JP2937314B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2937314B2
JP2937314B2 JP6145043A JP14504394A JP2937314B2 JP 2937314 B2 JP2937314 B2 JP 2937314B2 JP 6145043 A JP6145043 A JP 6145043A JP 14504394 A JP14504394 A JP 14504394A JP 2937314 B2 JP2937314 B2 JP 2937314B2
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康夫 清水
茂 山脇
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0463Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電動機の動力を操舵補
助力としてステアリング系に作用させ、操舵力の軽減を
図る電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動パワーステアリング装置にお
いて、ステアリング系に電動機を備え、電動機から供給
される動力を制御装置を用いて制御することにより操舵
補助力(アシストトルク)を発生し、ドライバの操舵力
を軽減するよう構成されたものは知られている。
【0003】例えば、ステアリング系の操舵トルクを検
出する操舵トルク検出手段と、ステアリング系の操舵回
転速度を検出する操舵回転速度検出手段を備え、検出さ
れた操舵トルク信号および操舵回転速度信号に基づいて
制御装置から電動機制御信号(例えば、目標電流値)を
提供し、電動機駆動手段を介して電動機を駆動し、操舵
力に対応した操舵補助力が得られるよう構成されてい
る。
【0004】また、操舵回転速度検出手段からの操舵回
転速度信号および車速検出手段からの車速信号に基づい
て制御装置が車両の走行状態に適した電動機制御信号を
発生し、例えばステアリング系に減衰を与えて高速走行
時の車両挙動の安定化を図るとともに、低速走行時には
ステアリング系に与える減衰を小さくさせてステアリン
グの戻りをよくすることにより、車両の速度に応動した
減衰量をステアリング系に発生させるよう構成されてい
る。
【0005】さらに、特公昭63―19386号公報に
開示されているように、操舵トルク信号に比例した値お
よび操舵トルク信号の微分値の和に基づいてアシストト
ルクを制御することにより、操舵の始めにおけるステア
リング系の応答遅れに伴う、切り遅れ感を改善するよう
構成された電動パワーステアリング装置も知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動パワーステ
アリング装置は、ステアリング系の減衰特性を、低速走
行時には減衰量が減少するよう制御し、高速走行時には
減衰量が増加するよう制御し、車速に対応して減衰量を
可変させることにより、車両の操舵フィーリングを改善
しているが、例えば、高速走行時で減衰量が増加してい
る状態で、急激なハンドル操作が必要とされるような場
合、操舵回転速度の速い操作を行うと、操舵トルクが必
要以上に大きくなり、所望の操舵操作ができにくい課題
がある。
【0007】また、従来の電動パワーステアリング装置
は、ステアリングの中立付近においても減衰量が発生し
て直進走行時の安定性が確保できるが、操舵速度の変化
が速い場合には操舵トルクが増大し、操舵フィーリング
が悪くなる課題がある。
【0008】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的はステアリング系の減衰力を
車両特性に適合させるともに、高速走行時の急激なハン
ドル操作に対して不必要な操舵トルクの増加を抑えるこ
とができる制御手段を備えた電動パワーステアリング装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、ステア
リング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段
と、操舵トルクの微分値を演算する微分演算手段と、ス
テアリング系の操舵回転速度を検出する操舵回転速度検
出手段と、ステアリング系の往き状態と戻り状態を検出
するステアリング状態検出手段と、操舵トルクと操舵ト
ルク微分値の方向の一致および不一致を判定する操舵ト
ルク方向判定手段と、ステアリング状態検出手段が往き
状態を検出した場合には操舵トルク検出手段の出力信号
に対応する値から操舵回転速度検出手段の出力信号に対
応する値を減少補正し、ステアリング状態検出手段が戻
り状態を検出した場合には操舵トルク検出手段の出力信
号に対応する値に操舵回転速度検出手段の出力信号に対
応する値を増加補正するとともに、操舵トルク方向判定
手段が方向の一致を判定した場合には微分演算手段の出
力信号に対応する値を増加補正し、操舵トルク方向判定
手段が方向の不一致を判定した場合には微分演算手段の
出力信号に対応する値を減少補正して電動機制御信号を
決定する電動機制御信号決定手段と、電動機制御信号決
定手段の出力信号に基づいて電動機を駆動する電動機駆
動手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】 また、 この発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の電動機制御信号決定手段は、操舵トルク検出
