JPH10264425A - 感熱記録装置および感熱製版装置 - Google Patents

感熱記録装置および感熱製版装置

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JPH10264425A
JPH10264425A JP9072081A JP7208197A JPH10264425A JP H10264425 A JPH10264425 A JP H10264425A JP 9072081 A JP9072081 A JP 9072081A JP 7208197 A JP7208197 A JP 7208197A JP H10264425 A JPH10264425 A JP H10264425A
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JP
Japan
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thermal
platen roller
thermal head
conductive platen
heat
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JP9072081A
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English (en)
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Yasunobu Kidoura
康宣 木戸浦
Hajime Kato
肇 加藤
Yoshiyuki Shishido
善幸 宍戸
Yasumitsu Yokoyama
保光 横山
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 如何なる環境下においても、熱可塑性樹脂フ
ィルムに塗布された帯電防止剤や接着剤等に含有されて
いる腐食性物質を有する感熱孔版マスタの搬送品質を確
保しつつ、高価な部品であるサーマルヘッドの腐食等を
抑えて製版画像不良を低減することができるとともに、
これによりユーザに対しての負担を低減させ、なおか
つ、サーマルヘッドの延命効果の向上を図ることによっ
て環境にも優しい感熱製版装置を提供する。 【解決手段】 感熱製版装置1において、サーマルヘッ
ド5と導電性プラテンローラ6とを互いに接離自在とす
る押し圧解除機構20と、感熱製版時は、押し圧解除機
構20をしてサーマルヘッド5と導電性プラテンローラ
6とを感熱孔版マスタ3を介して接触させ、非感熱製版
時は、押し圧解除機構20をしてサーマルヘッド5と導
電性プラテンローラ6とを離間させる制御装置30とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録装置およ
び感熱製版装置に関し、サーマルヘッドとプラテンロー
ラとを用いて、感熱記録紙に感熱的に画像記録を行う感
熱記録装置および感熱孔版マスタ等に感熱製版を行う感
熱製版装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、感熱デジタル製版式の孔版印
刷機や製版印刷装置が知られており、これらの機械や装
置に具備されている感熱製版装置もよく知られていると
ころである。このような感熱製版装置は、例えば図10
を参照してその共通する構成および動作を概略的に説明
すると、主走査方向に配列された複数の発熱抵抗体10
を有するサーマルヘッド5とプラテンローラ6’との間
に熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱孔版マスタ3を介
在させながら、主走査方向と直交する副走査方向Fに感
熱孔版マスタ3を移動させ、画像信号に応じた発熱抵抗
体10の選択的加熱により感熱孔版マスタ3の熱可塑性
樹脂フィルム3a面に感熱製版を行うようになってい
る。
【0003】ロール状に形成されたマスタロール3bか
ら繰り出される熱可塑性樹脂フィルム3aを有する感熱
孔版マスタ3は、搬送ローラ対2による回転搬送動作に
よって副走査方向Fに移送され、プラテンローラ6’と
サーマルヘッド5との間に挿入されるようになってい
る。そして、プラテンローラ6’とサーマルヘッド5と
の間に位置する感熱孔版マスタ3は、サーマルヘッド5
の発熱抵抗体10と対抗接触する側に位置している熱可
塑性樹脂フィルム3aの面側が発熱抵抗体10の選択的
な加熱によって熱可塑性樹脂フィルム3a面にドット状
の製版画像を形成される。このような製版画像の形成動
作における製版時においてあるいは上記した製版動作前
後の搬送時等において、感熱孔版マスタ3とプラテンロ
ーラ6’との間、および感熱孔版マスタ3とサーマルヘ
ッド5との間に少なからずも摩擦がそれぞれ生じ、その
際の摩擦により発生する静電気によりプラテンローラ
6’の外周表面やサーマルヘッド5の接触面および感熱
孔版マスタ3が帯電し、感熱孔版マスタ3とプラテンロ
ーラ6’との間、および感熱孔版マスタ3とサーマルヘ
ッド5との間に電位差が生じてしまい、その結果として
帯電量の多いプラテンローラ6’の外周面側に感熱孔版
マスタ3が張り付いて、いわゆる感熱孔版マスタ3の巻
き上がり不具合が発生してしまい、感熱孔版マスタ3の
搬送不良が生じることになる。
【0004】感熱孔版マスタ3としては、上記したよう
な感熱孔版マスタ3とプラテンローラ6’およびサーマ
ルヘッド5との間に発生する摩擦電気による帯電量の低
減を図り、感熱孔版マスタ3の搬送力を上げるために、
ポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルムと和紙や合成繊
維あるいは和紙および合成繊維を混抄したものとを接着
剤で貼り合わせてラミネート構造としたものであって、
通常、帯電防止剤の微量成分からなる層を形成したマス
タや、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマス
タであって、帯電防止剤成分を含有しているものが用い
られる。帯電防止剤成分としては、例えば特開平6−3
20700号公報に記載されているような有機スルホン
酸金属塩等の吸湿性を有するもの、あるいは例えば特公
平7−61750号公報に記載されているような第4ア
ンモニウム塩型等からなるカチオン系のものが使用さ
れ、この帯電防止剤が熱可塑性樹脂フィルムに塗布等さ
れて帯電防止剤層が形成される。
【0005】そこで、感熱孔版マスタ3の巻き上がり不
具合による感熱孔版マスタ3の搬送不良対策として、例
えば実開平4−73575号公報等に記載されているよ
うに、プラテンローラの表面固有抵抗を109Ω以下と
した導電性プラテンローラを用いて、使用環境が低湿度
であっても感熱孔版マスタの張り付き・搬送不良を発生
させない技術が提案されている。
【0006】一方、感熱記録装置について、例えば図1
0において括弧を付してその構成を概略的に説明する
と、以下のようになっている。感熱記録装置では、ロー
ル状に形成された感熱記録紙ロール53bから繰り出さ
れる感熱記録紙53の感熱記録印字面53a側に印字画
像を形成するようになっていて、上記した感熱製版装置
に用いられるサーマルヘッド5とプラテンローラ6’と
同じものを用いており、上述した感熱製版装置と同様の
感熱記録紙の巻き上がり不具合等による感熱記録紙の搬
送不良対策が種々提案されている。例えば、実開昭62
−131841号に開示されているように、プラテンロ
ーラに静電気除去手段(同公報の第1図において、導電
性のプラテンローラ9の軸9aをリード線12を介して
GNDに電気的に接続させた構成)を付与して、静電気
を逃がすようにし、サーマルヘッドにおける絶縁保護膜
の静電気による破損を回避し、発熱抵抗体層の抵抗の劣
化を未然に防止する技術が提案されている。図10にお
いて、符号6は静電気除去手段を構成する導電性プラテ
ンローラ6を示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーマルヘ
ッド5の表面部位の断面等の構造は、図11、図12お
よび図13に示すような周知の構造を有していて、図1
3に示すような微小構造を持っているものがある。すな
わち、その微小構造の一つは、発熱抵抗体層10Lの上
部に形成されたAl(アルミニウム)リード電極11,
11端部等の段差箇所において保護膜12に生じるステ
ップガバレージのクラック13である。このステップガ
バレージのクラック13は、サーマルヘッド5の製造過
程において、保護膜12を蒸着させる際に、Alリード
電極11,11端等での段差の影響を受けて保護膜形成
後にも段差を生じている箇所であるステップガバレージ
に発生するひび割れである。
【0008】もう一つの微小構造は、サーマルヘッド5
の製造過程における保護膜12の形成前後等において、
発熱抵抗体10上または発熱抵抗体10領域近傍のAl
リード電極11上に微小な異物が付着し、その異物の混
入した部分が保護膜12から剥がれてその剥離跡に符号
14で示すようなピンホール状の剥がれ跡が形成される
ことがあり、この異物の剥がれた跡を以下、異物剥離箇
所14という。これらステップガバレージのクラック1
3および異物剥離箇所14等を完全に無くすことは、サ
ーマルヘッドにおける現在の製造技術水準では困難なも
のとなっており、それ故にサーマルヘッドを使用する立
場からすれば、サーマルヘッドが上記微小構造を有する
ものとしてサーマルヘッドを使わなければいけない現状
にある。
【0009】しかしながら、サーマルヘッド5が上記し
たような微小構造を有することがあることから、前者あ
るいは後者の技術対策を講じたとしても、なおかつ、以
下に述べるような問題点を生じてしまう。
【0010】すなわち、その残留電位が導電性の導電性
プラテンローラ6、感熱孔版マスタ3や感熱記録紙5
3、サーマルヘッド5等に若干残留し、この状態を保っ
たままにしておくと、その残留電位により、導電性の導
電性プラテンローラ6、感熱孔版マスタ3や感熱記録紙
53、サーマルヘッド5の表面部分に生じたステップガ
バレージのクラック部または異物剥離箇所部、サーマル
ヘッド5のAlリード電極11および発熱抵抗体10に
至る微弱な電流が流れる電流経路を形成してしまう。こ
のような電流経路が形成されている状態において、感熱
孔版マスタ3や感熱記録紙53に塗布されている上記し
た帯電防止剤や接着剤等に含有されている腐食性物質が
腐食性イオン生成物となり、この腐食性イオン生成物が
サーマルヘッド5の表面部分に生じたステップガバレー
ジのクラック13および異物剥離箇所14からサーマル
ヘッド5の内部に加速的にイオン電導し、サーマルヘッ
ド5のAlリード電極11および発熱抵抗体10等を腐
食させたり酸化させたりし、しまいにはサーマルヘッド
5の発熱抵抗体10への通電を不能としてしまう。これ
により、サーマルヘッド5のAlリード電極11に選択
的な通電を行っても発熱抵抗体10が発熱されず、その
結果としていわゆる画像抜け等の製版画像不良(即、印
刷画像不良になる)あるいは印字画像不良等が発生して
しまい、高価なサーマルヘッド5の交換を実施しなけれ
ばならず、ユーザにもかなりの負担を掛けてしまうとと
もに、なおかつ、部品の交換ということで環境的にも決
して良い状態であると言えないものであった。
【0011】なお、例えば特開平6−320700号公
報に記載されているような種々の帯電防止剤に含まれて
いる有機スルホン酸金属塩等の吸湿性材料が、サーマル
ヘッドの表面の保護膜に接触することによる吸湿作用に
よっても、結果的にサーマルヘッドのリード電極等の腐
食を一層促進させる場合もあった。
【0012】したがって、本発明は、上述の問題点を解
消するためになされたものであって、本発明の目的の一
つは、如何なる環境下においても熱転写紙や感熱記録紙
の搬送品質を確保しつつ、高価な部品であるサーマルヘ
ッドの腐食等を抑えて印字画像不良を低減することがで
きるとともに、これによりユーザに対しての負担を低減
させ、なおかつ、サーマルヘッドの延命効果の向上、す
なわちサーマルヘッドの耐久信頼性の向上を図ることに
よって環境にも優しい感熱記録装置を提供することにあ
る。
【0013】本発明の目的のもう一つは、如何なる環境
下においても熱可塑性樹脂フィルムに塗布または含浸さ
れた帯電防止剤等の微量成分からなる層、熱可塑性樹脂
フィルムの表面および裏面のうち少なくとも一方にオー
バーコート層等の薄膜層を1層または複数層形成した
層、熱可塑性樹脂フィルムに多孔性支持体を接着する際
に用いられる接着層のうち何れか一つ以上の層を有する
マスタの搬送品質を確保しつつ、高価な部品であるサー
マルヘッドの腐食等を抑えて製版画像不良を低減するこ
とができるとともに、これによりユーザに対しての負担
を低減させ、なおかつ、サーマルヘッドの延命効果の向
上、すなわちサーマルヘッドの耐久信頼性の向上を図る
ことによって環境にも優しい感熱製版装置を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、本発明に係る感熱記録装置は、主走査
方向に配列された複数の発熱抵抗体を有するサーマルヘ
ッドとプラテンローラとの間に感熱記録紙を介在させな
がら、主走査方向と直交する副走査方向に感熱記録紙を
