JP3112118B2 - 自動車排気系用の渦巻形ガスケット - Google Patents
自動車排気系用の渦巻形ガスケットInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01N—GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
- F01N13/00—Exhaust or silencing apparatus characterised by constructional features ; Exhaust or silencing apparatus, or parts thereof, having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F01N1/00 - F01N5/00, F01N9/00, F01N11/00
- F01N13/18—Construction facilitating manufacture, assembly, or disassembly
- F01N13/1805—Fixing exhaust manifolds, exhaust pipes or pipe sections to each other, to engine or to vehicle body
- F01N13/1827—Sealings specially adapted for exhaust systems
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車排気系のフラン
ジ継手構造において、円錐面をなすフランジシール面間
に装填される渦巻形ガスケットに関するものである。
ジ継手構造において、円錐面をなすフランジシール面間
に装填される渦巻形ガスケットに関するものである。
【０００２】
【発明の背景】一般に、自動車排気系のフランジ継手構
造にあっては、管軸線に直交する平板状の溝付きフラン
ジを、その溝内に渦巻形ガスケットを装填させた状態
で、締結しているが、かかる平板状フランジは、排気管
等にこれとは別体に製作して溶接されるものであること
から、重量や製作コストの面で問題がある。
造にあっては、管軸線に直交する平板状の溝付きフラン
ジを、その溝内に渦巻形ガスケットを装填させた状態
で、締結しているが、かかる平板状フランジは、排気管
等にこれとは別体に製作して溶接されるものであること
から、重量や製作コストの面で問題がある。
【０００３】そこで、近時、自動車排気系にあっては、
管端部分又はその近傍部分を膨出させることによってフ
ランジを一体形成して、排気系の軽量化や製作コスト面
での合理化を図ることが試みられている。而して、かか
るフランジ（以下「特殊フランジ」という）におけるシ
ール部材の挟圧面たるシール面は、フランジ加工上の制
約等から、上記した平板状フランジのように管軸線に直
交する平面形状をなしておらず、管軸線に対して傾斜す
る円錐面形状をなす。
管端部分又はその近傍部分を膨出させることによってフ
ランジを一体形成して、排気系の軽量化や製作コスト面
での合理化を図ることが試みられている。而して、かか
るフランジ（以下「特殊フランジ」という）におけるシ
ール部材の挟圧面たるシール面は、フランジ加工上の制
約等から、上記した平板状フランジのように管軸線に直
交する平面形状をなしておらず、管軸線に対して傾斜す
る円錐面形状をなす。
【０００４】ところで、伝統的な渦巻形ガスケットは、
巾方向断面形状が波形をなす金属フープとテープ状の無
機質フィラーとを渦巻状に重合一体化してなるもので、
金属フープの存在により圧縮復元性等に優れ、フランジ
間シールとして最適するものであるが、その構造上、上
記した特殊フランジについては使用できない。すなわ
ち、この渦巻形ガスケットは、フープ，フィラーの重合
環状層が相互に波形をなして係合しており、軸線方向の
変形に対する剛性が極めて高いものであるから、フラン
ジシール面に接触するガスケット端面（以下「シール面
接触面」という）を軸線方向に直交するフラットな状態
から変形させるのは容易ではない。したがって、上記し
た特殊フランジ間に装填させた場合、シール面接触面が
フランジシール面に対応する円錐面形状に変形させるこ
とができず、また無理に変形させるとフィラー間に異常
な変形や隙間が生じ、何れにしても良好なシール機能を
発揮し得ない。勿論、予めシール面形状に対応する形状
に製作，成形したとしても、上記した如き異常な変形や
隙間の発生はこれを回避し得ず、良好なシール機能を発
揮させ得ない。これらの点から、伝統的な渦巻形ガスケ
