JP2962683B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2962683B2
JP2962683B2 JP8324002A JP32400296A JP2962683B2 JP 2962683 B2 JP2962683 B2 JP 2962683B2 JP 8324002 A JP8324002 A JP 8324002A JP 32400296 A JP32400296 A JP 32400296A JP 2962683 B2 JP2962683 B2 JP 2962683B2
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0463Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機の動力を
ステアリング系に直接作用させて、運転者の操舵力を軽
減する電動パワーステアリング装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図1は電動パワーステアリング装置の模
式構造図である。電動パワーステアリング装置1は、ス
テアリング系に電動機10を備え、電動機10から供給
する動力を制御装置20を用いて制御することによっ
て、運転者の操舵力を軽減している。
【0003】ハンドル2に一体的に設けられたステアリ
ング軸3は、自在継ぎ手4a,4bを有する連結軸4を
介してラック&ピニオン機構5のピニオン6へ連結され
る。ラック軸7はピニオン6と噛合するラック歯7aを
備える。ラック&ピニオン機構5は、ピニオン6の回動
をラック7の軸方向への往復運動へ変換する。ラック軸
7の両端にタイロッド8を介して転動輪としての左右の
前輪9が連結される。ハンドル2を操舵すると、ラック
&ピニオン機構5ならびにタイロッド8を介して前輪9
が揺動される。これにより車両の向きを変えることがで
きる。
【0004】操舵力を軽減するために、アシストトルク
(補助トルク)を供給する電動機10をラック軸7と同
軸的に配置し、電動機10の回動出力をボールねじ機構
11を介して推力に変換してラック軸7に作用させてい
る。ボールねじ機構11は、電動機10のロータに連結
されたナット12と、ラック軸7に形成されたねじ軸7
bとから構成される。ナット12の回動力は、ねじ軸7
bによってラック軸7の軸方向への推力へ変換される。
電動機10で発生させたアシストトルクをラック軸7へ
の推力へ変換して伝達することで、手動操舵力を軽減さ
せている。
【0005】操舵トルクセンサ18によってピニオン6
に作用する手動操舵トルクTを検出し、検出した操舵ト
ルクTに係るトルク信号18aを制御装置20へ供給し
ている。制御装置20は、トルク信号18aに基づいて
電動機駆動信号20aを出力して電動機10の出力パワ
ーを制御する。
【0006】図2は従来の制御装置のブロック構成図で
ある。制御装置20は、補助トルク制御部30と電動機
駆動部40とからなる。補助トルク制御部30は、操舵
トルクセンサ18からのトルク信号18aに基づいて目
標補助トルクを決定し、目標補助トルク信号30aを出
力する。電動機駆動部40は、目標補助トルク信号30
aに基づいて電動機駆動信号20aを出力する。
【0007】補助トルク制御部30は、操舵トルク補償
手段31と、第1目標補助トルク決定手段32と、操舵
トルク微分手段33と、第2目標補助トルク決定手段3
4と、加算手段35と、を備える。
【0008】操舵トルク補償手段31は、操舵トルク信
号18aに対して周波数特性の補正を行って、補正され
た操舵トルク信号31aを出力する。操舵トルク補償手
段31の周波数特性は、ステアリング系の動作が安定に
なるよう設定している。
【0009】第1目標補助トルク決定手段32は、補正
された操舵トルク信号31aに基づいて第1目標補助ト
ルク信号32aを出力する。第1目標補助トルク信号3
2aは、第1目標補助トルクを電動機10で発生させる
ための電動機10の駆動電流(電流の極性を含む)に対
応する信号としている。なお、第1目標補助トルク信号
32aは、電動機10の駆動電圧に対応する信号でもよ
い。