移動させ、画像信号に応じて上記発熱抵抗体の選択的加
熱により感熱記録紙に感熱的に画像記録を行う感熱記録
装置において、プラテンローラは、少なくともその外周
表面が導電性材料で構成された導電性プラテンローラで
あり、サーマルヘッドと導電性プラテンローラとを互い
に接離自在とする接離手段を有することを特徴とする。
【0015】なお、この感熱記録装置において、接離手
段はサーマルヘッドと導電性プラテンローラとを離間し
たとき、サーマルヘッドを感熱記録紙から離間した状態
に保持することが望ましい。
【0016】また、本発明に係る感熱製版装置は、主走
査方向に配列された複数の発熱抵抗体を有するサーマル
ヘッドとプラテンローラとの間に感熱孔版マスタを介在
させながら、上記主走査方向と直交する副走査方向に感
熱孔版マスタを移動させ、画像信号に応じて上記発熱抵
抗体の選択的加熱により感熱孔版マスタに感熱製版を行
う感熱製版装置において、プラテンローラは、少なくと
もその外周表面が導電性材料で構成された導電性プラテ
ンローラであり、サーマルヘッドと導電性プラテンロー
ラとを互いに接離自在とする接離手段を有することを特
徴とする。
【0017】なお、この感熱製版装置において、接離手
段はサーマルヘッドと導電性プラテンローラとを離間し
たとき、サーマルヘッドを感熱孔版マスタから離間した
状態に保持することが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る感熱記録装置の一例
としては、サーマルヘッドと、導電性プラテンローラ
と、接離手段とを有する。サーマルヘッドは、主走査方
向に配列された複数の発熱抵抗体を有し、画像信号に応
じて発熱抵抗体の選択的加熱により、感熱記録紙の感熱
記録印字面側を感熱的に発色させて画像記録を行う周知
の機能を有する。サーマルヘッドは、平面型ラインサー
マルヘッドの他に、部分グレーズ型のサーマルヘッドを
用いてもよく、またサーマルヘッドの発熱抵抗体の平面
形状は、いわゆる矩形型の他に、熱集中型であっても勿
論よく、あらゆるタイプのサーマルヘッドが対象とな
る。
【0019】導電性プラテンローラは、少なくともロー
ラ部の外周表面が導電性材料で構成されていて、ローラ
部の外周表面にたまった静電気を確実に逃がす点から
は、その体積固有抵抗値が107Ω・cm以下のものを
使用するのが好ましく、その値が低いほど顕著な効果を
奏する。しかしながら、現在の製造技術水準からは、導
電性プラテンローラの体積固有抵抗値の下限値が102
Ω・cm程度のものしか製作することができず、これら
の点を考慮すると、導電性プラテンローラの体積固有抵
抗値が102〜105Ω・cmの範囲のものが特に望まし
い。導電性プラテンローラの芯金は、導電性に優れた金
属で製作することが望ましく、この芯金をリード線等で
結線して装置本体のアース部に接続した電流経路を構成
する。
【0020】接離手段は、例えば、後述する実施例1お
よび3に示されているように、サーマルヘッドを固定し
たカムフォロア部材と、このカムフォロア部材に接触、
押圧するカムと、このカムを駆動するDCモータやステ
ッピングモータからなる駆動手段と、サーマルヘッドを
導電性プラテンローラに接触する向きに付勢する付勢手
段とから構成される。接離手段は、上記のものに限ら
ず、サーマルヘッドと導電性プラテンローラとを互いに
接離自在とする構成のものならばどのようなものでもよ
く、例えば特開平4−371872号公報の図1および
図3、特開平8−142444号公報の図1および図
2、特開平9−11600号公報の図1等に示されてい
るような構成のものであってもよい。
【0021】さらに、サーマルヘッドの腐食をより確実
に抑え、延命効果を向上する点からは、次のような制御
手段を配設することがより好ましい。この制御手段は、
画像記録時において、接離手段をしてサーマルヘッドと
導電性プラテンローラとを感熱記録紙を介して接触さ
せ、非画像記録時において、接離手段をしてサーマルヘ
ッドと導電性プラテンローラとを離間させる制御機能構
成を有するものである。
【0022】上記感熱記録装置の他の例では、接離手段
に代えて、導電性プラテンローラとサーマルヘッドの発
熱抵抗体との何れか一方は、電流経路を開閉する開閉手
段を介してアースに接続させる構成を採用することもで
きる。この構成を採用した場合の開閉手段には、有接点
型機械式のリレー素子や無接点型のフォトMOSリレー
等の半導体素子が用いられる。
【0023】さらに、サーマルヘッドの腐食をより確実
に抑え、延命効果を向上する点からは、次のような制御
手段を配設することがより好ましい。この制御手段は、
画像記録時は、開閉手段をして導電性プラテンローラと
サーマルヘッドの発熱抵抗体との何れか一方の電流経路
を閉じさせ、非画像記録時は、開閉手段をして導電性プ
ラテンローラとサーマルヘッドの発熱抵抗体との何れか
一方の電流経路を開かせる制御機能構成を有するもので
ある。
【0024】なお、本発明においては、感熱記録装置に
は、インクシート等の熱転写紙を用いて熱転写的に画像
記録を行う熱転写記録装置等を含むものとし、サーマル
ヘッドとプラテンローラとを用いた全ての装置に適用さ
れ得る。
【0025】本発明に係る感熱製版装置の一例として
は、サーマルヘッドと、導電性プラテンローラと、接離
手段とを有する。これらの構成部品は、上記感熱記録装
置に用いられていたものと基本的に同じ構成を有するの
で、その説明を省略する。
【0026】感熱製版装置にサプライとして使用される
マスタには、従来の技術であげたような種々のものがあ
る。上述した感熱孔版マスタの他に、いわゆる繊維目の
ない良好な印刷画像を得るための製版画像を得る点か
ら、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ
を用いてもよい。ここで、この「実質的に熱可塑性樹脂
フィルムのみからなるマスタ」とは、熱可塑性樹脂フィ
ルムのみからなるものの他、熱可塑性樹脂フィルムに帯
電防止剤等の微量成分を含有させてなるもの、さらには
熱可塑性樹脂フィルムの両主面、すなわち表面及び裏面
のうち少なくとも一方にオーバーコート層等の薄膜層を
1層又は複数層形成してなるものを含む。すなわち、本
発明においてサプライとして用いられるマスタとは、熱
可塑性樹脂フィルムに塗布または含浸された帯電防止剤
等の微量成分からなる層、熱可塑性樹脂フィルムの表面
および裏面のうち少なくとも一方にオーバーコート層等
の薄膜層を1層または複数層形成した層、熱可塑性樹脂
フィルムに多孔性支持体を接着する際に用いられる接着
層のうち何れか一つ以上の層に含有されているサーマル
ヘッドのリード電極を腐食させる腐食性物質等を含有し
ているものを対象としている。
【0027】さらに、サーマルヘッドの腐食をより確実
に抑え、延命効果を向上する点からは、次のような制御
手段を配設することがより好ましい。この制御手段は、
感熱製版時において、接離手段をしてサーマルヘッドと
導電性プラテンローラとをマスタを介して接触させ、非
感熱製版時において、接離手段をしてサーマルヘッドと
導電性プラテンローラとを離間させる制御機能構成を有
するものである。
【0028】上記感熱製版装置の他の例では、接離手段
に代えて、導電性プラテンローラとサーマルヘッドの発
熱抵抗体との何れか一方は、電流経路を開閉する開閉手
段を介してアースに接続させる構成を採用することもで
きる。この構成を採用した場合の開閉手段には、有接点
型機械式のリレー素子や無接点型のフォトMOSリレー
等の半導体素子が用いられる。
【0029】さらに、サーマルヘッドの腐食をより確実
に抑え、延命効果を向上する点からは、次のような制御
手段を配設することがより好ましい。この制御手段は、
画像製版時は、開閉手段をして導電性プラテンローラと
サーマルヘッドの発熱抵抗体との何れか一方の電流経路
を閉じさせ、非画像製版時は、開閉手段をして導電性プ
ラテンローラとサーマルヘッドの発熱抵抗体との何れか
一方の電流経路を開かせる制御機能構成を有するもので
ある。
【0030】上記した各制御手段は、マイクロコンピュ
ータやマイクロプロセッサで構成される。上記した感熱
記録装置および上記した感熱製版装置においては、サー
マルヘッドの腐食をより一層確実に抑え、延命効果を一
層向上する点からは、さらに、接離手段と、導電性プラ
テンローラとサーマルヘッドの発熱抵抗体との何れか一
方の電流経路を開閉する開閉手段を介してアースに接続
させる構成との両方をそれぞれ設けて、それぞれ上記し
た各制御手段により制御することが望ましいと言える。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して詳細に
説明する。上述した従来技術および各実施例等に亘り、
同一の機能および形状等を有する構成部品等について
は、同一符号を付すことによりその説明をできるだけ省
略する。図において一対で構成されていて特別に区別し
て説明する必要がない構成部品は、説明の簡明化を図る
上から、その片方を適宜記載することでその説明に代え
るものとする。説明の都合上、まず、本発明が適用され
る感熱製版装置について説明した後、感熱記録装置につ
いて説明する。
【0032】(実施例1)図1ないし図4を参照して、
本発明に係る感熱製版装置を適用した実施例1について
説明する。図1において、符号1は感熱製版装置を示
す。この感熱製版装置1は、感熱デジタル製版式の孔版
印刷機や製版印刷装置に具備されるものであって、この
感熱製版装置1以外の手段、例えば孔版印刷機や製版印
刷装置に具備されている印刷手段、給紙手段、排版手段
および排紙手段等については現在まで数多くの実施例が
報告されているので、ここではその詳細構成の説明を省
略することにし、主として感熱製版装置1の構成につい
て説明する。
【0033】この感熱製版装置1は、マスタ支持部材3
A、サーマルヘッド5、導電性プラテンローラ6、搬送
ローラ対2,2(以下、単に「搬送ローラ対2」と略称
する)およびプラテンローラ押し圧解除機構20(以
下、「押し圧解除機構20」と略称する)から主に構成
されている。感熱製版装置1には、上記の構成部品の他
に、感熱孔版マスタ3を切断するマスタ切断機構、ある
いは導電性プラテンローラ6および/または搬送ローラ
対2を回転させる搬送駆動装置等が配設されているが、
本実施例1を簡明に説明するためにこれらの図示を省略
している。以下、上記構成部品の構成を順次説明する。
【0034】マスタ支持部材3Aは、熱可塑性樹脂フィ
ルム3aを有する感熱孔版マスタ3がロール状に巻かれ
て形成されたマスタロール3bから感熱孔版マスタ3を
繰り出し可能に支持する部材である。マスタ支持部材3
Aには、マスタロール3bから繰り出される感熱孔版マ
スタ3に所定の張力を付与するためのブレーキゴムが設
けられている。
【0035】マスタロール3bの中心部には、マスタロ
ール3bの両端面から突出したパイプ状の芯管3Bが設
けられていて、マスタロール3bは、芯管3Bの周りに
感熱孔版マスタ3を巻き付けて形成されている。感熱孔
版マスタ3は、例えばポリエステル等からなる1〜2μ
m程度の薄い熱可塑性樹脂フィルム3aに対して和紙繊
維あるいは合成繊維、もしくはこれら両材料を混抄した
ものからなる多孔性支持体を貼り付けてラミネート構造
としたものが用いられ、サーマルヘッド5の発熱抵抗体
10によって加熱穿孔されるものである。サーマルヘッ
ド5の発熱抵抗体10の保護膜12(後述する)に接触
する感熱孔版マスタ3の熱可塑性樹脂フィルム3aの表
面側には、例えば特開平6−320700号公報に記載
されているような有機スルホン酸金属塩等の帯電防止剤
が塗布されている。
【0036】なお、この感熱製版装置1には、感熱孔版
マスタ3の他に、発明の実施の形態で説明した実質的に
熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタを使用するこ
ともできる。
【0037】一方、感熱製版装置1の図において紙面の
手前側と奥側には、板金製の一対の筐体側板対16,1
6(以下、単に「筐体側板対16」と略称する)が互い
に平行に配設されている。マスタ支持部材3Aは、これ
ら筐体側板対16の間に配設されていて、マスタロール
3bの芯管3Bを回転可能に、かつ、着脱可能に支持す
るようになっている。
【0038】サーマルヘッド5は、マスタ搬送路におけ
るマスタ支持部材3Aの下流側に配設されている。サー
マルヘッド5は、主走査方向に配列された複数の発熱抵
抗体10を有し、画像信号に応じて発熱抵抗体10の選
択的加熱により、マスタロール3bから繰り出される感
熱孔版マスタ3の熱可塑性樹脂フィルム3aを溶融穿孔
して感熱孔版マスタ3に感熱製版を行う周知の機能を有
する。サーマルヘッド5は、押し圧解除機構20により
導電性プラテンローラ6に対して接離可能になされてい
る。
【0039】サーマルヘッド5の断面構造については、
一部上述したが、図11ないし図13を参照してさらに
詳しくサーマルヘッド5の構造を説明する。この感熱製
版装置1に使用されているサーマルヘッド5は、平面型
ラインサーマルヘッドと呼ばれているものであり、図1
1は、主走査方向Sと直交する副走査方向F(マスタ搬
送方向でもある)におけるサーマルヘッド5の断面構造
を示している。サーマルヘッド5は、図11に示すよう
に、その一番下部に放熱板7と呼ばれているアルミニウ