ットは、シール面が円錐面形状をなす特殊フランジに対
しては、到底使用することができない。
巾方向断面形状が波形をなす金属フープとテープ状の無
機質フィラーとを渦巻状に重合一体化してなるもので、
金属フープの存在により圧縮復元性等に優れ、フランジ
間シールとして最適するものであるが、その構造上、上
記した特殊フランジについては使用できない。すなわ
ち、この渦巻形ガスケットは、フープ，フィラーの重合
環状層が相互に波形をなして係合しており、軸線方向の
変形に対する剛性が極めて高いものであるから、フラン
ジシール面に接触するガスケット端面（以下「シール面
接触面」という）を軸線方向に直交するフラットな状態
から変形させるのは容易ではない。したがって、上記し
た特殊フランジ間に装填させた場合、シール面接触面が
フランジシール面に対応する円錐面形状に変形させるこ
とができず、また無理に変形させるとフィラー間に異常
な変形や隙間が生じ、何れにしても良好なシール機能を
発揮し得ない。勿論、予めシール面形状に対応する形状
に製作，成形したとしても、上記した如き異常な変形や
隙間の発生はこれを回避し得ず、良好なシール機能を発
揮させ得ない。これらの点から、伝統的な渦巻形ガスケ
ットは、シール面が円錐面形状をなす特殊フランジに対
しては、到底使用することができない。
【０００５】なお、このような特殊フランジ間に装填さ
せるシール部材として、シール面接触面をシール面に応
じた形状に容易に変形，成形できるもの、例えばグラフ
ァイト材を金属網で被覆したものを所定形状に加圧成形
してなるもの等を使用することも考えられるが、このよ
うなシール部材は、渦巻形ガスケットに比して、当然に
圧縮復元性等に劣り、締付面圧を高くできず、しかも使
用後の取外し時における崩れやコスト高を招くことにな
り、実用的ではない。
せるシール部材として、シール面接触面をシール面に応
じた形状に容易に変形，成形できるもの、例えばグラフ
ァイト材を金属網で被覆したものを所定形状に加圧成形
してなるもの等を使用することも考えられるが、このよ
うなシール部材は、渦巻形ガスケットに比して、当然に
圧縮復元性等に劣り、締付面圧を高くできず、しかも使
用後の取外し時における崩れやコスト高を招くことにな
り、実用的ではない。
【０００６】
【発明の目的】本発明は、このような点に鑑み、フラン
ジ間シールとしての渦巻形ガスケット本来の優れた機能
を損なわず、シール面が円錐面をなす特殊フランジにつ
いて好適に使用できる自動車排気系用の渦巻形ガスケッ
トを提供することを目的とする。
ジ間シールとしての渦巻形ガスケット本来の優れた機能
を損なわず、シール面が円錐面をなす特殊フランジにつ
いて好適に使用できる自動車排気系用の渦巻形ガスケッ
トを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車排気系用
の渦巻形ガスケットは、上記の目的を達成すべく、特
に、金属製平帯板状のフープとこれより広巾のテープ状
のフィラーとを、ガスケット端面を円錐面形状とすべく
軸線方向に変形可能な状態（つまり、軸線方向に相対ス
ライド可能な状態）に、フィラーが軸線方向において金
属製フープから突出したフィラーの巾方向両端部が金属
製フープから突出する渦巻状に重合一体化してなるもの
である。
の渦巻形ガスケットは、上記の目的を達成すべく、特
に、金属製平帯板状のフープとこれより広巾のテープ状
のフィラーとを、ガスケット端面を円錐面形状とすべく
軸線方向に変形可能な状態（つまり、軸線方向に相対ス
ライド可能な状態）に、フィラーが軸線方向において金
属製フープから突出したフィラーの巾方向両端部が金属
製フープから突出する渦巻状に重合一体化してなるもの
である。
【０００８】
【作用】フープ及びフィラーが何れも軸線方向に真直な
平板形状であるから、軸線方向の外力を作用させると、
両者が軸線方向に相対的にスライドして、つまり両者間
に滑りを生じて軸線方向にテレスコープ状に変形して、
ガスケット端面たるシール面接触面を任意の円錐面形状
となし得る。したがって、シール面接触面を円錐面たる
フランジシール面に適正に馴染ませることができ、特殊
フランジ間のシールを良好に行いうる。また、フープ及
びフィラーには従来ガスケットのような屈曲部がなく、
両者が軸線方向に相対スライドするにすぎないから、軸
線方向の滑り変形に際して、フィラーの流動が円滑に行
われ、フープとフィラーとの間に隙間が生じたりするこ
とがない。しかも、このような軸線方向にテレスコープ
状に変形する場合には、これに伴ってフープが縮径変形
される、つまりフィラーを径方向に圧縮させるように縮
径変形されることから、フープとフィラーとの密着度、
