JPH10264865A - 階段昇降可能な自走運搬装置 - Google Patents
階段昇降可能な自走運搬装置Info
- Publication number
- JPH10264865A JPH10264865A JP9073658A JP7365897A JPH10264865A JP H10264865 A JPH10264865 A JP H10264865A JP 9073658 A JP9073658 A JP 9073658A JP 7365897 A JP7365897 A JP 7365897A JP H10264865 A JPH10264865 A JP H10264865A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- self
- mounting table
- ground
- propelled
- traveling body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Handcart (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 装置自体の大型化や自走体への過剰なモーメ
ント等の負荷をなくして載置台の昇降動作を可能にす
る。 【解決手段】 ベルトクローラ2Bのみを駆動モータ2
Cにより駆動することにより階段を昇降できるようにす
るとともに平坦地では平坦地走行輪7、8のみを接地さ
せて走行させるように構成した自走体2と、自走体2の
上面に搭載可能に設けられ、自走体2の走行方向に沿っ
て相対方向に移動可能、かつ、自立可能であって地面に
対して垂直方向に移動することができる載置台3とを有
し、自走体2は、非自立状態にある載置台3を上面に搭
載可能な位置と自立状態にある載置台3の垂直移動を可
能にする位置とに変位可能であり、載置台3は、自立し
た状態にて自らの下面から自走体2が離れることで自走
体2の高さとほぼ同じ高さの位置と地面との間で垂直移
動することを特徴としている。
ント等の負荷をなくして載置台の昇降動作を可能にす
る。 【解決手段】 ベルトクローラ2Bのみを駆動モータ2
Cにより駆動することにより階段を昇降できるようにす
るとともに平坦地では平坦地走行輪7、8のみを接地さ
せて走行させるように構成した自走体2と、自走体2の
上面に搭載可能に設けられ、自走体2の走行方向に沿っ
て相対方向に移動可能、かつ、自立可能であって地面に
対して垂直方向に移動することができる載置台3とを有
し、自走体2は、非自立状態にある載置台3を上面に搭
載可能な位置と自立状態にある載置台3の垂直移動を可
能にする位置とに変位可能であり、載置台3は、自立し
た状態にて自らの下面から自走体2が離れることで自走
体2の高さとほぼ同じ高さの位置と地面との間で垂直移
動することを特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、階段昇降可能な自
走運搬装置に関し、さらに詳しくは、車椅子等を載置し
た状態で階段の昇降だけでなく平坦地の移動も行えるよ
うにした自走運搬装置に関する。
走運搬装置に関し、さらに詳しくは、車椅子等を載置し
た状態で階段の昇降だけでなく平坦地の移動も行えるよ
うにした自走運搬装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、運搬対象の一つである車椅子を搭
載した状態で階段を昇降したりあるいは平坦地を走行し
たりする運搬装置の構成として、例えば、実公平2ー3
985号公報に記載された構成がある。上記公報記載の
構成は、概ね次の通りである。駆動輪と従動輪との間
に、設置面が少なくとも階段の2段以上に跨がる長さを
有するベルトクローラを捲装し、このベルトクローラを
駆動モータにより駆動して階段を昇降できるようにした
自走体と、この自走体上面に位置して回動可能に設けら
れ上面が車椅子の搭載面とされている載置台と、載置台
上に搭載された車椅子を保持する保持ハンドル体と、ベ
ルトクローラ下方に突出して平坦地を走行する際に用い
られる平坦地走行用車輪とを備え、階段の昇降時にはベ
ルトクローラを駆動してその凸部を階段のステップ稜縁
部に引っ掛けることで昇降できるようにするとともに、
平坦地を移動する際には平坦地走行用車輪を接地させて
その車輪の回転駆動により走行できるようにしてある。
載した状態で階段を昇降したりあるいは平坦地を走行し
たりする運搬装置の構成として、例えば、実公平2ー3
985号公報に記載された構成がある。上記公報記載の
構成は、概ね次の通りである。駆動輪と従動輪との間
に、設置面が少なくとも階段の2段以上に跨がる長さを
有するベルトクローラを捲装し、このベルトクローラを
駆動モータにより駆動して階段を昇降できるようにした
自走体と、この自走体上面に位置して回動可能に設けら
れ上面が車椅子の搭載面とされている載置台と、載置台
上に搭載された車椅子を保持する保持ハンドル体と、ベ
ルトクローラ下方に突出して平坦地を走行する際に用い
られる平坦地走行用車輪とを備え、階段の昇降時にはベ
ルトクローラを駆動してその凸部を階段のステップ稜縁
部に引っ掛けることで昇降できるようにするとともに、
平坦地を移動する際には平坦地走行用車輪を接地させて
その車輪の回転駆動により走行できるようにしてある。
【0003】上記の自走運搬装置においては、運搬すべ
き対象を載置台上に搭載したりあるいは載置台上から地
上に降ろしたりする必要があり、このための構成として
次のようなものがある。一例として、上記公報に記載の
車椅子を運搬対象とした場合で説明すると、自走体側を
支点として揺動可能なアーム部材を設け、そのアーム部
材の揺動端側に車椅子を搭載可能な載置台を取り付けた
構成、あるいは、上記公報に開示されているように、自
走体側から地面に向け引出し可能な板部材を設けてお
き、載置台に対する車椅子の乗り降りに際して板部材を
引出して傾斜路を形成するようにした構成等である。
き対象を載置台上に搭載したりあるいは載置台上から地
上に降ろしたりする必要があり、このための構成として
次のようなものがある。一例として、上記公報に記載の
車椅子を運搬対象とした場合で説明すると、自走体側を
支点として揺動可能なアーム部材を設け、そのアーム部
材の揺動端側に車椅子を搭載可能な載置台を取り付けた
構成、あるいは、上記公報に開示されているように、自
走体側から地面に向け引出し可能な板部材を設けてお
き、載置台に対する車椅子の乗り降りに際して板部材を
引出して傾斜路を形成するようにした構成等である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成には
