JPH10259393A - ギヤ油組成物 - Google Patents
ギヤ油組成物Info
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- JPH10259393A JPH10259393A JP9066660A JP6666097A JPH10259393A JP H10259393 A JPH10259393 A JP H10259393A JP 9066660 A JP9066660 A JP 9066660A JP 6666097 A JP6666097 A JP 6666097A JP H10259393 A JPH10259393 A JP H10259393A
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Abstract
を有する主に自動車用のギヤ油組成物の提供。 【解決手段】 A、B、Cの成分からなる基油にDおよ
びE成分を添加した潤滑油組成物。 (A)シクロペンタジエン類とα−オレフィン類および
(または)モノビニル芳香族炭化水素類との熱共重合物
またはその水素化物であって、軟化点40℃以上または
重量平均分子量250以上のシクロペンタジエン系石油
樹脂:2〜17質量% (B)重量平均分子量100〜1,000の分枝ポリα
−オレフィン:20〜45質量% (C)100℃での粘度2〜50mm2/sの鉱油:38〜
78質量% (D)一般式1の炭化水素硫化物、 R1−Sy−(R2−Sy)n−R3 (1) [R1とR3は同一又は異なる一価の炭化水素基、R2 は
二価の炭化水素基、yとnは1以上の整数である。]硫
化テルペン又は硫化油脂の1種以上の硫黄化合物:0.
05〜8質量% (E)一般式2の酸性リン酸エステル、酸性亜リン酸エ
ステル、酸性チオリン酸エステル、酸性ジチオリン酸エ
ステル又はこれらのアルキルアミン塩の1種以上のリン
化合物:0.1〜10質量% (R4)aH3-aX3PXb 2 [R4 は一価の炭化水素基、Xは酸素またはイオウ、a
は1〜3の整数、bは0か1である。]
Description
に使用して好適なギヤ油に関し、詳しくは、極圧性、酸
化安定性に優れるとともに、耐ピッチング性が大幅に改
善された自動車用のギヤ油組成物に関する。
シフト操作性の向上をはかって低粘度化する傾向にあ
る。 また、エンジンの高出力化に伴って負荷が増大す
ることから、耐ピッチング性すなわちギヤを構成する金
属部品の表面の劣化に対する耐久性を、耐熱性、極圧性
とともに、一層向上させることが望まれている。
潤滑油基油組成物を確立し、すでに提案した(特願平8
−353794号)。 この潤滑油基油組成物は、特定
のシクロペンタジエン系石油樹脂と、特定の鉱油または
合成油から成ることを特徴とする。 さらに研究を重
ね、この潤滑油基油が自動車用ギヤ油の基油としても有
用であって、基油のもつ耐ピッチング性は、自動車用ギ
ヤ油の基油として使用したときにも発揮されることを見
出した。
者等が得た上記の新しい知見を活用し、前記した要望に
こたえ得るギヤ油、すなわち耐熱性、極圧性に優れると
ともに耐ピッチング性を大幅に向上させたギヤ油組成
物、とくに自動車用のギヤ油組成物を提供することにあ
る。
は、下記A,BおよびCの成分 (A)シクロペンタジエン類とα−オレフィン類または
モノビニル芳香族炭化水素類との熱共重合物、またはこ
の熱共重合物の水素化物であって、軟化点が40℃以上
および重量平均分子量が250以上の条件の少なくとも
ひとつを満たすシクロペンタジエン系石油樹脂:2〜1
7重量% (B)重量平均分子量が100〜1,000である、分
枝を有するポリα−オレフィン:20〜45重量% (C)100℃における粘度が2〜50mm2/s である鉱
