JP6447203B2 - 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法 - Google Patents

汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6447203B2
JP6447203B2 JP2015021362A JP2015021362A JP6447203B2 JP 6447203 B2 JP6447203 B2 JP 6447203B2 JP 2015021362 A JP2015021362 A JP 2015021362A JP 2015021362 A JP2015021362 A JP 2015021362A JP 6447203 B2 JP6447203 B2 JP 6447203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cationic polymer
general formula
sludge
weight
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015021362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016140856A (ja
Inventor
詩歩子 関口
詩歩子 関口
哲 竹林
哲 竹林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2015021362A priority Critical patent/JP6447203B2/ja
Publication of JP2016140856A publication Critical patent/JP2016140856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6447203B2 publication Critical patent/JP6447203B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法に関するものであり、特に、高価なカチオン性ポリマーの使用量を少なくすることができ、有機性汚泥とりわけ、未洗浄の消化汚泥のような塩類濃度の高い有機性汚泥を低コストで効率的に脱水処理することができる汚泥脱水剤と、この汚泥脱水剤を用いた汚泥脱水方法に関する。
食品工場、化学工場、下水処理場等で発生する余剰汚泥を主体とした有機性汚泥は、一般に、カチオン性ポリマー(カチオン性高分子凝集剤)を添加し、スクリュープレス、遠心脱水機、ベルトプレス等の脱水機で脱水して脱水ケーキとした後、産業廃棄物として処分するか焼却処分されている。従って、凝集汚泥の脱水で得られる脱水ケーキの含水率を低減することができれば、処分にかかる費用を削減できる上に、環境への負荷を低減することができる。
このため、脱水ケーキの含水率をできるだけ低くすることが望まれており、従来、脱水ケーキの低含水率化を目的として、カチオン性ポリマーの単独使用に代わり、以下のような提案がなされている。
(1) 無機凝集剤を添加した後に両性有機高分子剤を添加する方法(特開昭63−158200号公報)
(2) アミジン系カチオン性ポリマーと2種類のカチオン性ポリマーとを併用する方法(特開2011−224420号公報)
(3) アミジン系カチオン性ポリマーとベンジル系カチオン性ポリマーとを併用する方法(特開2012−96199号公報)
(4) ポリビニルアミジンと架橋性イオン性水溶性高分子(メタアクリル酸エステル系又はジアリルジメチルアンモニウムクロライド系カチオン性ポリマー)とを併用する方法(特開2004−25095号公報)
特開昭63−158200号公報 特開2011−224420号公報 特開2012−96199号公報 特開2004−25095号公報
上記従来技術のうち、無機凝集剤と両性有機高分子剤を併用する方法は、2種類の薬剤の添加量比の調整が煩雑であるなどの欠点を有する。
アミジン系ポリマーとカチオン性ポリマーの併用では、凝集しない、フロックが小さい、脱水ケーキ含水率が下がりにくいといった効果面の欠点がある。
また、特開2004−25095号公報で用いられる架橋性イオン性水溶性高分子の噴霧乾燥品は、溶解に時間がかかる、未溶解物が発生しやすいといった取り扱い上の欠点がある。
また、アミジン系カチオン性ポリマーを用いた脱水剤は脱水効果は高いが、アミジン系カチオン性ポリマーが高価であるためにコストが高いという課題があり、安価な代替技術が求められている。
例えば、特開2012−96199は、本発明で用いるカチオン性ポリマーA(特開2012−96199におけるカチオン性ポリマーB)とカチオン性ポリマーC(特開2012−96199におけるカチオン性ポリマーA)との併用を開示するが、アミジン系カチオン性ポリマーに該当する特開2012−96199のカチオン性ポリマーAの配合量は30〜70重量%であるため、アミジン系カチオン性ポリマーの配合量の多さが汚泥脱水剤のコストを押し上げる原因となっている。
このようなことから、アミジン系カチオン性ポリマーの配合量を低減した上で、同等以上の効果を得ることができる汚泥脱水剤の開発が望まれる。
本発明は上記従来の問題点を解決し、高価なアミジン系カチオン性ポリマーの使用量を従来品よりも低減した上で、溶解速度が速く、濾過性、脱水性においても、アミジン系カチオン性ポリマー単独品や、アミジン系カチオン性ポリマー配合の従来品以上の効果を発揮する汚泥脱水剤と、この汚泥脱水剤を用いた汚泥脱水方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、アミジン系カチオン性ポリマーに、特定の2種類のカチオン性ポリマーを併用し、3種のカチオン性ポリマーの配合品とすることにより、上記の課題を解決することができることを見出した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーAと、少なくとも下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩を含むモノマー成分を重合又は共重合して得られるカチオン性ポリマーBと、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーCとを含み、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が50〜90重量%、カチオン性ポリマーBの割合が5〜40重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水剤。
Figure 0006447203
(一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、R3a,R3bは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはベンジル基を表す。Aは−O−又は−NH−、Zは塩形成性アニオンを表す。)
Figure 0006447203
(一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、R6a,R6bは各々独立に炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基又はベンジル基を表し、Qは塩形成性アニオンを表す。)
Figure 0006447203
(一般式(3),(4)中、R11,R12は各々独立に水素原子又はメチル基を表し、Xは塩形成性アニオンを表す。)
