起立して被取付部に載置されている物品の倒落を阻止
する起立姿勢と被取付部の側方へ傾倒して被取付部に載
置されている物品の出入れを許容する傾倒姿勢とが選択
される可動部材とからなる倒落防止具において、前記可
動部材は起立姿勢,傾倒姿勢を回動選択するための回動
軸が固定され、前記取付ベースは回動軸を回転可能に支
承する長孔が上下方向へ設けられ、これら可動部材およ
び取付ベースには当該可動部材が起立して回動軸が長孔
の下限位置にあるときに互いに係合する係合部がそれぞ
れ設けられ、取付ベースと回動軸との間には当該回動軸
を取付ベースの長孔の下限位置に弾圧付勢する弾性部材
を設けてなることを特徴とする。
【0009】この手段では、回動軸で回動可能に組付け
られた可動部材,ベース部材が係合部による係合で可動
部材の起立姿勢を保持し、弾性部材により回動軸を長孔
の下限位置に弾圧している。そして、地震の震動が弾性
部材に吸収されるため、可動部材の揺動が減衰する。地
震の震動を吸収する
【0010】請求項2では、請求項1の倒落防止具にお
いて、可動部材はベース部材に組付けられた本体部と本
体部に着脱可能に支持され被取付部の上に一定高さに配
設されるバー部とからなることを特徴とする。
【0011】被取付部の幅や物品の重量,大きさ等に対
応してバー部の形状等が選択される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る倒落防止具の
実施の形態を図面に基いて説明する。
【0013】この実施の形態では、ベース部材1,可動
部材2,回動軸3,弾性部材4の各部で構成されるもの
を示してある。
【0014】ベース部材1は、棚板等からなる被取付部
Aに当接する長方形の取付板11と、取付板11の一端
部寄りに突出して設けられたブロック部12とにより、
変形のT字形に形成されている。この取付板11のブロ
ック部12が設けられていない端部には、取付ネジBが
挿通される2個のネジ孔13が穿孔されている。なお、
これ等のネジ孔13は、取付強度を高めるために、取付
板11の長さ方向,長さ方向に直交する方向の非同一直
線上に配置されている。また、このブロック部12に
は、内部に取付板11の下面に開口した弾性部材装着穴
14が設けられ、取付板11の長さ方向に向いた端面に
回動軸3を支承するための弾性部材装着穴14に連通し
た長孔15が長軸を上下方向にして設けられ、肩部に段
形の係合部16が設けられている。
【0015】このベース部材1は、図2に示すように、
2個1組として被取付部Aの端部に相対して配置され、
取付板11の長さ方向を配設方向に一致させて、取付ネ
ジBで被取付部Aに固定される。
【0016】可動部材2は、短尺のブロック形の本体部
21と、本体部21に抜差し着脱可能なバー部22とか
らなる。この本体部21は、一端部にベース部材1の係
合部16に対応した切込形の係合部211が設けられ、
他端部の内側面にバー部22が抜差しされる連結用穴2
12が設けられている。なお、本体部21の係合部21
1近くのベース部材1の長孔15に対応する箇所には、
回動軸3が挿通固定される真円形の挿通孔213が穿孔
されている。また、このバー部22は、丸パイプからな
る。
【0017】この可動部材2は、本体部21が連結用穴
212を相対させてベース部材1のブロック部12に被
せられ、挿通孔213への回動軸3の挿通によりベース
部材1に回動可能に組付けられる。なお、可動部材2の
バー部22は、共通の1本の端部が相対する本体部21
が連結用穴212にそれぞれ挿通される。また、回動軸
3の挿通の前には、ベース部材1の弾性部材装着穴14
に弾性部材4が装着される。この弾性部材4の装着は、
ベース部材1の弾性部材装着穴14が取付板11の下面
に開口しているため、取付板11の下面側から簡単に行
われる。
【0018】回動軸3は、円柱形のシャフトからなる。
なお、この回動軸3の一端部には、滑止溝31が設けら
れている。
【0019】この回動軸3は、可動部材2の本体部21
の挿通孔213へ打込まれ、滑止溝31で抜止め固定さ
れる。
【0020】弾性部材4は、コイルスプリングからな
る。
【0021】この実施の形態によると、ベース部材1,
可動部材2,回動軸3,弾性部材4の各部が組付けられ
た状態で、可動部材2については、被取付部Aの上方へ
起立して被取付部Aに載置されている物品の倒落を阻止
する起立姿勢と、被取付部Aの側方へ傾倒して被取付部
Aに載置されている物品の出入れを許容する傾倒姿勢と
が選択可能になる。
【0022】可動部材2の起立姿勢では、図3,図4に
実線で示されるように、被取付部Aに固定されたベース
部材1の係合部16に可動部材2の本体部21の係合部
211が係合し、可動部材2に固定された回動軸3が弾
性部材4の弾性によってベース部材1の長孔15の下限
位置に押下げられている。
【0023】このような可動部材2の起立姿勢による
