JPH10251570A - 蛍光発光インキ及び蛍光画像形成物 - Google Patents

蛍光発光インキ及び蛍光画像形成物

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JPH10251570A
JPH10251570A JP5665597A JP5665597A JPH10251570A JP H10251570 A JPH10251570 A JP H10251570A JP 5665597 A JP5665597 A JP 5665597A JP 5665597 A JP5665597 A JP 5665597A JP H10251570 A JPH10251570 A JP H10251570A
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JP
Japan
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fluorescent
wavelength
light
phosphor
ultraviolet
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Application number
JP5665597A
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English (en)
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Satoshi Kinoshita
聡 木下
Mikihiko Sakakibara
幹彦 榊原
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication of JPH10251570A publication Critical patent/JPH10251570A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B42BOOKBINDING; ALBUMS; FILES; SPECIAL PRINTED MATTER
    • B42DBOOKS; BOOK COVERS; LOOSE LEAVES; PRINTED MATTER CHARACTERISED BY IDENTIFICATION OR SECURITY FEATURES; PRINTED MATTER OF SPECIAL FORMAT OR STYLE NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; DEVICES FOR USE THEREWITH AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; MOVABLE-STRIP WRITING OR READING APPARATUS
    • B42D25/00Information-bearing cards or sheet-like structures characterised by identification or security features; Manufacture thereof
    • B42D25/30Identification or security features, e.g. for preventing forgery
    • B42D25/36Identification or security features, e.g. for preventing forgery comprising special materials
    • B42D25/378Special inks
    • B42D25/387Special inks absorbing or reflecting ultraviolet light

Abstract

(57)【要約】 【課題】セキュリティレベルを高めた蛍光発光インキ及
び蛍光画像形成物を提供する。 【解決手段】紫外線照射により蛍光を発光する蛍光体と
インキビヒクルを含有する蛍光発光インキであって、第
1の波長の紫外線照射により第1の可視光領域の波長の
蛍光を発光し、可視光に対して実質的に透明である第1
の蛍光体と、第2の波長の紫外線照射により前記第1の
可視光領域の波長と異なる第2の可視光領域の波長の蛍
光を発光し、可視光に対して実質的に透明である第2の
蛍光体とを含有する蛍光発光インキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視光下では視認
しにくく、紫外線照射により可視領域の蛍光を発光する
ことにより視認可能となる蛍光体が含有されたインキ及
び前記蛍光体により基体上に蛍光画像が形成された蛍光
画像形成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金券やプリペイドカードなどの有
価証券類など、偽造を防止することが必要とされている
印刷物について、セキュリティ性を高めるために、マイ
クロ文字、コピー牽制パターン、赤外線吸収インキある
いは蛍光発光インキなどが用いられている。上記のう
ち、蛍光発光インキとは、通常の可視光下で肉眼により
視認しがたく、紫外線や赤外線を照射することにより目
視などにより画像を検出することが可能となるインキで
あり、近年においては、日本銀行券などにも用いられて
おり、既に公知の技術となっている。
【0003】上記の蛍光発光インキは、通常の印刷用の
インキに用いられる可視光領域に吸収を持つ有色の有機
顔料あるいは無機顔料の代わりに、蛍光性の顔料が用い
られる。蛍光発光インキのほかの成分としては、ビヒク
ル及び補助剤などがある。上記の蛍光発光インキは、通
常の印刷用インキと同様に、基体上にオフセット印刷や
熱転写プリントなどにより蛍光画像形成層を形成でき
る。ここで、蛍光性顔料は、赤、緑、青などの各色に発
光する蛍光体である。
【0004】前記蛍光体としては、紫外線照射により蛍
光を発光する物質であって、無機蛍光体と有機蛍光体に
大別することができる。また、可視光をほとんどあるい
は全く吸収しない無色の蛍光体と、可視光領域にある程
度の吸収帯を持つ有色の蛍光体とに大別できる。
【0005】上記の蛍光画像形成物に蛍光画像を浮かび
上がらせるためには、励起光となる紫外線を照射する。
紫外線を照射することにより、蛍光画像形成物の蛍光体
が紫外線を吸収し、可視光領域の蛍光を発光する。この
蛍光を目視あるいはカメラなどを使用して蛍光画像を確
認することができる。照射する紫外線の波長としては、
使用する蛍光体の種類により適切な波長が定まり、蛍光
体の種類により種々の光源を選択することが可能であ
る。特に、365nmの波長の紫外線を発光するブラッ
クライトは小型のものが広く使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように365nmのブラックライトは市販されており、
誰にでも容易に入手することが可能であることから、上
記のような偽造を防止することが必要とされている印刷
物において、蛍光発光インキが使用されているかどうか
