JP2001263551A - バルブの接続部構造 - Google Patents

バルブの接続部構造

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JP2001263551A
JP2001263551A JP2000071929A JP2000071929A JP2001263551A JP 2001263551 A JP2001263551 A JP 2001263551A JP 2000071929 A JP2000071929 A JP 2000071929A JP 2000071929 A JP2000071929 A JP 2000071929A JP 2001263551 A JP2001263551 A JP 2001263551A
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Koji Ohara
幸二 大原
Yuji Ashida
裕士 芦田
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ON IND Ltd
ON INDUSTRIES Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場で容易に接続作業が可能で、引張りに強
く、且つ取り外し可能なバルブの接続部構造を提供する
こと、パッキンにかかる負荷を軽減することにより、劣
化を防止し寿命を長く確保すること、及び接続端部の内
周面の形状を加工が容易なものとすることにより加工費
の軽減を図ることを課題とする。 【解決手段】 雄ねじ部6が形成された外周面と、薄肉
ステンレス鋼管5に外嵌する内径を有する内周面7と、
該内周面7の端部に形成されるパッキン嵌め込み部8
と、前記内周面7とパッキン嵌め込み部8との内径差に
より形成される角部からなる第1密着部9とを有する接
続端部2と、薄肉ステンレス鋼管5に外嵌する嵌合部1
3と、前記雄ねじ部6に螺合する雌ねじ部14と、該嵌
合部13と雌ねじ部14の内径差により形成される接続
端部当接面15と、該接続端部当接面15と嵌合部13
との境界部に形成される傾斜面からなる第2密着部16
とを有するナット部3と、前記接続端部2のパッキン嵌
め込み部8に嵌め込まれたパッキン4とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バルブを配管に
接続するためのバルブの接続部構造に関するものであっ
て、特に、バルブと薄肉ステンレス鋼管とを現場で簡単
かつ確実に接続することができるバルブの接続構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、水道配管などの流体を移送する屋
内配管の材質としては、鉄管や銅管又はビニール管など
が使用されていたが、鉄管や銅管は腐食が発生し易く流
体の品質低下や流体の漏洩を起こし、一方、ビニール管
は耐熱性が低く、且つ凍結などに対する強度も低いとい
う欠点を有しているため、近年では、耐食性、耐熱性、
更には機械的強度にも優れた薄肉ステンレス鋼管が使用
されるようになった。しかしながら、この薄肉ステンレ
ス鋼管にも、以下に示すような問題点があった。すなわ
ち、薄肉ステンレス鋼管は硬く伸びの大きい材質であ
り、かつ、ステンレス鋼が高価であるため管の肉圧を1
mm前後の薄肉にして経済性を持たせていることからねじ
切り加工をすることが困難である。このような理由か
ら、バルブと薄肉ステンレス鋼管との接続はハンダ付
け、溶接、あるいはプレス等を施すことによって行われ
ているが、これらの接続は、引張りに対して弱い、取り
外しができない、あるいは接続部で腐食を起こし易いと
いう欠点を有し、また、接続作業にも熟練を要するとい
う問題点を有する。
【0003】そこで、本出願人は、薄肉ステンレス鋼管
を使用した場合に上記のような問題点を生ずることのな
い接続機構として、バルブとの接続手段ではないが、実
公平2−37015号公報に開示される薄肉ステンレス
鋼管と継手の接続機構を先に提案している。この接続機
構は、図9及び図9の接続部の拡大図である図10に示
すように、薄肉ステンレス鋼管51、継手52、ナット
