JPH10289709A - 非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びその用途 - Google Patents

非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びその用途

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JPH10289709A
JPH10289709A JP9099268A JP9926897A JPH10289709A JP H10289709 A JPH10289709 A JP H10289709A JP 9099268 A JP9099268 A JP 9099268A JP 9926897 A JP9926897 A JP 9926897A JP H10289709 A JPH10289709 A JP H10289709A
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真澄 寺内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイクル特性に優れた非水リチウム二次電池
に使用することのできるリチウムマンガン複合酸化物を
提供する。 【解決手段】 水酸化リチウムと、二酸化マンガン及び
炭酸マンガンから選ばれるマンガン化合物とを、水と、
水酸基含有水溶性溶剤及び/又は分散剤とからなる混合
溶媒で湿式混合し、得られたスラリーを乾燥した後、解
砕し、350〜500℃で一次焼成し、45℃以下に冷
却し、再度解砕した後、600〜800℃で二次焼成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイクル特性に優
れた非水リチウム二次電池用リチウムマンガン複合酸化
物の製造方法及びその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非水リチウム二次電池の正極材料として
は、これまでにチタンやモリブデンの硫化物や酸化物、
並びにバナジウムやリンの酸化物等が提案されている
が、これらは保存性が悪く高価なため、未だ実用化され
るまでには至っていない。一方、非水一次電池の正極活
物質としては、二酸化マンガンが代表的に用いられ、既
に実用化されている。二酸化マンガンは、資源的にも豊
富で安価であり、更に化学的に安定であるため、電池と
しての保存性に優れている。しかしながら、二酸化マン
ガンは可逆性に難があるため、非水系二次電池の正極活
物質としては不適当であり、そのため改質されたマンガ
ン酸化物が種々提案されている。
【0003】例えば、特開昭63−114064号や、
特開昭63−187569号、特開平1−235158
号の各公報に開示されているように、二酸化マンガンと
リチウム塩との混合物を熱処理して、その結晶構造中に
リチウムを含有したマンガン酸化物が提案されている。
これらのマンガン酸化物は、熱処理温度によって、生成
するリチウム含有マンガン酸化物の構造が異なり、例え
ば、熱処理温度が250〜300℃では、X線回折図に
おいて、2θ=22°、31.7°、37°、42°、5
5°付近にピークを有する結晶構造のマンガン酸化物と
なり、300〜430℃では Li2MnO3を含有したマンガ
ン酸化物となり、そして800〜900℃では、スピネ
ル型構造を有するマンガン酸化物となる。
【0004】また、これらの改良法では、二酸化マンガ
ンとリチウム塩とを固相同志で反応させるため、二酸化
マンガン粒子の内部まで改質が及ばず、高電流密度での
充放電サイクルでは劣化が早いという欠点があった。そ
こで、例えば特開平2−183963号公報に開示され
ているように、リチウム塩を溶解した水溶液中に二酸化
マンガンを浸漬し、水分を蒸発乾固した後に熱処理し、
二酸化マンガン粒子の細孔内部にまで改質反応を進める
方法が提案されている。しかしながら、これまでに提案
されているリチウム含有二酸化マンガンでは、電気化学
活性が不十分であり、正極に用いた場合、優れた初期容
量及び容量保持率を有し、優れたサイクル特性を有する
非水リチウム二次電池を製造することは困難であった。
【0005】なお、特開平6−203834号や、特開
平7−245106号、特開平7−307155号の各
公報には、二酸化マンガン又はマンガン塩と、リチウム
塩との混合物を熱処理して、リチウムイオン電池用のリ
チウムとマンガンとの複合酸化物が提案されている。し
かしながら、何れの技術でも、高い初期容量及び高い容
量保持率を提供するリチウムマンガン複合酸化物は得ら