延いてはガスケット密度が高くなる。特に、フランジシ
ール面が円錐面のように中心方向へと傾斜する形状をな
す場合には、ガスケットを締め付けることにより、ガス
ケット端にはこれを中心方向に圧縮させる分力が作用し
て、フープが中心方向に倒れ込むことになる。その結
果、フィラーが更に圧縮されて、フープとフィラー間の
密着度ないしガスケット密度が大幅に高くなる。したが
って、円錐面をなすフランジシール面間のシールを、低
締付面圧によって良好に行うことができる。
平板形状であるから、軸線方向の外力を作用させると、
両者が軸線方向に相対的にスライドして、つまり両者間
に滑りを生じて軸線方向にテレスコープ状に変形して、
ガスケット端面たるシール面接触面を任意の円錐面形状
となし得る。したがって、シール面接触面を円錐面たる
フランジシール面に適正に馴染ませることができ、特殊
フランジ間のシールを良好に行いうる。また、フープ及
びフィラーには従来ガスケットのような屈曲部がなく、
両者が軸線方向に相対スライドするにすぎないから、軸
線方向の滑り変形に際して、フィラーの流動が円滑に行
われ、フープとフィラーとの間に隙間が生じたりするこ
とがない。しかも、このような軸線方向にテレスコープ
状に変形する場合には、これに伴ってフープが縮径変形
される、つまりフィラーを径方向に圧縮させるように縮
径変形されることから、フープとフィラーとの密着度、
延いてはガスケット密度が高くなる。特に、フランジシ
ール面が円錐面のように中心方向へと傾斜する形状をな
す場合には、ガスケットを締め付けることにより、ガス
ケット端にはこれを中心方向に圧縮させる分力が作用し
て、フープが中心方向に倒れ込むことになる。その結
果、フィラーが更に圧縮されて、フープとフィラー間の
密着度ないしガスケット密度が大幅に高くなる。したが
って、円錐面をなすフランジシール面間のシールを、低
締付面圧によって良好に行うことができる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の構成を図１〜図４に示す実施
例に基づいて具体的に説明する。
例に基づいて具体的に説明する。
【００１０】この実施例の渦巻形ガスケット１は、図１
（Ａ）及び図２に示す如く、平帯板状の金属フープ２と
これより広巾のテープ状の無機質フィラー３とを、ガス
ケット端面（シール面接触面１ａ，１ｂ）を図１（Ｂ）
に示す如き円錐面形状とすべく軸線方向に変形可能な状
態つまり軸線方向に相対スライド可能な状態に、フィラ
ー３が軸線方向においてフープ２から突出した渦巻状に
重合させると共に、フープ２の巻き始め部分２ａ及び巻
き終わり部分２ｂを複数箇所においてスポット溶接させ
てなる。
（Ａ）及び図２に示す如く、平帯板状の金属フープ２と
これより広巾のテープ状の無機質フィラー３とを、ガス
ケット端面（シール面接触面１ａ，１ｂ）を図１（Ｂ）
に示す如き円錐面形状とすべく軸線方向に変形可能な状
態つまり軸線方向に相対スライド可能な状態に、フィラ
ー３が軸線方向においてフープ２から突出した渦巻状に
重合させると共に、フープ２の巻き始め部分２ａ及び巻
き終わり部分２ｂを複数箇所においてスポット溶接させ
てなる。
【００１１】フープ２はステンレス鋼等の金属薄板材で
構成されており、フィラー３はセラミック繊維，ガラス
繊維にマイカ，タルク等の無機粉体を配合した無機質紙
や膨張黒鉛シート，マイカシート等で構成されている。
かかるフープ２及びフィラー３の構成材は、被密封流体
の性状等のシール条件に応じて適宜に選定しておく。
構成されており、フィラー３はセラミック繊維，ガラス
繊維にマイカ，タルク等の無機粉体を配合した無機質紙
や膨張黒鉛シート，マイカシート等で構成されている。
かかるフープ２及びフィラー３の構成材は、被密封流体
の性状等のシール条件に応じて適宜に選定しておく。
【００１２】フィラー３の巾ａは、図１に示す如く、フ
ランジ形状に応じてテレスコープ状に変形させたときに
もガスケット端面であるシール面接触面１ａ，１ｂにフ
ープ２が露出しないように、フープ２の巾ｂより若干広
く設定されている。フィラー３がフープ２からの突出量
（ケバ出し量）が過小であると、フープ２がフランジシ
ール面に接触して、フープ接触部分が洩れ道を形成する
虞れがあり、逆に、フィラー３の突出量が過大である
と、フィラー３のケバ出し部分が被密封流体圧力や高温
振動等により脱落する虞れがあり、何れにしても良好な
シール機能を期待できない。両者ａ，ｂの寸法は、この
ような点を考慮して決定する必要があり、一般には、１
＜ａ／ｂ≦１．５の範囲でフランジシール面の形状等の
シール条件に応じて決定しておくことが好ましい。
