JPH10278815A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
電動パワーステアリング装置Info
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- JPH10278815A JPH10278815A JP9089786A JP8978697A JPH10278815A JP H10278815 A JPH10278815 A JP H10278815A JP 9089786 A JP9089786 A JP 9089786A JP 8978697 A JP8978697 A JP 8978697A JP H10278815 A JPH10278815 A JP H10278815A
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- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D5/00—Power-assisted or power-driven steering
- B62D5/04—Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
- B62D5/0457—Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
- B62D5/046—Controlling the motor
- B62D5/0463—Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
Abstract
(応答性)を得ることのできる電動パワーステアリング
装置を提供する。 【解決手段】 操舵トルクTpに応じた目標補助トルク
値22aを設定する主制御値設定部22のゲインをKT
T、操舵トルク微分値dTpに応じた微分補正値24a
を設定する微分補正値設定部24のゲインをKTD、制
御対象21である電動機の慣性能率をJM、制御対象2
1内に設けられる電動機駆動部の比例ゲインをKP、電
動機速度信号dθに応じた操舵速度補正値26aを設定
する操舵速補正値設定部26のゲインをKTR、電動機
の逆起電圧定数をKEとしたときに、操舵トルク微分値
dTpに対するゲインKTDと操舵トルク値に対するゲ
インKTTとの比が、KTD/KTT>JM/α{(K
P×KTR+KE)}の関係を満足するよう構成する。
Description
ステアリング系に直接作用させて、運転者の操舵力を軽
減する電動パワーステアリング装置に関するものであ
る。
式構造図である。電動パワーステアリング装置1は、ス
テアリング系に電動機10を備え、電動機10から供給
する動力を制御装置20を用いて制御することによっ
て、運転者の操舵力を軽減している。
一体的に設けられたステアリング軸3は、自在継ぎ手4
a,4bを有する連結軸4を介してラック&ピニオン機
構5のピニオン6へ連結される。ラック軸7はピニオン
6と噛合するラック歯7aを備える。ラック&ピニオン
機構5は、ピニオン6の回動をラック7の軸方向への往
復運動へ変換する。ラック軸7の両端にタイロッド8を
介して転動輪としての左右の前輪9が連結される。ハン
ドル2を操舵すると、ラック&ピニオン機構5ならびに
タイロッド8を介して前輪9が揺動される。これらの構
成によって手動操作による車両の向きを変えることがで
きる。
アシストトルク(操舵補助トルク)を供給する電動機1
0をラック軸7と同軸的に配置し、電動機10の回動出
力をボールねじ機構11を介して推力に変換してラック
軸7に作用させている。ボールねじ機構11は、電動機
10のロータに連結されたナット12と、ラック軸7に
形成されたねじ軸7bとから構成される。ナット12の
回動力は、ねじ軸7bによってラック軸7の軸方向への
推力へ変換される。電動機10で発生させたアシストト
ルクをラック軸7への推力へ変換して伝達することで、
手動操舵力を軽減させている。
8によってピニオン6に作用する手動操舵トルクTsを
検出し、検出した操舵トルクTsに係る操舵トルク信号
Tpを制御装置20へ供給している。制御装置20は、
操舵トルク信号Tpに基づいて電動機駆動信号20aを
出力して電動機10の出力パワー(操舵補助トルク)を