油:38〜78質量%からなる潤滑油組成物を基油とし
て使用し、これに下記のDおよびEの成分 (D)一般式1であらわされる炭化硫化水素硫化物、 R1−Sy−(R2−Sy)n−R3 1 [式中、R1およびR3は一価の炭化水素基をあらわし、
同一であっても異なっていてもよく、R2 は二価の炭化
水素基をあらわす。 yは1以上の整数であり、nは1
以上の整数である。] 硫化テルペンおよび油脂とイオウとの反応生成物である
硫化油脂から選んだ少なくとも1種のイオウ化合物:
0.05〜8質量% (E)一般式2であらわされる酸性リン酸エステル、酸
性亜リン酸エステル、酸性チオリン酸エステル、酸性ジ
チオリン酸エステルおよびこれらのアルキルアミン塩か
ら選ばれた少なくとも1種のリン化合物:0.1〜10
質量% (R4)aH3-aX3PXb 2 [式中、R4 は一価の炭化水素基をあらわし、Xは酸素
原子またはイオウ原子をあらわす。 aは1または2ま
たは3であり、bは0または1である。]を添加して成
るギヤ油組成物である。
ペンタジエン系石油樹脂は、シクロペンタジエン類とα
−オレフィン類またはモノビニル芳香族炭化水素類とを
熱共重合させ、さらに必要に応じて水素化することによ
って得られる。
クロペンタジエン、その多量体、それらのアルキル置換
体およびそれらの混合物が包含される。 工業的には、
ナフサ等のスチームクラッキングにより得られる、シク
ロペンタジエン類を約30質量%以上、好ましくは約5
0質量%以上含有するシクロペンタジエン留分(CPD
留分)を用いることが有利である。
エンと共重合可能なオレフィン性単量体が含まれてい
る。 それらは、たとえば、イソプレン、ピペリレンあ
るいはブタジエン等の脂肪族ジオレフィンや、シクロペ
ンテン等の脂環式オレフィンである。 これらオレフィ
ン類の濃度は低い方が好ましいが、シクロペンタジエン
類に対し約10質量%以下であれば許容される。
いまひとつの原料であるα−オレフィン類の例として
は、C4〜C14、好ましくはC4〜C10のα−オレフィン
およびそれらの混合物が挙げられ、エチレン、プロピレ
ンまたは1−ブテン等からの誘導体、あるいはパラフィ
ンワックスの分解物等が好ましく用いられる。 このα
−オレフィン類は、シクロペンタジエン類1モルあたり
4モル未満を反応させることが好ましい。
えてシクロペンタジエンと共重合させる、もうひとつの
原料であるモノビニル芳香族炭化水素類としては、スチ
レン、o,m,p−ビニルトルエン、α,β−メチルス
チレン等が挙げられる。 これらの原料は、シクロペン
タジエン類1モルあたり3モル未満を反応させるのが適
切である。 このモノビニル芳香族炭化水素類は、イン
デン、メチルインデンあるいはエチルインデン等のイン
デン類を含有していてもよく、工業的には、ナフサ等の
スチームクラッキングにより得られる、いわゆるC9 留
分を用いることが有利である。
ジエン等の単量体を用いる場合には1モルを1当量とし
て、二量体を用いる場合には1モルを2当量として、そ
れぞれ計算する。
重合方法のひとつの例を示せば、下記の方法がある。
すなわち、上記のシクロペンタジエン類とα−オレフィ
ン類またはモノビニル芳香族炭化水素類とを、溶媒中
で、または無溶媒で、好ましくは窒素ガス等の不活性ガ
ス雰囲気下に、約160〜300℃、好ましくは約18
0〜280℃の範囲の温度において、約0.1〜10時
間、好ましくは約0.5〜6時間、原料系を液相に保持
し得る圧力の下に反応させることにより、第一段の熱共
重合を行なう。 続いて、第一段の重合反応液から常圧
下または加圧下に原料中の不活性成分、未反応原料、さ
らに必要ならば溶剤を蒸留等の操作により留去した後、
減圧下で、約160〜280℃の温度において、約0.