ムでできたベースが形成され、この放熱板7の上部にセ
ラミックスでできたセラミック基板8が形成され、この
セラミック基板8の上部にグレーズ層9と呼ばれている
ガラスでできた60μm以下の厚さの層が形成され、こ
のグレーズ層9の上部にタンタル系抵抗体材質でできて
いる発熱抵抗体層10Lが形成され、発熱抵抗体層10
Lを挾んでアルミニウムリード電極11,11(以下、
「Alリード電極11」と略記する)が形成されてお
り、このAlリード電極11のさらに上部であるサーマ
ルヘッド5の表面部に保護膜12と呼ばれているSi−
O−N系の材料が蒸着されて形成されている周知の断面
構造を有する。発熱抵抗体10(もしくは発熱体、発熱
素子とも呼ばれている)と呼ばれている部分は、Alリ
ード電極11で囲まれた矩形状の部分を指している。A
lリード電極11間に通電パルス的に電圧が印加される
と、発熱抵抗体10に電流が流れ、その電気エネルギー
が熱エネルギーに変換されて、ジュール熱により通電部
分の発熱抵抗体10が発熱するようになっている。
【0040】サーマルヘッド5の表面部位には、図13
を参照して従来の技術でも述べたようなステップガバレ
ージのクラック13および/または異物剥離箇所14が
生じていることがある。
【0041】なお、本実施例の感熱製版装置に搭載され
るサーマルヘッド5に使用される材料としては、上記し
たサーマルヘッド5に使用されているものの他に数々の
種類があり、その一例をあげたのにすぎない。また、サ
ーマルヘッドの種類としても種々のものがあり、上記し
た平面型のサーマルヘッド5に限らず、例えば部分グレ
ーズ型のサーマルヘッドを搭載してもよい。また、図1
1ないし図13に示したサーマルヘッド5の発熱抵抗体
10の平面形状は、いわゆる矩形型と呼ばれているもの
であるが、これに限らず、熱集中型(発熱抵抗体の中央
部分が細幅に形成され、この部分で電流密度が高くなり
発熱がこの部分に集中するタイプのもの)であっても勿
論よい。
【0042】導電性プラテンローラ6は、その外周表面
を含めたローラ部の部分が耐熱性、耐摩耗性および導電
性に優れた導電性シリコーンゴムでできていて、その体
積固有抵抗値が103±102Ω・cmのものを使用して
いる。また、導電性プラテンローラ6の軸としての芯金
6aは、SUM材等の金属材でできている。なお、上記
した導電性プラテンローラ6を構成する各材料は、その
一例を示したものに過ぎなく、これに限らず、上記体積
固有抵抗値を有する合成ゴム、あるいはプラスチックス
等に導電性物質を配合したもの等を使用しても良い。な
お、上記発明の実施の形態で述べたように、導電性プラ
テンローラ6の体積固有抵抗値が、102〜105Ω・c
mのものであれば、導電性プラテンローラとして好まし
く使用することができる。
【0043】導電性プラテンローラ6は、芯金6aおよ
び図示を省略した軸受を介して筐体側板対16に回転自
在に支持されている。導電性プラテンローラ6の芯金6
aは、リード線15の一端に電気的に接続されており、
リード線15の他端は、筐体側板対16のアース部16
aに接続されている。筐体側板対16のアース部16a
は、さらにアースFGに接続されてアースされている。
このように、導電性プラテンローラ6の外周表面から、
導電性プラテンローラ6の芯金6a、リード線15、筐
体側板対16のアース部16aおよびアースFGに至る
経路に亘り、電流を流すことが可能な電気経路が形成さ
れている。
【0044】なお、リード線15を省略するとともに、
上記軸受に導電性のものを使用し、導電性プラテンロー
ラ6をアースしてもよい。
【0045】導電性プラテンローラ6は、タイミングベ
ルトおよびプーリ等を介して連結されたステッピングモ
ータ(図示せず)で回転され、感熱孔版マスタ3をサー
マルヘッド5に押圧しつつ副走査方向Fの下流側へ搬送
するようになっている。上記ステッピングモータ等は、
感熱孔版マスタ3を副走査方向Fの下流側へ搬送する搬
送駆動装置を構成している。
【0046】搬送ローラ対2は、マスタ搬送路における
導電性プラテンローラ6の下流側に配設されている。搬
送ローラ対2は、その下部の搬送ローラ2が駆動ロー
ラ、上部の搬送ローラ2が従動ローラでそれぞれ構成さ
れていて、下部の搬送ローラ2は図示を省略した駆動力
伝達機構を介して上記ステッピングモータに連結されて
いる。搬送ローラ対2は、導電性プラテンローラ6の周
速度よりも僅かに速い周速度で回転するようにそれぞれ
予め設定されている。
【0047】押し圧解除機構20は、サーマルヘッド5
と導電性プラテンローラ6とを互いに接離自在とする接
離手段の機能を有する。押し圧解除機構20は、マスタ
支持部材3Aの上方に配置されていて、カムフォロアブ
ラケット4、偏心カム23、カム軸24、一対の引張バ
ネ22,22(以下、「引張バネ対22」と略称す
る)、ウォーム28、ウォームホイール27および圧解
除モータ29から主に構成される。
【0048】カムフォロアブラケット4は、図1および
図2に示すように、板金でできていて、筐体状に形成さ
れており、必要な箇所には適宜の補強がなされている。
カムフォロアブラケット4は、その略中央部が筐体側板
対16に支持固定された支軸21の周りに揺動自在に設
けられている。カムフォロアブラケット4の図において
右端部にはサーマルヘッド5が支持固定され、左端部に
は偏心カム23と選択的に接触するカムフォロア部4a
が形成されている。カムフォロアブラケット4のサーマ
ルヘッド5支持固定部とカムフォロア部4aとの間に
は、引張バネ対22をそれぞれ係止するバネ掛け部4b
が形成されていて、引張バネ対22は、これらのバネ掛
け部4bと筐体側板対16に固定された上部不動部材
(図示せず)との間にそれぞれ設けられている。したが
って、これらの引張バネ対22の付勢力により、サーマ
ルヘッド5は支軸21を支点・中心として、常に時計回
り方向に揺動する習性、換言すれば導電性プラテンロー
ラ6に押圧する向きの習性を与えられている。なお、カ
ムフォロア部4aには、偏心カム23と接触する際の摺
接摩擦力を低減するためにローラを設けてもよい。
【0049】カムフォロア部4a上には、このカムフォ
ロア部4aに選択的に接触してカムフォロアブラケット
4を反時計回り方向に揺動させる偏心カム23が配置さ
れている。偏心カム23は、図3にも示すように、カム
軸24の一端部に一体的に取り付けられていて、その他
端部にはウォームホイール27が固設されている。カム
軸24の他端は、図1において紙面奥側の筐体側板16
に回転可能に支持されている。偏心カム23とウォーム
ホイール27との間のカム軸24には、略30°に開い
た扇形状のカムフィラー25が取り付けられている。カ
ムフィラー25は、その略扇形状をなす部分が偏心カム
23の小径部側となるようにその位相が決められてい
る。カムフィラー25の配置部近傍には、図1において
紙面奥側の筐体側板16に不動部材(図示せず)が一体
的に設けられており、その不動部材には、導電性プラテ
ンローラ6に対するサーマルヘッド5の接離状態を検知
する接離検知手段としての接離検知センサ26が固設さ
れている。接離検知センサ26は、発光素子および受光
素子を具備した周知の透過形光学センサからなり、上記
発光素子および上記受光素子の部分が圧解除モータ29
により選択的に回転されるカムフィラー25の外周部を
挟むように配置されている。
【0050】一方、ウォームホイール27の配置部近傍
における図1において紙面奥側の筐体側板16には、偏
心カム23を回転させて導電性プラテンローラ6に対す
る感熱孔版マスタ3を介してのサーマルヘッド5の押圧
力(以下、「押し圧」という)を解除するための圧解除
モータ29が固設されている。圧解除モータ29として
は、例えばDCモータあるいはステッピングモータから
なる制御モータが用いられている。圧解除モータ29の
出力軸端には、ウォームホイール27と常時噛合するウ
ォーム28が固設されている。
【0051】なお、接離検知センサ26に代えて、圧解
除モータ29の回転方向を含む回転量を検知するための
磁気式あるいは光学式のエンコーダ(図示せず)を圧解
除モータ29に付設しても勿論よい。また、接離手段
は、押し圧解除機構20に限らず、押し圧解除機構20
に代えて、導電性プラテンローラ6をサーマルヘッド5
から選択的に離間させるようなプラテンローラ圧解除機
構であっても勿論よい。経済性を度外視し極言すれば、
押し圧解除機構20および上記プラテンローラ圧解除機
構の両方を設けたものであってもよいと言える。
【0052】ここで、押し圧解除機構20および接離検
知センサ26に係る動作の詳細を前もって説明してお
く。後述する動作説明においては、上記部分に係る動作
の詳細説明を省略する。圧解除モータ29が回転駆動さ
れることで、ウォーム28およびウォームホイール27
でその回転数が減速されるとともにその回転力が増大さ
れて、偏心カム23が回転される。このとき、図2に示
すように、圧解除モータ29が圧解除回転位置を占める
方向に所定量回転駆動されることにより、偏心カム23
がその大径部をカムフォロアブラケット4のカムフォロ
ア部4aに接触させるように引張バネ対22の付勢力に
抗して所定量回転(この場合半回転180°)されて圧
解除モータ29が圧解除回転位置を占めるともに、カム
フォロアブラケット4の右端部のサーマルヘッド5が支
軸21を中心として反時計回り方向に揺動されて、導電
性プラテンローラ6に対するサーマルヘッド5の押し圧
が解除(オフ)されることとなる。このときカムフィラ
ー25は、接離検知センサ26の上記発光素子および上
記受光素子との間に回転移動され、カムフィラー25の
外周部が上記発光素子から出射している光を遮ることに
より、接離検知センサ26がオフされ離間信号を生成す
る。
【0053】図2に示すように押し圧がオフされた状態
のとき、マスタロール3bの感熱孔版マスタ3が消費さ
れて殆ど無くなった使用済みのマスタロール3bの外周
面(この場合芯管3Bの外周面と略同じ)におけるマス
タ繰り出し部と、搬送ローラ対2のニップ部とを結ぶ線
分上に位置する感熱孔版マスタ3は、サーマルヘッド5
の下面位置より常に下方にあるように上記各構成部品の
配置位置が決められているとともに、上記線分上に位置
する感熱孔版マスタ3には常に所定の制動力もしくは張
力が付与されている。それ故に、本実施例1によれば、
マスタロール3bに巻き付けられている感熱孔版マスタ
3が緩んでサーマルヘッド5表面に接触させないように
して、サーマルヘッド5の腐食抑制をより一層確実にす
ることが可能となる。
【0054】一方、図1に示すように、圧解除モータ2
9が押圧回転位置を占める方向に所定量回転駆動される
ことにより、偏心カム23がその小径部をカムフォロア
ブラケット4のカムフォロア部4aに対向させるように
所定量回転(この場合半回転180°)されることで、
偏心カム23はカムフォロア部4aから離間され、引張
バネ対22の付勢力によって、カムフォロアブラケット
4の右端部のサーマルヘッド5が支軸21を中心として
時計回り方向に揺動されて、導電性プラテンローラ6に
対してサーマルヘッド5が接触して所定の押し圧がオン
されることとなる。このときカムフィラー25は、接離
検知センサ26の上記発光素子および上記受光素子との
間から離れる方向に回転移動され、上記発光素子から出
射している光が上記受光素子に入射されることにより、
接離検知センサ26がオンされ上記離間信号を消滅し、
押圧信号を生成する。
【0055】このような押し圧解除機構20を具備して
いることにより、本実施例1によれば、導電性プラテン
ローラ6からサーマルヘッド5が離間していて押し圧が
オフされているときにのみ、偏心カム23の大径部がカ
ムフォロアブラケット4のカムフォロア部4aに接触し
ており、導電性プラテンローラ6に対してサーマルヘッ
ド5が感熱孔版マスタ3を介して接触しているときに
は、偏心カム23の小径部がカムフォロアブラケット4
のカムフォロア部4aに対向しているだけでカムフォロ
アブラケット4のカムフォロア部4aから離間している
ため、押し圧は、引張バネ対22の付勢力のみにより感
熱孔版マスタ3に対して高精度に加えられることとな
る。
【0056】次に、図3を参照して、感熱製版装置1の
制御構成について説明する。図3において、符号30は
制御装置を示し、符号31はモータ駆動回路を示す。制
御装置30は、適宜の電子回路を介して図示を省略した
操作パネルに設けられている製版スタートキーや各制御
対象駆動部分に配設されているセンサやスイッチから送
信されるオン/オフ信号、あるいは接離検知センサ26
から送信される離間信号や押圧信号等のオン/オフ信号
を受信したり、モータ駆動回路31を介して押し圧解除
機構20の圧解除モータ29に指令信号を送信したりし
ている他、感熱製版装置1の上記各部における制御対象
駆動部分の起動、停止およびタイミング等の動作に係る
システムを制御している。
【0057】制御装置30は、マイクロコンピュータを
具備していて、CPU(中央演算処理装置)、I/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)、
RAM(読み書き可能な記憶装置)等を備え、信号バス
によって接続された構成を有する。上記ROMには、後
述するフローチャート等により感熱製版装置1の動作を
実行するためのプログラムやデータ等が記憶されてい
