JP2002166842A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置

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JP2002166842A
JP2002166842A JP2000363122A JP2000363122A JP2002166842A JP 2002166842 A JP2002166842 A JP 2002166842A JP 2000363122 A JP2000363122 A JP 2000363122A JP 2000363122 A JP2000363122 A JP 2000363122A JP 2002166842 A JP2002166842 A JP 2002166842A
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steering torque
inertia compensation
steering
assist
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Application number
JP2000363122A
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English (en)
Inventor
Tomoyasu Kada
友保 嘉田
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0463Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input

Abstract

(57)【要約】 【課題】電動モータの慣性による応答遅れを低減する。 【解決手段】第1慣性補償制御部13は、高周波成分を
含む操舵トルク微分相当値T1'(n)を算出し、その算出
した操舵トルク微分相当値T1'(n)に基づいて第1慣性
補償値ΔI1を生成する。また、第2慣性補償制御部1
4は、高周波成分が除去された操舵トルク微分相当値T
2'(n)を算出し、その算出した操舵トルク微分相当値T
2'(n)に基づいて第2慣性補償値ΔI2を生成する。第
1慣性補償値ΔI1および第2慣性補償値ΔI2は、基
本アシスト制御部12が生成する基本アシスト電流値I
に加算され、また、その加算値に収斂制御部15が生成
する収斂性補正値ΔI3および戻し制御部16が生成す
る戻し補正値ΔI4とが加算されることにより、電動モ
ータ4に供給すべきアシスト目標電流値I+ΔI1+Δ
I2+ΔI3+ΔI4が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動モータが発
生する駆動力を用いて操舵補助する電動パワーステアリ
ング装置のための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリング機構に与えるべき操舵補助
力の発生源として電動モータを採用した電動パワーステ
アリング装置では、電動パワーステアリング装置用のコ
ントローラが、ステアリングホイールに加えられた操舵
トルクおよび車速に基づいて電動モータを制御するよう
にしている。具体的には、操舵トルクを検出するトルク
センサおよび車速を検出する車速センサからの検出信号
がコントローラに入力されるようになっていて、コント
ローラは、トルクセンサおよび車速センサから入力され
る検出信号に応じた電流指令値を定め、この電流指令値
に基づいて電動モータをフィードバック制御する。
【0003】この種の電動パワーステアリング装置で
は、たとえば、ステアリングホイールを左右に大きく切
り返すスラローム操舵時や、高速道路での走行中に車線
から逸脱しないようにステアリングホイールを素早く操
舵する時などに、電動モータの慣性による応答遅れ(操
舵トルクの変化に対する操舵補助力の立ち上がりの遅
れ)を生じるという問題があった。応答遅れが生じる
と、ステアリングホイールが重たく、ステアリングホイ
ールの操舵にひっかかりがあると運転者に感じさせる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明の目
的は、電動モータの慣性による応答遅れを低減できる電
動パワーステアリング制御装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、操作部材
