JPH10306066A - トランス型1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法 - Google Patents
トランス型1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法Info
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- JPH10306066A JPH10306066A JP9118162A JP11816297A JPH10306066A JP H10306066 A JPH10306066 A JP H10306066A JP 9118162 A JP9118162 A JP 9118162A JP 11816297 A JP11816297 A JP 11816297A JP H10306066 A JPH10306066 A JP H10306066A
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Abstract
メチル)シクロヘキサンを原料として、トランス型の含
有率が 80%以上である1,4-ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサンを高い回収率で得る方法を提供する。 【解決手段】第1工程において、原料の1,4-ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサンを白金族触媒の存在下 150〜
200 ℃に加熱してシス型をトランス型に異性化し、次に
第2工程において、該異性化液から晶析法によりトラン
ス型の含有率の高い1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンを結晶として分離回収した後、母液を第1工程に
循環して原料と共に異性化する。
Description
メチル)シクロヘキサンのトランス型を製造する方法に
関するものであり、更に詳しくはシス型とトランス型を
含む1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンからトラ
ンス型の含有率の高い1,4-ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサンを得る方法に関するものである。
ンは、ポリアミドの原料として、またこれから誘導され
るジイソシアネートはポリウレタンの原料として有用で
ある。1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンには、
トランス型とシス型との2種類の立体異性体があるが、
トランス型の含有率は得られるポリアミド及びポリウレ
タンの物性に影響を与える。例えば、1,4-ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサンとスベリン酸から製造されるポ
リアミドでは、トランス型の含有量が増加すると融点、
熱安定性等の物性が向上して繊維、フイルム、成型品に
適したポリマーが得られる。また、1,4-ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサンから誘導されるジイソシアネート
と多価アルコールから製造されるポリウレタンの製造で
は、トランス型の含有量が増加すると溶剤への溶解性が
優れる等の物性が改善される。従って、ポリアミドまた
はポリウレタンを製造する出発原料として、1,4-ビス
(アミノメチル)シクロヘキサンのトランス型を多く含
む、付加価値の高い1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンの製造技術の開発が望まれている。
は、例えば、パラキシリレンジアミンをルテニウム触
媒、ロジウム触媒等の存在下で核水素化することによっ
て製造されるが、この方法では、トランス型に比べてシ
ス型が生成し易いためトランス型を選択的に製造するこ
とは困難である。通常、該方法によるトランス型の含有
率は40%以下であり、これを原料としてトランス型の含
有率の高い1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを
得るには、異性化法と分離法が考えられる。脂環式アミ
ンの異性化法としては、ビス(4-アミノシクロヘキシ
ル)メタンが知られている。この化合物は、トランス−
トランス型、シス−トランス型及びシス−シス型の3種
の立体異性体があり、特公昭46-16979号および特公昭46
-30835号には、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン
を酸化ルテニウム触媒、ニッケル触媒、コバルト触媒等
と水素との存在下で 130℃以上で加熱する異性化法によ
りトランス−トランス型の含有量を高める方法が開示さ
れている。また米国特許第 4,058,563号には、ビス(4-
アミノシクロヘキシル)メタンとベンズアルデヒドとか
らイミン化合物を合成し、この化合物をアルカリ触媒存
在下で異性化した後、酸で加水分解してトランス−トラ