手段の出力信号に対応する値から微分演算手段の出力信
号に対応する値を減少補正したことを特徴とする。
【0011】 さらに、 この発明に係る電動パワーステア
リング装置の電動機制御信号決定手段は、車速検出手段
の出力信号に対応する値から微分演算手段の出力信号に
対応する値を減少補正したことを特徴とする。
【0012】 また、 この発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の電動機制御信号決定手段は、前記操舵トルク
検出手段の出力信号に対応する値および車速検出手段の
出力信号に対応する値に基づいて前記微分演算手段の出
力信号に対応する値を減少補正したことを特徴とする。
【0013】
【作用】この発明に係る電動パワーステアリング装置
は、操舵トルク検出手段、微分演算手段、操舵回転速度
検出手段、ステアリング状態検出手段、操舵トルク方向
判定手段、電動機制御信号決定手段および電動機駆動手
段を備え、ステアリング状態検出手段が往き状態を検出
した場合には操舵トルク検出手段の出力信号に対応する
値から操舵回転速度検出手段の出力信号に対応する値を
減少補正し、戻り状態を検出した場合には操舵トルク検
出手段の出力信号に対応する値に操舵回転速度検出手段
の出力信号に対応する値を増加補正するとともに、操舵
トルク方向判定手段が方向の一致を判定した場合には微
分演算手段の出力信号に対応する値を増加補正し、操舵
トルク方向判定手段が方向の不一致を判定した場合には
微分演算手段の出力信号に対応する値を減少補正して電
動機制御信号を決定するよう構成したので、ステアリン
グ系の往きまたは戻り状態と、操舵トルク方向の一致ま
たは不一致状態との組合せ状態に対応した操舵補助力を
得ることができる。
【0014】 この発明 に係る電動パワーステアリング装
置は、操舵トルク検出手段の出力信号に対応する値に基
づいて微分演算手段の出力信号に対応する値を減少補正
する電動機制御信号決定手段を備えたので、操舵トルク
に応じた微分演算手段の出力信号に対応する値で操舵補
助力を補正することができる。
【0015】 この発明 に係る電動パワーステアリング装
置は、車速検出手段の出力信号に対応する値に基づいて
微分演算手段の出力信号に対応する値を減少補正する電
動機制御信号決定手段を備えたので、車速に応じた微分
演算手段の出力信号に対応する値で操舵補助力を補正す
ることができる。
【0016】 この発明 に係る電動パワーステアリング装
置は、操舵トルク検出手段の出力信号に対応する値およ
び車速検出手段の出力信号に対応する値に基づいて微分
演算手段の出力信号に対応する値を減少補正する電動機
制御信号決定手段を備えたので、操舵トルクおよび車速
に応じた微分演算手段の出力信号に対応する値で操舵補
助力を補正することができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の全体構成図を示す。図1において、電動パワ
ーステアリング装置1は、ステアリングホイール17に
一体的に設けられたステアリング軸2に自在継ぎ手3
a、3bを有する連結軸3を介してステアリングギアボ
ックス4内に設けられたラック&ピニオン機構5に連結
されて手動操舵力発生手段6を構成している。
【0018】 ラック&ピニオン機構5はピニオン5aお
よびピニオン5aに噛み合うラック歯7aを備え、これ
らの噛み合いにより回転運動が往復する直線運動に変換
され、往復運動するラック軸7は、その両端に設けられ
たタイロッド8を介して転動輪としての左右の前輪9に
連結されている。このように、ステアリングホイール1
7の操舵時には、通常のラック&ピニオン式のステアリ
ング系を介して前輪9を揺動させ、車両の向きを変える
手動のステアリングが行われる。
【0019】 このような手動操舵力発生手段6の作用に
よる手動ステアリングの操舵力を軽減するため、アシス
トトルク(操舵補助力)を発生する電動機10をラック
軸7と同軸的に配置し、ラック軸7にほぼ平行に設けた
ボールねじ機構11を介して電動機10の回転力を推力
に変換してラック軸7に作用させる。
【0020】 電動機10のロータには、駆動側ヘリカル
ギア10aが一体的に設けられ、この駆動側ヘリカルギ
ア10aと、ボールねじ機構11のねじ軸の軸端に一体
的に設けられた従動側ヘリカルギア11aとが噛み合っ
ている。
【0021】 ステアリングギアボックス4内には、ピニ
オン5aに作用する手動の操舵トルクTを検出するため
の操舵トルクセンサ12を設け、操舵トルク信号Tを制
御手段15に提供する。制御手段15は、操舵トルク信
号Tに基づいて電動機制御信号DTを電動機駆動手段1
6に供給することにより、電動機10を駆動する電動機
駆動信号MOを制御する。
【0022】 また、制御手段15は、電動機駆動信号M
O(例えば、目標駆動電流)を供給して電動機10を駆
動する電動機駆動手段16に目標電動機制御信号DTを
提供する電動機制御信号決定手段を備え、操舵トルク信
号Tに対応した電動機駆動信号MO(目標駆動電流)で
電動機10を駆動制御し、電動機10から発生されるア
シストトルクをラック軸7に伝達し、ラック軸7の推力
がアシストされる。
【0023】 さらに、制御手段15は、操舵トルクTを
微分演算した値に対応した電動機制御信号、操舵回転速
度センサ13が検出した操舵回転速度信号Nに対応した
電動機制御信号、および操舵トルク信号Tに対応した電
動機駆動信号を合成した電動機駆動信号MOを発生した
り、車速センサ14が検出した車速信号Vに基づいて車