(1)に加えられた操舵トルク(T)に基づいて駆動さ
れる電動モータ(4)によって操舵補助力を発生させる
電動パワーステアリング装置のための制御装置(10)
であって、操舵トルクに応じて基本アシスト電流値
(I)を生成する基本アシスト電流生成手段(12)
と、操舵トルクの時間微分値に相当する第1操舵トルク
微分相当値(T1'(n))を算出し、その算出した第1操
舵トルク微分相当値に応じた第1慣性補償値(ΔI1)
を生成する第1慣性補償値生成手段(13)と、操舵ト
ルクから高周波帯域を除去した後に時間微分して得られ
る値に相当する第2操舵トルク微分相当値(T2'(n))
を算出し、その算出した第2操舵トルク微分相当値に応
じた第2慣性補償値(ΔI2)を生成する第2補償電流
生成手段(14)と、上記基本アシスト電流生成手段が
生成する基本アシスト電流値、上記第1慣性補償値生成
手段が生成する第1慣性補償値および上記第2慣性補償
値生成手段が生成する第2慣性補償値を加算してアシス
ト目標電流値(I+ΔI1+ΔI2+ΔI3+ΔI4)
を生成する目標電流値生成手段(17a,17b,17
c,17d)と、この目標電流値生成手段が生成するア
シスト目標電流値に基づいて電動モータを駆動するモー
タ駆動手段(18,19)とを含むことを特徴とする電
動パワーステアリング制御装置である。
【0006】なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態
における対応構成要素等を表す。以下、この項において
同じである。この発明によれば、高周波帯域を含む操舵
トルクの時間微分値に相当する第1操舵トルク微分値に
応じて第1慣性補償値が生成され、この生成された第1
慣性補償値に基づいてアシスト目標電流値が生成され
る。第1慣性補償値に基づいて生成されるアシスト目標
電流値は、操舵トルクが高周波的に変化した場合におけ
る応答性改善のための補正が施された値であるから、ア
シスト目標電流値に基づいて制御される電動モータは、
操作部材が素早く小刻みに操舵された時などに良好な応
答性で操舵補助力を発生する。
【0007】また、第2慣性補償値は、操舵トルクから
高周波帯域を除去した後に時間微分して得られる操舵ト
ルク微分相当値に応じて生成されるから、この第2慣性
補償値を含むアシスト目標電流値は、操舵トルクが緩や
かに変化した場合における応答性改善のための補正が施
された値であると言える。ゆえに、アシスト目標電流値
に基づいて制御される電動モータは、操作部材を大きく
切り返すスラローム操舵が行われた時などに良好な応答
性で操舵補助力を発生する。
【0008】よって、運転者が操作部材を重たく感じた
り、操作部材の操舵にひっかかりがあると感じたりする
おそれがない。請求項2記載の発明は、操作部材(1)
に加えられた操舵トルク(T)に基づいて駆動される電
動モータ(4)によって操舵補助力を発生させる電動パ
ワーステアリング装置のための制御装置(10)であっ
て、操舵トルクに応じて基本アシスト電流値(I)を生
成する基本アシスト電流生成手段(12)と、操舵トル
クの時間微分値に相当する操舵トルク微分値を算出し、
その算出した操舵トルク微分値に応じた第1慣性補償値
を生成する第1慣性補償値生成手段(101)と、操舵
トルクから高周波帯域を除去するためのローパスフィル
タ(102)と、このローパスフィルタを通過した後の
操舵トルクの時間微分値を算出し、その算出した時間微
分値に応じた第2慣性補償値を生成する第2補償電流生
成手段(103)と、上記基本アシスト電流生成手段が
生成する基本アシスト電流値、上記第1慣性補償値生成
手段が生成する第1慣性補償値および上記第2慣性補償
値生成手段が生成する第2慣性補償値を加算してアシス
ト目標電流値を生成する目標電流値生成手段と、この目
標電流値生成手段が生成するアシスト目標電流値に基づ
いて電動モータを駆動するモータ駆動手段とを含むこと
を特徴とする電動パワーステアリング制御装置である。
【0009】この発明によれば、請求項1に関連して述
べた効果と同様な効果を得ることができる。なお、上記
ローパスフィルタは、ハードウエア構成のものであって
もよいし、演算処理により高周波帯域を除去するもので
あってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の