[2] [1]において、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が60〜80重量%、カチオン性ポリマーBの割合が15〜35重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水剤。
[3] [1]又は[2]において、前記カチオン性ポリマーAが、前記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位のみからなるホモポリマーであるか、或いは、該ベンジル系カチオン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該ベンジル系カチオン単位を全繰り返し単位中に70モル%以上含有するコポリマーであることを特徴とする汚泥脱水剤。
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記カチオン性ポリマーBが、前記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであることを特徴とする汚泥脱水剤。
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記カチオン性ポリマーCが、前記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該アミジン単位を全繰り返し単位中に20〜90モル%含有するコポリマーであることを特徴とする汚泥脱水剤。
[6] [1]ないし[5]のいずれかに記載の汚泥脱水剤を汚泥に添加して脱水することを特徴とする汚泥脱水方法。
[7] 前記汚泥脱水剤を、カチオン性ポリマーA、カチオン性ポリマーB及びカチオン性ポリマーCの合計の添加量が、汚泥のSSに対して0.4〜4.0重量%となるように添加することを特徴とする[6]に記載の汚泥脱水方法。
[8] 前記汚泥が、導電率250mS/m以上の有機性汚泥であることを特徴とする[6]又は[7]に記載の汚泥脱水方法。
[9] 多重円盤脱水機、スクリュープレス脱水機又は回転加圧脱水機で脱水することを特徴とする[6]ないし[8]のいずれかに記載の汚泥脱水方法。
本発明によれば、以下のような優れた効果が得られる。
(1) 従来、一般的に用いられているジメチルアミノエチルメタクリレート(DAM)系カチオン性ポリマーや、ジメチルアミノエチルアクリレート(DAA)系カチオン性ポリマー等では、凝集処理し得なかった汚泥についても、濾過性、脱水性に優れた凝集物を得ることができる。
(2) アミジン系カチオン性ポリマーであるカチオン性ポリマーCの配合割合を従来品に比べて大幅に低減した上で、良好な凝集効果と、濾過性及び脱水性の向上効果を得ることができる。
(3) 3種類のカチオン性ポリマーを粉末状態で混合することで容易に一剤化することができ、また、使用時にはこれを水に溶解させた水溶液として容易に薬注制御することができ、その際の溶解性も速く、取り扱い性、作業性に優れる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、本明細書において、「ポリマー」とは「ホモポリマー(単独重合体)」と「コポリマー(共重合体)」を含む重合体ないしは重合物の総称である。ただし、ホモポリマーは繰り返し単位が1種類であるものの他、同種の繰り返し単位、即ち、同一の一般式で表される2種以上の繰り返し単位を含むものを包含するものとする。
また、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び/又は「メタアクリル(メタクリル)」をさし、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロ」についても同様である。
[作用機構]
本発明において、特定のカチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの各ポリマーの相互作用の詳細については明確でないが、以下のような作用機構の相乗効果により、本発明の効果が発現されるものと推定される。
(1) カチオン性ポリマーAに含まれるベンジル4級化塩のベンジル基に由来する高い疎水性のために、本発明の汚泥脱水剤を添加して得られる凝集フロックの水親和性が低下し、含水率が下がり易い脱水性に優れた凝集フロックが形成される。
(2) カチオン性ポリマーBのアンモニウム塩は、アミジン系カチオン性ポリマーであるカチオン性ポリマーCと同程度にカチオン度が高く、脱水ケーキ含水率の更なる低減に寄与し、このカチオン性ポリマーBの併用で、カチオン性ポリマーCの必要量を低減することが可能となる。
(3) アミジン系カチオン性ポリマーであるカチオン性ポリマーCは、その特徴的なフロック形成力によりフロックの強度を高め、脱水機の圧搾圧力に抗するフロック強度を得るために寄与する。
[カチオン性ポリマーA]
本発明で用いるカチオン性ポリマーAは、下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位(1)(以下「ベンジル系カチオン単位(1)」と称す場合がある。)を繰り返し単位として含むものである。
Figure 0006447203
(一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、R3a,R3bは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはベンジル基を表す。Aは−O−又は−NH−、Zは塩形成性アニオンを表す。)
上記一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基であり、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの炭素数1〜4のアルキレン基であり、プロピレン基及びブチレン基は直鎖状であってもよく、側鎖を有するものであってもよい。R3a,R3bは各々独立にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基であり、Rはベンジル基である。また、Aは−O−又は−NH−であり、Zは塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオン、1/2SO 2−、NO 、CHCOO、CHSO 、CSO などの塩形成性アニオンである。
一般式(1)で表される繰り返し単位を有するカチオン性ポリマーAは、下記一般式(1A)で表されるベンジル系カチオン性モノマーを用いて製造される。
Figure 0006447203
(上記式中、R、R、R3a、R3b、R、A及びZは一般式(1)におけると同義であり、その具体例も同様である。)
一般式(1A)で表されるベンジル系カチオン性モノマーとしては、例えば、ジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジ−n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリレート又はメタクリレート、ジメチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジエチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジ−n−プロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジイソプロピルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジ−n−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジ−sec−ブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミド、ジイソブチルアミノ(メチル、エチル、プロピル又はブチル)アクリルアミド又はメタクリルアミドなどの、ハロゲン化ベンジルによる四級化物などを挙げることができる。ハロゲン化ベンジルとしては、塩化ベンジル、臭化ベンジルなどを挙げることができる。
