JPH0952479A - 情報担持シートとこれに用いられるインキ及び転写シート - Google Patents

情報担持シートとこれに用いられるインキ及び転写シート

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JPH0952479A
JPH0952479A JP7228586A JP22858695A JPH0952479A JP H0952479 A JPH0952479 A JP H0952479A JP 7228586 A JP7228586 A JP 7228586A JP 22858695 A JP22858695 A JP 22858695A JP H0952479 A JPH0952479 A JP H0952479A
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JP
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phosphor
infrared light
light
irradiation
excited
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JP7228586A
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Atsushi Murata
篤 村田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その存在が肉眼では目視され難いと共にパタ
ーン形成の良否が容易に判定できる情報パターンを備え
た情報担持シートとこれに用いられるインキ及び転写シ
ートを提供すること。 【解決手段】 証券用紙(基材本体)1に形成された赤
外線吸収物質を分散した被膜2上に、紫外光の照射によ
り励起されて可視光を発光する第一蛍光体と赤外光の照
射により励起されて照射した上記赤外光とは波長の異な
る赤外光を発する第二蛍光体を含有する情報パターンp
が設けられていることを特徴とする。そして、情報パタ
ーンp内の第一蛍光体並びに第二蛍光体に基因した可視
光並びに赤外光の発光について確認されるか否かにより
その真偽を判定することができ、いずれか一方の発光の
有無により真偽を判定していた従来の情報担持シートに
較べて偽造防止効果を大幅に改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報担持シートと
これに用いられるインキ及び転写シートに係り、特に、
その存在が肉眼では目視され難いと共にパターン形成の
良否が容易に判定できる情報パターンを備えた情報担持
シートとこれに用いられるインキ及び転写シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】経済的価値を化体し若しくは法律関係を
示す証書類(例えば、有価証券類、プリペイドカード、
クレジットカード、各種身分証明書、保証書等)、ある
いは商品のラベルやタグ等は、通常、その偽造を防止し
かつ真偽を判定できる偽造防止処理が施されている。
【0003】このような偽造防止処理として、例えば、
紫外光の照射により励起されて可視光を発光する蛍光体
が含まれたマーク等の情報パターンpを上記証書類a等
の任意箇所に印刷する方法が広く利用されている(図4
A参照)。この方法によれば、自然光の下ではこの情報
パターンpが肉眼で目視され難いため偽造しようとする
者にその情報パターンpの存在を気付かれることがな
い。他方、商店等においては、設置されたブラックラン
プ(紫外線ランプ)の照射により可視光を発光して上記
情報パターンpが肉眼にて目視されるため、この情報パ
ターンpの有無により真偽の判定が可能となる。
【0004】他方、図4(B)に示すように赤外光の照
射により励起されてこの赤外光と波長の異なる赤外光を
発する蛍光体が含まれたマーク等の情報パターンp’を
上記証書類a等の任意箇所に印刷する方法も知られてい
る。そして、この方法においても自然光の下では情報パ
ターンp’が肉眼で目視され難いためその偽造防止が図
れ、また、赤外線ランプの照射により発せられる照射光
とは波長の異なる赤外光を赤外光センサで検知すること