速係数RVを発生し、それぞれの電動機駆動信号を補正
して電動機10を駆動制御するよう構成する。
【0024】 また、制御手段15は、操舵トルク信号T
に基づいてトルク係数RTを発生し、トルク係数RTで操
舵トルクTを微分演算した値に対応した電動機制御信号
を補正するよう構成する。
【0025】 図2に操舵トルクセンサ、操舵回転速度セ
ンサおよび車速センサの実施例を示す。(a)〜(c)
図は、それぞれ操舵トルクセンサ12を差動変圧器、操
舵回転速度センサ13をタコジェネレータ等の直流発電
機、車速センサ14をスリットを有する回転円盤とフォ
トカプラで構成したスピードメータで構成した例を示
す。
【0026】 操舵トルクセンサ12は操舵回転方向とト
ルクに応じたトルク信号(例えば、右方向T1、左方向
T2のベクトル量)、操舵回転速度センサ13は回転方
向と回転速度に応じた信号(例えば、右方向N1、左方
向N2のベクトル量)、車速センサ14は車速に応じた
車速信号V1(スカラ量)をそれぞれ出力する。
【0027】 図3にFETブリッジで構成した電動機駆
動手段の実施例を示す。電動機駆動手段16はインタフ
ェース回路16Aおよび4個のFET(電界効果トラン
ジスタ)からなるブリッジ回路で構成し、電動機制御信
号DTに基づいて電動機10を駆動する電動機駆動信号
MOを出力する。なお、インタフェース回路16Aに入
力される電動機制御信号DTは、例えば電動機10の回
転方向を制御する方向信号と電動機10の駆動量(駆動
トルクと回転数)を制御するPWM信号から形成し、例
えば電動機10を右回転させる場合、方向信号によりF
ETQ1をオン制御し、PWM信号のデューティ比によ
りFETQ3のゲートを制御する。一方、電動機10を
左回転させる場合、方向信号によりFETQ4をオン制
御し、PWM信号によりFETQ2のゲートを制御す
る。さらに、FETQ1とFETQ4、またはFETQ
2とFETQ3を同時にオン制御して電動機10の入力
端子間を短絡し、電磁制動をかけるよう制御することも
できる。
【0028】 図4はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の制御手段要部機能ブロック構成図である。制
御手段15はマイクロプロセッサを基本に構成し、微分
演算手段25、微分値/制御信号変換部26、電動機制
御信号決定手段20を備え、操舵トルクセンサ12で検
出した操舵トルク信号Tおよび操舵回転速度センサ13
で検出した操舵回転速度信号Nに基づいて電動機制御信
号DTを発生して電動機駆動手段16に供給し、電動機
10の駆動を制御する。
【0029】 微分演算手段25は微分演算回路またはソ
フト演算プログラムで構成し、操舵トルクセンサ12か
らの操舵トルク信号Tに微分演算を施し、演算したトル
ク微分値dTを微分値/制御信号変換部26に提供す
る。
【0030】 微分値/制御信号変換部26はROM等の
メモリで構成し、実験値や設計値により予め設定した微
分値dTと電動機制御信号DT2の対応テーブルに基づい
て微分演算手段25から供給される微分値dTに対応し
た電動機制御信号DT2を選定して電動機制御信号決定手
段20に出力する。なお、操舵トルク差分dT(微分値
dT)と電動機制御信号DT2の対応テーブルは図11
(テーブル3)の特性図に示すような、微分値dTが所
定値までは電動機制御信号DT2は0、所定値を超えると
リニアに増加して飽和する特性を持たせる。
【0031】 このように、この発明に係る電動パワース
テアリング装置は制御手段15に微分演算手段25およ
び微分値/制御信号変換部26を備えたので、急激なハ
ンドル操作をしても操舵トルク信号Tの変化(微分値d
Tに対応)が所定値までは操舵補助力(アシストトル
ク)を発生せず、所定値を超える場合には操舵トルク信
号Tの変化に対応した応答速度の操舵補助力(アシスト
トルク)を発生するよう構成できる。
【0032】 電動機制御信号決定手段20は、トルク/
制御信号変換部21、回転速度/制御信号変換部22、
減算器23、加算器24を備え、操舵トルク信号Tおよ
び操舵回転速度信号Nに基づき、それぞれ電動機制御信
号DT1、電動機制御信号DNを発生し、電動機制御信号
DT1から電動機制御信号DNの偏差(DT1−DN)を演算
して電動機制御信号を減衰し、偏差(DT1−DN)に微
分値/制御信号変換部26から供給される電動機制御信
号DT2を付加した電動機制御信号DT(DT1−DN+DT
2)を電動機駆動手段16に提供する。
【0033】 トルク/制御信号変換部21はROM等の
メモリで構成し、実験値や設計値により予め設定した操
舵トルク信号Tと電動機制御信号DT1の対応テーブルに
基づいて操舵トルクセンサ12で検出した操舵トルク信
号Tに対応した電動機制御信号DT1を選定して減算器2
3に出力する。なお、操舵トルクT(操舵トルク信号
T)と電動機制御信号DT1の対応テーブルは図9(テー
ブル1)の特性図に示すように、操舵トルクTの増加に
伴って電動機制御信号DT1も増加して飽和するよう設定
する。
【0034】 回転速度/制御信号変換部22もROM等
のメモリで構成し、実験値や設計値により予め設定した
操舵回転速度信号Nと電動機制御信号DNの対応テーブ
ルに基づいて操舵回転速度センサ13で検出した操舵回
転速度信号Nに対応した電動機制御信号DNを選定して
減算器23に出力する。なお、操舵回転数N(操舵回転
速度信号N)と電動機制御信号DNの対応テーブルは図
16(テーブル8)の特性図に示すように、操舵回転数
Nの増加に伴って、電動機制御信号DN(DN-)もリニ