ンス型の含有量が多いビス(4-アミノシクロヘキシル)
メタンを得る方法が記載されている。
ビス(アミノメチル)シクロヘキサンのシス型をトラン
ス型に変換できる新規な異性化法について提案した。即
ち、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを白金族
触媒の存在下 120〜250 ℃の範囲で加熱するものであ
り、水素は特に必要としない方法である (特願平9-6314
5 号) 。しかしながら、この方法は、異性化温度を高め
るとトランス型の含有率が向上し、 80%に近い1,4-ビス
(アミノメチル)シクロヘキサンが得られるが、この温
度まで高めると副反応が増加し、1,4-ビス(アミノメチ
ル)シクロヘキサンの回収率が低下する欠点がある。
1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得る方法と
して、蒸留法又は晶析法によりシス型とトランス型とを
分離することが考えられるが、通常の蒸留法では両者の
沸点が近いために分離が困難である。晶析法では、具体
的にトランス体を分離してその含有率を明記した技術の
開示はないが、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ンを 0〜-5℃に保つと白色結晶が増加し、この白色結晶
を多く含む部分のガスクロマトグラフ分析ではトランス
型と想定されるピークが大きくなることが記載された文
献 (有機合成化学、第24巻第 2号46頁、1967年) があ
る。しかしながら、この方法をパラキシリレンジアミン
の核水素化で得られるトランス型含有率が 40%以下の1,
4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに適用した場合
には、トランス型とシス型との相互溶解度が大きいため
に 1回の晶析操作での回収率が極めて低い欠点がある。
また仮に、母液からの回収を繰り返しても理論的には 6
0%以上がシス型として残ることになる。本発明の目的
は、シス型とトランス型とを含む1,4-ビス(アミノメチ
ル)シクロヘキサンを原料として、トランス型の含有率
が 80%以上である1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サンを高い回収率で得る方法を提供することである。
況に鑑み、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの
トランス型を製造する方法を更に検討した結果、先に提
案したシス型からトランス型への異性化技術と晶析法に
よるトランス型とシス型との分離技術とを組み合わせに
おいて、異性化工程でトランス型の含有率を副反応によ
る損失が許容できる範囲まで高め、且つ晶析工程の母液
を異性化工程へ循環させることにより、トランス型の含
有率が 80%以上である1,4-ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサンを高い回収率で得られることを見出し、本発明
に到達した。
1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを白金族触媒
の存在下 150〜200 ℃に加熱してシス型をトランス型に
異性化し、次に第2工程において、該異性化液から晶析
法によりトランス型の含有率が高い1,4-ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサンを結晶として分離回収した後、母
液を第1工程に循環して原料と共に異性化することを特
徴とするトランス型1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンの製造方法である。
ミノメチル)シクロヘキサンは、例えば、パラキシリレ
ンジアミンをルテニウム触媒、ロジウム触媒等の存在
下、核水素化によって製造される。この方法ではシス型
が生成し易いためにトランス型の含有率は、通常30〜40
% である。
シクロヘキサンのシス型をトランス型に異性化する第1
工程と異性化液を晶析法によりトランス型1,4-ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサンを分離する第2工程とから
構成される。第1工程に使用される白金族触媒は、ルテ
ニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウ
ム及び白金の金属及びそれらの化合物を含むものであ
る。例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オス
ミウム、イリジウム及び白金を単独又は混合して炭素、
アルミナ、シリカ、ケイソウ土等に担持させた担持型触
媒である。また、それらの化合物としては、例えば酸化
物、有機酸および無機酸塩、それらのアセチルアセトネ
ート等の有機金属化合物である。工業的には、反応生成
物から触媒の分離が容易な担持型触媒、特にルテニウム
及びロジウムの担持触媒が好ましい。触媒の使用量は、
白金族元素として1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サンに対して 0.001重量%以上であり、通常は、0.01〜