電気的構成を示すブロック図である。ステアリングホイ
ール1に加えられた操舵トルクは、ステアリングシャフ
ト2を介して、ステアリング機構3に機械的に伝達され
る。ステアリング機構3には、電動モータ4から発生す
る駆動力が、ギア機構やボールねじ機構などの駆動力伝
達機構を介して、操舵補助力として伝達されるようにな
っている。
【0011】ステアリングシャフト2は、ステアリング
ホイール1側に結合された入力軸2Aと、ステアリング
機構3側に結合された出力軸2Bとに分割されていて、
これらの入力軸2Aおよび出力軸2Bは、トーションバ
ー5によって互いに連結されている。トーションバー5
は、ステアリングホイール1に加えられた操舵トルクに
応じてねじれを生じるものであり、このねじれの方向お
よび量は、トルクセンサ6よって検出されるようになっ
ている。トルクセンサ6の検出信号は、マイクロコンピ
ュータを含むコントローラ10に入力されている。
【0012】コントローラ10には、トルクセンサ6の
検出信号の他に、車両の走行速度(車速)Vを検出する
車速センサ7、および電動モータ4に流れるモータ電流
値を検出するモータ電流検出回路8の検出信号が入力さ
れている。また、電動モータ4に関連して、電動モータ
4の回転角を検出する回転角センサ9が設けられてお
り、この回転角センサ9によって検出されるモータ回転
角θを微分器91で時間微分して得られるモータ回転角
速度θ’がコントローラ10に入力されている。コント
ローラ10は、トルクセンサ6からの入力信号、車速セ
ンサ7によって検出される車速V、モータ電流検出回路
8によって検出されるモータ電流値、および微分器91
によって生成されるモータ回転角速度θ’に基づいて、
ステアリングホイール1の操作に応じた操舵補助力がス
テアリング機構3に与えられるように電動モータ4を駆
動制御する。
【0013】コントローラ10は、図示しない記憶媒体
(ROMなど)に格納された動作プログラムを実行する
ことによって実現される複数の機能処理部を有してい
る。これらの機能処理部には、トルクセンサ6の検出信
号の位相を進めて、系を安定化させるための位相補償部
11、位相補償部11によって位相が進められた操舵ト
ルクTにほぼ比例した基本アシスト電流値Iを生成する
基本アシスト制御部12、電動モータ4の慣性による応
答遅れを補償するための第1慣性補償値ΔI1および第
2慣性補償値ΔI2をそれぞれ生成する第1慣性補償制
御部13および第2慣性補償制御部14、車速Vおよび
モータ回転角速度θ’に基づいて、ステアリングホイー
ル1の収斂性を向上させるための収斂性補正値ΔI3を
生成する収斂制御部15、ならびに車速Vおよびモータ
回転角速度θ’に基づいて、ステアリングホイール1の
戻り時の操舵性を向上させるための戻し補正値ΔI4を
生成する戻し制御部16が含まれている。
【0014】第1慣性補償制御部13が生成する第1慣
性補償値ΔI1は、加算部17aにおいて、基本アシス
ト制御部12が生成する基本アシスト電流値Iに加算さ
れ、また、第2慣性補償制御部14が生成する第2慣性
補償値ΔI2は、加算部17bにおいて、加算部17a
が出力する加算値に加算される。さらに、加算部17b
が出力する加算値には、加算部17cにおいて、収斂制
御部15が生成する収斂性補正値ΔI3が加算される。
さらには、加算部17dにおいて、加算部17cが出力
する加算値と戻し制御部16が生成する戻し補正値ΔI
4とが加算され、これにより、電動モータ4に供給すべ
きアシスト目標電流値I+ΔI1+ΔI2+ΔI3+Δ
I4が得られる。
【0015】アシスト目標電流値I+ΔI1+ΔI2+
ΔI3+ΔI4は、減算部18に与えられるようになっ
ている。減算部18では、モータ電流検出回路8によっ
て検出されるモータ電流値とアシスト目標電流値I+Δ
I1+ΔI2+ΔI3+ΔI4との偏差が求められる。
そして、その求められた偏差に基づいて、電動モータ4
を駆動するモータドライバ19の制御が行われる。これ
により、電動モータ4にアシスト目標電流値I+ΔI1
+ΔI2+ΔI3+ΔI4に相当する電流が流れ、電動
モータ4からステアリングホイール1の操作に応じた適
切な操舵補助力が発生される。
【0016】第1慣性補償制御部13は、たとえば、5
00μsごとに第1慣性補償値ΔI1を生成するための
割込処理を行う。この割込処理では、高周波成分を含む
操舵トルク微分相当値T1'(n)が算出され、その算出さ