アに増加して飽和するよう設定する。
【0035】 減算器23は、トルク/制御信号変換部2
1から出力される操舵トルク信号Tに対応した電動機制
御信号DT1と回転速度/制御信号変換部22から出力さ
れる操舵回転速度信号Nに対応した電動機制御信号DN
の偏差(DT1−DN)を演算して加算器23に提供す
る。加算器23は減算器23から提供される電動機制御
信号の偏差(DT1−DN)に微分値/制御信号変換部2
6から供給される電動機制御信号DT2を付加した電動機
制御信号DT(DT1−DN+DT2)を演算し、電動機駆動
手段16に出力する。
【0036】 なお、電動機制御信号決定手段20のトル
ク/制御信号変換部21、回転速度/制御信号変換部2
2、減算器23および加算器24はハードで構成した
が、マイクロプロセッサのメモリ、演算および処理機能
を利用してソフトプログラムで構成することもできる。
【0037】 制御手段15から出力される電動機制御信
号DT(DT1−DN+DT2)に応じて電動機駆動手段16
は、電動機駆動信号MOを出力して電動機10を駆動
し、その結果、電動機10からドライバのハンドル操作
(操舵トルクTおよび操舵回転速度N)に対応した操舵
補助力(アシストトルク)がステアリング系に作用す
る。
【0038】 このように、請求項1に係る電動パワース
テアリング装置1は、制御手段15に微分演算手段25
および微分値/制御信号変換部26を備え、操舵トルク
差分dT(微分値dT)を演算し、トルク微分値dTを
対応する電動機制御信号DT2に変換して出力するので、
急激なハンドル操作をして操舵トルク信号Tの変化が所
定値を超えると応答の速い操舵補助力(アシストトル
ク)が得られる。
【0039】 図5はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の制御手段要部機能ブロック構成図である。図
5において、制御手段18は、微分演算手段25、微分
値/制御信号変換部26および電動機制御信号決定手段
30を備える。なお、図5の制御手段18は、電動機制
御信号決定手段30にステアリング状態および操舵トル
ク方向を検出して電動機制御信号を処理する機能ブロッ
クを備えた点が図4の制御手段15と異なる。また、微
分演算手段25、微分値/制御信号変換部26は図4と
同じ構成なので、説明を省略する。
【0040】 電動機制御信号決定手段30は、トルク/
制御信号変換部21、回転速度/制御信号変換部22、
ステアリング状態検出手段31、戻り時制御信号演算部
32、往き時制御信号演算部33、切替手段34および
38、操舵トルク方向判定手段35、方向不一致制御信
号演算部36、方向一致制御信号演算部37を備え、操
舵トルク信号Tおよび操舵回転速度信号Nに基づいてス
テアリング状態および操舵トルクの方向に対応した電動
機制御信号DTを出力するよう構成する。
【0041】 ステアリング状態検出手段31は符号判定
機能を有し、操舵トルク信号Tの方向を示す符号コード
Fおよび操舵回転速度信号Nの方向を示す符号コードG
を比較し、符号が一致(F=G:ステアリング往き状
態)の場合は、例えばHレベルのステアリング状態信号
St、符号が不一致(F≠G:ステアリング戻り状態)
の場合には、例えばLレベルのステアリング状態信号S
tをそれぞれ切替手段34に出力してステアリング状態
に対応した電動機制御信号(DT1+DN、DT1−DN)の
選択を制御するよう構成する。
【0042】 戻り時制御信号演算部32、往き時制御信
号演算部33はそれぞれ加算、減算の演算機能を備え、
トルク/制御信号変換部21および回転速度/制御信号
変換部22で変換された操舵トルクT対応の電動機制御
信号DT1と操舵回転速度N対応の電動機制御信号DNの
加算、減算を行い、加算した電動機制御信号(DT1+D
N)と減算した電動機制御信号(DT1−DN)をそれぞれ
切替手段34の切替端子に供給する。
【0043】 切替手段34は、例えばハード構成の電子
スイッチやソフト構成の切替え機能から構成し、電動機
制御信号(DT1+DN)と電動機制御信号(DT1−DN)
をステアリング状態検出手段31からのステアリング状
態信号St(HまたはLレベル)に基づいて選択し、選
択した電動機制御信号(DT1+DN、またはDT1−DN)
を方向不一致制御信号演算部36および方向一致制御信
号演算部37に供給するよう構成する。例えば、ステア
リング状態信号StがHレベル(ステアリング往き状
態)の場合は電動機制御信号(DT1−DN)、Lレベル
(ステアリング戻り状態)の場合には電動機制御信号
(DT1+DN)をそれぞれ出力する。
【0044】 操舵トルク方向判定手段35もステアリン
グ状態検出手段31と同様に符号判定機能を有し、操舵
トルク信号Tの方向を示す符号コードFと微分演算手段
25からの微分値dTの方向を示す符号コードHを比較
し、符号が一致(F=H:方向一致)の場合は、例えば
Hレベルの操舵トルク方向信号Ht、符号が不一致(F
≠H:方向不一致)の場合には、例えばLレベルの操舵
トルク方向信号Htをそれぞれ切替手段38に出力して
操舵トルク方向に対応した電動機制御信号(DT1−DN
+DT2、DT1+DN+DT2、DT1−DN−DT2、DT1+D
N−DT2)の選択を制御するよう構成する。
【0045】 方向不一致制御信号演算部36は減算の演
算機能を備え、切替手段34から供給されるステアリン
グの往き状態または戻り状態のそれぞれに対応した電動
機制御信号(DT1−DN)または電動機制御信号(DT1
+DN)に、微分値/制御信号変換部26からの電動機