を誰でも確認することができるようになり、蛍光発光イ
ンキを用いた蛍光画像形成物のセキュリティレベルは低
くなりつつあるという問題があった。
【0007】また、近年においては、蛍光発光インキな
ども比較的容易に入手することが可能となってきている
ので、偽造を行うことも容易になってきている。このよ
うに、セキュリティレベルが益々下がってしまうという
問題が生じていた。
【0008】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、従って、金券やプリペイドカードなどの有価
証券類など、偽造を防止することが必要とされている印
刷物に使用する、365nm以外の紫外線光源を用いる
ことも可能で、入手困難であってセキュリティレベルを
高めた蛍光発光インキ、及び、前記蛍光発光インキを使
用することによりセキュリティレベルを高めた蛍光画像
形成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の蛍光発光インキは、紫外線照射により蛍光
を発光する蛍光体とインキビヒクルを含有する蛍光発光
インキであって、第1の波長の紫外線照射により第1の
可視光領域の波長の蛍光を発光し、可視光に対して実質
的に透明である第1の蛍光体と、第2の波長の紫外線照
射により前記第1の可視光領域の波長と異なる第2の可
視光領域の波長の蛍光を発光し、可視光に対して実質的
に透明である第2の蛍光体とを含有する。
【0010】上記の本発明の蛍光発光インキによれば、
2種類の蛍光体を含有する。それぞれの蛍光体が発光す
る蛍光の波長領域が異なっており、2種類の蛍光体の発
光する蛍光を混色して観測することにより、従来得られ
ていなかった色に発光する蛍光発光インキを得ることが
できる。
【0011】ここで、第1の蛍光体及び第2の蛍光体は
可視光に対して実質的に透明であるとは、可視光を透過
する特性の場合と、可視光領域の全領域にわたって一部
または全部の可視光を反射する特性であるために白色
(無色)である場合と、蛍光体を含有させた蛍光画像形
成層が形成された基体の有する色と蛍光体の有する色が
ほぼ同一であるために目視により蛍光体の有無を確認す
ることが実質的に困難である場合を含む。
【0012】上記の本発明の蛍光発光インキに用いる蛍
光体としては、比較的短い波長の紫外線(殺菌灯)とし
て用いられる254nm付近の紫外線に励起される蛍光
体、及び比較的長い波長の紫外線としてよく用いられる
365nm付近の紫外線と254nm付近の紫外線の両
方の波長領域で広く励起される蛍光体の2種類に大別で
きる。本発明の蛍光発光インキにおいては、上記の励起
波長が異なる2種類の蛍光体の中から、各々1つ以上選
択することにより、励起波長を変えることにより発光す
る蛍光の波長領域が異なる、即ち発光する蛍光の色が異
なる蛍光発光インキとすることができる。
【0013】例えば、365nmの紫外線では第1の蛍
光体しか蛍光を発しなく、青色の蛍光を発光するとし、
254nmの紫外線では第1の蛍光体と第2の蛍光体の
両方が蛍光を発光し、両蛍光体の蛍光の混色である赤色
の蛍光を発光するインキとした場合、偽造者は365n
mの紫外線を照射して青色に発光する蛍光体を用いて偽
造したとしても、真偽判定者は、365nmと254n
mの両方の波長の紫外線を使用して蛍光画像を確認する
ことによりその真偽判定が可能となる。上記の場合には
特に365nmの紫外線に対する蛍光について似せて偽
造しているので、その偽造物が254nmの紫外線を照
射して赤色に蛍光を発光するか調べることにより真偽判
定が可能となる。
【0014】それぞれの種類の蛍光体を含有する2種類
の蛍光発光インキを重ね刷りすることにより、上記と同
様の効果を得ることが可能であるが、正確に重ね刷りす
ることは非常に困難であり、さらに重ね刷りした場合に
は下層の蛍光画像形成層の蛍光体の発光が弱くなって別
の色の見えやすく、上記の効果を真似ることは非常に困
難なものとしている。従って、第三者による偽造が困難
であり、セキュリティレベルを高めることができる。
【0015】また、上記の本発明の蛍光発光インキを1
つの蛍光画像形成物中に複数のパターンの組み合わせを
混在させることにより、より偽造防止効果を高めること
ができる。
【0016】また、発光する蛍光の波長領域が異なる2
種類の蛍光体の混合比率を変えることにより、蛍光の色
を変えることも可能であり、2種類の蛍光体を使用する
だけで複数の色の蛍光を発光させることも可能である。
これらの複数の色の蛍光を発光するインキを組み合わせ
ることにより、重ね刷りによる偽造は極めて困難なもの
とすることができる。
【0017】上記の本発明の蛍光発光インキは、好適に
は、前記第1の波長は前記第2の波長よりも短く、前記
第2の蛍光体は前記第1の波長及び前記第2の波長の紫
外線により蛍光を発光する。第1の蛍光体と第2の蛍光
体を両方とも励起可能な波長の紫外線を照射すると、第
1の蛍光体と第2の蛍光体の発光する蛍光の色が混色し
て、従来得られなかった色に発光する蛍光発光インキを
得ることができる。
【0018】上記の本発明の蛍光発光インキは、好適に
は、前記第1の波長は前記第2の波長よりも長く、前記
第2の蛍光体は前記第1の波長の紫外線により実質的に
蛍光を発光しない。第1の蛍光体と第2の蛍光体のいず
れか一方を励起可能で他方を実質的に励起しない波長の
紫外線を照射した場合、一方の蛍光体の蛍光しか発光せ
ず、その時の蛍光の色は、他方の蛍光体を励起可能な波
長の紫外線を照射した場合の蛍光の色と異ならせること
が可能である。このように、励起波長を変えることによ
り発光する蛍光の波長領域が異なる、即ち発光する蛍光
の色がことなる蛍光発光インキとすることができ、偽造
防止性を高めることができる。
【0019】上記の本発明の蛍光発光インキは、好適に
は、前記第1の蛍光体が酸化物もしくは酸素酸塩系の無
機蛍光体であり、前記第2の蛍光体が酸化物もしくは酸
素酸塩系の無機蛍光体である。さらに好適には、前記第
1の蛍光体が、Sr3(PO2)3Cl:Eu、ZnO:Zn、Zn2SiO4:Mn、
Zn2GeO4:Mn、Y2O3:Eu 、Y(P,V)O4:Eu 、Y2O2S:Eu、及び
ZnS:Cu(Mn)の中から選ばれた無機蛍光体であり、前記第
2の蛍光体が、Sr3(PO 2)3Cl:Eu、ZnO:Zn、Zn2SiO4:Mn、
Zn2GeO4:Mn、Y2O3:Eu 、Y(P,V)O4:Eu 、Y2O2S:Eu、及び
ZnS:Cu(Mn)の中から選ばれた無機蛍光体である。耐熱
性、耐湿性などの耐候性、経年変化特性(耐久性)、耐
光性などの点で優れており、粒径が比較的大きく輝度が
高い、安定な材料であるので印刷適性の向上を図ること
ができる。
【0020】また、上記の目的を達成するため、本発明
の蛍光画像形成物は、基体上に少なくとも1層の蛍光画
像形成層を有する蛍光画像形成物であって、第1の波長
の紫外線照射により第1の可視光領域の波長の蛍光を発
光する第1の蛍光体と、第2の波長の紫外線照射により
前記第1の可視光領域の波長と異なる第2の可視光領域
の波長の蛍光を発光する第2の蛍光体とを含有し、可視
光に対して実質的に透明である蛍光画像形成層を有す
る。
【0021】上記の本発明の蛍光画像形成物によれば、