により真偽の判定が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、可視光を発
光する上記蛍光体は偽造防止のために用いられているば
かりでなく繊維類の装飾等一般の装飾にも適用されてお
り、また、近年、ブラックランプの入手も容易であると
共に上記蛍光体の存在を検知するセンサーも市販されて
いる。
【0006】このため、偽造を企てる者にとってはブラ
ックランプにより紫外線タイプの蛍光体が使用されてい
ることを認知しかつ同様の蛍光体を入手することで、上
記情報パターンを有する証書類等の偽造が可能になって
いる。
【0007】一方、赤外光の照射により励起されてこの
赤外光と波長の異なる赤外光を発する蛍光体を含有する
情報パターンはその赤外光の照射の有無に拘らず肉眼に
よる目視が不可能なため、仮に赤外光が照射されたとし
ても情報パターンの存在が偽造を企てる者に気付かれる
恐れはない。
【0008】また、波長の異なる赤外光を発する上記蛍
光体を利用した偽造防止処理が一般に普及していないこ
とに加え、この種の蛍光体自体やセンサー等の入手も容
易でないため上記蛍光体を利用した偽造防止方法は高く
評価されている。
【0009】しかし、波長の異なる赤外光を発する上記
蛍光体を含有する情報パターンは、上述したようにその
赤外光の照射の有無に拘らず肉眼による目視が不可能な
ため、この情報パターンを印刷等の手段で形成する際に
そのパターン形成の良否が現場において容易に判定でき
ない問題点があった。
【0010】そこで、従来においては上記蛍光体が含ま
れる情報パターンを形成する際、別途設けられた赤外光
ランプにより形成された情報パターンを照射すると共
に、これも別途設けられた赤外光センサーにより情報パ
ターンの良否を確認する必要があり、その分、工程数が
増えて形成作業が繁雑となる問題点があった。
【0011】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、その存在が肉眼
では目視され難いと共にパターン形成の良否が容易に判
定できる情報パターンを備えた情報担持シートを提供
し、合わせてこの情報担持シートの製造に用いられるイ
ンキ及び転写シートを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、紫外光の照射により励起されて可視光を発光
する第一蛍光体と赤外光の照射により励起されて照射し
た上記赤外光とは波長の異なる赤外光を発する第二蛍光
体を含有する情報パターンが、基材上に設けられている
ことを特徴とするものである。
【0013】この請求項1記載の発明に係る情報担持シ
ートによれば、基材上に設けられた情報パターンが紫外
光の照射により励起されて可視光を発光する第一蛍光体
と赤外光の照射により励起されて照射した上記赤外光と
は波長が異なる赤外光を発する第二蛍光体を含有してい
るため、紫外光の照射により第一蛍光体に基因した可視
光発光の有無が検出され、また、赤外光の照射により第
二蛍光体に基因した波長の異なる赤外光の発光の有無が
赤外光センサーにより検出される。そして、上記第一蛍
光体並びに第二蛍光体に基因した可視光並びに赤外光の
発光について確認されるか否かによりその真偽を判定す
ることができ、いずれか一方の発光の有無により真偽を
判定している従来の情報担持シートに較べて偽造防止効
果を大幅に改善させることが可能となる。
【0014】更に、上記第二蛍光体は赤外光の照射の有
無に拘らず肉眼による目視が困難であり、かつ、第一蛍
光体の存在によりカムフラージュされて情報パターン内
における第二蛍光体の存在が偽造を企てる者に気付かれ
難いため、上述した作用と相俟って情報担持シートの信
頼性を著しく高めることが可能となる。
【0015】他方、情報担持シートの製造現場において
は、ブラックランプの照射により情報パターン内の第一
蛍光体が可視光を発光して肉眼によるパターン形状の確
認が可能になるためパターン形成の良否を容易に判定す
ることができる。従って、この判定結果に基づき印刷等
の製造条件を常に最適な状態に維持することが可能とな
る。
【0016】尚、上記情報パターンは自然光の環境下に
おいて肉眼によりその存在が確認されるものであっても
十分な偽造防止効果を有するが、自然光の環境下におい