と、前述の係合,弾圧により可動部材2が不測に傾倒す
ることがなく、被取付部Aに載置された物品の倒落を確
実に阻止する。そして、激しい地震の際にも、可動部材
2に加わる震動(特に、上下震動。)を弾性部材4が構
築物の免震構造のように機能して吸収してしまうため、
可動部材2の揺動が減衰され不測に傾倒することがな
い。従って、常に、被取付部Aに載置されている物品の
倒落を阻止することができる。
【0024】なお、可動部材2を傾倒姿勢に変更するに
は、図3,図4に2点鎖線で示すように、弾性部材4の
弾性に抗して可動部材2(回動軸3)を引上げ、回動軸
3をベース部材1の長孔15の上限位置まで上昇させ、
前述の係合部16,21の係合を解除させておいて、図
5に示すように、可動部材2を回動させて傾倒させれば
よい。また、逆に起立姿勢に戻すには、可動部材2を引
起こすように回動させればよい。従って、起立姿勢,傾
倒姿勢の変更操作は、極めて簡単である。
【0025】また、この実施例によると、被取付部Aの
幅や被取付部Aに載置される物品の重量,大きさ,容積
等に対応して、可動部材2の本体部21の背高やバー部
22の形状等が選択されて、ベース部材1,可動部材
2,回動軸3,弾性部材4の各部が組付けられるが、回
動軸3を打抜くとベース部材1,可動部材2,回動軸
3,弾性部材4の各部を簡単に分解することができる。
従って、被取付部Aに載置される物品の入替え等に対応
して、後発的に可動部材2の本体部21の背高やバー部
22の形状等が選択交換することも可能である。
【0026】以上、図示した実施の形態の外に、可動部
材2の本体部21の連結用穴212を貫通孔として、被
取付部Aの端部以外に取付けできるように構成すること
も可能である。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る倒落防止具
は、回動軸で回動可能に組付けられた可動部材,ベース
部材が係合部による係合で可動部材の起立姿勢を保持
し、弾性部材により回動軸を長孔の下限位置に弾圧保持
する構成としたので、物品を載置する棚板等の被取付部
自体に簡単に設置できるし、可動部材を支持する部材を
別途外部に用いることなく設置できて小型化を図ること
ができるし、被取付部の設置スペースを最大限として倒
落防止具の設置スペースを小さくすることができる。ま
た、可動部材の起立姿勢を弾性部材で弾圧保持するの
で、弾性部材が地震の震動を吸収して可動部材の揺動が
減衰され、激しい地震の際にも、可動部材が起立姿勢か
ら傾倒姿勢に不測に変更されることがなく、被取付部に
載置されている物品の倒落を確実に阻止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る倒落防止具の実施の形態を示す分
解状態の斜視図である。
【図2】図1の取付け使用状態図である。
【図3】図2のの動作を示す要部の拡大縦断面図であ
る。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】図4に続く動作を示す図である。
【符号の説明】
1 ベース部材(取付ベース) 15 長孔 16 係合部 2 可動部材 21 本体部 211 係合部 22 バー部 3 回動軸 4 弾性部材 A 被取付部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被取付部に固定される取付ベースと、取
    付ベースに支持され被取付部の上方へ起立して被取付部
    に載置されている物品の倒落を阻止する起立姿勢と被取
    付部の側方へ傾倒して被取付部に載置されている物品の
    出入れを許容する傾倒姿勢とが選択される可動部材とか
    らなる倒落防止具において、前記可動部材は起立姿勢,
    傾倒姿勢を回動選択するための回動軸が固定され、前記
    取付ベースは回動軸を回転可能に支承する長孔が上下方
    向へ設けられ、これら可動部材および取付ベースには当
    該可動部材が起立して回動軸が長孔の下限位置にあると
    きに互いに係合する係合部がそれぞれ設けられ、取付ベ
    ースと回動軸との間には当該回動軸を長孔の下限位置に
    弾圧付勢する弾性部材を設けてなることを特徴とする倒
    落防止具。
  2. 【請求項2】 請求項1の倒落防止具において、可動部
    材は取付ベースに組付けられた本体部と本体部に着脱可
    能に支持され被取付部の上に一定高さに配設されるバー
    部とからなることを特徴とする倒落防止具。
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JP6739050B2 (ja) * 2019-01-15 2020-08-12 古宇田ホーム有限会社 落下防止具

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