【0010】第1目標補助トルク決定手段32は、補正
された操舵トルク値を入力として第1目標補助トルク値
を出力する操舵トルク−第1目標補助トルク変換テーブ
ルを備える。第1目標補助トルク決定手段32は、補正
された操舵トルク値の絶対値が予め設定した不感帯しき
い値よりも小さければ、第1目標補助トルク値をゼロに
する。第1目標補助トルク決定手段32は、補正された
操舵トルク値が不感帯しきい値を越えていれば、補正さ
れた操舵トルク値に比例した第1目標補助トルク値を出
力する。第1目標補助トルク決定手段32は、補正され
た操舵トルク値が大きくなっても、出力する第1目標補
助トルク値が予め設定した第1目標補助トルク上限値を
越えないよう制限している。
【0011】操舵トルク微分手段33は、操舵トルク信
号18aの単位時間当りの変化量を求め、求めた変化量
を微分トルク信号33aとして出力する。
【0012】第2目標補助トルク決定手段34は、微分
トルク信号33aに基づいて第2目標補助トルク信号3
4aを出力する。第2目標補助トルク信号34aは、第
2目標補助トルクを電動機10で発生させるための電動
機10の駆動電流(電流の極性を含む)に対応する信号
としている。なお、第2目標補助トルク信号34aは、
電動機10の駆動電圧に対応する信号でもよい。
【0013】第2目標補助トルク決定手段34は、微分
トルク値を入力として第2目標補助トルク値を出力する
微分トルク−第2目標補助トルク変換テーブルを備え
る。第2目標補助トルク決定手段34は、微分トルク値
の絶対値が予め設定した不感帯しきい値よりも小さけれ
ば、第2目標補助トルク値をゼロにする。第2目標補助
トルク決定手段34の不感帯しきい値は、第1目標補助
トルク決定手段32の不感帯しきい値よりも小さく設定
している。第2目標補助トルク決定手段34は、微分ト
ルク値が不感帯しきい値を越えていれば、微分トルク値
に比例した第2目標補助トルク値を出力する。第2目標
補助トルク決定手段34は、微分トルク値が大きくなっ
ても、出力する第2目標補助トルク値が予め設定した第
2目標補助トルク上限値を越えないよう制限している。
【0014】加算手段35は、第1目標補助トルク信号
32aと第2目標補助トルク信号34aとを加算し、加
算出力を目標補助トルク信号30aとして出力する。
【0015】電動機駆動部40は、偏差演算回路41
と、PID回路42と、駆動回路43と、を備える。電
動機10側には電動機10に実際に供給されている電流
を検出するための電流検出器(図示しない)が設けられ
ている。電動機電流に対応した駆動電流信号10aは電
動機駆動部40に供給される。
【0016】偏差演算回路41は、目標補助トルク信号
30a(目標補助トルクを発生させるために電動機10
へ供給する電流に対応する信号)と駆動電流信号10a
との偏差を求め、偏差信号41aを出力する。
【0017】PID回路(比例・積分・微分制御回路)
42は、偏差信号41aに基づいて比例・積分・微分の
各演算を行なってPID制御出力信号42aを駆動回路
43へ供給する。駆動回路43は、PID制御出力信号
42aに基づいて電動機駆動信号20aを生成・出力し
て、電動機10へ駆動電流(駆動電圧)を供給する。
【0018】従来の制御装置20は、操舵トルクセンサ
18で検出した運転者の操舵力に応じて第1目標補助ト
ルクを設定するとともに、操舵力の変化分に応じた第2
目標補助トルクを設定し、第1目標補助トルクと第2目
標補助トルクとを加算して得た目標補助トルクに基づい
て、電動機10から供給する補助トルクを制御してい
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来の制御装置20で
は、第1目標補助トルク決定手段32の前段に操舵トル
ク補償手段31を配置して、ステアリング系の動作を安
定させている。電動機10の回動出力は、ボールねじ機
構11、ラック軸7を介して操舵トルクセンサ18へフ
ィードバックされる。電動機10、ボールねじ機構1
1、ラック軸7、操舵トルクセンサ18、操舵トルク補
償手段31、第1目標補助トルク決定手段32、加算手
段35、電動機駆動部40を介して電動機10へ至る制