ランジ形状に応じてテレスコープ状に変形させたときに
もガスケット端面であるシール面接触面１ａ，１ｂにフ
ープ２が露出しないように、フープ２の巾ｂより若干広
く設定されている。フィラー３がフープ２からの突出量
（ケバ出し量）が過小であると、フープ２がフランジシ
ール面に接触して、フープ接触部分が洩れ道を形成する
虞れがあり、逆に、フィラー３の突出量が過大である
と、フィラー３のケバ出し部分が被密封流体圧力や高温
振動等により脱落する虞れがあり、何れにしても良好な
シール機能を期待できない。両者ａ，ｂの寸法は、この
ような点を考慮して決定する必要があり、一般には、１
＜ａ／ｂ≦１．５の範囲でフランジシール面の形状等の
シール条件に応じて決定しておくことが好ましい。
【００１３】このように構成された渦巻形ガスケット１
は、その構成からして冒頭で述べた伝統的な渦巻形ガス
ケットと同様のシール機能を発揮しうるものであるが、
フープ２及びフィラー３が何れも軸線方向に真直な平板
形状であるから、軸線方向の外力を作用させると、両者
２，３間に滑りを生じて、図１（Ｂ）に示す如く、軸線
方向にテレスコープ状に変形し、シール面接触面１ａ，
１ｂを任意の円錐面形状となし得る。
は、その構成からして冒頭で述べた伝統的な渦巻形ガス
ケットと同様のシール機能を発揮しうるものであるが、
フープ２及びフィラー３が何れも軸線方向に真直な平板
形状であるから、軸線方向の外力を作用させると、両者
２，３間に滑りを生じて、図１（Ｂ）に示す如く、軸線
方向にテレスコープ状に変形し、シール面接触面１ａ，
１ｂを任意の円錐面形状となし得る。
【００１４】したがって、例えば、図３に示す如く、フ
ランジシール面６ａ，７ａが円錐面形状であるフランジ
継手構造においても、フランジ間シールとして良好に機
能させることができる。
ランジシール面６ａ，７ａが円錐面形状であるフランジ
継手構造においても、フランジ間シールとして良好に機
能させることができる。
【００１５】すなわち、図３に示すフランジ継手構造
は、自動車排ガス系に設けられるもので、下流側排気管
４に上流側排気管５の先端部５ａを嵌合させた状態で、
フランジ６，７をクランプ部材８により締結させること
によって、両排気管４，５を接続するものである。一方
のフランジ６は、下流側排気管４の管端部分を拡径変形
させることにより一体形成されたものであり、円錐面形
状のシール面６ａを有する。他方のフランジ７は、上流
側排気管５の管端近傍部分を膨出変形させることにより
一体形成されたものであり、前記シール面６ａと同様形
状のシール面７ａを有する。
は、自動車排ガス系に設けられるもので、下流側排気管
４に上流側排気管５の先端部５ａを嵌合させた状態で、
フランジ６，７をクランプ部材８により締結させること
によって、両排気管４，５を接続するものである。一方
のフランジ６は、下流側排気管４の管端部分を拡径変形
させることにより一体形成されたものであり、円錐面形
状のシール面６ａを有する。他方のフランジ７は、上流
側排気管５の管端近傍部分を膨出変形させることにより
一体形成されたものであり、前記シール面６ａと同様形
状のシール面７ａを有する。
【００１６】かかるフランジ継手構造にあって、図１
（Ａ）に示す如くフラットに製作された渦巻形ガスケッ
ト１をシール面６ａ，７ａ間に介挿して、フランジ６，
７を締め付けていくと、その締付力によって軸線方向に
滑り変形を生じて、シール面接触面１ａ，１ｂがシール
面６ａ，７ａに対応する形状に変化せしめられていき、
最終的にシール面６ａ，７ａに全面的に接触せしめられ
ることになる（図３及び図４参照）。このように、シー
ル面接触面１ａ，１ｂのシール面６ａ，７ａへの変形
性，馴染み性が極めて高いことから、特殊フランジ６，
７に対して良好なシール機能を発揮させることができ
る。
（Ａ）に示す如くフラットに製作された渦巻形ガスケッ
ト１をシール面６ａ，７ａ間に介挿して、フランジ６，
７を締め付けていくと、その締付力によって軸線方向に
滑り変形を生じて、シール面接触面１ａ，１ｂがシール
面６ａ，７ａに対応する形状に変化せしめられていき、
最終的にシール面６ａ，７ａに全面的に接触せしめられ
ることになる（図３及び図４参照）。このように、シー
ル面接触面１ａ，１ｂのシール面６ａ，７ａへの変形
性，馴染み性が極めて高いことから、特殊フランジ６，
７に対して良好なシール機能を発揮させることができ
る。
【００１７】ところで、渦巻形ガスケット１は、上記し
た如く、製作時のフラット形態のままで使用することが
できるが、必要に応じて、シール面接触面１ａ，１ｂを
フランジシール面６ａ，７ａに対応する円錐面形状（例
