JPH10270115A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JPH10270115A
JPH10270115A JP9075869A JP7586997A JPH10270115A JP H10270115 A JPH10270115 A JP H10270115A JP 9075869 A JP9075869 A JP 9075869A JP 7586997 A JP7586997 A JP 7586997A JP H10270115 A JPH10270115 A JP H10270115A
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Osamu Ito
修 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サブコネクタ単独時に雄端子金具を保護しつ
つ、全体の小型化を図るコネクタを提供すること。 【解決手段】 サブコネクタ2は、雄端子金具4を収容
可能なハウジング9と、このハウジング9に対して三段
階に係止可能な可動保護部材10とからなる。可動保護
部材10がハウジング9に対して最も浅く係合した保護
位置では、雄端子金具4のタブ部20の先端部分が僅か
に端子保護面24から突出する程度とされている。この
ため、サブコネクタ2単独時でも雄端子金具4は保護さ
れる。また、ハウジング9と可動保護部材10とが組み
付くと前後に渡ってほぼ面一となるため、全体の小型化
が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタ、特に複
数のサブコネクタを備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】図14及び15には、フレーム51の内
部に複数のサブコネクタ50を収容するタイプのコネク
タ54を示した。各々のサブコネクタ50には、雄側の
端子金具52が装着されており、この端子金具52の先
端部分の保護のためにサブコネクタ50の前端面には各
端子金具52を覆うようにしてフード部53が備えられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、フレーム5
1側にはサブコネクタ50を隔てるための区画壁55が
設けられており、サブコネクタ50がフレーム51に組
付けられたときには、区画壁55とフード部53とは重
なり合った二重壁となっている。つまり、この部分では
端子金具52の保護が二重になされていることになる。
ところで、サブコネクタ50のフード部53は雌側のハ
ウジングを受け入れる部分であるため、端子金具が収容
されている部分よりも一回り大きくなる。しかし、図に
示すようなフレーム51内に収容させるようなもので
は、サブコネクタ全体をフード部53の大きさに合わせ
て形成するようにしないと、内部でがたつきを生じてし
まう。この結果、区画壁同士の間隔は広げられたフード
部の寸法に合わせて設定されることになり、フレーム5
1の大型化、ひいてはコネクタ54全体の大型化につな
がることとなっていた。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その課題は、サブコネクタ単独時に雄端子金具を保
護しつつ、全体の小型化を図るコネクタを提供するとこ
ろにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1の発明に係るコネクタは、全体が枠状をな
し内部が区画壁によって複数の収容室に仕切られたフレ
ームと、雄端子金具を内部に収容し前記各収容室へ組み
込み可能に形成された複数のサブコネクタとを備えてな
るコネクタであって、前記サブコネクタはその前面から
雄端子金具の先端部が露出するようになっているととも
に、前記区画壁がこれら露出された雄端子金具の先端部
を保護する保護壁を兼ねた構成となっていることを特徴
とするものである。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
であって、前記サブコネクタの前面側には、前記フレー
ムに組付けられる前には前記雄端子金具の先端部を取り
囲む保護位置にあり、前記サブコネクタがフレームに組
み付けられた後、相手側コネクタの嵌合動作に伴って前
記雄端子金具を露出させるよう前記サブコネクタのハウ
ジング側へ退避した後退位置に移動可能な可動保護部材
が設けられていることを特徴とする。請求項3の発明
は、請求項2に記載のものであって、前記サブコネクタ
のハウジング内には前記雄端子金具と弾性的に係合して
雄端子金具の抜けを規制する弾性係止片が形成される一
方、前記可動保護部材にはこの可動保護部材が後退位置
へ移動したときに前記弾性係止片の撓み領域に移動して
弾性係止片の解離方向の動作を規制する規制片が形成さ
れていることを特徴とする。
【0007】