5〜4時間、第二段の重合を行なって、所望のシクロペ
ンタジエン系石油樹脂を得る。
が約40℃以上および重量平均分子量が約250以上の
条件の少なくともひとつを、おおむね満たすシクロペン
タジエン系石油樹脂が得られる。 最適の反応条件は、
上記範囲内で容易に決定できるであろう。 このように
して得たシクロペンタジエン系石油樹脂は、水素化処理
の有無にかかわらず優れた配合効果を示す。 しかし、
臭気や安定性を改善するために、また色相を改善するた
めに、水素化処理を施すことが好ましい。
できる。 たとえば、ニッケル、パラジウム、白金等の
水素化触媒を用い、溶媒中で、または無溶媒で、約70
〜300℃、好ましくは約100〜250℃の範囲の温
度において、圧力約10〜200Kg/cm2(G)、好まし
くは約20〜120Kg/cm2(G)の水素圧力下に、約
0.5〜20時間、好ましくは約1〜10時間置けば、
水素化処理ができる。水素化処理後は、触媒を、またさ
らに必要ならば溶剤を除去することにより、目的とする
水素化シクロペンタジエン系石油樹脂が得られる。
エン系石油樹脂は、前記のように、軟化点約40℃以上
および平均分子量約250以上の条件の、少なくともひ
とつを満たす必要がある。 軟化点の好ましい範囲は、
約80〜180℃であり、平均分子量の好ましい範囲
は、約400〜2,000である。
は、A〜C成分からなる基油の全量を基準として2〜1
7質量%、好ましくは2〜12質量%、より好ましくは
3〜8質量%、とくに好ましくは4〜6質量%である。
少な過ぎると耐ピッチング性の向上がほとんど認めら
れず、一方、多過ぎると低温粘度が大きくなり過ぎる。
を有するポリα−オレフィンは、四級または三級炭素原
子を主鎖にもつポリオレフィンである。 その合成原料
は炭素数3以上のオレフィンであればとくに制限はない
が、とくにイソブチレンの1〜4量体やプロピレンの1
〜5量体が好適に用いられる。 これらのα−オレフィ
ンは、1種類単独で重合させてもよいし、2種類以上混
合して重合させてもよい。
のように、分子量が100〜1,000の範囲にあるこ
とを要する。 好ましいのは、分子量150〜500の
範囲のものである。 分子量が100より小さいと、ポ
リα−オレフィンが蒸発性をもってくるとともに油膜保
持能力が低下して不適切であり、分子量が1,000よ
り大きいと、粘度上昇により低温流動性が低下して、や
はり不都合である。
ついては、とくに制限はないが、100℃における粘度
が2〜50mm2/s のものを使用することが望ましい。
好ましい粘度は2〜20mm2/sであり、さらに好ましい
のは2〜12mm2/s、とくに好ましいのは2〜7mm2/sで
ある。
は、A〜C成分からなる基油を基準として20〜45質
量%とする。 配合量が20質量%に満たないと、耐ピ
ッチング性や低温流動性が悪くなる。 好ましい配合量
は25〜45質量%、さらに好ましいのは30〜40質
量%である。
は、高度に精製されたパラフィン系鉱油、たとえば水素
化精製基油、触媒異性化基油を用いることが好ましい。
C成分としての鉱油は、100℃における粘度が2〜
50mm2/s の範囲になければならない。 好ましい粘度
は2〜20mm2/s、さらに好ましくは2〜12mm2/s、と
くに好ましくは2〜7mm2/sである。
しい。 許容されるイオウ分の含有量は、1.0質量%
までである。 イオウ分が1.0質量%を超えて存在す
ると、高温の使用条件下でスラッジの生成が促進されや
すくなるからである。 好ましくはイオウ分0.6質量
%以下であり、より好ましくは0.4質量%以下であ
る。可能であれば0.3質量%以下、とくに0.25質
量%以下にしたい。
好ましく、−35℃以下であることがとくに好ましい。
流動点が−15℃以上になると、低温粘度特性が悪く
なる傾向が見られる。
において2〜50mm2/s 、流動点が−15℃以下、イオ
ウ分が1.0質量%以下のものである。
わちA〜C成分の合計を基準として、38〜78質量%
である。 好ましい配合割合は40〜72質量%、さら
に好ましくは55〜70質量%である。
D成分は、一般式1であらわされる炭化水素硫化物、 R1−Sy−(R2−Sy)n−R3 1 [式中、R1およびR3は一価の炭化水素基をあらわし、
同一であっても異なっていてもよく、R2 は二価の炭化
水素基をあらわす。 yは1以上の整数、好ましくは1
〜8であり、繰り返し単位中においてそれぞれのyが同
一であっても異なっていてもよい。 nは0または1以
上の整数である。] 硫化テルペンおよび油脂とイオウとの反応生成物である
硫化油脂から選んだ少なくとも1種のイオウ化合物であ
る。
炭化水素基は、炭素数2〜20の直鎖または分枝の飽和
または不飽和の脂肪族炭化水素基、たとえばアルキル基
およびアルケニル基、ならびに炭素数6〜26の芳香族
炭化水素基であり、具体例としては、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ノニル基、ドデシル基、プロペニル