る。
【0058】接離検知センサ26は、圧解除モータ29
が圧解除回転位置を占めることにより、導電性プラテン
ローラ6に対するサーマルヘッド5の押し圧がオフされ
たときに、オフ信号としての離間信号を生成しその離間
信号を制御装置30に送信する。これと反対に、接離検
知センサ26は、圧解除モータ29が押圧回転位置を占
めることにより、導電性プラテンローラ6に対するサー
マルヘッド5の押し圧がオンされたときに、オン信号と
しての押圧信号を生成しその押圧信号を制御装置30に
送信する。
【0059】制御装置30は、感熱製版時において、モ
ータ駆動回路31を介して押し圧解除機構20の圧解除
モータ29を駆動制御して押圧回転位置を占めさせるこ
とによりサーマルヘッド5と導電性プラテンローラ6と
を感熱孔版マスタ3を介して接触させ、非感熱製版時に
おいて、モータ駆動回路31を介して押し圧解除機構2
0の圧解除モータ29を駆動制御して圧解除回転位置を
占めさせることによりサーマルヘッド5と導電性プラテ
ンローラ6とを離間させる制御手段の機能を有する。
【0060】次に、図4に示すフローチャートを参照し
て感熱製版装置1の動作を説明する。このフローチャー
トは、感熱製版装置1の概略的な処理動作の順序を示し
たものであり、詳細な部分の処理動作が省略されている
ので随時補足説明をする。
【0061】図4に示すフローチャートのステップS1
において、先ず、操作パネルに設けられている製版スタ
ートキー(共に図示せず)が押下されオンされたか否か
が判定される。上記製版スタートキーがオンされたとき
には、ステップS2に進み、制御装置30により、モー
タ駆動回路31を介して押し圧解除機構20の圧解除モ
ータ29が駆動制御されて押圧回転位置を占める。これ
により、サーマルヘッド5が感熱孔版マスタ3を介して
導電性プラテンローラ6に接触され、導電性プラテンロ
ーラ6に対してサーマルヘッド5の押し圧がオンされた
加圧状態になる。このとき同時に、接離検知センサ26
では押圧信号が生成され、この押圧信号が制御装置30
に送信される。またこのとき、サーマルヘッド5、感熱
孔版マスタ3および導電性プラテンローラ6は、リード
線15、アース部16aを介してアースFGに接続され
た導通状態となる。なお、上記製版スタートキーがオン
されていないときには、元の処理動作に戻る。
【0062】次いで、圧解除モータ29が押圧回転位置
を占めると同時に、ステップS3に進み、導電性プラテ
ンローラ6に連結された上記ステッピングモータ等の搬
送駆動装置がオンされ回転駆動されることにより、導電
性プラテンローラ6および搬送ローラ対2が回転され
て、感熱孔版マスタ3が副走査方向Fに搬送される。そ
して、ステップS4において、感熱製版が開始される。
この感熱製版は、サーマルヘッド5の発熱抵抗体10と
対抗接触する側に位置している感熱孔版マスタ3の熱可
塑性樹脂フィルム3a面側が、画像信号に応じて発熱抵
抗体10の位置選択的な加熱によって溶融穿孔されるこ
とにより、導電性プラテンローラ6とサーマルヘッド5
との間に位置する感熱孔版マスタ3にドット状の製版画
像を形成されることによりなされる。この際には、上述
したように、押し圧解除機構20の圧解除モータ29が
押圧回転位置を占め、サーマルヘッド5が感熱孔版マス
タ3を介して導電性プラテンローラ6に接触・加圧し、
サーマルヘッド5、感熱孔版マスタ3および導電性プラ
テンローラ6がリード線15、アース部16aを介して
アースFGに接続された導通状態となっているので、感
熱孔版マスタ3を搬送する際に帯電した感熱孔版マスタ
3等の静電気を電位差の低い導電性プラテンローラ6の
外周表面から、芯金6a、リード線15、アース部16
aを介してアースFGに逃してやること(放電するこ
と)ができる。
【0063】次いで、ステップS5において、感熱製版
が終了したか否かが判定される。この感熱製版の終了可
否は、上記画像信号が所定の時間経過後も送信されなく
なった時点をもって判断したり、あるいは感熱製版装置
1に配設されている原稿受け台(図示せず)に載置・セ
ットされていた原稿が無くなったときをもって判断され
たりするようになっている。なお、感熱製版が終了して
いないと判断されたときには、ステップS4の処理動作
に戻る。
【0064】ステップS5において、感熱製版が終了し
たと判定されたときには、ステップS6に進み、サーマ
ルヘッド5への通電が停止される。次いで、ステップS
7に進み、上記ステッピングモータ等の搬送駆動装置が
オフされ、その回転駆動が停止されることにより、導電
性プラテンローラ6および搬送ローラ対2の回転が停止
されるとともに、感熱孔版マスタ3の搬送が停止され
る。
【0065】次いで、ステップS8に進み、制御装置3
0により、モータ駆動回路31を介して押し圧解除機構
20の圧解除モータ29が駆動制御されて圧解除回転位
置を占める。これにより、サーマルヘッド5が感熱孔版
マスタ3および導電性プラテンローラ6から離間され、
導電性プラテンローラ6に対してサーマルヘッド5の押
し圧がオフされた押し圧解除状態になる。このとき同時
に、接離検知センサ26では離間信号が生成され、この
離間信号が制御装置30に送信される。またこのとき、
サーマルヘッド5は、感熱孔版マスタ3および導電性プ
ラテンローラ6とは非接触状態となるので、サーマルヘ
ッド5は、感熱孔版マスタ3、導電性プラテンローラ
6、リード線15、アース部16aを介してアースFG
に接続されていない非導通状態、すなわち絶縁状態とな
る。
【0066】したがって、実施例1によれば、感熱製版
時においては、制御装置30により、モータ駆動回路3
1を介して押し圧解除機構20の圧解除モータ29を駆
動制御して押圧回転位置を占めさせることによって、サ
ーマルヘッド5が感熱孔版マスタ3を介して導電性プラ
テンローラ6に接触・加圧するので、サーマルヘッド
5、感熱孔版マスタ3および導電性プラテンローラ6が
リード線15、アース部16aを介してアースFGに接
続された導通状態となり、感熱孔版マスタ3を搬送する
際に帯電した感熱孔版マスタ3等の静電気を電位差の低
い導電性プラテンローラ6の外周表面から、芯金6a、
リード線15、アース部16aを介してアースFGに放
電することができるとともに、導電性プラテンローラ6
の外周表面およびサーマルヘッド5の表面等に残留する
静電気を顕著に低減することができる。
【0067】また、感熱製版動作終了後である非感熱製
版時においては、制御装置30により、モータ駆動回路
31を介して押し圧解除機構20の圧解除モータ29を
駆動制御して圧解除回転位置を占めさせることによっ
て、サーマルヘッド5が感熱孔版マスタ3および導電性
プラテンローラ6から離間するので、導電性プラテンロ
ーラ6、感熱孔版マスタ3、サーマルヘッド5における
表面部分に生じたステップガバレージのクラック13ま
たは異物剥離箇所14、Alリード電極11および発熱
抵抗体10により形成される電流経路を遮断するととも
に、感熱孔版マスタ3や導電性プラテンローラ6等に生
じた電位によりその電流経路に微弱な電流が流れること
を防止することができる。
【0068】また、特に押し圧解除機構20は、サーマ
ルヘッド5と導電性プラテンローラ6とを離間させたと
き、腐食性物質を含む感熱孔版マスタ3からサーマルヘ
ッド5を離間した状態に保持するので、感熱孔版マスタ
3がサーマルヘッド5に付着した状態でサーマルヘッド
5と導電性プラテンローラ6とを離間させる場合より
も、一層効果的にサーマルヘッド5の腐食を抑制するこ
とができる。
【0069】また、サーマルヘッド5が感熱孔版マスタ
3および導電性プラテンローラ6から離間して押し圧が
オフされるので、経時変化および/または環境変化等に
より、感熱孔版マスタ3が導電性プラテンローラ6に張
り付いたり、導電性プラテンローラ6の変形を防止する
ことができる利点もある。
【0070】したがって、実施例1によれば、熱可塑性
樹脂フィルム3aに塗布または含浸された帯電防止剤等
の微量成分からなる層、熱可塑性樹脂フィルム3aの表
面および裏面のうち少なくとも一方にオーバーコート層
等の薄膜層を1層または複数層形成した層、熱可塑性樹
脂フィルム3aに多孔性支持体を接着する際に用いられ
る接着層のうち何れか一つ以上の層に含有されている腐
食性物質が腐食性イオン生成物となって、この腐食性イ
オン生成物がサーマルヘッド5の表面部分に生じたステ
ップガバレージのクラック13および異物剥離箇所14
からサーマルヘッド5の内部に加速的にイオン電導し、
サーマルヘッド5のAlリード電極11および発熱抵抗
体10等を腐食させたり酸化させたりして、サーマルヘ
ッド5の発熱抵抗体10への通電をも不能としてしまう
ことを抑えることができる。これにより、如何なる環境
下においても、感熱孔版マスタ3等の搬送品質を確保し
つつ、高価な部品であるサーマルヘッド5の腐食等を抑
えて製版画像不良を低減することができるとともに、こ
れによりユーザに対しての負担を低減させ、なおかつ、
サーマルヘッド5の延命効果の向上を図ることによって
環境にも優しい感熱製版装置1を提供することができ
る。
【0071】なお、実施例1においては、導電性プラテ
ンローラ6に対してサーマルヘッド5の押し圧がオンさ
れた加圧状態で、画像信号に応じて発熱抵抗体10の位
置選択的な加熱によって感熱孔版マスタ3の熱可塑性樹
脂フィルム3a部が溶融穿孔されることにより、導電性
プラテンローラ6とサーマルヘッド5との間に位置する
感熱孔版マスタ3にドット状の製版画像を形成している
時以外の感熱孔版マスタ3を搬送している時には、上述
したように導電性プラテンローラ6に対してサーマルヘ
ッド5の押し圧をオンして加圧(アース部16aを介し
てアースFGとは導通状態)していてもよいが、このよ
うな感熱製版前後の動作時においては導電性プラテンロ
ーラ6に対してサーマルヘッド5の押し圧をオフして圧
解除状態(アース部16aを介してアースFGとは絶縁
状態)にすることにより、感熱製版前後において感熱孔
版マスタ3に発生したシワや斜行等を矯正する方法をと
ってもよい。
【0072】(実施例2)図5ないし図7を参照して、
本発明に係る感熱製版装置を適用した実施例2について
説明する。図5において、符号41は実施例2における
感熱製版装置を示す。この実施例2における感熱製版装
置41は、実施例1における感熱製版装置1に対して、
押し圧解除機構20に代えて、導電性プラテンローラ6
が電流経路を開閉する開閉手段としてのリレー素子(電
磁リレー)42を介してアースFGに接続されているこ
と、カムフォロアブラケット4に代えてその内部の構造
および揺動機構を変えたヘッド支持部材46を有するこ
と、および制御装置30に代えて制御装置45を有する
ことが主に相違する。
【0073】図5において、符号43はリレー制御回路
を示す。リレー制御回路43は、制御装置45からのリ
レー素子42をオンさせる指令信号に基づいて、電源
(図示せず)を介してリレー素子42のコイル42aに
電流を流すことによりコイル42aを励磁して接点42
bを閉じ(オン)させたり、制御装置45からのリレー
素子42をオフさせる指令信号に基づいて、上記電源を
介してリレー素子42のコイル42aに流す電流を切る
ことによりコイル42aを消磁して接点42bを開か
(オフ)させたりする機能を有する。リレー素子42
は、図5に破線で囲んで示されており、導電性プラテン
ローラ6から、芯金6a、リード線15およびアースF
Gに至る電流経路を開閉する機能を有する。
【0074】なお、開閉手段としては、上記したような
有接点型の機械式のリレー素子42に限らず、無接点型
の半導体素子を用いたフォトMOSリレーやSSR(ソ
リッドステート リレー)等の周知の手段を用いて構成
してもよい。
【0075】ヘッド支持部材46は、実施例1における
感熱製版装置1のカムフォロアブラケット4と同様の板
金でできていて、筐体状に形成されており、必要な箇所
には適宜の補強がなされている。ヘッド支持部材46
は、その左端部中央が筐体側板対16に支持固定された
支軸21の周りに揺動自在に設けられている。ヘッド支
持部材46は、支軸21’の廻りに配設されたねじりコ
イルバネ(図示せず)により、導電性プラテンローラ6
に接触する向きである時計回り方向に常に揺動する習性
を与えられている。ヘッド支持部材46の図において右
端部には、サーマルヘッド5が支持固定されている。
【0076】制御装置45は、適宜の電子回路を介して
上記製版スタートキーや各制御対象駆動部分に配設され
ているセンサやスイッチから送信されるオン/オフ信号
を受信したり、リレー制御回路43を介してリレー素子
42をオン/オフ駆動制御する指令信号を送信したりし
ている他、感熱製版装置41の上記各部における制御対
象駆動部分の起動、停止およびタイミング等の動作に係
るシステムを制御している。
【0077】制御装置45は、マイクロコンピュータを
具備していて、CPU(中央演算処理装置)、I/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)、
RAM(読み書き可能な記憶装置)等を備え、信号バス
によって接続された構成を有する。上記ROMには、後
述するフローチャート等により感熱製版装置41の動作
を実行するためのプログラムやデータ等が記憶されてい
る。
【0078】制御装置45は、感熱製版時において、リ
