JP6447203B2 - 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法 - Google Patents
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Description
(1) 無機凝集剤を添加した後に両性有機高分子剤を添加する方法(特開昭63−158200号公報)
(2) アミジン系カチオン性ポリマーと2種類のカチオン性ポリマーとを併用する方法(特開2011−224420号公報)
(3) アミジン系カチオン性ポリマーとベンジル系カチオン性ポリマーとを併用する方法(特開2012−96199号公報)
(4) ポリビニルアミジンと架橋性イオン性水溶性高分子(メタアクリル酸エステル系又はジアリルジメチルアンモニウムクロライド系カチオン性ポリマー)とを併用する方法(特開2004−25095号公報)
アミジン系ポリマーとカチオン性ポリマーの併用では、凝集しない、フロックが小さい、脱水ケーキ含水率が下がりにくいといった効果面の欠点がある。
また、特開2004−25095号公報で用いられる架橋性イオン性水溶性高分子の噴霧乾燥品は、溶解に時間がかかる、未溶解物が発生しやすいといった取り扱い上の欠点がある。
例えば、特開2012−96199は、本発明で用いるカチオン性ポリマーA(特開2012−96199におけるカチオン性ポリマーB)とカチオン性ポリマーC(特開2012−96199におけるカチオン性ポリマーA)との併用を開示するが、アミジン系カチオン性ポリマーに該当する特開2012−96199のカチオン性ポリマーAの配合量は30〜70重量%であるため、アミジン系カチオン性ポリマーの配合量の多さが汚泥脱水剤のコストを押し上げる原因となっている。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
(1) 従来、一般的に用いられているジメチルアミノエチルメタクリレート(DAM)系カチオン性ポリマーや、ジメチルアミノエチルアクリレート(DAA)系カチオン性ポリマー等では、凝集処理し得なかった汚泥についても、濾過性、脱水性に優れた凝集物を得ることができる。
(2) アミジン系カチオン性ポリマーであるカチオン性ポリマーCの配合割合を従来品に比べて大幅に低減した上で、良好な凝集効果と、濾過性及び脱水性の向上効果を得ることができる。
(3) 3種類のカチオン性ポリマーを粉末状態で混合することで容易に一剤化することができ、また、使用時にはこれを水に溶解させた水溶液として容易に薬注制御することができ、その際の溶解性も速く、取り扱い性、作業性に優れる。
また、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び/又は「メタアクリル(メタクリル)」をさし、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロ」についても同様である。
本発明において、特定のカチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの各ポリマーの相互作用の詳細については明確でないが、以下のような作用機構の相乗効果により、本発明の効果が発現されるものと推定される。
(1) カチオン性ポリマーAに含まれるベンジル4級化塩のベンジル基に由来する高い疎水性のために、本発明の汚泥脱水剤を添加して得られる凝集フロックの水親和性が低下し、含水率が下がり易い脱水性に優れた凝集フロックが形成される。
(2) カチオン性ポリマーBのアンモニウム塩は、アミジン系カチオン性ポリマーであるカチオン性ポリマーCと同程度にカチオン度が高く、脱水ケーキ含水率の更なる低減に寄与し、このカチオン性ポリマーBの併用で、カチオン性ポリマーCの必要量を低減することが可能となる。
(3) アミジン系カチオン性ポリマーであるカチオン性ポリマーCは、その特徴的なフロック形成力によりフロックの強度を高め、脱水機の圧搾圧力に抗するフロック強度を得るために寄与する。
本発明で用いるカチオン性ポリマーAは、下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位(1)(以下「ベンジル系カチオン単位(1)」と称す場合がある。)を繰り返し単位として含むものである。
本発明で用いるカチオン性ポリマーBは、少なくとも下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩(以下「アンモニウム塩(2)」と称す場合がある。)を含むモノマー成分を重合又は共重合して得られるものである。
本発明で用いるカチオン性ポリマーCは、下記一般式(3)で表されるアミジン単位(以下「アミジン単位(3)」と称す場合がある。)又は下記一般式(4)で表されるアミジン単位(以下「アミジン単位(4)」と称す場合がある。)を繰り返し単位として有するものである。
アミジン単位(3),(4)は反応するモノマーの異性体によって決定される。なお、この異性体は通常、共存している。
本発明の汚泥脱水剤中のカチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの割合は、これらの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が50〜90重量%、カチオン性ポリマーBの割合が5〜40重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であり、特にカチオン性ポリマーCの割合は30重量%未満、中でも25重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは、カチオン性ポリマーAの割合が60〜80重量%、カチオン性ポリマーBの割合が15〜35重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%である。