【発明の作用および効果】請求項1の発明によれば、複
数個のサブコネクタに雄端子金具を収容しておき、これ
らのサブコネクタをフレームの各収容室に装着すること
によりコネクタの組付けが終了する。その場合、各サブ
コネクタの前面からは雄端子金具の先端部が露出してい
るが、フレームに組み込んだ状態では区画壁がこれら露
出した先端部を保護する保護壁を兼ねているため、雄端
子金具の保護が達成される。従来であれば、雄端子金具
を収容するコネクタは一般にハウジングの先端部がフー
ド部となって雌側のハウジングを受け入れかつ雄端子金
具の先端部を保護するようにしているが、本発明ではこ
のフード部の役割を区画壁が果たしている。したがっ
て、サブコネクタ側にはフード部を設ける必要がない
分、つまり少なくともその厚みに相当する分だけ、コネ
クタ全体の構造を小型化できる。
【0008】請求項2の発明によれば、サブコネクタの
単体時には、可動保護部材が保護位置にあって雄端子金
具の先端部を取り囲んでいるため、フレームへの組み込
み前の状態での端子金具保護が達成される。また、フレ
ームへの組み込みがなされた後に、相手側コネクタとの
嵌合がなされると、可動保護部材は後退位置へ移動して
雄端子金具を露出させるようになるため、相手側端子金
具との電気的接続が可能となる。請求項3の発明によれ
ば、サブコネクタの雄端子金具はハウジング内の弾性係
止片によって一次係止されている。相手側コネクタとの
嵌合によって可動保護部材が後退位置へ移動すると、規
制片が弾性係止片の撓み領域へ移動するため、弾性係止
片は撓みが規制される。つまり、雄端子金具に対する係
合を解離する方向への動作が規制されるため、雄端子金
具はこれによって二次係止される結果、抜け止めが二重
に達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、図1〜図13を参照しつつ説明する。図11あるい
は図12に示すように本実施形態のコネクタ1は、それ
ぞれに雄端子金具4を収容可能な計4つのサブコネクタ
2と、各サブコネクタ2を一括して収容可能なフレーム
3とから構成される。
【0010】フレーム3は合成樹脂によりボックス状に
形成されており、内部は各サブコネクタ2を収容可能な
収容空間6となっている(図11参照)。一方、各サブ
コネクタ2には図13に示すように、フレーム3に対す
る位置決め突部7がそれぞれ設けられている。これら
は、サブコネクタ2をフレーム3に挿入する際に、フレ
ーム3の内壁面の対応位置に形成された位置決め溝(詳
しく図示しない)へ嵌まり込むことで、挿入時の案内の
役割を果たすようになっている。また、各サブコネクタ
2が正規の深さ位置にまで嵌め込まれたときには、各サ
ブコネクタ2及びフレーム3の対応位置との間で構成さ
れるロック手段8によってサブコネクタ2の抜け防止が
図られている。
【0011】前記した収容空間6において、フレーム3
の前端面(図示しない相手側コネクタと嵌合する面側)
側には、幅方向へ等間隔毎に区画壁5が設けられてお
り、各サブコネクタ2に対する相手側コネクタの嵌合動
作を案内できるようにしている。なお、この区画壁5
は、サブコネクタ2が収納空間6内に組み付けられた後
には、雄端子金具4の先端部を保護するための保護壁と
しても機能するようになる。サブコネクタ2は、雄端子
金具4を収納可能なハウジング9と、このハウジング9
に対して移動可能に組み付けられる可動保護部材10と
からなる。
【0012】ハウジング9は合成樹脂により略直方体状
に形成されており、内部には雄端子金具4を収納すると
ともに、フレーム3内に相手側コネクタハウジングが嵌
め込まれたときには、その前面は相手側コネクタハウジ
ングの前面と突き当てられ、この状態で雌雄の端子金具
が電気的に接続した状態となる。ハウジング9の前方側
は後方側よりも一回り小さくされた嵌込み部30とさ
れ、可動保護部材10の内部に嵌め込まれる。この嵌込
み部30は可動保護部材10が組み付けられると、後方
側とほぼ面一となるようにされている。このため、可動
保護部材10が設けられても、サブコネクタ2は大きく
ならないようにされている。ハウジング9の中央部分に
は雄端子金具4を収容する端子収容部11とされてお
り、この実施形態の場合は、上下二列に配列できるよう
形成されている。端子収容部11の後側は雄端子金具4
を挿入するための端子収容口11Aとされている(図4
参照)。
【0013】端子収容部11の中央部分には、上下の壁
面から撓み変形可能なランス12が前方に向かって突設
されている。このランス12の先端部分には、端子係合
爪12Aが設けられており、雄端子金具4のランス係合
部13に係合して一次係止させる。また、上下の端子収
容部11を隔てる壁面の先端部分は、やや幅厚にされか
つこの部分には後端面から長さ方向に沿ってレール状に
スタビライザ係合部14が形成され、雄端子金具4に形
成されたスタビライザ21の挿入を案内するとともに、