制御信号DT2を減少補正した偏差(DT1−DN−DT
2)、または偏差(DT1+DN−DT2)を切替手段38に
出力する。
【0046】 方向一致制御信号演算部37は加算の演算
機能を備え、切替手段34から供給されるステアリング
の往き状態または戻り状態のそれぞれに対応した電動機
制御信号(DT1−DN)または電動機制御信号(DT1+
DN)に、微分値/制御信号変換部26からの電動機制
御信号DT2を増加補正した和(DT1−DN+DT2)、ま
たは和(DT1+DN+DT2)を切替手段38に出力す
る。
【0047】 切替手段38も切替手段34と同様に、例
えばハード構成の電子スイッチやソフト構成の切替え機
能から構成し、操舵トルク方向判定手段35からの操舵
トルク方向信号Htに基づいて方向不一致制御信号演算
部36と方向一致制御信号演算部37のいずれか一方を
選択し、方向不一致制御信号演算部36と方向一致制御
信号演算部37から供給される4種の電動機制御信号
(DT1−DN−DT2)と(DT1+DN−DT2)の組合せ、
(DT1−DN+DT2)と(DT1+DN+DT2)の組合せの
いずれか一方を選択し、電動機制御信号DTとして電動
機駆動手段16に出力する。
【0048】 例えば、操舵トルク方向信号HtがHレベ
ル(F=H:方向一致)の場合、切替手段38は電動機
制御信号(DT1−DN+DT2)、または(DT1+DN+D
T2)のいずれか一方を、操舵トルク方向信号HtがLレ
ベル(F≠H:方向不一致)の場合、替手段38は電動
機制御信号(DT1−DN−DT2)、または(DT1+DN−
DT2)のいずれか一方をステアリング状態に応じて出力
する。
【0049】 なお、電動機制御信号決定手段30の各機
能ブロックはハードで構成してもマイクロプロセッサの
メモリ、演算および処理機能を利用してソフトプログラ
ムで構成してもよい。
【0050】 制御手段18から出力される電動機制御信
号DT(DT1−DN−DT2、DT1+DN−DT2、DT1−DN
+DT2、DT1+DN+DT2)に応じて電動機駆動手段1
6は、電動機駆動信号MOを出力して電動機10を駆動
し、その結果、電動機10からドライバのハンドル操作
(操舵トルクT、操舵回転速度N、ステアリング状態お
よび操舵トルク方向)に対応した操舵補助力(アシスト
トルク)がステアリング系に作用する。
【0051】 このように、請求項2に係る電動パワース
テアリング装置1は、制御手段18に微分演算手段25
および微分値/制御信号変換部26を備えるとともに、
ステアリング状態検出手段31と操舵トルク方向判定手
段35を備えたので、トルク微分値dTを対応する電動
機制御信号DT2に変換して出力し、急激なハンドル操作
をして操舵トルク信号Tの変化が所定値を超えると応答
の速い操舵補助力(アシストトルク)が得られるととも
に、ステアリング系の往きまたは戻り状態と、操舵トル
ク方向の一致または不一致状態との組合せ状態に対応し
た操舵補助力を得ることができる。
【0052】 図6はこの発明に係る電動機制御信号決定
手段の要部機能ブロック構成図である。図6において、
電動機制御信号決定手段40はトルク係数変換部41お
よび乗算機能42を備え、トルク係数変換部41はRO
M等に予め設定した操舵トルク信号Tと補正係数RT
(トルク係数RT)の変換テーブル(図10のテーブル
2参照)に基づいて、操舵トルクセンサ12からの操舵
トルク信号Tに対応したトルク係数RTを乗算機能42
に出力する。
【0053】 乗算機能42は乗算器や乗算の演算プログ
ラム等で構成し、微分値/制御信号変換部26からの電
動機制御信号DT2とトルク係数変換部41からのトルク
係数RTとを乗算処理した電動機制御信号(RT*DT2)
を電動機制御信号DT2として出力する。
【0054】 なお、操舵トルクT(操舵トルク信号T)
と補正係数RT(トルク係数RT)の対応テーブルは図1
0(テーブル2)の特性図に示すように、操舵トルクT
の増加に伴って所定範囲で減少するよう設定するので、
電動機制御信号DT2(RT*DT2)は操舵トルクTの増
加に伴い、電動機制御信号DT2をトルク係数RTの特性
に従って減少補正する。
【0055】 図7はこの発明に係る電動機制御信号決定
手段の要部機能ブロック構成図である。図7において、
電動機制御信号決定手段43は車速係数変換部44およ
び乗算機能42を備え、車速係数変換部44はROM等
に予め設定した車速Vと補正係数RV(車速係数RV)の
変換テーブル(図14のテーブル6参照)に基づいて車
速センサ14からの車速V(車速信号V)に対応した車
速係数RVを乗算機能42に出力する。
【0056】 乗算機能42は乗算器や乗算の演算プログ
ラム等で構成し、微分値/制御信号変換部26からの電
動機制御信号DT2と車速係数変換部44からの車速係数
RVとを乗算処理した(RV*DT2)を電動機制御信号D
T2として出力する。
【0057】 なお、車速V(車速信号V)と補正係数R
V(車速係数RV)の対応テーブルは図14(テーブル
6)の特性図に示すように、車速Vの増加に伴って減少
するよう設定するので、電動機制御信号DT2(RV*DT
2)は操舵トルクTの増加に伴い、電動機制御信号DT2
を車速係数RVの特性に従って減少補正する。
【0058】 図8はこの発明に係る電動機制御信号決定
手段の要部機能ブロック構成図である。図8において、
電動機制御信号決定手段45は、トルク係数変換部4
1、車速係数変換部44および乗算機能42、47を備
え、図6の電動機制御信号決定手段と図7の電動機制御