制御する。
ある。従来の制御装置20Aは、目標補助トルク決定部
201と、電動機駆動部202とを備える。目標補助ト
ルク決定部201は、操舵トルク信号Tpに基づいて目
標補助トルクを決定し、目標補助トルク信号201aを
出力する。目標補助トルク決定部201は、操舵トルク
の絶対値が予め設定した不感帯しきい値よりも小さけれ
ば、目標補助トルクをゼロにする。目標補助トルク決定
部201は、操舵トルクが不感帯しきい値を越えていれ
ば、操舵トルクに比例した目標補助トルクを出力する。
目標補助トルク決定部201は、操舵トルクが大きくな
っても、出力する目標補助トルクが予め設定した上限値
を越えないよう制限している。
定部201から供給される目標補助トルク信号201a
と、電動機10に実際に流れる電流を検出する電流検出
部(図示しない)から供給される電動機電流信号IMと
の偏差を求め、求めた偏差がゼロになるように電動機駆
動信号20aを生成・出力し、電動機10から目標とす
る補助トルクが供給されるように電動機10を駆動す
る。
図である。従来の他の制御装置20Bは、第1目標補助
トルク決定部211と、操舵トルク微分部212と、第
2目標補助トルク決定部213と、加算部214と、電
動機駆動部202を備える。
トルク信号Tpに基づいて第1目標補助トルクを決定
し、第1目標補助トルク信号211aを生成して出力す
る。第1目標補助トルク決定部211は、操舵トルクの
絶対値が予め設定した不感帯しきい値よりも小さけれ
ば、第1目標補助トルクをゼロにする。第1目標補助ト
ルク決定部211は、操舵トルクが不感帯しきい値を越
えており、かつ、予め設定したしきい値よりも小さい場
合は、操舵トルクに低利得で比例した第1目標補助トル
クを出力する。第1目標補助トルク決定部211は、操
舵トルクが予め設定したしきい値を越えていれば、操舵
トルクに高利得で比例した第1目標補助トルクを出力す
る。第1目標補助トルク決定部211は、操舵トルクが
大きくなっても、出力する第1目標補助トルクが予め設
定した上限値を越えないよう制限している。
号Tpの単位時間当りの変化量を求め、求めた変化量を
操舵トルク微分値信号212aとして出力する。
トルク微分値信号212aに基づいて第2目標補助トル
クを決定し、第2目標補助トルク信号213aを出力す
る。第2目標補助トルク決定部213は、操舵トルク微
分値が大きくなっても、出力する第2目標補助トルクが
予め設定した上限値を越えないよう制限している。
211aと第2目標補助トルク信号213aとを加算
し、加算出力を目標補助トルク信号214aとして出力
する。
号214aと、電動機10に実際に流れる電流を検出す
る電流検出部(図示しない)から供給される電動機電流
信号IMとの偏差を求め、求めた偏差がゼロになるよう
に電動機駆動信号20aを生成・出力し、電動機10か
ら目標とする補助トルクが供給されるように電動機10
を駆動する。
御装置20Aでは、操舵トルク信号Tpを入力とし、電
動機駆動信号20aまたは電動機10から供給される操
舵補助トルクを出力とした際の入出力特性のゲイン(操
舵補助系のゲイン)を調節することで、さらに、図3に
示した従来の他の制御装置20Bでは、操舵トルクの変
化分に応じて入出力特性のゲイン(操舵補助系のゲイ
ン)調節を付加することで、応答性の改善を図ってい
る。しかしながら、操舵補助系のゲインを必要以上に高
く設定すると操舵補助系の動作が不安定になる。また、
電動機の慣性能率や減速機構における摩擦等の影響によ
って十分な応答性(即応性)を得るのが困難であった。
このため、電動パワーステアリング装置を装備しても、
マニュアルステアリングと同等以上の操舵感(応答性)
を得ることが困難であった。
なされたもので、マニュアルステアリングと同等以上の
操舵感(応答性)を得ることのできる電動パワーステア
リング装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、ステア
リング系に補助トルクを付加する電動機と、ステアリン
グ系に作用する操舵トルクを検出する操舵トルク検出部
と、操舵トルクの微分値を得る操舵トルク微分部と、電
動機の速度を検出する電動機速度検出部と、少なくとも
操舵トルクと操舵トルクの微分値と電動機の速度とに基
づいて目標電動機電流を設定する目標電流設定部と、電