れた操舵トルク微分相当値T1'(n)に基づいて第1慣性
補償値ΔI1が生成される。高周波成分を含む操舵トル
ク微分相当値T1'(n)は、位相補償部11によって位相
が進められた操舵トルクTの時間微分値に相当する値で
あり、下記式(1)に従って算出される。
【0017】 T1'(n)=(T1(n)−Y1(n-1))*G1 ・・・・・・(1) ここで、T1(n)は、今回(n回目)の割込処理で位相
補償部11から取り込んだ操舵トルクTの瞬時値であ
る。また、Y1(n-1)は、前回(n−1回目)の割込処
理の際に位相補償部11から取り込まれた操舵トルク瞬
時値から高周波成分を除去した値である。したがって、
T1(n)−Y1(n-1)は、高周波成分を含む操舵トルク変
化量に相当し、この操舵トルク変化量に適当な微分ゲイ
ンG1を乗じることにより、高周波成分を含む操舵トル
ク微分相当値T1'(n)が得られることになる。
【0018】また、第1慣性補償値ΔI1を生成するた
めの割込処理では、直前までのn回割込分の操舵トルク
変化量の積算値S1(n)、および次回(n+1回目)の
割込処理における操舵トルク微分相当値T1'(n+1)の算
出に必要なY1(n)が、それぞれ下記式(2),(3)に従っ
て算出される。 S1(n)=S1(n-1)+T1(n)−Y1(n-1) ・・・・・・(2) Y1(n)=S1(n)/A ・・・・・・(3) ただし、上記式(2)中のS1(n-1)は、前回(n−1回
目)の割込処理で算出した積算値である。また、上記式
(3)中のAは、たとえば5〜30の範囲内で車両特性に
応じて適宜設定される。
【0019】その後、操舵トルク微分相当値T1'(n)に
応じた制御電流値が、たとえば、図2に示す操舵トルク
微分相当値−制御電流値特性マップに従って設定され
る。すなわち、制御電流値は、操舵トルク微分相当値T
1'(n)が0〜50Nm/sの範囲では、操舵トルク微分
値T1'(n)に比例して0から1A(アンペア)まで増加
するように設定され、操舵トルク微分値T1'(n)が50
〜100Nm/sの範囲では、操舵トルク微分値T1'
(n)に拘わらず1Aに設定される。
【0020】また、車速Vに応じた車速ゲインが、たと
えば、図3に示す車速−車速ゲイン特性マップに従って
設定される。すなわち、車速ゲインは、車速Vが0〜5
km/hの範囲では、車速Vに比例して0から1まで増
加するように設定され、車速Vが40〜100km/h
の範囲では、車速Vに比例して1から0.4まで減少す
るように設定される。また、車速Vが5〜40km/h
の範囲では、車速Vに拘わらず、車速ゲインは1に設定
される。
【0021】そして、高周波成分を含む操舵トルク微分
相当値T1'(n)に応じて設定された制御電流値と車速に
応じて設定された車速ゲインとが乗算され、これにより
得られる値が第1慣性補償値ΔI1とされる。したがっ
て、第1慣性補償値ΔI1は、操舵トルクTに含まれる
高周波成分を考慮して設定された値であると言えるか
ら、この第1慣性補償値ΔI1を含むアシスト目標電流
値I+ΔI1+ΔI2+ΔI3+ΔI4は、操舵トルク
Tが高周波的に変化した場合における応答性改善のため
の補正が施された値であると言うことができる。ゆえ
に、アシスト目標電流値I+ΔI1+ΔI2+ΔI3+
ΔI4に基づいてモータドライバ19が制御されること
により、電動モータ4は、ステアリングホイール1が素
早く操舵された時などに良好な応答性で操舵補助力を発
生することになる。
【0022】第2慣性補償制御部14は、たとえば、5
00μsごとに第2慣性補償値ΔI2を生成するための
割込処理を行う。この割込処理では、高周波成分が除去
された操舵トルク微分相当値T2'(n)が算出され、その
算出された操舵トルク微分相当値T2'(n)に基づいて第
2慣性補償値ΔI2が生成される。高周波成分が除去さ
れた操舵トルク微分相当値T2'(n)は、位相補償部11
によって位相が進められた操舵トルクTから高周波帯域
を除去した後に時間微分して得られる値に相当する値で
あり、下記式(4)に従って算出される。
【0023】 T2'(n)=(Y2(n)−Y2(n-1))*G2 ・・・・・・(4) ここで、Y2(n)は、今回(n回目)の割込処理で位相
補償部11から取り込んだ操舵トルク瞬時値T2(n)か
ら高周波成分を除去した値であり、Y2(n-1)は、前回
(n−1回目)の割込処理の際に位相補償部11から取
り込まれた操舵トルク瞬時値から高周波成分を除去した