て肉眼によりその存在が確認されない方がより偽造防止
効果は優れている。請求項2に係る発明はこの様な理由
によりなされている。
【0017】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る情報担持シートを前提とし、上記情
報パターンが、自然光環境下で無色若しくは微淡色又は
基材と同一若しくは略同一色彩に着色されていることを
特徴とするものである。
【0018】この請求項3記載の発明に係る情報担持シ
ートにおいて基材上に無色の情報パターンを形成するに
は、例えば、共に無色若しくは微淡色の第一蛍光体粉末
と第二蛍光体粉末をバインダーや溶剤と共に混練してイ
ンキ化し、このインキを使用して基材上に印刷すること
により得ることができる。
【0019】そして、無色若しくは微淡色の第一蛍光体
としては、無機蛍光体又は有機蛍光体を適用することが
できる。無機蛍光体としては、例えば、硫化亜鉛、硫化
カドミウム、タングステン酸カルシウム等が挙げられ
る。また、有機蛍光体としては、繊維や衣料に蛍光増白
剤として適用されている周知の蛍光体が利用できる。
【0020】他方、無色若しくは微淡色の第二蛍光体と
しては、例えば波長800nm程度の赤外光を吸収して
励起し、波長1000nm程度の赤外光を発する蛍光体
が挙げられる。このような蛍光体としてはNdによって
賦活された蛍光体が例示され、具体的には、NdP5
14 、LiNdP412 、及び、Al3Nd(BO34
がある。
【0021】更に、無色若しくは微淡色の上記第二蛍光
体として下記化学式(1)で表現されるNd化合物の適
用も可能である。
【0022】 Ln1-x-yNdxYbyZ (1) [但し、LnはBi,Ce,Ge,Ga,Gd,In,
La,Lu,Sb,Sc,Yの内から選択された一又は
二以上の元素を表し、Zは下記化学式(2)〜(7)で
表現される置換基のいずれかを表す。
【0023】 A5(MO44 (2) (但し、AはK,Naから選択された一又は二の元素を
表し、MはW又はMoから選択された一又は二の元素を
表す) D3(BO34 (3) (但し、DはAl又はCrから選択された一又は二の元
素を表す) P514 (4) A3(PO42 (5) (但し、AはK,Naから選択された一又は二の元素を
表す) Na2Mg2(VO43 (6) A’(MO42 (7) (但し、A’はLa,Li,K,Naから選択された一
又は二以上の元素を表す) また、x及びyは、ZがA5(MO44であるときは
0.25≦x≦0.99及び0.01≦y≦0.75、
ZがD3(BO34であるときは0.10≦x≦0.9
9及び0.01≦y≦0.90、ZがP514であると
きは0.05≦x≦0.98及び0.02≦y≦0.9
5、ZがA3(PO42であるときは0.02≦x≦
0.98及び0.02≦y≦0.98、ZがNa2Mg2
(VO43であるときは0.57≦x≦0.90及び
0.10≦y≦0.43、ZがA’(MO42であると
きは0.20≦x≦0.95及び0.05≦y≦0.8
0であり、かつ、x+y≦1、1−x−y≦0.7であ
る。] 尚、上記情報パターン内における第一蛍光体と第二蛍光
体の配合割合についてはその形成方法によって若干変わ
るが、第一蛍光体として無機蛍光体を利用した場合に
は、この第一蛍光体20〜30重量部に対し第二蛍光体
が30〜60重量部、また、第一蛍光体として有機蛍光
体を利用する場合には、この第一蛍光体0.5〜10重
量部に対し第二蛍光体が30〜80重量部の範囲に設定
することが好ましい。
【0024】また、基材と同一若しくは略同一の色彩に
着色された情報パターンを形成する場合には、上記第一
蛍光体及び第二蛍光体と共に適宜色彩の着色顔料若しく
は染料を混合してインキ化し、このインキを適用して上
記情報パターンを設ければよい。このような着色顔料若
しくは染料としては赤外領域に吸収のないものが好まし
く、例えば、一般にプロセスインキの名称で常用されて
いる印刷インキ中に含有されているものがそのまま利用
できる。そして、第一蛍光体及び第二蛍光体をプロセス
インキに混合することにより上記情報パターンを構成す
るインキとして使用することが可能である。
【0025】尚、上記インキに適用されるバインダー及
び溶剤等については、その印刷方式に応じて周知のバイ