動機に実際に流れる電流を検出する電流検出部と、目標
電動機電流と実際に流れる電流との偏差を求める偏差演
算部と、偏差に基づいて電動機を駆動する電動機駆動部
とからなる電動パワーステアリング装置において、操舵
トルク微分信号の比例ゲインをKTDとし、操舵トルク
信号の比例ゲインをKTTとし、電動機の慣性能率をJ
Mとし、電動機駆動部の比例ゲインをKPとし、電動機
速度信号の比例ゲインをKTRとし、電動機の逆起電圧
定数をKEとしたときに、操舵トルク信号と電動機の速
度との入出力特性が位相進みとなるように、操舵トルク
微分信号の比例ゲインKTDと操舵トルク信号の比例ゲ
インKTTとの比が、以下の関係式を満足するように設
定したことを特徴とする。 KTD/KTT>JM/{α(KP×KTR+KE)} ただし、α=KT/(R+KP)、KTは電動機のトル
ク定数
操舵トルク信号の比例ゲインKTTとの比が、KTD/
KTT>JM/α(KP×KTR+KE)の関係を満足
させるよう各係数を設定することで、操舵トルク信号と
電動機の速度との入出力特性を位相進みとすることがで
き、手動操舵と同等以上の応答性を有する操舵補助トル
ク制御ができる。
図面に基づいて説明する。電動パワーステアリング装置
の構造は、図1に示したものと基本的に同じであり、そ
の構造ならびに動作については前述した通りである。
ング装置の操舵補助トルク制御系の構成図である。図4
は操舵補助トルク制御系を制御論的見地から表現したも
のである。制御対象21は、電動機10と電動機駆動部
202とに対応するものである。操舵トルクTpに応じ
た目標補助トルク値22aを出力する主制御値設定部2
2は、目標補助トルク設定部201,202に対応する
ものである。
を出力する操舵トルク微分部23と、操舵トルク微分値
dTpに応じた微分補正値24a(KTD・Tp・s)
を出力する微分補正値設定部24とは、操舵補助トルク
制御系の応答性を高めるためのフィードフォワード制御
部(F/F部)25として見なせる。
6aを出力する操舵速補正値設定部26は、操舵補助ト
ルク制御系の安定性を高めるためのフィードバック制御
部(F/B部)27と見なせる。
と操舵トルク微分値dTpに応じた目標値補正成分24
aとが加算部28で加算補正され、加算補正値28aに
対して減算部29で操舵速検出値dθに応じた目標値補
正成分26aが減算補正されて目標値ITが生成され
る。この目標値ITに基づいて制御対象21の制御がな
される。
ィードフォーワード制御部25のゲインKTD、フィー
ドバック制御部27のゲインKTRを、以下に述べる条
件で設定すれば、制御系全体が望ましい入出力特性をも
つようにすることができる。
対象21は、目標値ITと電動機10に実際に流れる電
動機電流IMとの偏差eを出力する偏差演算部31と、
偏差eに応じ駆動電圧VMを電動機10へ供給する駆動
部32と、駆動部32から供給された駆動電圧VMから
電動機10の逆起電圧VRを減じて電動機10に実際に
供給される電圧を出力する逆起電圧減算部33と、電動
機10に実際に供給された電圧(実効駆動電圧)に基づ
いて電動機電流IMを発生させる電動機電流発生部34
と、電動機電流IMに基づいて補助トルク(電動機出力
トルク)TMを発生する補助トルク発生部35と、補助
トルクTMに応じた回動速度dθの回動出力を発生する
回動駆動部36と、回動速度dθに応じた逆起電圧を発
生する逆起電圧発生部37とから構成されているものと
して考えることができる。
れる。 JM :電動機の慣性能率 R :電動機の端子間抵抗(巻線抵抗) KT :電動機のトルク定数 KE :電動機の逆起電圧定数 KP :電動機駆動部の比例ゲイン
電動機10へ駆動電圧を供給する駆動部32は、偏差出
力eに比例した駆動電圧を主として供給する構成(比例
制御)を想定したもので、偏差に基づく微分項や偏差に
基づく積分項に基づく微分制御や積分制御については割
愛している。また、回動駆動部36は、電動機10の粘
性項を無視して考えている。さらに、回動速度dθは厳
密には電動機10の回動出力の回動速度であるが、操舵
回転速度で代用することも可能である。
と、制御対象21の伝達関数Gp(s)は数1で表わさ
れる。
操舵補助トルク制御系の伝達関数G(s)は数2で表わ
される。
{JM・s+α(KP・KTR+KE)}
るように、フィードバック制御部のゲインKTD,フィ
