JPH10305299A - 汚泥脱水方法 - Google Patents
汚泥脱水方法Info
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- JPH10305299A JPH10305299A JP9127870A JP12787097A JPH10305299A JP H10305299 A JPH10305299 A JP H10305299A JP 9127870 A JP9127870 A JP 9127870A JP 12787097 A JP12787097 A JP 12787097A JP H10305299 A JPH10305299 A JP H10305299A
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- polymer
- acid amide
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- salt
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- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アミジン基含有高分子凝集剤が下水混合生汚
泥以外の汚泥に対し効果不良であるのを、他の汚泥に対
しても適用できる方法を与える。 【解決手段】 アミジン構造単位を有するカチオン性水
溶性高分子を塩素イオン濃度500ppm以上の無機塩
水溶液に溶解することにより上記目的を達成することが
できる。 適用できるアミジン構造単位を有するカチオ
ン性水溶性高分子とはN−ビニルカルボン酸アミドとア
クリロニトリルの共重合物の酸による加水分解物であ
り、無機塩としてアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩を挙げることがで
きる。
泥以外の汚泥に対し効果不良であるのを、他の汚泥に対
しても適用できる方法を与える。 【解決手段】 アミジン構造単位を有するカチオン性水
溶性高分子を塩素イオン濃度500ppm以上の無機塩
水溶液に溶解することにより上記目的を達成することが
できる。 適用できるアミジン構造単位を有するカチオ
ン性水溶性高分子とはN−ビニルカルボン酸アミドとア
クリロニトリルの共重合物の酸による加水分解物であ
り、無機塩としてアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩を挙げることがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特殊水溶性高分子によ
る汚泥脱水方法に関する。 さらに詳しくは、本発明
は、N−ビニルカルボン酸アミドとアクリロニトリルの
共重合体の加水分解物を有機汚泥の脱水に適用するにあ
たり、該高分子凝集剤を塩化物を含有する無機塩水溶液
に溶解することにより、これまで該高分子凝集剤が有効
でなかった有機汚泥の脱水にまで適用できる汎用性を付
加する方法に関する。
る汚泥脱水方法に関する。 さらに詳しくは、本発明
は、N−ビニルカルボン酸アミドとアクリロニトリルの
共重合体の加水分解物を有機汚泥の脱水に適用するにあ
たり、該高分子凝集剤を塩化物を含有する無機塩水溶液
に溶解することにより、これまで該高分子凝集剤が有効
でなかった有機汚泥の脱水にまで適用できる汎用性を付
加する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】N−ビニルカルボン酸アミドとアクリロ
ニトリルを必須成分としてなるポリマーを加水分解して
得られるアミジン単位を有するポリマー(持開平5−1
92513号公報)は、下水混合生汚泥の凝集脱水剤や
紙用添加剤として良好な性能を示すことが知られてい
る。しかしながら、上記ポリマーは下水混合生汚泥以外
の汚泥に対しては脱水性能が優れない欠点があり、汎用
性を付加する方法が望まれていた。
ニトリルを必須成分としてなるポリマーを加水分解して
得られるアミジン単位を有するポリマー(持開平5−1
92513号公報)は、下水混合生汚泥の凝集脱水剤や
紙用添加剤として良好な性能を示すことが知られてい
る。しかしながら、上記ポリマーは下水混合生汚泥以外
の汚泥に対しては脱水性能が優れない欠点があり、汎用
性を付加する方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、し尿余剰汚
泥や嫌気性消化汚泥に対し、上記N−ビニルカルボン酸
アミドとアクリロニトリルを必須成分としてなるポリマ
ーを加水分解して得られるアミジン単位を有するポリマ
ーが、有効な汚泥脱水性能を発揮する簡便な改質方法を
提供することにある。
泥や嫌気性消化汚泥に対し、上記N−ビニルカルボン酸
アミドとアクリロニトリルを必須成分としてなるポリマ