基、ブテニル基、ベンジル基、フェニル基、トリル基、
ヘキシルフェニル基などが挙げられる。
素基としても、炭素数2〜20の直鎖または分枝の飽和
または不飽和の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜26の芳
香族炭化水素基が適当であって、その具体例は、エチレ
ン基、プロピレン基、ブチレン基、フェニレン基などで
ある。
水素硫化物の代表的なものは、硫化オレフィン、および
一般式 R5−Sy−R6(R5およびR6は一価の炭化水素
基であり、yはこの場合は2以上の整数)であらわされ
るポリサルファイドである。硫化オレフィンの具体例と
しては、ポリイソブチレンやテルペンのようなオレフィ
ン類を硫化剤で硫化したものが挙げられる。 ポリサル
ファイドの具体例としては、ジイソブチルサルファイ
ド、ジオクチルポリサルファイド、ジターシャリーノニ
ルポリサルファイド、ジターシャリーブチルポリサルフ
ァイドおよびジターシャリーベンジルポリサルファイド
が挙げられる。
脂は、油脂としてラード、牛脂、鯨油、パーム油、やし
油、なたね油などの動植物油脂を使用したものである。
この反応生成物は、単一の化学式であらわせない種々
の化合物が混合したものであって、化学構造そのものは
明確ではない。
C成分からなる基油を基準として、0.05〜8質量%
を添加する。 添加量が0.05質量%より少ないと極
圧性が悪く、8質量%より多くなると耐熱性が低くな
る。 好ましい添加量は0.05〜6質量%、さらに好
ましくは0.5〜5質量%、とくに好ましくは1〜4質
量%である。
一般式2であらわされる酸性リン酸エステル、酸性亜リ
ン酸エステル、酸性チオリン酸エステル、酸性ジチオリ
ン酸エステル (R4)aH3-aX3PXb 2 [式中、R4 は一価の炭化水素基をあらわし、Xは酸素
原子またはイオウ原子をあらわす。 aは1または2ま
たは3であり、bは0または1である。]およびこれら
のアルキルアミン塩から選ばれた少なくとも1種のリン
化合物である。
直鎖または分枝の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基
たとえば、アルキル基、アルケニル基、炭素数6〜26
の芳香族炭化水素基およびシクロアルキル基である。
ルホスフェート、トリアルキルホスフェート等があり、
たとえば、ベンジルジフェニルホスフェート、アリルジ
フェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ト
リクレジルホスフェート、エチルジフェニルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、エチルジブチルホスフェ
ート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフ
ェニルホスフェート、エチルフェニルジフェニルホスフ
ェート、ジエチルフェニルフェニルホスフェート、プロ
ピルフェニルジフェニルホスフェート、ジプロピルフェ
ニルフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフ
ェート、トリプロピルフェニルホスフェート、ブチルフ
ェニルジフェニルホスフェート、ジブチルフェニルフェ
ニルホスフェートおよびトリブチルフェニルホスフェー
ト等の化合物を挙げることができる。
2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、イソデシル
アシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェー
ト、トリデシルアシッドホスフェート、ステアリルアシ
ッドホスフェート、イソステアリルアシッドホスフェー
ト、オレイルアシッドホスフェート、ジ(2−エチルヘ
キシル)アシッドホスフェート等が挙げられる。
リフェニルホスファイト、トリ(p−クレジル)ホスフ
ァイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリイ
ソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスフ
ァイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリイソ
デシルホスファイト、トリステアリルホスファイト、ト
リオレイルホスファイト等が挙げられる。
ば、ジ(2−エチルヘキシル)ハイドロジエンホスファ
イト、ジラウリルハイドロジエンホスファイト、ジオレ
イルハイドロジエンホスファイト等が挙げられる。
らわされる酸性リン酸エステル、酸性亜リン酸エステ
ル、酸性チオリン酸エステルおよび酸性ジチオリン酸エ
ステルの、アルキルアミン塩も使用することができる。
の具体例としては、ブチルアシッドホスフェート、2−
エチルヘキシルアシッドホスフェート、イソデシルアシ
ッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、ト
リデシルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホ
スフェート、イソステアリルアシッドホスフェート、オ
レイルアシッドホスフェート、ジ(2−エチルヘキシ
ル)アシッドホスフェート等が挙げられ、これらの酸を
中和して塩を形成するアルキルアミンは、下記の一般式
3であらわされるものであって: R7(R8)N−R9 3 [式中、R7,R8およびR9 は一価の炭化水素基または
水素原子であり、そのうち少なくとも1箇は炭化水素基
である。] 具体的には、ジブチルアミン、オクチルアミン、ジオク
チルアミン、ラウリルアミン、ジラウリルアミン、ココ
ナッツアミン、牛脂アミンなどである。
らなる基油を基準として、0.1〜10質量%を添加す
る。 添加量が0.1質量%より少ないと極圧性が劣
り、10質量%より多くなると耐熱性が悪くなる。 好
ましい添加量は0.1〜5質量%であり、さらに好まし
くは0.5〜3質量%である。
ギヤ油組成物は、各成分の共同作用により、すぐれた耐
熱性、極圧性および耐ピッチング性を発揮する。
て、摩耗防止剤、無灰型分散剤、金属型清浄剤、酸化防
止剤、防錆剤、金属不活性剤、粘度指数向上剤および消
泡剤などを添加してもよい。
属スルフォネート、アルカリ土類金属フェネート等が、
無灰型分散剤の例としてはアルケニルコハク酸イミド、
アルケニルコハク酸エステル、長鎖脂肪酸とポリアミン
とのアミド(アミノアミド型)等が、摩耗防止剤の例とし
てはジアルキルジチオリン酸亜鉛等が、酸化防止剤の例
としてはアミン系、フェノール系の酸化防止剤等が、金
属不活性剤の例としてはベンゾトリアゾール、チアジア
ゾール、防錆剤の例としてはアルケニルコハク酸エステ
ルまたはその部分エステル等が、流動点降下剤の例とし
てはポリメタクリレート等が、消泡剤の例としてはシリ
コン化合物、エステル系消泡剤等が、それぞれ挙げられ
る。
スミッション機構を構成するギヤの潤滑用のほか、各種
産業機械のギヤの潤滑用など種々の用途に向けることが
できるが、とくに自動車用のギヤ油として用いたとき、
その特性を発揮する。
るが、これらの実施例により、本発明が制約されるもの
ではない。
樹脂の製造例(その1) ナフサのスチームクラッキングにより得られた、ジシク
ロペンタジエン75.0質量%およびオレフィン5.4
質量%を含有し残余の大部分が飽和炭化水素からなるC
PD留分500g(シクロペンタジエン5.7モル)
と、やはりナフサのスチームクラッキングより得られ、
スチレン、ビニルトルエン、α,β−メチルスチレンお
よびインデンの合計含有量が26.5質量%(平均分子
量118)であって残余の大部分が不活性な芳香族炭化
水素からなるC9 系芳香族留分500g(反応性成分
1.1モル)とを、窒素雰囲気下に圧力18Kg/cm
2(G)、温度260℃で3時間熱共重合した。 この
熱共重合液から、原料中の不活性留分および未反応原料
を、最初は加圧下に、続いて減圧下に、252℃におい
て留去した。 第二段の重合を行ないながら、50Torr
の減圧下で同じ温度252℃に1時間保持し、軟化点1
20℃のシクロペンタジエン系樹脂409gを得た。
ケル系触媒を2質量%添加し、水素圧60Kg/cm
2(G)、反応温度250℃で12時間水素化し、目的
とする軟化点125℃、重量平均分子量640のシクロ
ペンタジエン−モノビニル芳香族共重合体水素化樹脂を
得た。
樹脂の製造例(その2) 製造例1で用いたCPD留分750g(シクロペンタジ
エン8.5モル)と、デセン−1を96.5質量%含有
し残余がα−オレフィン以外の留分から成るC10 留分
250g(α−オレフィンとして1.7モル)とを、製
造例1と同じ条件で2時間熱共重合した。 この熱共重
合液から、原料中の不活性留分および未反応原料を、最
初は加圧下で、続いて減圧下に、200℃において留去
し、シクロペンタジエン系樹脂380gを得た。
し、温度は220℃で時間は4時間、水素化を行ない、
目的とするシクロペンタジエン−α−オレフィン共重合
体水素化樹脂を得た。 この樹脂の軟化点は32℃、重
量平均分子量は486。
製造例1および2で得たシクロペンタジエン系石油樹脂
を用いて、表1に示す組成の自動車用ギヤ油組成物を製
造した。 実施例は本発明に従った組成のものであり、
比較例は本発明の範囲外の組成のものである。
れぞれ下記の意味をもつ: A−1:シクロペンタジエン−モノビニル芳香族重合樹
脂水素化物(製造例1) A−2:シクロペンタジエン−α−オレフィン共重合水
素化樹脂(製造例2) B−1:ポリイソブチレン水素化物(重量平均分子量:
350、100℃における粘度:2.71mm2/s) B−2:ポリイソブチレン水素化物(重量平均分子量:
200、100℃における粘度:2.35mm2/s) C:パラフィン系鉱物油(100℃における粘度:4.
