JP3470554B2 - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JP3470554B2
JP3470554B2 JP16208597A JP16208597A JP3470554B2 JP 3470554 B2 JP3470554 B2 JP 3470554B2 JP 16208597 A JP16208597 A JP 16208597A JP 16208597 A JP16208597 A JP 16208597A JP 3470554 B2 JP3470554 B2 JP 3470554B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鍵盤楽器の鍵盤
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子鍵盤楽器の鍵盤装置には、図11に
示す構造のものがある。この種の鍵盤装置は、鍵盤シャ
ーシ1上に配列される複数の鍵2の各後部に各鍵2の回
動支点をなすヒンジ部3をそれぞれ形成し、これらヒン
ジ部3の各後端に共通取付部4を設け、この共通取付部
4を鍵盤シャーシ1上に固定することにより、鍵2の中
間部に形成された押圧部5を回路基板6に設けられて鍵
盤シャーシ1上に突出したゴムスイッチ6aに対応さ
せ、かつ鍵2の前部に設けられたストッパ片7を鍵盤シ
ャーシ1の下面に設けられたストッパ部材8aに当接さ
せ、これにより各鍵2を鍵盤シャーシ1上に回動可能に
保持した構造になっている。この鍵盤装置では、複数の
鍵2、各ヒンジ部3、共通取付部4、押圧部5、および
ストッパ片7が合成樹脂によりすべて一体に形成されて
いるとともに、各ヒンジ部3が押鍵操作に応じて上下方
向に屈曲する弾性変形可能な薄肉部に形成されている。
【0003】このような鍵盤装置では、通常の押鍵時に
図12(a)に示すように、鍵2の回動支点であるヒン
ジ部3が軽く(所定量)弾性変形して鍵2が下方に回動
するが、強押鍵時には図12(b)に示すように鍵2の
前部側の下端が鍵盤シャーシ1の下限ストッパ8bに当
接し、この下限ストッパ8bを支点として鍵2の後部が
押し上げられ、これによりヒンジ部3に押鍵力が押し上
げるように加わり、ヒンジ部3が大きく変形するため、
ヒンジ部3が破損しやすいという問題がある。
【0004】このような問題を解消するために、従来の
鍵盤装置では、図13に示すように、強押鍵時に鍵2の
後部が押し上げられるのを規制する保護ストッパ9を共
通取付部4上にビス4aによって取り付けている。すな
わち、保護ストッパ9は、その前端部がヒンジ部3の前
方における鍵2の後端部の上方に所定の隙間Sをもって
配置され、強押鍵時に鍵2の後部が押し上げられると、
鍵2の後部が保護ストッパ9の前端部の下面に当接し、
ヒンジ部3が大きく変形するのを防いでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の鍵盤装置では、保護ストッパ9を新たな部品
として追加しなければならないため、部品点数が多くな
り、組み立て作業も煩雑になるという不都合がある。特
に、保護ストッパ9は、鍵2の後端部の上方に所定の隙
間Sをもって配置しなければならないため、隙間Sの調
節作業が必要となり、組み立て作業が極めて面倒である
という不都合がある。この発明の課題は、新たな追加部
品を必要とせず、組み立て作業も簡単で、ヒンジ部の過
大な変形を確実に防ぐことができるようにすることであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、鍵の後部に
鍵の回動支点をなすヒンジ部を形成し、このヒンジ部の
後部に取付部を形成して鍵を鍵支持部材上に取付支持す
と共に、鍵の前部に上限ストッパ部を形成して鍵を所
定の初期位置に位置規制する鍵盤装置において、ヒンジ
部の前方における鍵の後端部と、この鍵の後端部に対応
する鍵支持部材の個所とのいずれか一方に、鍵の押鍵操
作時に鍵の後端部が上方に変位するのを阻止する鍵規制
部を一体に形成したことを特徴とする。したがって、こ
の発明によれば、鍵の後端部またはこれに対応する鍵支