53及びパッキン54から構成される。前記薄肉ステン
レス鋼管51は、その端部外周に2つの傾斜面55、5
6を有する山型突起部57が形成されている。前記継手
52は、前記薄肉ステンレス鋼管51を挿入する内径を
有すると共に、その端部外周面には雄ねじ58が形成さ
れ、その端部内周には前記山型突起部57の一方の傾斜
面55に密着するテーパ部59及びパッキン嵌め込み部
60からなる第1切欠部61が形成されている。前記ナ
ット53は、前記継手52と前記山型突起部57を境に
対向して前記薄肉ステンレス鋼管51に外嵌する嵌合部
62と、前記継手52の雄ねじ58に螺合する雌ねじ部
63と、前記嵌合部62と雌ねじ部63の内径差によっ
て形成される継手当接面64とを有し、前記嵌合部62
の内側端部には前記山型突起部57の他方の傾斜面56
に密着する第2切欠部65が形成されている。前記パッ
キン54は、前記継手52と前記薄肉ステンレス鋼管5
1の間に設けられ、前記ナット53の雌ねじ部63と前
記継手52の雄ねじ58が螺合固着した際に前記山型突
起部57の一方の傾斜面55、前記ナット53の継手当
接面64及び前記継手52のパッキン嵌め込み部60に
それぞれ密着するように形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機構は、継手に関
するものであって、薄肉ステンレス鋼管とバルブの接続
手段に関するものとしては、上記の問題点を解決する技
術についての提案はなされていない。また、上記従来の
接続機構に関する問題点として、前記パッキン54が内
部を流れる流体と接触するために劣化し易く、そのため
密閉性を保つことができる期間が短いという問題点があ
る。すなわち、上記の通り、従来の接続機構は、前記パ
ッキン54が、前記山型突起部57の一方の傾斜面5
5、前記ナット53の継手当接面64及び前記継手52
のパッキン嵌め込み部60のそれぞれに密着することに
より密閉性を確保する構造であるため、前記薄肉ステン
レス鋼管51及び前記継手52の内部を流れる流体は、
前記パッキン54と前記山型突起部57の一方の傾斜面
55又は前記継手52のパッキン嵌め込み部60との密
着面までは侵入してくることが可能である。したがっ
て、前記パッキン54は、常に内部を流れる流体と接触
することとなり、そのために酸化や変質を起こして劣化
が早まり、寿命が短くなるという問題点がある。
【0005】また、前記継手52の端部内周には、前記
パッキン嵌め込み部60と共に、前記山型突起部57の
一方の傾斜面55に密着するテーパ部59が形成されて
いるが、該テーパ部59のように管の内周を一定角度に
傾斜させて加工するのは困難性が高く、加工費の上昇を
招くことになるという問題点もある。
【0006】一方、前記薄肉ステンレス鋼管51の端部
外周の山型突起部57を加工するための拡管装置の性能
の向上に伴い、前記山型突起部57の断面形状は高い真
円度を確保することが可能になった。そのため、たとえ
前記薄肉ステンレス鋼管51の断面形状が多少歪んでい
る場合であっても、前記拡管装置により加工することに
より、前記山型突起部57の断面形状は高い真円度を確
保することができる。これにより、前記山型突起部57
の一方の傾斜面55と前記継手52の端部内周に形成さ
れた前記テーパ部59との間の金属同士の接触部分にお
いても、ある程度の密閉性を確保することができること
になった。したがって、従来のように密閉性の確保を前
記パッキン54のみに依存して行う必要性は減少してい
る。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あって、上記従来の薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機
構をバルブの接続部構造に応用することにより、薄肉ス
テンレス鋼管との接続の際に、現場で容易に接続作業が
可能で、引張りに強く、且つ取り外し可能なバルブの接
続部構造を提供するとともに、上記従来の薄肉ステンレ
ス鋼管と継手の接続機構において問題であった前記パッ
キンと内部を流れる流体との接触による劣化を防止して
寿命を長く確保し、及び前記従来の薄肉ステンレス鋼管
