JP2000304094A - 防振ゴムの取付け構造 - Google Patents
防振ゴムの取付け構造Info
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Abstract
とができ、低コスト化および省スペース化を達成する防
振ゴムの取付け構造を提供する。 【解決手段】 この防振ゴムの取付け構造は、孔12を
有するエンジンブラケット11に対して、孔の両側に、
防振ゴム13,14を、その底部が対向するように配置
される。エンジンブラケットの両側に、孔12よりも大
きな内径を有するリング状金属体17,18を取付け、
2つの防振ゴムの各々の底部側部分の周囲に金属外筒1
5を取付け、これらの2つの防振ゴムを、底部側部分が
エンジンブラケットと金属体で形成される段差部に配置
されるように孔の両側に設け、2つの防振ゴムの各々に
ストッパ金具19,20を設け、ボルト22とナット2
3で、2つの防振ゴムをエンジンブラケットに固定す
る。
Description
け機構に関し、特に、油圧ショベルのごとき建設機械に
おいて振動発生部と振動被伝達部の間に設けられる防振
ゴムを小さなスペースにコンパクトに取り付ける取付け
機構に関する。
動、あるいは掘削作業等で瞬時的に衝撃が加わる時に生
じる振動が、運転室やエンジン機械室内のエンジン等に
伝達されるのを防止するため、防振ゴムが設けられてい
る。防振ゴムは、振動発生側と振動被伝達側の間に設け
られ、エンジンに関して述べると、エンジンの下部と上
部旋回体のメインフレームとの間に設けられている。防
振ゴムは、発生した振動を吸収し、遮断する。従来の防
振ゴムの一例を図9に示す。防振ゴムは、ゴム自体が単
独で取り付けられるわけではなく、複数のストッパ金具
と組み合わせて取り付けられるので、防振ゴムを含むユ
ニットを防振ゴムユニットと呼ぶ。図9で、101は旋
回体のメインフレームに設けられた、エンジンを取り付
けるためのエンジンブラケットであり、エンジンブラケ
ット101に形成された孔102を利用して防振ゴムユ
ニット103が取り付けられている。防振ゴムユニット
103の上側に二点鎖線で示すごとくエンジン104が
配置される。防振ゴムユニット103は、上下の位置に
配置された2つの防振ゴム105,106と、上側スト
ッパ金具107と、中間ストッパ金具108,109
と、下側ストッパ金具110,金属内筒111とからな
る。2つの防振ゴム105,106は、いずれも、全体
として先端部がカットされたほぼ円錐台形をなし、中心
軸部に貫通孔105a,106aが形成され、底部には
段差部が形成され、この底部をエンジンブラケット10
1側に位置させて配置している。貫通孔105a,10
6aには金属内筒111が設けられる。2つの防振ゴム
105,106は径の大きな底部側を対向させて配置さ
れ、これらの底部側の下面段差部の各々にリング状でか
つ筒部108a,109aと鍔部108b,109bか
らなる断面がL字型の中間ストッパ金具108,109
を設けている。下側の防振ゴム106の底部側に設けた
中間ストッパ金具109は、その筒部109aがエンジ
ンブラケット101の孔102に挿入され、上側の防振
ゴム105の底部側に設けた中間ストッパ金具108
は、その筒部108aがリング状の補助ブラケット11
2の中央孔に挿入されている。上側ストッパ金具107
は皿状容器の形態を有し、その内側面を上側の防振ゴム
105の先端部に接触して配置され、同様に、下側スト
ッパ金具110は皿状容器の形態を有してその内側面を
下側の防振ゴム106の先端部に接触して配置してい
る。上側ストッパ金具107と下側ストッパ金具110
のそれぞれの中央部にはボルト113を通すための孔が
形成されている。エンジンブラケット101および補助
ブラケット112に取りつけられた防振ゴム105,1
06は、上側ストッパ金具107と下側ストッパ金具1