各カチオン性ポリマーの割合が上記範囲外であると、これらの3種のカチオン性ポリマーを組み合わせて用いることによる本発明の効果を得ることができない。
本発明の汚泥脱水剤は、上述のカチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとを含むものであればよく、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとが別々に提供されるものであっても、これらが予め混合されて一剤化されたものであってもよい。
例えば、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとを粉末状態で所定の配合に混合した粉末組成物として製剤化し、使用する場合は0.1〜0.5重量%程度の水溶液として汚泥に添加することができる。
或いは、各々のカチオン性ポリマーを別々に溶解して各々の水溶液を汚泥に添加しても同等の効果を得ることができる。
本発明の汚泥脱水剤を汚泥に添加して脱水するには、本発明の汚泥脱水剤を汚泥に添加して20秒〜5分程度混合した後、脱水機に投入して脱水すれば良い。
この汚泥脱水剤と汚泥との混合は、移送配管内で行ってもよく、別途設けた凝集反応槽で行ってもよい。また、遠心脱水機のように混合機構を有する脱水機であれば、脱水前の混合工程を省略することができる。
特に、本発明による効果は、ポリマーAの高塩類濃度での高い凝集能力と、ポリマーB及びポリマーCの高い荷電中和能力との相乗作用であることから、未洗浄の消化汚泥のように、導電率250mS/m以上、例えば300〜3000mS/mの高塩類濃度の有機性汚泥に対して良好な脱水効果が得られるため、このような汚泥の脱水処理に好適である。通常、これらの有機性汚泥は、VSS/SS比が60〜90、100メッシュふるいで測定される繊維状物がSS重量の0〜15重量%である。
以下の実施例及び比較例で用いたカチオン性ポリマーは次の通りである。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジメチルアミノエチルメタアクリレートのベンジルクロライド4級化物の2.0モル/L溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を5.0×10−4モル/L加え、40℃に昇温し10時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、0.1Nの塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、6.6dl/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において3.6meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーA−1とする。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドの20モル/L溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を1.3×10−3モル/L加え、40℃に昇温し20時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、1.0Nの硝酸ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、0.7dl/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において5.9meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーB−1とする。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mlフラスコに、N−ビニルホルムアミド35.5g(0.5モル)、アクリロニトリル26.5g(0.5モル)及び水310gを入れ、雰囲気を窒素で置換した。撹拌しつつ60℃に昇温し、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の10%水溶液1.0gを添加し、60℃を保ったまま5時間重合を続けた。水中にポリマーが析出した懸濁液に濃塩酸98.1g(塩化水素として1.0モル)を加え、加熱して還流しつつ4時間反応し、ポリマーをアミジン化した。得られたポリマー溶液をアセトン中に添加し、析出したポリマーを真空乾燥した。
このカチオン性ポリマーの、1N塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、4.0dl/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において5.8meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーC−1とする。
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル4級化物とアクリルアミドの割合が80:20モル%で全モノマー濃度が2.0モル/Lになるように調整したモノマー溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ過硫酸カリウムを5.0×10−3モル/L加え、40℃に昇温し10時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、1.0Nの硝酸ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、6.5dL/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において4.8meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーX−1とする。