持部材の個所に鍵規制部を一体に形成したので、従来の
保護ストッパのような新たな追加部品を不要となり、部
品点数が増大せず、組み立て作業が簡単にでき、かつ強
押鍵時に鍵の後部が押し下げられるときに、鍵規制部に
よって鍵の後部が押し上げられるのを規制するので、ヒ
ンジ部が過大に変形するのを確実に防ぐことができる。
【0007】この場合、請求項2に記載のごとく、鍵規
制部が、鍵の後端部に一体に形成され、鍵支持部材に設
けられた貫通孔に挿入して非押鍵時に鍵支持部材の下面
に接離可能に接触するフック部であれば、フック部を鍵
支持部材の貫通孔に挿入して鍵支持部材の下面に接離可
能に接触させるだけでよいので、組み立て作業が簡単に
でき、かつ強押鍵時に鍵の後部が押し上げられるとき
に、フック部によって鍵支持部材の下面に当接して鍵の
後部が押し上げられるのを規制するので、ヒンジ部が過
大に変形するのを確実に防ぐことができる。また、請求
項3に記載のごとく、鍵規制部が、鍵の後端部に対応す
る鍵支持部材の個所に一体に形成され、鍵に設けられた
貫通孔または鍵の側方を通して非押鍵時に鍵の上面に接
離可能に接触するフック部であれば、フック部を鍵の貫
通孔または鍵の側方を通して鍵の上面に接離可能に接触
させるだけでよいので、組み立て作業が簡単にでき、か
つ強押鍵時に鍵の後部が押し上げられるときに、フック
部によって鍵の上面に当接して鍵の後部が押し上げられ
るのを規制するので、ヒンジ部が過大に変形するのを確
実に防ぐことができる。
【0008】さらに、請求項4に記載のごとく、鍵規制
部の近傍における鍵と鍵支持部材との間に、鍵に初期荷
重を付加する弾性部材を設けた構成であれば、弾性部材
の弾性力によって鍵に初期荷重が付加されるので、鍵タ
ッチ感を向上させることができる。また、請求項5に記
載のごとく、ヒンジ部の前方における鍵の後端部と、こ
れに対応する鍵支持部材の個所とのいずれか一方に、鍵
の後端部が上方から押されたときに鍵の下方への移動を
規制する当接部を一体に設けた構成であれば、鍵の後端
部が上方から押されても、当接部によって鍵の下方への
移動が規制されるので、ヒンジ部が過大に変形するのを
防ぐことができる。また、請求項6に記載のごとく、ヒ
ンジ部の前方における鍵の後端部と、鍵の後端部に対応
する鍵支持部材の個所とのいずれか一方に、鍵の前端部
が後部側に向けて押されたときに鍵の後方への移動を規
制するストッパ部を設けた構成であれば、鍵の前端部が
後部側に向けて押されても、ストッパ部によって鍵の後
方への移動が規制されるので、ヒンジ部が過大に変形す
るのを防ぐことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]以下、図1〜図6を参照して、この発
明の鍵盤装置の第1実施形態について説明する。図1は
電子鍵盤楽器の鍵盤装置の断面図である。この鍵盤装置
では、合成樹脂製または板金製の鍵盤シャーシ(鍵支持
部材)10上に合成樹脂製の複数の鍵(白鍵と黒鍵、た
だし白鍵のみについて説明する。)11が並列に配置さ
れている。複数の鍵11は、各後部(同図では右端部)
に各鍵11の回動支点をなすヒンジ部12がそれぞれ一
体に形成され、各ヒンジ部12の後端に共通取付部13
が鍵11の配列方向に連続して形成され、この共通取付
部13が鍵盤シャーシ10の後端部の上面に取り付けら
れた構造になっている。この場合、ヒンジ部12は、鍵
11を上下方向に回動可能に支持するものであり、押鍵
操作に応じて屈曲する弾性変形可能な薄肉部に形成され
ている。
【0009】また、鍵11の中間部における下面には、
断面十字状の2つの押圧部14が形成されている。これ
ら2つの押圧部14に対応する個所の鍵盤シャーシ10
の下面には、回路基板15が取り付けられている。この
回路基板15の上面には、鍵11の2つの押圧部14に
対応する2つのゴムスイッチ16が鍵盤シャーシ10に
設けられた各開口孔17を通してその上方に突出した状
態で設けられている。ゴムスイッチ16は、ゴムシート
をドーム状に膨出形成した膨出部16a内に可動接点1
6bを設け、この可動接点16bに対応する回路基板1
