JPH1026227A - 異種材料部材の接続装置 - Google Patents

異種材料部材の接続装置

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JPH1026227A
JPH1026227A JP17882296A JP17882296A JPH1026227A JP H1026227 A JPH1026227 A JP H1026227A JP 17882296 A JP17882296 A JP 17882296A JP 17882296 A JP17882296 A JP 17882296A JP H1026227 A JPH1026227 A JP H1026227A
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Toshihide Takama
俊秀 高間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度の締付圧で接続すること。 【解決手段】 ステンレス製真空容器1に一体突設した
フランジ1aとアルミ合金製部品2に一体突設したフラ
ンジ2aとをガスケット13を介してボルト・ナット4
aからなる接続具4により接続する異種材料部材の接続
装置であって、前記ガスケット13は、互いに一体接合
した一対のガスケット部材13a,13bからなり、ス
テンレス製フランジ1aに接するガスケット部材13a
はステンレスよりも軟質でアルミ合金よりも硬質の無酸
素銅により形成され、アルミ合金製フランジ2aに接す
るガスケット部材13bはアルミ合金よりも軟質の純ア
ルミにより形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば加速器、半
導体製造装置、真空乾燥装置などの真空を利用した装置
において、アルミ合金製真空容器にステンレス製のバル
ブや覗き窓を取り付けたり、ステンレス製真空容器にア
ルミ合金製部品を取り付けるための異種材料部材の接続
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の接続装置の一例として図
7に示すものがある。これは、ステンレス製真空容器
(硬質部材)1に一体突設したフランジ(硬質フラン
ジ)1aとアルミ合金製部品(軟質部材)2に一体突設
したフランジ(軟質フランジ)2aとをガスケット3を
介してボルト・ナット4aからなる接続具4により真空
封止状態で接続したものである。
【0003】前記ガスケット3の材料としては、ステン
レス製フランジどうしを接続する場合に用いる無酸素銅
(JIS C1020−1/2H)やアルミ合金製フラ
ンジどうしを接続する場合に用いる純アルミ(JIS
A1050−H24など)が考えられるが、硬度がステ
ンレス>無酸素銅>アルミ合金>純アルミの順になって
いるので、アルミ合金製フランジ2aよりも軟質の純ア
ルミが用いられている。
【0004】前記ボルト・ナット4aの材料としては、
純アルミ製ガスケット3が無酸素銅製ガスケットに比べ
て締付圧が小さいので、締め付け過ぎないように、アル
ミ合金が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
純アルミ製ガスケット3とアルミ合金製ボルト・ナット
4aとを用いているため、室温下では問題なく真空封止
することができるが、ベーキング(真空内壁面からの放
出ガス量を低減するために、その壁面を焼きだすこと)
によってフランジ1a,2aを加熱したときに、アルミ
の方がステンレスに比べて線膨張係数が大きいので(ス
テンレス=0.000017/C°、アルミ=0.00
0023/C°)、ボルト・ナット4aが伸びてガスケ
ット3の締付圧が下がりリークをおこすことがある。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑み、適度の締付
圧で接続することができる異種材料部材の接続装置を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、硬質部材に一体突設した硬
質フランジと軟質部材に一体突設した軟質フランジとを
ガスケットを介して接続具により接続する異種材料部材
の接続装置であって、前記ガスケットは互いに一体接合
した一対のガスケット部材からなり、該両ガスケット部
材のうち、前記硬質フランジに接するガスケット部材が
該硬質フランジよりも軟質で前記軟質フランジよりも硬
質の材料により形成され、前記軟質フランジに接するガ
スケット部材が該軟質フランジよりも軟質の材料により
形成されていることを特徴としている。
【0008】上記構成において、硬質部材と軟質部材と
を接続する場合には、硬質部材に一体突設した硬質フラ
ンジと軟質部材に一体突設した軟質フランジとの間に、
互いに一体接合した一対のガスケット部材からなるガス
ケットを挿入し、前記両フランジを接続具により接続す
ればよい。
【0009】この場合、硬質フランジに接するガスケッ
ト部材が該硬質フランジよりも軟質で軟質フランジより
も硬質の材料により形成されると共に、軟質フランジに
接するガスケット部材が該軟質フランジよりも軟質の材
料により形成されているから、接続具によりガスケット
を締め付け過ぎることがなく、トルク管理が容易であ