カチオン性ポリマーAの製造にあたり、これらのベンジル系カチオン性モノマーは、1種を単独で用いることができ、また、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明で用いるカチオン性ポリマーAは、上記のベンジル系カチオン性モノマーのホモポリマーを好適に用いることができるが、このベンジル系カチオン性モノマーと共重合可能な他のモノマー(以下、「共重合性モノマー」と称す場合がある。)の1種又は2種以上とのコポリマーであってもよい。なお、ベンジル系カチオン性モノマーのホモポリマーとは、2種以上のベンジル系カチオン性単位(1)が含まれるものを包含するものとする。
カチオン性ポリマーAがベンジル系カチオン性モノマーと共重合性モノマーとのコポリマーである場合、使用される共重合性モノマーには特に制限はない。
この共重合性モノマーとしてのノニオン性ビニルモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのアミド類、アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアン化ビニル系化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系化合物などを挙げることができる。これらのノニオン性ビニルモノマーは、1種を単独で用いることができ、また、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、カチオン性ポリマーAが上記のコポリマーである場合、コポリマー中のベンジル系カチオン単位(1)の割合が過度に少ないと本発明の効果を十分に得ることができない。従って、カチオン性ポリマーAは、全繰り返し単位中のベンジル系カチオン単位(1)の割合が70〜100モル%で、ノニオン性ビニルモノマー由来の繰り返し単位が0〜30モル%であることが好ましく、特に、全繰り返し単位中のベンジル系カチオン単位(1)の割合は80〜100モル%、とりわけ90〜100モル%であることが好ましい。
また、本発明で用いるカチオン性ポリマーAは、0.1Nの塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度が4dl/g以上、特に6dl/g以上であることが好ましい。固有粘度が4dl/g未満であると、凝集力が弱く、汚泥の処理量が低下するおそれがある。なお、この固有粘度の上限は通常12dl/g以下である。
また、本発明で用いるカチオン性ポリマーAのコロイド当量は2.8〜3.7meq/gであることが好ましい。コロイド当量が小さ過ぎるとベンジル基の疎水性効果が得難くなるため好ましくない。なお、カチオン性ポリマーAのコロイド当量は「コロイド滴定法」(千手諒一著、南江堂(株)(S44年11月発行))により測定される。
本発明に用いるカチオン性ポリマーAの製造方法には特に制限はなく、常法である溶液重合、懸濁重合、エマルション重合など、いずれの方法も用いることができる。水溶液重合においては、モノマーを水に溶解し、雰囲気を不活性ガスで置換し、重合温度まで昇温した後、重合開始剤として、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などの水溶性重合開始剤を加えて重合することができる。
[カチオン性ポリマーB]
本発明で用いるカチオン性ポリマーBは、少なくとも下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩(以下「アンモニウム塩(2)」と称す場合がある。)を含むモノマー成分を重合又は共重合して得られるものである。
Figure 0006447203
(一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、R6a,R6bは各々独立に炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基又はベンジル基を表し、Qは塩形成性アニオンを表す。)
一般式(2)において、Qとしては塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオン、1/2SO 2−、NO 、CHCOO、CHSO 、CSO などが挙げられ、Rとしては好ましくは水素原子である。
上記一般式(2)で表されるアンモニウム塩(2)としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DADMAC)、ジアリルメチルベンジルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
カチオン性ポリマーBは、アンモニウム塩(2)のみを用いた重合により得られるホモポリマーであってもよく、アンモニウム塩(2)と共重合可能な他のモノマー(以下、「共重合性モノマー」と称す場合がある。)、例えば、アクリルアミド等の、前述のカチオン性ポリマーAの製造に用いられる共重合性モノマーとしてのノニオン性ビニルモノマーの1種又は2種以上とを共重合して得られるコポリマーであってもよいが、一般的には、下記一般式(2A)で表されるアンモニウム塩(2)のホモポリマーとして用いられる。なお、このホモポリマーとは、2種以上のアンモニウム塩(2)に由来する構成単位が含まれるものを包含するものとする。
Figure 0006447203
(一般式(2A)中、R,R6a,R6b,Qは一般式(2)におけると同義である。)
なお、カチオン性ポリマーBがアンモニウム塩(2)と他の共重合性モノマーとのコポリマーである場合、コポリマー中のアンモニウム塩(2)に由来する構成単位が過度に少ないと、本発明の効果を十分に得ることができない。従って、カチオン性ポリマーBは、全繰り返し単位中のアンモニウム塩(2)に由来する構成単位の割合が70〜100モル%、特に80〜100モル%、とりわけ90〜100モル%であることが好ましい。
また、本発明で用いるカチオン性ポリマーBは、1.0Nの硝酸ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度が0.2dl/g以上、特に0.5dl/g以上であることが好ましい。固有粘度が0.2dl/g未満であると、凝集力が弱く、汚泥の処理量が低下するおそれがある。なお、この固有粘度の上限は通常7.0dl/g以下である。
また、カチオン性ポリマーBのコロイド当量は、5.0〜6.2meq/g、特に5.5〜6.1meq/gであることが好ましい。カチオン性ポリマーBのコロイド当量がこの範囲であることにより高い凝集性が得られ、好ましい。カチオン性ポリマーBのコロイド当量はカチオン性ポリマーAと同様の方法により測定される。