ンダーや溶剤等が適用できる。また、印刷方式として
は、スクリーン印刷方式、凸版印刷方式、凹版印刷方
式、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式、オフセット
印刷方式等が適用できるほか、後述する転写印刷方式を
採用することも可能である。
【0026】次に、基材が白色等の赤外光反射性である
場合、情報担持シートに対し赤外光を照射した際に上記
情報パターン内の第二蛍光体から発せられる照射赤外光
と波長の異なる赤外光と、基材から反射される赤外光が
共に赤外光センサーに入射するためこの両者を分離する
光学フィルターを介して上記赤外光センサーに入射させ
る必要がある。このような光学フィルターとしては、例
えば、波長800nm程度の赤外光を遮断し、波長10
00nm程度の赤外光を透過するダイクロミックフィル
ターを利用することができる。
【0027】一方、上記基材が赤外光吸収性を有してい
る場合には、情報担持シートに照射された赤外光は基材
に吸収され、上記赤外光センサーには励起された第二蛍
光体から発する赤外光のみが入射することになるため、
光学フィルターを適用することなく情報担持シートの真
偽を判定することが可能となる。請求項3に係る発明は
このような技術的理由に基づきなされている。
【0028】すなわち、請求項3に係る発明は、請求項
1又は2記載の発明に係る情報担持シートを前提とし、
上記基材が、赤外光吸収性を有していることを特徴とす
るものである。
【0029】尚、基材に赤外光吸収性を付与する手段と
しては、基材本体内に赤外線吸収物質を分散させるか基
材本体表面に被膜を形成しこの被膜内に赤外線吸収物質
を分散させる方法が例示される。上記赤外線吸収物質と
しては、Fe2+及び/又はCu2+を含有するガラス系粉
末材料や、Fe2+及び/又はCu2+を含有しかつ五二酸
化リンを主成分とするリン酸系白色結晶粉末が例示さ
れ、更に、以下の化学式(8)で示される化合物を利用
することも可能である。
【0030】
【化1】 [但し、式中、nは1又は2の自然数、Rは水素又は炭
素数1〜12のアルキル基、X-は、ClO4 -、B
4 -、CCl3COO-、CF3COO-、SbF6 -、C6
5SO3 -、C25SO3 -、PO4 3-のいずれか又はこれ
らの混合物を示す] また、基材が色彩を有している場合には上記赤外線吸収
物質として、例えば、シアニン系染料,フタロシアニン
系染料,ジチオール金属錯塩系染料,ナフトキノン系染
料,アントラキノン系染料,トリフェニルメタン系染
料,アルミニウム系染料,ジインモニウム系染料等の赤
外領域に吸収のある染料を適用することができる。
【0031】次に、請求項4及び5に係る発明は上記情
報パターンを構成するインキについて特定した発明に関
する。
【0032】すなわち、請求項4に係る発明は、上記情
報パターンの形成に適用されるインキを前提とし、紫外
光の照射により励起されて可視光を発光する第一蛍光体
と、赤外光の照射により励起されて照射した上記赤外光
とは波長の異なる赤外光を発する第二蛍光体を含有する
ことを特徴とし、また、請求項5に係る発明は、請求項
4記載の発明に係るインキを前提とし、着色顔料若しく
は染料が配合されていることを特徴とするものである。
【0033】他方、請求項6及び7に係る発明は、上記
情報パターンを転写印刷方式によって形成する際に適用
される転写シートに関するものである。
【0034】すなわち、請求項6に係る発明は、上記情
報パターンの形成に適用される転写シートを前提とし、
紫外光の照射により励起されて可視光を発光する第一蛍
光体と赤外光の照射により励起されて照射した上記赤外
光とは波長の異なる赤外光を発する第二蛍光体が含まれ
た転写層をベースシート上に備えることを特徴とし、ま
た、請求項7に係る発明は、請求項6記載の発明に係る
転写シートを前提とし、上記転写層内に着色顔料若しく
は染料が配合されていることを特徴とするものである。
【0035】ここで、請求項6及び7に係る転写シート
の転写層としては、上記第一蛍光体と第二蛍光体を含有
する、例えば、グラビアインキ層から構成される単一の
インキ層が利用できる他、このインキ層とベースシート
との剥離性を確保しまた転写された後の上記インキ層表
