JP2003285548A - 不可視情報転写用シート、不可視情報転写用シート組 - Google Patents

不可視情報転写用シート、不可視情報転写用シート組

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JP2003285548A
JP2003285548A JP2002088712A JP2002088712A JP2003285548A JP 2003285548 A JP2003285548 A JP 2003285548A JP 2002088712 A JP2002088712 A JP 2002088712A JP 2002088712 A JP2002088712 A JP 2002088712A JP 2003285548 A JP2003285548 A JP 2003285548A
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JP2002088712A
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English (en)
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Keiichi Uko
恵一 宇高
Yoshitaka Yamada
嘉貴 山田
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Toppan Edge Inc
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不可視情報に赤外線を照射した際に、高発光
強度および高輝度を実現する。この結果、赤外線照射下
での優れた判読性、良好な秘匿性を実現する。 【解決手段】 不可視情報を転写する際に、赤外線を吸
収し可視光を放出する光ルミネセンス体を含有する感圧
転移層を具備する不可視情報転写用シート35を使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不可視情報を記録
するのに好適なインキ、このインキを使用する不可視情
報の形成方法、不可視情報が形成される媒体、不可視情
報が形成された媒体に関する。
【0002】なお、特に断らない限り、「不可視」と
は、可視光下で肉眼により目視できないことを言う。
【0003】
【従来の技術】秘匿情報、真贋判定用情報、偽造防止用
情報および娯楽用情報などの不可視情報を記録するため
のインキとしては、例えば紫外線発光蛍光体を含有する
ものが実用化されている。紫外線発光蛍光体含有インキ
で形成された不可視情報は、可視光下で目視できないた
め不可視情報の秘密を保持でき、必要な時に紫外線を照
射することにより不可視情報を判読できる。
【0004】紫外線を照射する簡便な装置としては、例
えばブラックライト等が使用されている。ブラックライ
トは比較的安価であり使用方法も簡単であるため広く普
及しており、紫外線発光蛍光体含有インキで形成された
不可視情報の判読に好適な用具である。しかしながら、
近年、ブラックライトの普及に伴い多数の人がブラック
ライトを容易に入手できる様になったため、紫外線発光
蛍光体含有インキで形成された不可視情報の安全性が低
下することが危惧されつつある。
【0005】そこで、紫外線発光蛍光体含有インキの代
替品として、赤外線発光蛍光体含有インキの開発が試み
られている。例えば、特開平7−310072号公報に
は、波長950〜1050nmの赤外線を発光する赤外
蛍光体顔料が記載されている。また、特開平9−596
15号公報には、630nm以上の発光ピーク波長を有
する蓄光性蛍光体が記載されている。また、特開200
0−43449号公報には、波長980〜1020nm
以上に発光スペクトルを有する赤外線発光蛍光体が記載
されている。また、特開平3−258592号公報に
は、蛍光波長が980nmの蛍光体を含有するインキが
記載されている。
【0006】更に、蛍光体ハンドブック(蛍光体同学会
編、1987年12月発行)の第343〜345頁には
赤外励起蛍光体について記載されているが、この様な赤
外励起蛍光体を不可視情報用のインキとして使用するこ
とは記載されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に不可視情報
用のインキに付いては多数の提案がなされているが、こ
れらのインキを用いて不可視情報転写用シートを作製し
た場合、次の様な不具合が発生することがあった。
【0008】第1に、従来の不可視情報転写用シートの