ーを加水分解して得られるアミジン単位を有するポリマ
ーが、有効な汚泥脱水性能を発揮する簡便な改質方法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
は、〔a〕塩素イオン濃度500ppm以上の無機塩、
および〔b〕下記式(1)もしくは下記式(2)で表さ
れるアミジン単位を有する水溶性高分子を濃度500〜
5000ppmで含有するポリマー塩水溶液を、〔c〕
有機汚泥に添加することを特徴とする汚泥脱水方法であ
る。
は、〔a〕塩素イオン濃度500ppm以上の無機塩、
および〔b〕下記式(1)もしくは下記式(2)で表さ
れるアミジン単位を有する水溶性高分子を濃度500〜
5000ppmで含有するポリマー塩水溶液を、〔c〕
有機汚泥に添加することを特徴とする汚泥脱水方法であ
る。
【化3】
【化4】 (但し、式中、R1 、R2 はHまたはCH3 ;X- はア
ニオン性対イオンを表す。)
ニオン性対イオンを表す。)
【0005】本発明の請求項2の発明は、上記〔a〕成
分の高分子全構造単位中に占める上記式(1)もしくは
式(2)で表されるアミジン単位の割合が10〜95モ
ル%であることを特徴とする請求項1に記載の汚泥脱水
方法である。
分の高分子全構造単位中に占める上記式(1)もしくは
式(2)で表されるアミジン単位の割合が10〜95モ
ル%であることを特徴とする請求項1に記載の汚泥脱水
方法である。
【0006】本発明の請求項3の発明は、上記〔a〕成
分の高分子が、N−ビニルカルボン酸アミドまたはN−
イソプロペニルカルボン酸アミド、およびアクリロニト
リルを含有する単量体の重合物を加水分解した後に得る
ことを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載の汚泥
脱水方法である。
分の高分子が、N−ビニルカルボン酸アミドまたはN−
イソプロペニルカルボン酸アミド、およびアクリロニト
リルを含有する単量体の重合物を加水分解した後に得る
ことを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載の汚泥
脱水方法である。
【0007】本発明の請求項4の発明は、上記〔a〕成
分の高分子が、N−ビニルホルムアミドまたはN−ビニ
ルアセトアミド、およびアクリロニトリルを含有する単
量体の重合物を加水分解した後に得ることを特徴とする
請求項1ないし請求項3に記載の汚泥脱水方法である。
分の高分子が、N−ビニルホルムアミドまたはN−ビニ
ルアセトアミド、およびアクリロニトリルを含有する単
量体の重合物を加水分解した後に得ることを特徴とする
請求項1ないし請求項3に記載の汚泥脱水方法である。
【0008】本発明の請求項5の発明は、上記〔b〕成
分の無機塩が、アルカリ金属塩,アンモニウム塩,アル
カリ土類金属塩,アルミニウム塩あるいはそれらの混合
物から選ばれる一種であることを特徴とする請求項1な
いし請求項4に記載の汚泥脱水方法である。
分の無機塩が、アルカリ金属塩,アンモニウム塩,アル
カリ土類金属塩,アルミニウム塩あるいはそれらの混合
物から選ばれる一種であることを特徴とする請求項1な
いし請求項4に記載の汚泥脱水方法である。
【0009】本発明の請求項6の発明は、上記〔c〕項
目の有機汚泥がし尿処理汚泥であることを特徴とする請
求項1ないし請求項5に記載の汚泥脱水方法である。
目の有機汚泥がし尿処理汚泥であることを特徴とする請
求項1ないし請求項5に記載の汚泥脱水方法である。
【0010】本発明の請求項7の発明は、上記〔c〕項
目の有機汚泥が嫌気性消化汚泥であることを特徴とする
請求項1ないし請求項5に記載の汚泥脱水方法である。
目の有機汚泥が嫌気性消化汚泥であることを特徴とする
請求項1ないし請求項5に記載の汚泥脱水方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第一の限定は、〔a〕塩
素イオン濃度500ppm以上の無機塩、および〔b〕
下記式(1)もしくは下記式(2)で表されるアミジン
単位を有する水溶性高分子を濃度500〜5000pp
mで含有するポリマー塩水溶液を、〔c〕有機汚泥に添
加することを特徴とする汚泥脱水方法である。
素イオン濃度500ppm以上の無機塩、および〔b〕
下記式(1)もしくは下記式(2)で表されるアミジン
単位を有する水溶性高分子を濃度500〜5000pp
mで含有するポリマー塩水溶液を、〔c〕有機汚泥に添
加することを特徴とする汚泥脱水方法である。
【化5】
【化6】 (但し、式中、R1 、R2 はHまたはCH3 ;X- はア
ニオン性対イオンを表す。) 本発明の第二の限定は、請求項1の汚泥脱水方法におい
て、上記〔a〕成分の高分子全構造単位中に占める上記
式(1)もしくは式(2)で表されるアミジン単位の割
合が10〜95モル%であることを特徴とする。本発明
の第三の限定は、請求項1ないし請求項2に記載の汚泥