面を保護する表面保護層をベースシートに接する面に備
えるものも利用できる。また、基材との接着性を確保す
るため、上記基材と接触する面に接着剤層を備えるもの
を適用することも可能である。また、この他、上記第一
蛍光体と第二蛍光体とを含有する単一のインキ層に代え
て、上記第一蛍光体を含有する第一インキ層と第二蛍光
体を含有する第二インキ層から構成される二層構造の転
写層としてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0037】まず、証券用紙(基材本体)1上に以下の
被膜形成用組成物(紫外線硬化型のオフセットインキ)
を全面コートして赤外線吸収物質が分散された被膜2を
形成した。 (被膜形成用組成物) オリゴマー(脂肪族ポリエステルテトラアクリレート 60重量部 :サンノプコ社製 商品名フォトマー5018) モノマー(トリメチロールプロパントリアクリレート 14重量部 :日本化薬社製 商品名カヤラッドTMPTA) 重合開始剤(3,3 -ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン 1重量部 :日本化薬社製 商品名カヤキュアーMBP) 重合開始剤(チオキサントン 8重量部 :日本曹達社製 商品名ニッソキュアーTX) 重合開始剤(4-フェノキシジクロロアセトフェノン :サンド社製 商品名サンドリー1000) 1重量部 白色ワセリン 4重量部 N,N,N’,N’-テトラキス(p-ジ-n-ブチルアミノフェニル) pフェニレンジアミニウムの過塩素酸塩(赤外線吸収物質) 12重量部 この被膜2が形成された証券用紙(基材本体)1は目視
においては白色であり、かつ、800nmの半導体レー
ザの光に対してその反射率は20%程度であった。
【0038】次に、第一蛍光体として硫化亜鉛粉末80
g、第二蛍光体としてNd3+(ネオジミウムイオン)で
賦活されたLiNdP412 粉末120gを塩化ビニル
系樹脂160g、可塑剤40g、及び、溶媒としてメチ
ルエチルケトン400gと混合して印刷インキ組成物を
調製し、このインキを用いて証券用紙(基材本体)1の
被膜2上に厚さ2μmの情報パターンpを形成した。
【0039】尚、印刷された上記情報パターンpに対し
ブラックランプによる紫外光を照射したところ、この情
報パターンpは肉眼にて良好に観察できピンホールや形
成位置の良否が簡単に判別できた。
【0040】更に、上記情報パターンpが形成された上
記証券用紙(基材本体)1の被膜2上に、赤外線を透過
する性質を備えた4色のプロセスインキ(東洋インキ製
造社製 商品名FDOL…藍、紅、黄、混墨)を用いて
カラー画像31,32,33をオフセット印刷し目的と
する情報担持シート(証券)4を得た(図1並びに図2
参照)。
【0041】尚、この情報担持シート(証券)4におい
ては、上記被膜2と情報パターンpとは共に白色系で区
別され難くかつ上記情報パターンp上をプロセスインキ
によるカラー画像31,32,33が覆っているため色
彩からの目視も困難となり上記カラー画像31,32,
33のみが視覚されるものであった。
【0042】次に、赤外光ランプ5を使用して波長約8
00nmの赤外光を照射しかつ赤外光センサ6による機
械読取りを試みたところ、黒色下地に上記情報パターン
pのみのネガパターンが確認された(図3参照)。この
とき、プロセスインキによるカラー画像を見ることはで
きずこのカラー画像が上記情報パターンpの機械読取り
に支障を来すことがなかった。
【0043】
【発明の効果】請求項1〜3記載の発明に係る情報担持
シートによれば、基材上に設けられた情報パターンが紫
外光の照射により励起されて可視光を発光する第一蛍光
体と赤外光の照射により励起されて照射した上記赤外光
とは波長が異なる赤外光を発する第二蛍光体を含有して
いるため、紫外光の照射により第一蛍光体に基因した可
視光発光の有無が検出され、また、赤外光の照射により
第二蛍光体に基因した波長の異なる赤外光の発光の有無
が赤外光センサーにより検出される。そして、上記第一
蛍光体並びに第二蛍光体に基因した可視光並びに赤外光
の発光について確認されるか否かによりその真偽を判定
することができ、いずれか一方の発光の有無により真偽
を判定していた従来の情報担持シートに較べて偽造防止