信号決定手段43の機能および作用を兼ね備えるため、
トルク係数RTおよび車速係数RVを電動機制御信号DT2
に乗算する(RT*RV*DT2)ので、操舵トルクTおよ
び車速Vの増加に伴い、電動機制御信号DT2をトルク係
数RTおよび車速係数RVの特性に従って減少補正する。
【0059】 次に、この発明に係る電動パワーステアリ
ング装置1の制御部の動作について説明する。図18お
よび図19はこの発明に係る電動パワーステアリング装
置の制御部の動作フロー図である。なお、動作フロー図
はソフト構成のプログラミング制御の場合について示
す。
【0060】 まず、ステップP1では制御手段を構成す
るマイクロプロセッサ、RAM等のメモリのイニシャラ
イズ(初期化)を行い、制御手段を構成する全ての機能
ブロックを初期状態に設定する。次に、ステップP2で
操舵トルクセンサ12が検出した操舵トルクT1、T2を
順次読み込み、ステップP3では操舵トルクTの演算を
実行し、操舵トルクの方向符号FをRAMに記憶する。
【0061】 ステップP4では操舵トルクT(絶対値)
をアドレスとした電動機制御信号DT1を予め記憶したR
OM(テーブル1:図9参照)から読み出す。同様に、
ステップP5では操舵トルクT(絶対値)をアドレスと
した補正係数RT(トルク係数RT)を予め記憶したRO
M(テーブル2:図10参照)から読み出す。
【0062】 続いて、ステップP6では操舵トルクTに
定数aを乗算した値をXの今回値Xnとし、ステップP
7でXから減算するYの値を算出する。Xの前回値Xn-
1に定数bを乗算した値に、Yの前回値Yn-1に(1−
b)を乗算した値を加算してYの今回値YnとしてRA
Mに記憶する。ステップP7でXの今回値XnとYの今
回値Ynとの偏差を演算し、この演算結果より操舵トル
ク差分dT(=Xn−Yn)と操舵トルク差分の方向符号
Hを求めRAMに記憶する。
【0063】 ステップP9で操舵トルク差分dTをアド
レスとした電動機制御信号DT2を予め記憶したROM
(テーブル3:図11参照)から読み出す。ステップP
10では電動機制御信号DT2とテーブル2から読み出し
た補正係数RT(トルク係数RT)を乗算(RT×DT2)
し、この演算結果を新たな電動機制御信号DT2としてR
AMに記憶する。
【0064】 次に、ステップP11で車速センサ14が
検出した車速V1を読み込み、ステップP12では車速
Vを演算してRAMに記憶する。ステップP13では車
速Vをアドレスとした補正係数RV1(車速係数RV1)を
予め記憶したROM(テーブル4:図12参照)から読
み出し、ステップP14で補正係数RV1とテーブル1か
ら読み出した電動機制御信号DT1を乗算(RV1×DT1)
し、この演算結果を新たな電動機制御信号DT1としてR
AMに記憶する。
【0065】 一方、ステップP15では車速Vをアドレ
スとした補正係数RV2(車速係数RV2)を予め記憶した
ROM(テーブル5:図13参照)から読み出し、ステ
ップP16では車速Vをアドレスとした補正係数RV3
(車速係数RV3)を予め記憶したROM(テーブル6:
図14参照)から読み出す。ステップP17ではステッ
プP10で演算した新たな電動機制御信号DT2(RT×
DT2)に補正係数RV3(車速係数RV3)を乗算(RT×
RV3×DT2)し、この演算結果を電動機制御信号DT2と
してRAMに記憶する。
【0066】 さらに、ステップP18で操舵回転速度セ
ンサ13が検出した操舵回転速度N1、N2を順次読み込
み、ステップP19では操舵回転速度Nの演算を実行
し、操舵回転速度の方向符号GをRAMに記憶する。
【0067】 続いて、ステップP20でステアリング状
態の往き、または戻りの判断を行い、操舵トルクTの方
向符号Fと操舵回転速度Nの方向符号Gを比較し、符号
Fと符号Gが異なる(F≠G)場合はステアリング戻り
状態と判断してステップP21に移行し、符号Fと符号
Gが一致する(F=G)場合にはステアリング往き状態
と判断してステップP24に移行する。
【0068】 ステアリング戻り状態のステップP21で
は操舵回転速度Nをアドレスとした電動機制御信号DN+
を予め記憶したROM(テーブル7:図15参照)から
読み出し、ステップP22で電動機制御信号DN+とテー
ブル5から読み出した補正係数RV2(車速係数RV2)を
乗算(RV2×DN+)して新たな電動機制御信号DN+とし
てRAMに記憶し、ステップP23で電動機制御信号D
N+にステップP14で演算した電動機制御信号DT1を加
算(DT1+DN+)し、この演算結果を電動機制御信号D
T1として減衰力を発生させ、ステップP29に移行す
る。
【0069】 一方、ステアリング往き状態のステップP
24では操舵回転速度Nをアドレスとした電動機制御信
号DN-を予め記憶したROM(テーブル8:図16参
照)から読み出し、ステップP25で電動機制御信号D
N-とテーブル5から読み出した補正係数RV2(車速係数
RV2)を乗算(RV2×DN-)して新たな電動機制御信号
DN-としてRAMに記憶し、ステップP26でステップ
P14で演算した電動機制御信号DT1と新たな電動機制
御信号DN-の比較を行い、電動機制御信号DT1が電動機
制御信号DN-より大きな場合はステップP27に移行
し、電動機制御信号DT1と電動機制御信号DN-の偏差
(DT1−DN-)を演算して偏差を電動機制御信号DT1と
し、電動機制御信号DT1が電動機制御信号DN-を下回る
場合には電動機制御信号DT1を0に設定してこれらの演
算結果を電動機制御信号DT1として減衰力を発生させ、
ステップP29に移行する。