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、優
れた初期容量及び容量保持率を有し、サイクル特性に優
れた非水リチウム二次電池を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、水酸化リチウ
ムと、二酸化マンガン及び炭酸マンガンから選ばれるマ
ンガン化合物とを、水と、水酸基含有水溶性溶剤及び/
又は分散剤とからなる混合溶媒で湿式混合し、得られた
スラリーを乾燥した後、解砕し、350〜500℃で一
次焼成し、45℃以下に冷却し、再度解砕した後、60
0〜800℃で二次焼成することにより、サイクル特性
に優れた非水リチウム二次電池を製造することのできる
リチウムマンガン複合酸化物が得られることを見出し、
本発明に到達したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明で使用する水酸化リチウムは、LiOH・
H2O で示される一水塩として市販されるものが使用され
る。本発明で使用されるマンガン化合物としては、二酸
化マンガン又は炭酸マンガンが使用される。二酸化マン
ガン又は炭酸マンガンとしては、各種の材料を使用する
ことができる。例えば、二酸化マンガンとして、マンガ
ン鉱石を400℃以上の温度で焼結して得られる Mn2O3
又は Mn3O4等のマンガン酸化物を硫酸や硝酸、又はこれ
らの混合物等の鉱酸により不均化反応させることによっ
て得られる化学合成二酸化マンガンを使用することがで
きる。また、電解によって得られる電解二酸化マンガン
を使用することができる 水酸化リチウムとマンガン化合物とは、まず、水と、水
酸基含有水溶性溶剤及び/又は分散剤とからなる混合溶
媒で湿式混合する。
【0009】本発明で使用される水酸基含有水溶性溶剤
としては、好ましくは、1価乃至多価アルコールや、こ
れらのアルコールのアルキルモノエーテルを使用するこ
とができる。アルコールとしては、具体的には、好まし
くは、炭素数1〜3の1価のアルコール、例えば、メタ
ノールや、エタノール、プロピルアルコール等が挙げら
れる。また、2価のアルコールとしては、具体的には、
エチレングリコールや、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、プロピレングリコール等の分子量が
160以下のアルコールを挙げることができる。また、
これらのアルコールのアルキルモノエーテルを使用する
ことができる。この場合、アルキルモノエーテルのアル
キル基は、炭素数が、例えば1〜6、好ましくは1〜4
のアルキル基が好適である。
【0010】水酸基含有水溶性溶剤は、1種又は2種以
上の混合物として使用することができる。本発明におい
ては、水酸基含有水溶性溶剤は、水100重量部に対し
て、通常、1〜25重量部、好ましくは3〜15重量部
の量で混合される。水酸基含有水溶性溶剤の混合量が、
25重量部を越えると、相対的に水の量が減少するた
め、水酸化リチウム溶解量が減少し、分散効果が低下す
るので、好ましくない。本発明で使用することのできる
分散剤としては、好ましくは、アニオン系分散剤や、非
イオン系分散剤等を使用することができる。アニオン系
分散剤としては、例えば、脂肪酸や、アルキル硫酸エス
テル、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩若
しくはアンモニウム塩;アルキルナフタレンスルホン
酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルジフェニルエー
テルジスルホン酸、アルキルリン酸、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルのアルカリ金
属塩若しくはアンモニウム塩;更には縮合ナフタレンス
ルホン酸、ポリカルボン酸のアルカリ金属塩若しくはア
ンモニウム塩等が挙げられる。
【0011】また、非イオン系分散剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルや、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レン長鎖カルボン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル等を挙げることができ
る。これらの分散剤は、1種又は2種以上の混合物とし
て使用することができる。分散剤は、水100重量部に
対して、通常、0.01〜5.0重量部、好ましくは0.1〜
1.0重量部混合される。分散剤の混合量が、5.0重量部