反転姿勢での挿入を規制する。また、端子収容部11の
うち、ランス12よりも前方部分は外方(ランス12の
撓み方向)に開放されている。端子収容部11の長さ
は、後述する雄端子金具4よりも短くされているため、
雄端子金具4が端子収容部11に装着されると、雄端子
金具4のタブ部20はハウジング9から突出した状態と
なる。
【0014】ハウジング9の左右壁面15には、前後に
ほぼ等ピッチで三種類の係止突起16,17,18が設
けられており、後述する可動保護部材10を3位置に保
持できるようにしている。ここで各々のピッチ幅は、後
述する可動保護部材10の係止縁19の長さとほぼ同じ
か、それよりもやや広くされている。係止突起のうち、
最前列に位置する仮係止突起16は左右両側面15にお
いて、それぞれ上下に一対設けられており、その前端面
側はテーパー状に切り落とされて可動保護部材10の嵌
め込み動作を案内する案内面16Aとされ、後端面はほ
ぼ直角に切り落とされている。後述する可動保護部材1
0の係止縁19が、この仮係止突起16を乗り越えて係
合すると可動保護部材10は保護位置に保持されるよう
になる。
【0015】次に、この仮係止突起16の後方には二重
係止突起17が上下一対に突設されている。この二重係
止突起17の前端側にも案内面17Aが形成されている
が、その立ち上がり角度は仮係止突起16における案内
面16Aよりも鈍角とされている。このため、可動保護
部材10の係止縁19が仮係止突起16を乗越えるとき
の力は、二重係止突起17を乗越えるときよりも小さな
力で済む。係止縁19が二重係止突起17を乗り越えて
係合すると可動保護部材10は二重係止位置に保持され
る。さらに、二重係止突起17の後方には嵌合突起18
が設けられている。嵌合突起18は、左右壁面15のほ
ぼ中央に突設されており、その前端部分には案内面18
Aが形成されている。係止縁19がこの嵌合突起18を
乗り越えて係合すると可動保護部材10は嵌合位置に保
持される。
【0016】雄端子金具4は導通性金属板を折り曲げて
形成されており、先端部分には相手側の雌端子金具(図
示せず)に挿入されるタブ部20が設けられる。このタ
ブ部20の後方には一対のスタビライザ21が形成され
ており、雄端子金具4が端子収容部11に装着される
と、スタビライザ係合部14の後方に位置する。スタビ
ライザ21が突設された面とは反対側の面には、ランス
係合部13が形成されて、ランス12の端子係合爪12
Aが係合する。また、雄端子金具4の後部には電線をカ
シメ着けておくバレル部22が設けられる。なお、雄端
子金具4は、図2に示すように大きさの異なる二種類の
ものが使用されている。
【0017】可動保護部材10は合成樹脂により形成さ
れており、ハウジング9に対して前後方向に三つの異な
る位置(前述の保護位置、二重係止位置、及び嵌合位
置)で係合可能に組み付けられる。可動保護部材10は
有底の角筒状に形成され、その前面には雄端子金具4の
タブ部20を挿通可能なタブ孔23が形成された端子保
護面24とされる。タブ孔23は雄端子金具4の位置に
合わせて設けられており、端子保護面24の開口縁から
内方へ向けて拡開するように開口され、雄端子金具4の
タブ部20の差し込みを円滑に行うことができるように
してある。また、可動保護部材10の各側面はハウジン
グ9の嵌込み部30を受け入れ可能な保護面となってい
る。各々の保護面は、スリット27により後方部分が分
離されているため、拡開方向に撓み変形可能とされる。
【0018】これらの保護面のうち長辺側(ハウジング
9においてランス12が形成される面側に対応する位
置)に形成されるものは、一対の規制面25とされる。
この規制面25は可動保護部材10とハウジング9とが
組み付けられると、ランス12に対して外側から接する
ように位置して、ランス12が外方に撓み変形するのを
規制する。規制面25の先端部分の内側部分は、肉薄に
されて逃がし部28が形成されている。また、残りの両
保護面(すなわち、ハウジング9側において係止突起1
6,17,18が設けられる面側に対応する位置)は拡
開変形可能な係合面26とされる。係合面26の中央部
分は開口されており、後端部分には係止縁19が形成さ
れる。この係止縁19は、三つの係止突起16,17,
18に組み付いて、ハウジング9と可動保護部材10と
の係合を行う。
【0019】このうち、係止縁19が仮係止突起16に
係止する保護位置は、サブコネクタ2が組み立てられて
フレーム3に組付けられる前の状態にある。このときに
は、雄端子金具4のタブ部20はタブ孔23を僅かに貫
通しており、その先端部分のみが端子保護面24から突
出している(図3,4,6を参照)。このため、サブコ
ネクタ2が単独である場合にも、雄端子金具4のタブ部
20は変形等から保護されている。また、この保護位置
では、規制面25の逃がし部28がランス12の先端部
分に位置するようになっている。このため、保護位置で