場合、発光強度および輝度などが不十分なため、不可視
情報を十分に判読できないことがあった。また、不可視
情報の安全性が不足する場合もあった。第2に、可視光
下において不可視情報は目視不可能であるにも関わら
ず、不可視情報を記録した際に媒体に筆圧痕および印刷
痕などが形成され、筆圧痕および印刷痕が目視されるな
ど他の要因のために不可視情報が漏洩することがあっ
た。
【0009】そこで、本発明においては、これらの不具
合を解消することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明によれば、赤外線を吸収し可視光を放出する光
ルミネセンス体を含有する感圧転移層を具備する不可視
情報転写用シートが提供される。
【0011】また、この様な不可視情報転写用シート
と、前記不可視情報が感圧転写される不可視情報被転写
シートとを具備する不可視情報転写用シート組が提供さ
れる。
【0012】赤外線を吸収し可視光を放出する光ルミネ
センス体(赤外・可視ルミネセンス体とも言う)を含有
するインキ(赤外・可視ルミネセンスインキとも言う)
を使用して不可視情報を形成すると、赤外・可視ルミネ
センス体の赤外線を照射した際の発光強度および輝度が
高いため、赤外線の照射により不可視情報を十分に判読
できる。また、赤外線の照射装置は、ブラックライト等
と比較して普及率が低いため、赤外・可視ルミネセンス
インキで形成された不可視情報の安全性は高い。
【0013】更に、赤外・可視ルミネセンス体の赤外線
照射時の発光強度および輝度が高いため、赤外・可視ル
ミネセンスインキで記録された不可視情報をカムフラー
ジュやオペイクしても、赤外線の照射により不可視情報
を十分に判読でき、情報が損なわれない。
【0014】このため、不可視情報をカムフラージュや
オペイクすることにより、不可視情報の判読性を損なう
ことなく、不可視情報の安全性を更に高めることができ
る。
【0015】また、不可視情報をカムフラージュやオペ
イクすることにより、不可視情報を記録する際に形成さ
れる筆圧痕および印刷痕などを目視し難く、あるいは隠
蔽できるため、筆圧痕および印刷痕の目視など他の要因
に起因する不可視情報の漏洩を阻止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0017】図1には、複写式帳票を例にとり、感圧転
写により不可視情報を記録する様子を示した。この場
合、可視光で目視できるインキを具備する一般の筆記具
34を用いて転写シート35に情報を記入し、記入の際
の筆圧により不可視情報が被転写シート36に複写され
る。
【0018】感圧転写により不可視情報を記録する場
合、赤外・可視ルミネセンス体を含有する感圧転移層を
具備する不可視情報転写用シートを使用する。不可視情
報転写用シートの不可視情報を記入する領域の裏面には
感圧転移層を予め形成しておく。そして、不可視情報転
写用シートの不可視情報を記入する領域の表面に、筆圧
および印刷圧などの圧力を伴って不可視情報を記入すれ
ば、記入された不可視情報に対応して、圧力により感圧
転移層を形成している感圧転移性インキが不可視情報被
転写シートに転移され、不可視情報が不可視情報被転写
シートに複写形成される。
【0019】感圧転移性インキとしては、赤外・可視ル
ミネセンス体を含有する赤外・可視ルミネセンスインキ
を使用する。
【0020】赤外・可視ルミネセンス体は赤外線を吸収
し可視光を放出するため、赤外・可視ルミネセンスイン
キを使用して作製された不可視情報は、可視光下におい
ては目視できず、赤外線の照射により可視光が放出され
不可視情報を肉眼で判読できる。そして、赤外・可視ル
ミネセンス体の赤外線照射時の発光強度および輝度が高
いため、赤外・可視ルミネセンスインキを使用して記録
された不可視情報は、良好な判読性を有する。
【0021】この様な赤外・可視ルミネセンス体の中で
も、赤外線を照射した際の不可視情報の発光強度および
輝度が特に高いため、波長900〜1100nmの赤外
線を吸収し可視光を放出するものが好ましい。
【0022】また、同様の理由から、赤外・可視ルミネ
センス体としては、青色光、緑色光または赤色光を可視
光として放出するものが好ましい。より具体的には、青
色光として波長400〜500nmの可視光、緑色光と
して500〜580nmの可視光または赤色光として波
長580〜800nmの可視光を放出するものが好まし
い。なお、複数の波長の可視光を放出する赤外・可視ル
ミネセンス体を使用することもでき、必要に応じて複数
の赤外・可視ルミネセンス体を併用し、複数の波長の可
視光を放出する赤外・可視ルミネセンスインキにより不