02mm2/s 、流動点:−17.5℃ D−1:硫化オレフィン D−2:ポリサルファイド E−1:2−エチルヘキシルアシッドホスフェート E−2:ラウリルアシッドホスフェート E−3:2−エチルヘキシルアシッドホスフェートのオ
レイルアミン塩 表1および表2に示したA〜C成分の配合量、ならびに
DおよびE成分の添加量は、基油を100質量%とした
ものである。 実施例および比較例を通じて、調製した
ギヤ油には、金属型清浄剤、無灰型分散剤および摩耗防
止剤を、合計で2.0質量%添加した。
は、下記の方法で行った: (耐ピッチング性試験)耐ピッチング性の評価として、
ユニスチールころがり疲労試験を行なった。ユニスチー
ルころがり疲労試験の試験条件および疲労寿命判定法
は、次のとおりとした。
10(hr)により評価した。 この実施例の試験において
は、L10(hr)が7.0hr以上を合格とした。
AEギヤ試験を行なった。 IAEギヤ試験は、IP
(イギリス石油協会規定)法のIP166/68に従っ
て行ない、焼き付き限界荷重を測定した。
の荷重で運転を開始し、5分間毎に5ポンドづつ荷重を
増加させた。) 合格荷重をもって評価し、150ポンド以上を合格とし
た。
試験法(JIS K 2541)に準拠し、150℃、9
6hrの条件で行なった。 全酸価増加およびスラッジの
有無で評価した。 全酸価増加は2.0以下のものを、
スラッジは「なし」を、それぞれ合格とした。A成分お
よびB成分の重量平均分子量は、標準物質としてポリス
チレンを用いて通常のゲルパーミュエーションクロマト
グラフィーを行ない、その結果をポリスチレン換算値で
表示した値である。 試験装置としては東ソー(株)製
HLC−802型を用い、以下の分析条件で測定した: カラム :テトラヒドロフラン カラム恒温槽温度:40℃ 流速 :1.2 ml/min 資料濃度 :0.005 g/1ml THF 検出器 :示差屈折計。
性に優れるとともに高い耐ピッチング性を有する。 し
たがって本発明のギヤ油組成物は、自動車用ギヤ油にお
ける燃費向上、シフト操作性向上の要請にこたえるため
の低粘度化傾向と、エンジンの高出力化に伴う負荷の増
大とに対応することができ、耐ピッチング性の要求され
る自動車用ギヤ油として好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記A,BおよびCの成分 (A)シクロペンタジエン類とα−オレフィン類または
モノビニル芳香族炭化水素類との熱共重合物、またはこ
の熱共重合物の水素化物であって、軟化点が40℃以上
および重量平均分子量が250以上の条件の少なくとも
ひとつを満たすシクロペンタジエン系石油樹脂:2〜1
7重量% (B)重量平均分子量が100〜1,000である、分
枝を有するポリα−オレフィン:20〜45重量% (C)100℃における粘度が2〜50mm2/s である鉱
油:38〜78質量%からなる潤滑油組成物を基油とし
て使用し、これに下記のDおよびEの成分 (D)一般式1であらわされる炭化水素硫化物、 R1−Sy−(R2−Sy)n−R3 1 [式中、R1およびR3は一価の炭化水素基をあらわし、
同一であっても異なっていてもよく、R2 は二価の炭化
水素基をあらわす。 yは1以上の整数であり、nは1
以上の整数である。] 硫化テルペンおよび油脂とイオウとの反応生成物である
硫化油脂から選んだ少なくとも1種のイオウ化合物:
0.05〜8質量% (E)一般式2であらわされる酸性リン酸エステル、酸
性亜リン酸エステル、酸性チオリン酸エステル、酸性ジ
チオリン酸エステルおよびこれらのアルキルアミン塩か
ら選ばれた少なくとも1種のリン化合物:0.1〜10
質量% (R4)aH3-aX3PXb 2 [式中、R4 は一価の炭化水素基をあらわし、Xは酸素
原子またはイオウ原子をあらわす。 aは1または2ま
たは3であり、bは0または1である。]を添加して成
るギヤ油組成物。 - 【請求項2】 C成分として、100℃における粘度が
2〜50mm2/s 、流動点が−15℃以下、イオウ分が
0.5質量%以下である鉱油を使用した請求項1のギヤ
油組成物。
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