次のような問題があった。前者の構成では、載置台を自
走体上面に設置した状態から地面に着地する状態に揺動
させることになるが、揺動時に載置台と自走体の一部と
が干渉しないようにするために載置台の一部が自走体に
接触しない半径のアーム部材が必要となる。このため、
アーム部材の長さが長いと、自走体上面に載置台が位置
した場合の地面から載置台までの高さも高くなり、車椅
子の搭乗者に不安を与ええる虞がある。しかも、アーム
部材の長さは揺動時に発生するモーメントの大きさにも
影響し、そのモーメントがアーム部材の揺動支点側に位
置する自走体に作用して自走体を転倒させる虞もある。
このため、自走体は載置台の揺動時に転倒しないように
するための構造が必要とされることになり、これによ
り、装置自体の構造が大掛かりなものとなる。
次のような問題があった。前者の構成では、載置台を自
走体上面に設置した状態から地面に着地する状態に揺動
させることになるが、揺動時に載置台と自走体の一部と
が干渉しないようにするために載置台の一部が自走体に
接触しない半径のアーム部材が必要となる。このため、
アーム部材の長さが長いと、自走体上面に載置台が位置
した場合の地面から載置台までの高さも高くなり、車椅
子の搭乗者に不安を与ええる虞がある。しかも、アーム
部材の長さは揺動時に発生するモーメントの大きさにも
影響し、そのモーメントがアーム部材の揺動支点側に位
置する自走体に作用して自走体を転倒させる虞もある。
このため、自走体は載置台の揺動時に転倒しないように
するための構造が必要とされることになり、これによ
り、装置自体の構造が大掛かりなものとなる。
【0005】後者の構成では、板部材の傾斜角によって
は傾斜路の長さが長くなってしまい、これにより装置自
体が大型なものとなったり、あるいは、急俊な傾斜角に
よって車椅子を載置台上に搭載する場合や降ろす場合に
車椅子の搭乗者が自分で車椅子を操作しようとすると大
きな労力を強いられる虞がある。
は傾斜路の長さが長くなってしまい、これにより装置自
体が大型なものとなったり、あるいは、急俊な傾斜角に
よって車椅子を載置台上に搭載する場合や降ろす場合に
車椅子の搭乗者が自分で車椅子を操作しようとすると大
きな労力を強いられる虞がある。
【0006】本発明の目的は、上記従来の自走運搬装置
における問題に鑑み、装置の構造を大掛かりなものとす
ることなく転倒等の危険を回避できるとともに、運搬対
象の一つである車椅子の搭乗者が安心して載置台に対す
る乗り降りを行うことができる自走運搬装置を提供する
ことにある。
における問題に鑑み、装置の構造を大掛かりなものとす
ることなく転倒等の危険を回避できるとともに、運搬対
象の一つである車椅子の搭乗者が安心して載置台に対す
る乗り降りを行うことができる自走運搬装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、駆動輪と従動輪との間に、接地面が少な
くとも階段の2段以上に跨がる長さを有するベルトクロ
ーラと、このベルトクローラとは別に接地可能に設けら
れて平坦地を走行可能な平坦地走行輪とを備え、上記ベ
ルトクローラのみを駆動モータにより駆動することによ
り階段を昇降できるようにするとともに平坦地では上記
平坦地走行輪のみを接地させて走行させるように構成し
た自走体と、上記自走体の上面に搭載可能に設けられ、
上記自走体の走行方向に沿って相対方向に移動可能、か
つ、自立可能であって地面に対して垂直方向に移動する
ことができる載置台と、を有し、上記自走体は、非自立
状態にある上記載置台を上面に搭載可能な位置と自立状
態にある上記載置台の垂直移動を可能にする位置とに変
位可能であり、上記載置台は、自立した状態にて自らの
下面から上記自走体が離れることで上記自走体の高さと
ほぼ同じ高さの位置と地面との間で垂直移動することを
特徴としている。
め、本発明は、駆動輪と従動輪との間に、接地面が少な
くとも階段の2段以上に跨がる長さを有するベルトクロ
ーラと、このベルトクローラとは別に接地可能に設けら
れて平坦地を走行可能な平坦地走行輪とを備え、上記ベ
ルトクローラのみを駆動モータにより駆動することによ
り階段を昇降できるようにするとともに平坦地では上記
平坦地走行輪のみを接地させて走行させるように構成し
た自走体と、上記自走体の上面に搭載可能に設けられ、
上記自走体の走行方向に沿って相対方向に移動可能、か
つ、自立可能であって地面に対して垂直方向に移動する
ことができる載置台と、を有し、上記自走体は、非自立
状態にある上記載置台を上面に搭載可能な位置と自立状
態にある上記載置台の垂直移動を可能にする位置とに変
位可能であり、上記載置台は、自立した状態にて自らの
下面から上記自走体が離れることで上記自走体の高さと
ほぼ同じ高さの位置と地面との間で垂直移動することを
特徴としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、載置台が自立状態にある時、
その載置台の垂直移動を可能にする位置まで自走体が移
動するだけで載置台を自走体とほぼ同じ高さの位置と地
面との間で垂直移動させることができる。
その載置台の垂直移動を可能にする位置まで自走体が移
動するだけで載置台を自走体とほぼ同じ高さの位置と地
面との間で垂直移動させることができる。
【0009】
【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明
する。図1は、本発明による階段昇降可能な自走運搬装
置の全体を示す側面図であり、図1においては、操縦部
を省略した状態が示されている。自走運搬装置1は、自
走体2と載置台3とを備えている。自走体2は、内部
に、後述する複数のシリンダや駆動モータさらには駆動
モータ用のバッテリ等を格納することができる高さおよ
び載置台3を搭載できる面積をもつ枠体で構成された車
体2Aを備えている。車体2Aは、詳細が図示されてい
ないが、基枠部とこの基枠部を上下動させることができ
る移動用枠部とで構成されており、基枠部には、車体前
後方向一端側に左右一対の駆動輪2A1が、そして車体
前後方向他端側には左右一対の従動輪2A2および接地
転輪(図示されず)がそれぞれ設けられている。
する。図1は、本発明による階段昇降可能な自走運搬装
置の全体を示す側面図であり、図1においては、操縦部
を省略した状態が示されている。自走運搬装置1は、自
走体2と載置台3とを備えている。自走体2は、内部
に、後述する複数のシリンダや駆動モータさらには駆動
モータ用のバッテリ等を格納することができる高さおよ
び載置台3を搭載できる面積をもつ枠体で構成された車