効果を大幅に改善できる効果を有している。
【0044】また、上記第二蛍光体は赤外光の照射の有
無に拘らず肉眼による目視が困難であり、かつ、第一蛍
光体の存在によりカムフラージュされて情報パターン内
における第二蛍光体の存在が偽造を企てる者に気付かれ
難いため、上記効果と相俟って情報担持シートの信頼性
を著しく高められる効果を有している。
【0045】更に、情報担持シートの製造現場において
は、ブラックランプの照射により情報パターン内の第一
蛍光体が可視光を発光して肉眼によるパターン形状の確
認が可能になるためパターン形成の良否を容易に判定す
ることができる。
【0046】従って、この判定結果に基づき印刷等の製
造条件を常に最適な状態に維持することができる効果を
有している。
【0047】他方、請求項4〜5記載の発明に係るイン
キによれば、紫外光の照射により励起されて可視光を発
光する第一蛍光体と、赤外光の照射により励起されて照
射した上記赤外光とは波長の異なる赤外光を発する第二
蛍光体を含有しているため、請求項1〜3に係る情報担
持シートを簡便かつ確実に製造することができる。
【0048】また、請求項6〜7記載の発明に係る転写
シートによれば、紫外光の照射により励起されて可視光
を発光する第一蛍光体と赤外光の照射により励起されて
照射した上記赤外光とは波長の異なる赤外光を発する第
二蛍光体が含まれた転写層をベースシート上に備えてい
るため、適宜基材に対し上記転写層を転写することによ
り請求項1〜3に係る情報担持シートを簡便かつ確実に
製造することができる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る情報担持シートを示
し、図3のI−I面の断面図。
【図2】株券模様のカラー画像が形成された本発明の実
施の形態に係る情報担持シートの平面図。
【図3】赤外光センサーにより情報パターンが読取られ
た本発明の実施の形態に係る情報担持シートの平面図。
【図4】図4(A)並びに図4(B)は、従来例に係る
情報担持シートの作用を説明する説明図。
【符号の説明】
1 証券用紙(基材本体) 2 被膜 4 情報担持シート(証券) 5 赤外光ランプ 6 赤外光センサ 31 カラー画像 32 カラー画像 33 カラー画像 p 情報パターン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外光の照射により励起されて可視光を発
    光する第一蛍光体と赤外光の照射により励起されて照射
    した上記赤外光とは波長の異なる赤外光を発する第二蛍
    光体を含有する情報パターンが、基材上に設けられてい
    ることを特徴とする情報担持シート。
  2. 【請求項2】上記情報パターンが、自然光環境下で無色
    若しくは微淡色又は基材と同一若しくは略同一色彩に着
    色されていることを特徴とする請求項1記載の情報担持
    シート。
  3. 【請求項3】上記基材が、赤外光吸収性を有しているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の情報担持シート。
  4. 【請求項4】紫外光の照射により励起されて可視光を発
    光する第一蛍光体と、赤外光の照射により励起されて照
    射した上記赤外光とは波長の異なる赤外光を発する第二
    蛍光体を含有することを特徴とするインキ。
  5. 【請求項5】着色顔料若しくは染料が配合されているこ
    とを特徴とする請求項4記載のインキ。
  6. 【請求項6】紫外光の照射により励起されて可視光を発
    光する第一蛍光体と赤外光の照射により励起されて照射
    した上記赤外光とは波長の異なる赤外光を発する第二蛍
    光体が含まれた転写層をベースシート上に備えることを
    特徴とする転写シート。
  7. 【請求項7】上記転写層内に着色顔料若しくは染料が配
    合されていることを特徴とする請求項6記載の転写シー
    ト。
JP7228586A 1995-08-14 1995-08-14 情報担持シートとこれに用いられるインキ及び転写シート Pending JPH0952479A (ja)

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