本発明に用いるカチオン性ポリマーBの製造方法には特に制限はなく、常法である溶液重合、懸濁重合、エマルション重合など、いずれの方法も用いることができる。水溶液重合においては、モノマーを水に溶解し、雰囲気を不活性ガスで置換し、重合温度まで昇温した後、重合開始剤として、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などの水溶性重合開始剤を加えて重合することができる。
[カチオン性ポリマーC]
本発明で用いるカチオン性ポリマーCは、下記一般式(3)で表されるアミジン単位(以下「アミジン単位(3)」と称す場合がある。)又は下記一般式(4)で表されるアミジン単位(以下「アミジン単位(4)」と称す場合がある。)を繰り返し単位として有するものである。
Figure 0006447203
(一般式(3),(4)中、R11,R12は各々独立に水素原子又はメチル基を表し、Xは塩形成性アニオンを表す。)
上記一般式(3),(4)において、Xとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオン、1/2SO 2−、NO 、CHCOO、CHSO 、CSO などが挙げられる。
本発明で用いるアミジン単位(3)又はアミジン単位(4)を繰り返し単位として含むカチオン性ポリマーC(アミジン単位(3)とアミジン単位(4)の両方を含むものであってもよい。)は、下記一般式(5)で表されるN−ビニルカルボン酸アミド又はN−イソプロペニルカルボン酸アミドと、下記一般式(6)で表される(メタ)アクリロニトリルと、必要に応じて用いられるこれらと共重合可能なモノマー(以下「共重合性モノマー」と称す場合がある。)を共重合し、得られたコポリマーを加水分解及びアミジン化することによって得ることができる。
Figure 0006447203
(ただし、式中、R11は水素原子又はメチル基、R13は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。)
CH=CR12−CN …(6)
(ただし、式中、R12は水素原子又はメチル基である。)
上記のN−ビニルカルボン酸アミドとしては、例えば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルプロピオンアミド、N−ビニルブチルアミド、N−ビニルバレルアミドなどを挙げることができる。N−イソプロペニルカルボン酸アミドとしては、例えば、N−イソプロペニルホルムアミド、N−イソプロペニルアセトアミド、N−イソプロペニルプロピオンアミド、N−イソプロペニルブチルアミド、N−イソプロペニルバレルアミドなどを挙げることができる。
必要に応じてN−ビニルカルボン酸アミド又はN−イソプロペニルカルボン酸アミドの代わりに、N−ビニルこはく酸イミド、N−ビニルグルタルイミド、N−イソプロペニルこはく酸イミド、N−イソプロペニルグルタルイミドなどのN−ビニルカルボン酸イミド又はN−イソプロペニルカルボン酸イミドを使用することができる。
共重合性モノマーとしては、適当なモノマー反応性比を有するものであれば制限なく使用することができ、例えば、(メタ)アクリルアミド、スチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドンなどのノニオン性モノマー、(メタ)アクリル酸又はそのアルカリ金属塩、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸などのスルホン基を有するモノマー又はそのアルカリ金属塩などのアニオン性モノマー、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級塩若しくは4級アンモニウム塩などのカチオン性モノマーなどの1種又は2種以上を挙げることができる。
重合方法には特に制限はなく、使用するモノマー及び生成するポリマーの溶解性などに応じて、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などを選ぶことができる。例えば、使用するモノマーも生成するポリマーも水溶性であれば、水溶液重合が可能であり、モノマーを水に溶解し、不活性ガスをバブリングし、所定温度まで昇温した後、水溶性重合開始剤を添加することによってポリマーを得ることができる。水溶液重合により得られたポリマーは、そのまま又は単離した後、加水分解及びアミジン化反応に供することができる。また、使用するモノマーの水への溶解度が小さいときは、懸濁重合、乳化重合などを用いることができる。
懸濁重合においては、水、モノマー、乳化剤、水溶性の重合開始剤及び炭化水素系分散媒などを不活性ガス雰囲気中で撹拌下に加熱することによりポリマーを得ることができる。
重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩など、一般的な開始剤を用いることができるが、アゾ系化合物が特に好ましい。
本発明において、上記のポリマーの水溶液又は懸濁液を酸又はアルカリの存在下に加熱することにより、ポリマー中の酸アミド単位を加水分解してアミン単位とし、さらにアミン単位と隣接するニトリル単位の反応によりアミジン単位(3)及び/又は(4)を生成するアミジン化反応を行う。
アミジン単位(3),(4)は反応するモノマーの異性体によって決定される。なお、この異性体は通常、共存している。
加水分解及びアミジン化反応は2段階で行うことができるが、通常は1段階で行うことが好ましい。ポリマーの構造と目的の加水分解率及びアミジン化率に応じて、反応条件を選択することが可能である。通常は上記のポリマーを5〜80重量%の水溶液又は懸濁液とし、酸アミド単位に対し1〜5当量倍の酸、又は酸アミド単位に対し1〜5当量倍のアルカリを加え、40〜100℃に加熱することにより加水分解及びアミジン化反応を行うことができる。酸による加水分解及びアミジン化反応を行った場合には、得られるカチオン性ポリマーAのアミノ基はアンモニウム塩を形成する。
なお、前記の共重合性モノマーのうち、(メタ)アクリルアミド類及び(メタ)アクリレート類に由来するポリマー中の構造単位は、加水分解によって一部は(メタ)アクリル酸単位に変化する。
アミジン単位(3),(4)を有するカチオン性ポリマーCを構成する全繰り返し単位に占めるアミジン単位(3),(4)の割合は、20〜90モル%であることが好ましく、50〜90モル%であることがさらに好ましい。カチオン性ポリマーA中のアミジン単位(3),(4)が少な過ぎるとアミジン単位(3),(4)を含むことによる含水率減少効果が低下する。全繰り返し単位中にアミジン単位(3),(4)を90モル%よりも多く含むポリマーは製造が容易ではない。
アミジン単位(3),(4)を有するカチオン性ポリマーCは、高分子量であることが好ましく、分子量の指標となる1N塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度が1dl/g以上であることが好ましく、3dl/g以上であることがさらに好ましい。なお、この固有粘度の上限は通常10dl/g以下である。
また、カチオン性ポリマーCのコロイド当量は、5.0〜6.4meq/g、特に5.5〜6.4meq/gであることが好ましい。カチオン性ポリマーCのコロイド当量がこの範囲であることにより高い凝集性が得られ、好ましい。カチオン性ポリマーCのコロイド当量はカチオン性ポリマーAと同様の方法により測定される。
本発明において、カチオン性ポリマーCは、上記アミジン化反応を終了した水溶液のまま又は濃縮若しくは希釈した水溶液として、汚泥脱水剤に使用することができる。或いは、カチオン性ポリマーCの水溶液又は懸濁液を公知の方法で分離、乾燥して粉末化して使用することができる。
[カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCの割合]