体2Aを備えている。車体2Aは、詳細が図示されてい
ないが、基枠部とこの基枠部を上下動させることができ
る移動用枠部とで構成されており、基枠部には、車体前
後方向一端側に左右一対の駆動輪2A1が、そして車体
前後方向他端側には左右一対の従動輪2A2および接地
転輪(図示されず)がそれぞれ設けられている。
【0010】駆動輪2A1と従動輪2A2との間には、
外表面に凹凸状のラグを複数有し、内表面に駆動輪2A
1および従動輪2A2の歯に噛み合う凹凸部を有するゴ
ム製の無端ベルトで構成されたベルトクローラ2Bが掛
け回されている。このようなベルトクローラ2Bは、内
部にスチールワイヤが複数内装され、所定のテンション
力に耐える剛性が付与されている。また、ベルトクロー
ラ2Bは、駆動輪2A1と接地転輪とに跨がる水平接地
面が階段昇降時に少なくとも階段の2段以上に跨がるこ
とができる長さに設定され、そして、従動輪2A2と接
地転輪との間隔は少なくとも階段の1段以上になるよう
に設定されている。
外表面に凹凸状のラグを複数有し、内表面に駆動輪2A
1および従動輪2A2の歯に噛み合う凹凸部を有するゴ
ム製の無端ベルトで構成されたベルトクローラ2Bが掛
け回されている。このようなベルトクローラ2Bは、内
部にスチールワイヤが複数内装され、所定のテンション
力に耐える剛性が付与されている。また、ベルトクロー
ラ2Bは、駆動輪2A1と接地転輪とに跨がる水平接地
面が階段昇降時に少なくとも階段の2段以上に跨がるこ
とができる長さに設定され、そして、従動輪2A2と接
地転輪との間隔は少なくとも階段の1段以上になるよう
に設定されている。
【0011】本実施例では、階段を登る際のベルトクロ
ーラ2Bの向きとして、従動輪2A2と接地転輪に跨が
るベルトクローラ2Bの傾斜部を階段のステップ稜線部
に対向させた向きに設定され、階段を降りる際のベルト
クローラ2Bの向きとして、駆動輪2A1と接地転輪と
に跨がる水平接地面が最初のステップに対向する向きに
設定されるようになっている。このようなベルトクロー
ラ2Bの向きの設定により、階段を登り始める段階では
階段の1段目にベルトクローラ2Bの傾斜部が接して階
段の稜線にラグを引っ掛けることができ、また登る過程
では順次2段以上の階段の稜線にラグを引っ掛けること
ができるので、確実に階段走行を行わせることができ
る。
ーラ2Bの向きとして、従動輪2A2と接地転輪に跨が
るベルトクローラ2Bの傾斜部を階段のステップ稜線部
に対向させた向きに設定され、階段を降りる際のベルト
クローラ2Bの向きとして、駆動輪2A1と接地転輪と
に跨がる水平接地面が最初のステップに対向する向きに
設定されるようになっている。このようなベルトクロー
ラ2Bの向きの設定により、階段を登り始める段階では
階段の1段目にベルトクローラ2Bの傾斜部が接して階
段の稜線にラグを引っ掛けることができ、また登る過程
では順次2段以上の階段の稜線にラグを引っ掛けること
ができるので、確実に階段走行を行わせることができ
る。
【0012】ベルトクローラ2Bは、従動輪2A2と接
地転輪との間に配置されている圧縮ばね機構4によって
テンション力を付与され、かつ、駆動輪2A1と接地転
輪との間の内側に位置する軌道そり部材5によって屈曲
変形を規制されるようになっている。軌道そり部材5
は、延長方向中間部に関節をもち、その関節位置と基枠
部とに連結された電動シリンダ6によって、ベルトクロ
ーラ2Bが連続して階段を移動する場合には直線状に支
持され、最上段の階段に達した場合には階段の踊り場の
上面の向きに沿わせて屈曲変形できるようになってい
る。
地転輪との間に配置されている圧縮ばね機構4によって
テンション力を付与され、かつ、駆動輪2A1と接地転
輪との間の内側に位置する軌道そり部材5によって屈曲
変形を規制されるようになっている。軌道そり部材5
は、延長方向中間部に関節をもち、その関節位置と基枠
部とに連結された電動シリンダ6によって、ベルトクロ
ーラ2Bが連続して階段を移動する場合には直線状に支
持され、最上段の階段に達した場合には階段の踊り場の
上面の向きに沿わせて屈曲変形できるようになってい
る。
【0013】駆動輪2A1は、基枠部に装備されている
駆動モータによって正逆方向に回転駆動され、ベルトク
ローラ2Bをその回転方向に対応した方向に回動させる
ことができる。
駆動モータによって正逆方向に回転駆動され、ベルトク
ローラ2Bをその回転方向に対応した方向に回動させる
ことができる。
【0014】一方、本実施例の場合、移動用枠部には基
枠部に固定されている電動シリンダのピストンの先端が
連結されており、ピストンが伸張した場合には地面から
の反力によって基枠部を上昇させ、ピストンが収縮した
場合には基枠部を地面側に下降させることができるよう
になっている。ピストンの収縮量は、後述する車輪がベ
ルトクローラ2Bよりも上方に位置することができる量
に設定されている。
枠部に固定されている電動シリンダのピストンの先端が
連結されており、ピストンが伸張した場合には地面から
の反力によって基枠部を上昇させ、ピストンが収縮した
場合には基枠部を地面側に下降させることができるよう
になっている。ピストンの収縮量は、後述する車輪がベ
ルトクローラ2Bよりも上方に位置することができる量
に設定されている。
【0015】移動用枠部における車体前後方向の一端に
は、その方向と直交する幅方向中央に操舵可能な車輪7
が設けられ、車体前後方向の他端には、左右一対の車輪
8が設けられており、これら車輪のうち、左右一対で設
けられている車輪8が図示されない駆動モータにより正
逆方向に回転駆動されることにより、平坦地走行輪とし
て用いられるようになっている。
は、その方向と直交する幅方向中央に操舵可能な車輪7
が設けられ、車体前後方向の他端には、左右一対の車輪
8が設けられており、これら車輪のうち、左右一対で設
けられている車輪8が図示されない駆動モータにより正
逆方向に回転駆動されることにより、平坦地走行輪とし
て用いられるようになっている。
【0016】このような平坦地走行輪の使用と階段昇降
時でのベルトクローラ2Bの使用との切り換えは、前述
した電動シリンダのピストンの伸縮動作によって行わ
れ、そのピストンが伸張した場合には、基枠部が上昇す
ることによって基枠部側に位置するベルトクローラ2B
が地面から離れて車輪7、8が接地し、そして、ピスト
ンが収縮した場合には、基枠部が下降することによって
ベルトクローラ2Bが接地することになる。車輪7、8
を接地させるのは、平坦地での走行を可能にするととも
に、ベルトクローラ2Bを接地させないようにしてベル
トクローラ2Bのラグが摩滅するのを防止するためであ