と継手の接続機構における継手の端部内周に相当するバ
ルブの接続端部の内周の形状を加工が容易なものとする
ことにより加工費の軽減を図ることを技術課題とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記技術課題を解決する
ための具体的手段は、次のようなものである。すなわ
ち、請求項1に記載するバルブの接続部構造は、端部外
周に2つの傾斜面を有する山型突起部を形成した薄肉ス
テンレス鋼管に接続するためのバルブの接続部構造にお
いて、雄ねじ部が形成された外周面と、前記薄肉ステン
レス鋼管に外嵌する内径を有する内周面と、該内周面の
端部に形成されるパッキン嵌め込み部と、前記内周面と
パッキン嵌め込み部との内径差により形成され、前記山
型突起部の一方の傾斜面に食い込んで密着する角部から
なる第1密着部とを有する接続端部と、前記薄肉ステン
レス鋼管に外嵌する嵌合部と、前記雄ねじ部に螺合する
雌ねじ部と、該嵌合部と雌ねじ部の内径差により形成さ
れる接続端部当接面と、該接続端部当接面と嵌合部との
境界部に形成され、前記薄肉ステンレス鋼管の山型突起
部の他方の傾斜面と略同一の傾斜角度を有する傾斜面か
らなる第2密着部とを有するナット部と、前記接続端部
のパッキン嵌め込み部に嵌め込まれ、前記薄肉ステンレ
ス鋼管に接続した際に前記山型突起部の一方の傾斜面、
前記接続端部当接面及び前記パッキン嵌め込み部に密着
するように形成されたパッキンとを有することを特徴と
するものである。
【0009】請求項2に記載するバルブの接続部構造
は、請求項1の構成において、前記接続端部の外周面
に、前記雄ねじ部に隣接して皿ばね当接面を有する段差
部を設け、着色を施した凸面が前記皿ばね当接面側を向
くような皿ばねを前記雄ねじ部に外嵌させたことを特徴
とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係るバ
ルブの接続部構造を図面に基づいて説明する。本発明の
第1の実施形態に係るバルブの接続部構造は、薄肉ステ
ンレス鋼管5と接続した状態の接続部の拡大断面図であ
る図1、バルブの全体断面図である図2及び図2のA−
A断面図である図3に示すように、バルブ本体1の両端
部に形成される接続端部2と、ナット部3及びパッキン
4から構成され、薄肉ステンレス鋼管5の端部に外嵌し
て接続される。以下、更に詳細に説明する。
【0011】図2に示すように、前記バルブ本体1の両
端部には、前記接続端部2が形成される。該接続端部2
には、図1に示すように、その外周面にねじ山を刻んだ
雄ねじ部6が形成され、その内周面7は接続する薄肉ス
テンレス鋼管5の端部の外径と略同一であって該薄肉ス
テンレス鋼管5に外嵌する内径を有し、前記内周面7の
端部には、該内周面7の内径よりも大きい内径を有する
パッキン嵌め込み部8が形成され、前記内周面7とパッ
キン嵌め込み部8との内径差により形成される角部から
なる第1密着部9が形成される。該第1密着部9は、前
記薄肉ステンレス鋼管5との接続時において、その角部
の先端が前記薄肉ステンレス鋼管5の端部外周に形成さ
れた山型突起部10の2つの傾斜面11、12のうち、
一方の傾斜面11に食い込むことにより密着する。な
お、ここでは、前記第1密着部9は前記パッキン嵌め込
み部8の垂直面と前記内周面7とにより直角に形成され
た角部であるが、これに限定されるものではなく、前記
パッキン嵌め込み部8の形状に合わせて他の角度の角部
としても良い。
【0012】このように、前記内周面7と前記パッキン
嵌め込み部8との内径差を利用して形成された角部をそ
のまま第1密着部9とすることにより、従来の薄肉ステ
ンレス鋼管と継手の接続機構における継手の端部内周に
形成されたテーパ部55(図8参照)のような傾斜加工
をする必要がなく、形状を簡略化することができるた
め、加工費を低減することができる。また、前述のよう
に、拡管装置の性能の向上に伴い、前記薄肉ステンレス
鋼管5の山型突起部10の断面形状は高い真円度を確保
することが可能になったので、前記第1密着部9が前記
山型突起部10の一方の傾斜面11に食い込んで密着す
るような金属同士の密着であっても、高い密閉性を確保