本発明の汚泥脱水剤中のカチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの割合は、これらの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が50〜90重量%、カチオン性ポリマーBの割合が5〜40重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であり、特にカチオン性ポリマーCの割合は30重量%未満、中でも25重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは、カチオン性ポリマーAの割合が60〜80重量%、カチオン性ポリマーBの割合が15〜35重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%である。
各カチオン性ポリマーの割合が上記範囲外であると、これらの3種のカチオン性ポリマーを組み合わせて用いることによる本発明の効果を得ることができない。
[汚泥脱水剤の形態]
本発明の汚泥脱水剤は、上述のカチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとを含むものであればよく、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとが別々に提供されるものであっても、これらが予め混合されて一剤化されたものであってもよい。
カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとが予め所定の割合で混合されて一剤化されたものであれば、汚泥への脱水剤の添加制御が簡略化され、好ましい。
例えば、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとを粉末状態で所定の配合に混合した粉末組成物として製剤化し、使用する場合は0.1〜0.5重量%程度の水溶液として汚泥に添加することができる。
或いは、各々のカチオン性ポリマーを別々に溶解して各々の水溶液を汚泥に添加しても同等の効果を得ることができる。
なお、本発明の汚泥脱水剤は、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーC以外の他の薬剤例えばスルファミン酸等の粉末酸や硫酸ナトリウム等の塩類等の1種又は2種以上を含有していてもよい。
[脱水方法]
本発明の汚泥脱水剤を汚泥に添加して脱水するには、本発明の汚泥脱水剤を汚泥に添加して20秒〜5分程度混合した後、脱水機に投入して脱水すれば良い。
この汚泥脱水剤と汚泥との混合は、移送配管内で行ってもよく、別途設けた凝集反応槽で行ってもよい。また、遠心脱水機のように混合機構を有する脱水機であれば、脱水前の混合工程を省略することができる。
汚泥への汚泥脱水剤の添加量としては、十分な凝集効果で高い脱水性が得られる程度であれば良く、汚泥性状や用いるポリマーの種類などによって適宜決定されるが、通常、SS0.4〜4.0重量%程度の汚泥に対してカチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計の添加量が20〜1600mg/L、特に60〜1200mg/L程度、すなわち、汚泥のSSに対して0.5〜4.0重量%、特に1.5〜3.0重量%程度となるような添加量とすることが好ましい。
なお、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとは汚泥に対して同時に添加してもよく、予め混合して添加してもよく、別々に添加してもよい。
凝集反応槽としては、撹拌羽のついた縦型の一般的な凝集反応槽を用いることができ、特別な反応装置は必要としない。また、適用できる脱水機にも特に制限はなく、多重円盤脱水機、スクリュープレス脱水機、回転加圧(ロータリー)脱水機、フィルタープレス脱水機、ベルトプレス脱水機、遠心脱水機等、様々な脱水機を適用することができるが、本発明の汚泥脱水剤を用いる汚泥脱水方法では、特にフロック強度が強く、濾水性に優れたフロックを形成することができることから、金属メッシュ、金属スリットあるいはワイヤーからなる濾過ゾーンと圧密圧搾工程を有する脱水機である多重円盤脱水機、スクリュープレス脱水機、回転加圧脱水機が好適に用いられる。
本発明によれば、このような脱水処理により、従来の汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法に比較して1〜2ポイント低含水率の脱水ケーキを得ることができる。得られた脱水ケーキは焼却処分又は埋め立て処分などに供される。
なお、本発明で脱水処理する汚泥には特に制限はなく、例えば下水、し尿、一般産業排水処理などで発生する有機性汚泥や食品工場、水産加工工場、食肉加工工場、畜産業等から排出される余剰汚泥、或いはこれらの汚泥を含む混合汚泥が挙げられる。
特に、本発明による効果は、ポリマーAの高塩類濃度での高い凝集能力と、ポリマーB及びポリマーCの高い荷電中和能力との相乗作用であることから、未洗浄の消化汚泥のように、導電率250mS/m以上、例えば300〜3000mS/mの高塩類濃度の有機性汚泥に対して良好な脱水効果が得られるため、このような汚泥の脱水処理に好適である。通常、これらの有機性汚泥は、VSS/SS比が60〜90、100メッシュふるいで測定される繊維状物がSS重量の0〜15重量%である。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。以下において、「%」は「重量%」を意味する。
[カチオン性ポリマー]
以下の実施例及び比較例で用いたカチオン性ポリマーは次の通りである。
Figure 0006447203
<製造例1:カチオン性ポリマーA−1の製造>
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジメチルアミノエチルメタアクリレートのベンジルクロライド4級化物の2.0モル/L溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を5.0×10−4モル/L加え、40℃に昇温し10時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、0.1Nの塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、6.6dl/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において3.6meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーA−1とする。
<製造例2:カチオン性ポリマーB−1の製造>
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドの20モル/L溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を1.3×10−3モル/L加え、40℃に昇温し20時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、1.0Nの硝酸ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、0.7dl/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において5.9meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーB−1とする。