る。
時でのベルトクローラ2Bの使用との切り換えは、前述
した電動シリンダのピストンの伸縮動作によって行わ
れ、そのピストンが伸張した場合には、基枠部が上昇す
ることによって基枠部側に位置するベルトクローラ2B
が地面から離れて車輪7、8が接地し、そして、ピスト
ンが収縮した場合には、基枠部が下降することによって
ベルトクローラ2Bが接地することになる。車輪7、8
を接地させるのは、平坦地での走行を可能にするととも
に、ベルトクローラ2Bを接地させないようにしてベル
トクローラ2Bのラグが摩滅するのを防止するためであ
る。
【0017】また基枠部には、車体前後方向においてベ
ルトクローラ2Bが掛け回されている従動輪2A2側近
傍に支軸9が取り付けられており、この支軸9には、基
枠部に対して相対的に載置台3を移動させるための基台
フレーム10の車体前後方向一端が取り付けられてい
る。
ルトクローラ2Bが掛け回されている従動輪2A2側近
傍に支軸9が取り付けられており、この支軸9には、基
枠部に対して相対的に載置台3を移動させるための基台
フレーム10の車体前後方向一端が取り付けられてい
る。
【0018】基台フレーム10は、支軸9を揺動支点と
して揺動可能な部材であり、揺動端側には基枠部に取り
付けられている油圧シリンダ11のピストンの先端がヒ
ンジ結合されている。油圧シリンダ11は、階段を昇降
する際にピストンの伸縮量を制御されることによって基
台フレーム10の向きを略水平方向に維持させるように
なっている。
して揺動可能な部材であり、揺動端側には基枠部に取り
付けられている油圧シリンダ11のピストンの先端がヒ
ンジ結合されている。油圧シリンダ11は、階段を昇降
する際にピストンの伸縮量を制御されることによって基
台フレーム10の向きを略水平方向に維持させるように
なっている。
【0019】基台フレーム10には、その外側面にスラ
イドレール部材12が設置されている。スライドレール
部材12は、互いに抜け止めされて嵌合している摺動可
能な一対のレール部材が用いられており、レール部材の
一方が基台フレーム10側に固定され、レール部材の他
方が載置台3の懸垂支持に用いられる支持フレーム13
側に固定されている。
イドレール部材12が設置されている。スライドレール
部材12は、互いに抜け止めされて嵌合している摺動可
能な一対のレール部材が用いられており、レール部材の
一方が基台フレーム10側に固定され、レール部材の他
方が載置台3の懸垂支持に用いられる支持フレーム13
側に固定されている。
【0020】支持フレーム13は、車椅子の乗降口に相
当する側、上部および下部を除いた三方を囲むことがで
きる上下一対のフレームで構成され、上下方向のうちで
下方のフレームの側面にスライドレール部材12として
用いられるレール部材の他方が固定されている。支持フ
レーム13を構成している上下一対のフレームには、図
1および図2に示すように、地面に対して垂直方向に移
動可能なピストンを有する油圧シリンダで構成された昇
降用シリンダ14が車体前後および左右の各方向で一対
づつ固定されており、その昇降用シリンダ14のピスト
ンの先端には、下端に載置台3が固定された昇降フレー
ム15の上端が固定されて載置台3を懸垂支持するよう
になっている。昇降フレーム15は、昇降用シリンダ1
4のピストンが地面に対して垂直方向に移動するのに連
動して載置台3を接地位置と離陸位置とに移動させるこ
とができ、載置台3が接地した場合に車椅子の乗降が可
能となる。
当する側、上部および下部を除いた三方を囲むことがで
きる上下一対のフレームで構成され、上下方向のうちで
下方のフレームの側面にスライドレール部材12として
用いられるレール部材の他方が固定されている。支持フ
レーム13を構成している上下一対のフレームには、図
1および図2に示すように、地面に対して垂直方向に移
動可能なピストンを有する油圧シリンダで構成された昇
降用シリンダ14が車体前後および左右の各方向で一対
づつ固定されており、その昇降用シリンダ14のピスト
ンの先端には、下端に載置台3が固定された昇降フレー
ム15の上端が固定されて載置台3を懸垂支持するよう
になっている。昇降フレーム15は、昇降用シリンダ1
4のピストンが地面に対して垂直方向に移動するのに連
動して載置台3を接地位置と離陸位置とに移動させるこ
とができ、載置台3が接地した場合に車椅子の乗降が可
能となる。
【0021】支持フレーム13には、地面に向け進退可
能なピストンを有する油圧シリンダで構成されたスタン
ド用シリンダ16が車椅子の乗降口側に対応する揺動端
に固定されている。
能なピストンを有する油圧シリンダで構成されたスタン
ド用シリンダ16が車椅子の乗降口側に対応する揺動端
に固定されている。
【0022】スタンド用シリンダ16は、ピストンを接
地することにより、支持フレーム13の揺動端側を自立
させることができ、この状態でスライドレール部材12
として用いられるレール部材の一方が固定されている基
枠部を有する車体2Aの走行を許容する。つまり、支持
フレーム13の揺動端側が自立することにより、支持フ
レーム13の揺動支点側を支持している車体2Aが載置
台3に干渉しないで載置台3の垂直移動を可能にする位
置まで退避できる。この場合、車体2Aが移動してもス
ライドレール部材12として用いられるレール部材は互
いに抜けることがないので、支持フレーム13の車体前
後方向両端が、上記したスタンド用シリンダ16とレー
ル部材の一方が固定されている車体2A側とでそれぞれ
支持されることになる。
地することにより、支持フレーム13の揺動端側を自立
させることができ、この状態でスライドレール部材12
として用いられるレール部材の一方が固定されている基
枠部を有する車体2Aの走行を許容する。つまり、支持
フレーム13の揺動端側が自立することにより、支持フ
レーム13の揺動支点側を支持している車体2Aが載置
台3に干渉しないで載置台3の垂直移動を可能にする位
置まで退避できる。この場合、車体2Aが移動してもス
ライドレール部材12として用いられるレール部材は互
いに抜けることがないので、支持フレーム13の車体前
後方向両端が、上記したスタンド用シリンダ16とレー
ル部材の一方が固定されている車体2A側とでそれぞれ
支持されることになる。
【0023】上記した昇降用シリンダ14およびスタン
ド用シリンダ16におけるピストンの移動ストロークは
図示されないオイルポンプからのオイルの給排量によっ
て設定されるようになっており、本実施例では、昇降用
シリンダ14に対しては、車体2Aの基枠部上面に載置
台3を搭載した状態から車体2Aの走行が行えるよう