を越えると、過分散による再凝集を促進したり、焼成時
の分散剤分解物が多くなり、反応を阻害するため、好ま
しくない。水と、水酸基含有水溶性溶剤及び/又は分散
剤とからなる混合溶媒を用いての湿式混合では、水酸化
リチウムは、スラリー状に溶解した状態にあり、この溶
解した水酸化リチウムが、マンガン化合物中に高度に分
散された状態となるので、後述する工程を経て得られる
リチウムマンガン複合酸化物は、組成的に非常に均一と
なり、従って、高い初期容量及び高い容量保持率を有す
る。これに対して、これらの化合物を乾式で混合する
と、混合が不十分となるため、得られるリチウムマンガ
ン複合酸化物におけるマンガン酸リチウムの組成が不均
一となり、放電容量が高く、容量保持率の高いリチウム
マンガン複合酸化物を得ることができない。また、これ
らの化合物を水単独の溶媒で湿式混合すると、十分均一
な組成とすることが困難である。
【0012】湿式混合は、例えば、水酸化リチウム(Li
OH・H2O )と、マンガン化合物とを通常、Li とMn と
のモル比が1:1.8〜1:2.2、好ましくは、1:1.9
〜1:2.1となるように配合し、前記混合溶媒を加えて
スラリー状とし、これをポットミルを用いて混合するこ
とによって行う。混合溶媒の量は、水酸化リチウム及び
マンガン化合物の量に基づいて、例えば、10〜40重
量%、好ましくは15〜25重量%である。混合溶媒の
量が、10重量%以下では、水酸化リチウムの溶解量が
十分でなく、また、粘度が高く、分散が困難となる。一
方、混合溶媒の量が、40重量%を越えると、乾燥速度
が遅くなったり、乾燥中の固液分離が大きくなったりし
て、リチウムの均一分散が大きく阻害されることにな
る。得られたスラリーは、次いで、例えば、70〜18
0℃、好ましくは、130〜160℃で乾燥する。乾燥
温度が、70℃よりも低い場合には、乾燥速度が遅くな
り、生産効率が落ちるので好ましくない。一方、180
℃を越えると、乾燥機自体の高性能化が必要であり、装
置設備コスト、ひいては操業コストがかかるので経済的
に好ましくない。また、Li とMn との接触時間が相対
的に短くなり、Mn へのLi の浸透反応時間が短くなる
ので、好ましくない。
【0013】得られた乾燥物は、次いで解砕(一次解
砕)する。乾燥解砕物の平均粒径は、通常、20〜10
0μm、好ましくは、40〜80μmであることが好ま
しい。平均粒径が20μm以下では、解砕が過剰とな
り、化合物の構造を破壊する懸念があり、更には作業者
への微粉吸入の危険が増大する。一方、平均粒径が10
0μmを越えた場合、解砕が十分に行われず、所望の均
一組成を得ることが困難となる。このようにして得られ
た解砕物又は粒状物は、次いで、350〜500℃、好
ましくは、400〜500℃、更に好ましくは、450
〜500℃の温度において焼成(一次焼成)する。水酸
化リチウムの融点は、445℃であるので、500℃以
下の温度で焼成することにより、リチウムイオンがマン
ガン化合物の孔内部に浸透し、均一なマンガン酸リチウ
ムが得られる。
【0014】このようにして得られた焼成物は、一旦、
45℃以下、好ましくは25℃以下、更に好ましくは2
0℃以下に冷却した後、再度解砕(二次解砕)する。冷
却温度は、実際上、0℃以上で行うことが好ましい。こ
の操作により、更に均一なリチウムマンガン複合酸化物
を得ることが出来る。次いで、得られた生成物は、再
度、解砕する(二次解砕)。二次解砕は、一次焼成前の
解砕の場合と同様である。このようにして得られた二次
解砕物は、次いで2回目の焼成(二次焼成)を行う。こ
の二次焼成は、600〜800℃、好ましくは、650
〜750℃、特に好ましくは680〜720℃で行う。
この二次焼成により、組成の均一化及び未反応物の反応
促進を効率良く達成することができるので、高容量、高
保持率のリチウムマンガン複合酸化物を得ることができ
る。また、600〜800℃で焼成することにより、反
応は完結する。二次焼成温度が600℃未満では、反応
が不十分のため、リチウムマンガン複合酸化物の結晶性
は不十分となるだけでなく、未反応物の残留や副生成物
が生じ、正極活物質として十分な特性が得られない。一
方、800℃を越えると、リチウムマンガン複合酸化物
の結晶性が高くなり過ぎるため、リチウムイオンの挿
入、脱離による結晶崩壊が起こり易くなり、リチウムマ
ンガン複合酸化物のサイクル特性が低下する。
【0015】得られたリチウムマンガン複合酸化物は、
非水リチウム二次電池の正極材料として使用する。正極
材料としての使用方法等は、従来の正極材料の使用方法
等の場合と同様である。この場合、非水リチウム二次電
池における負極としては、従来より使用されている金属