えば、図４に示す如き形状）に人為的に或いは適宜の加
圧成形機により予備成形した上で、使用するようにして
もよい。
た如く、製作時のフラット形態のままで使用することが
できるが、必要に応じて、シール面接触面１ａ，１ｂを
フランジシール面６ａ，７ａに対応する円錐面形状（例
えば、図４に示す如き形状）に人為的に或いは適宜の加
圧成形機により予備成形した上で、使用するようにして
もよい。
【００１８】本発明者が実験したところによれば、予備
成形の有無によっては圧縮特性やシール性に格別の差異
は認められなかったが、予備成形品を使用すると、シー
ル面６ａ，７ａへの馴染み易さや低締付時のシール特性
を更に向上させることができる。
成形の有無によっては圧縮特性やシール性に格別の差異
は認められなかったが、予備成形品を使用すると、シー
ル面６ａ，７ａへの馴染み易さや低締付時のシール特性
を更に向上させることができる。
【００１９】すなわち、この実験は、図５に示す如く、
基台１０上に押圧台１１を筒状枠１２により上下摺動自
在に支持し、両台１０，１１の上下対向面に４５°をな
す円錐面１０ａ，１１ａを形成すると共に、基台１０の
円錐面１０ａにこれに平行な４５°傾斜の底面を有する
環状溝１０ｂ（溝内径ｄ＝４３．１ｍｍ，溝外径Ｄ＝５
８．３ｍｍ，溝深さＷ＝３．５ｍｍ）を形成してなる試
験装置を用いて行ったもので、環状溝１０ｂに本発明品
及び従来品を装填させた上、これを押圧台１１に
より押圧させた状態で、基台１０に形成した貫通路１０
ｃからガスケット１の内周領域に０．３Ｋｇｆ／ｃｍ2
の窒素ガスＧを供給し、ガスケット１の外周領域への漏
洩ガスを筒状枠１２の孔１２ａから回収し、その量（漏
洩量）を測定したものである。ここに、本発明品は、
巾６ｍｍのＳＵＳ３０４製平帯板からなるフープと巾８
ｍｍのセラミック混抄シートからなる平帯状のフィラー
とを内径４３．８ｍｍ，外径５４．２ｍｍ，径方向厚さ
８ｍｍのフラット形状に成形した渦巻形ガスケットであ
り、本発明品は、上記同一のフープと巾８ｍｍの膨張
黒鉛シートからなる平帯状のフィラーとを内径４３．８
ｍｍ，外径５４．１ｍｍ，径方向厚さ８ｍｍのフラット
形状に成形した渦巻形ガスケットであり、本発明品
は、上記渦巻形ガスケットをその両端面が４５°の円
錐面となるように予備成形（成形圧力２５０Ｋｇｆ／ｃ
ｍ2 による金型成形）した渦巻形ガスケットであり、従
来品は、巾方向断面形状をＷ形に成形してなる伝統的な
渦巻形ガスケット（内径４３．５ｍｍ，外径５７ｍｍ，
径方向厚さ４．８５ｍｍ）である。
基台１０上に押圧台１１を筒状枠１２により上下摺動自
在に支持し、両台１０，１１の上下対向面に４５°をな
す円錐面１０ａ，１１ａを形成すると共に、基台１０の
円錐面１０ａにこれに平行な４５°傾斜の底面を有する
環状溝１０ｂ（溝内径ｄ＝４３．１ｍｍ，溝外径Ｄ＝５
８．３ｍｍ，溝深さＷ＝３．５ｍｍ）を形成してなる試
験装置を用いて行ったもので、環状溝１０ｂに本発明品
及び従来品を装填させた上、これを押圧台１１に
より押圧させた状態で、基台１０に形成した貫通路１０
ｃからガスケット１の内周領域に０．３Ｋｇｆ／ｃｍ2
の窒素ガスＧを供給し、ガスケット１の外周領域への漏
洩ガスを筒状枠１２の孔１２ａから回収し、その量（漏
洩量）を測定したものである。ここに、本発明品は、
巾６ｍｍのＳＵＳ３０４製平帯板からなるフープと巾８
ｍｍのセラミック混抄シートからなる平帯状のフィラー
とを内径４３．８ｍｍ，外径５４．２ｍｍ，径方向厚さ
８ｍｍのフラット形状に成形した渦巻形ガスケットであ
り、本発明品は、上記同一のフープと巾８ｍｍの膨張
黒鉛シートからなる平帯状のフィラーとを内径４３．８
ｍｍ，外径５４．１ｍｍ，径方向厚さ８ｍｍのフラット
形状に成形した渦巻形ガスケットであり、本発明品
は、上記渦巻形ガスケットをその両端面が４５°の円
錐面となるように予備成形（成形圧力２５０Ｋｇｆ／ｃ
ｍ2 による金型成形）した渦巻形ガスケットであり、従
来品は、巾方向断面形状をＷ形に成形してなる伝統的な
渦巻形ガスケット（内径４３．５ｍｍ，外径５７ｍｍ，
径方向厚さ４．８５ｍｍ）である。
【００２０】この実験の結果は図６に示す通りであり、
予備成形の有無に拘わらず本発明品が従来品に比
して極めて良好なシール性を発揮すること、及び予備成
形しておくとシール面への馴染み易さや低締付時のシー
ル特性を更に向上させ得ることが確認された。図６にお
いて、○は本発明品、△は本発明品、●は本発明品
、□は従来品についての測定結果を示している。ま
た、図６における締付面圧とは、押圧台１１による押圧
力によって渦巻形ガスケット１に与えられる、円錐面１