脱水方法において、上記〔a〕成分の高分子が、N−ビ
ニルカルボン酸アミドまたはN−イソプロペニルカルボ
ン酸アミド、およびアクリロニトリルを含有する単量体
の重合物を加水分解した後に得ることを特徴とする。本
発明の第四の限定は、請求項1ないし請求項3に記載の
汚泥脱水方法において上記〔a〕成分の高分子が、N−
ビニルホルムアミドまたはN−ビニルアセトアミド、お
よびアクリロニトリルを含有する単量体の重合物を加水
分解した後に得ることを特徴とする。上記式(1)また
は式(2)で表されるアミジン単位を有する水溶性高分
子を得る場合はアミン単位と反応閉環するニトリル基が
隣接している必要があり、上記N−ビニルカルボン酸ア
ミド等の限定に加えて(メタ)アクリロニトリルを含有
する単量体を重合し加水分解を行なって目的物を得る。
ニオン性対イオンを表す。) 本発明の第二の限定は、請求項1の汚泥脱水方法におい
て、上記〔a〕成分の高分子全構造単位中に占める上記
式(1)もしくは式(2)で表されるアミジン単位の割
合が10〜95モル%であることを特徴とする。本発明
の第三の限定は、請求項1ないし請求項2に記載の汚泥
脱水方法において、上記〔a〕成分の高分子が、N−ビ
ニルカルボン酸アミドまたはN−イソプロペニルカルボ
ン酸アミド、およびアクリロニトリルを含有する単量体
の重合物を加水分解した後に得ることを特徴とする。本
発明の第四の限定は、請求項1ないし請求項3に記載の
汚泥脱水方法において上記〔a〕成分の高分子が、N−
ビニルホルムアミドまたはN−ビニルアセトアミド、お
よびアクリロニトリルを含有する単量体の重合物を加水
分解した後に得ることを特徴とする。上記式(1)また
は式(2)で表されるアミジン単位を有する水溶性高分
子を得る場合はアミン単位と反応閉環するニトリル基が
隣接している必要があり、上記N−ビニルカルボン酸ア
ミド等の限定に加えて(メタ)アクリロニトリルを含有
する単量体を重合し加水分解を行なって目的物を得る。
【0012】さらに、これらの加水分解に供するポリマ
ーは、必須モノマー成分以外に他の共重合可能なビニル
モノマー成分などを有していてもよい。 このような共
重合可能なビニルモノマーなどとしては、例えば、(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニ
ル、スチレン、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル
(メタ)アクリレ−ト、(メタ)アクリル酸、ビニルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレ−トの三級塩や四級
アンモニウム塩、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミドの三級塩や四級アンモニウム塩、ジ
メチルジアリルアンモニウムクロライド、アリルアミン
などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。 ただ加水分解により性能低下をもたらす官能基を
生成しないことが望まれる。
ーは、必須モノマー成分以外に他の共重合可能なビニル
モノマー成分などを有していてもよい。 このような共
重合可能なビニルモノマーなどとしては、例えば、(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニ
ル、スチレン、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル
(メタ)アクリレ−ト、(メタ)アクリル酸、ビニルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレ−トの三級塩や四級
アンモニウム塩、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミドの三級塩や四級アンモニウム塩、ジ
メチルジアリルアンモニウムクロライド、アリルアミン
などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。 ただ加水分解により性能低下をもたらす官能基を
生成しないことが望まれる。
【0013】本発明において、上記の加水分解に供する
ポリマーを得るための重合方法には特に制限はなく、使
用するモノマーおよび生成するポリマーの溶解性などに
応じて、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などを選ぶこと
ができる。 例えば、使用するモノマーも生成するポリ
マーも水溶性であれば、水溶液重合が可能であり、モノ
マーを水に溶解し、不活性ガスをバブリングし、所定温
度まで昇温したのち水溶性重合開始剤を添加することに
よってポリマーを得ることができる。 重合開始剤とし