リチウムや、リチウム合金及びリチウムがドープ、脱ド
ープできる炭素質素材や、酸化物等を使用することがで
きる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により、本発明について更に詳
細に説明する。 〈混合溶媒aの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
エチルアルコール5重量部を加え、攪拌機にて混合し
て、混合溶媒aを作成した。 〈混合溶媒bの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
エチレングリコール5重量部を加え、攪拌機にて混合し
て、混合溶媒bを作成した。 〈混合溶媒cの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
プロピレングリコール5重量部を加え、攪拌機にて混合
して、混合溶媒cを作成した。 〈混合溶媒dの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
エチレングリコールモノブチルエーテル5重量部を加
え、攪拌機にて混合して、混合溶媒dを作成した。 〈混合溶媒eの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
縮合ナフタレンスルホン酸アンモニウム塩0.1重量部を
加え、攪拌機にて混合して、混合溶媒eを作成した。 〈混合溶媒fの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
ポリカルボン酸(アクリル酸共重合体)アンモニウム塩
1.0重量部を加え、攪拌機にて混合して、混合溶媒fを
作成した。 〈混合溶媒gの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム
塩(エチレンオキシド付加量10モル)0.2重量部を加
え、攪拌機にて混合して、混合溶媒gを作成した。 〈混合溶媒hの作成〉脱イオン水100重量部に対し、
エチルアルコール5重量部及び縮合ナフタレンスルホン
酸アンモニウム塩0.1重量部を加え、攪拌機にて混合
し、混合溶媒hを作成した。
【0017】実施例1 水酸化リチウム(LiOH・H2O )と、電解二酸化マンガン
とを、Li とMn とのモル比が1:2となるように配合
し、配合物の合計量の20%重量部の混合溶媒aを加え
て、スラリーを形成した。このスラリーをポットミル中
で混合した後、150℃で乾燥し、ついで、解砕した。
解砕物の平均粒径は、60μmであった。この解砕物
を、大気雰囲気下で470℃、12時間一次焼成した。
次いで、焼成物を20℃まで下げた後、平均粒径が55
μmとなるように解砕し、大気雰囲気下で700℃、1
2時間二次焼成した。得られた焼成物のX線回折及び化
学分析の結果から、リチウムマンガン複合酸化物の組成
は、LiMn2O4 であるマンガン酸リチウムであることが確
認できた。この焼成物を正極活物質として、82重量部
を使用し、更に、アセチレンブラック10重量部、バイ
ンダーとしてポリ弗化ビニリデン8重量部を予めN−メ
チル−2−ピロリドン58重量部に溶解したものを加え
て、ペーストを得た。このペーストをアルミニウム網に
塗布し、圧着、乾燥させることによって正極板を作成し
た。対極には、正極と同じ大きさの金属リチウム板を使
用し、正極電位測定には金属リチウム基準電極を用い
た。電解液として1mol /dm3 のLiPF6 を溶解し
たエチレンカーボネート及びジエチルカーボネート1:
1の混合溶媒を用いることによって試験電池を作成し
た。実施例2 混合溶媒aを混合溶媒bに変えること以外は、実施例1
と同様にして試験電池を作成した。実施例3 混合溶媒aを混合溶媒cに変えること以外は、実施例1
と同様にして試験電池を作成した。実施例4 混合溶媒aを混合溶媒dに変えること以外は、実施例1
と同様にして試験電池を作成した。実施例5 混合溶媒aを混合溶媒eに変えること以外は、実施例1
と同様にして試験電池を作成した。実施例6 混合溶媒aを混合溶媒fに変えること以外は、実施例1
と同様にして試験電池を作成した。実施例7 混合溶媒aを混合溶媒gに変えること以外は、実施例1
と同様にして試験電池を作成した。実施例8 混合溶媒aを混合溶媒hに変えること以外は、実施例1
と同様にして試験電池を作成した。
【0018】比較例1 水酸化リチウム(LiOH・H2O )と、電解二酸化マンガン
とを、Li とMn とのモル比が1:2となるように配合
し、これをポットミルを用いて混合溶媒を使わず乾式混
合を行った以外は、実施例1と同様にして試験電池を作