値である。したがって、Y2(n)−Y2(n-1)は、高周波
成分が除去された操舵トルク変化量に相当し、この操舵
トルク変化量に適当な微分ゲインG2を乗じることによ
り、高周波成分が除去された操舵トルク微分相当値T
2'(n)が得られることになる。
【0024】なお、操舵トルク瞬時値T2(n)から高周
波成分を除去した値Y2(n)は、下記式(5),(6)の計算
を行うことにより生成される。 S2(n)=S2(n-1)+T2(n)−Y2(n-1) ・・・・・・(5) Y2(n)=S2(n)/B ・・・・・・(6) ただし、S2(n)は、直前までのn回割込分の操舵トル
ク変化量の積算値であり、上記式(5)中のS2(n-1)は、
前回(n−1回目)の割込処理で算出した積算値であ
る。また、上記式(6)中のBは、たとえば100〜30
0の範囲内で車両特性に応じて適宜設定される。
【0025】その後、操舵トルク微分相当値T2'(n)に
応じた制御電流値が、たとえば、図2に示す操舵トルク
微分相当値−制御電流値特性マップに従って設定され
る。また、車速Vに応じた車速ゲインが、たとえば、図
3に示す車速−車速ゲイン特性マップに従って設定され
る。そして、高周波成分が除去された操舵トルク微分相
当値T2'(n)に応じて設定された制御電流値と車速に応
じて設定された車速ゲインとが乗算され、これにより得
られる値が第2慣性補償値ΔI2とされる。したがっ
て、第2慣性補償値ΔI2を含むアシスト目標電流値I
+ΔI1+ΔI2+ΔI3+ΔI4は、操舵トルクが緩
やかに変化した場合における応答性改善のための補正が
施された値であると言うことができる。ゆえに、アシス
ト目標電流値I+ΔI1+ΔI2+ΔI3+ΔI4に基
づいてモータドライバ19が制御されることにより、電
動モータ4は、ステアリングホイール1を左右に大きく
切り返すスラローム操舵が行われた時などに良好な応答
性で操舵補助力を発生することになる。
【0026】以上のようにこの実施形態によれば、ステ
アリングホイール1を左右に大きく切り返すスラローム
操舵やステアリングホイール1の素早い操舵に対して
も、良好な応答性で操舵補助が行われる。よって、運転
者がステアリングホイール1を重たく感じたり、ステア
リングホイール1の操舵にひっかかりがあると感じたり
するおそれがない。なお、この実施形態において、上記
式(3)の母数Aおよび上記式(6)の母数Bは、母数A<母
数Bの関係を満たしている。これは、操舵トルク微分相
当値T1'(n)が高周波成分を含むため、母数Aを相対的
に小さくしており、一方、トルク微分相当値T2'(n)が
高周波成分を含まないため、母数Bを相対的に大きくし
ているのである。
【0027】この発明の一実施形態について説明した
が、この発明は、他の形態で実施することもできる。た
とえば、上述の実施形態では、操舵トルク微分相当値T
1'(n)に基づいて第1慣性補償値ΔI1が生成されると
したが、図4に示すように、操舵トルクTを微分器10
1で時間微分することにより操舵トルク微分値を生成
し、その生成した操舵トルク微分値に基づいて第1慣性
補償値を生成するようにしてもよい。また、操舵トルク
微分相当値T2'(n)に基づいて第2慣性補償値ΔI2が
生成されるとしたが、図5に示すように、操舵トルクT
をローパスフィルタ102に通した後に微分器103で
時間微分することにより、高周波成分を含まない操舵ト
ルク微分値を生成し、その生成した高周波成分を含まな
い操舵トルク微分値に基づいて第2慣性補償値を生成す
るようにしてもよい。この場合において、ローパスフィ
ルタは、例えば抵抗とコンデンサよりなるハードウエア
構成のものであってもよいし、本実施形態に記載された
手法をプログラムした演算処理(ローパスフィルタ処
理)により高周波帯域を除去するものであってもよい。
【0028】さらに、図2の操舵トルク微分相当値−制
御電流値特性マップおよび図3の車速−車速ゲイン特性
マップは、どちらも一例であり、車両の特性などに応じ
て適当に変更されてもよい。また、上述の実施形態で
は、第1慣性補償値ΔI1の生成と第2慣性補償値ΔI
2の生成とで同じ操舵トルク微分相当値−制御電流値特
性マップおよび車速−車速ゲイン特性マップを用いる場
合を取り上げたが、第1慣性補償値ΔI1の生成と第2
慣性補償値ΔI2の生成とで異なる操舵トルク微分相当
値−制御電流値特性マップおよび車速−車速ゲイン特性