蛍光画像形成層に2種類以上の蛍光体を含有しており、
それぞれの蛍光体が発光する蛍光の波長領域が異なって
おり、2種類以上の蛍光体の発光する蛍光を混色して観
測することにより、従来得られていなかった色に発光す
る蛍光画像形成物を得ることができる。さらに、用いる
蛍光体として励起可能な波長が異なる種類の蛍光体を選
択することにより、励起波長を変えることにより発光す
る蛍光の波長領域が異なる、即ち発光する蛍光の色がこ
となる蛍光画像形成物とすることができる。
【0022】上記の本発明の蛍光画像形成物は、好適に
は、前記第1の波長は前記第2の波長よりも短く、前記
第2の蛍光体は前記第1の波長及び前記第2の波長の紫
外線により蛍光を発光する。第1の蛍光体と第2の蛍光
体を両方とも励起可能な波長の紫外線を照射すると、第
1の蛍光体と第2の蛍光体の発光する蛍光の色が混色し
て、従来得られなかった色に発光する蛍光画像形成物を
得ることができる。
【0023】上記の本発明の蛍光画像形成物は、好適に
は、前記第1の波長は前記第2の波長よりも長く、前記
第2の蛍光体は前記第1の波長の紫外線により実質的に
蛍光を発光しない。第1の蛍光体と第2の蛍光体のいず
れか一方を励起可能で他方を実質的に励起しない波長の
紫外線を照射した場合、一方の蛍光体の蛍光しか発光せ
ず、その時の蛍光の色は、他方の蛍光体を励起可能な波
長の紫外線を照射した場合の蛍光の色と異ならせること
が可能である。このように、励起波長を変えることによ
り発光する蛍光の波長領域が異なる、即ち発光する蛍光
の色がことなる蛍光画像形成物とすることができ、偽造
防止性を高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0025】本発明の蛍光発光インキは、その成分とし
て、通常の印刷用のインキと同様に、蛍光性顔料、ビヒ
クル及び補助剤などを含有する。ここで、蛍光性顔料
は、赤、緑、青などの各色に発光する蛍光体であり、波
長領域の異なる色に発光する2種類の蛍光体を含有す
る。
【0026】前記蛍光体としては、紫外線照射により蛍
光を発光する物質であって、無機蛍光体と有機蛍光体に
大別することができる。可視光をほとんどあるいは全く
吸収しない無色の蛍光体と、可視領域にある程度の吸収
帯を持つ有色の蛍光体とに大別できる。本発明において
は、可視光をほとんどあるいは全く吸収しない無色の蛍
光体を用いることが望ましい。
【0027】無色の無機蛍光体としては、Ca、Ba、
Mg、Zn、Cdなどの酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リ
ン酸塩、タングステン酸塩などの結晶を主成分とし、M
g、Ag、Cu、Sb、Pbなどの金属元素もしくはラ
ンタノイド類などの希土類元素を活性剤として添加して
焼成して得られる顔料を用いることができる。
【0028】赤色光を発光する無機蛍光体としては、例
えば、Y2O3:Eu 、YVO4:Eu 、Y2O2S:Eu、3.5MgO、0.5MgF
2GeO2:Mn、(Y,Gd)BO3:Eu、Y(P,V)O4:Eu などを用いるこ
とができる。
【0029】緑色光を発光する無機蛍光体としては、例
えば、ZnO:Zn、Zn3SiO2:Mn、Zn3S:Cu,Al、(Zn,Cd)S:Cu,
Al、ZnS:Cu,Au,Al、Zn2SiO4:Mn、ZnS:Ag,Cu 、(Zn,Cd)
S:Cu、ZnS:Cu、Gd2O2S:Tb 、La2O2S:Tb 、Y2SiO5:Ce,T
b、Zn2GeO4:Mn、CeMgAl11O13:Tb、SrGa2S4:Eu2+、ZnS:C
u,CO 、 MgO・nB2O3:Ce,Tb 、LaOBr:Tb,Tm 、La2O2S:Tb
、ZnS:Cu(Mn)などを用いることができる。
【0030】青色光を発光する無機蛍光体としては、例
えば、ZnS:Ag、CaWO4 、Y2SiO5:Ce、ZnS:Ag,Ga,Cl、Ca2
B5O3Cl:Eu2+、BaMgAl14O23:Eu2+、Sr3(PO2)3Cl:Euなど
を用いることができる。
【0031】また、有機蛍光体としては、ジアミノスチ
ルベンジスルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、クマ
リン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、
ナフタル酸、イミダゾロン等の誘導体、フルオレセイ
ン、エオシン等の色素、アントラセン等のベンゼン環を
持つ化合物などを用いることができる。
【0032】上記の化合物などから蛍光の波長領域の異
なる蛍光体を2種類含有させることにより、本発明の蛍
光発光インキとすることができる。3種類以上含有させ
ることもできるが、少なくとも蛍光の波長領域が異なる
蛍光体が2種類必要である。ここで、異なった蛍光の波
長領域であるためには、どちらか一方しか蛍光を発しな
い波長領域があればよく、好ましくは互いの蛍光発光波
長領域に重なり部分がないことである。
【0033】耐熱性、耐湿性などの耐候性、経年変化特
性(耐久性)などの点においては、無機蛍光体が優れて
いる。一方、有機蛍光体は、インキビヒクルのぬれ性が
良いため、特に表面処理をしなくとも、インキを製造す
るときの適性に優れている。上記蛍光体の内でも、耐久
性、耐候性、特に耐光性あるいは印刷適性の向上を図る
上においては、粒径が比較的大きく輝度が高い、安定な
酸化物もしくは酸素酸塩系の無機蛍光体が好ましい。例
えば、Sr3(PO2)3Cl:Eu(青色)、ZnO:Zn(緑色)、Zn2S
iO4:Mn(緑色)、Zn2GeO4:Mn(緑色)、Y2O3:Eu (赤
色)、Y(P,V)O4:Eu (赤色)、Y2O2S:Eu(赤色)、ZnS:
Cu(Mn)(緑色)を好ましく用いることができる。
【0034】また、蛍光体は、輝度などの蛍光特性とイ
ンキの印刷適性の向上を図るために、蛍光体粒子の粒径
を調整することが好ましい。蛍光体粒子としては、平均
粒径0.7〜4μmの粒子からなるものを使用すること
が好ましく、さらに好ましくは平均粒径0.7〜2μ
m、最も好ましくは1〜2μmの範囲の粒子からなるも
のを使用することが望ましい。一般に、顔料粒子の粒径
が小さいほどインキ特性が向上することが予想される
が、蛍光体粒子の粒径が0.7μm未満になると逆に蛍
光の輝度が著しく低下する現象が見られる。従って、
0.7μm以上の粒径を有する蛍光体粒子を用いること
が好ましい。一方、粒径が4μmを越えると、得られる
蛍光発光画像の透明性が低下することがある。
【0035】蛍光発光インキを構成する溶剤を除いた組
成全体に対する蛍光体の含有量は、輝度と印刷基体への
転写性(接着性)の双方の向上を図る上で15〜80重
量%が適当であり、さらに好ましい範囲は20〜50重
量%である。蛍光体の含有量が15重量%未満では、蛍
光体の種類によってはインキ組成物状態での蛍光輝度が
極端に低下し、例えば12重量%程度では蛍光体自体が
有する輝度に対して約1/10程度にまで減少する場合
がある。
【0036】さらに、蛍光体の性質(隠蔽力、着色力、
吸油量、耐久性など)を改善するために表面処理を行う
ことが好ましい。特に無機蛍光体を用いた場合、その表