御閉ループ内において、操舵トルク補償手段31で周波
数特性を補償することで制御閉ループの制御動作安定化
を図っている。
【0020】しかしながら、操舵トルク補償手段31の
出力である補正された操舵トルク信号31aのレベルが
小さく第1目標補助トルク決定手段32の不感帯(不感
帯しきい値よりも小さい範囲)にある場合は、第1目標
補助トルク決定手段32の出力である第1目標補助トル
ク信号32aはゼロに固定される。このために、操舵ト
ルクセンサ18〜第1目標補助トルク決定手段32〜電
動機駆動部40〜電動機10〜操舵トルクセンサ18へ
至る閉ループ(第1目標補助トルク決定手段32を介す
る閉ループ)における閉ループ制御がなされない状態と
なる。すなわち、操舵トルク補償手段31の出力レベル
が第1目標補助トルク決定手段32の不感帯にある場合
は、操舵トルク補償手段31で周波数特性の補償ができ
なくなる。
【0021】一方、操舵トルクセンサ18、操舵トルク
微分手段33、第2目標補助トルク決定手段34、加算
手段35、電動機駆動部40、電動機10〜操舵トルク
センサ18へ至る閉ループ(第2目標補助トルク決定手
段34を介する閉ループ)も存在する。このため、操舵
トルク値の絶対値が小さくて第1目標補助トルク決定手
段32の不感帯に入っている場合でも、操舵トルク値の
単位時間当り変動分(操舵トルク微分手段33の出力で
ある微分トルク信号33a)が第2目標補助トルク決定
手段34の不感帯しきい値を越える場合は、操舵トルク
の変動分に基づく補助トルクが供給されることになる。
しかしながら、第2目標補助トルク決定手段34を介す
る閉ループに対しては、その閉ループの制御動作を安定
にするために周波数特性を調整する補償手段を備えてい
ない。このため、第2目標補助トルク決定手段34を介
する閉ループのみに基づく制御動作がなされた場合、そ
の制御動作が不安定になる虞れがある。
【0022】従来の制御装置20において、第2目標補
助トルクの比率を増加させてより軽快な操舵感が得られ
るようにすると、タイヤ接地係数μが小さい路面(例え
ば雪上等)で、手動操舵力が小さい場合(操舵トルク補
償手段31の出力レベルが第1目標補助トルク決定手段
32の不感帯にある場合)には、路面とタイヤとの摩擦
が小さいことと、操舵トルク補償手段31による制御ル
ープの安定化機能が十分に機能しなくなくなることとか
ら、ステアリング系が不安定となり、例えばハンドル2
が振動するような状態になることがある。このため、従
来の制御装置20において、操舵感をより快適にするた
めに第2目標補助トルクの比率を増加させることは、ス
テアリング系の制御動作安定化との兼ね合いで限界があ
った。
【0023】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、軽快な操舵感を得るとともにステアリ
ング系の制御動作安定化を図ることのできる電動パワー
ステアリング装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵ト
ルク微分手段と第2目標補助トルク決定手段との間に微
分トルク補償手段を設けるとともに、操舵トルクセンサ
と第1目標トルク決定手段との間に操舵トルク補償手段
を設け、この操舵トルク補償手段の周波数特性と微分ト
ルク補償手段の周波数特性とをそれぞれ異ならせたこと
を特徴とする。これにより、ステアリング系の安定を保
ったままで、操舵トルク変動分(操舵トルク微分手段の
出力)に応じた補助トルク(第2目標補助トルク)を大
きく設定できる。よって、タイヤ接地係数μの小さい路
面においてもステアリング系の安定化を図りつつ、慣性
力を感じさせない軽快な操舵感を得ることが可能にな
る。
【0025】なお、微分トルク補償手段の補償を車速に
応動させた構成としてもよい。これにより、各車速に応
じた最適な操舵感を得ることができる。
【0026】更に、操舵トルクセンサと第1目標トルク
決定手段との間に操舵トルク補償手段を設けるととも
に、操舵トルク補償手段の周波数特性と微分トルク補償
手段の周波数特性とをそれぞれ異ならせるようにしても
よい。操舵トルクに基づく制御ループと操舵トルクの微
分値に基づく制御ループとのそれぞれ制御特性に合せた