<製造例3:カチオン性ポリマーC−1の製造>
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mlフラスコに、N−ビニルホルムアミド35.5g(0.5モル)、アクリロニトリル26.5g(0.5モル)及び水310gを入れ、雰囲気を窒素で置換した。撹拌しつつ60℃に昇温し、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の10%水溶液1.0gを添加し、60℃を保ったまま5時間重合を続けた。水中にポリマーが析出した懸濁液に濃塩酸98.1g(塩化水素として1.0モル)を加え、加熱して還流しつつ4時間反応し、ポリマーをアミジン化した。得られたポリマー溶液をアセトン中に添加し、析出したポリマーを真空乾燥した。
このカチオン性ポリマーの、1N塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、4.0dl/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において5.8meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーC−1とする。
<製造例4:カチオン性ポリマーX−1の製造>
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル4級化物とアクリルアミドの割合が80:20モル%で全モノマー濃度が2.0モル/Lになるように調整したモノマー溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ過硫酸カリウムを5.0×10−3モル/L加え、40℃に昇温し10時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、1.0Nの硝酸ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、6.5dL/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において4.8meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーX−1とする。
<製造例5:カチオン性ポリマーX−2の製造>
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管をつけた500mLフラスコに、ジメチルアミノエチルメタアクリレートの塩化メチル4級化物の2.0モル/L溶液を300mL入れ、雰囲気を窒素ガスで置換した。ここへ2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を5.0×10−4モル/L加え、40℃に昇温し10時間重合を行なった。得られたポリマーゲルをアセトン中で裁断し、濾過した後、真空乾燥して粉末ポリマーを得た。
このカチオン性ポリマーの、1.0Nの硝酸ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定した固有粘度は、6.2dL/gであった。また、このカチオン性ポリマーのコロイド当量は、pH=4において4.8meq/gであった。このカチオン性ポリマーを、ポリマーX−2とする。
[汚泥性状]
以下の実施例及び比較例において、机上試験での脱水試験に供した汚泥I〜IIIの性状は下記表2〜4に示す通りであり、実機試験に供した汚泥IVの性状は下記表5に示す通りである。
Figure 0006447203
Figure 0006447203
Figure 0006447203
Figure 0006447203
[試験方法]
以下の実施例及び比較例における机上試験及び実機試験は以下の方法で行った。
<机上試験>
汚泥200mLを300mL容のビーカーに採取し、各種脱水剤を添加し、180rpmで30秒反応させて凝集させた。カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマー(PA−923)との併用処理である実施例7および比較例11,12に関しては、カチオン性ポリマー添加後180rpmで攪拌し、5秒経過後にアニオン性ポリマー(PA−923)を添加し、引き続き25秒攪拌して凝集させた。次いで、ブフナーロートに直径50mmの筒をセットし、ここに凝集させた汚泥を流し入れ、20秒後の濾過量を測定した。また、濾取された凝集物のフロック径と濾液へのSSのリーク量(SV:Sludge Volume)を測定した。濾過量は多い程、フロック径は大きい程、SVは少ない程好ましい。
また、以下の方法で凝集フロック強度の評価と脱水ケーキの含水率の測定を行った。
<フロック強度>
濾過後のブフナーロート上の凝集物を手に取り、徐々に絞ってその時の強度をフロック強度として以下の基準で判定した。
○:1回で容易に絞り込まれ流動性の無い固形物が得られ、絞る過程でSSの漏れが無い。
△○:上記○と下記△の中間。
△:4から5回緩やかに絞ると固形物となるが、その間に指からのフロックの漏れが認められる。
×:緩やかに絞ってもフロックが指の間から抜ける。
上記の評価で多重円盤脱水機、スクリュープレス脱水機、回転加圧脱水機での脱水工程後半の圧密圧搾工程でのフロック耐性を相対的に評価することができ、評価は「△○」又は「○」であることが好ましい。
<ケーキ含水率>
濾過後のブフナーロート上の凝集物を、直径30mm、高さ17.5mmのカラムに詰め、0.1MPaで60秒圧搾して脱水ケーキを得た。この脱水ケーキの含水率を測定した。
<実機試験>
汚泥処理量75m/dayの嫌気性消化汚泥の脱水設備の凝集槽に各種脱水剤を添加して凝集処理したときに凝集フロックのフロック径を外観観察により求めると共に、スクリュープレス脱水機で脱水ケーキの含水率を測定した。
なお、脱水ケーキの含水率は脱水ケーキを105℃で1日乾燥させ、乾燥前の脱水ケーキの重量と乾燥後の脱水ケーキの重量とから算出した。
[実施例1,2、比較例1〜6]
下記表6に示すカチオン性ポリマーを、それぞれ脱水剤として用い、各脱水剤を表7,8に示す添加量で汚泥I(机上試験の場合)又は汚泥IV(実機試験の場合)に添加して、前述の机上試験及び実機試験を行い、結果を表7,8に示した。
なお、脱水剤は、いずれも0.2重量%水溶液として添加した。表7,8に示す脱水剤添加量は、有効成分(カチオン性ポリマー)としての添加量を示す。
Figure 0006447203
Figure 0006447203
Figure 0006447203
<考察>
以上の結果から次のことが分かる。
(机上試験)
ポリマーA−1単独の比較例1では、SSのリークは少ないが、フロック強度が弱く、更にケーキ含水率も高い。また、ポリマーC−1単独の比較例2では、ケーキ含水率は低いが、濾液へのSSのリーク(SV)が多い。
ポリマーA−1とポリマーC−1とを併用した比較例3,4では、高価なアミジン系カチオン性ポリマーであるポリマーC−1の配合割合を多くするか(比較例3)、配合割合が少ない場合は添加量を多く(比較例4)しないと、十分な効果が発揮されず、いずれの場合もポリマーC−1の使用量が多くなり、処理コストが高くつく。比較例5,6は脱水できる状態ではなかった。
これに対して、ポリマーA−1とポリマーC−1に更にポリマーB−1を配合して用いた実施例1,2では、ポリマーC−1単独の比較例2と比較するとケーキ含水率は高いものの、濾液量やSSリーク等が良く、総合的にみるとどの比較例よりも良い結果であった。さらに処理コストもポリマーC−1単独処理より安価ですむので、適用メリットは大きいと考える。
