JP3498233B2 - 防振装置 - Google Patents
防振装置Info
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- JP3498233B2 JP3498233B2 JP2550297A JP2550297A JP3498233B2 JP 3498233 B2 JP3498233 B2 JP 3498233B2 JP 2550297 A JP2550297 A JP 2550297A JP 2550297 A JP2550297 A JP 2550297A JP 3498233 B2 JP3498233 B2 JP 3498233B2
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- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として小型船舶
または自動車等のエンジンを防振的に支承するのに用い
る防振装置に関するものである。
または自動車等のエンジンを防振的に支承するのに用い
る防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、例えば小型船舶において振動発生源となるエンジン
を、その振動を船体へ伝達させないように支承して設置
するための防振装置として、エンジン取付用ボルトが突
設された上側取付金具と、ボディ側に取付けられる下側
取付金具と、これら両金具間に介設される本体ゴム部と
からなる防振装置が使用されている。
り、例えば小型船舶において振動発生源となるエンジン
を、その振動を船体へ伝達させないように支承して設置
するための防振装置として、エンジン取付用ボルトが突
設された上側取付金具と、ボディ側に取付けられる下側
取付金具と、これら両金具間に介設される本体ゴム部と
からなる防振装置が使用されている。
【0003】さらに、エンジン振動、騒音の低減効果を
さらに高めるために、筒状の本体金具の下端側開口部と
その下方に配した下側取付金具とを、両者間に介設した
本体ゴム部により結合するとともに、本体金具の上端部
に上側取付金具を固着し、内部のゴム膜製のダイヤフラ
ムと本体ゴム部との間をオリフィスにより連通する2つ
の液室に構成した液封入式防振装置を使用することも考
えられている。
さらに高めるために、筒状の本体金具の下端側開口部と
その下方に配した下側取付金具とを、両者間に介設した
本体ゴム部により結合するとともに、本体金具の上端部
に上側取付金具を固着し、内部のゴム膜製のダイヤフラ
ムと本体ゴム部との間をオリフィスにより連通する2つ
の液室に構成した液封入式防振装置を使用することも考
えられている。
【0004】本出願人は、かかる防振装置として、特に
小型船舶用等の大重量のエンジンを緩みやガタなく支承
でき、かつその支承高さを任意に変更できるようにする
ために、上側取付金具に突設されるエンジン取付用ボル
トによる支承部を、座付きナットと緩脱防止用のナット
との二重ナット構造にすることを提案している(特開平
8−210429号公報)。
小型船舶用等の大重量のエンジンを緩みやガタなく支承
でき、かつその支承高さを任意に変更できるようにする
ために、上側取付金具に突設されるエンジン取付用ボル
トによる支承部を、座付きナットと緩脱防止用のナット
との二重ナット構造にすることを提案している(特開平
8−210429号公報)。
【0005】またこの種の防振装置において、振動によ
る上下方向の変位量および軸直角方向の変位量が大きい
ときのストッパ機構として、ストッパとしての支持強
度、信頼性を高めるために、下側取付金具に2個所以上
で一体に固定される環状のストッパ金具を設けることも
提案している(特願平8−236395号)。
る上下方向の変位量および軸直角方向の変位量が大きい
ときのストッパ機構として、ストッパとしての支持強
度、信頼性を高めるために、下側取付金具に2個所以上
で一体に固定される環状のストッパ金具を設けることも
提案している(特願平8−236395号)。
【0006】しかし、前記構造の防振装置の場合、本体
金具の上端部と上側取付金具とをかしめ締結手段により
結合して組立てることになるが、前記のように長いエン
ジン取付用ボルトを備えているために、防振装置の組立
てにおけるかしめ工程には、従来品以上の干渉防止用の
孔寸法が必要となり、既成の組立設備では組立てできな
い可能性があり、さらに無理な組立てには治具のボルト
干渉による組立て不良が生じる心配がある。
金具の上端部と上側取付金具とをかしめ締結手段により
結合して組立てることになるが、前記のように長いエン
ジン取付用ボルトを備えているために、防振装置の組立
てにおけるかしめ工程には、従来品以上の干渉防止用の
孔寸法が必要となり、既成の組立設備では組立てできな
い可能性があり、さらに無理な組立てには治具のボルト
干渉による組立て不良が生じる心配がある。
【0007】また前記の構造において、耐久性を向上す
る目的で、ストッパのゴム硬度、あるいは本体金具の板
厚を変更する場合の自由度が低く、そのため部分的な改
善を要する場合にはコスト高および重量増につながるお
それもある。
る目的で、ストッパのゴム硬度、あるいは本体金具の板
厚を変更する場合の自由度が低く、そのため部分的な改
善を要する場合にはコスト高および重量増につながるお
それもある。
【0008】本発明は、上記に鑑みてなしたもので、小
型船舶用等に使用する防振装置として、構造が簡単で複
雑な作業工程を要さずに容易に組立て構成できるととも
に、ゴム硬度や板厚の変更にも容易に対応でき、軽量で
かつ高い耐久性を有するものを安価に提供できるように
発明したものである。
型船舶用等に使用する防振装置として、構造が簡単で複
雑な作業工程を要さずに容易に組立て構成できるととも
に、ゴム硬度や板厚の変更にも容易に対応でき、軽量で
かつ高い耐久性を有するものを安価に提供できるように
発明したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の課題を解
決する本発明の防振装置は、エンジン取付用ボルトが突
設されてなる上側取付金具と、ボディ側に固定される下
側取付金具と、これら両金具間に介設される本体ゴム部
とからなる防振装置であって、前記上側取付金具は筒状
本体部と上板部とが一体形成されて下方に開口する略伏
椀状をなし、該筒状本体部の開口部に連続する開口端部
が少なくとも相対向する両側で外方へ延出せしめられ
て、その上下面を前記本体ゴム部とは別のストッパゴム
で被覆したストッパ部として形成され、これとは別に、
前記本体ゴム部は前記下側取付金具に加硫接着手段によ
り固着され、この本体ゴム部の上部に前記上側取付金具
の前記筒状本体部の開口部が嵌合されて被着され、さら
に前記ストッパ部の上の前記筒状本体部の外方に、支承
荷重の非負荷時に前記ストッパ部の上に当接する環状の
ストッパ金具が配置され、該ストッパ金具が下側取付金
具に一体に固設されることにより、前記上側取付金具が
前記ストッパ金具に押さえられて本体ゴム部からの離脱
が前記ストッパ金具により抑止されるように組み立てら
れてなることを特徴とする。
決する本発明の防振装置は、エンジン取付用ボルトが突
設されてなる上側取付金具と、ボディ側に固定される下
側取付金具と、これら両金具間に介設される本体ゴム部
とからなる防振装置であって、前記上側取付金具は筒状
本体部と上板部とが一体形成されて下方に開口する略伏
椀状をなし、該筒状本体部の開口部に連続する開口端部
が少なくとも相対向する両側で外方へ延出せしめられ
て、その上下面を前記本体ゴム部とは別のストッパゴム
で被覆したストッパ部として形成され、これとは別に、
前記本体ゴム部は前記下側取付金具に加硫接着手段によ
り固着され、この本体ゴム部の上部に前記上側取付金具
の前記筒状本体部の開口部が嵌合されて被着され、さら
に前記ストッパ部の上の前記筒状本体部の外方に、支承
荷重の非負荷時に前記ストッパ部の上に当接する環状の
ストッパ金具が配置され、該ストッパ金具が下側取付金
具に一体に固設されることにより、前記上側取付金具が
前記ストッパ金具に押さえられて本体ゴム部からの離脱
が前記ストッパ金具により抑止されるように組み立てら
れてなることを特徴とする。
【0010】 この防振装置の組立てにおいては、前記
上側取付金具の筒状本体部の開口部を、これとは別に形
成されて下側取付金具に固着されている本体ゴム部の上
部に嵌合して被着し、さらにこの上側取付金具の開口端
部の延出によるストッパ部の上に環状のストッパ金具を
配置して、該ストッパ金具を下側取付金具に固定するだ
けでよく、かしめ締結手段を要しないため、加硫、組立
設備に特別な構造を必要とせず、かつ上側取付金具にエ
ンジン取付用ボルトが突設されていても、ボルト干渉の
おそれがなく、容易に組立て構成できる。
上側取付金具の筒状本体部の開口部を、これとは別に形
成されて下側取付金具に固着されている本体ゴム部の上
部に嵌合して被着し、さらにこの上側取付金具の開口端
部の延出によるストッパ部の上に環状のストッパ金具を
配置して、該ストッパ金具を下側取付金具に固定するだ
けでよく、かしめ締結手段を要しないため、加硫、組立
設備に特別な構造を必要とせず、かつ上側取付金具にエ
ンジン取付用ボルトが突設されていても、ボルト干渉の
おそれがなく、容易に組立て構成できる。
【0011】しかも前記ストッパ部上下面のストッパゴ
ムは、本体ゴム部とは別形成されるため、本体ゴム部と
は無関係にストッパゴムの硬度アップが可能になり、ま
た本体金具の板厚の変更も容易に可能になる。
ムは、本体ゴム部とは別形成されるため、本体ゴム部と
は無関係にストッパゴムの硬度アップが可能になり、ま
た本体金具の板厚の変更も容易に可能になる。
【0012】そして、こうして組立てさられた防振装置
は、支承したエンジンの振動によって、本体ゴム部の弾
性により本体金具が下側取付金具に対し上下および前
後、左右に変位した場合において、上方への大変位時に
は、上側取付金具と一体のストッパ部が下側取付金具に
固定されている環状のストッパ金具に当接することによ
り、それ以上の変位が抑制される。またこれによって、
上側取付金具が本体ゴム部に接着されずに嵌合されてい
るものであっても、該上側取付金具が本体ゴム部から上
方へ離脱することなく所定の被着状態に保持される。さ
らに前後、左右の軸直角方向に大きく変位した場合に
は、上側取付金具の筒状本体部の外周面が環状をなすス
トッパ金具の内周に当接することによって、それ以上の
変位が阻止される。
は、支承したエンジンの振動によって、本体ゴム部の弾
性により本体金具が下側取付金具に対し上下および前
後、左右に変位した場合において、上方への大変位時に
は、上側取付金具と一体のストッパ部が下側取付金具に
固定されている環状のストッパ金具に当接することによ
り、それ以上の変位が抑制される。またこれによって、
上側取付金具が本体ゴム部に接着されずに嵌合されてい
るものであっても、該上側取付金具が本体ゴム部から上
方へ離脱することなく所定の被着状態に保持される。さ
らに前後、左右の軸直角方向に大きく変位した場合に
は、上側取付金具の筒状本体部の外周面が環状をなすス
トッパ金具の内周に当接することによって、それ以上の
変位が阻止される。
【0013】また前記の防振装置において、下側取付金
具の一部を、前記ストッパ部の下方への大変位時に当接
するストッパ受部として形成しておくのが好ましい。こ
れにより、エンジン重量等により下方向きに大荷重(大
変位)が負荷されたとき、前記のストッパ部が下側取付
金具のストッパ受部に当接して、それ以上の圧縮変形を
防止できる。
具の一部を、前記ストッパ部の下方への大変位時に当接
するストッパ受部として形成しておくのが好ましい。こ
れにより、エンジン重量等により下方向きに大荷重(大
変位)が負荷されたとき、前記のストッパ部が下側取付
金具のストッパ受部に当接して、それ以上の圧縮変形を
防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基いて説明する。
基いて説明する。
【0015】図1は本発明に係る防振装置の1実施例を
示し、図における(1)は上側取付金具、(2)は下側
取付金具、(3)は防振基体としての本体ゴム部、
(4)はストッパ金具を示しており、それぞれ下記のよ
うに構成されている。
示し、図における(1)は上側取付金具、(2)は下側
取付金具、(3)は防振基体としての本体ゴム部、
(4)はストッパ金具を示しており、それぞれ下記のよ
うに構成されている。
【0016】上側取付金具(1)は、板体からの絞り加
工等により筒状本体部(11)と上板部(12)とを一体形
成したもので、全体として下方に開口する略伏椀状をな
しており、この上板部(12)の軸心部にエンジン取付用
ボルト(5)が突設されている。図の場合、前記ボルト
(5)は、上側取付金具(1)の孔に内面(下面)側か
ら上方へ抜脱しないように圧入手段により貫設されてい
る。
工等により筒状本体部(11)と上板部(12)とを一体形
成したもので、全体として下方に開口する略伏椀状をな
しており、この上板部(12)の軸心部にエンジン取付用
ボルト(5)が突設されている。図の場合、前記ボルト
(5)は、上側取付金具(1)の孔に内面(下面)側か
ら上方へ抜脱しないように圧入手段により貫設されてい
る。
【0017】また前記のエンジン取付用ボルト(5)に
は、外周のネジ部(5a)が先端から上側取付金具(1)
との連接部にまで形成されて、エンジン側のブラケット
を支持する座付きナット(5b)と、前記上側取付金具
(1)に係止して該ボルト(5)の緩脱を防止するナッ
ト(5c)とが、前記ネジ部(5a)にそれぞれ螺合されて
設けられている。
は、外周のネジ部(5a)が先端から上側取付金具(1)
との連接部にまで形成されて、エンジン側のブラケット
を支持する座付きナット(5b)と、前記上側取付金具
(1)に係止して該ボルト(5)の緩脱を防止するナッ
ト(5c)とが、前記ネジ部(5a)にそれぞれ螺合されて
設けられている。
【0018】この構成を備えていると、前記の座付きナ
ット(5b)の螺合位置を調整することによって、エンジ
ン側のブラケットを任意の高さ位置に取付け支持でき
る。またボルト(5)に加わる比較的大きいエンジン重
量等の荷重を前記の緩脱防止用のナット(5c)が係止す
る上側取付金具(1)により受支でき、緩みやガタつき
を防止できる。
ット(5b)の螺合位置を調整することによって、エンジ
ン側のブラケットを任意の高さ位置に取付け支持でき
る。またボルト(5)に加わる比較的大きいエンジン重
量等の荷重を前記の緩脱防止用のナット(5c)が係止す
る上側取付金具(1)により受支でき、緩みやガタつき
を防止できる。
【0019】また上側取付金具(1)の筒状本体部(1
1)の開口部(11a)は、図のようにやや外方へ拡がっ
たテーパ状をなしており、このテーパ状の開口部(11
a)に本体ゴム部(3)の上部が嵌合するようになって
いる。
1)の開口部(11a)は、図のようにやや外方へ拡がっ
たテーパ状をなしており、このテーパ状の開口部(11
a)に本体ゴム部(3)の上部が嵌合するようになって
いる。
【0020】さらに前記筒状本体部(11)の前記開口部
(11a)に連続する開口端部(11b)が少なくとも相対
向する両側で外方へ延出せしめられて、該延出部分の上
下面を本体ゴム部(3)とは別のストッパゴム(13a)
(13b)で被覆したストッパ部(14)として形成されて
いる。上面側のストッパゴム(13a)は筒状本体部(1
1)の外周部分にまで延びている。これらのストッパゴ
ム(13a)(13b)は加硫接着手段により上側取付金具
(1)に付設される。
(11a)に連続する開口端部(11b)が少なくとも相対
向する両側で外方へ延出せしめられて、該延出部分の上
下面を本体ゴム部(3)とは別のストッパゴム(13a)
(13b)で被覆したストッパ部(14)として形成されて
いる。上面側のストッパゴム(13a)は筒状本体部(1
1)の外周部分にまで延びている。これらのストッパゴ
ム(13a)(13b)は加硫接着手段により上側取付金具
(1)に付設される。
【0021】なお、ストッパ部(14)としては、前記開
口端部(11b)を略全周にわたって周方向に連続もしく
は断続状に延出させ、これにストッパゴムを被覆させた
全周にわたるストッパ部として形成することも可能であ
る。
口端部(11b)を略全周にわたって周方向に連続もしく
は断続状に延出させ、これにストッパゴムを被覆させた
全周にわたるストッパ部として形成することも可能であ
る。
【0022】また前記の下側取付金具(2)には、平板
状の中央部上面に前記本体ゴム部(3)が加硫接着手段
により固着されている。本体ゴム部(3)は、図のよう
に断面略逆台形状をなすとともに、上部外周面部(3a)
は図2に示すように前記上側取付金具(1)の筒状本体
部(11)の開口部(11a)のテーパ状に略対応した形状
をなしており、前記開口部(11a)が弾力的に嵌合し密
着するように形成されている。通常、この本体ゴム部
(3)の上部外周面部(3a)は、上側取付金具(1)の
開口部(11a)の内径よりやや大きい寸法で加硫成形さ
れており、上側取付金具(1)が本体ゴム部(3)に対
しゴムの弾性を利用して嵌合するように形成される。
状の中央部上面に前記本体ゴム部(3)が加硫接着手段
により固着されている。本体ゴム部(3)は、図のよう
に断面略逆台形状をなすとともに、上部外周面部(3a)
は図2に示すように前記上側取付金具(1)の筒状本体
部(11)の開口部(11a)のテーパ状に略対応した形状
をなしており、前記開口部(11a)が弾力的に嵌合し密
着するように形成されている。通常、この本体ゴム部
(3)の上部外周面部(3a)は、上側取付金具(1)の
開口部(11a)の内径よりやや大きい寸法で加硫成形さ
れており、上側取付金具(1)が本体ゴム部(3)に対
しゴムの弾性を利用して嵌合するように形成される。
【0023】ストッパ金具(4)は、前記筒状本体部
(11)の外周面〔該部にまで延在しているストッパゴム
(13a)の外面〕との間に所定の間隙を存するように筒
状本体部(11)外方に嵌合されて前記ストッパ部(14)
の上に配置されている。このストッパ金具(4)は、例
えば前記相対向する両側のストッパ部(14)と直交する
方向で相対向する両側縁において垂設された取付用脚部
(4a)(4a)が、前記下側取付金具(2)に対し溶接手
段やネジ締結手段により一体に固定されて、下側取付金
具(2)から一定の高さ位置に保持されている。
(11)の外周面〔該部にまで延在しているストッパゴム
(13a)の外面〕との間に所定の間隙を存するように筒
状本体部(11)外方に嵌合されて前記ストッパ部(14)
の上に配置されている。このストッパ金具(4)は、例
えば前記相対向する両側のストッパ部(14)と直交する
方向で相対向する両側縁において垂設された取付用脚部
(4a)(4a)が、前記下側取付金具(2)に対し溶接手
段やネジ締結手段により一体に固定されて、下側取付金
具(2)から一定の高さ位置に保持されている。
【0024】なお、図1では、前記ストッパ部(14)の
上面がストッパ金具(4)に対し当接した状態に図示さ
れているが、これは支承するエンジンの荷重が負荷され
ていない状態であり、エンジンの荷重を支承する使用状
態においては、前記ストッパ部(14)がストッパ金具
(4)から離れて所定の間隙を保有する。そのため、本
体ゴム部(3)の弾性力等を考慮して前記ストッパ金具
(4)の取付け高さが設定される。(4b)はストッパ金
具(4)の内周縁に被着した保護金具である。
上面がストッパ金具(4)に対し当接した状態に図示さ
れているが、これは支承するエンジンの荷重が負荷され
ていない状態であり、エンジンの荷重を支承する使用状
態においては、前記ストッパ部(14)がストッパ金具
(4)から離れて所定の間隙を保有する。そのため、本
体ゴム部(3)の弾性力等を考慮して前記ストッパ金具
(4)の取付け高さが設定される。(4b)はストッパ金
具(4)の内周縁に被着した保護金具である。
【0025】図の(21)(21)は、下側取付金具(2)
の一部を隆起させて設けたストッパ受部であり、前記ス
トッパ部(14)の下方への大変位時に当接して、それ以
上の変位、つまり防振基体(3)の圧縮を抑止するよう
に設けられている。したがって、上側取付金具(1)お
よび防振基体(3)は、前記ストッパ部(14)が、スト
ッパ金具(4)とストッパ受部(21)との間隔範囲内で
上下に変位可能になっている。(22)(22)は船体等の
ボディ側への取付用孔である。
の一部を隆起させて設けたストッパ受部であり、前記ス
トッパ部(14)の下方への大変位時に当接して、それ以
上の変位、つまり防振基体(3)の圧縮を抑止するよう
に設けられている。したがって、上側取付金具(1)お
よび防振基体(3)は、前記ストッパ部(14)が、スト
ッパ金具(4)とストッパ受部(21)との間隔範囲内で
上下に変位可能になっている。(22)(22)は船体等の
ボディ側への取付用孔である。
【0026】上記の構成による防振装置の組立てにおい
ては、上側取付金具(1)の開口部(11a)を、これと
は別に形成されて下側取付金具(2)に固着されている
本体ゴム部(3)の上部外周面部(3a)に対し弾力的に
嵌合して被着し、さらに環状のストッパ金具(4)を、
前記上側取付金具(1)の外方に嵌めるようにして上側
取付金具(1)と一体のストッパ部(14)の上に配置
し、この状態で該ストッパ金具(4)の取付用脚部(4
a)(4a)を下側取付金具(2)に溶接手段等により一
体に固定すればよい。
ては、上側取付金具(1)の開口部(11a)を、これと
は別に形成されて下側取付金具(2)に固着されている
本体ゴム部(3)の上部外周面部(3a)に対し弾力的に
嵌合して被着し、さらに環状のストッパ金具(4)を、
前記上側取付金具(1)の外方に嵌めるようにして上側
取付金具(1)と一体のストッパ部(14)の上に配置
し、この状態で該ストッパ金具(4)の取付用脚部(4
a)(4a)を下側取付金具(2)に溶接手段等により一
体に固定すればよい。
【0027】これにより、上側取付金具(1)がストッ
パ金具(4)により押えられて上方へ離脱することなく
所定の組立て状態に保持される。しかも、かしめ締結手
段を要しないため、加硫、組立設備に特別な構造を必要
とせず、かつ上側取付金具(1)にエンジン取付用ボル
ト(5)が突設されていても、ボルト干渉のおそれがな
く、液封入式のごとき内部機構を備えていないこともあ
って、容易に組立て構成でき、また軽量化もできる。
パ金具(4)により押えられて上方へ離脱することなく
所定の組立て状態に保持される。しかも、かしめ締結手
段を要しないため、加硫、組立設備に特別な構造を必要
とせず、かつ上側取付金具(1)にエンジン取付用ボル
ト(5)が突設されていても、ボルト干渉のおそれがな
く、液封入式のごとき内部機構を備えていないこともあ
って、容易に組立て構成でき、また軽量化もできる。
【0028】なお、前記の組立てにおいて、上側取付金
具(1)と本体ゴム部(3)との嵌合部に接着手段を併
用することもできる。この場合、上側取付金具(1)の
内部空間(15)は密閉された空気室とすることもでき
る。
具(1)と本体ゴム部(3)との嵌合部に接着手段を併
用することもできる。この場合、上側取付金具(1)の
内部空間(15)は密閉された空気室とすることもでき
る。
【0029】また耐久性向上させるために、ストッパゴ
ム(13a)(13b)の硬度アップ、上側取付金具(1)
の板厚を大きくする等の変更も、本体ゴム部(3)等の
他の構成の変更を要さずに可能であり、その場合も前記
同様に組立て構成できる。
ム(13a)(13b)の硬度アップ、上側取付金具(1)
の板厚を大きくする等の変更も、本体ゴム部(3)等の
他の構成の変更を要さずに可能であり、その場合も前記
同様に組立て構成できる。
【0030】そして、前記の防振装置を例えば小型船舶
用エンジンの支承部において、該エンジンを防振的に支
持するのに使用した場合において、その支承荷重により
ストッパ部(14)がストッパ金具(4)から離れて、該
ストッパ金具(4)と下方のストッパ受部(21)との間
に位置し、ある程度の振動を許容した状態に保持され
る。
用エンジンの支承部において、該エンジンを防振的に支
持するのに使用した場合において、その支承荷重により
ストッパ部(14)がストッパ金具(4)から離れて、該
ストッパ金具(4)と下方のストッパ受部(21)との間
に位置し、ある程度の振動を許容した状態に保持され
る。
【0031】そして、振動による上方への大変位時に
は、上側取付金具(1)と一体のストッパ部(14)が、
下側取付金具(2)に固定されている環状のストッパ金
具(4)に当接して、それ以上の変位が抑制され、また
下方に大荷重(大変位)が負荷されたときは前記ストッ
パ部(14)が下側取付金具(2)のストッパ受部(21)
に当接して、それ以上の圧縮変形が阻止される。さらに
上側取付金具(1)が前後、左右の軸直角方向に大きく
変位した場合には、筒状本体部(11)外周のストッパゴ
ム(13a)がストッパ金具(4)の内周に当接してそれ
以上の変位が阻止される。このようにストッパ作用を確
実かつ良好になし、本体ゴム部(3)に損傷を与えるこ
とがない。
は、上側取付金具(1)と一体のストッパ部(14)が、
下側取付金具(2)に固定されている環状のストッパ金
具(4)に当接して、それ以上の変位が抑制され、また
下方に大荷重(大変位)が負荷されたときは前記ストッ
パ部(14)が下側取付金具(2)のストッパ受部(21)
に当接して、それ以上の圧縮変形が阻止される。さらに
上側取付金具(1)が前後、左右の軸直角方向に大きく
変位した場合には、筒状本体部(11)外周のストッパゴ
ム(13a)がストッパ金具(4)の内周に当接してそれ
以上の変位が阻止される。このようにストッパ作用を確
実かつ良好になし、本体ゴム部(3)に損傷を与えるこ
とがない。
【0032】
【発明の効果】上記したように本発明は、構造が簡単で
複雑な作業工程を要さずに容易に組立て構成できるとと
もに、ゴム硬度や板厚の変更にも容易に対応でき、軽量
でかつ高い耐久性を有する防振装置、特に小型船舶用に
好適に使用できる防振装置をコスト安価に提供できる。
複雑な作業工程を要さずに容易に組立て構成できるとと
もに、ゴム硬度や板厚の変更にも容易に対応でき、軽量
でかつ高い耐久性を有する防振装置、特に小型船舶用に
好適に使用できる防振装置をコスト安価に提供できる。
【図1】本発明の1実施例の防振装置の縦断面図であ
る。
る。
【図2】同上の防振装置の組立て前の構成部分に分離し
た断面図である。
た断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1とは直角の断面における縦断面図である。
(1) 上側取付金具
(2) 下側取付金具
(3) 本体ゴム部