ードバック制御部のゲインKTRを定めれば、操舵補助
トルク制御系の伝達関数G(s)は定数kなる直列ゲイ
ン要素と同じ入出力特性をもつことになる。その結果、
手動操舵系と同等の応答性をもつ操舵力補助系が得られ
る。
収納したステアリング・ギアボックスやタイロッド8や
前輪9等の機械系によって構成される手動操舵トルク発
生機構の操舵入力に対する応答遅れを考慮して、数2で
表わされる伝達関数G(s)が、位相進み要素と同等の
入出力特性となるよう、フィードバック制御部のゲイン
KTD,フィードバック制御部のゲインKTRを設定し
て数4に表わす関係式を満足させると、図6に示すよう
に、手動操舵系よりも良好な応答性をもつ操舵力補助系
が得られることになる。
1)/(T1・s+1)において、T2>T1にすると
位相進みになる。従って数2で、 T1=JM/{α(KP・KTR+KE)} T2=KTD/KTTとし、 T2>T1にするには、 KTD/KTT>JM/{α(KP・KTR+KE)} となって数4の関係式を満足する。
ング装置の操舵力補助系(補助操舵トルク制御系)の入
出力特性の周波数特性図である。図6(a)は制御利得
(ゲイン)の周波数特性、図6(b)は位相の周波数特
性を示す。点線は制御対象の周波数特性を、実線はこの
発明に係る操舵力補助系(補助操舵トルク制御系)の周
波数特性を示す。この発明に係る操舵力補助系は、通常
操舵領域での制御利得(ゲイン)を大ききし、さらに、
進み位相とすることができる。これにより、手動操舵系
よりも良好な応答性をもつ操舵力補助系が得られる。
パワーステアリング装置は、操舵トルクに対応する値に
対して、操舵トルクの直流に近い成分ならびに高周波成
分を除いた操舵トルク成分に対する微分値に応じた値を
加算し、さらに、操舵回転速度に対応する値を減算補正
した得た値に基づいて電動機から供給する操舵補助トル
クを制御する構成としたので、操舵補助系の応答性を改
善しつつ、例えば2〜4ヘルツ程度の低い周波数帯域に
おいて制御系の利得が過剰に上昇するのを抑制すること
ができる。
アリングホイール)がふらつきにくく、良好な直進性が
得られる。さらに、操舵トルクが小さい状態でも、滑ら
かな操作性と適切な保舵感が得られる。
操舵補助トルク制御系の構成図
操舵力補助系(補助操舵トルク制御系)の入出力特性の
周波数特性図
…操舵トルク検出部、20…制御装置、21…制御対
象、22…主制御値設定部、23…操舵トルク微分部、
24…微分補正値設定部、26…操舵速補正値設定部、
28…加算部、29…減算部、31…偏差演算部、32
…駆動部(電動機駆動部)。
ステアリング系に直接作用させて、運転者の操舵力を軽
減する電動パワーステアリング装置に関するものであ
る。
式構造図である。電動パワーステアリング装置1は、ス
テアリング系に電動機10を備え、電動機10から供給
する動力を制御装置20を用いて制御することによっ
て、運転者の操舵力を軽減している。
一体的に設けられたステアリング軸3は、自在継ぎ手4
a,4bを有する連結軸4を介してラック&ピニオン機
構5のピニオン6へ連結される。ラック軸7はピニオン
6と噛合するラック歯7aを備える。ラック&ピニオン
機構5は、ピニオン6の回動をラック7の軸方向への往
復運動へ変換する。ラック軸7の両端にタイロッド8を
介して転動輪としての左右の前輪9が連結される。ハン
ドル2を操舵すると、ラック&ピニオン機構5ならびに
タイロッド8を介して前輪9が揺動される。これらの構
成によって手動操作による車両の向きを変えることがで
きる。
アシストトルク(操舵補助トルク)を供給する電動機1
0をラック軸7と同軸的に配置し、電動機10の回動出
力をボールねじ機構11を介して推力に変換してラック
軸7に作用させている。ボールねじ機構11は、電動機
10のロータに連結されたナット12と、ラック軸7に
形成されたねじ軸7bとから構成される。ナット12の
回動力は、ねじ軸7bによってラック軸7の軸方向への
推力へ変換される。電動機10で発生させたアシストト
ルクをラック軸7への推力へ変換して伝達することで、
手動操舵力を軽減させている。
8によってピニオン6に作用する手動操舵トルクTsを
検出し、検出した操舵トルクTsに係る操舵トルク信号
Tpを制御装置20へ供給している。制御装置20は、