面が親水性であり、油性のポリマーとの親和性が乏しい
ため、表面処理を行って、ポリマーとの親和性を改善す
ることが好ましい。その方法としては、例えば次の方法
がある。
【0037】(a)コーティング:コーティングは界面
活性剤的な役割を果たす。例えば、低分子あるいは高分
子の脂肪酸類、脂肪酸塩類及びワックスの分散剤などが
ある。
【0038】(b)カップリング剤:カップリング剤
は、蛍光体と強固に結合し、ポリマーとも反応する。例
えば、シラン化合物、チタン化合物、金属キレート化合
物などがある。
【0039】(c)重合性モノマー:低分子量のモノマ
ー、オリゴマーを蛍光体表面に反応させ非可逆層をつく
る。例えば、重合性有機酸、反応性オリゴマーなどがあ
る。
【0040】本発明の蛍光発光インキのビヒクルとして
は、蛍光体を励起する紫外線の波長領域、及び、可視光
の波長領域に、実質的に吸収帯を持たないものが好まし
い。ビヒクルの主成分であるバインダー樹脂としては、
例えば、ポリエチレン系〔ポリエチレン(PE)、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体〕、ポリプロピレン(PP)、ビニル
系〔ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルブチラール
(PVB)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩
化ビニリデン(PVdC)、ポリ酢酸ビニル(PVA
c)、ポリビニルホルマール(PVF)〕、ポリスチレ
ン系〔ポリスチレン(PS)、スチレン−アクリロニト
リル共重合体(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体(ABS)〕、アクリル系〔ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)、MMA−スチレン共
重合体〕、ポリカーボネート(PC)、セルロース系
〔エチルセルロース(EC)、酢酸セルロース(C
A)、プロピルセルロース(CP)、酢酸・酢酸セルロ
ース(CAB)、硝酸セルロース(CN)〕、フッ素系
〔ポリクロロフルオロエチレン(PCTFE)、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルロエチ
レン−ヘキサフルオロエチレン共重合体(FEP)、ポ
リビニリデンフルオライド(PVdF)〕、ウレタン系
(PU)、ナイロン系〔タイプ6、タイプ66、タイプ
610、タイプ11〕、ポリエステル(アルキッド)系
〔ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレ
フタレート(PCT)〕、ノボラック型フェノール樹脂
などの熱可塑性樹脂などを用いることができる。また、
レゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステルなど
の熱硬化性樹脂や、蛋白質、ゴム、シエラック、コパ
ル、でんぷん、ロジンなどの天然樹脂なども使用するこ
とができる。
【0041】さらに、これらの樹脂は水性塗料用のエマ
ルジョンであることができる。水性塗料用のエマルジョ
ンとしては、例えば、酢酸ビニル(ホモ)エマルジョ
ン、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合エマルジョ
ン、酢酸ビニル−エチレン共重合樹脂エマルジョン(E
VAエマルジョン)、酢酸ビニル−ビニルバーサテート
共重合樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−ポリビニルアル
コール共重合樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニ
ル共重合樹脂エマルジョン、アクリルエマルジョン、ア
クリルシリコンエマルジョン、スチレン−アクリル共重
合樹脂エマルジョン、ポリスチレンエマルジョン、ウレ
タンエマルジョン、塩化ポリオレフィンエマルジョン、
エポキシ−アクリルディスパージョン、SBRラテック
スなどを用いることができる。
【0042】さらにビヒクルには必要に応じて、印刷皮
膜の柔軟性・強度安定化のための可塑剤、粘度調整、乾
燥性のための溶剤を添加してよい。溶剤は、印刷の方式
により、沸点が100℃前後である低沸点の溶剤と、沸
点が250℃以上である高沸点の石油系溶剤とがある。
低沸点系の溶剤としては、例えばアルキルベンゼンなど
を用いることができる。
【0043】さらに乾燥、粘度、分散性の向上のための
各種反応剤などの補助剤を適宜添加することができる。
補助剤は、インキの性能を整えるためのもので、例えば
乾燥後のインキ表面の耐摩擦性を向上させるコンパウン
ドや、インキの乾燥を促進させるドライヤなどを用いる
ことができる。
【0044】また、溶剤を用いない光重合硬化型もしく
は電子線硬化型樹脂をビヒクルの主成分であるバインダ
ー樹脂として用いることもできる。例えば、アクリル系
樹脂があり、具体的にはアクリルモノマーとして市販さ
れているものとして、以下のものがある。
【0045】単官能アクリレートとしては、2−エチル
ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルEO付加物
アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレートのカプロラクトン付加物、2−フェノキシエチ
ルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアク
リレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、
ノニルフェノールEO付加物にカプロラクトンを付加し
たアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロ
ピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、フルフリルアルコールのカプロラクトン付加物アク
リレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニ
ルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジ
シクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボル
ニアアクリレート、4、4−ジメチル−1、3−ジオキ
サンのカプロラクトン付加物のアクリレート、3−メチ
ル−5、5−ジメチル1、3−ジオキサンのカプロラク
トン付加物のアクリレートなどを用いることができる。
【0046】また、多官能アクリレートとしては、ヘキ
サンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロ
キシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアク
リレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
ルエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、
1、6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのア
クリル酸付加物、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメ
チロールプロパンのアセタール化合物のジアクリレー
ト、2、2−ビス〔4−(アクリロイロキシジエトキ
シ)フェニル〕プロパン、2、2−ビス〔4−(アクリ
ロイロキシジエトキシ)フェニル〕メタン、水添ビスフ
ェノールAエチレンオキサイド付加物のジアクリレー
ト、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンプ
ロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリ
ンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート・ペンタアクリ
レート混合物、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸及
びアクリル酸のエステル、ジペンタエリスリトールのカ
プロラクトン付加物のアクリレート、トリス(アクリロ
イロキシエチル)イソシアヌレート、2−アクリロイロ
キシエチルホスフェートなどを用いることができる。
【0047】これらの樹脂からなるインキは無溶剤性
で、電磁波や電子線照射により連鎖的重合反応を起こす
組成となっており、このうち、紫外線照射型のものにつ
いては、光重合開始剤、必要に応じて増感剤及び助剤と
して、重合禁止剤、連鎖移動剤などを添加してもよい。
【0048】光重合開始剤としては、1)直接光分解型
として、アリールアルキルケトン、オキシムケトン、ア
シルホスフィンオキシドなど、2)ラジカル重合反応型
として、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体
など、3)カチオン重合反応型として、アリールジアゾ
ニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニ
ウム塩、アリールアセトフェノン塩などがあり、この他
に4)エネルギー移動型、5)光レドックス型、6)電
子移動型などのものがある。また、電子線硬化型のもの
については、前述した紫外線照射型と同様な樹脂を用い
て、光重合開始剤を必要とせず、必要に応じて各種助剤
を添加してもよい。
【0049】以上の蛍光性顔料、ビヒクル及び補助剤な
どからなる蛍光発光インキには、さらに非可逆性を有す
る消色性着色剤を含有させることができる。この場合の
消色性着色剤は、消色のための操作の前には可視領域に
吸収を有している、即ち着色しているが、消色のための
操作、例えば近赤外線の照射によって、非可逆的に可視
領域にほぼ吸収を持たなくなる、即ち可視光に対して透
明な状態に変化する着色剤である。このような消色性着
色剤を含有する蛍光発光インキにより印刷を行うと、紫
外線照射を行うことなく印刷画像を肉眼で識別すること
が可能であり、印刷精度を向上させることができる。そ
の後、消色操作を行うことによって可視光に対して透明
なものとすることができる。
【0050】蛍光体を含有する本発明の蛍光画像形成物
は、上記の蛍光発光インキを用いて、基体上に従来から
知られている種々の方法により蛍光画像形成層を形成す
ることにより得るがことができる。例えば、凸版印刷
法、グラビア法などの凹版印刷法、オフセット方式の平
版印刷法、あるいはスクリーン製版(孔版)などがあ
る。この他、熱転写方式(例えば特開昭61−2131
95号公報、同59−54598号公報、同62−11
1800号公報、特開平3−187786号公報を参
照)、インクジェット方式(例えば特開平3−8137
6号公報を参照)を用いることもできる。さらに、特開
平4−338598号公報に記載の方法で蛍光体を含有
する蛍光画像形成層からなる蛍光発光画像を形成するこ
ともできる。熱転写方式を用いる場合、蛍光画像形成層
の膜厚を少なくとも6μm以上として光量を確保するこ
とが好ましく、そのため、画像形成層にバインダーやカ
ルナバワックスなどのワックスを添加することが好まし
い。また、インキ表面が熱溶融することが好ましいた
め、ビヒクルの主成分であるバインダー樹脂として熱可
塑性樹脂を用いることが好ましい。
【0051】また、蛍光発光インキにより形成される蛍
光画像形成層の膜厚は、必要とされる蛍光輝度と蛍光体
の含有量などにより適宜決定することができ、例えば、
1〜10μmとすることができる。本発明では、透明性
を確保するという観点から、前記のように比較的粒径の
小さい蛍光体粒子を用いるが、粒径が小さいことによる
蛍光強度の不足は、蛍光画像形成層の膜厚を増すことに
より補うことができる。
【0052】上記の方法で基体上に発光する蛍光の波長
領域の異なる2種類の蛍光体を含有する蛍光画像形成層
を形成するほかは、本発明に用いる基体、下地印刷など
の可視画像形成層、中間層及び保護層などは従来から知
られているものを使用できる。
【0053】蛍光画像として形成した画像の可視光の下
での視認をより困難にするために、蛍光画像形成領域に
下地印刷として可視のインクによるカモフラージュパタ
ーンや地紋を印刷することも好ましく行われる。カモフ
ラージュパターンとしてはできるだけランダムなパター
ンであることが好ましく、その色はできるだけ蛍光体の
発光する蛍光の色に影響を与えない薄い色が好ましい。
【0054】上記の下地印刷などの可視画像形成層は、
公知の着色塗料あるいはインキを用い、公知の印刷方法
で形成することができる。例えば、着色塗料あるいはイ
ンキは、バインダーに着色すべき色に応じて各種の顔料
を添加してできる。バインダーとしては、上述の蛍光画
像形成層のための蛍光発光インキのビヒクル成分を構成
する樹脂として例示したものを用いることができる。着
色塗料あるいはインキは、さらに必要に応じて、可塑
剤、安定剤、ワックス、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化剤、
増粘剤、分散剤、溶剤あるいは希釈剤などを添加するこ
とができる。また、印刷方法としては、通常のグラビア
法、ロール法、ナイフエッジ法、オフセット法などの印
刷方法、あるいは転写法などを挙げることができる。
尚、転写法を用いる場合には、転写パターンの接着性を
向上させる目的で、適当な樹脂を予めコーティングして
平滑層を形成することで、被転写面を平滑化しておくこ
とが好ましい。
【0055】中間層としては、可視光について透過性が
高いものが好ましい。その構成成分としては、上述の蛍
光画像形成層のための蛍光発光インキのビヒクル成分を
構成する樹脂として例示したものを用いることができ
る。特に溶剤を用いない光重合硬化型あるいは電子線硬
化型のものが好ましく、例えばアクリル系樹脂などがあ
る。これは、前述のアクリル系モノマーを用いて形成す
ることができる。その他、必要に応じて溶剤や補助剤を
添加してよい。
【0056】中間層については特に限定するのもではな
いが、蛍光画像形成層よりも下層にある中間層について