はランス12は弾性変形可能とされており、雄端子金具
4は端子収容部11に対して抜き差し可能とされる。
【0020】次に、係止縁19が二重係止突起17に係
合する二重係止位置では、タブ部20はさらにタブ孔2
3から突出する。この二重係止位置は、サブコネクタ2
をフレーム3の収容空間6の内部に挿入して、コネクタ
1の組付けが完了した状態に該当する(図7,8,12
を参照)。二重係止位置では、規制面25の先端部分は
ランス12の先端部分を外側から覆うように組み付いて
いる。このため、ランス12は外方に撓み変形し難くな
るため、雄端子金具4はほぼ二重係止された状態とな
る。最後に、係止縁19が嵌合突起18に係合した嵌合
位置では、可動保護部材10の端子保護面24はハウジ
ング9の前端部分に当接している。この嵌合位置は、図
示しない相手側の雌コネクタとコネクタ1とが嵌合位置
に至る際に、雌コネクタの前端面(両コネクタ同士が嵌
合に際して当接する面側)によって可動保護部材10が
押圧されて、後退することで達成されるものである(図
9,10を参照)。嵌合位置では、規制面25はランス
12の外方から完全に覆い付くため、ランス12は撓み
変形ができず、雄端子金具4は二重係止されている。
【0021】次に、上記のように構成された本実施形態
の作用効果について説明する。まず、ハウジング9と可
動保護部材10とを組み付けて保護位置にする。つま
り、可動保護部材10の後側からハウジング9の嵌込み
部30を押入れると、壁面15の仮係止突起16と可動
保護部材10の係止縁19が当接する。ここで両部材
9,10を押し込むと、係止縁19が案内面16Aに乗
り上げるため、係合面26が拡開方向に撓み変形する。
さらに押圧すると、係止縁19が仮係止突起16を乗り
越えて係合面26が復帰変形するとともに、保護位置に
至る。なお、保護位置にあるときには、ランス12の外
方に規制面25の逃がし部28が位置しているため、ラ
ンス12は弾性変形可能とされている。
【0022】次に、雄端子金具4をハウジング9の端子
収容部11に装着する。雄端子金具4を端子収容口11
A側から押し入れると、雄端子金具4によってランス1
2が押されて外方に撓み変形する。そして、雄端子金具
4が所定の位置に達すると、ランス12が戻り変形しつ
つ、端子係合爪12Aがランス係合部13に係合する。
こうして、雄端子金具4が一次係止される。このとき、
端子保護面24のタブ孔23から、雄端子金具4のタブ
部20の先端が僅かに突出することになる。この操作時
において、タブ孔23は端子保護面24の後面側に斜面
を形成しつつ、大きく開口されている。このため、タブ
部20の位置とタブ孔23の位置との間に多少の位置ズ
レが生じていても、タブ部20はこの斜面に沿うように
して端子保護面24の前面側に突出することができる。
【0023】また、仮係止突起16の案内面16Aの傾
斜は、二重係止突起17の案内面17Aの傾斜よりも小
さくされているため、係止縁19が仮係止突起16を乗
越えるときの力は、二重係止突起17を乗越えるときよ
りも小さな力でよい。このため、保護位置に至った係止
縁19は、そのままの勢いで二重係止突起17を乗越え
て二重係止位置に移動し難くなっている。
【0024】このようにして保護位置に組み付けたサブ
コネクタ2を、図11に示すようにフレーム3に組付け
る。サブコネクタ2をフレーム3の収容空間6に押し込
むと、所定の位置において区画壁5の後端と可動保護部
材10の端子保護面24とが当接する。そこで、このま
まサブコネクタ2を押し入れると、端子保護面24が後
方位置に押圧されて係止縁19が二重係止突起17の案
内面17Aに乗り上げるため、係合面26が拡開変形す
る。そのまま押し込むと、係止縁19が二重係止突起1
7を乗り越えて係合し、係合面26は復帰変形する。こ
の二重係止位置では、ランス12の撓み領域に規制面2
5の先端部分が位置するため、雄端子金具4は端子収容
部11に対してほぼ二重係止される。また、この位置で
はタブ部20は端子保護面24の前方に突出している
が、フレーム3の区画壁5が雄端子金具4を保護してい
る。
【0025】こうして、コネクタ1の組付けが完了する
(図12を参照)。この後には、図示しない雌側のコネ
クタとコネクタ1とを嵌合させる。この嵌合の際には、
雌側のコネクタの前面によって可動保護部材10の端子
保護面24が押圧される。このため、係止縁19は嵌合
突起18の案内面18Aを乗り越えて係合する。この嵌
合位置では、ランス12のほぼ全長に渡って規制面25
が覆うため、雄端子金具4は二重係止される。また、こ
のとき、タブ部20は相手側の雌端子金具に嵌合するた
め、両コネクタ間の電気的接続が図られる。このよう
に、本実施形態によれば、複数個のサブコネクタ2に雄
端子金具4を収容しておき、これらのサブコネクタ2を
フレーム3の各収容空間6に装着することによりコネク
タ1の組付けが終了する。その場合、各サブコネクタ2