10の間でボルト113を各防振ゴムの孔105a,1
06aに設けた金属内筒111内に挿入させて取り付
け、さらに他端にナット114を結合させることによっ
て固定される。以上のごとき防振ゴムの形態、ストッパ
金具の形状、エンジンブラケットへの取り付け構造を有
する防振ゴムユニットはエンジン104の下側にて少な
くとも2箇所設けられている。
として特開平9−184523号公報と実公平7−32
340号公報を挙げる。
振ゴムユニット103によれば、防振ゴム105,10
6の底部側の形態が、鍔部108b, 109bを有する
中間ストッパ金具108, 109を設けることにより、
この鍔部に対応して突き出る形態となっている。また防
振ゴムの耐久性を上げるために防振ゴムが大きくはらむ
形状に作られている。このため、防振ゴム105,10
6がその防振作用で変形した場合にも、防振ゴムと上側
あるいは下側のストッパ金具とが干渉しないように、こ
れらのストッパ金具は径が大きめになるように作られて
いる。従って防振ゴムユニット自体が全体として大きな
サイズになるように作られている。
では、エンジンを搭載するエンジン機械室を備えた旋回
体が小型化の方向で作られつつあり、エンジン搭載する
ための個所でも各種の部品の取付けにあたり、十分に広
い場所を得ることができない。従ってこのような油圧シ
ョベルに従来の構造を有する防振ゴムユニットを使用す
ると、防振ゴムの取付け部付近が込み入った構成とな
り、このためにストッパ金具と他の部材とのクリアラン
スが小さくなり、場合によって防振ゴムの振動によって
干渉が生じることもある。そこで、確保可能な小さな取
付けスペースに防振ゴムを取り付ける工夫が要求され
る。
とにあり、小さなスペースにコンパクトに取り付けるこ
とができ、低コスト化および省スペース化を企図した建
設機械等の車両における防振ゴムの取付け構造を提供す
ることにある。
防振ゴムの取付け構造は、上記の目的を達成するため
に、次のように構成される。
有する取付け用ブラケット(エンジンブラケット)に対
して、取付け孔の両側に、例えば円錐台形状の防振ゴム
を、その底部が対向するように配置してなる構造であ
り、取付け用ブラケットの両側に、取付け孔よりも大き
な内径を有するリング状金属体を、その内径部が取付け
孔に対して同心的位置関係になるように取付け、さら
に、2つの防振ゴムの各々の底部側部分の周囲に外筒部
材(金属外筒)を取付け、これらの2つの防振ゴムを、
底部側部分が取付け用ブラケットと上記金属体で形成さ
れる段差部に配置されるように取付け孔の両側に設け、
2つの防振ゴムの各々にストッパ金具を設け、ボルトと
ナットで、2つの防振ゴムを取付け用ブラケットに固定
している。
部側部分をリング状金属体の内径部の内部に配置するよ
うにしたことによって、防振ゴムの底部側部分に設けら
れる外筒部材において従来の鍔部を省略することがで
き、これによって防振ゴムの底部側部分の径方向に突き
出た部分をなくすことができ、防振ゴムの径方向の寸法
を従来のものに比較して小さくすることが可能となる。
さらにこれによって上下に設けられるストッパ金具の径
方向の寸法を小さくすることが可能となる。
記の構成において、外筒部材は、防振ゴムの底部周縁部
を覆うように径方向にて内側に折り曲げられた鍔部を有
するように構成される。外筒部材の形態の上で、径方向
にて内側に折り曲げることによって、径方向の寸法を大
きくすることなく、鍔部を設けることができる。このよ
うな鍔部を外筒部材に設けることによって、外筒部材の
強度を高め、防振ゴムユニットの全体の耐久性を高める
ことが可能となる。
を添付図面に基づいて説明する。
実施形態を図1〜図5を参照して説明する。図1は防振
ゴムユニットの取付け状態の構造を示す縦断面図であ
り、図2は防振ゴムを先端部側から見た図、図3は図2
におけるA−A線断面図、図4は上側または下側に配置