10重量%の範囲である。
ないが、副反応を抑制し且つ均一に反応させるために溶
媒を用いるのが好ましい。溶媒は反応条件下で不活性で
あれば良く、例えば、アンモニア、ブチルアミン、アニ
リン、ヘキシルアミン等の鎖状及び環状アミン類、ヘキ
サン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、メシチレ
ン等の鎖状及び環状の炭化水素類、メタノール、エタノ
ール、シクロヘキサノール等の脂肪族及び環状のアルコ
ール類、プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等の脂肪族及び環状のエーテル類が挙げられる。
特にアンモニアは1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サンの2量化等の副反応を抑制する効果があるので、ア
ンモニア存在下での異性化が好ましい。溶媒の使用量
は、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに対して
0.1〜10重量比の範囲である。
反応系内には、不活性ガス、例えば、窒素、アルゴン、
ヘリウム等を存在させて実施することもできる。異性化
の反応温度は 150〜200 ℃である。1,4-ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサンのトランス型の含有率は、反応温
度が高くなるにつれて増加する傾向がある。反応温度が
150℃より低い場合は、トランス型の含有率が低くな
り、反応温度が 200℃より高い場合は、副反応が多くな
り、回収率が低下する。反応時間は、触媒量、反応条
件、反応方式等によって異なるが、通常は数分〜3時間
である。
好適に実施できる。回分式では、例えば、槽型反応器内
に、原料の1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、
溶媒、担持型白金族触媒、必要に応じて不活性ガスを一
括仕込んだ後、内容物を撹拌しながら加熱して反応させ
る。白金族触媒は濾過器等を用いて反応生成液から分離
する。蒸留操作で母液から溶媒と1,4-ビス(アミノメチ
ル)シクロヘキサンとに分離する。流通式では、例え
ば、反応管に担持型白金族触媒を充填して加熱状態に保
持する。この反応管の上部から原料の1,4-ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサンと溶媒とを供給する。異性化液
は蒸留操作により溶媒と1,4-ビス(アミノメチル)シク
ロヘキサンとに分離される。
た1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンからのトラ
ンス型の含有率が 80%以上であるトランス型1,4-ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン結晶の分離回収が実施
される。第2工程おける晶析法は、必ずしも溶媒を必要
としないが、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン
は低温で粘度が高くなり、濾過工程での操作性が悪いの
で、溶媒を用いることが好ましい。溶媒は、1,4-ビス
(アミノメチル)シクロヘキサンに対して不活性で、且
つ融点が−9℃以下であれば使用できる。また晶析操作
で析出したトランス型結晶に対して溶解度が小さい溶媒
が有利である。具体例としては、ヘキサン、メチルシク
ロヘキサン、トルエン、キシレン等の鎖状及び環状の炭
化水素類、特にn-ヘキサンが好ましい。晶析操作は、例
えば第1工程で得た1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンと溶媒とを混合した後、温度−9〜27℃で冷却す
ることにより行われる。析出した結晶を含むスラリー液
は、次に濾過装置、遠心分離機等を用いて結晶と母液と
に分離する。得られたトランス型を主成分とする結晶は
加熱して液状とした後、蒸留操作によりトランス型の含
有率の高い1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンと
溶媒とに分離する。一方、母液は第1工程に循環して原
料と共に異性化される。
は、回分式、流通式及び両者を組合わせて好適に実施さ
れる。第1工程の異性化法と第2工程の晶析法とを連続
で行う場合のプロセスは、例えば、異性化塔、アンモニ
ア回収塔、晶析槽、濾過装置及び溶媒回収塔から構成さ
れる。異性化塔には、担持白金族触媒を充填する。原
料、例えばパラキシリレンジアミンの核水素化で得られ
た1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンと、液体ア
ンモニア溶媒とを異性化塔の上部から供給する。反応生
成液は、アンモニア回収塔でアンモニアを分離する。第
1工程で得た異性化液は、第2工程で溶媒と混合して晶
析槽で冷却する。析出した結晶を含むスラリー液は、次
に濾過器でトランス型の含有率の高い1,4-ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサンの結晶と母液とに分離する。母