5上に一対の固定接点16cを設け、ドーム状の膨出部
16aが鍵11の押圧部14によって押圧されたとき
に、膨出部16aが弾性変形し、可動接点16bが固定
接点16cに接触してスイッチングする構造になってい
る。
【0010】鍵11は、2つのゴムスイッチ16および
ヒンジ部13によって上方に付勢されているが、通常は
鍵11の前部に垂設されたほぼL字状のストッパ片18
が鍵盤シャーシ10に形成されたバカ孔19を通って鍵
盤シャーシ10の下面に設けられたフェルトなどのスト
ッパ部材20に当接することにより、所定の初期位置
(上限位置)に位置規制されている。また、ストッパ部
材20の上方における鍵盤シャーシ10の上面には、鍵
11の下限位置を規制するためのフェルトなどのストッ
パ部材21が設けられている。
【0011】ところで、鍵11のヒンジ部1の前方に
おける鍵11の後端部には、鍵盤シャーシ10に形成さ
れた貫通孔22に挿入してその下方に突出するフック部
(鍵規制部)23が一体に形成されている。このフック
部23は、押鍵操作時に鍵11の後端部が上方に変位す
るのを阻止するためのものであり、図2(a)および図
2(b)に示すように、鍵11の後端部に鍵11の幅よ
りも狭い幅で形成され、その下端に係止突起23aが形
成され、この係止突起23aが鍵盤シャーシ10の下面
に設けられたゴムやフェルトなどの緩衝部材24に接離
可能に接触するように構成されている。この場合、鍵盤
シャーシ10の貫通孔22は、フック部23の係止突起
23aが挿通する大きさに形成されている。
【0012】また、フック部23の両側に位置する鍵1
1の後端部には、鍵盤シャーシ10の貫通孔22の両側
の上面に接離可能に当接する当接部25が一体に形成さ
れている。当接部25は、鍵11の後端部が上方から押
されたときに鍵11の下方への移動を規制するためのも
のであり、鍵11が押鍵されない状態では、鍵盤シャー
シ10の上面から上方に所定の隙間S1をもって配置さ
れている。さらに、鍵11の当接部25の後方における
鍵盤シャーシ10の上面には、鍵11の当接部25が接
離可能に当接するストッパ部26が一体に設けられてい
る。このストッパ部26は、鍵11が後方に向けて押さ
れたときに当接部25が当接して鍵11の後方への移動
を阻止するためのものであり、当接部25から後方に所
定の隙間S2をもって設けられている。
【0013】次に、鍵11を鍵盤シャーシ10に組み付
ける場合について、図3を参照して説明する。この場合
には、まず、鍵11の前側に設けられたほぼL字状のス
トッパ片18を鍵盤シャーシ10に形成されたバカ孔1
9に挿入して上限位置を規制するストッパ部材20に当
接させ、この状態で鍵11の後端部のフック部23を鍵
盤シャーシ10の貫通孔22に挿入する。このときに
は、フック部23の下端の係止突起23aが貫通孔22
に対して多少位置ずれしていても、フック部23が撓む
ため、容易に挿入することができる。なお、この後は、
図1に示すように、フック部23の係止突起23aを鍵
盤シャーシ10の下面に設けられた緩衝部材24に接触
させた状態で、共通取付部13を鍵盤シャーシ10の後
端部の上面に取り付ければ良い。
【0014】このような鍵盤装置では、通常の押鍵時に
鍵11の回動支点であるヒンジ部12が軽く(所定量)
弾性変形して、鍵11が下方に回動し、2つの押圧部1
4がゴムスイッチ16を押圧してオンさせることができ
るとともに、強押鍵時には図4に示すように鍵11の下
端が下限位置を規制するストッパ部材21に当接し、こ
のストッパ部材21を支点として鍵11の後端部が押し
上げられるように回動しようとするが、このときにはフ
ック部23の係止突起23aが鍵盤シャーシ10の緩衝
部材24に当接して係止されるので、鍵11の後端部が
押し上げられることがなく、ヒンジ部12に強押鍵時の
大きな押鍵力が加わらないため、ヒンジ部12が過大に
変形するのを防ぐことができる。
【0015】また、この鍵盤装置では、図5に示すよう
に、鍵11の後端部に上方から力が加わると、鍵11の
後端部に形成された当接部25が鍵盤シャーシ10の上
面に当接するので、ヒンジ部12が過大に変形するのを