に、一旦、載置台3を基枠部の上面から離し、さらにそ
の離した位置から接地させることができる移動ストロー
クが設定され、そしてスタンド用シリンダ16に対して
は、車体2Aの基枠部上面から載置台3が離れた状態で
スライドレール部材12として用いられているレール部
材の双方を互いに平行させてピストンを接地させること
ができる移動ストロークが設定されている。
ド用シリンダ16におけるピストンの移動ストロークは
図示されないオイルポンプからのオイルの給排量によっ
て設定されるようになっており、本実施例では、昇降用
シリンダ14に対しては、車体2Aの基枠部上面に載置
台3を搭載した状態から車体2Aの走行が行えるよう
に、一旦、載置台3を基枠部の上面から離し、さらにそ
の離した位置から接地させることができる移動ストロー
クが設定され、そしてスタンド用シリンダ16に対して
は、車体2Aの基枠部上面から載置台3が離れた状態で
スライドレール部材12として用いられているレール部
材の双方を互いに平行させてピストンを接地させること
ができる移動ストロークが設定されている。
【0024】載置台3は、車体2Aの基枠部上面から一
旦離されるが、その距離は車体2Aが走行できる隙間が
得られればよいので、さほど大きく基枠部上面から離れ
る必要がない。これによって、載置台3は、基枠部上面
から一旦離れた場合でも、自走体2としての車体2Aの
高さとほぼ同じ高さの位置あるいはその高さよりも僅か
に高い位置に位置決めされることになる。このような各
シリンダでの移動ストロークは、図示されないストロー
クセンサにより監視され、オイルポンプでのオイルの給
排量を適性化するようになっている。
旦離されるが、その距離は車体2Aが走行できる隙間が
得られればよいので、さほど大きく基枠部上面から離れ
る必要がない。これによって、載置台3は、基枠部上面
から一旦離れた場合でも、自走体2としての車体2Aの
高さとほぼ同じ高さの位置あるいはその高さよりも僅か
に高い位置に位置決めされることになる。このような各
シリンダでの移動ストロークは、図示されないストロー
クセンサにより監視され、オイルポンプでのオイルの給
排量を適性化するようになっている。
【0025】上記した油圧シリンダ11、昇降用シリン
ダ14、スタンド用シリンダ16および図示されない各
シリンダの動作制御、そしてベルトクローラ2Bを回動
させるための駆動モータ2C、車輪8を回転させるため
の駆動モータの回転制御さらには車輪7の操舵制御は、
図3に示すように、基台フレーム10の揺動支点側に直
立して設けられている操縦部17での操作内容に応じて
実行される。つまり、操縦部17の操作部には、階段昇
降走行および平坦地走行での自走運搬装置1の前進・後
進および操舵方向の設定をそれぞれ行うためのリモート
コントロール用スティック17Aが設けられているとと
もに、指を押圧接触させることで表示内容を変更するこ
とができるタッチパネルと称される液晶表示部(図示さ
れず)が設けられている。液晶表示部での表示内容は、
階段の昇降と平坦地での走行との切り換えに関する内
容、載置台3の昇降動作の指令に関する内容が該当し、
選択された内容が図示されない制御部に入力されるよう
になっている。
ダ14、スタンド用シリンダ16および図示されない各
シリンダの動作制御、そしてベルトクローラ2Bを回動
させるための駆動モータ2C、車輪8を回転させるため
の駆動モータの回転制御さらには車輪7の操舵制御は、
図3に示すように、基台フレーム10の揺動支点側に直
立して設けられている操縦部17での操作内容に応じて
実行される。つまり、操縦部17の操作部には、階段昇
降走行および平坦地走行での自走運搬装置1の前進・後
進および操舵方向の設定をそれぞれ行うためのリモート
コントロール用スティック17Aが設けられているとと
もに、指を押圧接触させることで表示内容を変更するこ
とができるタッチパネルと称される液晶表示部(図示さ
れず)が設けられている。液晶表示部での表示内容は、
階段の昇降と平坦地での走行との切り換えに関する内
容、載置台3の昇降動作の指令に関する内容が該当し、
選択された内容が図示されない制御部に入力されるよう
になっている。
【0026】制御部は、その詳細を示さないが、マイク
ロコンピュータを主要部として備え、入力側に上記した
液晶表示部、スティック17Aおよび階段昇降時に走行
場所が階段の最初の1段あるいは階段の途中また階段の
最上段であるかを判別するための走行位置検知手段、さ
らには各シリンダのピストンの移動量を検知するストロ
ークセンサや載置台3の搭載位置から車体2Aが離れた
ことを検知するリミットセンサが接続されており、出力
側に上記した各シリンダの駆動部および駆動モータの駆
動部がそれぞれ接続されている。走行位置検知手段から
の情報は、ベルトクローラ2Bにおける駆動輪2A1と
接地転輪との間の水平接地面の形態を変更するために用
いられる。
ロコンピュータを主要部として備え、入力側に上記した
液晶表示部、スティック17Aおよび階段昇降時に走行
場所が階段の最初の1段あるいは階段の途中また階段の
最上段であるかを判別するための走行位置検知手段、さ
らには各シリンダのピストンの移動量を検知するストロ
ークセンサや載置台3の搭載位置から車体2Aが離れた
ことを検知するリミットセンサが接続されており、出力
側に上記した各シリンダの駆動部および駆動モータの駆
動部がそれぞれ接続されている。走行位置検知手段から
の情報は、ベルトクローラ2Bにおける駆動輪2A1と
接地転輪との間の水平接地面の形態を変更するために用
いられる。
【0027】制御部では、液晶表示部にて選択された内
容に応じて次のような動作制御が行われる。まず、平坦
地走行が選択された場合には、車体2Aの基枠部を上昇
させてベルトクローラ2Bを離陸させる処理が実行され
る。この処理では、電動シリンダのピストンを伸張させ
て基枠部を上昇させ、ベルトクローラ2Bの下方に車輪
7、8を突出させて接地させる。次いで、この状態の設
定が終了すると、設定が終了したことを警報し、スティ
ック17Aによる走行方向情報に応じて車輪8を駆動モ
ータにより回転駆動する。
容に応じて次のような動作制御が行われる。まず、平坦
地走行が選択された場合には、車体2Aの基枠部を上昇
させてベルトクローラ2Bを離陸させる処理が実行され
る。この処理では、電動シリンダのピストンを伸張させ
て基枠部を上昇させ、ベルトクローラ2Bの下方に車輪
7、8を突出させて接地させる。次いで、この状態の設
定が終了すると、設定が終了したことを警報し、スティ
ック17Aによる走行方向情報に応じて車輪8を駆動モ
ータにより回転駆動する。
【0028】次に、階段走行および載置台3の昇降動作