液は蒸留塔に供給して溶媒を分離した後、1,4-ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサンは第1工程の異性化塔へ循
環される。
する。但し、本発明はこれらの実施例により制限される
ものではない。
化実験) ステンレス製の反応管(30φX1000mm)を用いた流通反応
装置で実験を行った。反応管内には、アルミナ担体にル
テニウムの 2%を担持させた触媒 252g(415ml)を充填し
た。触媒層高は60cmとなった。反応管上部より水素ガス
を圧入して圧力100kg/cm2 に保持しながら水素ガスを60
リットル/hr の流量でパージした。反応管内の温度を 1
25℃に維持し、上部より20%のパラキシリレンジアミン
を含む水溶液 430g/hrを供給した。定常状態に達した時
点で反応生成液をサンプリングし、ガスクロマトグラフ
で分析してデータを解析した。その結果パラキシリレン
ジアミン基準の1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン収率は83.7%となった。この反応生成液からロータリ
ーエバポレーターを用いて水を留去させた。次に、残液
からは14段の充填塔を用いて精留し、純度99.9%以上の
1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを分離回収し
た。この異性体の組成は、トランス型/シス型=34.0/
66.0%であった。
オートクレーブを使用した。反応器内に、参考例で得た
1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン 40g(以下、
1,4-BACと略称)及びカーボン粉末に5%のルテニウム
を担持した触媒(以下、5%- Ru/カーボン粉末触媒と
略称)5gを仕込み密閉した。1,4-BACの異性体組成は
トランス型/シス型=34.0/66.0% である。これに液体
アンモニア 160g 、次いで窒素ガスを圧入し、全圧 50k
g/cm2 とした。このオートクレーブを電気炉内に設置
し、撹拌しながら内容物が 175℃になるまで昇温して 1
時間の反応を行った。反応後、オートクレーブを冷却し
て残留ガスをパージした。反応生成物は濾過器を用いて
触媒と母液とに分離した。次に母液から常圧単蒸留によ
りアンモニアを留去させた後、真空単蒸留により1,4-B
ACを分離回収した。1,4-BACの回収率は88.4%であ
り、その異性体の組成をガスクトマトグラフを使用して
分析した結果、トランス型/シス型=62.5/37.5%とな
った。
10gとn-ヘキサン10gとを仕込み、窒素ガスで置換した
後、密閉して充分撹拌した。1,4-BACの異性体組成は
トランス型/シス型=62.5/37.5%である。このフラス
コを温度−1℃に維持された保冷庫内に入れて一昼夜静
置し、1,4-BACのトランス体を析出させた。内容物は
濾過器を用いて結晶と母液とに分離し、結晶を減圧乾燥
した。原料の異性化液に対する結晶の回収率は 15.2%で
あった。得られた結晶を水に溶解させて異性体の組成を
ガスクロマトグラフを用いて分析した結果、トランス型
の含有率は99.9%以上であった。一方、母液の異性体組
成は、トランス型/シス型=58.3/41.6%となった。
をリサイクルした場合) 反応器として内容積 100mlのステンレス製、振盪式のオ
ートクレーブを使用した。反応器内に、参考例で得た1,
4-BAC 2g(トランス型/シス型= 34.0/66.0%)、
実施例2で得た母液 2g(トランス型/シス型=58.1/4
1.6%)、 5%−Ru/カーボン粉末触媒2gを仕込み密
閉した。これに液体アンモニア 16g、次いで窒素ガスを
圧入し、全圧 50kg/cm2 とした。該オートクレーブを電
気炉を備えた振盪機に設置し、内容物が 175℃になるま
で昇温して1時間の反応を行った。反応生成物は濾過器
を用いて触媒と母液に分離した。この母液のガスクロマ
トグラフ分析を行った結果、異性化液の組成は、トラン
ス型/シス型=63.1/36.9%であり、1,4-BACの回収
率は 90.8%となった。
合) 内容積50mlの三角フラスコ内に、実施例1で得た異性化
液 10gを仕込み、窒素ガスで置換した後、密閉した。1,
4-BACの異性体組成は、トランス型/シス型=62.5/
37.5%である。このフラスコを温度 0℃に維持された保
冷庫内に入れて一昼夜静置し、1,4-BACのトランス型
を析出させた。内容物は濾過器を用いて結晶と母液とに
分離し、結晶を減圧乾燥した。原料の異性化液に対する
結晶の回収率は 9.5% となった。次に得られた結晶を水
に溶解させて異性体組成をガスクロマトグラフを用いて
分析した結果、トランス型/シス型=86.8/13.2%であ
った。一方、母液の異性体組成は、トランス型/シス型
=60.5/39.5%となった。
および触媒をリサイクルした場合) 実施例3と同じ反応装置を使用した。反応器内に、参考
例で得た1,4-BAC 4g(トランス型/シス型=34.0/6
6.0%)、実施例4で得た母液 2g(トランス型/シス型