可視情報を形成することもできる。
【0023】以上の様な赤外・可視ルミネセンス体とし
ては、1種以上の希土類を含有しているものが好まし
く、特に、得られる不可視情報の発光強度および輝度が
高いため、希土類としてYb(イッテルビウム)を含有
するものが好ましい。また、Ybの希土類全体に占める
割合は、5原子%以上が好ましく、10原子%以上がよ
り好ましく、15原子%以上が更に好ましく、一方、6
0原子%以下が好ましく、55原子%以下がより好まし
く、45原子%以下が更に好ましい。
【0024】更に高い発光強度および輝度を実現するこ
とに加え、放射される可視光の波長を調節するために、
Yb以外の希土類を含有する赤外・可視ルミネセンス体
が好ましく、具体的にはY(イットリウム)、Er(エ
ルビウム)及びTm(ツリウム)等が好ましく、必要に
応じて2種以上を併用するYの希土類全体に占める割合
は、40原子%以上が好ましく、50原子%以上がより
好ましく、60原子%以上が更に好ましく、一方、90
原子%以下が好ましく、85原子%以下がより好まし
く、80原子%以下が更に好ましい。
【0025】また、Erの希土類全体に占める割合は、
0.1原子%以上が好ましく、0.5原子%以上がより
好ましく、0.8原子%以上が更に好ましく、一方、1
0原子%以下が好ましく、8原子%以下がより好まし
く、5原子%以下が更に好ましい。
【0026】更に、Tmの希土類全体に占める割合は、
0.01原子%以上が好ましく、0.05原子%以上が
より好ましく、0.08原子%以上が更に好ましく、一
方、1原子%以下が好ましく、0.8原子%以下がより
好ましく、0.5原子%以下が更に好ましい。
【0027】以上の様な赤外・可視ルミネセンス体の平
均粒子径も、得られる不可視情報の発光強度および輝度
に影響するため、注意深く選択する。具体的には、0.
1μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、2
μm以上が更に好ましく、一方、10μm以下が好まし
く、8μm以下がより好ましく、5μm以下が更に好ま
しい。なお、平均粒子径としては、体積平均粒子径を例
えばCoulterElectronics社(英国)
製コールターマルチサイダーを用いて測定できる。
【0028】感圧転移層は、赤外・可視ルミネセンス体
を含有する感圧転移性のインキにより作製でき、感圧転
移性インキは、適当なビヒクル等を使用して調製でき
る。感圧転移性インキとしては、例えば、非水系のもの
が好ましく、ビヒクルとしてワックス類および流動性油
分を使用し、必要に応じて、バインダー、紫外線吸収
剤、光重合開始剤、増粘度剤、ゲル化剤などの助剤を併
用して調製する。
【0029】また、感圧転移性の不可視情報記録用イン
キにおいて、光ルミネセンス体の不可視情報記録用イン
キに占める割合は、視認可能な蛍光を得るために、5質
量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、
15質量%以上が更に好ましい。一方、十分な転移性を
実現するために、60質量%以下が好ましく、50質量
%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好まし
い。
【0030】ワックス類としては、無色のものが好まし
く、融点55〜85℃、25℃での針入度が5程度で比
較的高硬度のものをベースワックスとし、転写性および
汚染性を制御する目的で、これに軟質ワックスを添加し
て硬度を低く調製したものが好ましい。この様なワック
ス類としては、カルナバワックス、キャンデリラワック
ス、密ロウ、木ロウ、モンタンワックス、鉱物ワック
ス、パラフィンワックス、合成ワックス、ココナッツワ
ックス等を使用できる。
【0031】ワックス類の感圧転移性インキに占める割
合は、汚染性を抑制するために、20質量%以上が好ま
しく、25質量%以上がより好ましい。一方、十分な転
移性を実現するために、50質量%以下が好ましく、4
5質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好
ましい。
【0032】また、感圧転移性インキには、これらワッ
クス類との相溶性が高いエチレン−酢酸ビニル共重合体
を3〜10質量%程度添加してもよい。これは、感圧転
移性インキの粘度を上昇させる機能を有し、インキの転
移特性を高めるからである。
【0033】一方、流動性油分としては、無色であり、
粘度が低く、コーティング性に優れるものが好ましい。
この様な流動性油分としては、例えば、ひまし油、オリ
ーブ油、サフラワー油等の植物性不乾性油;ノルマルパ