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジメチルアミノエチルメタアクリレートの塩化メチル4級化物の2.0モル/L溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を5.0×10−4モル/L加え、40℃に昇温し10時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、1.0Nの硝酸ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、6.2dL/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において4.8meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーX−2とする。
以下の実施例及び比較例において、机上試験での脱水試験に供した汚泥I〜IIIの性状は下記表2〜4に示す通りであり、実機試験に供した汚泥IVの性状は下記表5に示す通りである。
以下の実施例及び比較例における机上試験及び実機試験は以下の方法で行った。
汚泥200mLを300mL容のビーカーに採取し、各種脱水剤を添加し、180rpmで30秒反応させて凝集させた。カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマー(PA−923)との併用処理である実施例7および比較例11,12に関しては、カチオン性ポリマー添加後180rpmで攪拌し、5秒経過後にアニオン性ポリマー(PA−923)を添加し、引き続き25秒攪拌して凝集させた。次いで、ブフナーロートに直径50mmの筒をセットし、ここに凝集させた汚泥を流し入れ、20秒後の濾過量を測定した。また、濾取された凝集物のフロック径と濾液へのSSのリーク量(SV:Sludge Volume)を測定した。濾過量は多い程、フロック径は大きい程、SVは少ない程好ましい。
また、以下の方法で凝集フロック強度の評価と脱水ケーキの含水率の測定を行った。
濾過後のブフナーロート上の凝集物を手に取り、徐々に絞ってその時の強度をフロック強度として以下の基準で判定した。
○:1回で容易に絞り込まれ流動性の無い固形物が得られ、絞る過程でSSの漏れが無い。
△○:上記○と下記△の中間。
△:4から5回緩やかに絞ると固形物となるが、その間に指からのフロックの漏れが認められる。
×:緩やかに絞ってもフロックが指の間から抜ける。
上記の評価で多重円盤脱水機、スクリュープレス脱水機、回転加圧脱水機での脱水工程後半の圧密圧搾工程でのフロック耐性を相対的に評価することができ、評価は「△○」又は「○」であることが好ましい。
濾過後のブフナーロート上の凝集物を、直径30mm、高さ17.5mmのカラムに詰め、0.1MPaで60秒圧搾して脱水ケーキを得た。この脱水ケーキの含水率を測定した。
汚泥処理量75m3/dayの嫌気性消化汚泥の脱水設備の凝集槽に各種脱水剤を添加して凝集処理したときに凝集フロックのフロック径を外観観察により求めると共に、スクリュープレス脱水機で脱水ケーキの含水率を測定した。
下記表6に示すカチオン性ポリマーを、それぞれ脱水剤として用い、各脱水剤を表7,8に示す添加量で汚泥I(机上試験の場合)又は汚泥IV(実機試験の場合)に添加して、前述の机上試験及び実機試験を行い、結果を表7,8に示した。
なお、脱水剤は、いずれも0.2重量%水溶液として添加した。表7,8に示す脱水剤添加量は、有効成分(カチオン性ポリマー)としての添加量を示す。
以上の結果から次のことが分かる。
ポリマーA−1単独の比較例1では、SSのリークは少ないが、フロック強度が弱く、更にケーキ含水率も高い。また、ポリマーC−1単独の比較例2では、ケーキ含水率は低いが、濾液へのSSのリーク(SV)が多い。
ポリマーA−1とポリマーC−1とを併用した比較例3,4では、高価なアミジン系カチオン性ポリマーであるポリマーC−1の配合割合を多くするか(比較例3)、配合割合が少ない場合は添加量を多く(比較例4)しないと、十分な効果が発揮されず、いずれの場合もポリマーC−1の使用量が多くなり、処理コストが高くつく。比較例5,6は脱水できる状態ではなかった。
これに対して、ポリマーA−1とポリマーC−1に更にポリマーB−1を配合して用いた実施例1,2では、ポリマーC−1単独の比較例2と比較するとケーキ含水率は高いものの、濾液量やSSリーク等が良く、総合的にみるとどの比較例よりも良い結果であった。さらに処理コストもポリマーC−1単独処理より安価ですむので、適用メリットは大きいと考える。
ポリマーA−1とポリマーB−1とポリマーC−1とを併用した実施例1では、ポリマーC−1単独使用の比較例2よりもケーキ含水率を低下することができた。このことから、本発明の汚泥脱水剤は、金属メッシュによる濾過圧密圧搾タイプのスクリュープレス、多重円盤脱水機等に適する特性を有することが分かる。
下記表9に示すカチオン性ポリマーを、それぞれ脱水剤として用い、各脱水剤を表10に示す添加量で汚泥IIに添加して、前述の机上試験を行い、結果を表10に示した。
なお、脱水剤は、いずれも0.2重量%水溶液として添加した。表10に示す脱水剤添加量は、有効成分(カチオン性ポリマー)としての添加量を示す。
汚泥IIは全体的にフロックが大きくなりにくい上、含水率も下がりにくく、処理が難しい汚泥であったと言える。上記のような結果となった要因として、汚泥中のSS分が多く、SSあたりの脱水剤の添加量が足りなかったことが考えられる。
難しい条件ではあったが、すべての実施例でも十分に脱水機にかけられる状態になり、かついずれの比較例よりも良い結果が得られた。
下記表11に示すカチオン性ポリマー系脱水剤と、栗田工業(株)製アニオン性高分子凝集剤「クリファームPA−923」(「PA−923」と記載する。)を脱水剤として用い、各脱水剤を表12に示す添加量で汚泥IIIに添加して、前述の机上試験を行い、結果を表12に示した。