成した。比較例2 水酸化リチウム(LiOH・H2O )と、電解二酸化マンガン
とを、Li とMn とのモル比が1:2となるように配合
し、配合物の合計量の20%重量部の脱イオン水を加え
て、スラリーを形成する以外は、実施例1と同様にして
試験電池を作成した。比較例3 水酸化リチウム(LiOH・H2O )と、電解二酸化マンガン
とを、Li とMn とのモル比が1:2となるように配合
し、配合物の合計量の20%重量部の混合溶媒aを加え
て、スラリーを形成した。このスラリーをポットミル中
で混合した後、150℃で乾燥し、ついで、解砕した。
解砕物の平均粒径は、60μmであった。次いで、得ら
れた粒子を大気雰囲気下で700℃、12時間一次焼成
した。この焼成物を正極活物質として用いた以外は、実
施例1と同様にして試験電池を作成した。比較例4 水酸化リチウム(LiOH・H2O )と、電解二酸化マンガン
とを、Li とMn とのモル比が1:2となるように配合
し、配合物の合計量の20%重量部の混合溶媒aを加え
て、スラリーを形成した。このスラリーをポットミル中
で混合した後、150℃で乾燥し、ついで、解砕した。
解砕物の平均粒径は、60μmであった。この解砕物
を、大気雰囲気下で470℃、12時間一次焼成し、続
けて更に700℃、12時間二次焼成した。この焼成物
を正極活物質として用いた以外は、実施例1と同様にし
て試験電池を作成した。 ≪物性試験≫以上のようにして作成した試験電池を電流
密度0.5mA/cm2 の定電流で4.3Vまで充電した後、
3.0Vまで放電する充放電サイクルを繰り返すことによ
って放電特性を評価した。その際、1サイクル目の放電
容量を初期容量(mAh/g)とし、初期容量に対する
10サイクル目の放電容量を容量保持率(%)とした。
結果を表1に示す。
【0019】
【表1】 表1 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 8 初期容量 126 126 125 124 125 125 125 125(mAh/g) 容量保持率 95 95 95 95 95 95 95 95 (%)
【0020】
【表2】 表1に示すように、本発明の実施例1〜8は、所定の充
放電条件下で、高い初期容量及び高い容量保持率が得ら
れた。一方、正極活物質を生成するに際し、乾式混合を
行った比較例1、湿式混合の際に脱イオン水のみで湿式
混合を行った比較例2、700℃における一次焼成のみ
の比較例3、一次焼成後、室温まで冷却することなしに
二次焼成を行う比較例4では、初期容量、容量保持率は
低く、サイクル特性が悪かった。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によって製造したリチウム
マンガン複合酸化物は、非水リチウム二次電池の正極と
して使用する場合に、サイクル特性に優れた非水二次電
池を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福安 繁夫 大阪市大正区三軒家東5−18−6 (72)発明者 林 賢児 栃木県大田原市紫塚1−9−57 F215 (72)発明者 寺内 真澄 奈良県奈良市南永井町甲230−4 (72)発明者 寺崎 正直 京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1番地 日本電池株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化リチウムと、二酸化マンガン及び
    炭酸マンガンから選ばれるマンガン化合物とを、水と、
    水酸基含有水溶性溶剤及び/又は分散剤とからなる混合
    溶媒で湿式混合し、得られたスラリーを乾燥した後、解
    砕し、350〜500℃で一次焼成し、45℃以下に冷
    却し、再度解砕した後、600〜800℃で二次焼成す
    ることを特徴とする非水リチウム二次電池用のリチウム
    マンガン複合酸化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 負極に金属リチウム若しくはその合金、
    又はリチウム化合物を用いるリチウム二次電池におい
    て、請求項1に記載のリチウムマンガン複合酸化物を正
    極として用いることを特徴とする非水リチウム二次電
    池。
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Cited By (3)

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