ラフィン等の白色鉱物油;パラフィン系潤滑油;パラフ
ィン基石油ワセリン等を使用できるが、中でも、芳香族
成分を含まない潤滑油およびノルマルパラフィン等が好
ましい。
【0034】流動性油分の感圧転移性インキに占める割
合は、十分な転移性を実現するために、10質量%以上
が好ましく、20質量%以上がより好ましい。一方、汚
染性を抑制するために、40質量%以下が好ましく、3
0質量%以下がより好ましい。
【0035】更に、必要に応じて、他のビヒクルを併用
することもできる。この様なビヒクルとしては、例え
ば、水;乾性油、半乾性油、不乾性油などの植物油;加
工油;鉱油;天然樹脂、加工樹脂、合成樹脂などの樹
脂;可塑剤;ワックス;炭化水素類、アルコール類、グ
リコール類、エステル類、ケトン類などの溶剤;紫外線
硬化性モノマー、紫外線硬化性オリゴマー、電子線硬化
性モノマー、電子線硬化性オリゴマー等の硬化性ビヒク
ル等を使用する。
【0036】また、必要に応じて、助剤を併用する場合
もあり、助剤としては、ドライヤー、皮張り防止剤など
の乾燥制御剤;コンパウンド、増粘剤、腰切剤などの粘
度制御剤;分散剤、色分かれ防止剤、安定剤などの分散
制御剤;トナー、艶消し剤などの色調制御剤;開始剤、
増感剤、触媒、架橋剤などの反応制御剤;湿潤剤;消泡
剤;防かび剤などを使用する。
【0037】加えて、有機顔料、無機顔料、体質顔料な
どの顔料;油溶染料、水性染料、分散染料などの染料
を、他の色材として併用することもできる。
【0038】以上の様な感圧転写性の赤外・可視ルミネ
センスインキを使用して感圧転移層が形成された不可視
情報転写用シートと、不可視情報被転写シートとから、
複写式のシート組を製造できる。この様なシート組とし
ては、申込用帳票、申込用葉書などを例示でき、不可視
情報が転写された不可視情報被転写シートを、先方に回
付および郵送などする。一方、不可視情報が直接記入さ
れた不可視情報転写用シートは、先方に回付および郵送
する場合もあれば、記入者が控えとして保存する場合も
ある。
【0039】ここで、不可視情報の種類としては、秘匿
情報、真贋判定用情報、偽造防止用情報、娯楽用情報な
どを挙げることができる。また、必要に応じて、これら
の情報を組合わせて記録することもできる。
【0040】秘匿情報としては、パスワード、暗証番
号、ID番号、登録番号、氏名、住所、年齢、性別、誕
生日、血液型、電話番号、出身地、本籍、国籍、個人情
報などを例示できる。
【0041】真贋判定用情報としては、隠し文字、隠し
記号、隠し模様、隠し地紋、隠し絵柄、隠し番号、罫
線、網点などを例示できる。
【0042】偽造防止用情報としては、隠し文字、隠し
記号、隠し模様、隠し地紋、隠し絵柄、隠し番号、罫
線、網点などを例示できる。
【0043】娯楽用情報としては、隠し文字、隠し記
号、隠し模様、隠し地紋、隠し絵柄、隠し番号、罫線、
網点などを例示できる。
【0044】以上の様な不可視情報が記録される媒体の
少なくとも不可視情報の記録領域には、不可視情報の安
全性を高めるために、必要に応じて不可視情報の記録に
先立ちカムフラージュを施す場合がある。
【0045】また、同様に、不可視情報の記録後に、不
可視情報が記録される媒体の少なくとも不可視情報の記
録領域にカムフラージュやオペイクを施す場合もある。
【0046】カムフラージュの様態としては、例えば、
網点や地紋を印刷する。特に有色の網点や地紋からなる
カムフラージュを施し、このカムフラージュの偽造が困
難であれば、赤外・可視ルミネセンスインキで転写され
た不可視情報と併用することにより、更に高い安全性を
実現できる。また、有色のカムフラージュを形成するこ
とにより、不可視情報を転写する際に印刷痕、筆圧痕、
捺印痕などが形成されたとしても、これらの痕がカムフ
ラージュにより、目視により認知することが困難とな
り、更に高い安全性を実現できる。加えて、紫外線発光
性のカムフラージュを施した場合、このカムフラージュ
も可視光下では目視できず、紫外線を照射することで初
めて判読できる。このため、紫外線発光性のカムフラー
ジュも不可視情報として機能するため、赤外・可視ルミ
ネセンスインキで転写された不可視情報と併用すること
により、更に高い安全性を実現できる。
【0047】一方、オペイクの様態としては、例えば、
媒体に印刷、筆記、捺印および貼付などであるが、不可
視情報の形成後に、少なくとも不可視情報が記録された
領域にラベルを貼付し、不可視情報を隠蔽するのが不可
視情報の安全面で最も好ましい。この様なラベルとして
は、不可視情報の判読を妨げない様にするため、赤外線
および可視光を透過するものを使用する。ラベルを貼付