される皿状容器のストッパ金具の内面側を示す正面図、
図5は図4におけるB−B線断面図である。
であり、図9を参照して説明したエンジンブラケット1
01と同じものである。エンジンブラケット11に形成
された孔12の部分を利用して防振ゴムが取り付けられ
る。さらに図1で、13は上側の防振ゴム、14は下側
の防振ゴムである。図2および図3に示すように、防振
ゴム13,14はいずれも同じ形状を有しており、円錐
の先端部がカットされたほぼ円錐台形の形状を有してい
る。防振ゴム13,14は、図9で示した従来の防振ゴ
ム105,106に比較して、底部側部分の径が小さく
なるように形成されており、底面における段差部を有し
ていない。従って防振ゴム13,14の底部側部分にお
いて径方向に突き出た部分が形成されない。防振ゴム1
3,14の底部側部分の周囲は金属外筒15で囲まれて
いる。また防振ゴム13,14の中心軸の部分には貫通
孔13a,14aが形成され、これらの貫通孔の内部に
は金属内筒16が設けられている。また防振ゴムの底面
にはリング状の凹部13b,14bが形成され、底面部
分はその周縁部だけに存在している。
には、孔12よりもわずかに大きな内径を有するリング
状の金属体17,18が座として設けられる。金属体1
7,18は溶接によってエンジンブラケット11の孔1
2の周囲の表裏の面に固定されている。エンジンブラケ
ット11の孔12と金属体17,18の内径部(孔)と
は同心的位置関係に保たれる。エンジンブラケット11
の両面に金属体17,18を固定することによって、エ
ンジンブラケットと金属体とで段差部が形成される。金
属体17,18の内径部分の孔内の当該段差部を利用し
て防振ゴムが配置される。
具19が設けられ、防振ゴム14の先端側には下部スト
ッパ金具20が設けられる。上部ストッパ金具19およ
び下部ストッパ金具20は、図4および図5に示すよう
に、皿状容器の形態を有し、容器の内部側の面が対応す
る防振ゴムの先端部に接触するようにして配置される。
上部ストッパ金具19と下部ストッパ金具20の中央に
は四角の孔21が形成されている。孔21には結合用の
ボルト22が挿入される。
は次のように取り付けられる。防振ゴム13の底部の金
属外筒15の部分をリング状金属体17の内径部の孔に
入れ、その底面部がエンジンブラケット11に当たるま
で挿入する。同じように、防振ゴム14の底部の金属外
筒15の部分をリング状金属体18の内径部の孔に入
れ、その底面部がエンジンブラケット11に当たるまで
挿入する。防振ゴム13,14は、エンジンブラケット
11と金属体17,18とで形成される段差部を利用し
て配置される。その後に、防振ゴム13の上側先端部に
上部ストッパ金具19を当てて配置し、防振ゴム14の
下側先端部に下部ストッパ金具20を当てて配置する。
その後、ボルト22を上部ストッパ金具19の孔21か
ら挿入し、防振ゴム13,14の軸孔に設けた金属内筒
16内に通し、下部ストッパ金具20の孔21から外側
へ出す。ボルト22の先端部にナット23を螺合させて
締めることにより、2つの防振ゴム13,14がエンジ
ンブラケット11に取り付けられ、固定される。
来の中間ストッパ金具108,109に比較して径方向
の外方に突き出た鍔部をなくすようにし、その結果、防
振ゴム13,14の外径が小さくなった。防振ゴムにお
いて、外径が小さくなった分の体積の減少は、軸方向の
長さを増すことによって調整され、体積の面では従来と
同じ体積が確保されるようにすることが好ましい。この
ため、上部ストッパ金具19と下部ストッパ金具20の
外径の寸法を、なくなった鍔部の分の寸法だけ、小さく
することができる。例えば、上部ストッパ金具19等の
外径aは120mm、金属外筒15の外径bは70mm
である。また上部ストッパ金具19と金属体17の間あ
るいは下部ストッパ金具20と金属体18の間の距離c
は、防振ゴム13,14が軸方向にたわみ変形したと