補償を行なうことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。電動パワーステアリング装置
の構造は、図1に示したものと基本的に同じであり、そ
の構造ならびに動作については前述した通りである。な
お、図1中の符号19は車速センサ、符号19aは車速
信号である。車速センサ19ならびに車速信号19aは
後述する他の制御装置20Bで使用するものである。
【0028】図3はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の制御装置のブロック構成図である。この発明
に係る制御装置20Aは、補助トルク制御部30Aと、
電動機駆動部40とからなる。電動機駆動部40の構成
は、図2に示した従来のものと同じである。補助トルク
制御部30Aは、操舵トルク微分手段33と第2目標補
助トルク決定手段34との間に、微分トルク補償手段3
6を備える。
【0029】微分トルク補償手段36は、操舵トルク微
分手段33から供給される微分トルク信号33aに対し
て、微分トルク信号33aの周波数特性を補正した微分
トルク補正信号36aを出力する。微分トルク補正信号
36aは、第2目標補助トルク決定手段34へ供給され
る。微分トルク補償手段36は、位相補償回路やローパ
スフィルタ(低域通過フィルタ)を用いて構成してい
る。微分トルク補償手段36は、微分トルク信号33a
の不要な周波成分を減衰させた微分トルク補正信号36
aを出力する。周波数特性の補正例を図5の実線で示
す。周波数の利得ならびに位相の補正特性は、第2目標
補助トルク決定手段34を介する閉ループの制御特性を
考慮して、その閉ループの制御動作が安定になるように
設定している。
【0030】操舵トルク補償手段31、操舵トルク微分
手段33、微分トルク補償手段36は、電子回路で構成
してもよい。また、操舵トルクセンサ18から出力され
るアナログのトルク信号18aをD/A変換器を用いて
デジタルトルク信号へ変換した後に、デジタル演算処理
によって操舵トルク補償、操舵トルク微分、微分トルク
補償を行なうようにしてもよい。この場合、操舵トルク
補償手段31、操舵トルク微分手段33、微分トルク補
償手段36は、デジタルフィルタやデジタル演算回路と
制御ソフトとを利用して構成することができる。
【0031】この発明に係る制御装置20Aは、操舵ト
ルク微分手段33と第2目標補助トルク決定手段34と
の間に微分トルク補償手段36を設け、この微分トルク
補償手段36で微分トルク信号33aの周波数特性を第
2目標補助トルク決定手段34を介する閉ループ制御系
の制御動作が安定になるように補正する構成としたの
で、ステアリング系の安定を保ったままで、操舵トルク
変動分(操舵トルク微分手段33の出力)に応じた補助
トルク(第2目標補助トルク)を大きく設定できる。よ
って、タイヤ接地係数μの小さい路面においてもステア
リング系の安定化を図りつつ、慣性力を感じさせない軽
快な操舵感を得ることができる。
【0032】操舵トルク補償手段31の周波数の補正特
性は、第1目標補助トルク決定手段32を介する閉ルー
プの制御特性を考慮して、その閉ループの制御動作が安
定になるように設定している。微分トルク補償手段36
の周波数の補正特性は、第2目標補助トルク決定手段3
4を介する閉ループの制御特性を考慮して、その閉ルー
プの制御動作が安定になるように設定している。このよ
うに、操舵トルク補償手段31の周波数特性と微分トル
ク補償手段36の周波数特性をそれぞれ異ならせている
ので、操舵トルクに基づく制御ループと操舵トルクの微
分値に基づく制御ループとのそれぞれ制御特性に合せた
補償を行なうことができる。
【0033】図4はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の他の制御装置のブロック構成図である。この
発明に係る他の制御装置20Bは、補助トルク制御部3
0Bと、電動機駆動部40とからなる。電動機駆動部4
0の構成は、図2に示した従来のものと同じである。補
助トルク制御部30Bは、操舵トルク微分手段33と第
2目標補助トルク決定手段34との間に、車速対応型の