ては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2、2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩など、一
般的な開始剤を用いることができるが、アゾ系化合物が
特に好ましい。 水溶液重合により得られたポリマー
は、そのまま、または単離したのち、加水分解およびア
ミジン化反応に供することができる。 また、使用する
モノマーの溶解度が小さい溶媒(分散媒)を用いるとき
は、懸濁重合や乳化重合などを適用することができる。
本発明において、上記のポリマーの水溶液を酸の存在下
に加熱することにより、ポリマー中の酸アミド単位を加
水分解してビニルアミン単位とし、さらに隣接するニト
リル単位の反応により一般式(1)または(2)で表さ
れるアミジン単位を生成するアミジン化反応を行う。
加水分解およびアミジン化反応は2段階で行うことがで
きるが、通常は1段階で行うことが好ましい。ポリマー
の構造と目的の加水分解率およびアミジン化率に応じ
て、反応条件を選択することが可能である。通常は上記
のポリマーを5〜50重量%の水溶液または水分散液と
し、酸アミド単位に対し1〜5当量倍の酸を加え、40
〜100°Cに加熱することにより加水分解およびアミ
ジン化反応を行うことができる。加水分解およびアミジ
ン化反応に使用する酸には特に制限はなく、例えば、塩
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などを使用することがで
きる。本発明組成物において、一般式(1)および
(2)中R1 およびR2 は水素またはメチル基であり、
それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、ま
たポリマーのR1 またはR2 がすべて水素またはメチル
基であってもよく、あるいは、ポリマーのR1 またはR
2 の一部が水素であって残部がメチル基であってもよ
い。 R1 ,R2 が炭素数2以上のアルキル基である
と、立体障害等により重合阻害がおこる。 X- はイオ
ン交換により実質的に共存する無機塩のアニオンと同一
となる。
ポリマーを得るための重合方法には特に制限はなく、使
用するモノマーおよび生成するポリマーの溶解性などに
応じて、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などを選ぶこと
ができる。 例えば、使用するモノマーも生成するポリ
マーも水溶性であれば、水溶液重合が可能であり、モノ
マーを水に溶解し、不活性ガスをバブリングし、所定温
度まで昇温したのち水溶性重合開始剤を添加することに
よってポリマーを得ることができる。 重合開始剤とし
ては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2、2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩など、一
般的な開始剤を用いることができるが、アゾ系化合物が
特に好ましい。 水溶液重合により得られたポリマー
は、そのまま、または単離したのち、加水分解およびア
ミジン化反応に供することができる。 また、使用する
モノマーの溶解度が小さい溶媒(分散媒)を用いるとき
は、懸濁重合や乳化重合などを適用することができる。
本発明において、上記のポリマーの水溶液を酸の存在下
に加熱することにより、ポリマー中の酸アミド単位を加
水分解してビニルアミン単位とし、さらに隣接するニト
リル単位の反応により一般式(1)または(2)で表さ
れるアミジン単位を生成するアミジン化反応を行う。
加水分解およびアミジン化反応は2段階で行うことがで
きるが、通常は1段階で行うことが好ましい。ポリマー
の構造と目的の加水分解率およびアミジン化率に応じ
て、反応条件を選択することが可能である。通常は上記
のポリマーを5〜50重量%の水溶液または水分散液と
し、酸アミド単位に対し1〜5当量倍の酸を加え、40
〜100°Cに加熱することにより加水分解およびアミ
ジン化反応を行うことができる。加水分解およびアミジ
ン化反応に使用する酸には特に制限はなく、例えば、塩
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などを使用することがで
きる。本発明組成物において、一般式(1)および
(2)中R1 およびR2 は水素またはメチル基であり、
それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、ま
たポリマーのR1 またはR2 がすべて水素またはメチル
基であってもよく、あるいは、ポリマーのR1 またはR
2 の一部が水素であって残部がメチル基であってもよ
い。 R1 ,R2 が炭素数2以上のアルキル基である
と、立体障害等により重合阻害がおこる。 X- はイオ