操舵トルク信号Tpに基づいて電動機駆動信号20aを
出力して電動機10の出力パワー(操舵補助トルク)を
制御する。
ある。従来の制御装置20Aは、目標補助トルク決定部
201と、電動機駆動部202とを備える。目標補助ト
ルク決定部201は、操舵トルク信号Tpに基づいて目
標補助トルクを決定し、目標補助トルク信号201aを
出力する。目標補助トルク決定部201は、操舵トルク
の絶対値が予め設定した不感帯しきい値よりも小さけれ
ば、目標補助トルクをゼロにする。目標補助トルク決定
部201は、操舵トルクが不感帯しきい値を越えていれ
ば、操舵トルクに比例した目標補助トルクを出力する。
目標補助トルク決定部201は、操舵トルクが大きくな
っても、出力する目標補助トルクが予め設定した上限値
を越えないよう制限している。
定部201から供給される目標補助トルク信号201a
と、電動機10に実際に流れる電流を検出する電流検出
部(図示しない)から供給される電動機電流信号IMと
の偏差を求め、求めた偏差がゼロになるように電動機駆
動信号20aを生成・出力し、電動機10から目標とす
る補助トルクが供給されるように電動機10を駆動す
る。
図である。従来の他の制御装置20Bは、第1目標補助
トルク決定部211と、操舵トルク微分部212と、第
2目標補助トルク決定部213と、加算部214と、電
動機駆動部202を備える。
トルク信号Tpに基づいて第1目標補助トルクを決定
し、第1目標補助トルク信号211aを生成して出力す
る。第1目標補助トルク決定部211は、操舵トルクの
絶対値が予め設定した不感帯しきい値よりも小さけれ
ば、第1目標補助トルクをゼロにする。第1目標補助ト
ルク決定部211は、操舵トルクが不感帯しきい値を越
えており、かつ、予め設定したしきい値よりも小さい場
合は、操舵トルクに低利得で比例した第1目標補助トル
クを出力する。第1目標補助トルク決定部211は、操
舵トルクが予め設定したしきい値を越えていれば、操舵
トルクに高利得で比例した第1目標補助トルクを出力す
る。第1目標補助トルク決定部211は、操舵トルクが
大きくなっても、出力する第1目標補助トルクが予め設
定した上限値を越えないよう制限している。
号Tpの単位時間当りの変化量を求め、求めた変化量を
操舵トルク微分値信号212aとして出力する。
トルク微分値信号212aに基づいて第2目標補助トル
クを決定し、第2目標補助トルク信号213aを出力す
る。第2目標補助トルク決定部213は、操舵トルク微
分値が大きくなっても、出力する第2目標補助トルクが
予め設定した上限値を越えないよう制限している。
211aと第2目標補助トルク信号213aとを加算
し、加算出力を目標補助トルク信号214aとして出力
する。
号214aと、電動機10に実際に流れる電流を検出す
る電流検出部(図示しない)から供給される電動機電流
信号IMとの偏差を求め、求めた偏差がゼロになるよう
に電動機駆動信号20aを生成・出力し、電動機10か
ら目標とする補助トルクが供給されるように電動機10
を駆動する。
御装置20Aでは、操舵トルク信号Tpを入力とし、電
動機駆動信号20aまたは電動機10から供給される操
舵補助トルクを出力とした際の入出力特性のゲイン(操
舵補助系のゲイン)を調節することで、さらに、図3に
示した従来の他の制御装置20Bでは、操舵トルクの変
化分に応じて入出力特性のゲイン(操舵補助系のゲイ
ン)調節を付加することで、応答性の改善を図ってい
る。しかしながら、操舵補助系のゲインを必要以上に高
く設定すると操舵補助系の動作が不安定になる。また、
電動機の慣性能率や減速機構における摩擦等の影響によ
って十分な応答性(即応性)を得るのが困難であった。
このため、電動パワーステアリング装置を装備しても、
マニュアルステアリングと同等以上の操舵感(応答性)
を得ることが困難であった。
なされたもので、マニュアルステアリングと同等以上の
操舵感(応答性)を得ることのできる電動パワーステア
リング装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、ステア
リング系に補助トルクを付加する電動機と、ステアリン
グ系に作用する操舵トルクを検出する操舵トルク検出部
と、操舵トルクの微分値を得る操舵トルク微分部と、電
動機の速度を検出する電動機速度検出部と、少なくとも