することができる。これにより、前記パッキン4は、前
記第1密着部16を超えて浸出してきた流体が外部に漏
洩しないように補助的に密閉性を確保する役割を担うの
みとなり、前記パッキン4が内部を流れる流体に接触す
ることはほとんどなくなるので、前記パッキン4の酸化
や変質を防止して劣化を防ぐことができ、前記パッキン
4の長寿命化を図ることができる。具体的には、前記従
来の薄肉ステンレス鋼管と継手の接続機構においては、
前記パッキン4の寿命は30〜50年程度であったもの
を、本発明によれば更にその2〜3倍程度にまで長寿命
化することができる。
【0013】前記ナット部3は、前記薄肉ステンレス鋼
管5に外嵌する嵌合部13と、該嵌合部13よりも内径
が大きく形成されるとともに内周面に前記雄ねじ部6に
螺合するねじ溝を刻んだ雌ねじ部14とから構成され、
前記嵌合部13と雌ねじ部14の内径差によって接続端
部当接面15が形成され、該接続端部当接面15と嵌合
部13との境界部に、前記薄肉ステンレス鋼管5の山型
突起部10の他方の傾斜面12と略同一の傾斜角度を有
する傾斜面からなる第2密着部16が形成される。前記
接続端部当接面15は、前記ナット部3の雌ねじ部14
と前記接続端部2の雄ねじ部6とを螺合させ、前記ナッ
ト部3を螺入させていった際に前記接続端部2の端面が
当接する当接面となる。
【0014】前記パッキン4は、前記接続端部2のパッ
キン嵌め込み部8に嵌め込まれ、前記薄肉ステンレス鋼
管5に接続した際、すなわち、前記薄肉ステンレス鋼管
5の端部が前記接続端部2の内部に挿入された際に、前
記薄肉ステンレス鋼管5の前記山型突起部10の一方の
傾斜面11、前記ナット部3の接続端部当接面15及び
前記パッキン嵌め込み部8にそれぞれ密着するような接
触面を有するリング状に形成される。材質は、弾力性を
有するゴム等からなる。
【0015】なお、前記バルブ本体1として、図2にお
いてはボールバルブを示しているが、本発明に係るバル
ブはこれに限定されるものではなく、例えば、図4に示
すようなゲートバルブや、図示しないチャッキバルブな
ど様々なバルブに適用することができる。また、図示し
ないがバルブに代えてストレーナとすることもできる。
この場合においても、前記バルブの接続部構造は全く同
一の構成であり、バルブ本体1の両端部に形成される接
続端部2と、ナット部3及びパッキン4から構成され、
薄肉ステンレス鋼管5の端部に外嵌して接続される。
【0016】前記バルブ本体1に接続される前記薄肉ス
テンレス鋼管5は、その端部外周に管径を拡径して形成
した断面が2つの傾斜面11、12を有する凸状の山型
突起部10を有する。該山型突起部10の2つの傾斜面
11、12のうち、一方の傾斜面11は、前記接続端部
2の第1密着部9及び前記パッキン4と密着し、他方の
傾斜面12は、前記ナット部3の接続端部当接面15と
嵌合部13との境界部に形成された傾斜面からなる第2
密着部16と密着する。前記他方の傾斜面12と前記第
2密着部16との密着性を良くするためには、それぞれ
の傾斜角を等しくすることが望ましく、そのためにここ
では図5及び図6に示すような拡管装置17を使用して
前記山型突起部10を形成する。なお、前記山型突起部
10を形成する方法はこれに限られるものではなく、他
の方法であっても良いことは勿論である。
【0017】図5及び図6に示す拡管装置17は、図外
の基台に固定された拡管ヘッド18と、該拡管ヘッド1
8内に移動自在に挿通されたシャフト19、該シャフト
19に外嵌したゴム受け20、拡管ゴム21及びゴム押
え22、前記シャフト19の先端に固定した係止部23
を主な構成要素とするものである。
【0018】そして、その拡管操作は次の通り行う。ま
ず、図5に示すように、前記拡管ヘッド18の外周に形
成された雄ねじ24と前記薄肉ステンレス鋼管5に外嵌
したナット部3の雌ねじ部14の雌ねじを螺合固着す
る。このとき、前記薄肉ステンレス鋼管5の端部から
は、前記シャフト19、ゴム受け20、拡管ゴム21、
ゴム押え22及び係止部23が同時に挿入されている。
そして、図外の装置によって、前記シャフト19を矢印
P方向へ引張ると、図6に示すように、前記係止部23
が前記ゴム押え22を矢印P方向へ押圧するので、前記