ン交換により実質的に共存する無機塩のアニオンと同一
となる。
【0014】本発明の第四の限定は、請求項1ないし請
求項3に記載の汚泥脱水方法において、上記〔a〕成分
の高分子が、N−ビニルホルムアミドまたはN−ビニル
アセトアミド、およびアクリロニトリルを含有する単量
体の重合物を加水分解した後に得ることを特徴とする。
N−ビニルカルボン酸アミドまたはN−イソプロペニ
ルカルボン酸アミドの中からアクリロニトリルと共重合
させ、加水分解によりアミノ基を得、さらにニトリル基
との閉環によりアミジン基を得るに適したモノマーとし
ては、N−ビニルホルムアミドまたはN−ビニルアセト
アミドが優良であり、とくにN−ビニルホルムアミドは
アクリロニトリルとの交互重合性比に優れており、本発
明のポリマーを得るに最も称揚される。
求項3に記載の汚泥脱水方法において、上記〔a〕成分
の高分子が、N−ビニルホルムアミドまたはN−ビニル
アセトアミド、およびアクリロニトリルを含有する単量
体の重合物を加水分解した後に得ることを特徴とする。
N−ビニルカルボン酸アミドまたはN−イソプロペニ
ルカルボン酸アミドの中からアクリロニトリルと共重合
させ、加水分解によりアミノ基を得、さらにニトリル基
との閉環によりアミジン基を得るに適したモノマーとし
ては、N−ビニルホルムアミドまたはN−ビニルアセト
アミドが優良であり、とくにN−ビニルホルムアミドは
アクリロニトリルとの交互重合性比に優れており、本発
明のポリマーを得るに最も称揚される。
【0015】本発明の第五の限定は、請求項1ないし請
求項4に記載の汚泥脱水方法において、上記〔b〕成分
の無機塩が、アルカリ金属塩,アンモニウム塩,マグネ
シウム塩,アルミニウム塩あるいはそれらの混合物から
選ばれる一種であることを特徴とする。 例えば塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化マグ
ネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、ポリ塩
化アルミニウム(PAC)等が好ましい無機塩として列
記することができる。 これらは、あらかじめポリマー
と混合した組成物として水に溶解することができるし、
無機塩水溶液にポリマーを溶解してポリマー塩水溶液と
することもできる。 塩化物以外の無機塩は塩化物の効
果を阻害しない範囲であれば共存しても差し支えない。
求項4に記載の汚泥脱水方法において、上記〔b〕成分
の無機塩が、アルカリ金属塩,アンモニウム塩,マグネ
シウム塩,アルミニウム塩あるいはそれらの混合物から
選ばれる一種であることを特徴とする。 例えば塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化マグ
ネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、ポリ塩
化アルミニウム(PAC)等が好ましい無機塩として列
記することができる。 これらは、あらかじめポリマー
と混合した組成物として水に溶解することができるし、
無機塩水溶液にポリマーを溶解してポリマー塩水溶液と
することもできる。 塩化物以外の無機塩は塩化物の効
果を阻害しない範囲であれば共存しても差し支えない。
【0016】本発明の第六の限定は、請求項1ないし請
求項5に記載の汚泥脱水方法において、上記〔c〕項目
の有機汚泥がし尿処理汚泥であることを特徴とする。
また本発明の第七の限定は、請求項1ないし請求項5
に記載の汚泥脱水方法において、上記〔c〕項目の有機
汚泥が嫌気性消化汚泥であることを特徴とする。下水混
合生汚泥のPHが通常酸性であるのに対し、これら両汚
泥は汚泥PHが中性付近であり、アミジン基の解離が抑
えられるために本発明のポリマーは高分子鎖が伸長する
ことなく、架橋吸着に不適な状態となる。 水中に塩素
イオンが存在すると、理由は不明であるが架橋吸着作用
が増大し、本発明のポリマーが凝集作用を発揮する様に
なる。 一種の塩溶作用が生じるのかも知れない。 こ
こに言うし尿処理汚泥とは近年の主流である低希釈また
は無希釈方式すなわち高負荷脱窒方式もしくは膜分離方
式から発生する、三次処理汚泥を含有した余剰汚泥であ
り、嫌気性消化汚泥とは下水汚泥等の高濃度有機物を嫌
気性消化した際に発生する汚泥のことである。 かかる
汚泥を脱水するには従来公知の脱水機が使用でき、ベル
トプレス、デカンター、フィルタープレス等を例示する
ことができる。 有機汚泥はアルミニウム塩,鉄塩等の
無機凝集剤によって前処理しても良く、本発明の高分子
凝集剤は(メタ)アクリル系の公知の高分子凝集剤との
ミックス品として使用しても良く、消臭剤,消泡剤と併
用しても良く、アニオン系高分子凝集剤と組み合わせて
使用しても良く、従来汚泥脱水剤の使用法として公知の
任意の使用方法を選択することができる。
求項5に記載の汚泥脱水方法において、上記〔c〕項目