(実機試験)
ポリマーA−1とポリマーB−1とポリマーC−1とを併用した実施例1では、ポリマーC−1単独使用の比較例2よりもケーキ含水率を低下することができた。このことから、本発明の汚泥脱水剤は、金属メッシュによる濾過圧密圧搾タイプのスクリュープレス、多重円盤脱水機等に適する特性を有することが分かる。
[実施例3〜6、比較例7〜10]
下記表9に示すカチオン性ポリマーを、それぞれ脱水剤として用い、各脱水剤を表10に示す添加量で汚泥IIに添加して、前述の机上試験を行い、結果を表10に示した。
なお、脱水剤は、いずれも0.2重量%水溶液として添加した。表10に示す脱水剤添加量は、有効成分(カチオン性ポリマー)としての添加量を示す。
Figure 0006447203
Figure 0006447203
<考察>
汚泥IIは全体的にフロックが大きくなりにくい上、含水率も下がりにくく、処理が難しい汚泥であったと言える。上記のような結果となった要因として、汚泥中のSS分が多く、SSあたりの脱水剤の添加量が足りなかったことが考えられる。
難しい条件ではあったが、すべての実施例でも十分に脱水機にかけられる状態になり、かついずれの比較例よりも良い結果が得られた。
[実施例7、比較例11,12]
下記表11に示すカチオン性ポリマー系脱水剤と、栗田工業(株)製アニオン性高分子凝集剤「クリファームPA−923」(「PA−923」と記載する。)を脱水剤として用い、各脱水剤を表12に示す添加量で汚泥IIIに添加して、前述の机上試験を行い、結果を表12に示した。
なお、カチオン性ポリマー系脱水剤は、いずれも0.2重量%水溶液として添加した。表12に示すカチオン性ポリマー系脱水剤添加量は、有効成分(カチオン性ポリマー)としての添加量を示す。
Figure 0006447203
Figure 0006447203
以上の結果から、本発明では、ケーキ含水率は汚泥性状によっては従来処理と同等かやや劣る結果となることも予測されるが、アミジン系カチオン性ポリマーの割合が少ないことを考慮すると従来に比べて安価に処理できることが分かる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーAと、少なくとも下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩を含むモノマー成分を重合又は共重合して得られるカチオン性ポリマーBと、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーCとを有効成分としてむ汚泥脱水剤であって、
    カチオン性ポリマーAが、下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位のみからなるホモポリマーであるか、或いは、該ベンジル系カチオン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該ベンジル系カチオン単位を全繰り返し単位中に80モル%以上含有するコポリマーであり、
    カチオン性ポリマーBが、下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであるか、或いは、該アンモニウム塩と他の共重合性モノマーとのコポリマーであって、該アンモニウム塩に由来する構成単位を全繰り返し単位中に70モル%以上含有するコポリマーであり、
    カチオン性ポリマーCが、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該アミジン単位を全繰り返し単位中に20〜90モル%含有するコポリマーであり、
    カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が50〜90重量%、カチオン性ポリマーBの割合が5〜40重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水剤。
    Figure 0006447203
    (一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、R3a,R3bは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはベンジル基を表す。Aは−O−又は−NH−、Zは塩形成性アニオンを表す。)
    Figure 0006447203
    (一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、R6a,R6bは各々独立に炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基又はベンジル基を表し、Qは塩形成性アニオンを表す。)
    Figure 0006447203
    (一般式(3),(4)中、R11,R12は各々独立に水素原子又はメチル基を表し、Xは塩形成性アニオンを表す。)
  2. 請求項1において、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が60〜80重量%、カチオン性ポリマーBの割合が15〜35重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水剤。
  3. 請求項1又は2において、前記カチオン性ポリマーBが、前記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであることを特徴とする汚泥脱水剤。
  4. 下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーAと、少なくとも下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩を含むモノマー成分を重合又は共重合して得られるカチオン性ポリマーBと、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位を繰り返し単位として有するカチオン性ポリマーCと
    カチオン性ポリマーA、カチオン性ポリマーB及びカチオン性ポリマーCの合計の添加量が、汚泥のSSに対して0.4〜4.0重量%となるように汚泥に添加して脱水する汚泥脱水方法であって、
    カチオン性ポリマーAが、下記一般式(1)で表されるベンジル系カチオン単位のみからなるホモポリマーであるか、或いは、該ベンジル系カチオン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該ベンジル系カチオン単位を全繰り返し単位中に80モル%以上含有するコポリマーであり、
    カチオン性ポリマーBが、下記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであるか、或いは、該アンモニウム塩と他の共重合性モノマーとのコポリマーであって、該アンモニウム塩に由来する構成単位を全繰り返し単位中に70モル%以上含有するコポリマーであり、
    カチオン性ポリマーCが、下記一般式(3)又は(4)で表されるアミジン単位と他の繰り返し単位とを有するコポリマーであって、該アミジン単位を全繰り返し単位中に20〜90モル%含有するコポリマーであり、
    カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が50〜90重量%、カチオン性ポリマーBの割合が5〜40重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水方法。
    Figure 0006447203
    (一般式(1)中、R は水素原子又はメチル基を表し、R は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、R 3a ,R 3b は各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R はベンジル基を表す。Aは−O−又は−NH−、Z は塩形成性アニオンを表す。)
    Figure 0006447203
    (一般式(2)中、R は水素原子又はメチル基を表し、R 6a ,R 6b は各々独立に炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基又はベンジル基を表し、Q は塩形成性アニオンを表す。)
    Figure 0006447203
    (一般式(3),(4)中、R 11 ,R 12 は各々独立に水素原子又はメチル基を表し、X は塩形成性アニオンを表す。)
  5. 請求項4において、カチオン性ポリマーAとカチオン性ポリマーBとカチオン性ポリマーCとの合計100重量%におけるカチオン性ポリマーAの割合が60〜80重量%、カチオン性ポリマーBの割合が15〜35重量%、カチオン性ポリマーCの割合が2〜30重量%であることを特徴とする汚泥脱水方法。
  6. 請求項4又は5において、前記カチオン性ポリマーBが、前記一般式(2)で表されるアンモニウム塩のホモポリマーであることを特徴とする汚泥脱水方法。
  7. 前記汚泥が、導電率250mS/m以上の有機性汚泥であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の汚泥脱水方法。
  8. 多重円盤脱水機、スクリュープレス脱水機又は回転加圧脱水機で脱水することを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載の汚泥脱水方法。
JP2015021362A 2015-02-05 2015-02-05 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法 Expired - Fee Related JP6447203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015021362A JP6447203B2 (ja) 2015-02-05 2015-02-05 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015021362A JP6447203B2 (ja) 2015-02-05 2015-02-05 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016140856A JP2016140856A (ja) 2016-08-08
JP6447203B2 true JP6447203B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=56569224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015021362A Expired - Fee Related JP6447203B2 (ja) 2015-02-05 2015-02-05 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6447203B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6555390B1 (ja) * 2018-06-06 2019-08-07 栗田工業株式会社 汚泥脱水剤、及び汚泥脱水方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63240998A (ja) * 1987-03-30 1988-10-06 Ebara Infilco Co Ltd 有機性汚泥の脱水処理方法
JP4433434B2 (ja) * 2000-02-09 2010-03-17 ハイモ株式会社 有機質汚泥の脱水方法
JP5732818B2 (ja) * 2010-11-05 2015-06-10 栗田工業株式会社 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法
JP5963257B2 (ja) * 2012-06-22 2016-08-03 ハイモ株式会社 汚泥脱水剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016140856A (ja) 2016-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5732818B2 (ja) 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法
JPH04298300A (ja) 汚泥脱水剤及びそれを用いた汚泥の脱水方法
AU2013247051A1 (en) New cationic polymers
JP4868127B2 (ja) 有機性汚泥の脱水方法
JP2009039652A (ja) 汚泥脱水剤および汚泥脱水方法
JP6447203B2 (ja) 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法
JP2002256032A (ja) 両性水溶性高分子分散液
JP6750393B2 (ja) 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法
JP2010179248A (ja) 畜産汚泥の処理方法
US10005873B2 (en) Structured block copolymers
JP6651825B2 (ja) 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法
JP5963257B2 (ja) 汚泥脱水剤
JP6931209B2 (ja) 有機性廃棄物の改質方法
JP4846617B2 (ja) 両性型高分子凝集剤およびこれを用いた汚泥処理方法
JP3775767B2 (ja) 汚泥脱水剤
JP3697700B2 (ja) 汚泥脱水剤
JP5940881B2 (ja) 両性高分子凝集剤及びその製造方法並びにこれを用いる汚泥の脱水方法
JP3651669B2 (ja) 両性水溶性高分子分散液
JPH08243600A (ja) 高分子凝集剤
JP3697701B2 (ja) 汚泥脱水剤
JP6098239B2 (ja) 汚泥脱水剤および汚泥の処理方法
JP4109145B2 (ja) 高分子凝集剤及びその製造方法
JP4175194B2 (ja) ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩重合体の製造方法
JP3722245B2 (ja) 汚泥の脱水方法
JP2004122081A (ja) 汚泥の脱水方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6447203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees