JP2012042023A - トルクロッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】振動相殺手段40のシャフト41の各端部41a、41bを、連結ロッド30の、相互に対向する、弾性ブッシュへの隣接側壁32a、32bのそれぞれに取り付けるとともに、シャフト41のいずれか一端部41aの、連結ロッドへ30の取付け姿勢を、連結ロッド30に対して、シャフト41の中心軸線方向へ相対変位可能としてなる。
【選択図】図5
Description
この場合において、より好ましくは、振動相殺手段のシャフトの、前記相対変位可能とした一端部とは逆側の他端部を、前記振動伝達側の前記隣接側壁に圧入固定する。
この結果として、シャフトを具えた振動相殺手段への負荷が軽減されて、振動相殺手段の加振応答の低下などを有効に防止できるので、トルクロッドの耐久性能を向上させることができる。
図1に例示するトルクロッド1は、図示のこの実施の形態では外径の大きさが相互に異なる大小二種類の弾性ブッシュ10、20と、これらの弾性ブッシュ10、20の相互を連結する連結ロッド30と、連結ロッド30内で、弾性ブッシュ10、20の相互間に配置したアクティブ制御の振動相殺手段40とを具える。
これにより、トルクロッド1に、引張り方向および圧縮方向の軸線方向荷重が作用した場合などに、主には、薄ゴム34の、図の上下方向の剪断変形に基き、シャフト41が、連結ロッド30に対して、シャフト41の中心軸線方向に相対変位することになるので、振動相殺手段40への入力を十分に低減させることができる。
また、図3(b)に示すものは、側壁32aの孔33の内側に、詳細は図示しないが、内部に複数のボールを封入してなるリニアブッシュ35を取付け、このリニアブッシュ35を介して、シャフト41を挿入配置したものである。
すなわち、図5に示すアクチュエータ40では、シャフト41の周りに、たとえば、角筒形状が直方体状をなす筒状マス部材42を配置し、このマス部材42の、弾性ブッシュ20側の端部を、それの全周にわたって、たとえば板バネ等の、薄肉板状の連結部材43で、シャフト41に連結固定する。
さらに、筒状のマス部材42の内周面に、シャフト41を隔てて位置する、互いに隣り合う各一対の永久磁石44を、相互に逆極性とした配置状態で取り付ける。
この一方で、シャフト41には、コイル45および巻芯46を、前記永久磁石44から所定の間隔をおいて配設し、コイル45に、トルクロッド1の外部の、図示しない制御手段からの通電のためのリード線47の一端を連結する。
なお、リニア可動型アクチュエータ40をトルクロッド1に配設して使用に供する場合には、図示しない蓋部材で、連結ロッド30の、たとえば直方体状の窪み31を覆うことが好ましい。
ここにおいて、弾性ブッシュ10と20は、図に示すところでは、外筒11、21および内筒12、22の径の大きさが互いに相違するものとしたが、これらを同じ大きさとしてもよい。
図示のこのトルクロッド1aは、ばね定数の小さい弾性ブッシュが形成されることになる大径の外筒21の内周面から、窪み31まで貫通する孔33a、および、ばね定数の大きい弾性ブッシュが形成されることになる小径の外筒11の内周面から、窪み31まで貫通する孔33bのそれぞれを、連結ロッド30の中心軸線上に設け、これらの両貫通孔33a、33bに、振動相殺手段40に貫通するシャフト51を挿入配置して、振動相殺手段40を連結ロッド30に取り付けてなる。
なおここで、シャフト51を内側に受け入れる、振動相殺手段40の筒体53の内周面は、図7に示すように、シャフトの段差51cよりも、ピン部分51bの先端側の位置で、段差53aを介して小径とすることができ、このことにより、シャフト51の拡径領域と、筒体53の小径領域の二箇所で、シャフト51を、筒体53に摩擦係合させることができるので、振動相殺手段40の筒体53内での、シャフト51のいわゆる首振り動作が有効に防止されることになる。
しかも、シャフト51のピン部分51bの拡径領域を、振動相殺手段40の筒体53に強固に摩擦係合させるとともに、フランジ状部分51aの底面を、振動相殺手段40の筒体53に当接させたことによって、振動相殺手段40の、シャフト51に対する相対変位が効果的に防止されることになり、また、ピン部分51bの小径先端領域で、振動相殺手段40が連結ロッド30に強固に固定されるので、振動相殺手段40が発生させる相殺駆動力を、常に安定して連結ロッド30に与えることができ、この結果として、振動相殺手段40による制振特性の低下を招くことなしに、エンジン側からの振動の、車体への伝達をより一層効果的に防止することができる。
そして、図示のトルクロッド1aでは、とくに、シャフト51の、連結ロッド30への固定位置を振動発生側ではなく振動伝達側としたので、連結ロッド30の変形の小さい側にシャフト51を固定することができ、連結ロッド30の変形による圧入力の低下を抑制しつつ確実に締結することができる。
このとき、連結ロッドに設けた、大径の弾性ブッシュ側の貫通孔33aおよび、小径の弾性ブッシュ側の貫通孔33b、ならびに、振動相殺手段40の筒体53の中心軸線のそれぞれが、連結ロッド30の中心軸線上に整列するように、振動相殺手段40を配置する。
ここで、このトルクロッド1aでは、外筒21の、シャフトの延長線上となる位置に開口部21aを設けたことから、シャフト51を貫通孔33bに摩擦係合または圧入固定するための圧入用治具を、その開口部21aから挿入することができるようになっている。
このことによれば、樹脂部材52の、内周側への変形が容易となって、シャフト51を、連結ロッド30に取り付けるに際して、樹脂部材52を、貫通孔33a内に、大きな圧入力を要することなしに挿入配置できる他、トルクロッド1aに大きな軸荷重が作用した際の、フランジ状部分51aと貫通孔33aとの間に挟まれる樹脂部材52の剪断変形を抑制することができる。
ところで、シャフト51に樹脂部材52を設けることは、たとえば、振動相殺手段40を窪み31に収納した後に蓋をすることにより、振動相殺手段40の周りを密閉して、振動相殺手段40等の耐久性を向上させようとした場合に、密閉した窪み31の内部に、水あるいは粉塵等がシャフト51と貫通孔33aの隙間から侵入してしまうことを防止する効果をもたらす。
10、20 弾性ブッシュ
11、21 外筒
21a 開口部
12、22 内筒
13、23 ゴム部材
24、25、26 空所
30 連結ロッド
31 窪み
32a、32b 隣接側壁
33 孔
34 薄ゴム
35 リニアブッシュ
36 別個の部材
37 筒状部材
38 積層体
40 アクティブ制御の振動相殺手段
41、51 シャフト
42 筒状のマス部材
43 連結部材
44 永久磁石
45 コイル
46 巻芯
47 リード線
52 樹脂部材
52a 環状窪み
53 筒体
53a 段差
Claims (4)
- 振動発生側および振動伝達側のそれぞれに取り付けられる二個の弾性ブッシュの相互を、連結ロッドで連結してなるトルクロッドにおいて、
二個の弾性ブッシュの相互間で連結ロッド内に、それぞれの弾性ブッシュの方向に延びるシャフトの周りで、マス部材を往復動させるアクティブ制御の振動相殺手段を設け、
振動相殺手段の前記シャフトの各端部を、連結ロッドの、相互に対向する、弾性ブッシュへの隣接側壁のそれぞれに取り付けるとともに、シャフトのいずれか一端部の、連結ロッドへの取付け姿勢を、連結ロッドに対して、シャフトの中心軸線方向へ相対変位可能としてなるトルクロッド。 - 振動相殺手段のシャフトの一端部を、連結ロッドの前記隣接側壁に形成した孔の内側に挿入配置してなる請求項1に記載のトルクロッド。
- 振動相殺手段のシャフトの、前記相対変位可能とした一端部と反対側の一端である他端部が、前記振動伝達側の前記隣接側壁に圧入固定される請求項2に記載のトルクロッド。
- 振動相殺手段のシャフトの一端部と、連結ロッドの前記孔の内側との間に、薄ゴムを介装してなる請求項2もしくは3に記載のトルクロッド。
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