の有機汚泥がし尿処理汚泥であることを特徴とする。
また本発明の第七の限定は、請求項1ないし請求項5
に記載の汚泥脱水方法において、上記〔c〕項目の有機
汚泥が嫌気性消化汚泥であることを特徴とする。下水混
合生汚泥のPHが通常酸性であるのに対し、これら両汚
泥は汚泥PHが中性付近であり、アミジン基の解離が抑
えられるために本発明のポリマーは高分子鎖が伸長する
ことなく、架橋吸着に不適な状態となる。 水中に塩素
イオンが存在すると、理由は不明であるが架橋吸着作用
が増大し、本発明のポリマーが凝集作用を発揮する様に
なる。 一種の塩溶作用が生じるのかも知れない。 こ
こに言うし尿処理汚泥とは近年の主流である低希釈また
は無希釈方式すなわち高負荷脱窒方式もしくは膜分離方
式から発生する、三次処理汚泥を含有した余剰汚泥であ
り、嫌気性消化汚泥とは下水汚泥等の高濃度有機物を嫌
気性消化した際に発生する汚泥のことである。 かかる
汚泥を脱水するには従来公知の脱水機が使用でき、ベル
トプレス、デカンター、フィルタープレス等を例示する
ことができる。 有機汚泥はアルミニウム塩,鉄塩等の
無機凝集剤によって前処理しても良く、本発明の高分子
凝集剤は(メタ)アクリル系の公知の高分子凝集剤との
ミックス品として使用しても良く、消臭剤,消泡剤と併
用しても良く、アニオン系高分子凝集剤と組み合わせて
使用しても良く、従来汚泥脱水剤の使用法として公知の
任意の使用方法を選択することができる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。
【0018】高負荷脱窒処理方式のし尿処理場より発生
する、三次処理汚泥を曝気槽に混合して発生する生物処
理処理汚泥(PH;7.0,SS;13400mg/
l,強熱減量;72.0%)をIHI社製デカンターに
て脱水するにあたり、ハイモ株式会社製ハイモロックZ
P700(Nビニルホルムアミドとアクリロニトリルの
共重合物の加水分解によりアミジン基を62モル%含有
する粉末高分子凝集剤)を0.2%濃度に溶解した水溶
液に、表1記載の塩素イオン濃度になる様にポリ塩化ア
ルミニウムを溶解した各水溶液をデカンターに機内薬注
して脱水試験を行なった。 結果を表1に示す。
する、三次処理汚泥を曝気槽に混合して発生する生物処
理処理汚泥(PH;7.0,SS;13400mg/
l,強熱減量;72.0%)をIHI社製デカンターに
て脱水するにあたり、ハイモ株式会社製ハイモロックZ
P700(Nビニルホルムアミドとアクリロニトリルの
共重合物の加水分解によりアミジン基を62モル%含有
する粉末高分子凝集剤)を0.2%濃度に溶解した水溶
液に、表1記載の塩素イオン濃度になる様にポリ塩化ア
ルミニウムを溶解した各水溶液をデカンターに機内薬注
して脱水試験を行なった。 結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】下水処理場より発生する嫌気性消化汚泥
(PH;7.3,SS;15200mg/l,VSS/
SS;69.5%)を日立プラント社製ベルトプレスで
脱水するにあたり、ハイモ株式会社製ハイモロックZP
700(Nビニルホルムアミドとアクリロニトリルの共
重合物の加水分解によりアミジン基を62モル%含有す
る粉末高分子凝集剤)を0.2%濃度に溶解した水溶液
に、表1記載の塩素イオン濃度になる様にポリ塩化アル
ミニウムを溶解した各水溶液を凝集混和槽に薬注して脱
水試験を行なった。 結果を表2に示す。
(PH;7.3,SS;15200mg/l,VSS/
SS;69.5%)を日立プラント社製ベルトプレスで
脱水するにあたり、ハイモ株式会社製ハイモロックZP
700(Nビニルホルムアミドとアクリロニトリルの共
重合物の加水分解によりアミジン基を62モル%含有す
る粉末高分子凝集剤)を0.2%濃度に溶解した水溶液
に、表1記載の塩素イオン濃度になる様にポリ塩化アル
ミニウムを溶解した各水溶液を凝集混和槽に薬注して脱
水試験を行なった。 結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】これまでアミジン系高分子凝集剤の不適
であったし尿処理汚泥や嫌気性消化汚泥に対して上記の
如くポリ塩化アルミニウムにより塩素イオンを付与され
た場合はアミジン系高分子凝集剤の凝集効果が期待でき
る。
であったし尿処理汚泥や嫌気性消化汚泥に対して上記の
如くポリ塩化アルミニウムにより塩素イオンを付与され
た場合はアミジン系高分子凝集剤の凝集効果が期待でき
る。
【表−2】
Claims (7)
- 【請求項1】 〔a〕塩素イオン濃度500ppm以上
の無機塩、および〔b〕下記式(1)もしくは下記式
(2)で表されるアミジン単位を有する水溶性高分子を
濃度500〜5000ppmで含有するポリマー塩水溶
液を、〔c〕有機汚泥に添加することを特徴とする汚泥
脱水方法。 【化1】 【化2】 (但し、式中、R1 、R2 はHまたはCH3 ;X- はア