レー制御回路43を介してリレー素子42をして導電性
プラテンローラ6に接続されている電流経路を閉じさ
せ、非感熱製版時において、リレー制御回路43を介し
てリレー素子42をして導電性プラテンローラ6に接続
されている電流経路を開かせる制御手段としての機能を
有する。
【0079】次に、図7に示すフローチャートを参照し
て感熱製版装置41の動作を説明する。このフローチャ
ートは、実施例1の感熱製版装置1のフローチャートと
同様に、感熱製版装置41の概略的な処理動作の順序を
示したものであり、詳細な部分の処理動作が省略されて
いるので随時補足説明をする。
【0080】図7に示すフローチャートのステップS1
0において、先ず、操作パネルに配設されている製版ス
タートキー(共に図示せず)が押下・オンされたか否か
が判定される。上記製版スタートキーがオンされたとき
には、ステップS20に進み、制御装置45からリレー
素子42をオン(励磁)させる指令信号がリレー制御回
路43に送信され、これによりリレー素子42が駆動制
御されてオンされる(図6参照)。これにより、導電性
プラテンローラ6に接続されている電流経路が閉じられ
ることによって、サーマルヘッド5、感熱孔版マスタ3
および導電性プラテンローラ6は、リード線15、アー
ス部16aを介してアースFGに接続された導通状態と
なる。なお、上記製版スタートキーがオンされていない
ときには、元の処理動作に戻る。
【0081】リレー制御回路43を介してリレー素子4
2がオンされると同時に、ステップS30に進み、導電
性プラテンローラ6に連結された上記ステッピングモー
タ等の搬送駆動装置がオンされ回転駆動されることによ
り、導電性プラテンローラ6および搬送ローラ対2が回
転されて、感熱孔版マスタ3が副走査方向Fに搬送され
る。そして、ステップS40において、感熱製版が開始
される。この感熱製版は、サーマルヘッド5の発熱抵抗
体10と対抗接触する側に位置している感熱孔版マスタ
3の熱可塑性樹脂フィルム3a面側が、画像信号に応じ
て発熱抵抗体10の位置選択的な加熱によって溶融穿孔
されることにより、導電性プラテンローラ6とサーマル
ヘッド5との間に位置する感熱孔版マスタ3にドット状
の製版画像を形成することによりなされる。この際に
は、上述したように、リレー制御回路43を介してリレ
ー素子42がオンされるとともに、導電性プラテンロー
ラ6に接続されている電流経路が閉じられることによっ
て、導電性プラテンローラ6は、リード線15、アース
部16aを介してアースFGに接続された導通状態とな
っているので、感熱孔版マスタ3を搬送する際に発生し
た静電気により帯電した導電性プラテンローラ6の外周
表面からその静電気を、芯金6a、リード線15、アー
ス部16aを介してアースFGに逃してやることができ
る。
【0082】次いで、ステップS50において、製版が
終了したか否かが判定される。この製版の終了可否は、
上記画像信号が所定の時間経過後も送信されなくなった
時点をもって判断したり、あるいは感熱製版装置41に
配設されている原稿受け台(図示せず)に載置・セット
されていた原稿が無くなったときをもって判断されたり
するようになっている。なお、感熱製版が終了していな
いと判断されたときには、ステップS40の処理動作に
戻る。
【0083】ステップS50において、感熱製版が終了
したと判定されたときには、ステップS60に進み、サ
ーマルヘッド5への通電が停止される。次いで、ステッ
プS70に進み、上記ステッピングモータ等の搬送駆動
装置がオフされ、その回転駆動が停止されることによ
り、導電性プラテンローラ6および搬送ローラ対2の回
転が停止されるとともに、感熱孔版マスタ3の搬送が停
止される。
【0084】次いで、ステップS80に進み、制御装置
45からリレー素子42をオフ(消磁)させる指令信号
がリレー制御回路43に送信され、これによりリレー素
子42が駆動制御されてオフされる(図5参照)。これ
により、導電性プラテンローラ6に接続されている電流
経路が開かれることによって、サーマルヘッド5から感
熱孔版マスタ3、導電性プラテンローラ6、リード線1
5に至る電流経路とアース部16aからアースFGに至
る電流経路とが開かれ、アースされない非導通状態、す
なわち絶縁状態となる。
【0085】したがって、実施例2によれば、感熱製版
時においては、制御装置45により、リレー制御回路4
3を介してリレー素子42が駆動制御されてオンされる
ことによって、導電性プラテンローラ6に接続されてい
る電流経路が閉じられるので、サーマルヘッド5、感熱
孔版マスタ3および導電性プラテンローラ6は、リード
線15、アース部16aを介してアースFGに接続され
た導通状態となり、感熱孔版マスタ3を搬送する際に帯
電した感熱孔版マスタ3等の静電気を電位差の低い導電
性プラテンローラ6の外周表面から、芯金6a、リード
線15、アース部16aを介してアースFGに放電する
ことができるとともに、導電性プラテンローラ6の外周
表面等およびサーマルヘッド5の表面等に残留する静電
気を顕著に低減することができる。
【0086】また、感熱製版動作終了後である非感熱製
版時においては、制御装置45により、リレー制御回路
43を介してリレー素子42が駆動制御されてオフされ
ることによって、導電性プラテンローラ6に接続されて
いる電流経路が開かれるので、サーマルヘッド5から感
熱孔版マスタ3、導電性プラテンローラ6、リード線1
5に至る電流経路とアース部16aからアースFGに至
る電流経路とが開かれ、アースされない非導通状態、す
なわち絶縁状態となるため、導電性プラテンローラ6、
感熱孔版マスタ3、サーマルヘッド5における表面部分
に生じたステップガバレージのクラック13または異物
剥離箇所14、Alリード電極11および発熱抵抗体1
0により形成される電流経路を遮断するとともに、感熱
孔版マスタ3や導電性プラテンローラ6等に生じた電位
によりその電流経路に微弱な電流が流れることを防止す
ることができる。
【0087】それ故に、この実施例2においても、熱可
塑性樹脂フィルム3aに塗布または含浸された帯電防止
剤等の微量成分からなる層、熱可塑性樹脂フィルム3a
の表面および裏面のうち少なくとも一方にオーバーコー
ト層等の薄膜層を1層または複数層形成した層、熱可塑
性樹脂フィルム3aに多孔性支持体を接着する際に用い
られる接着層のうち何れか一つ以上の層に含有されてい
る腐食性物質が腐食性イオン生成物となって、この腐食
性イオン生成物がサーマルヘッド5の表面部分に生じた
ステップガバレージのクラック13および異物剥離箇所
14からサーマルヘッド5の内部に加速的にイオン電導
し、サーマルヘッド5のAlリード電極11および発熱
抵抗体10等を腐食させたり酸化させたりして、サーマ
ルヘッド5の発熱抵抗体10への通電をも不能としてし
まうことを抑えることができる。これにより、如何なる
環境下においても、感熱孔版マスタ3等の搬送品質を確
保しつつ、高価な部品であるサーマルヘッド5の腐食等
を抑えて製版画像不良を低減することができるととも
に、これによりユーザに対しての負担を低減させ、なお
かつ、サーマルヘッド5の延命効果の向上を図ることに
よって環境にも優しい感熱製版装置41を提供すること
ができる。
【0088】なお、実施例2においては、これに限ら
ず、実施例1と同様の押し圧解除機構20および制御装
置30を付設してもよい。あるいは、これに限らず、感
熱製版装置41を長期間使用しないときのために、ヘッ
ド支持部材46の揺動端側のサーマルヘッド5を導電性
プラテンローラ6から離間させた位置で保持することが
できるような手動操作の保持手段を付設して、次のよう
に構成してもよい。すなわち実施例1と同様に、マスタ
ロール3bの感熱孔版マスタ3が消費されて殆ど無くな
った使用済みのマスタロール3bの外周面(この場合芯
管3Bの外周面と略同じ)におけるマスタ繰り出し部
と、搬送ローラ対2のニップ部とを結ぶ線分上に位置す
る感熱孔版マスタ3は、サーマルヘッド5の下面位置よ
り常に下方にあるように上記各構成部品の配置位置を決
めるとともに、上記線分上に位置する感熱孔版マスタ3
には常に所定の制動力もしくは張力を付与させる。この
ように構成することによって、感熱製版装置41を長期
間使用しないときには、保持手段を操作して導電性プラ
テンローラ6に対するサーマルヘッド5の押し圧をオフ
することにより、マスタロール3bに巻き付けられてい
る感熱孔版マスタ3が緩んでサーマルヘッド5表面に接
触させないようにして、サーマルヘッド5の腐食抑制を
より一層確実にすることが可能となる。
【0089】また、実施例2は、これに限らず、導電性
プラテンローラ6が電流経路を開閉するリレー素子42
を介してアースFGに接続されている構成に代えて、サ
ーマルヘッド5の発熱抵抗体10がサーマルヘッド5か
らアースFGに至る電流経路を開閉するリレー素子42
を介してアースFGに接続されている構成であってもよ
く、これに上記した制御装置45により実施例2と同様
の制御を行わせるようにしてもよい。
【0090】なお、発熱抵抗体10をアースFGに接続
する場合、発熱抵抗体10を直接アースFGに接続して
もよいし、あるいは発熱抵抗体10に接続されたAlリ
ード電極11を介してアースFGに接続してもよいこと
は勿論である。
【0091】(実施例3)図1ないし図3および図8を
参照して、本発明に係る感熱記録装置を適用した実施例
3について説明する。図1および図2において、括弧を
付した符号51は、この実施例3における感熱記録装置
を、括弧を付した符号53は、この実施例3における感
熱記録紙をそれぞれ示し、実施例1の感熱製版装置1お
よび感熱孔版マスタ3とそれぞれ区別する。この実施例
3における感熱記録装置51と実施例1における感熱製
版装置1とを比較すると、両者は、同じ構成を有するサ
ーマルヘッド5および導電性プラテンローラ6を共通使
用している点で一致しており、この実施例3における感
熱記録装置51がサプライとしての感熱記録紙53(も
しくは感熱記録原紙53とも呼ばれることがある)に感
熱的に画像記録(以下、単に「印字」というときがあ
る)を行う制御構成を有するのに対して、実施例1にお
ける感熱製版装置1がサプライとしての感熱孔版マスタ
3等に感熱製版を行う制御装置30を有していた点で相
違している。
【0092】したがって、実施例1における感熱製版装
置1の要部構成とこの実施例3における感熱記録装置5
1の要部構成とは、上述したように基本的な装置構成は
同じ部分が多く、主としてサプライおよび制御構成が異
なることから、説明の簡明化を図るために図面を共通流
用することとし、相違する構成および動作を説明するの
にとどめる。この感熱記録装置51としては、感熱記録
紙53や感熱記録原紙53を用いるあらゆる印字装置、
例えば感熱紙等を使用するファクシミリでの印字部等
や、ワードプロセッサでの印字装置等があげられるが、
機種によってその構造が多様であるためその共通する構
成についてのみ説明する。
【0093】この感熱記録装置51は、実施例1におけ
る感熱製版装置1と同様の細部の構成、すなわちサーマ
ルヘッド5、導電性プラテンローラ6、搬送ローラ対2
および押し圧解除機構20から主に構成されているの
で、それらの細部構成の説明を省略する。感熱記録装置
51には、上記の構成部品の他に、感熱記録紙53を切
断する感熱記録紙切断機構、あるいは感熱記録紙53を
副走査方向Fの下流側に搬送する導電性プラテンローラ
6および/または搬送ローラ対2を回転させる搬送駆動
装置等が配設されているが、本実施例3を簡明に説明す
るためにこれらの図示を省略している。以下、感熱記録
紙53と、これに関連する構成部分である感熱記録紙支
持部材53Aおよびサーマルヘッド5廻りの構成とにつ
いて説明する。
【0094】感熱記録紙支持部材53Aは、感熱記録印
字面53aを有する感熱記録紙53がロール状に巻かれ
て形成された感熱記録紙ロール53bから感熱記録紙5
3を繰り出し可能に支持する部材である。
【0095】感熱記録紙ロール53bの中心部には、感
熱記録紙ロール53bの両端面から突出したパイプ状の
芯管53Bが設けられていて、感熱記録紙ロール53b
は、芯管53Bの周りに感熱記録紙53を巻き付けて形
成されている。感熱記録紙53は、例えば感熱的に発色
する発色剤を紙基材(基紙)に塗布した構造としたもの
が用いられ、サーマルヘッド5の発熱抵抗体10の選択
的な加熱により感熱的に発色して印字等が形成されるも
のである。サーマルヘッド5の発熱抵抗体10の保護膜
12に接触する感熱記録紙53の感熱記録印字面53a
の表面側には、オーバコート層が形成されている。この
オーバコート層には、例えば第4アンモニウム塩型等の
帯電防止剤が塗布されている。
【0096】サーマルヘッド5は、感熱記録紙搬送路に
おける感熱記録紙支持部材53Aの下流側に配設されて
いる。サーマルヘッド5は、画像信号に応じて発熱抵抗
体10の選択的加熱により、感熱記録紙ロール53bか
ら繰り出される感熱記録紙53の感熱記録印字面53a
を感熱的に発色させて感熱記録紙53に印字を行う周知
の機能を有する。サーマルヘッド5は、押し圧解除機構
20により導電性プラテンローラ6に対して接離可能に
なされている。
【0097】次に、図3を参照して、感熱記録装置51
の制御構成について説明する。図3において、括弧を付
した符号80は感熱記録装置51の制御装置を示す。制