操舵トルクと操舵トルクの微分値と電動機の速度とに基
づいて目標電動機電流を設定する目標電流設定部と、電
動機に実際に流れる電流を検出する電流検出部と、目標
電動機電流と実際に流れる電流との偏差を求める偏差演
算部と、偏差に基づいて電動機を駆動する電動機駆動部
とからなる電動パワーステアリング装置において、操舵
トルク微分信号の比例ゲインをKTDとし、操舵トルク
信号の比例ゲインをKTTとし、電動機の慣性能率をJ
Mとし、電動機駆動部の比例ゲインをKPとし、電動機
速度信号の比例ゲインをKTRとし、電動機の逆起電圧
定数をKEとしたときに、操舵トルク信号と電動機の速
度との入出力特性が位相進みとなるように、操舵トルク
微分信号の比例ゲインKTDと操舵トルク信号の比例ゲ
インKTTとの比が、以下の関係式を満足するように設
定したことを特徴とする。 KTD/KTT>JM/{α(KP×KTR+KE)} ただし、α=KT/(R+KP)、KTは電動機のトル
ク定数
操舵トルク信号の比例ゲインKTTとの比が、KTD/
KTT>JM/α(KP×KTR+KE)の関係を満足
させるよう各係数を設定することで、操舵トルク信号と
電動機の速度との入出力特性を位相進みとすることがで
き、手動操舵と同等以上の応答性を有する操舵補助トル
ク制御ができる。
図面に基づいて説明する。電動パワーステアリング装置
の構造は、図1に示したものと基本的に同じであり、そ
の構造ならびに動作については前述した通りである。
ング装置の操舵補助トルク制御系の構成図である。図4
は操舵補助トルク制御系を制御論的見地から表現したも
のである。制御対象21は、電動機10と電動機駆動部
202とに対応するものである。操舵トルクTpに応じ
た目標補助トルク値22aを出力する主制御値設定部2
2は、目標補助トルク設定部201,202に対応する
ものである。
を出力する操舵トルク微分部23と、操舵トルク微分値
dTpに応じた微分補正値24a(KTD・Tp・s)
を出力する微分補正値設定部24とは、操舵補助トルク
制御系の応答性を高めるためのフィードフォワード制御
部(F/F部)25として見なせる。
6aを出力する操舵速補正値設定部26は、操舵補助ト
ルク制御系の安定性を高めるためのフィードバック制御
部(F/B部)27と見なせる。
と操舵トルク微分値dTpに応じた目標値補正成分24
aとが加算部28で加算補正され、加算補正値28aに
対して減算部29で操舵速検出値dθに応じた目標値補
正成分26aが減算補正されて目標値ITが生成され
る。この目標値ITに基づいて制御対象21の制御がな
される。
ィードフォーワード制御部25のゲインKTD、フィー
ドバック制御部27のゲインKTRを、以下に述べる条
件で設定すれば、制御系全体が望ましい入出力特性をも
つようにすることができる。
対象21は、目標値ITと電動機10に実際に流れる電
動機電流IMとの偏差eを出力する偏差演算部31と、
偏差eに応じ駆動電圧VMを電動機10へ供給する駆動
部32と、駆動部32から供給された駆動電圧VMから
電動機10の逆起電圧VRを減じて電動機10に実際に
供給される電圧を出力する逆起電圧減算部33と、電動
機10に実際に供給された電圧(実効駆動電圧)に基づ
いて電動機電流IMを発生させる電動機電流発生部34
と、電動機電流IMに基づいて補助トルク(電動機出力
トルク)TMを発生する補助トルク発生部35と、補助
トルクTMに応じた回動速度dθの回動出力を発生する
回動駆動部36と、回動速度dθに応じた逆起電圧を発
生する逆起電圧発生部37とから構成されているものと
して考えることができる。
れる。 JM :電動機の慣性能率 R :電動機の端子間抵抗(巻線抵抗) KT :電動機のトルク定数 KE :電動機の逆起電圧定数 KP :電動機駆動部の比例ゲイン
電動機10へ駆動電圧を供給する駆動部32は、偏差出
力eに比例した駆動電圧を主として供給する構成(比例
制御)を想定したもので、偏差に基づく微分項や偏差に
基づく積分項に基づく微分制御や積分制御については割
愛している。また、回動駆動部36は、電動機10の粘
性項を無視して考えている。さらに、回動速度dθは厳
密には電動機10の回動出力の回動速度であるが、操舵
回転速度で代用することも可能である。
と、制御対象21の伝達関数Gp(s)は数1で表わさ
れる。
操舵補助トルク制御系の伝達関数G(s)は数2で表わ