０ａ，１１ａに直交する方向の締付圧力を意味する。
予備成形の有無に拘わらず本発明品が従来品に比
して極めて良好なシール性を発揮すること、及び予備成
形しておくとシール面への馴染み易さや低締付時のシー
ル特性を更に向上させ得ることが確認された。図６にお
いて、○は本発明品、△は本発明品、●は本発明品
、□は従来品についての測定結果を示している。ま
た、図６における締付面圧とは、押圧台１１による押圧
力によって渦巻形ガスケット１に与えられる、円錐面１
０ａ，１１ａに直交する方向の締付圧力を意味する。
【００２１】なお、予備成形する場合には、フープ２と
フィラー３とを接着剤により形状保持させるようにして
もよい。このようにしておくと、例えば、輸送時等にお
いて何らかの衝撃を受けた場合にも、予備成形品が型崩
れするような虞れがない。但し、接着剤はガスケット性
状やシール条件に応じたものを使用し、特にフランジ締
付時の変形性，馴染み性やシール性を阻害しないものを
選択しておく。
フィラー３とを接着剤により形状保持させるようにして
もよい。このようにしておくと、例えば、輸送時等にお
いて何らかの衝撃を受けた場合にも、予備成形品が型崩
れするような虞れがない。但し、接着剤はガスケット性
状やシール条件に応じたものを使用し、特にフランジ締
付時の変形性，馴染み性やシール性を阻害しないものを
選択しておく。
【００２２】また、フープ２，フィラー３の巻き上げ条
件（巻き締め度等）は、シール面形状や予備成形の有無
等に応じて適宜に設定されるが、その条件次第ではシー
ル性の更なる向上が期待される。
件（巻き締め度等）は、シール面形状や予備成形の有無
等に応じて適宜に設定されるが、その条件次第ではシー
ル性の更なる向上が期待される。
【００２３】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明の自動車排気系用の渦巻形ガスケットは、軸
線方向に変形可能なものであり、フランジシール面への
変形性，馴染み性が高いものであるから、フランジシー
ル面が如何なる円錐面形状をなす場合にも、良好なシー
ル機能を発揮させることができ、近時の自動車排気系に
おける特殊フランジ化傾向に充分対処することができ
る。
に、本発明の自動車排気系用の渦巻形ガスケットは、軸
線方向に変形可能なものであり、フランジシール面への
変形性，馴染み性が高いものであるから、フランジシー
ル面が如何なる円錐面形状をなす場合にも、良好なシー
ル機能を発揮させることができ、近時の自動車排気系に
おける特殊フランジ化傾向に充分対処することができ
る。
【図１】本発明に係る自動車排気系用の渦巻形ガスケッ
トの一実施例を示す縦断側面図（断面は図２のＩ−Ｉ線
に沿う）であり、Ａ図は変形前の状態を示し、Ｂ図は変
形後の状態を示す。
トの一実施例を示す縦断側面図（断面は図２のＩ−Ｉ線
に沿う）であり、Ａ図は変形前の状態を示し、Ｂ図は変
形後の状態を示す。
【図２】同ガスケットの平面図である。
【図３】同ガスケットを使用した自動車排気系における
フランジ継手構造の一例を示す縦断側面図である。
フランジ継手構造の一例を示す縦断側面図である。
【図４】図３の要部を拡大して示す詳細図である。
【図５】実験装置を示す縦断面図である。
【図６】実験結果を示すグラフである。
１…渦巻形ガスケット、１ａ，１ｂ…シール面接触面
（ガスケット端面）、２…フープ、３…フィラー、６，
７…フランジ、６ａ，７ａ…フランジシール面。
（ガスケット端面）、２…フープ、３…フィラー、６，
７…フランジ、６ａ，７ａ…フランジシール面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三吉 猛 兵庫県三田市下内神字打場541番地の１ 日本ピラー工業株式会社 三田工場内 (72)発明者 岡田 啓二 兵庫県三田市下内神字打場541番地の１ 日本ピラー工業株式会社 三田工場内 (72)発明者 星川 慎吾 兵庫県三田市下内神字打場541番地の１ 日本ピラー工業株式会社 三田工場内 (56)参考文献 実開 昭60−161751（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭48−44012（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−36620（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−204419（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−52026（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16J 15/12 F01N 7/08 F16J 15/10