防ぐことができる。また、図6に示すように、鍵11の
前端部が後方に向けて押されると、鍵11の後端部の当
接部25が鍵盤シャーシ10上に設けられたストッパ部
26に当接するので、このときにもヒンジ部12が過大
に変形するのを防ぐことができる。
【0016】このように、この鍵盤装置では、鍵11の
後端部にフック部23および当接部25を一体に形成
し、かつ鍵盤シャーシ10上にストッパ部26を一体に
設けたので、従来の保護ストッパ9のような新たな追加
部品が不要となり、部品点数が増大せず、かつヒンジ部
12が過大に変形するのを確実に防ぐことができ、しか
もフック部23を鍵盤シャーシ10の貫通孔22に挿入
して鍵盤シャーシ10の下面に設けられた緩衝部材24
に接触させるだけでよいので、組み立て作業が簡単にで
きる。
【0017】[第2実施形態]次に、図7を参照して、
この発明の鍵盤装置の第2実施形態について説明する。
なお、図1〜図6に示された第1実施形態と同一部分に
は同一符号を付し、その説明は省略する。この鍵盤装置
は、フック部23の近傍における鍵11と鍵盤シャーシ
10との間に、鍵11に初期荷重を付加する板ばね(弾
性部材)30を介在させた構成になっており、これ以外
は第1実施形態とほぼ同様に構成されている。すなわ
ち、この板ばね30は、下端部が鍵盤シャーシ10に埋
め込まれて立設され、上部が後方に向けて湾曲され、そ
の先端部が鍵11の後端部内の下面に弾接し、これによ
り鍵11を上方に付勢し、鍵11に初期荷重を付加する
ように構成されている。なお、鍵11の中間部における
下面には、1つの押圧部14のみが形成されており、鍵
盤シャーシ10の下面に取り付けられた回路基板15の
上面には、鍵11の押圧部14に対応する1つのゴムス
イッチ16が鍵盤シャーシ10に設けられた各開口孔1
7を通してその上方に突出した状態で設けられている。
【0018】このような鍵盤装置では、鍵11の後端部
のフック部23を鍵盤シャーシ10の貫通孔22に挿入
させて鍵11を鍵盤シャーシ10に組み付ける際に、鍵
盤シャーシ10に立設された板ばね30の湾曲した先端
部に鍵11の後端部内の下面が当接するが、板ばね30
のばね力に抗して鍵11を押し下げて、フック部23の
係止突起23aを鍵盤シャーシ10の下面に設けられた
緩衝部材24に接触させれば良いので、第1実施形態と
同様、簡単に組み付けることができる。また、この鍵盤
装置では、特に、フック部23の近傍における鍵11と
鍵盤シャーシ10との間に、鍵11に初期荷重を付加す
る板ばね30が介在されているので、鍵11を上方に付
勢するゴムスイッチ16が1つであっても、板ばね30
のばね力によって押鍵時に初期荷重が付加されることに
なり、これにより鍵11の鍵タッチ感を向上させること
ができるとともに、ゴムスイッチ16およびヒンジ部1
の耐久性を高めることができる。
【0019】[第3実施形態] 次に、図8を参照して、この発明の鍵盤装置の第3実施
形態について説明する。この場合には、図1〜図6に示
された第1実施形態および図7に示された第2実施形態
と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この鍵盤装置は、鍵盤シャーシ10に鍵11の押鍵操作
時に鍵11の後端部が上方に変位するのを阻止するフッ
ク部(鍵規制部)31を一体に形成した構成になってお
り、これ以外は第1、第2実施形態と同様に構成されて
いる。すなわち、このフック部31は、鍵11のヒンジ
部1の前方における鍵11の後端部に対応する鍵盤シ
ャーシ10上の個所にほぼ起立した状態で一体に形成さ
れ、鍵11の後端部に形成された貫通孔32に挿入して
その上方に突出している。このフック部31は、鍵11
の幅よりも狭い幅で形成され、その上端に係止突起31
aが形成され、この係止突起31aが鍵11の上面に設
けられたゴムやフェルトなどの緩衝部材33に接離可能
に接触するように構成されている。この場合、鍵11の
貫通孔32は、フック部31の係止突起31aが挿通す
る大きさに形成されている。
【0020】なお、フック部31の後面側の下端部に位
置する鍵盤シャーシ10上の個所には、第2実施形態と