御装置80は、適宜の電子回路を介して図示を省略した
操作パネルに設けられている印字スタートキーや接離検
知センサ26から送信される離間信号や押圧信号等のオ
ン/オフ信号を受信したり、モータ駆動回路31を介し
て押し圧解除機構20の圧解除モータ29に指令信号を
送信したりしている他、感熱記録装置51の上記各部に
おける制御対象駆動部分の起動、停止およびタイミング
等の動作に係るシステムを制御している。
【0098】制御装置80は、マイクロコンピュータを
具備していて、CPU(中央演算処理装置)、I/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)、
RAM(読み書き可能な記憶装置)等を備え、信号バス
によって接続された構成を有する。上記ROMには、後
述するフローチャート等により感熱記録装置51の動作
を実行するためのプログラムやデータ等が記憶されてい
る。
【0099】接離検知センサ26は、圧解除モータ29
が圧解除回転位置を占めることにより、導電性プラテン
ローラ6に対するサーマルヘッド5の押し圧がオフされ
たときに、オフ信号としての離間信号を生成しその離間
信号を制御装置80に送信する。これと反対に、接離検
知センサ26は、圧解除モータ29が押圧回転位置を占
めることにより、導電性プラテンローラ6に対するサー
マルヘッド5の押し圧がオンされたときに、オン信号と
しての押圧信号を生成しその押圧信号を制御装置80に
送信する。
【0100】制御装置80は、印字時において、モータ
駆動回路31を介して押し圧解除機構20の圧解除モー
タ29を駆動制御して押圧回転位置を占めさせることに
よりサーマルヘッド5と導電性プラテンローラ6とを感
熱記録紙53を介して接触させ、非印字時において、モ
ータ駆動回路31を介して押し圧解除機構20の圧解除
モータ29を駆動制御して圧解除回転位置を占めさせる
ことによりサーマルヘッド5と感熱記録紙53および導
電性プラテンローラ6とを離間させる制御手段の機能を
有する。
【0101】次に、図8に示すフローチャートを参照し
て、感熱記録装置51の動作を説明する。このフローチ
ャートは、感熱記録装置51の概略的な処理動作の順序
を示したものであり、詳細な部分の処理動作が省略され
ているので随時補足説明をする。図8に示すフローチャ
ートのステップS11において、先ず、操作パネルに設
けられている印字スタートキー(共に図示せず)が押下
されオンされたか否かが判定される。上記印字スタート
キーがオンされたときには、ステップS12に進み、制
御装置80により、モータ駆動回路31を介して押し圧
解除機構20の圧解除モータ29が駆動制御されて押圧
回転位置を占める。これにより、サーマルヘッド5が感
熱記録紙53を介して導電性プラテンローラ6に接触さ
れ、導電性プラテンローラ6に対してサーマルヘッド5
の押し圧がオンされた加圧状態になる。このとき同時
に、接離検知センサ26では押圧信号が生成され、この
押圧信号が制御装置80に送信される。またこのとき、
サーマルヘッド5、感熱記録紙53および導電性プラテ
ンローラ6は、リード線15、アース部16aを介して
アースFGに接続された導通状態となる。なお、上記印
字スタートキーがオンされていないときには、元の処理
動作に戻る。
【0102】次いで、圧解除モータ29が押圧回転位置
を占めると同時に、ステップS13に進み、導電性プラ
テンローラ6に連結された上記ステッピングモータ等の
搬送駆動装置がオンされ回転駆動されることにより、導
電性プラテンローラ6および搬送ローラ対2が回転され
て、感熱記録紙53が副走査方向Fに搬送される。そし
て、ステップS14において、印字が開始される。この
印字は、サーマルヘッド5の発熱抵抗体10と対抗接触
する側に位置している感熱記録紙53の感熱記録印字面
53a側が、画像信号に応じて発熱抵抗体10の位置選
択的な加熱によって感熱的に発色されることにより、導
電性プラテンローラ6とサーマルヘッド5との間に位置
する感熱記録紙53にドット状の印字画像を形成するこ
とによりなされる。この際には、上述したように、押し
圧解除機構20の圧解除モータ29が押圧回転位置を占
め、サーマルヘッド5が感熱記録紙53を介して導電性
プラテンローラ6に接触・加圧し、サーマルヘッド5、
感熱記録紙53および導電性プラテンローラ6がリード
線15、アース部16aを介してアースFGに接続され
た導通状態となっているので、感熱記録紙53を搬送す
る際に帯電した感熱記録紙53等の静電気を電位差の低
い導電性プラテンローラ6の外周表面から、芯金6a、
リード線15、アース部16aを介してアースFGに放
電することができる。
【0103】次いで、ステップS15において、印字が
終了したか否かが判定される。この印字の終了可否は、
上記画像信号が所定の時間経過後も送信されなくなった
時点をもって判断したり、あるいは感熱記録装置51に
配設されている原稿受け台(図示せず)に載置・セット
されていた原稿が無くなったときをもって判断されたり
するようになっている。なお、印字が終了していないと
判断されたときには、ステップS14の処理動作に戻
る。
【0104】ステップS15において、印字が終了した
と判定されたときには、ステップS16に進み、サーマ
ルヘッド5への通電が停止される。次いで、ステップS
17に進み、上記ステッピングモータ等の搬送駆動装置
がオフされ、その回転駆動が停止されることにより、導
電性プラテンローラ6および搬送ローラ対2の回転が停
止されるとともに、感熱記録紙53の搬送が停止され
る。
【0105】次いで、ステップS18に進み、制御装置
80により、モータ駆動回路31を介して押し圧解除機
構20の圧解除モータ29が駆動制御されて圧解除回転
位置を占める。これにより、サーマルヘッド5が感熱記
録紙53および導電性プラテンローラ6から離間され、
導電性プラテンローラ6に対してサーマルヘッド5の押
し圧がオフされた押し圧解除状態になる。このとき同時
に、接離検知センサ26では離間信号が生成され、この
離間信号が制御装置80に送信される。またこのとき、
サーマルヘッド5は、感熱記録紙53および導電性プラ
テンローラ6とは非接触状態となるので、サーマルヘッ
ド5は、感熱記録紙53、導電性プラテンローラ6、リ
ード線15、アース部16aを介してアースFGに接続
されていない非導通状態、すなわち絶縁状態となる。
【0106】したがって、実施例3によれば、印字時に
おいては、制御装置80により、モータ駆動回路31を
介して押し圧解除機構20の圧解除モータ29を駆動制
御して押圧回転位置を占めさせることによって、サーマ
ルヘッド5が感熱記録紙53を介して導電性プラテンロ
ーラ6に接触・加圧するので、サーマルヘッド5、感熱
記録紙53および導電性プラテンローラ6がリード線1
5、アース部16aを介してアースFGに接続された導
通状態となり、感熱記録紙53を搬送する際に帯電した
感熱記録紙53等の静電気を電位差の低い導電性プラテ
ンローラ6の外周表面から、芯金6a、リード線15、
アース部16aを介してアースFGに放電することがで
きるとともに、導電性プラテンローラ6の外周表面等お
よびサーマルヘッド5の表面等に残留する静電気を顕著
に低減することができる。
【0107】また、印字動作終了後である非印字時にお
いては、制御装置80により、モータ駆動回路31を介
して押し圧解除機構20の圧解除モータ29を駆動制御
して圧解除回転位置を占めさせることによって、サーマ
ルヘッド5が感熱記録紙53および導電性プラテンロー
ラ6から離間するので、導電性プラテンローラ6、感熱
記録紙53、サーマルヘッド5における表面部分に生じ
たステップガバレージのクラック13または異物剥離箇
所14、Alリード電極11および発熱抵抗体10によ
り形成される電流経路を遮断するとともに、感熱記録紙
53や導電性プラテンローラ6等に生じた電位によりそ
の電流経路に微弱な電流が流れることを防止することが
できる。
【0108】また、特に押し圧解除機構20は、サーマ
ルヘッド5と導電性プラテンローラ6とを離間させたと
き、腐食性物質を含む感熱記録紙53からサーマルヘッ
ド5を離間した状態に保持するので、感熱記録紙53が
サーマルヘッド5に付着した状態でサーマルヘッド5と
導電性プラテンローラ6とを離間させる場合よりも、一
層効果的にサーマルヘッド5の腐食を抑制することがで
きる。
【0109】したがって、実施例3によれば、感熱記録
印字面53aに塗布された帯電防止剤等に含有されてい
る腐食性物質が腐食性イオン生成物となって、この腐食
性イオン生成物がサーマルヘッド5の表面部分に生じた
ステップガバレージのクラック13および異物剥離箇所
14からサーマルヘッド5の内部に加速的にイオン電導
し、サーマルヘッド5のAlリード電極11および発熱
抵抗体10等を腐食させたり酸化させたりして、サーマ
ルヘッド5の発熱抵抗体10への通電をも不能としてし
まうことを抑えることができる。これにより、如何なる
環境下においても、感熱記録紙53等の搬送品質を確保
しつつ、高価な部品であるサーマルヘッド5の腐食等を
抑えて印字画像不良を低減することができるとともに、
これによりユーザに対しての負担を低減させ、なおか
つ、サーマルヘッド5の延命効果の向上を図ることによ
って環境にも優しい感熱記録装置51を提供することが
できる。
【0110】(実施例4)図5、図6および図9を参照
して、本発明に係る感熱記録装置を適用した実施例4に
ついて説明する。図5において、括弧を付した符号91
は実施例4における感熱記録装置を、括弧を付した符号
95は実施例4における制御装置を、括弧を付した符号
53は実施例4における感熱記録紙をそれぞれ示し、実
施例2の感熱製版装置41、制御装置45および感熱孔
版マスタ3とそれぞれ区別する。この実施例4における
感熱記録装置91と実施例2における感熱製版装置41
とを比較すると、両者は、同じ構成を有するサーマルヘ
ッド5、導電性プラテンローラ6、搬送ローラ対2、リ
レー素子42およびヘッド支持部材46を共通使用して
いる点で一致しており、この実施例4における感熱記録
装置91がサプライとしての感熱記録紙53に感熱的に
印字を行うための制御装置95を有するのに対して、実
施例2における感熱製版装置41がサプライとしての感
熱孔版マスタ3等に感熱製版を行う制御装置45を有し
ていた点で相違している。
【0111】したがって、実施例2における感熱製版装
置41の要部構成とこの実施例4における感熱記録装置
91の要部構成とは、上述したように基本的な装置構成
は同じ部分が多く、また実施例3と同様の感熱記録紙5
3を使用することから、同じ構成部品についての説明を
省略し、相違する制御構成および動作を説明するのにと
どめる。感熱記録装置91には、上記の構成部品の他
に、実施例3と同様の感熱記録紙53を切断する感熱記
録紙切断機構、あるいは導電性プラテンローラ6および
/または搬送ローラ対2を回転させる搬送駆動装置等が
配設されているが、本実施例4を簡明に説明するために
これらの図示を省略している。
【0112】制御装置95は、適宜の電子回路を介して
印字スタートキーや各制御対象駆動部分に配設されてい
るセンサやスイッチから送信されるオン/オフ信号を受
信したり、リレー制御回路43を介してリレー素子42
をオン/オフ駆動制御する指令信号を送信したりしてい
る他、感熱記録装置91の上記各部における制御対象駆
動部分の起動、停止およびタイミング等の動作に係るシ
ステムを制御している。
【0113】制御装置95は、マイクロコンピュータを
具備していて、CPU(中央演算処理装置)、I/O
(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)、
RAM(読み書き可能な記憶装置)等を備え、信号バス
によって接続された構成を有する。上記ROMには、後
述するフローチャート等により感熱記録装置91の動作
を実行するためのプログラムやデータ等が記憶されてい
る。
【0114】制御装置95は、印字時において、リレー
制御回路43を介してリレー素子42をして導電性プラ
テンローラ6に接続されている電流経路を閉じさせ、非
印字時において、リレー制御回路43を介してリレー素
子42をして導電性プラテンローラ6に接続されている
電流経路を開かせる制御手段としての機能を有する。
【0115】次に、図9に示すフローチャートを参照し
て感熱記録装置91の動作を説明する。このフローチャ
ートは、実施例2の感熱製版装置41のフローチャート
と同様に、感熱記録装置91の概略的な処理動作の順序
を示したものであり、詳細な部分の処理動作が省略され
ているので随時補足説明をする。
【0116】図9に示すフローチャートのステップS1
00において、先ず、操作パネルに配設されている印字
スタートキー(共に図示せず)が押下・オンされたか否
かが判定される。上記印字スタートキーがオンされたと
きには、ステップS200に進み、制御装置95からリ
レー素子42をオンさせる指令信号がリレー制御回路4
3に送信され、リレー素子42が駆動制御されてオンさ
れる(図6参照)。これにより、導電性プラテンローラ
6に接続されている電流経路が閉じられることによっ
て、サーマルヘッド5、感熱記録紙53および導電性プ
ラテンローラ6は、リード線15、アース部16aを介
してアースFGに接続された導通状態となる。上記印字