微分トルク補償手段37を備える。
【0034】車速対応型の微分トルク補償手段37は、
車速センサ19から供給される車速信号19aに基づい
て、微分トルク信号33aの周波数特性補正量を可変す
る。この微分トルク補償手段37は、高車速になるほど
ある周波数帯域の利得の減衰の度合を弱くするよう構成
している。
【0035】図5は微分トルク補償手段における周波数
特性の利得ならびに位相の補正例を示すグラフであり、
実線よりも点線のほうが高車速の特性である。図5
(a)は周波数特性の利得の補正例を示している。図5
(a)において、横軸は周波数、縦軸は微分トルク補償
手段37の利得である。微分トルク補償手段37は、入
力された微分トルク信号33aに対して、例えば10H
zから50Hzまでの利得を減衰させた信号を微分トル
ク補正信号37aとして出力する。微分トルク補償手段
37は、低車速時には上記特定周波成分の減衰量を大き
く設定し、高車速になるほど上記特定周波成分の減衰量
を小さく設定する。従って、高車速になるほど、微分ト
ルク信号33aの周波数成分により近い周波数成分を有
する微分トルク補正信号37aが第2目標補助トルク決
定手段34に供給される。
【0036】図5(b)は位相の補正例を示している。
図5(b)において、横軸は周波数、縦軸は位相であ
る。微分トルク補償手段37は、入力された微分トルク
信号33aに対して、例えば5Hzから20Hzまでの
周波数成分の位相を遅らせて、逆に20Hzから60H
zまでの周波数成分の位相を進めて、その信号を微分ト
ルク補正信号37aとして出力する。微分トルク補償手
段37は、低車速時には位相の遅れ量および進み量を大
きく設定し、高車速になるほど位相の遅れ量および進み
量を小さく設定する。従って、高車速になるほど、微分
トルク信号33aの位相により近い位相を有する微分ト
ルク補正信号37aが第2目標補助トルク決定手段34
に供給される。
【0037】車速対応型の微分トルク補償手段37は、
図5に示したように、高車速になるほど補正の程度を少
なくする構成としているので、高車速時には低車速時よ
りもさらに軽快な操舵感を提供することができる。
【0038】操舵トルク補償手段31の周波数の補正特
性は、第1目標補助トルク決定手段32を介する閉ルー
プの制御特性を考慮して、その閉ループの制御動作が安
定になるように設定している。微分トルク補償手段37
の周波数の補正特性は、第2目標補助トルク決定手段3
4を介する閉ループの制御特性を考慮して、その閉ルー
プの制御動作が安定になるように設定している。このよ
うに、操舵トルク補償手段31の周波数特性と微分トル
ク補償手段37の周波数特性をそれぞれ異ならせている
ので、操舵トルクに基づく制御ループと操舵トルクの微
分値に基づく制御ループとのそれぞれ制御特性に合せた
補償を行なうことができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る電動
パワーステアリング装置は、操舵トルク微分手段と第2
目標補助トルク決定手段との間に微分トルク補償手段を
設けるとともに、操舵トルクセンサと第1目標トルク決
定手段との間に操舵トルク補償手段を設け、この操舵ト
ルク補償手段の周波数特性と微分トルク補償手段の周波
数特性とをそれぞれ異ならせたので、ステアリング系の
安定を保ったままで、操舵トルク変動分(操舵トルク微
分手段の出力)に応じた補助トルク(第2目標補助トル
ク)を大きく設定できる。よって、タイヤ接地係数μの
小さい路面においてもステアリング系の安定化を図りつ
つ、慣性力を感じさせない軽快な操舵感を得ることが可
能になる。
【0040】 なお、操舵トルクに基づく制御ループと操
舵トルクの微分値に基づく制御ループとのそれぞれ制御
特性に合せた補償を行なうことができる。 操舵トルク変
動分(操舵トルク微分手段の出力)に対する補償手段
(微分トルク補償手段)と操舵トルク信号に対する補償
手段(操舵トルク補償手段)とをそれぞれ独立にかつ並
列に設けているので、操舵トルク補償手段側に位相遅れ
が生じている場合でも、操舵トルク補償手段側の位相遅
れの影響を受けることなく、操舵トルク変動分に基づく
制御ができるので、慣性感のないすっきりした操舵感