同様、鍵11に初期荷重を付加する板ばね30が設けら
れている。また、鍵11の後端部には、第1実施形態と
同様、鍵11の後端部が上方から押されたときに鍵盤シ
ャーシ10の上面に接離可能に当接して鍵11の下方へ
の移動を規制する当接部25が一体に形成されている。
この当接部25は、鍵11が押鍵されない状態では、鍵
盤シャーシ10の上面から上方に所定の隙間S1をもっ
て配置されている。さらに、鍵11の当接部25の後方
における鍵盤シャーシ10の上面には、鍵11が後方に
向けて押されたときに当接部25が当接して鍵11の後
方への移動を阻止するストッパ部26が当接部25から
後方に所定の隙間S2をもって設けられている。
【0021】このような鍵11を鍵盤シャーシ10に組
み付ける場合には、第1実施形態と同様、鍵11の前側
に設けられたほぼL字状のストッパ片18を鍵盤シャー
シ10に形成されたバカ孔19に挿入して上限位置を規
制するストッパ部材20に当接させ、この状態で鍵11
の後端部の貫通孔32を鍵盤シャーシ10に立設された
フック部31に挿入させる。このとき、フック部31の
上端の係止突起31aが貫通孔32に対して多少位置ず
れしていても、第1実施形態と同様、フック部31が撓
むため、容易に挿入することができる。なお、この後
は、フック部31の係止突起31aを鍵11の上面に設
けられた緩衝部材33に接触させた状態で、共通取付部
13を鍵盤シャーシ10の後端部の上面に取り付ければ
良い。
【0022】このような鍵盤装置では、通常の押鍵時に
第1実施形態と同様、鍵11の回動支点であるヒンジ部
12が軽く(所定量)弾性変形して、鍵11が下方に回
動し、押圧部14がゴムスイッチ16を押圧してオンさ
せることができるとともに、強押鍵時には鍵11の下端
が下限位置を規制するストッパ部材21に当接し、この
ストッパ部材21を支点として鍵11の後端部が押し上
げられるように回動しようとするが、このときには、フ
ック部31の係止突起31aが鍵11の緩衝部材33に
当接して係止されるので、鍵11の後端部が押し上げら
れることがなく、ヒンジ部12に強押鍵時の大きな押鍵
力が加わらないため、ヒンジ部12が過大に変形するの
を防ぐことができる。
【0023】また、この鍵盤装置では、第1実施形態と
同様、鍵11の後端部に上方から力が加わると、鍵11
の後端部に形成された当接部25が鍵盤シャーシ10の
上面に当接するので、ヒンジ部12が過大に変形するの
を防ぐことができる。また、鍵11の前端部が後方に向
けて押されると、鍵11の後端部の当接部25が鍵盤シ
ャーシ10上に設けられたストッパ部26に当接するの
で、このときにもヒンジ部12が過大に変形するのを防
ぐことができる。さらに、押鍵時には、フック部31の
下端部における鍵盤シャーシ10上に設けられた板ばね
30のばね力によって押鍵時に初期荷重が付加されるの
で、第2実施形態と同様、鍵11の鍵タッチ感を向上さ
せることができるとともに、ゴムスイッチ16およびヒ
ンジ部1の耐久性を高めることができる。
【0024】このように、この鍵盤装置では、鍵盤シャ
ーシ10上にフック部31を一体に形成するとともにス
トッパ部26を一体に設け、かつ鍵11の後端部に当接
部25を一体に形成したので、第1実施形態と同様、従
来の保護ストッパ9のような新たな追加部品が不要とな
り、部品点数が増大せず、かつヒンジ部12が過大に変
形するのを確実に防ぐことができ、しかもフック部31
を鍵11の貫通孔32に挿入して鍵11の上面に設けら
れた緩衝部材33に接触させるだけでよいので、組み立
て作業が簡単にできる。
【0025】[第4実施形態] 次に、図9を参照して、この発明の鍵盤装置の第4実施
形態について説明する。この場合には、図8に示された
第3実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明
は省略する。この鍵盤装置は、鍵11に初期荷重を付加
する弾性部材として板ばね30に代えてコイルばね35
を設けた構成になっており、これ以外は第3実施形態と
同様に構成されている。すなわち、このコイルばね35
は、鍵盤シャーシ10に形成されたフック部31の外周