ニオン性対イオンを表す。) - 【請求項2】 上記〔a〕成分の高分子全構造単位中に
占める上記式(1)もしくは式(2)で表されるアミジ
ン単位の割合が10〜95モル%であることを特徴とす
る請求項1に記載の汚泥脱水方法。 - 【請求項3】 上記〔a〕成分の高分子が、N−ビニル
カルボン酸アミドまたはN−イソプロペニルカルボン酸
アミド、およびアクリロニトリルを含有する単量体の重
合物を加水分解した後に得ることを特徴とする請求項1
ないし請求項2に記載の汚泥脱水方法。 - 【請求項4】 上記〔a〕成分の高分子が、N−ビニル
ホルムアミドまたはN−ビニルアセトアミド、およびア
クリロニトリルを含有する単量体の重合物を加水分解し
た後に得ることを特徴とする請求項1ないし請求項3に
記載の汚泥脱水方法。 - 【請求項5】 上記〔b〕成分の無機塩が、アルカリ金
属塩,アンモニウム塩,アルカリ土類金属塩,アルミニ
ウム塩あるいはそれらの混合物から選ばれる一種である
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の汚泥
脱水方法。 - 【請求項6】 上記〔c〕項目の有機汚泥がし尿処理汚
泥であることを特徴とする請求項1ないし請求項5に記
載の汚泥脱水方法。 - 【請求項7】 上記〔c〕項目の有機汚泥が嫌気性消化
汚泥であることを特徴とする請求項1ないし請求項5に
記載の汚泥脱水方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9127870A JPH10305299A (ja) | 1997-05-02 | 1997-05-02 | 汚泥脱水方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9127870A JPH10305299A (ja) | 1997-05-02 | 1997-05-02 | 汚泥脱水方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10305299A true JPH10305299A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=14970692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9127870A Pending JPH10305299A (ja) | 1997-05-02 | 1997-05-02 | 汚泥脱水方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10305299A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009214069A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Daiyanitorikkusu Kk | 下水汚泥の処理方法 |
WO2011016482A1 (ja) * | 2009-08-05 | 2011-02-10 | ダイヤニトリックス株式会社 | 膜分離活性汚泥法における流束低下原因物質の除去方法 |
JP2011224420A (ja) * | 2010-04-15 | 2011-11-10 | Daiyanitorikkusu Kk | 汚泥脱水剤及び汚泥脱水処理方法 |
JP2013071059A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Daiyanitorikkusu Kk | 有機質汚泥の処理方法 |
-
1997
- 1997-05-02 JP JP9127870A patent/JPH10305299A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009214069A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Daiyanitorikkusu Kk | 下水汚泥の処理方法 |
WO2011016482A1 (ja) * | 2009-08-05 | 2011-02-10 | ダイヤニトリックス株式会社 | 膜分離活性汚泥法における流束低下原因物質の除去方法 |
JPWO2011016482A1 (ja) * | 2009-08-05 | 2013-01-10 | ダイヤニトリックス株式会社 | 膜分離活性汚泥法における流束低下原因物質の除去方法 |
JP2011224420A (ja) * | 2010-04-15 | 2011-11-10 | Daiyanitorikkusu Kk | 汚泥脱水剤及び汚泥脱水処理方法 |
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