(操舵フィーリング)を得ることができる。また、操舵
トルク信号に基づいて第1補助目標補助トルクを決定す
る第1目標補助トルク決定手段の不感帯領域も任意に設
定できるので、しっかりとした操舵 感を提供することが
できる。
【0041】 また、微分トルク補償手段の補償程度を車
速に応動させた構成とすることで、各車速に応じた最適
な操舵感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
模式構造図
【図2】従来の制御装置のブロック構成図
【図3】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
制御装置のブロック構成図
【図4】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
他の制御装置のブロック構成図
【図5】微分トルク補償手段における周波数特性の補正
例を示すグラフ
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、10…電動機、18
…操舵トルクセンサ、19…車速センサ、20,20
A,20B…制御装置、30,30A,30B…補助ト
ルク制御部、31…操舵トルク補償手段、32…第1目
標補助トルク決定手段、33…操舵トルク微分手段、3
4…第2目標補助トルク決定手段、35…加算手段、3
6,37…微分トルク補償手段、40…電動機駆動部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−340270(JP,A) 特開 平5−112251(JP,A) 特開 平5−238410(JP,A) 特開 平8−198124(JP,A) 特開 平4−299085(JP,A) 特開 昭63−306969(JP,A) 特開 平2−306877(JP,A) 特開 平9−86422(JP,A) 特開 平5−124531(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 5/04 B62D 6/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング系に補助トルクを付加する
    電動機と、ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵
    トルクセンサと、前記操舵トルクセンサからの信号に基
    づいて前記電動機が発生するべき目標補助トルクを決定
    する補助トルク制御部と、前記補助トルク制御部からの
    目標補助トルク信号に基づいて前記電動機を駆動する電
    動機駆動部と、を備えてなり、 前記補助トルク制御部は、前記操舵トルクセンサからの
    信号に基づき第1目標補助トルクを決定する第1目標補
    助トルク決定手段と、前記操舵トルクセンサからの信号
    に基づき操舵トルクの微分値を求める操舵トルク微分手
    段と、この操舵トルク微分手段からの信号に基づき第2
    目標補助トルクを決定する第2目標補助トルク決定手段
    と、前記第1目標補助トルク決定手段からの信号と前記
    第2目標補助トルク決定手段からの信号とを加算して前
    記目標補助トルクを決定する加算手段と、を備えて構成
    された電動パワーステアリング装置において、 前記操舵トルク微分手段と前記第2目標補助トルク決定
    手段との間に微分トルク補償手段を設けるとともに、前
    記操舵トルクセンサと前記第1目標トルク決定手段との
    間に操舵トルク補償手段を設け、この操舵トルク補償手
    段の周波数特性と前記微分トルク補償手段の周波数特性
    とをそれぞれ異ならせたことを特徴とする電動パワース
    テアリング装置。
  2. 【請求項2】 車速を検出する車速センサを設け、この
    車速センサからの信号に基づき前記微分トルク補償手段
    の補償を車速に応動させたことを特徴とする請求項1記
    載の電動パワーステアリング装置。
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