が選択された場合には、車体2Aの基枠部を下降させて
ベルトクローラ2Bを接地させる処理が実行される。こ
の処理では、上記した平坦地走行の場合とは逆に、電動
シリンダのピストンを収縮させて基枠部を下降させ、車
輪7、8をベルトクローラ2Bよりも上方に変位させ
る。図4は、この処理が実行された時の状態を示してい
る。載置台3の昇降動作時にベルトクローラ2Bを接地
することにより、車輪7が接地した状態でスティック1
7Aが動かされた際に自走運搬装置1が不用意な方向に
転回するのを防止することができる。上記処理が終了す
ると、設定が終了したことを警報し、次いで階段走行で
ある場合には最初の階段の位置に達するまでベルトクロ
ーラ2Bを回動させるために駆動モータ2Cの回転駆動
が行われる。最初の階段に達した時点で液晶表示部にて
昇降動作の開始指令が出されると、走行位置検知手段か
らの検知情報に基づいて、油圧シリンダ11のピストン
に対するストローク制御および駆動モータ2Cの回転駆
動が行われる。
が選択された場合には、車体2Aの基枠部を下降させて
ベルトクローラ2Bを接地させる処理が実行される。こ
の処理では、上記した平坦地走行の場合とは逆に、電動
シリンダのピストンを収縮させて基枠部を下降させ、車
輪7、8をベルトクローラ2Bよりも上方に変位させ
る。図4は、この処理が実行された時の状態を示してい
る。載置台3の昇降動作時にベルトクローラ2Bを接地
することにより、車輪7が接地した状態でスティック1
7Aが動かされた際に自走運搬装置1が不用意な方向に
転回するのを防止することができる。上記処理が終了す
ると、設定が終了したことを警報し、次いで階段走行で
ある場合には最初の階段の位置に達するまでベルトクロ
ーラ2Bを回動させるために駆動モータ2Cの回転駆動
が行われる。最初の階段に達した時点で液晶表示部にて
昇降動作の開始指令が出されると、走行位置検知手段か
らの検知情報に基づいて、油圧シリンダ11のピストン
に対するストローク制御および駆動モータ2Cの回転駆
動が行われる。
【0029】一方、載置台3の昇降動作の場合には、図
3乃至図6により説明すると次のような制御が実行され
る。まず、図3は、図示されない車椅子が搭載されてい
る状態に相当しており、この状態から図6に示すように
載置台3を接地させた状態が得られるように載置台3を
下降させる場合には、昇降用シリンダ14において載置
台3を車体2Aの搭載面に相当している基枠部上面から
一旦離すことができるピストンの移動ストロークが設定
され、その移動ストロークに見合うオイルポンプ側での
オイルの給排量が設定される。
3乃至図6により説明すると次のような制御が実行され
る。まず、図3は、図示されない車椅子が搭載されてい
る状態に相当しており、この状態から図6に示すように
載置台3を接地させた状態が得られるように載置台3を
下降させる場合には、昇降用シリンダ14において載置
台3を車体2Aの搭載面に相当している基枠部上面から
一旦離すことができるピストンの移動ストロークが設定
され、その移動ストロークに見合うオイルポンプ側での
オイルの給排量が設定される。
【0030】載置台3が車体2Aの搭載面から離された
ことをストロークセンサからの情報により判別すると、
支持フレーム13の揺動端に設けられているスタンド用
シリンダ16においてピストンを接地させるための油圧
制御が実行される。これによりピストンが接地すると、
支持フレーム13は、車体前後方向の一端が自立した状
態となり、しかも、車体前後方向の他端はスライドレー
ル部材12により車体2A側にて支持されているので、
車体2Aが車体前後方向の一端側から離れて行っても自
立した状態を維持することになる。図4は、スタンド用
シリンダ16のピストンが接地した状態を示している。
ことをストロークセンサからの情報により判別すると、
支持フレーム13の揺動端に設けられているスタンド用
シリンダ16においてピストンを接地させるための油圧
制御が実行される。これによりピストンが接地すると、
支持フレーム13は、車体前後方向の一端が自立した状
態となり、しかも、車体前後方向の他端はスライドレー
ル部材12により車体2A側にて支持されているので、
車体2Aが車体前後方向の一端側から離れて行っても自
立した状態を維持することになる。図4は、スタンド用
シリンダ16のピストンが接地した状態を示している。
【0031】スタンド用シリンダ16のピストンが接地
されたことをストロークセンサによって確認されると、
制御部では駆動モータ2Cを駆動して駆動輪2A1を回
転させる。この場合の駆動モータ2Cによる駆動輪2A
1の回転方向は、図5において矢印で示すように、示す
ように、支持フレーム13の下端に位置する載置台3の
下方から車体2Aが離れる方向に相当させてある。これ
によって、車体2Aが支持フレーム13と干渉しないで
載置台3の垂直移動が行える位置に退避することができ
る。車体2Aが支持フレーム13と干渉しない位置に退
避したことは、図示されないリミットセンサによって検
知され、そのセンサからの情報によって駆動モータ2C
の駆動が停止される。
されたことをストロークセンサによって確認されると、
制御部では駆動モータ2Cを駆動して駆動輪2A1を回
転させる。この場合の駆動モータ2Cによる駆動輪2A
1の回転方向は、図5において矢印で示すように、示す
ように、支持フレーム13の下端に位置する載置台3の
下方から車体2Aが離れる方向に相当させてある。これ
によって、車体2Aが支持フレーム13と干渉しないで
載置台3の垂直移動が行える位置に退避することができ
る。車体2Aが支持フレーム13と干渉しない位置に退
避したことは、図示されないリミットセンサによって検
知され、そのセンサからの情報によって駆動モータ2C
の駆動が停止される。
【0032】車体2Aが支持フレーム13と干渉しない
位置に向け移動する際には、スタンド用シリンダ16の
ピストンが接地されていることにより、スライドレール
部材12に用いられているレール部材が互いに平行した
状態に維持されているとともに車体2Aの上面から載置
台3が離れているので、載置台3の下面に接触すること
なく車体2Aが円滑に移動する。
位置に向け移動する際には、スタンド用シリンダ16の
ピストンが接地されていることにより、スライドレール
部材12に用いられているレール部材が互いに平行した
状態に維持されているとともに車体2Aの上面から載置
台3が離れているので、載置台3の下面に接触すること
なく車体2Aが円滑に移動する。
【0033】車体2Aが支持フレーム13の下方から退
避すると、制御部では、昇降用シリンダ14のピストン