は、実質的に紫外線吸収剤が固定された紫外線吸収層と
することができる。これは、例えば少なくとも紫外線吸
収剤と樹脂とからなることができ、紫外線吸収剤を紫外
線吸収能を有する粒子状物または紫外線吸収官能基を有
する樹脂からなる群から選ぶことで、紫外線吸収剤が実
質的に固定された紫外線吸収層を形成できる。
【0057】紫外線吸収能を有する粒子状物としては、
例えば紫外線吸収性無機顔料を用いることができ、例え
ば、酸化亜鉛、酸化チタンなどを用いることができる。
これらの粒子は可視光に対して実質的に透明であり、か
つ、蛍光画像形成層に実質的に移動しないという観点か
ら、粒子径は0.1〜1μmの範囲が適当である。
【0058】また、有機系の紫外線吸収剤もあり、ベン
ゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、アクリレート
系、サリチレート系の紫外線吸収剤を用いることができ
る。ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤としては、例え
ば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2、2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、レゾルシオール
モノベンゾエート、2、4−ジ−t−ブチルフェニル−
3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエー
ト、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン
などがある。また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール(チヌビンP、チバ
ガイギー社製)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−
ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール(チヌビン326、チバガイギー社製)、2
−〔2−ヒドロキシ−3、5−ビス(α、α−ジメチル
ベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール(チ
ヌビン234、チバガイギー社製)などがある。また、
アクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、2−エ
チルヘキシル−2−シアノ−3、3−ジフェニルアクリ
レート、エチル−2−シアノ−3、3−ジフェニルアク
リレートなどがある。サリチレート系紫外線吸収剤とし
ては、例えば、フェニルサリチレート、4−t−ブチル
フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレ
ートなどを用いることができる。
【0059】紫外線吸収層の膜厚としては、紫外線吸収
層からの紫外線の反射率が実質的に「0」となるように
選択することが適当である。例えば、紫外線吸収剤がエ
マルジョンチヌビンであって、光源の紫外線の波長が2
54nmの場合、紫外線吸収層の膜厚は1μm以下で充
分であり、例えば0.1〜1μmの範囲であることが適
当である。
【0060】上記の紫外線吸収層は、蛍光画像形成層の
上層に励起光遮断層として形成することもできる。励起
光遮断層が形成された領域においては、紫外線は照射さ
れても励起光遮断層に吸収されてしまい、蛍光画像形成
層に到達できなくなるので、蛍光を発光しない。従っ
て、励起光遮断層を形成する領域としない領域を形成す
ることにより、蛍光を発光する領域としない領域を形成
することができ、これにより蛍光画像を形成することが
できる。この場合、一様な蛍光を発光するように形成さ
れた蛍光画像層の上層にパターンなどにそって形成され
た励起光遮断層を形成して蛍光画像を形成してもよく、
また、ある画像パターンにそって成してある蛍光画像層
の上層に別なパターンなどにそった励起光遮断層を形成
することにより、蛍光画像を形成してもよい。
【0061】保護層としては、可視光及び紫外線に対し
て透過性が高いことが好ましく、オーバーラミネートあ
るいはオーバーコートにより形成することができる。オ
ーバーラミネートは、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン
などの透明フイルムを常法によりラミネートすることに
より形成できる。
【0062】オーバーコートは、上述の蛍光画像形成層
の蛍光発光インキのビヒクル成分を構成する樹脂として
例示したものを用いることができる。特に溶剤を用いな
い光重合硬化型あるいは電子線硬化型のものが好まし
く、例えばアクリル系樹脂などがある。これは、前述の
アクリル系モノマーを用いて形成することができる。
尚、前述のように重合開始剤などの添加剤が含有される
が、これらの添加剤も可視光及び紫外線に対して透過性
の高いものが適宜選択される。また、最表面にはメジウ
ムなどのオフセット印刷などによりOP層を形成しても
よい。
【0063】基体としては、例えば、塩化ビニル、ナイ
ロン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテ
ート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート等のプラ
スチック類、銅、アルミニウムなどの金属類、紙、含浸
紙などを単独あるいは組み合わせて複合体として用いる
ことができる。基体として要求される物性、例えば強
度、剛性、隠蔽性、光不透過性などを考慮して、上記材
料から適宜選択することができる。なお、基体の膜厚
は、通常0.005〜5mm程度である。
【0064】本発明の基体としては白色上質紙を使用す
る場合には、白色上質紙には通常白色度を高めるために
蛍光増白剤が添加されているので、蛍光増白剤はブラッ
クライトで紫外線を照射すると青色に発光してしまう。
従って、紙基体上に形成された蛍光画像形成層中に含有
される蛍光体による蛍光画像を視認するために紫外線を
あてると、紙基体中の蛍光増白剤も蛍光を発光するの
で、画像の確認がしにくくなる不都合がある。そこで、
紙基体としては、蛍光増白剤の添加されていないもの、
あるいは、添加量のできるだけ少ないものを選ぶことが
望ましい。また、蛍光増白剤の影響を抑制するための下
地印刷として、紙基体にチヌビン(チバガイギー社製)
を例えば10重量%混入した紫外線吸収層を形成するこ
とも有効である。
【0065】蛍光画像を浮かび上がらせるための励起光
となる紫外線照射手段としては、紫外線の波長は、前記
蛍光体の種類により種々の光源を選択することが可能で
あるが、365nmの波長の紫外線を発光するブラック
ライトは小型のものが市販されており、使いやすい。さ
らに254nmの波長の紫外線を発光する殺菌灯を使用
することもできる。また、この2つの波長領域に合わせ
て前記蛍光体の種類を選択することは、本発明の実施を
し易くするなるので好ましい。蛍光体と励起光の波長の
関係を次の表1に例示する。
【0066】
【表1】
【0067】表1に示すように、蛍光体は種類によっ