(3a) 上部外周面
(4) ストッパ金具
(4a)(4a) 取付用脚部
(5) エンジン取付用ボルト
(5b) 座付きナット
(5c) 緩脱防止用のナット
(11) 筒状本体部
(11a) 開口部
(11b) 開口端部
(12) 上板部
(13a)(13b) ストッパゴム
(14) ストッパ部
(21) ストッパ受部
フロントページの続き
(72)発明者 貞森 豊
大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号
東洋ゴム工業株式会社内
(72)発明者 高岡 政嗣
大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号
東洋ゴム工業株式会社内
(56)参考文献 実開 昭62−196944(JP,U)
実開 昭64−20549(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16F 1/42
F16F 15/08
Claims (2)
- 【請求項1】エンジン取付用ボルトが突設されてなる上
側取付金具と、ボディ側に固定される下側取付金具と、
これら両金具間に介設される本体ゴム部とからなる防振
装置であって、 前記上側取付金具は筒状本体部と上板部とが一体形成さ
れて下方に開口する略伏椀状をなし、該筒状本体部の開
口部に連続する開口端部が少なくとも相対向する両側で
外方へ延出せしめられて、その上下面を前記本体ゴム部
とは別のストッパゴムで被覆したストッパ部として形成
され、これとは別に、前記本体ゴム部は前記下側取付金
具に加硫接着手段により固着され、この本体ゴム部の上
部に前記上側取付金具の前記筒状本体部の開口部が嵌合
されて被着され、さらに前記ストッパ部の上の前記筒状
本体部の外方に、支承荷重の非負荷時に前記ストッパ部
の上に当接する環状のストッパ金具が配置され、該スト
ッパ金具が下側取付金具に一体に固設されることによ
り、前記上側取付金具が前記ストッパ金具に押さえられ
て本体ゴム部からの離脱が前記ストッパ金具により抑止
されるように組み立てられてなることを特徴とする防振
装置。 - 【請求項2】下側取付金具の一部が、前記ストッパ部の
下方への大変位時に当接するストッパ受部として形成さ
れてなる請求項1に記載の防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2550297A JP3498233B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2550297A JP3498233B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 防振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10220508A JPH10220508A (ja) | 1998-08-21 |
JP3498233B2 true JP3498233B2 (ja) | 2004-02-16 |
Family
ID=12167852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2550297A Expired - Fee Related JP3498233B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3498233B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7055811B2 (en) | 2004-05-03 | 2006-06-06 | Toyo Tire And Rubber Co., Ltd. | Vibration isolating device |
JP2006275203A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Marugo Rubber Ind Co Ltd | 防振装置 |
-
1997
- 1997-02-07 JP JP2550297A patent/JP3498233B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10220508A (ja) | 1998-08-21 |
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