して不可視情報をオペイクすることにより、印刷、筆記
および捺印などによりオペイクを施す場合と同様にし
て、不可視情報の安全性を高めることができる。更に、
不可視情報がラベルによりオペイクされていれば、不可
視情報が擦傷されたり、室内光および屋外光に直接暴露
されたり、周りの水分を吸収したりすることが抑制さ
れ、判読不能となることが抑制される。
【0048】この様なラベルとしては、樹脂性フィルム
等を基体として作製できる。また、オペイクの効果を高
めるために、ラベルを有色としたり、紫外線発光性とし
たり、有色で紫外線発光性とすることもできる。また、
ラベルにカムフラージュを作製することもできる。そし
て、このカムフラージュを有色としたり、紫外線発光性
としたり、有色で紫外線発光性とすることもできる。
【0049】特に、紫外線発光性のラベル、紫外線発光
性のカムフラージュが施されたラベル等を使用すれば、
紫外線発光性のオペイクやカムフラージュは不可視情報
として機能するため、赤外・可視ルミネセンスインキで
転写された不可視情報と併用することにより、更に高い
安全性を実現できる。
【0050】また、有色のラベル、有色のカムフラージ
ュが施されたラベル等を使用する場合、不可視情報の良
好な判読性を確保するために、赤外線照射により赤外・
可視ルミネセンス体が発する可視光の色を考慮して、色
を選択するのが好ましく、この様な色としては、例え
ば、赤外・可視ルミネセンス体が発する可視光の補色と
する。
【0051】図2には、複写式帳票を用いて、感圧転写
により作成される不可視情報を事前にカムフラージュす
る例を示した。図2(a)に示す様に、複写式帳票は不
可視情報転写用シート40と不可視情報被転写シート4
2とからなり、不可視情報転写用シート40の情報が記
入される領域の裏面には、感圧転移層41が形成されて
いる。そして、不可視情報被転写シート42の不可視情
報が転写される領域43には、予めカムフラージュとし
て地紋44が印刷されている。不可視情報は、図2
(b)に示す様に、不可視情報転写用シートの表面から
筆記により圧力を伴って記入され、図2(c)の45に
示す様に、不可視情報被転写シートに複写される。
【0052】また、図3には、感圧転写により作成され
た不可視情報を事後にオペイクする例を示した。この場
合も、図3(a)に示す様に、不可視情報転写用シート
50の不可視情報を記入する領域51に、情報52を筆
記により圧力を伴って記入する。そして、不可視情報を
記入する領域51の裏面には、図3(b)に示す様に、
感圧転移層53が形成されているため、不可視情報56
は、不可視情報被転写シート54の不可視情報が転写さ
れる領域55に、感圧転写される。しかしながら、カム
フラージュ及びオペイクが事前に施されている場合と異
なり、不可視情報が転写される領域55には、カムフラ
ージュ及びオペイクは施されていない。オペイクは、図
3(c)に示す様に、不可視情報の転写後に、例えば地
紋58が施されたラベル57を、感圧転写された不可視
情報が隠蔽される様に貼付する(図3(d))。
【0053】以上の様に、筆記などの圧力を伴って感圧
転写により不可視情報を記録する場合、不可視情報が転
写される領域には筆圧痕が形成される可能性が高い。こ
のため、カムフラージュやオペイクにより筆圧痕を目視
し難くしたり、筆圧痕を隠蔽することにより、筆圧痕の
目視に起因する不可視情報の漏洩を予防することが重要
となる。
【0054】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限される
ものではない。なお、特に明記しない限り、試薬等は市
販の高純度品を使用した。
【0055】(不可視情報の発光強度および輝度)不可
視情報に波長980nmの赤外線を照射した際の発光強
度および輝度を目視で観測し、十分高い(○)、実用レ
ベルである(△)、低い(×)の3段階で評価した。
【0056】(情報の非漏洩性)不可視情報が記録され
た媒体を可視光下で目視により観察し、筆圧痕および印
刷痕など有無を判断し、全く無し(○)、実用レベル
(△)、有り(×)の3段階で評価した。
【0057】(実施例1)感圧転移性不可視情報記録用
インキ1、不可視情報転写用シート組1 赤外・可視ルミネセンス体として平均粒子径が3.5μ
mのNaY0.69Yb0. 30Er0.014を35質量部と、
ワックス類としてカルナバワックスを30質量部と、流
動性油分としてノルマルパラフィンを25質量部と、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体5質量部、紫外線吸収剤3
質量部、増粘剤2質量部とを混合して、感圧転移性不可