に装着され、鍵盤シャーシ10の上面と鍵11の後端部
内の下面との間に圧縮された状態で配置され、これによ
り鍵11に初期荷重を付加するように構成されている。
このような鍵盤装置では、コイルばね35のばね力によ
って鍵11が上方に付勢され、押鍵時に初期荷重が付加
されているので、第3実施形態と同様、鍵11の鍵タッ
チ感を向上させることができ、かつゴムスイッチ16お
よびヒンジ部1の耐久性を高めることができる。
【0026】なお、上記第4実施形態では、鍵盤シャー
シ10にフック部31が一体に形成された場合について
述べたが、これに限らず、第1、第2実施形態のよう
に、鍵11にフック部23が一体に形成された場合に
も、適用することができる。この場合には、鍵11に一
体に形成されたフック部23の近傍における鍵盤シャー
シ10の上面と鍵11の後端部内の下面との間にコイル
ばね35を圧縮させた状態で配置すれば良い。
【0027】[第5実施形態]次に、図10を参照し
て、この発明の鍵盤装置の第5実施形態について説明す
る。この場合にも、図8に示された第3実施形態と同一
部分には同一符号を付し、その説明は省略する。この鍵
盤装置は、鍵11に初期荷重を付加する弾性部材として
板ばね30に代えてコイルばね36を設けた構成になっ
ており、これ以外は第3実施形態と同様に構成されてい
る。すなわち、この鍵盤装置では、鍵盤シャーシ10の
後端部の上面に取り付けられた共通取付部13上に支持
ピン37が各鍵11に対応して立設されている。そし
て、コイルばね36は、各支持ピン37と各鍵11の後
端部との間にそれぞれ張り渡され、これにより鍵11を
後方に引き上げるように付勢し、鍵11に初期荷重を付
加するように構成されている。
【0028】このような鍵盤装置では、コイルばね36
のばね力によって鍵11が後方に引き上げられるように
付勢され、押鍵時に初期荷重が付加されているので、第
3実施形態と同様、鍵11の鍵タッチ感を向上させるこ
とができ、かつゴムスイッチ16およびヒンジ部1
耐久性を高めることができる。なお、この第5実施形態
では、鍵盤シャーシ10にフック部31が一体に形成さ
れた場合について述べたが、これに限らず、第1、第2
実施形態のように、鍵11にフック部23が一体に形成
された場合にも、まったく同様に、適用することができ
る。
【0029】なお、上記第3〜第5実施形態では、鍵盤
シャーシ10上にほぼ起立して設けられたフック部31
を鍵11の貫通孔32に挿入させて、その上端部の係止
突起31aを鍵11の上面の緩衝部材33に係止させた
が、これに限らず、例えば鍵11の側方を通して、フッ
ク部31の係止突起31aを鍵11の上面の緩衝部材3
3に係止させるようにしても良い。また、上記第1〜第
5実施形態では、鍵盤シャーシ10上に鍵11の当接部
25が当接するストッパ部26を設けた場合について述
べたが、これに限らず、例えばフック部23、31にス
トッパ部を設け、このストッパ部を鍵盤シャーシ10の
貫通孔22内または鍵11の貫通孔32内に所定の隙間
S2をもって挿入し、鍵11の前端部が後方に向けて押
圧された際にストッパ部が貫通孔22、32の縁部に当
接して鍵11の後方への移動を規制するようにしても良
い。
【0030】また、上記第1〜第5実施形態では、鍵支
持部材として楽器ケース内に組み込まれる鍵盤シャーシ
10を用いた場合について述べたが、これに限らず、楽
器ケースに直接鍵11を組み付けるようにしても良い。
さらに、上記第1〜第5実施形態では、電子鍵盤楽器に
適用した場合について述べたが、これに限らず、アコー
ステックタイプの鍵盤楽器にも適することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、鍵の後端部またはこれに対応する鍵支持部材の個所
に鍵規制部を一体に形成したので、従来の保護ストッパ
のような新たな追加部品が不要となり、部品点数が増大
せず、組み立て作業が簡単にでき、かつ強押鍵時に鍵の
後部が押し上げられるときに、鍵規制部によって鍵の後
部が押し上げられるのを規制するので、ヒンジ部が過大