て、254nmの紫外線照射により蛍光発光し、365
nmの紫外線では蛍光発光しない蛍光体と、254nm
と365nmの両方の紫外線照射により蛍光発光する蛍
光体とに大きく分類することができる。本発明において
は、発光する蛍光の波長領域の異なる2種類の蛍光体を
含有するが、これらの励起可能な紫外線の波長の異なる
蛍光体を選択することにより、照射する紫外線の波長に
よって得られる蛍光画像の色が異なる、例えば、254
nmの紫外線照射により得られる蛍光画像と365nm
の紫外線照射により得られる蛍光画像とで色が異なる蛍
光画像形成層を形成することができる。
【0068】例えば、254nmの紫外線照射により蛍
光発光し、365nmの紫外線では蛍光発光しない第1
の蛍光体と、254nmと365nmの両方の紫外線照
射により蛍光発光する第2の蛍光体を蛍光画像形成層に
含有させると、365nmの紫外線を照射したときには
第2の蛍光体の発光する蛍光の色の画像しか得られない
が、254nmの紫外線照射においては第1の蛍光体及
び第2の蛍光体の両方の蛍光の色が混色した画像を得る
ことができる。この様子を模式的に図4に示す。基体1
の上層に蛍光画像形成層2が形成された蛍光画像形成物
である。蛍光画像形成層2に含有される蛍光体が1種類
しかないとき、あるいは、例えば2種類以上あってもど
ちらも254nmと365nmの紫外線のどちらでも蛍
光を発光するような、蛍光体の励起可能な紫外線が同じ
種類であるときには、図4(a)に示すように、励起す
る紫外線として365nmの波長でも254nmの波長
でも同じ色、例えば赤色の蛍光しか得られない。一方、
励起可能な紫外線の波長が異なる蛍光体を含有させる
と、図4(b)に示すように、励起する紫外線として3
65nmの波長のときと254nmの波長のときで異な
る色、例えば365nmでは青色、254nmでは赤色
に発光する蛍光発光インキを得ることができる。このよ
うな第1の蛍光体と第2の蛍光体の組み合わせとして、
例えば、Sr3(PO 2)3Cl:Eu系蛍光顔料とY2O3:Eu 系蛍光顔
料の組、Sr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料とZn 2SiO4:Mn系蛍光
顔料の組を用いることができる。
【0069】以下に、本発明の実施例について、図面を
参照して説明する。
【0070】実施例1 下表の組成を有する蛍光発光インキD1を製造した。青
紫色の蛍光を発光するSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料及び赤
色の蛍光を発光するY2O3:Eu 系蛍光顔料を含有させた。
【0071】
【表2】
【0072】さらに、従来例として、D1に対して含有
させる蛍光体をSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料のみとした蛍
光発光インキS1、及びD1に対して含有させる蛍光体
をY2O3:Eu 系蛍光顔料のみとした蛍光発光インキS2を
製造した。
【0073】上記の蛍光発光インキD1、S1、及びS
2に対して365nmあるいは254nmの波長の紫外
線を照射し、各インクの発光を分光して得られた分光蛍
光スペクトルを図1〜図3に示す。
【0074】図1は、蛍光体として青紫色の蛍光を発光
するSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料及び赤色の蛍光を発光す
るY2O3:Eu 系蛍光顔料を含有させた、本発明の蛍光発光
インキD1の分光蛍光スペクトルであり、(a)は36
5nmの紫外線を照射したとき、(b)は254nmの
紫外線を照射したときのものである。365nmの紫外
線照射では、青紫色のSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料の蛍光
発光しか得られないが、254nmの紫外線照射によ
り、青紫色のSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料及び赤色のY
2O3:Eu 系蛍光顔料の蛍光が混色し、赤紫色の蛍光発光
が得られた。
【0075】図2は、蛍光体として青紫色の蛍光を発光
するSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料のみを含有させた、従来
例である蛍光発光インキS1の分光蛍光スペクトルであ
り、(a)は365nmの紫外線を照射したとき、
(b)は254nmの紫外線を照射したときのものであ
る。365nmの紫外線照射及び254nmの紫外線照
射の場合でともに、青紫色のSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料
の蛍光発光が得られた。
【0076】図3は、蛍光体として赤色の蛍光を発光す
るY2O3:Eu 系蛍光顔料のみを含有させた、従来例である
蛍光発光インキS2の分光蛍光スペクトルであり、
(a)は365nmの紫外線を照射したとき、(b)は
254nmの紫外線を照射したときのものである。36
5nmの紫外線照射では、蛍光が得られないが、254
nmの紫外線照射により、赤色のY2O3:Eu 系蛍光顔料の
蛍光発光が得られた。
【0077】上記のように、本実施例の蛍光発光インキ
D1は、蛍光体として青紫色の蛍光を発光するSr3(PO2)
3Cl:Eu系蛍光顔料及び赤色の蛍光を発光するY2O3:Eu 系
蛍光顔料を含有させてあり、254nmの波長の紫外線
を照射することによりSr3(PO 2)3Cl:Eu系蛍光顔料及びY2
O3:Eu 系蛍光顔料の両方から蛍光が発光するので両蛍光
体の蛍光が混色して赤紫色の蛍光が得られた。さらに、
Sr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料は365nm及び254nm
の波長の紫外線の両方に励起されるのに対し、Y2O3:Eu
系蛍光顔料は365nmの波長の紫外線では励起されな
いので、365nmの波長の紫外線を照射することによ
り254nmの波長の紫外線を照射したときと異なる色
である青紫色の蛍光が得られた。
【0078】実施例2 青紫色の蛍光を発光するSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料を含
有する蛍光発光インキA及び緑色の蛍光を発光するZn2S
iO4:Mn系蛍光顔料を含有する蛍光発光インキBを製造
し、両蛍光発光インキA及びBを2.5:1.0の割合
で混合した蛍光発光インキD2、1.2:1.0の割合
で混合した蛍光発光インキD3、1.0:3.0の割合
で混合した蛍光発光インキD4を製造した。下表に示す
ように、これらの蛍光発光インキD2、D3、及びD4
は、365nmの波長の紫外線を照射することによりい
ずれの蛍光発光インキもSr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料の蛍
光の色である青紫色の蛍光が得られたが、254nmの
波長の紫外線を照射すると、Sr3(PO2)3Cl:Eu系蛍光顔料
の蛍光の色である青紫色及びZn2SiO4:Mn系蛍光顔料の蛍
光の色である緑色が混色し、それぞれスカイブルー、パ