なお、カチオン性ポリマー系脱水剤は、いずれも0.2重量%水溶液として添加した。表12に示すカチオン性ポリマー系脱水剤添加量は、有効成分(カチオン性ポリマー)としての添加量を示す。
Claims (8)
- 下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーAと、少なくとも下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩を含むモノマー成分を重合又は共重合して得られるカチオン性ポリマーBと、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーCとを有効成分として含む汚泥脱水剤であって、
カチオン性ポリマーAが、下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位のみからなるホモポリマーであるか、或いは、該ベンジル系カチオン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該ベンジル系カチオン単位を全繰り返し単位中に80モル%以上含有するコポリマーであり、
カチオン性ポリマーBが、下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであるか、或いは、該アンモニウム塩と他の共重合性モノマーとのコポリマーであって、該アンモニウム塩に由来する構成単位を全繰り返し単位中に70モル%以上含有するコポリマーであり、
カチオン性ポリマーCが、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該アミジン単位を全繰り返し単位中に20〜90モル%含有するコポリマーであり、
カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が50〜90重量%、カチオン性ポリマーBの割合が5〜40重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水剤。
- 請求項1において、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が60〜80重量%、カチオン性ポリマーBの割合が15〜35重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水剤。
- 請求項1又は2において、前記カチオン性ポリマーBが、前記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであることを特徴とする汚泥脱水剤。
- 下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーAと、少なくとも下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩を含むモノマー成分を重合又は共重合して得られるカチオン性ポリマーBと、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーCとを、
カチオン性ポリマーA、カチオン性ポリマーB及びカチオン性ポリマーCの合計の添加量が、汚泥のSSに対して0.4〜4.0重量%となるように汚泥に添加して脱水する汚泥脱水方法であって、
カチオン性ポリマーAが、下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位のみからなるホモポリマーであるか、或いは、該ベンジル系カチオン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該ベンジル系カチオン単位を全繰り返し単位中に80モル%以上含有するコポリマーであり、
カチオン性ポリマーBが、下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであるか、或いは、該アンモニウム塩と他の共重合性モノマーとのコポリマーであって、該アンモニウム塩に由来する構成単位を全繰り返し単位中に70モル%以上含有するコポリマーであり、
カチオン性ポリマーCが、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該アミジン単位を全繰り返し単位中に20〜90モル%含有するコポリマーであり、
カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が50〜90重量%、カチオン性ポリマーBの割合が5〜40重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水方法。
- 請求項4において、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が60〜80重量%、カチオン性ポリマーBの割合が15〜35重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水方法。
- 請求項4又は5において、前記カチオン性ポリマーBが、前記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであることを特徴とする汚泥脱水方法。
- 前記汚泥が、導電率250mS/m以上の有機性汚泥であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の汚泥脱水方法。
- 多重円盤脱水機、スクリュープレス脱水機又は回転加圧脱水機で脱水することを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項に記載の汚泥脱水方法。
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