き、接触が生じない程度に設定される。上記の防振ゴム
の取付け構造によれば、軸方向の拘束は防振ゴム13,
14とエンジンブラケット11によって実行され、径方
向の拘束は防振ゴム13,14によって実行される。以
上の構成によって、防振ゴムの体積を確保しつつその外
径を小さくすることができ、もってストッパ金具の外径
を小さくでき、小さなスペースにコンパクトに取り付け
ることができる。これにより、エンジンマウントがコン
パクトとなり、省スペース化および低コスト化を達成す
ることができる。
振ゴムの第2実施形態を説明する。図6は図1と同様な
縦断面図、図7は防振ゴムの部分の平面図、図8は図7
中のC−C線断面図である。図6において、第1実施形
態で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号
を付し、重複説明を省略する。この実施形態では、防振
ゴム13,14の底部側の部分に関し、その強度を高め
るようにしたことに特徴がある。防振ゴム13,14自
体の形状には変更がない。前述の金属外筒15を用いる
代わりに、防振ゴムの底面部分を覆うごとく径方向の内
側に折り曲げられた鍔部31aを有する金属外筒31が
用いられる。金属外筒31は、前述の金属外筒15に比
較して、鍔の部分を有する分だけ強度的に耐久性が増す
ことができる。その他の構成については、第1実施形態
と同じである。
ショベルのエンジンマウントでは、ポンプ側の下部に2
箇所、ラジエータ側の下部に2箇所設けられる。前述の
実施形態では、防振ゴムの形状を円錐台としたが、角錐
台であってもよい。この場合には、防振ゴムの形状に対
応して金属外筒、金属体等の形状も変更される。また金
属外筒や金属内筒は、材質的に金属に限定されず、所要
の強度を有するものであれば、他の材質の部材を用いる
ことができる。2つの防振ゴムはボルトとナットを用い
て固定したが、他の締結手段を用いることができるのは
勿論である。上記の防振ゴムの取付け構造は、建設機械
等の加振源を有する車両機械に一般的に利用することが
できる。
れば、防振ゴムの体積は従来通り保持しつつ外径を小さ
くすることにより、径方向のサイズを小さくし、もって
ストッパ金具の外径を小さくしたため、防振ゴムユニッ
トを小さなスペースにコンパクトに取り付けることがで
き、エンジンマウントを全体としてコンパクトに行うこ
とができ、省スペース化、低コスト化を達成することが
できる。また径方向にて内側に折り曲げた金属外筒を用
いる取付け構造では、強度を高めることができ、コンパ
クトな取り付け構造に加えて、耐久性を高めることがで
きる。
形態を示す縦断面図である。
形態を示す縦断面図である。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 取付け孔を有する取付け用ブラケットに
対して、前記取付け孔の両側に、防振ゴムを、その底部
が対向するように配置してなる防振ゴムの取付け構造に
おいて、 前記取付け用ブラケットの両側に、前記取付け孔よりも
大きな内径を有するリング状金属体を、その内径部が前
記取付け孔に対して同心的位置関係になるように取付
け、 2つの前記防振ゴムの各々の底部側部分の周囲に外筒部
材を取付け、これらの2つの防振ゴムを、前記底部側部
分が前記取付け用ブラケットと前記金属体で形成される
段差部に配置されるように前記取付け孔の両側に設け、 2つの前記防振ゴムの各々にストッパ金具を設け、締結
手段で、2つの前記防振ゴムを前記取付け用ブラケット
に固定した、 ことを特徴とする防振ゴムの取付け構造。 - 【請求項2】 前記外筒部材は、前記防振ゴムの底部周
縁部を覆うように径方向で内側に折り曲げられた鍔部を
有することを特徴とする請求項1記載の防振ゴムの取付
け構造。
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