を下降させるための処理が実行される。この処理では、
載置台3が接地できるストロークを昇降用シリンダ14
のピストンに付与するためにオイルポンプでのオイルの
給排制御が実行されるので、昇降用シリンダ14のピス
トンの下降に連動して昇降フレーム15が下降する。こ
れによって、図6に示すように、昇降フレーム15の下
端に固定されている載置台3を接地させることができ、
この状態で車椅子の乗降が行える。
避すると、制御部では、昇降用シリンダ14のピストン
を下降させるための処理が実行される。この処理では、
載置台3が接地できるストロークを昇降用シリンダ14
のピストンに付与するためにオイルポンプでのオイルの
給排制御が実行されるので、昇降用シリンダ14のピス
トンの下降に連動して昇降フレーム15が下降する。こ
れによって、図6に示すように、昇降フレーム15の下
端に固定されている載置台3を接地させることができ、
この状態で車椅子の乗降が行える。
【0034】図6に示す状態にある載置台3に対し、車
椅子が搭載されて載置台3上での所定位置に位置決めさ
れたことを図示されないスイッチあるいはセンサによっ
て検知されると、制御部では、今まで説明した手順と逆
の手順に従って載置台3を車体2Aの上面に搭載する処
理が実行される。
椅子が搭載されて載置台3上での所定位置に位置決めさ
れたことを図示されないスイッチあるいはセンサによっ
て検知されると、制御部では、今まで説明した手順と逆
の手順に従って載置台3を車体2Aの上面に搭載する処
理が実行される。
【0035】上記実施例によれば、載置台3上に車椅子
を搭載した状態でその載置台3の昇降動作を行わせるた
めに自走体2を走行させる際には、載置台3が自立した
状態で停止したままであるので、自走体の走行開始時や
走行停止時に車椅子の搭乗者に対し車体前後方向での慣
性運動を起こさせることがなく、走行開始時や走行停止
時に発生する突発的な動きによる不安感を搭乗者に抱か
せないようにすることができる。また、載置台3は垂直
方向に移動するだけであるので、揺動する場合に比べて
車体前後方向に競り出すような印象を受けることがな
く、安心して載置台上にいることができる。
を搭載した状態でその載置台3の昇降動作を行わせるた
めに自走体2を走行させる際には、載置台3が自立した
状態で停止したままであるので、自走体の走行開始時や
走行停止時に車椅子の搭乗者に対し車体前後方向での慣
性運動を起こさせることがなく、走行開始時や走行停止
時に発生する突発的な動きによる不安感を搭乗者に抱か
せないようにすることができる。また、載置台3は垂直
方向に移動するだけであるので、揺動する場合に比べて
車体前後方向に競り出すような印象を受けることがな
く、安心して載置台上にいることができる。
【0036】上記実施例では、載置台3の昇降動作を始
めとして自走運搬装置1の走行動作の設定を自走運搬装
置1側に設置されている操縦部17により行うようにし
ているが、本発明はこのような構成に限ることなく、車
椅子の搭乗者に無線を用いたリモートコントローラを所
持させて遠隔操作によって行うようにすることも可能で
ある。また、シリンダに有するピストンの移動量の検知
は、ストロークセンサに代えて移動位置で作動されるリ
ミットセンサを用いることも可能である。
めとして自走運搬装置1の走行動作の設定を自走運搬装
置1側に設置されている操縦部17により行うようにし
ているが、本発明はこのような構成に限ることなく、車
椅子の搭乗者に無線を用いたリモートコントローラを所
持させて遠隔操作によって行うようにすることも可能で
ある。また、シリンダに有するピストンの移動量の検知
は、ストロークセンサに代えて移動位置で作動されるリ
ミットセンサを用いることも可能である。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、自
走体を非自立状態にある載置台が上面に搭載される位置
と自立状態にある載置台の垂直移動を可能にする位置と
に変位させるように構成する一方、載置台が自立した状
態にて自らの下面から自走体が離れることで自走体の高
さとほぼ同じ高さの位置と地面との間で垂直移動するよ
うに構成したので、載置台の昇降動作を自走体の走行方
向に沿った方向と地面に対する垂直方向との2次元方向
で行えるようにすることができる。これにより、載置台
と自走体とが干渉しない揺動半径を有するアーム部材等
を必要としないので、装置の大型化を防止できるととも
に揺動動作がないことにより、揺動時に発生するモーメ
ントの影響をなくすることができる。
走体を非自立状態にある載置台が上面に搭載される位置
と自立状態にある載置台の垂直移動を可能にする位置と
に変位させるように構成する一方、載置台が自立した状
態にて自らの下面から自走体が離れることで自走体の高
さとほぼ同じ高さの位置と地面との間で垂直移動するよ
うに構成したので、載置台の昇降動作を自走体の走行方
向に沿った方向と地面に対する垂直方向との2次元方向
で行えるようにすることができる。これにより、載置台
と自走体とが干渉しない揺動半径を有するアーム部材等
を必要としないので、装置の大型化を防止できるととも
に揺動動作がないことにより、揺動時に発生するモーメ
ントの影響をなくすることができる。
【0038】さらに本発明によれば、載置台の昇降スト
ロークは自走体の高さとほぼ同じ高さですむので、載置
台上に搭載されている運搬物の一つである車椅子の搭乗
者にとって視点位置を極端に高くするような印象を抑え
ることができ、これにより、車椅子の搭乗者が高い位置
にいる際に抱く不安感を解消することができる。
ロークは自走体の高さとほぼ同じ高さですむので、載置
台上に搭載されている運搬物の一つである車椅子の搭乗
者にとって視点位置を極端に高くするような印象を抑え
ることができ、これにより、車椅子の搭乗者が高い位置
にいる際に抱く不安感を解消することができる。
【図1】本発明に係る自走運搬装置の側面図である。
【図2】図1中、符号L2で示す方向の矢視図である。
【図3】図1に示した自走運搬装置の平坦地走行が可能
な状態を示す側面図である。
な状態を示す側面図である。
【図4】図1に示した自走運搬装置の平坦地以外の走行
が可能な状態を示す側面図である
が可能な状態を示す側面図である
【図5】図1に示した自走運搬装置の載置台を下降開始
あるいは上昇終了させた時の状態を示す側面図である。
あるいは上昇終了させた時の状態を示す側面図である。
【図6】図1に示した自走運搬装置の載置台を設置した
状態を示す側面図である。
状態を示す側面図である。