Claims (1)
- 【請求項１】 円錐面をなすフランジシール面間に装填
される渦巻形ガスケットであって、平帯板状の金属製フ
ープとこれより広巾のテープ状のフィラーとを、ガスケ
ット端面を円錐面形状とすべく軸線方向に変形可能な状
態に、フィラーが軸線方向において金属製フープから突
出した渦巻状に重合一体化してなる自動車排気系用の渦
巻形ガスケット。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04124709A JP3112118B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 自動車排気系用の渦巻形ガスケット |
| EP93303459A EP0571101B1 (en) | 1992-05-18 | 1993-05-04 | Spiral wound gasket for automotive exhaust system |
| DE69306654T DE69306654T2 (de) | 1992-05-18 | 1993-05-04 | Spiralig gewundener Dichtungsring für Kraftwagenabgase |
| US08/060,069 US5411274A (en) | 1992-05-18 | 1993-05-13 | Vortex gasket for automative exhaust system |
| US08/346,165 US5454604A (en) | 1992-05-18 | 1994-11-21 | Vortex gasket for automotive exhaust system |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04124709A JP3112118B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 自動車排気系用の渦巻形ガスケット |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05322046A JPH05322046A (ja) | 1993-12-07 |
| JP3112118B2 true JP3112118B2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=14892167
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04124709A Expired - Lifetime JP3112118B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 自動車排気系用の渦巻形ガスケット |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US5411274A (ja) |
| EP (1) | EP0571101B1 (ja) |
| JP (1) | JP3112118B2 (ja) |
| DE (1) | DE69306654T2 (ja) |
Families Citing this family (27)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2594231B2 (ja) * | 1994-05-09 | 1997-03-26 | 日本ピラー工業株式会社 | グランドパッキン |
| US6041824A (en) * | 1994-06-30 | 2000-03-28 | Steere Enterprises, Inc. | Clean air ducts and methods for the manufacture thereof |
| GB9608375D0 (en) * | 1996-04-23 | 1996-06-26 | Flexitallic Sealing Materials | Spiral wound gasket |
| DE29609769U1 (de) * | 1996-06-01 | 1996-08-29 | Kempchen & Co. Gmbh, 46049 Oberhausen | Dichtungsanordnung zwischen einer Flanschverbindung |