【0070】 続いて、ステップP29では操舵トルクの
増減の判断を実行する。操舵トルクの方向符号Fと操舵
トルク差分dTの方向符号Hが一致(F=H)の場合
(操舵トルクの増加)は、電動機制御信号DT1に電動機
制御信号DT2を加算(DT1+DT2)し、この演算結果を
電動機制御信号DTとし(ステップP32)てステップ
P34に移行して電動機制御信号DTを出力し、電動機
駆動手段16を駆動制御する。
【0071】 一方、ステップP29において、操舵トル
クの方向符号Fと操舵トルク差分dTの方向符号Hが不
一致(F≠H)の場合(操舵トルクの減少)には、ステ
ップP30で電動機制御信号DT1と電動機制御信号DT2
の比較を実行し、電動機制御信号DT1が電動機制御信号
DT2よりも大きい時は電動機制御信号DT1と電動機制御
信号DT2の偏差(DT1−DT2)を演算し、この演算結果
を電動機制御信号DTとし(ステップP31)てステッ
プP34に移行して電動機制御信号DTを出力し、電動
機駆動手段16を駆動制御する。また、電動機制御信号
DT1と電動機制御信号DT2の比較を実行し、電動機制御
信号DT1が電動機制御信号DT2を下回る場合には電動機
制御信号DTを0に設定(ステップP33)してステッ
プP34に移行し、電動機制御信号DTを出力して電動
機駆動手段16を駆動制御する。
【0072】 以上の動作制御を実行することにより、図
17の操舵トルク差分dT―電動機制御信号DT特性図
に示すような操舵トルクTおよび車速Vをパラメータ
(操舵トルクTおよび車速に応動)とし、操舵トルク差
分dTに対応した電動機制御信号DTが得られる。な
お、図17のTL、THは操舵トルクTが小さい場合と大
きい場合を示し、VL、VHは車速Vが遅い場合と速い場
合を示す。
【0073】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る電動
パワーステアリング装置は、操舵トルク検出手段、微分
演算手段、操舵回転速度検出手段、ステアリング状態検
出手段、操舵トルク方向判定手段、電動機制御信号決定
手段および電動機駆動手段を備え、ステアリング状態検
出手段が往き状態を検出した場合には操舵トルク検出手
段の出力信号に対応する値から操舵回転速度検出手段の
出力信号に対応する値を減少補正し、戻り状態を検出し
た場合には操舵トルク検出手段の出力信号に対応する値
に操舵回転速度検出手段の出力信号に対応する値を増加
補正するとともに、操舵トルク方向判定手段が方向の一
致を判定した場合には微分演算手段の出力信号に対応す
る値を増加補正し、操舵トルク方向判定手段が方向の不
一致を判定した場合には微分演算手段の出力信号に対応
する値を減少補正して電動機制御信号を決定するよう構
成し、ステアリング系の往きまたは戻り状態と、操舵ト
ルク方向の一致または不一致状態との組合せ状態に対応
した操舵補助力を得ることができので、車両の走行状態
およびステアリング操作状態に対応した最適な操舵補助
力を得ることができる。
【0074】 また、この発明 に係る電動パワーステアリ
ング装置は、操舵トルク検出手段の出力信号に対応する
値に基づいて微分演算手段の出力信号に対応する値を減
少補正する電動機制御信号決定手段を備え、操舵トルク
に応じた微分演算手段の出力信号に対応する値で操舵補
助力を補正することができるので、操舵トルク応動の操
舵補助力を得ることができる。
【0075】 さらに、この発明 に係る電動パワーステア
リング装置は、車速検出手段の出力信号に対応する値に
基づいて微分演算手段の出力信号に対応する値を減少補
正する電動機制御信号決定手段を備え、車速に応じた微
分演算手段の出力信号に対応する値で操舵補助力を補正
することができるので、車速応動の操舵補助力を得るこ
とができる。
【0076】 また、この発明 に係る電動パワーステアリ
ング装置は、操舵トルク検出手段の出力信号に対応する
値および車速検出手段の出力信号に対応する値に基づい
て微分演算手段の出力信号に対応する値を減少補正する
電動機制御信号決定手段を備え、操舵トルクおよび車速
に応じた微分演算手段の出力信号に対応する値で操舵補
助力を補正することができるので、操舵トルク応動およ
び車速応動の操舵補助力を得ることができる。
【0077】 よって、ステアリング系の減衰力を車両特
性に適合させるともに、高速走行時の急激なハンドル操
作に対して不必要な操舵トルクの増加を抑え、操舵トル
クを滑らかに立上げることができる操舵補助力を発生す
る操舵性能に優れた電動パワーステアリング装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
全体構成図
【図2】操舵トルクセンサ、操舵回転速度センサおよび
車速センサの実施例
【図3】FETブリッジで構成した電動機駆動手段の実
施例
【図4】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
制御手段要部機能ブロック構成図
【図5】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
制御手段要部機能ブロック構成図
【図6】この発明に係る電動機制御信号決定手段の要部
機能ブロック構成図
【図7】この発明に係る電動機制御信号決定手段の要部
機能ブロック構成図
【図8】この発明に係る電動機制御信号決定手段の要部
機能ブロック構成図
【図9】操舵トルクT―電動機制御信号DT1特性図:
(テーブル1)
【図10】操舵トルクT―補助係数RT(トルク係数R
T)特性図:(テーブル2)