マップが用いられてもよい。
【0029】その他、特許請求の範囲に記載された事項
の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電動パワーステア
リング装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】操舵トルク微分相当値−制御電流値特性マップ
の一例を示す図である。
【図3】車速−車速ゲイン特性マップの一例を示す図で
ある。
【図4】第1慣性補償値の他の生成例を説明するための
図である。
【図5】第2慣性補償値の他の生成例を説明するための
図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 4 電動モータ 10 コントローラ 12 基本アシスト制御部 13 第1慣性補償制御部 14 第2慣性補償制御部 15 収斂制御部 16 戻し制御部 17a 加算部 17b 加算部 17c 加算部 17d 加算部 18 減算部 19 モータドライバ 101 微分器 102 ローパスフィルタ 103 微分器
フロントページの続き Fターム(参考) 3D032 DA15 DA23 DA63 DA64 DC03 DC18 DD17 EA01 EC23 GG01 3D033 CA03 CA13 CA16 CA20 CA21 DB05 5H550 AA16 BB10 DD01 GG03 GG05 JJ03 JJ23 JJ25 KK06 LL01 LL22 LL32 PP02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作部材に加えられた操舵トルクに基づい
    て駆動される電動モータによって操舵補助力を発生させ
    る電動パワーステアリング装置のための制御装置であっ
    て、 操舵トルクに応じて基本アシスト電流値を生成する基本
    アシスト電流生成手段と、 操舵トルクの時間微分値に相当する第1操舵トルク微分
    相当値を算出し、その算出した第1操舵トルク微分相当
    値に応じた第1慣性補償値を生成する第1慣性補償値生
    成手段と、 操舵トルクから高周波帯域を除去した後に時間微分して
    得られる値に相当する第2操舵トルク微分相当値を算出
    し、その算出した第2操舵トルク微分相当値に応じた第
    2慣性補償値を生成する第2補償電流生成手段と、 上記基本アシスト電流生成手段が生成する基本アシスト
    電流値、上記第1慣性補償値生成手段が生成する第1慣
    性補償値および上記第2慣性補償値生成手段が生成する
    第2慣性補償値を加算してアシスト目標電流値を生成す
    る目標電流値生成手段と、 この目標電流値生成手段が生成するアシスト目標電流値
    に基づいて電動モータを駆動するモータ駆動手段とを含
    むことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. 【請求項2】操作部材に加えられた操舵トルクに基づい
    て駆動される電動モータによって操舵補助力を発生させ
    る電動パワーステアリング装置のための制御装置であっ
    て、 操舵トルクに応じて基本アシスト電流値を生成する基本
    アシスト電流生成手段と、 操舵トルクの時間微分値に相当する操舵トルク微分値を
    算出し、その算出した操舵トルク微分値に応じた第1慣
    性補償値を生成する第1慣性補償値生成手段と、 操舵トルクから高周波成分を除去するためのローパスフ
    ィルタと、 このローパスフィルタを通過した後の操舵トルクの時間
    微分値を算出し、その算出した時間微分値に応じた第2
    慣性補償値を生成する第2補償電流生成手段と、 上記基本アシスト電流生成手段が生成する基本アシスト
    電流値、上記第1慣性補償値生成手段が生成する第1慣
    性補償値および上記第2慣性補償値生成手段が生成する
    第2慣性補償値を加算してアシスト目標電流値を生成す
    る目標電流値生成手段と、 この目標電流値生成手段が生成するアシスト目標電流値
    に基づいて電動モータを駆動するモータ駆動手段とを含
    むことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
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