=60.5/36.9%)および実施例3で反応生成物を濾過分
離して回収した 5%−Ru/カーボン粉末触媒を仕込み
密閉した。これに液体アンモニア 16g、次いで窒素ガス
を圧入し、全圧 50kg/cm2 とした。このオートクレーブ
を電気炉を備えた振盪機に設置し、内容物が 175℃にな
るまで昇温して 1時間の反応を行った。反応生成物は濾
過器を用いて触媒と母液とに分離した。この母液をガス
クロマトグラフ分析を行った結果、異性化液の組成は、
トランス型/シス型=60.2/39.8%であり、1,4-BAC
の回収率は 89.6%となった。
した場合) 実施例3と同じ反応装置を使用した。反応器内に、参考
例で得た1,4-BAC 2g(トランス型/シス型=34.0/6
6.0%)、 5%−Ru/カーボン粉末触媒を2g仕込み密
閉した。これに液体アンモニア 16g、次いで窒素ガスを
圧入し、全圧 50kg/cm2 とした。このオートクレーブを
電気炉を備えた振盪機に設置し、内容物が210℃になる
まで昇温して 1時間の反応を行った。反応生成物は濾過
器を用いて触媒と母液とに分離した。この母液をガスク
ロマトグラフ分析を行った結果、異性化液の組成は、ト
ランス型/シス型=77.4/22.6%であり、1,4-BACの
回収率は 62.1%となった。
ミンの核水素化等で得られるトランス型の含有量が少な
い1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを原料とし
て、シス型からトランス型への異性化技術と、晶析法に
よるトランス型とシス型との分離技術とを組み合わせる
ことにより、トランス型の含有率が 80%以上の1,4-ビス
(アミノメチル)シクロヘキサンを高い回収率で製造で
きる。このようなトランス型の含有率の高い1,4-ビス
(アミノメチル)シクロヘキサンを出発原料として物理
的、化学的に優れた特性のポリアミド及びポリウレタン
の製品を製造することができるので、本発明の工業的意
義は大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】第1工程において、原料の1,4-ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサンを白金族触媒の存在下 150〜
200 ℃に加熱してシス型をトランス型に異性化し、次に
第2工程において、該異性化液から晶析法によりトラン
ス型の含有率の高い1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンを結晶として分離回収した後、母液を第1工程に
循環して原料と共に異性化することを特徴とするトラン
ス型1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方
法。 - 【請求項2】第2工程において、n-ヘキサン溶媒を用い
て晶析法により、異性化液からトランス型の含有率の高
い1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを結晶とし
て分離回収する請求項1記載のトランス型1,4-ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
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---|---|---|---|
JP11816297A JP4117419B2 (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | トランス型1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法 |
DE69800901T DE69800901T2 (de) | 1997-03-17 | 1998-02-18 | Verfahren zur Herstellung von Trans 1,4-Cyclohexan-bis-(methylamin) |
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US09/030,794 US5969187A (en) | 1997-03-17 | 1998-02-26 | Process for producing trans 1,4-bis(aminomethyl)cyclohexane |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10306066A true JPH10306066A (ja) | 1998-11-17 |
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JP11816297A Expired - Fee Related JP4117419B2 (ja) | 1997-03-17 | 1997-05-08 | トランス型1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法 |
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