の前面からは雄端子金具4のタブ部20が露出している
が、フレーム3に組み込んだ状態では区画壁5がこれら
露出したタブ部20を保護する保護壁を兼ねているた
め、雄端子金具4の保護が達成される。
【0026】従来は、雄端子金具を収容するコネクタは
一般にハウジングの先端部がフード部となって雌側のハ
ウジングを受け入れかつ雄端子金具の先端部を保護する
ようにしているが、本実施形態ではこのフード部の役割
を区画壁5が果たしている。したがって、サブコネクタ
2側にはフード部を設ける必要がない分、つまり少なく
ともその厚みに相当する分だけ、コネクタ1全体の構造
を小型化できる。また、サブコネクタ2の単体時には、
可動保護部材10が保護位置にあって雄端子金具4のタ
ブ部20を取り囲んでいるため、フレーム3への組み込
み前の状態での端子金具4の保護が達成される。また、
フレーム3への組み込みがなされた後に、相手側コネク
タとの嵌合がなされると、可動保護部材10は嵌合位置
へ移動して雄端子金具4を露出させるようになるため、
相手側端子金具との電気的接続が可能となる。
【0027】さらに、サブコネクタ2の雄端子金具4は
相手側コネクタとの嵌合によって可動保護部材10が後
退位置へ移動すると、規制面25がランス12の撓み領
域へ移動するため、ランス12は撓み変形が規制され
る。つまり、雄端子金具4に対する係合を解離する方向
への動作が規制されるため、雄端子金具4はこれによっ
て二次係止される結果、抜け止めが二重に達成される。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例え
ば次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含ま
れる。可動保護部材から後方に突設される保護面は、面
状である必要はない。例えば、端子保護面の頂点から角
柱状のものを突設させてもよい。そのようなものでは、
可動保護部材を軽量小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態においてサブコネクタを組付ける前
の側面図
【図2】サブコネクタを組付ける前の平面図
【図3】サブコネクタが保護位置にあるときの側面図
【図4】サブコネクタが保護位置にあるときの側断面図
【図5】サブコネクタが保護位置にあるときの正面図
【図6】サブコネクタが保護位置にあるときの平面図
【図7】サブコネクタが二重係止位置にあるときの側面
【図8】サブコネクタが二重係止位置にあるときの側断
面図
【図9】サブコネクタが嵌合位置にあるときの側面図
【図10】サブコネクタが嵌合位置にあるときの側断面
【図11】複数のサブコネクタをフレームに組付ける前
の側断面図
【図12】コネクタを組み付けた後の側断面図
【図13】コネクタを組み付けた後の正面図
【図14】従来例におけるコネクタの正面図
【図15】同例におけるコネクタの側断面図
【符号の説明】
1…コネクタ 2…サブコネクタ 3…フレーム 4…雄端子金具 5…区画壁 6…収容空間(収容室) 10…可動保護部材 12…ランス(弾性係止片)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体が枠状をなし内部が区画壁によって
    複数の収容室に仕切られたフレームと、雄端子金具を内
    部に収容し前記各収容室へ組み込み可能に形成された複
    数のサブコネクタとを備えてなるコネクタであって、 前記サブコネクタはその前面から雄端子金具の先端部が
    露出するようになっているとともに、前記区画壁がこれ
    ら露出された雄端子金具の先端部を保護する保護壁を兼
    ねた構成となっていることを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のものであって、前記サ
    ブコネクタの前面側には、前記フレームに組付けられる
    前には前記雄端子金具の先端部を取り囲む保護位置にあ
    り、前記サブコネクタがフレームに組み付けられた後、
    相手側コネクタの嵌合動作に伴って前記雄端子金具を露
    出させるよう前記サブコネクタのハウジング側へ退避し
    た後退位置に移動可能な可動保護部材が設けられている
    ことを特徴とするコネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のものであって、前記サ
    ブコネクタのハウジング内には前記雄端子金具と弾性的
    に係合して雄端子金具の抜けを規制する弾性係止片が形
    成される一方、前記可動保護部材にはこの可動保護部材
    が後退位置へ移動したときに前記弾性係止片の撓み領域
    に移動して弾性係止片の解離方向の動作を規制する規制
    片が形成されていることを特徴とするコネクタ。
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