ゴム受け20及び前記ゴム押え22により挟まれて両側
から押圧された前記拡管ゴム21はその軸方向の幅が縮
小され、該縮小された体積分だけ円周方向に膨張する。
この膨張した拡管ゴム21の外周には、前記ナット部3
の第2密着部16及び前記拡管ヘッド18の先端内周面
に形成した切欠部25により形成される山型の空間が存
在しているので、前記拡管ゴム21の円周方向への膨張
に伴い、前記薄肉ステンレス鋼管5はその端部において
前記ナット部3の第2密着部16及び前記拡管ヘッド1
8の先端内周面に形成した切欠部25に沿うように膨出
して山型突起部10が形成される。
【0019】このようにして前記山型突起部10を形成
すれば、前記他方の傾斜面12の傾斜角と前記第2密着
部16の傾斜角とが全く等しくなるために、軸線が一致
して密着度が良くなる利点がある。また、前記薄肉ステ
ンレス鋼管5内に静的に均一な力を加えるゴム拡管法に
より拡径するため、加工硬化、残留応力をほとんど生じ
させることなく加工することができる。
【0020】上記のような構成からなる前記バルブの接
続部構造は、前記薄肉ステンレス鋼管5に以下のように
して接続される。まず、前記ナット部3を前記バルブ本
体1から分離した後、前記薄肉ステンレス鋼管5に外嵌
し、該薄肉ステンレス鋼管5の端部において、上記の通
りに管径を拡径して凸状の山型突起部10を形成する。
その後、前記薄肉ステンレス鋼管5の端部を前記接続端
部2の内部に挿入し、前記接続端部2の外周面に形成し
た雄ねじ部6と前記ナット部3の雌ねじ部14とを螺合
させ、前記ナット部3の接続端部当接面15が前記接続
端部2の端面に当接するまで螺入させる。それにより、
前記薄肉ステンレス鋼管5の山型突起部10は、前記接
続端部2の第1密着部9及び前記パッキン4と前記ナッ
ト部3の第2密着部16とによって両側から挟まれて固
定される。
【0021】この際、前記第1密着部9は、前記山型突
起部10の一方の傾斜面11に食い込み、金属同士の密
着により密閉性を確保して前記薄肉ステンレス鋼管5内
を流れる流体の漏洩を防止し、前記パッキン4は、前記
山型突起部10の一方の傾斜面11、前記ナット部3の
接続端部当接面15及び前記接続端部2のパッキン嵌め
込み部8に密着して、前記第1密着部9を超えて浸出し
てきた流体が外部に漏洩しないように補助的に密閉性を
確保する役割を果たす。このように、前記パッキン4は
補助的に密閉性を確保するのみとする構造にしたことに
より、前記パッキン4が内部を流れる流体に接触するこ
とはほとんどなくなるので、前記パッキン4の酸化や変
質を防止して劣化を防ぐことができ、前記パッキン4の
長寿命化を図ることができる。また、前記ナット部3に
接続端部当接面15を設けたことにより、前記ナット部
3は、前記接続端部当接面15が前記接続端部2の端面
に当接する位置までしか締め付けられることがないた
め、前記パッキン4は必要以上に押圧されることはな
く、このことによっても前記パッキン4の長寿命化を図
ることができる。
【0022】また、前記接続端部2の第1密着部9と前
記ナット部3の第2密着部16は、それぞれ前記山型突
起部10の2つの傾斜面11、12に当接して互いに反
対方向へ前記薄肉ステンレス鋼管5の有する弾性力によ
って付勢される。更に、前記パッキン4の弾性力もこれ
に加わる。それによって前記接続端部2の雄ねじ部6と
前記ナット部3の雌ねじ部14との螺合部分には大きな
摩擦抵抗が生じて緩みにくくなると共に、前記薄肉ステ
ンレス鋼管5と前記バルブ本体1の軸心が一直線に保持
される。
【0023】本発明の第2の実施形態に係るバルブの接
続部構造は、接続部の拡大断面図である図7及び図8に
示すように、バルブ本体1の両端部に形成される接続端
部2と、ナット部3、パッキン4及び皿ばね26から構
成され、薄肉ステンレス鋼管5の端部に外嵌して接続さ
れる。このうち、前記ナット部3、パッキン4及び薄肉
ステンレス鋼管5は、上記第1の実施形態に係るバルブ
の接続部構造と同様である。そして、本実施形態におい
ては、前記接続端部2に、その外周面に形成された雄ね
じ部6に隣接して皿ばね当接面27を有する段差部28
を設けている。前記皿ばね当接面27は、前記雄ねじ部