| US5964468A (en) * | 1997-01-14 | 1999-10-12 | Garlock Inc | Anti-buckling spiral wound gasket |
| US6025018A (en) * | 1997-03-25 | 2000-02-15 | Metex Mfg. Corporation | Method and apparatus for making wire mesh preform |
| US6086110A (en) * | 1997-04-10 | 2000-07-11 | Senior Engineering Investments Ag | Vibration decoupling connector for exhaust systems |
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| US6055806A (en) * | 1998-05-08 | 2000-05-02 | Caterpillar Inc. | Exhaust manifold seals to eliminate oil slobber |
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| DE102013108729A1 (de) * | 2013-08-12 | 2015-02-12 | Kempchen Dichtungstechnik Gmbh | Dichtungsring und Dichtungsanordnung mit Dichtungsring |
| JP2016173070A (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-29 | ヤマハ発動機株式会社 | Ｖ型エンジン |
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| US3926445A (en) * | 1972-05-04 | 1975-12-16 | Farnam Co F D | Convolutely wound gasket |
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| JPH0393654A (ja) * | 1989-09-06 | 1991-04-18 | Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The | 多孔質ガラス繊維と、その成形体、及びそれらの製法 |
| US5161807A (en) * | 1991-09-30 | 1992-11-10 | Flexitallic Inc. | Spiral wound gasket |
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-
1992
- 1992-05-18 JP JP04124709A patent/JP3112118B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1993
- 1993-05-04 DE DE69306654T patent/DE69306654T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1993-05-04 EP EP93303459A patent/EP0571101B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-05-13 US US08/060,069 patent/US5411274A/en not_active Expired - Lifetime
-
1994
- 1994-11-21 US US08/346,165 patent/US5454604A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE69306654T2 (de) | 1997-04-30 |
| US5411274A (en) | 1995-05-02 |
| DE69306654D1 (de) | 1997-01-30 |
| EP0571101A1 (en) | 1993-11-24 |
| US5454604A (en) | 1995-10-03 |
| EP0571101B1 (en) | 1996-12-18 |
| JPH05322046A (ja) | 1993-12-07 |
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