される。
{JM・s+α(KP・KTR+KE)}
るように、フィードバック制御部のゲインKTD,フィ
ードバック制御部のゲインKTRを定めれば、操舵補助
トルク制御系の伝達関数G(s)は定数kなる直列ゲイ
ン要素と同じ入出力特性をもつことになる。その結果、
手動操舵系と同等の応答性をもつ操舵力補助系が得られ
る。
収納したステアリング・ギアボックスやタイロッド8や
前輪9等の機械系によって構成される手動操舵トルク発
生機構の操舵入力に対する応答遅れを考慮して、数2で
表わされる伝達関数G(s)が、位相進み要素と同等の
入出力特性となるよう、フィードバック制御部のゲイン
KTD,フィードバック制御部のゲインKTRを設定し
て数4に表わす関係式を満足させると、図6に示すよう
に、手動操舵系よりも良好な応答性をもつ操舵力補助系
が得られることになる。
1)/(T1・s+1)において、T2>T1にすると
位相進みになる。従って数2で、 T1=JM/{α(KP・KTR+KE)} T2=KTD/KTTとし、 T2>T1にするには、 KTD/KTT>JM/{α(KP・KTR+KE)} となって数4の関係式を満足する。
ング装置の操舵力補助系(補助操舵トルク制御系)の入
出力特性の周波数特性図である。図6(a)は制御利得
(ゲイン)の周波数特性、図6(b)は位相の周波数特
性を示す。点線は制御対象の周波数特性を、実線はこの
発明に係る操舵力補助系(補助操舵トルク制御系)の周
波数特性を示す。この発明に係る操舵力補助系は、通常
操舵領域での制御利得(ゲイン)を大ききし、さらに、
進み位相とすることができる。これにより、手動操舵系
よりも良好な応答性をもつ操舵力補助系が得られる。
パワーステアリング装置は、操舵トルクに対応する値に
対して、操舵トルクの直流に近い成分ならびに高周波成
分を除いた操舵トルク成分に対する微分値に応じた値を
加算し、さらに、操舵回転速度に対応する値を減算補正
した得た値に基づいて電動機から供給する操舵補助トル
クを制御する構成とし、操舵トルク信号と電動機の速度
との入出力特性が位相進みとなるように、伝達関数の係
数が数4を満足するよう設定したので、操舵補助系の応
答性を大幅に改善して手動操舵系よりも良好な応答性を
有する操舵特性を実現することができる。
の入出力特性が位相進みとなるよう伝達関数の係数を設
定するだけの単純な構成で、マニュアルステアリングと
同等以上の操舵感(応答性)を得ることのできる電動パ
ワーステアリング装置を提供することができる。
操舵補助トルク制御系の構成図
操舵力補助系(補助操舵トルク制御系)の入出力特性の
周波数特性図
…操舵トルク検出部、20…制御装置、21…制御対
象、22…主制御値設定部、23…操舵トルク微分部、
24…微分補正値設定部、26…操舵速補正値設定部、
28…加算部、29…減算部、31…偏差演算部、32
…駆動部(電動機駆動部)。
Claims (1)
- 【請求項1】 ステアリング系に補助トルクを付加する
電動機と、 前記ステアリング系に作用する操舵トルクを検出する操
舵トルク検出部と、 操舵トルクの微分値を得る操舵トルク微分部と、 前記電動機の速度を検出する電動機速度検出部と、 少なくとも操舵トルクと操舵トルクの微分値と電動機の
速度とに基づいて目標電動機電流を設定する目標電流設
定部と、 前記電動機に実際に流れる電流を検出する電流検出部
と、 目標電動機電流と実際に流れる電流との偏差を求める偏
差演算部と、 偏差に基づいて電動機を駆動する電動機駆動部と、から
なる電動パワーステアリング装置において、 操舵トルク微分信号の比例ゲインをKTDとし、 操舵トルク信号の比例ゲインをKTTとし、 電動機の慣性能率をJMとし、 電動機駆動部の比例ゲインをKPとし、 電動機速度信号の比例ゲインをKTRとし、 電動機の逆起電圧定数をKEとしたときに、 操舵トルク信号と電動機の速度との入出力特性が位相進
みとなるように、 操舵トルク微分信号の比例ゲインKTDと操舵トルク信
号の比例ゲインKTTとの比が、以下の関係式を満足す
るように設定したことを特徴とする電動パワーステアリ
ング装置。 KTD/KTT>JM/{α(KP×KTR+KE)} ただし、α=KT/(R+KP)、KTは電動機のトル
ク定数
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