6に前記ナット部3の雌ねじ部14を螺合させた際に、
ナット端面29と対向するように形成されている。ま
た、前記皿ばね26は、前記ナット部3の雌ねじ部14
を前記接続端部2の雄ねじ部6に螺合した際、前記ナッ
ト端面29と前記皿ばね当接面27との間に位置するよ
うに前記接続端部2の雄ねじ部6に外嵌されるものであ
って、その凸面30には着色が施されている。
【0024】このような構成からなる本発明の第2の実
施形態に係るバルブの接続部構造の構成は、原則として
前記第1の実施形態と同様であるが、前記ナット部3の
雌ねじ部14を前記接続端部2の雄ねじ部6に螺合させ
る際、前記ナット部3を螺入させていくと、図8に示す
ように、前記ナット端面29と前記皿ばね当接面27と
の間に位置するように外嵌された前記皿ばね26が、前
記ナット端面29と前記皿ばね当接面27とにより両側
から押圧される。そして、前記ナット部3の接続端部当
接面15が前記接続端部2の端面に当接するまで螺入さ
せると、前記皿ばね26は、前記ナット端面29及び前
記皿ばね当接面27に密着し、前記皿ばね26の凸面3
0に施された着色部分が完全に隠れて見えなくなる。す
なわち、前記ナット部3を螺入させていくときに、前記
皿ばね26の凸面30に施された着色部分が見えなくな
った位置が適正な締付け量だけ締め付けた位置であるの
で、適正な締付量が視覚的に容易に確認することができ
るため、締付けの過不足や、締め忘れを防止することが
できる。また、前記皿ばね26の反発力により前記接続
端部2と前記ナット部3とは互いに反対方向へ付勢され
るので、前記接続端部2の雄ねじ部6と前記ナット部3
の雌ねじ部14との螺合部分には大きな摩擦抵抗が生じ
て緩みにくくなる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係るバルブの接続部構造は、以下のような効果を奏す
る。すなわち、ナット部を接続端部の雄ねじ部に螺合さ
せ、あるいは取り外すことにより、現場で容易にバルブ
と薄肉ステンレス鋼管との接続及び取り外し作業を行う
ことが可能である。また、薄肉ステンレス鋼管の端部外
周に形成された山型突起部が接続端部の第1密着部及び
パッキンと前記ナット部の第2密着部とによって両側か
ら挟まれて固定されることにより、引張り方向の外力に
対しても十分な強度を確保することができる。
【0026】更に、前記薄肉ステンレス鋼管に接続した
状態において、前記接続端部に形成された第1密着部
は、前記山型突起部の一方の傾斜面に食い込み、金属同
士の密着により密閉性を確保して前記薄肉ステンレス鋼
管内を流れる流体の漏洩を防止する。したがって、前記
パッキンは、前記山型突起部の一方の傾斜面、前記ナッ
トの接続端部当接面及び前記接続端部のパッキン嵌め込
み部に密着して、前記第1密着部を超えて浸出してきた
流体が外部に漏洩しないように補助的に密閉性を確保す
る役割を担うのみとなり、前記パッキンが内部を流れる
流体に接触することはほとんどなくなるので、前記パッ
キンの酸化や変質を防止して劣化を防ぐことができ、前
記パッキンの長寿命化を図ることができる。
【0027】更にまた、前記第1密着部は、接続端部の
内周面と前記パッキン嵌め込み部との内径差を利用して
形成された角部により構成されているので、従来のよう
に接続端部の内周に傾斜加工をする必要がなく、形状を
簡略化することができるため、加工費を低減することが
できる。
【0028】請求項2に係るバルブの接続部構造は、請
求項1に係る発明の効果に加えて、前記接続端部の雄ね
じ部に外嵌された皿ばねの凸面に施された着色部分が見
えるか否かにより、適正な締付量を視覚的に容易に確認
することができ、締付けの過不足や、締め忘れを防止す
ることができる。また、前記皿ばねの反発力により前記
接続端部と前記ナット部とは互いに反対方向へ付勢され
るので、前記接続端部の雄ねじ部と前記ナット部の雌ね
じ部との螺合部分には大きな摩擦抵抗が生じて緩みにく
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るバルブの接続部
構造の接続部拡大断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るバルブ(ボール