【図11】操舵トルク差分dT―電動機制御信号DT2特
性図:(テーブル3)
【図12】車速V―補助係数Rv1(車速係数Rv1)特性
図:(テーブル4)
【図13】車速V―補助係数Rv2(車速係数Rv2)特性
図:(テーブル5)
【図14】車速V―補助係数Rv3(車速係数Rv3)特性
図:(テーブル6)
【図15】操舵回転数N(操舵回転速度N)―電動機制
御信号DN+特性図:(テーブル7)
【図16】操舵回転数N(操舵回転速度N)―電動機制
御信号DN-特性図:(テーブル8)
【図17】操舵トルク差分dT―電動機制御信号DT特
性図
【図18】この発明に係る電動パワーステアリング装置
の制御部の動作フロー図
【図19】この発明に係る電動パワーステアリング装置
の制御部の動作フロー図
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリング
軸、3…連結軸、3a,3b…自在継ぎ手、4…ステア
リングギアボックス、5…ラック&ピニオン機構、5a
…ピニオン、6…手動操舵力発生手段、7…ラック軸、
7a…ラック歯、8…タイロッド、9…前輪、10電動
機、10a…駆動側ヘリカル・ギア、11…ボールねじ
機構、11a…従動側ヘリカル・ギア、12…操舵トル
クセンサ、13…操舵回転速度センサ、14…車速セン
サ、15,18…制御手段、16…電動機駆動手段、1
7…ステアリングホイール、20,30,40,43,
45…電動機制御信号決定手段、21…トルク/制御信
号変換部、22…回転速度/制御信号変換部、23…減
算器、24…加算器、25…微分演算手段、26…微分
値/制御信号変換部、31…ステアリング状態検出手
段、32…戻り時制御信号演算部、33…往き時制御信
号演算部、34,38…切替手段、35…操舵トルク方
向判定手段、36…方向不一致制御信号演算部、37…
方向一致制御信号演算部、41…トルク係数変換部、4
2,47…乗算器、44…車速係数変換部、DN+,DN
-,DT1,DT2,DT…電動機制御信号、T…操舵トルク
信号、dT…操舵トルク差分信号、N…操舵回転速度信
号、V…車速信号、RT…トルク係数、Rv1,Rv2,Rv
3…車速係数。
フロントページの続き (72)発明者 向 良信 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平3−178868(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 5/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機の動力をステアリング系に作用さ
    せて操舵力の軽減を図る電動パワーステアリング装置に
    おいて、 ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出
    手段と、前記操舵トルクの微分値を演算する微分演算手
    段と、ステアリング系の操舵回転速度を検出する操舵回
    転速度検出手段と、ステアリング系の往き状態と戻り状
    態を検出するステアリング状態検出手段と、前記操舵ト
    ルクと前記操舵トルク微分値の方向の一致および不一致
    を判定する操舵トルク方向判定手段と、前記ステアリン
    グ状態検出手段が往き状態を検出した場合には前記操舵
    トルク検出手段の出力信号に対応する値から前記操舵回
    転速度検出手段の出力信号に対応する値を減少補正し、
    前記ステアリング状態検出手段が戻り状態を検出した場
    合には前記操舵トルク検出手段の出力信号に対応する値
    に前記操舵回転速度検出手段の出力信号に対応する値を
    増加補正するとともに、前記操舵トルク方向判定手段が
    方向の一致を判定した場合には前記微分演算手段の出力
    信号に対応する値を増加補正し、前記操舵トルク方向判
    定手段が方向の不一致を判定した場合には前記微分演算
    手段の出力信号に対応する値を減少補正して電動機制御
    信号を決定する電動機制御信号決定手段と、この電動機
    制御信号決定手段の出力信号に基づいて前記電動機を駆
    動する電動機駆動手段とを備えたことを特徴とする電動
    パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記電動機制御信号決定手段は、前記操
    舵トルク検出手段の出力信号に対応する値に基づいて前
    記微分演算手段の出力信号に対応する値を減少補正した
    ことを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリン
    グ装置。
  3. 【請求項3】 前記電動機制御信号決定手段は、車速検
    出手段の出力信号に対応する値に基づいて前記微分演算
    手段の出力信号に対応する値を減少補正したことを特徴
    とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 前記電動機制御信号決定手段は、前記操
    舵トルク検出手段の出力信号に対応する値および前記車
    速検出手段の出力信号に対応する値に基づいて前記微分
    演算手段の出力信号に対応する値を減少補正したことを
    特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装
    置。
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