スタートキーがオンされていないときには、元の処理動
作に戻る。
【0117】次いで、リレー制御回路43を介してリレ
ー素子42がオンされると同時に、ステップS300に
進み、導電性プラテンローラ6に連結された上記ステッ
ピングモータ等の搬送駆動装置がオンされ回転駆動され
ることにより、導電性プラテンローラ6および搬送ロー
ラ対2が回転されて、感熱記録紙53が副走査方向Fに
搬送される。そして、ステップS400において、印字
が開始される。この印字は、サーマルヘッド5の発熱抵
抗体10と対抗接触する側に位置している感熱記録紙5
3の感熱記録印字面53a側が、画像信号に応じて発熱
抵抗体10の位置選択的な加熱によって感熱的に発色さ
れることにより、導電性プラテンローラ6とサーマルヘ
ッド5との間に位置する感熱記録紙53にドット状の印
字画像を形成することによりなされる。この際には、上
述したように、リレー制御回路43を介してリレー素子
42がオンされるとともに、導電性プラテンローラ6に
接続されている電流経路が閉じられることによって、導
電性プラテンローラ6は、リード線15、アース部16
aを介してアースFGに接続された導通状態となってい
るので、感熱記録紙53を搬送する際に帯電した感熱記
録紙53等の静電気を電位差の低い導電性プラテンロー
ラ6の外周表面から、芯金6a、リード線15、アース
部16aを介してアースFGに放電することができる。
【0118】次いで、ステップS500において、印字
が終了したか否かが判定される。この印字の終了可否
は、上記画像信号が所定の時間経過後も送信されなくな
った時点をもって判断したり、あるいは感熱記録装置9
1に配設されている原稿受け台(図示せず)に載置・セ
ットされていた原稿が無くなったときをもって判断され
たりするようになっている。なお、印字が終了していな
いと判断されたときには、ステップS400の処理動作
に戻る。
【0119】ステップS500において、印字が終了し
たと判定されたときには、ステップS600に進み、サ
ーマルヘッド5への通電が停止される。次いで、ステッ
プS700に進み、上記ステッピングモータ等の搬送駆
動装置がオフされ、その回転駆動が停止されることによ
り、導電性プラテンローラ6および搬送ローラ対2の回
転が停止されるとともに、感熱記録紙53の搬送が停止
される。
【0120】次いで、ステップS800に進み、制御装
置95からリレー素子42をオフさせる指令信号がリレ
ー制御回路43に送信され、これによりリレー素子42
が駆動制御されてオフされる(図5参照)。これによ
り、導電性プラテンローラ6に接続されている電流経路
が開かれることによって、サーマルヘッド5から感熱記
録紙53、導電性プラテンローラ6、リード線15に至
る電流経路とアース部16aからアースFGに至る電流
経路とが開かれ、アースされない非導通状態、すなわち
絶縁状態となる。
【0121】したがって、実施例4によれば、印字時に
おいては、制御装置95により、リレー制御回路43を
介してリレー素子42が駆動制御されてオンされること
によって、導電性プラテンローラ6に接続されている電
流経路が閉じられるので、サーマルヘッド5、感熱記録
紙53および導電性プラテンローラ6は、リード線1
5、アース部16aを介してアースFGに接続された導
通状態となり、感熱記録紙53を搬送する際に帯電した
感熱記録紙53等の静電気を電位差の低い導電性プラテ
ンローラ6の外周表面から、芯金6a、リード線15、
アース部16aを介してアースFGに放電することがで
きるとともに、導電性プラテンローラ6の外周表面等お
よびサーマルヘッド5の表面等に残留する静電気を顕著
に低減することができる。
【0122】また、印字動作終了後である非印字時にお
いては、制御装置95により、リレー制御回路43を介
してリレー素子42が駆動制御されてオフされることに
よって、導電性プラテンローラ6に接続されている電流
経路が開かれるので、サーマルヘッド5から感熱記録紙
53、導電性プラテンローラ6、リード線15に至る電
流経路とアース部16aからアースFGに至る電流経路
とが開かれ、アースされない非導通状態(絶縁状態)と
なるため、導電性プラテンローラ6、感熱記録紙53、
サーマルヘッド5における表面部分に生じたステップガ
バレージのクラック13または異物剥離箇所14、Al
リード電極11および発熱抵抗体10により形成される
電流経路を遮断するとともに、感熱記録紙53や導電性
プラテンローラ6等に生じた電位によりその電流経路に
微弱な電流が流れることを防止することができる。
【0123】それ故に、この実施例4においても、感熱
記録印字面53aの帯電防止剤層等に含有されている腐
食性物質が腐食性イオン生成物となって、この腐食性イ
オン生成物がサーマルヘッド5の表面部分に生じたステ
ップガバレージのクラック13および異物剥離箇所14
からサーマルヘッド5の内部に加速的にイオン電導し、
サーマルヘッド5のAlリード電極11および発熱抵抗
体10等を腐食させたり酸化させたりして、サーマルヘ
ッド5の発熱抵抗体10への通電をも不能としてしまう
ことを抑えることができる。これにより、如何なる環境
下においても、感熱記録紙53等の搬送品質を確保しつ
つ、高価な部品であるサーマルヘッド5の腐食等を抑え
て印字画像不良を低減することができるとともに、これ
によりユーザに対しての負担を低減させ、なおかつ、サ
ーマルヘッド5の延命効果の向上を図ることによって環
境にも優しい感熱記録装置91を提供することができ
る。
【0124】また、実施例4は、これに限らず、導電性
プラテンローラ6が電流経路を開閉するリレー素子42
を介してアースFGに接続されている構成に代えて、サ
ーマルヘッド5の発熱抵抗体10がサーマルヘッド5か
らアースFGに至る電流経路を開閉するリレー素子42
を介してアースFGに接続されている構成であってもよ
く、これに上記した制御装置95により実施例4と同様
の制御を行わせるようにしてもよい。
【0125】なお、発熱抵抗体10をアースFGに接続
する場合、発熱抵抗体10を直接アースFGに接続して
もよいし、あるいは発熱抵抗体10に接続されたAlリ
ード電極11を介してアースFGに接続してもよいこと
は勿論である。
【0126】なお、実施例4には、実施例3の押し圧解
除機構20および制御装置80を付設してもよい。この
ように構成した場合には、実施例3における押し圧解除
機構20を設けたことによる特有の上記した利点が得ら
れるとともに、実施例4の上記した利点をより確実に得
ることができる。
【0127】以上述べたとおり、本発明を特定の発明の
実施の形態や実施例等について説明したが、本発明の構
成は、上述した発明の実施の形態や実施例1ないし4等
に限定されるものではなく、これらを適宜組合わせて構
成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性お
よび目的・用途等に応じて種々の発明の実施の形態や実
施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、上記構成により、以下の作用効果を奏す
る。感熱記録装置において、画像記録時等で感熱記録紙
を搬送する際には、接離手段によりサーマルヘッドと導
電性プラテンローラとを感熱記録紙を介して接触するこ
とができる。このとき、感熱記録紙を搬送する際に帯電
した感熱記録紙等の静電気を電位差の低い導電性プラテ
ンローラの外周表面から放電することができるので、導
電性プラテンローラの外周表面およびサーマルヘッドの
表面等に残留する静電気を顕著に低減することができ
る。また、非画像記録時等で感熱記録紙を搬送しないと
きには、接離手段によりサーマルヘッドと導電性プラテ
ンローラとが互いに離間することができるので、導電性
プラテンローラ、感熱記録紙、サーマルヘッドにおける
表面部分に生じたステップガバレージのクラックまたは
異物剥離箇所、Alリード電極および発熱抵抗体により
形成される電流経路を遮断するとともに、感熱記録紙や
導電性プラテンローラ等に生じた電位によりその電流経
路に微弱な電流が流れることを防止することができる。
【0129】したがって、感熱記録紙等のサーマルヘッ
ドとの接触面に塗布されている帯電防止剤等に含有され
ている腐食性物質が腐食性イオン生成物を形成して、こ
の腐食性イオン生成物がサーマルヘッドの表面部分に生
じたステップガバレージのクラックおよび異物剥離箇所
からサーマルヘッドの内部に加速的にイオン電導し、サ
ーマルヘッドのAlリード電極および発熱抵抗体等を腐
食させたり酸化させたりして、サーマルヘッドの発熱抵
抗体への通電をも不能としてしまうことを抑えることが
できる。これにより、如何なる環境下においても、感熱
記録紙等の搬送品質を確保しつつ、高価な部品であるサ
ーマルヘッドの腐食等を抑えて印字画像不良を低減する
ことができるとともに、これによりユーザに対しての負
担を低減させ、なおかつ、サーマルヘッドの延命効果の
向上、すなわちサーマルヘッドの耐久信頼性の向上を図
ることによって環境にも優しい感熱記録装置を提供する
ことができる。
【0130】請求項2記載の発明によれば、上記構成に
より、以下の作用効果を奏する。感熱記録装置におい
て、画像記録時等で感熱記録紙を搬送する際には、導電
性プラテンローラとサーマルヘッドの発熱抵抗体との何
れか一方は、開閉手段によって電流経路を閉じることが
できてアースに接続される。これにより、サーマルヘッ
ドと感熱記録紙と導電性プラテンローラとが導通状態と
なり、感熱記録紙を搬送する際に帯電した感熱記録紙等
の静電気を電位差の低い導電性プラテンローラとサーマ
ルヘッドの発熱抵抗体との何れか一方から放電すること
ができるので、導電性プラテンローラの外周表面等およ
びサーマルヘッドの表面等に残留する静電気を顕著に低
減することができる。また、非画像記録時等で感熱記録
紙を搬送しないときには、開閉手段によって電流経路を
開くことができて、導電性プラテンローラ、感熱記録
紙、サーマルヘッドにおける表面部分に生じたステップ
ガバレージのクラックまたは異物剥離箇所、Alリード
電極および発熱抵抗体により形成される電流経路を遮断
するとともに、感熱記録紙や導電性プラテンローラ等に
生じた電位によりその電流経路に微弱な電流が流れるこ
とを防止することができる。
【0131】したがって、感熱記録紙等のサーマルヘッ
ドとの接触面に塗布されている帯電防止剤等に含有され
ている腐食性物質が腐食性イオン生成物を形成して、こ
の腐食性イオン生成物がサーマルヘッドの表面部分に生
じたステップガバレージのクラックおよび異物剥離箇所
からサーマルヘッドの内部に加速的にイオン電導し、サ
ーマルヘッドのAlリード電極および発熱抵抗体等を腐
食させたり酸化させたりして、サーマルヘッドの発熱抵
抗体への通電をも不能としてしまうことを抑えることが
できる。これにより、如何なる環境下においても、感熱
記録紙等の搬送品質を確保しつつ、高価な部品であるサ
ーマルヘッドの腐食等を抑えて印字画像不良を低減する
ことができるとともに、これによりユーザに対しての負
担を低減させ、なおかつ、サーマルヘッドの延命効果の
向上、すなわちサーマルヘッドの耐久信頼性の向上を図
ることによって環境にも優しい感熱記録装置を提供する
ことができる。
【0132】請求項3および6記載の発明によれば、上
記構成により、以下の作用効果を奏する。感熱製版装置
において、感熱製版時等で感熱孔版マスタを搬送する際
には、接離手段によりサーマルヘッドと導電性プラテン
ローラとを感熱孔版マスタを介して接触することができ
る。このとき、感熱孔版マスタを搬送する際に帯電した
感熱孔版マスタ等の静電気を電位差の低い導電性プラテ
ンローラの外周表面から放電することができるので、導
電性プラテンローラの外周表面等およびサーマルヘッド
の表面等に残留する静電気を顕著に低減することができ
る。また、非感熱製版時等で感熱孔版マスタを搬送しな
いときには、接離手段によりサーマルヘッドと導電性プ
ラテンローラとを互いに離間することができるので、導
電性プラテンローラ、感熱孔版マスタ、サーマルヘッド
における表面部分に生じたステップガバレージのクラッ
クまたは異物剥離箇所、Alリード電極および発熱抵抗
体により形成される電流経路を遮断するとともに、感熱
孔版マスタや導電性プラテンローラ等に生じた電位によ
りその電流経路に微弱な電流が流れることを防止するこ
とができる。
【0133】したがって、熱可塑性樹脂フィルムに塗布
または含浸された帯電防止剤等の微量成分からなる層、
熱可塑性樹脂フィルムの表面および裏面のうち少なくと
も一方にオーバーコート層等の薄膜層を1層または複数
層形成した層、熱可塑性樹脂フィルムに多孔性支持体を
接着する際に用いられる接着層のうち何れか一つ以上の
層に含有されている腐食性物質が腐食性イオン生成物を
形成して、この腐食性イオン生成物がサーマルヘッドの
表面部分に生じたステップガバレージのクラックおよび
異物剥離箇所からサーマルヘッドの内部に加速的にイオ
ン電導し、サーマルヘッドのAlリード電極および発熱
抵抗体等を腐食させたり酸化させたりして、サーマルヘ
ッドの発熱抵抗体への通電をも不能としてしまうことを
抑えることができる。これにより、如何なる環境下にお
いても、感熱孔版マスタの搬送品質を確保しつつ、高価
な部品であるサーマルヘッドの腐食等を抑えて製版画像