に変形するのを確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の鍵盤装置の第1実施形態の断面図。
【図2】(a)は図1の要部拡大平面図、(b)はその
分解斜視図。
【図3】図1の鍵を鍵盤シャーシに組み付ける状態を示
した断面図。
【図4】図1の鍵の強押鍵時における状態を示した断面
図。
【図5】図1の件の後端部を上方から押した状態を示し
た断面図。
【図6】図1の鍵の前端部を後方に向けて押した状態を
示した断面図。
【図7】この発明の鍵盤装置の第2実施形態の断面図。
【図8】この発明の鍵盤装置の第3実施形態の断面図。
【図9】この発明の鍵盤装置の第4実施形態の断面図。
【図10】この発明の鍵盤装置の第5実施形態の断面
図。
【図11】従来の鍵盤装置の要部を示した断面図。
【図12】図11の鍵のヒンジ部の変形状態を示し、
(a)は通常の押鍵時におけるヒンジ部の変形状態を示
した図、(b)は強押鍵時におけるヒンジ部の変形状態
を示した図。
【図13】ヒンジ部の変形を規制する従来例を示した断
面図。
【符号の説明】
10 鍵盤シャーシ 11 鍵 12 ヒンジ部 22、32 貫通孔 23、31 フック部 25 当接部 26 ストッパ部 30 板ばね 35、36 コイルばね
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10B 3/12 G10C 3/12 G10H 1/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵の後部に鍵の回動支点をなすヒンジ部
    を形成し、このヒンジ部の後部に取付部を形成して前記
    鍵を鍵支持部材上に取付支持すると共に、前記鍵の前部
    に上限ストッパ部を形成して前記鍵を所定の初期位置に
    位置規制する鍵盤装置において、 前記ヒンジ部の前方における前記鍵の後端部と、この鍵
    の後端部に対応する前記鍵支持部材の個所とのいずれか
    一方に、前記鍵の押鍵操作時に前記鍵の後端部が上方に
    変位するのを阻止する鍵規制部を一体に形成したことを
    特徴とする鍵盤装置。
  2. 【請求項2】 前記鍵規制部は、前記鍵の後端部に一体
    に形成され、前記鍵支持部材に設けられた貫通孔に挿入
    して非押鍵時に前記鍵支持部材の下面に接離可能に接触
    するフック部であることを特徴とする請求項1記載の鍵
    盤装置。
  3. 【請求項3】 前記鍵規制部は、前記鍵の後端部に対応
    する前記鍵支持部材の個所に一体に形成され、前記鍵に
    設けられた貫通孔または前記鍵の側方を通して非押鍵時
    に前記鍵の上面に接離可能に接触するフック部であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 前記鍵規制部の近傍における前記鍵と前
    記鍵支持部材との間には、前記鍵に初期荷重を付加する
    弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の鍵盤装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒンジ部の前方における前記鍵の後
    端部と、この鍵の後端部に対応する前記鍵支持部材の個
    所とのいずれか一方には、前記鍵の後端部が上方から押
    されたときに前記鍵の下方への移動を規制する当接部が
    一体に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の鍵盤装置。
  6. 【請求項6】 前記ヒンジ部の前方における前記鍵の後
    端部と、この鍵の後端部に対応する前記鍵支持部材の個
    所とのいずれか一方には、前記鍵の前端部が後方に向け
    て押されたときに前記鍵の後方への移動を規制するスト
    ッパ部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の鍵盤装置。
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