ステルグリーン、グリーンの各色の蛍光が得られた。
【0079】
【表3】
【0080】上記の蛍光発光インキD2、D3、及びD
4を用いて、図5に示す商品券サンプルを作成した。基
体として白色上質紙(90Kg/四六判)を使用し、そ
の表面に、「D」「N」「P」の文字部分については、
偽造防止性を付与するため、それぞれ蛍光発光インキD
2、D3、及びD4を使用してシルク印刷により印刷を
行った。上記文字部分以外は、通常のインキを用いてオ
フセット印刷を行った。
【0081】上記の商品券サンプルについて、365n
mの波長の紫外線を照射すると、「D」「N」「P」の
文字部分について青紫色の蛍光が得られたが、254n
mの波長の紫外線を照射すると、「D」の文字はスカイ
ブルーの色に、「N」の文字はパステルグリーンの色
に、「P」の文字はグリーンの色にそれぞれ蛍光を発光
していることを確認し、商品券サンプルの真偽を判定す
ることができた。
【0082】以上のように、本発明の蛍光発光インキ及
び蛍光画像形成物は、2種類の蛍光体を含有してそれぞ
れの蛍光体が発光する蛍光の波長領域が異なっているの
で、従来得られていなかった色に発光することができ、
さらに蛍光体として励起波長が異なる種類を選択するこ
とにより、励起波長を変えることにより発光する蛍光の
波長領域が異なる、即ち発光する蛍光の色が異ならせる
ことができる。異なる波長の紫外線を照射するこにより
発光する蛍光の色が変わるようにし、さらに発光する蛍
光の色が変わるような波長の複数の紫外線で使われてい
る蛍光発光インキ及び蛍光画像形成物の真偽を判断する
ことで、金券やプリペイドカードなどの有価証券類など
の偽造を防止することが必要とされた印刷物のセキュリ
ティレベルを高めるここができる。
【0083】本発明の蛍光発光インキ及び蛍光画像形成
物は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、蛍光
発光インキにより形成される画像は文字だけでなく、
絵、写真、パターンなど、なんでもよい。また、紫外線
の光源はブラックライトに限らず、紫外線を発するもの
であればなんでもよい。但し、その場合は利用する紫外
線の波長が蛍光発光インキを充分励起することが可能か
予め調べておき、蛍光体を選択することが必要である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を
することができる。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、波長領域の異なる蛍光
を発光する2種類の蛍光体を含有することにより、従来
得られていなかった色の蛍光を発光する蛍光発光インキ
を提供できる。2種類の蛍光体の励起可能な波長を選択
することにより、第1の波長の紫外線照射と第2の波長
の紫外線照射では異なる色の蛍光を発光するインクとす
ることができる。
【0085】また、本発明によれば、金券やプリペイド
カードなどの有価証券類など、偽造を防止することが必
要とされている印刷物に使用する、365nm以外の紫
外線光源を用いることも可能で、入手困難であってセキ
ュリティレベルを高めた蛍光発光インキ及び前記蛍光発
光インキを使用することによりセキュリティレベルを高
めた蛍光画像形成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の蛍光発光インキD1の、
(a)365nmの紫外線を照射したとき、(b)25
4nmの紫外線を照射したときの分光蛍光スペクトルで
ある。
【図2】図2は、従来例の蛍光発光インキS1の、
(a)365nmの紫外線を照射したとき、(b)25
4nmの紫外線を照射したときの分光蛍光スペクトルで
ある。
【図3】図3は、従来例の蛍光発光インキS2の、
(a)365nmの紫外線を照射したとき、(b)25
4nmの紫外線を照射したときの分光蛍光スペクトルで
ある。
【図4】図4は、本発明の蛍光画像形成物の254n
m、365nmの波長の紫外線に対する蛍光の色が異な
る例を示した模式図である。
【図5】図5は、本発明の実施例2で作成した商品券サ
ンプルの模式図である。
【符号の説明】
1…基体、2…蛍光画像形成層。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線照射により蛍光を発光する蛍光体と
    インキビヒクルを含有する蛍光発光インキであって、 第1の波長の紫外線照射により第1の可視光領域の波長
    の蛍光を発光し、可視光に対して実質的に透明である第
    1の蛍光体と、 第2の波長の紫外線照射により前記第1の可視光領域の
    波長と異なる第2の可視光領域の波長の蛍光を発光し、
    可視光に対して実質的に透明である第2の蛍光体とを含
    有する蛍光発光インキ。
  2. 【請求項2】前記第1の波長は前記第2の波長よりも短
    く、 前記第2の蛍光体は前記第1の波長及び前記第2の波長
    の紫外線により蛍光を発光する請求項1記載の蛍光発光
    インキ。
  3. 【請求項3】前記第1の波長は前記第2の波長よりも長
    く、 前記第2の蛍光体は前記第1の波長の紫外線により実質
    的に蛍光を発光しない請求項1記載の蛍光発光インキ。
  4. 【請求項4】前記第1の蛍光体が酸化物もしくは酸素酸
    塩系の無機蛍光体であり、前記第2の蛍光体が酸化物も
    しくは酸素酸塩系の無機蛍光体である請求項1〜3のい
    ずれかに記載の蛍光発光インキ。
  5. 【請求項5】前記第1の蛍光体が、Sr3(PO2)3Cl:Eu、Zn
    O:Zn、Zn2SiO4:Mn、Zn2GeO4:Mn、Y2O3:Eu 、Y(P,V)O4:E
    u 、Y2O2S:Eu、及びZnS:Cu(Mn)の中から選ばれた無機蛍
    光体であり、前記第2の蛍光体が、Sr3(PO2)3Cl:Eu、Zn
    O:Zn、Zn2SiO4:Mn、Zn2GeO4:Mn、Y2O3:Eu 、Y(P,V)O4:E
    u 、Y2O2S:Eu、及びZnS:Cu(Mn)の中から選ばれた無機蛍
    光体である請求項4記載の蛍光発光インキ。
  6. 【請求項6】基体上に少なくとも1層の蛍光画像形成層
    を有する蛍光画像形成物であって、 第1の波長の紫外線照射により第1の可視光領域の波長
    の蛍光を発光する第1の蛍光体と、第2の波長の紫外線
    照射により前記第1の可視光領域の波長と異なる第2の
    可視光領域の波長の蛍光を発光する第2の蛍光体とを含
    有し、可視光に対して実質的に透明である蛍光画像形成
    層を有する蛍光画像形成物。
  7. 【請求項7】前記第1の波長は前記第2の波長よりも短
    く、 前記第2の蛍光体は前記第1の波長及び前記第2の波長
    の紫外線により蛍光を発光する請求項6記載の蛍光画像
    形成物。
  8. 【請求項8】前記第1の波長は前記第2の波長よりも長
    く、 前記第2の蛍光体は前記第1の波長の紫外線により実質
    的に蛍光を発光しない請求項6記載の蛍光画像形成物。
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