1 自走運搬装置 2 自走体 2A 車体 2A1 駆動輪 2A2 従動輪 2B ベルトクローラ 2C 駆動モータ 3 載置台 7 操舵可能な車輪 8 駆動側の車輪 10 基台フレーム 12 スライドレール部材 13 支持アーム 14 昇降用シリンダ 15 昇降フレーム 16 スタンド用シリンダ 17 操縦部
Claims (1)
- 【請求項1】駆動輪と従動輪との間に、接地面が少なく
とも階段の2段以上に跨がる長さを有するベルトクロー
ラと、このベルトクローラとは別に接地可能に設けられ
て平坦地を走行可能な平坦地走行輪とを備え、上記ベル
トクローラのみを駆動モータにより駆動することにより
階段を昇降できるようにするとともに平坦地では上記平
坦地走行輪のみを接地させて走行させるように構成した
自走体と、 上記自走体の上面に搭載可能に設けられ、上記自走体の
走行方向に沿って相対方向に移動可能、かつ、自立可能
であって地面に対して垂直方向に移動することができる
載置台と、を有し、 上記自走体は、非自立状態にある上記載置台を上面に搭
載可能な位置と自立状態にある上記載置台の垂直移動を
可能にする位置とに変位可能であり、上記載置台は、自
立した状態にて自らの下面から上記自走体が離れること
で上記自走体の高さとほぼ同じ高さの位置と地面との間
で垂直移動することを特徴とする階段昇降可能な自走運
搬装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9073658A JPH10264865A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 階段昇降可能な自走運搬装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9073658A JPH10264865A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 階段昇降可能な自走運搬装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10264865A true JPH10264865A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13524606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9073658A Pending JPH10264865A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 階段昇降可能な自走運搬装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10264865A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003063620A (ja) * | 2001-08-28 | 2003-03-05 | Kongo Co Ltd | 移動棚 |
CN109820659A (zh) * | 2019-03-27 | 2019-05-31 | 天津宝涞智能科技有限公司 | 履带式楼梯攀爬轮椅的遥控器信号接收电路 |
JP2020001543A (ja) * | 2018-06-28 | 2020-01-09 | 株式会社日立プラントサービス | 階段昇降台車 |
CN111559433A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-08-21 | 李俊 | 一种方便冰箱入户的转运装置 |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP9073658A patent/JPH10264865A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003063620A (ja) * | 2001-08-28 | 2003-03-05 | Kongo Co Ltd | 移動棚 |
JP2020001543A (ja) * | 2018-06-28 | 2020-01-09 | 株式会社日立プラントサービス | 階段昇降台車 |
CN109820659A (zh) * | 2019-03-27 | 2019-05-31 | 天津宝涞智能科技有限公司 | 履带式楼梯攀爬轮椅的遥控器信号接收电路 |
CN111559433A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-08-21 | 李俊 | 一种方便冰箱入户的转运装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH10129541A (ja) | 車いす用の階段昇降運搬車 | |
JPH10264865A (ja) | 階段昇降可能な自走運搬装置 | |
JP5812407B2 (ja) | 高床作業車の荷台支持装置 | |
JPS62117558A (ja) | 階段の昇降自在な車椅子装置 | |
US1786884A (en) | Material-handling apparatus | |
JPH10258781A (ja) | 階段昇降搬送車 | |
JP6092705B2 (ja) | 階段移動式足場 | |
JP2000062657A (ja) | 自走式階段移動装置 | |
US3534868A (en) | Lifting equipment | |
KR100284540B1 (ko) | 계단용 운반장치 | |
JP2000062658A (ja) | 自走式階段移動装置 | |
CN111051220A (zh) | 搬运装置及搬运方法 | |
JP2900297B2 (ja) | 階段昇降機用ガイド装置 | |
JP2001180499A (ja) | ハンドカート | |
JPH0322062Y2 (ja) | ||
JPH06247350A (ja) | クローラ式階段昇降車 | |
JP2551484Y2 (ja) | 高所作業車の作業台構造 | |
JPH0640523Y2 (ja) | バケット昇降装置 | |
JPH0577197U (ja) | 揚重作業車 | |
JP4238332B2 (ja) | 建設用リフト | |
JPH1035504A (ja) | 階段昇降機 | |
JPH09240527A (ja) | 弾性履帯及び弾性履帯と平地走行車輪を併設した階段昇降用無限走行装置 | |
JP2566618Y2 (ja) | 移動式クレ−ンにおける乗降装置 | |
JPH0319342B2 (ja) | ||
JP3079340B2 (ja) | エスカレータ |