不良を低減することができるとともに、これによりユー
ザに対しての負担を低減させ、なおかつ、サーマルヘッ
ドの延命効果の向上、すなわちサーマルヘッドの耐久信
頼性の向上を図ることによって環境にも優しい感熱製版
装置を提供することができる。
【0134】請求項4および6記載の発明によれば、上
記構成により、以下の作用効果を奏する。感熱製版装置
において、感熱製版時等で感熱孔版マスタを搬送する際
には、導電性プラテンローラとサーマルヘッドの発熱抵
抗体との何れか一方は、開閉手段によって電流経路を閉
じることができてアースに接続される。これにより、サ
ーマルヘッドと感熱孔版マスタと導電性プラテンローラ
とが導通状態となり、感熱孔版マスタを搬送する際に帯
電した感熱孔版マスタ等の静電気を電位差の低い導電性
プラテンローラと電位差の低いサーマルヘッドの発熱抵
抗体との何れか一方から放電することができるので、導
電性プラテンローラの外周表面等およびサーマルヘッド
の表面等に残留する静電気を顕著に低減することができ
る。また、非感熱製版時等で感熱孔版マスタを搬送しな
いときには、開閉手段によって電流経路を開くことがで
きて、導電性プラテンローラ、感熱孔版マスタ、サーマ
ルヘッドにおける表面部分に生じたステップガバレージ
のクラックまたは異物剥離箇所、Alリード電極および
発熱抵抗体により形成される電流経路を遮断するととも
に、感熱孔版マスタや導電性プラテンローラ等に生じた
電位によりその電流経路に微弱な電流が流れることを防
止することができる。
【0135】したがって、熱可塑性樹脂フィルムに塗布
または含浸された帯電防止剤等の微量成分からなる層、
熱可塑性樹脂フィルムの表面および裏面のうち少なくと
も一方にオーバーコート層等の薄膜層を1層または複数
層形成した層、熱可塑性樹脂フィルムに多孔性支持体を
接着する際に用いられる接着層のうち何れか一つ以上の
層に含有されている腐食性物質が腐食性イオン生成物を
形成して、この腐食性イオン生成物がサーマルヘッドの
表面部分に生じたステップガバレージのクラックおよび
異物剥離箇所からサーマルヘッドの内部に加速的にイオ
ン電導し、サーマルヘッドのAlリード電極および発熱
抵抗体等を腐食させたり酸化させたりして、サーマルヘ
ッドの発熱抵抗体への通電をも不能としてしまうことを
抑えることができる。これにより、如何なる環境下にお
いても、感熱孔版マスタ等の搬送品質を確保しつつ、高
価な部品であるサーマルヘッドの腐食等を抑えて製版画
像不良を低減することができるとともに、これによりユ
ーザに対しての負担を低減させ、なおかつ、サーマルヘ
ッドの延命効果の向上、すなわちサーマルヘッドの耐久
信頼性の向上を図ることによって環境にも優しい感熱製
版装置を提供することができる。
【0136】請求項5記載の発明によれば、感熱孔版マ
スタが、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマ
スタであることにより、マスタの腰が弱く搬送が困難と
なることによってこれを防止すべくより多量の帯電防止
剤を含有させたとしても上記各発明の作用効果が得られ
るとともに、いわゆる繊維目のない良好な印刷画像を得
るための製版画像を得ることができる。
【0137】請求項7記載の発明によれば、導電性プラ
テンローラの体積固有抵抗値が、107Ω・cm以下で
あることにより、厳しい使用環境下においても上記各発
明の効果をより顕著に得ることができる。
【0138】請求項8記載の発明によれば、画像記録時
においては、制御手段がサーマルヘッドと導電性プラテ
ンローラとを感熱記録紙を介して接触させるように接離
手段を制御し、非画像記録時においては、制御手段がサ
ーマルヘッドと導電性プラテンローラとを離間させるよ
うに接離手段を制御することにより、請求項1記載の発
明の効果を自動的に、かつ、より確実に得ることができ
る。
【0139】請求項9記載の発明によれば、画像記録時
においては、制御手段が導電性プラテンローラとサーマ
ルヘッドの発熱抵抗体との何れか一方の電流経路を閉じ
させるように開閉手段を制御し、非画像記録時において
は、制御手段が導電性プラテンローラとサーマルヘッド
の発熱抵抗体との何れか一方の電流経路を開かせるよう
に開閉手段を制御することにより、請求項1記載の発明
の効果を自動的に、かつ、より確実に得ることができ
る。
【0140】請求項10記載の発明によれば、感熱製版
時においては、制御手段がサーマルヘッドと導電性プラ
テンローラとをマスタを介して接触させように接離手段
を制御し、非感熱製版時においては、制御手段がサーマ
ルヘッドと導電性プラテンローラとを離間させるように
接離手段を制御することにより、上記各発明の効果を自
動的に、かつ、より確実に得ることができる。
【0141】請求項11記載の発明によれば、感熱製版
時においては、制御手段が導電性プラテンローラとサー
マルヘッドの発熱抵抗体との何れか一方の電流経路を閉
じさせるように開閉手段を制御し、非感熱製版時におい
ては、制御手段が導電性プラテンローラとサーマルヘッ
ドの発熱抵抗体との何れか一方の電流経路を開かせるよ
うに開閉手段を制御することにより、上記各発明の効果
を自動的に、かつ、より確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における感熱製版装置の要部
構成を示す図であって、サーマルヘッドが感熱孔版マス
タを介して導電性プラテンローラに接触している動作状
態を示す一部断面正面図である。括弧を付した符号は、
実施例3における感熱記録装置の構成を示す。
【図2】図1における感熱製版装置(感熱記録装置)の
サーマルヘッドが導電性プラテンローラから離間してい
る動作状態を示す一部断面正面図である。
【図3】図1における感熱製版装置(感熱記録装置)の
制御構成を示す斜視図である。
【図4】実施例1における感熱製版装置の動作順序を表
すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例2における感熱製版装置の要部
構成を示す図であって、電流経路が開いている動作状態
を示す一部断面正面図である。括弧を付した符号は、実
施例4おける感熱記録装置の構成を示す。
【図6】図5における感熱製版装置(感熱記録装置)の
電流経路が閉じている動作状態を示す一部断面正面図で
ある。
【図7】実施例2における感熱製版装置の動作順序を表
すフローチャートである。
【図8】実施例3における感熱記録装置の動作順序を表
すフローチャートである。
【図9】実施例4における感熱記録装置の動作順序を表
すフローチャートである。
【図10】従来の感熱製版装置の要部構成を示す正面図
である。括弧を付した符号は、従来の感熱記録装置の要
部構成を示す。
【図11】サーマルヘッドの要部の断面構造を示す断面
図である。
【図12】図11に示したサーマルヘッドを保護膜を透
過して見た場合の平面図である。
【図13】従来の技術の問題点を説明するためのサーマ
ルヘッドの表面状態を拡大して示す図12におけるSS
13−SS13の断面図である。
【符号の説明】
1,41 感熱製版装置 3 感熱孔版マスタ 3a 熱可塑性樹脂フィルム 5 サーマルヘッド 6 導電性プラテンローラ 10 発熱抵抗体 11 Alリード電極 12 保護膜 13 サーマルヘッドにおけるステップガバレージ
のクラック 14 サーマルヘッドにおける異物剥離箇所 20 接離手段としての押し圧解除機構 30,45,80,95 制御手段としての制御装
置 42 開閉手段としてのリレー素子 51,91 感熱記録装置 53 感熱記録紙 F 副走査方向 FG アース S 主走査方向
フロントページの続き (72)発明者 宍戸 善幸 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 (72)発明者 横山 保光 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主走査方向に配列された複数の発熱抵抗体
    を有するサーマルヘッドとプラテンローラとの間に感熱
    記録紙を介在させながら、上記主走査方向と直交する副
    走査方向に感熱記録紙を移動させ、画像信号に応じて上
    記発熱抵抗体の選択的加熱により感熱記録紙に感熱的に
    画像記録を行う感熱記録装置において、 上記プラテンローラは、少なくともその外周表面が導電
    性材料で構成された導電性プラテンローラであり、 上記サーマルヘッドと上記導電性プラテンローラとを互
    いに接離自在とする接離手段を有することを特徴とする
    感熱記録装置。
  2. 【請求項2】主走査方向に配列された複数の発熱抵抗体
    を有するサーマルヘッドとプラテンローラとの間に感熱
    記録紙を介在させながら、上記主走査方向と直交する副
    走査方向に感熱記録紙を移動させ、画像信号に応じて上
    記発熱抵抗体の選択的加熱により感熱記録紙に感熱的に
    画像記録を行う感熱記録装置において、 上記プラテンローラは、少なくともその外周表面が導電
    性材料で構成された導電性プラテンローラであり、 上記導電性プラテンローラと上記発熱抵抗体との何れか
    一方は、電流経路を開閉する開閉手段を介して、アース
    に接続されていることを特徴とする感熱記録装置。
  3. 【請求項3】主走査方向に配列された複数の発熱抵抗体
    を有するサーマルヘッドとプラテンローラとの間に感熱
    孔版マスタを介在させながら、上記主走査方向と直交す
    る副走査方向に感熱孔版マスタを移動させ、画像信号に
    応じて上記発熱抵抗体の選択的加熱により感熱孔版マス
    タに感熱製版を行う感熱製版装置において、 上記プラテンローラは、少なくともその外周表面が導電
    性材料で構成された導電性プラテンローラであり、 上記サーマルヘッドと上記導電性プラテンローラとを互
    いに接離自在とする接離手段を有することを特徴とする
    感熱製版装置。
  4. 【請求項4】主走査方向に配列された複数の発熱抵抗体
    を有するサーマルヘッドとプラテンローラとの間に感熱
    孔版マスタを介在させながら、上記主走査方向と直交す
    る副走査方向に感熱孔版マスタを移動させ、画像信号に
    応じて上記発熱抵抗体の選択的加熱により感熱孔版マス
    タに感熱製版を行う感熱製版装置において、 上記プラテンローラは、少なくともその外周表面が導電
    性材料で構成された導電性プラテンローラであり、 上記導電性プラテンローラと上記発熱抵抗体との何れか
    一方は、電流経路を開閉する開閉手段を介して、アース
    に接続されていることを特徴とする感熱製版装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載の感熱製版装置にお
    いて、 上記感熱孔版マスタが、実質的に熱可塑性樹脂フィルム
    のみからなるマスタであることを特徴とする感熱製版装
    置。
  6. 【請求項6】請求項3,4または5記載の感熱製版装置
    において、 上記各マスタが、帯電防止剤成分を含有していることを
    特徴とする感熱製版装置。
  7. 【請求項7】請求項3ないし6の何れか一つに記載の感
    熱製版装置において、 上記導電性プラテンローラの体積固有抵抗値が、107
    Ω・cm以下であることを特徴とする感熱製版装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の感熱記録装置において、 画像記録時は、上記接離手段をして上記サーマルヘッド
    と上記導電性プラテンローラとを感熱記録紙を介して接
    触させ、非画像記録時は、上記接離手段をして上記サー
    マルヘッドと上記導電性プラテンローラとを離間させる
    制御手段を有することを特徴とする感熱記録装置。
  9. 【請求項9】請求項2記載の感熱記録装置において、 画像記録時は、上記開閉手段をして上記導電性プラテン
    ローラと上記発熱抵抗体との何れか一方の上記電流経路
    を閉じさせ、非画像記録時は、上記開閉手段をして上記
    導電性プラテンローラと上記発熱抵抗体との何れか一方
    の上記電流経路を開かせる制御手段を有することを特徴
    とする感熱記録装置。
  10. 【請求項10】請求項3ないし7の何れか一つに記載の
    感熱製版装置において、 感熱製版時は、上記接離手段をして上記サーマルヘッド
    と上記導電性プラテンローラとをマスタを介して接触さ
    せ、非感熱製版時は、上記接離手段をして上記サーマル
    ヘッドと上記導電性プラテンローラとを離間させる制御
    手段を有することを特徴とする感熱製版装置。
  11. 【請求項11】請求項3ないし7の何れか一つに記載の
    感熱製版装置において、 感熱製版時は、上記開閉手段をして上記導電性プラテン
    ローラと上記発熱抵抗体との何れか一方の上記電流経路
    を閉じさせ、非感熱製版時は、上記開閉手段をして上記
    導電性プラテンローラと上記発熱抵抗体との何れか一方
    の上記電流経路を開かせる制御手段を有することを特徴
    とする感熱製版装置。
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