JPH10297504A - 緩衝スペーサー - Google Patents

緩衝スペーサー

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JPH10297504A
JPH10297504A JP10470597A JP10470597A JPH10297504A JP H10297504 A JPH10297504 A JP H10297504A JP 10470597 A JP10470597 A JP 10470597A JP 10470597 A JP10470597 A JP 10470597A JP H10297504 A JPH10297504 A JP H10297504A
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rack
spacer
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buffer
rack shaft
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博史 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量、低コストを実現し、さらにステアリン
グ装置に取り付けて使用した際にブーツに干渉するのを
防止する。 【解決手段】 緩衝スペーサー21の金属環部22を円
板状に形成するとともに、この金属環部22の少なくと
も一方の側面に円周方向に複数の凹陥部23を設け、そ
の部分に金属環部22の側面よりも突出して緩衝部材2
4を設ける。これにより、金属環部22の径を小さくす
ることができるので、軽量、低コストを実現でき、また
ステアリング装置に取り付けて使用した際にブーツに干
渉するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、自動車のラックア
ンドピニオン式ステアリング装置のラック軸のストロー
ク量を規制するための緩衝スペーサーに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来のこの種の緩衝スペーサーを
示している。自動車のラックアンドピニオン式ステアリ
ング装置においては、ラック軸1の端部はボールジョイ
ント2を介してタイロッド3に連結されている。ボール
ジョイント2は、タイロッド3の端部に一体に成形され
たボール4と、このボール4に傾動可能に嵌装されるソ
ケット5とからなる。ソケット5の端部にはねじ棒6が
一体に成形され、このねじ棒6がラック軸1の端部に形
成されたねじ穴7にねじ込まれて両者が連結されてい
る。ソケット5のラック軸1側の端部外周面には、環状
ロックプレート8の大径装着部8aが嵌装されている。
環状ロックプレート8の小径装着部8bの外周面には、
緩衝スペーサー9が装着されている。ラック軸1はラッ
クチューブ10の中を通され、ラックチューブ10の端
部とタイロッド3のボールジョイント2側の端部との間
にはゴム様弾性体からなるブーツ11が被せられてい
る。
【0003】緩衝スペーサー9は、図4に示すように、
円筒部12aとこの円筒部12aの環状ロックプレート
8側の側面から半径方向外側に延びるフランジ部12b
からなる金属環部12と、フランジ部12bのラックチ
ューブ側の側面に、円筒部12aよりも突出して一体に
成形されたゴム様弾性体からなる緩衝部材13と、円筒
部12aの内周面に一体に成形されたゴム様弾性体から
なる嵌合部14とからなる。嵌合部14は、環状ロック
プレート8の小径装着部8bに嵌装されたときに折り返
されて、常態では半径方向内側に突出するリップ部14
aを有する。このリップ部14aは、万一緩衝スペーサ
ー9が環状ロックプレート8から外れた場合に、緩衝ス
ペーサー9をラック軸1に対してセンタリングして、ラ
ック軸1がラックチューブ10に接近してラックチュー
ブ10の端部壁面10aに当たった時に、緩衝スペーサ
ー9が自動的に環状ロックプレート8に嵌装されるよう
に働く。
【0004】ステアリング操作により、ラック軸1が図
3において左側にいっぱいに移動すると、緩衝スペーサ
ー9の緩衝部材13がラックチューブ10の端部壁面1
0aに当たって、ステアリング操作時のショックを吸収
する。次いで緩衝スペーサー9の緩衝部材13が圧縮さ
れて、金属環部12の円筒部12aがラックチューブ1
0の端部壁面10aに当たることにより、それ以上の移
動が阻止され、ラック軸1のストローク量が規制され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の緩衝スペーサーでは、図4に示すように、金属環部
12が円筒部12aとフランジ部12bとで構成されて
いるため、全体的に重量がかさむとともにコストアップ
になり、また半径方向外側の寸法が大きくなるため、ス
テアリング装置の構造によっては、角度が付いた時に緩
衝スペーサー9がその外側のブーツ11に接触して、ブ
ーツ11を破損させる恐れがある。
【0006】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、軽量で低コスト、しかもステアリング装
置に取り付けて使用した際にブーツに干渉することのな
い緩衝スペーサーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、緩衝スペーサーの金属環部を円板状に形
成するとともに、この金属環部の少なくとも一方の側面
に円周方向に複数の凹陥部を設け、その部分に金属環部
の側面よりも突出して緩衝部材を設けたものである。こ
れにより、金属環部の径を小さくできるので、軽量で低
コスト、しかもステアリング装置に取り付けて使用した
際にブーツに干渉することのない緩衝スペーサーを実現
することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。ステアリング装置全体の構成については図
3に示したものと同様なので、ここでは緩衝スペーサー
のみについて説明する。図1は緩衝スペーサー21を示
し、(a)は緩衝スペーサー21の左半分を示す部分正
面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)
のB−B断面図である。緩衝スペーサー21は、ラック
軸側部材とラックチューブ側部材との間に設けられ、ラ
ック軸のストローク量を規制するとともに荷重を受ける
円板状の金属環部22と、この金属環部22のラックチ
ューブ側の側面に円周方向に4カ所設けられた凹陥部2
3に一体に成形されたゴム様弾性体からなる緩衝部材2
4とからなる。緩衝部材24は、凹陥部23に収まる大
きさで金属環部22の側面よりもラックチューブ側に突
出する緩衝部24aと、金属環部22の内周面に環状ロ
ックプレート側の一部を残して形成された嵌合部24b
と、嵌合部24bから半径方向内側に延びるリップ部2
4cからなる。
【0009】この緩衝スペーサー21も、従来例と同様
に、図3の環状ロックプレート8の小径装着部8bに嵌
装され、そのときにリップ部24cが折り返されて嵌装
される。リップ部24aは、万一緩衝スペーサー21が
環状ロックプレート8から外れた場合に、緩衝スペーサ
ー21をラック軸1に対してセンタリングして、ラック
軸1がラックチューブ10に接近した時に、緩衝スペー
サー21が自動的に環状ロックプレート8に嵌装される
ように働く。また、ラック軸側部材の端部とラックチュ
ーブ側部材の端部が最も接近して緩衝部材24の緩衝部
24aが潰された時に、金属環部22の側面がそれぞれ
ラック軸側部材とラックチューブ側部材の両方に接触す
ることにより、ラック軸のストローク量を確実に設定す
るとともに、ラック軸にかかる荷重を確実に受け止める
ことができる。
【0010】本実施の形態における緩衝スペーサー21
は、上記のように構成されているため、金属環部22の
径を小さくできるので、軽量で低コスト、しかもステア
リング装置に取り付けて使用した際にブーツに干渉する
ことのない緩衝スペーサーを実現することができる。
【0011】なお、本実施の形態においては、緩衝スペ
ーサー21を環状ロックプレート8を介してソケット5
に取り付けるのではなく、緩衝スペーサー21を直接ソ
ケット5に固定するようにしてもよい。
【0012】図2は本実施の形態における別の緩衝スペ
ーサー31の例を示す図1と同様な図であり、金属環部
32の両側面に円周方向に互い違いに凹陥部33を設
け、それぞれの凹陥部33に緩衝部材34を設けたもの
である。各緩衝部材34は、上記実施の形態と同様に、
緩衝部34aと嵌合部34bとリップ部34cとを有す
る。本実施の形態における緩衝スペーサー31も同様
に、図3の環状ロックプレート8に嵌装されるものであ
り、環状ロックプレート8側にも突出した緩衝部34a
を有するので、環状ロックプレート8の小径装着部8b
の軸方向の寸法を長くする必要があるが、金属環部33
の両側面に凹陥部33を設けたので、金属環部32の重
量を一層軽減できる利点がある。
【0013】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、緩衝ス
ペーサーの金属環部を円板状に形成するとともに、その
金属環部の少なくとも一方の側面に円周方向に複数の凹
陥部を設け、その部分に金属環部の側面よりも突出して
緩衝部材を設けたので、金属環部の径を小さくすること
ができ、軽量で低コスト、しかもステアリング装置に取
り付けて使用した際にブーツに干渉することのない緩衝
スペーサーを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における緩衝スペーサーを
示し、(a)は緩衝スペーサーの左半分を示す部分正面
図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)の
B−B断面図である。
【図2】本発明の別の実施の形態における緩衝スペーサ
ーを示し、(a)は緩衝スペーサーの左半分を示す部分
正面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は
(a)のB−B断面図である。
【図3】従来のラックアンドピニオン式ステアリング装
置を示す断面図である。
【図4】従来のラックアンドピニオン式ステアリング装
置における緩衝スペーサー部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
21、31 緩衝スペーサー 22、32 金属環部 23、33 凹陥部 24、34 緩衝部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラックアンドピニオン式のステアリング
    装置において、ラック軸側部材とラックチューブ側部材
    との間に設けられ、ラック軸のストローク量を規制する
    とともに荷重を受ける円板状の金属環部と、前記金属環
    部の少なくとも一方の側面に円周方向に複数の凹陥部を
    設け、この凹陥部に前記金属環部よりも軸方向に突出す
    るゴム様弾性体からなる緩衝部材を設けた緩衝スペーサ
    ー。
  2. 【請求項2】 ラック軸側部材の端部とラックチューブ
    側部材の端部が最も接近して緩衝部材が潰された時に、
    金属環部の側面がそれぞれラック軸側部材とラックチュ
    ーブ側部材の両方に接触することを特徴とする請求項1
    記載の緩衝スペーサー。
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