バルブ)の接続部構造の全体断面図である。
【図3】図2のA−A断面の拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るバルブ(ゲート
バルブ)の接続部構造の全体断面図である。
【図5】薄肉ステンレス鋼管に山型突起部を形成するた
めの拡管装置による拡管前の状態を示す断面図である。
【図6】薄肉ステンレス鋼管に山型突起部を形成するた
めの拡管装置による拡管後の状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るバルブの接続部
構造のナット部締付前の状態を示す部分拡大断面図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るバルブの接続部
構造のナット部締付後の状態を示す部分拡大断面図であ
る。
【図9】従来例に係る薄肉ステンレス鋼管と継手の接続
機構の全体断面図である。
【図10】従来例に係る薄肉ステンレス鋼管と継手の接
続機構の接続部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 バルブ本体 2 接続端部 3 ナット部 4 パッキン 5 薄肉ステンレス鋼管 6 雄ねじ部 7 内周面 8 パッキン嵌め込み部 9 第1密着部 10 山型突起部 11 山型突起部の一方の傾斜面 12 山型突起部の他方の傾斜面 13 嵌合部 14 雌ねじ部 15 接続端部当接面 16 第2密着部 26 皿ばね 27 皿ばね当接面 28 段差部 29 ナット端面 30 皿ばねの凸面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部外周に2つの傾斜面を有する山型突
    起部を形成した薄肉ステンレス鋼管に接続するためのバ
    ルブの接続部構造において、 雄ねじ部が形成された外周面と、前記薄肉ステンレス鋼
    管に外嵌する内径を有する内周面と、該内周面の端部に
    形成されるパッキン嵌め込み部と、前記内周面とパッキ
    ン嵌め込み部との内径差により形成され、前記山型突起
    部の一方の傾斜面に食い込んで密着する角部からなる第
    1密着部とを有する接続端部と、 前記薄肉ステンレス鋼管に外嵌する嵌合部と、前記雄ね
    じ部に螺合する雌ねじ部と、該嵌合部と雌ねじ部の内径
    差により形成される接続端部当接面と、該接続端部当接
    面と嵌合部との境界部に形成され、前記薄肉ステンレス
    鋼管の山型突起部の他方の傾斜面と略同一の傾斜角度を
    有する傾斜面からなる第2密着部とを有するナット部
    と、 前記接続端部のパッキン嵌め込み部に嵌め込まれ、前記
    薄肉ステンレス鋼管に接続した際に前記山型突起部の一
    方の傾斜面、前記接続端部当接面及び前記パッキン嵌め
    込み部に密着するように形成されたパッキンとを有する
    ことを特徴とするバルブの接続部構造。
  2. 【請求項2】 前記接続端部の外周面に、前記雄ねじ部
    に隣接して皿ばね当接面を有する段差部を設け、着色を
    施した凸面が前記皿ばね当接面側を向くような皿ばねを
    前記雄ねじ部に外嵌させたことを特徴とする請求項1記
    載のバルブの接続部構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009074680A (ja) * 2007-08-27 2009-04-09 Kitz Corp ボールバルブと配管器材並びにその製造方法
JP2011220404A (ja) * 2010-04-07 2011-11-04 Yokohama Rubber Co Ltd:The 配管の連結構造
US8090138B2 (en) 2004-04-19 2012-01-03 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Audio devices for vehicles

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