る。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記各ガスケット部材が横断面矩形状に形
成され、その両ガスケット部材を一体接合することによ
り横断面矩形状のガスケットが形成されており、前記硬
質フランジ及び軟質フランジの内側面に突設したナイフ
エッジを前記各ガスケット部材に食い込ませるようにし
たことを特徴としている。
【0011】上記構成によれば、硬質フランジ及び軟質
フランジの内側面に突設したナイフエッジを各ガスケッ
ト部材に食い込ませることにより、シール性を一層高め
ることができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記各ガスケット部材が横断面略L字状に
形成され、その両ガスケット部材を一体接合することに
より横断面略T字状のガスケットが形成されており、該
ガスケットのウェブが前記硬質フランジと軟質フランジ
との間に挿入されると共に、そのガスケットのフランジ
が前記硬質フランジ及び軟質フランジの外周面に当接さ
れていることを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、ガスケットのウェブと
フランジとにより硬質フランジと軟質フランジとの間を
二重にシールしているので、シール性を一層高めること
ができる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の発明において、前記接続具が前記硬質
部材とほぼ同じ硬質の材料により形成されていることを
特徴としている。
【0015】上記構成によれば、ベーキングによって硬
質フランジ及び軟質フランジを加熱したときでも、接続
具が必要以上に伸びることがなく、所定の締付圧を確実
に維持してリークが生じないようにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図3は本発明の実施の一形
態である異種材料部材の接続装置を示すものであって、
ステンレス製真空容器(硬質部材)1に一体突設したフ
ランジ(硬質フランジ)1aとアルミ合金製部品(軟質
部材)2に一体突設したフランジ(軟質フランジ)2a
とをガスケット13を介してボルト・ナット4aからな
る接続具4により真空封止状態で接続している。
【0017】前記ガスケット13は、横断面矩形状であ
って、互いに一体接合した一対の横断面矩形状のガスケ
ット部材13a,13bからなり、ステンレス製フラン
ジ1aに接するガスケット部材13aはステンレスより
も軟質でアルミ合金よりも硬質の無酸素銅により形成さ
れ、アルミ合金製フランジ2aに接するガスケット部材
13bはアルミ合金よりも軟質の純アルミにより形成さ
れており、その両ガスケット部材13a,13bにより
各フランジ1a,2aが損傷されないようにしている。
【0018】前記両ガスケット部材13a,13bの接
合方法としては、爆着、HIP(Hot Isosta
tic Pressing)法あるいは摩擦接合法があ
る。接合に要求される仕様としては、機械的強度だけで
なくヘリウムリーク性能(例えば0.00000001
あるいは0.000000001Torrl/s以下)
が重要であるが、いずれの方法も問題ないことを確認し
ている。
【0019】前記各フランジ1a,2aの内側面に横断
面略三角形状のナイフエッジ1b,2bが一体突設され
ており、その各ナイフエッジ1b,2bを各ガスケット
部材13a,13bに食い込ませることにより、シール
性を一層高めている。
【0020】上記構成において、ステンレス製真空容器
1とアルミ合金製部品2とを接続する場合には、ステン
レス製真空容器1に一体突設したフランジ1aとアルミ
合金製部品2に一体突設したフランジ2aとの間に一対
のガスケット部材13a,13bからなるガスケット1
3を挿入し、両フランジ1a,2aを接続具4により接
続すればよい。
【0021】この場合、ステンレス製フランジ1aに接
するガスケット部材13aが該ステンレス製フランジ1
aよりも軟質で前記アルミ合金製フランジ2aよりも硬
質の無酸素銅により形成され、アルミ合金製フランジ2
aに接するガスケット部材13bが該アルミ合金製フラ
ンジ2aよりも軟質の純アルミにより形成されているか
ら、接続具4によりガスケット13を締め付け過ぎるこ
とがなく、トルク管理が容易である。
【0022】前記ボルト・ナット4aはステンレスによ
り形成されており、これによって、ベーキングによって
フランジ1a,2aを加熱したときでも、そのボルト・
ナット4aが必要以上に伸びることがなく、所定の締付
圧を確実に維持してリークが生じないようにすることが
できる。
【0023】図4〜図6は本発明の実施の他の形態であ
る異種材料部材の接続装置を示すものであって、横断面
略L字状の無酸素銅製ガスケット部材13aと純アルミ
製ガスケット部材13bとを一体接合することにより横
断面略T字状のガスケット13が形成され、該ガスケッ
ト13のウェブ13Aがステンレス製フランジ1aとア
ルミ合金製フランジ2aとの間に挿入されると共に、そ
のガスケット13のフランジ13Bがステンレス製フラ
ンジ1a及びアルミ合金製フランジ2aの外周面に当接
されている。また、接続具4は、ステンレス製フランジ
1a及びアルミ合金製フランジ2aに外嵌する一対の横
断面略コ字状のステンレス製クランプ部材4bと、該両
クランプ部材4bの端部どうしを一体連結するステンレ
ス製連結具4cとからなっている。
【0024】上記構成のその他の作用効果は、図1〜図
3に示す異種材料部材の接続装置とほぼ同じであるか
ら、同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
上記実施の形態では、ステンレス製真空容器1にアルミ
合金製部品2を接続する場合を例にあげて説明したが、
これに限定されるわけではなく、例えばアルミ合金製真
空容器にステンレス製のバルブや覗き窓を接続する場合
にも適用することができる。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、硬質フラ
ンジに接するガスケット部材が該硬質フランジよりも軟
質で軟質フランジよりも硬質の材料により形成されると
共に、軟質フランジに接するガスケット部材が該軟質フ
ランジよりも軟質の材料により形成されているから、接
続具によりガスケットを締め付け過ぎることがなく、ト
ルク管理が容易である。
【0026】請求項2記載の発明によれば、硬質フラン
ジ及び軟質フランジの内側面に突設したナイフエッジを
各ガスケット部材に食い込ませることにより、シール性
を一層高めることができる。
【0027】請求項3記載の発明によれば、ガスケット
のウェブとフランジとにより硬質フランジと軟質フラン
ジとの間を二重にシールしているので、シール性を一層
高めることができる。
【0028】請求項4記載の発明によれば、接続具が硬
質部材とほぼ同じ硬質の材料により形成されているか
ら、ベーキングによって硬質フランジ及び軟質フランジ
を加熱したときでも、接続具が必要以上に伸びることが
なく、所定の締付圧を確実に維持してリークが生じない
ようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である異種材料部材の接
続装置の横断面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】同接続装置に用いられるガスケットの一部切り
欠き斜視図である。
【図4】本発明の実施の他の形態である異種材料部材の
接続装置の横断面図である。
【図5】同側面図である。
【図6】同接続装置に用いられるガスケットの一部切り
欠き斜視図である。
【図7】従来例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ステンレス製真空容器(硬質部材) 1a ステンレス製フランジ(硬質フランジ) 2 アルミ合金製部品(軟質部材) 2a アルミ合金製フランジ(軟質フランジ) 4 接続具 13 ガスケット 13a 無酸素銅製ガスケット部材 13b 純アルミ製ガスケット部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質部材に一体突設した硬質フランジと
    軟質部材に一体突設した軟質フランジとをガスケットを
    介して接続具により接続する異種材料部材の接続装置で
    あって、前記ガスケットは互いに一体接合した一対のガ
    スケット部材からなり、該両ガスケット部材のうち、前
    記硬質フランジに接するガスケット部材が該硬質フラン
    ジよりも軟質で前記軟質フランジよりも硬質の材料によ
    り形成され、前記軟質フランジに接するガスケット部材
    が該軟質フランジよりも軟質の材料により形成されてい
    ることを特徴とする異種材料部材の接続装置。
  2. 【請求項2】 前記各ガスケット部材が横断面矩形状に
    形成され、その両ガスケット部材を一体接合することに
    より横断面矩形状のガスケットが形成されており、前記
    硬質フランジ及び軟質フランジの内側面に突設したナイ
    フエッジを前記各ガスケット部材に食い込ませるように
    したことを特徴とする請求項1記載の異種材料部材の接
    続装置。
  3. 【請求項3】 前記各ガスケット部材が横断面略L字状
    に形成され、その両ガスケット部材を一体接合すること
    により横断面略T字状のガスケットが形成されており、
    該ガスケットのウェブが前記硬質フランジと軟質フラン
    ジとの間に挿入されると共に、そのガスケットのフラン
    ジが前記硬質フランジ及び軟質フランジの外周面に当接
    されていることを特徴とする請求項1記載の異種材料部
    材の接続装置。
  4. 【請求項4】 前記接続具が前記硬質部材とほぼ同じ硬
    質の材料により形成されていることを特徴とする請求項
    1から3のいずれかに記載の異種材料部材の接続装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002243042A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Uchiyama Mfg Corp ガスケットの装着構造
JP4498661B2 (ja) * 2001-07-11 2010-07-07 株式会社バックス・エスイーブイ 真空装置用金属製ガスケット及びその製造方法

Cited By (3)

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