視情報記録用インキ1を調製した。
【0058】得られた感圧転移性不可視情報記録用イン
キ1を用いて、不可視情報転写用シートの不可視情報が
記入される領域の裏面に、感圧転移層を作製した。一
方、不可視情報が転写される領域に地紋が印刷された不
可視情報被転写シートを作製し、これらの不可視情報転
写用シートおよび不可視情報被転写シートより、不可視
情報転写用シート組1を作製した。
【0059】得られた不可視情報転写用シート組1の不
可視情報転写用シートに暗証番号を記入し、不可視情報
被転写シートに暗証番号を複写した。転写された不可視
情報の発光強度および輝度を評価したところ、結果は○
であった。また、不可視情報の非漏洩性も○であった。
【0060】(実施例2)不可視情報転写用シート組2 不可視情報被転写シートに地紋が形成されていない以外
は、不可視情報転写用シート組1の場合と同様にして、
不可視情報転写用シート組2を作製した。
【0061】得られた不可視情報転写用シート組2の不
可視情報転写用シートに暗証番号を記入し、不可視情報
被転写シートに暗証番号を複写した。引続き、転写され
た不可視情報に、赤色の地紋が印刷されたラベルを貼付
した。その後、不可視情報の発光強度および輝度を評価
したところ、結果は○であった。また、不可視情報の非
漏洩性も○であった。
【0062】
【発明の効果】不可視情報を記録する際に、赤外線を吸
収し可視光を放出する光ルミネセンス体を含有するイン
キを使用することにより、赤外線を照射した際の不可視
情報の高発光強度および高輝度を実現でき、良好な秘匿
性を実現できる。このため、安全性の高い不可視情報を
形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】不可視情報の転写方法を説明するための模式図
である。
【図2】不可視情報をカムフラージュする方法を説明す
るための模式図である。
【図3】不可視情報をオペイクする方法を説明するため
の模式図である。
【符号の説明】
34 筆記具 35 転写シート 36 被転写シート 40 不可視情報転写用シート 41 感圧転移層 42 不可視情報被転写シート 43 不可視情報が転写される領域 44 地紋 45 不可視情報 50 不可視情報転写用シート 51 不可視情報を記入する領域 52 情報 53 感圧転移層 54 不可視情報被転写シート 55 不可視情報が転写される領域 56 不可視情報 57 ラベル 58 地紋
フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 WA02 WA05 2H086 DA01 DA13 DA23 DA25 2H113 AA06 BA22 BC09 CA39 CA42 DA04 EA01 FA43 FA44 4J004 AA04 AA17 AA18 CC02 FA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線を吸収し可視光を放出する光ルミ
    ネセンス体を含有する感圧転移層を具備する不可視情報
    転写用シート。
  2. 【請求項2】 前記感圧転移層は、前記不可視情報転写
    用シートの前記不可視情報を記入する領域の裏面に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の不可視情報
    転写用シート。
  3. 【請求項3】 前記光ルミネセンス体は、波長900〜
    1100nmの光を吸収し、青色光、緑色光および赤色
    光から選ばれる1種以上の可視光を放出することを特徴
    とする請求項1又は2記載の不可視情報転写用シート。
  4. 【請求項4】 前記不可視情報は、秘匿情報、真贋判定
    用情報、偽造防止用情報および娯楽用情報から選ばれる
    1種以上であることを特徴とする請求項1乃至3何れか
    に記載の不可視情報転写用シート。
  5. 【請求項5】 前記感圧転移層は、前記光ルミネセンス
    体を含有する感圧転移性インキにより形成されることを
    特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の不可視情報転
    写用シート。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5何れかに記載された不可
    視情報転写用シートと、前記不可視情報が感圧転写され
    る不可視情報被転写シートとを具備する不可視情報転写
    用シート組。
  7. 【請求項7】 前記不可視情報被転写シートの少なくと
    も前記不可視情報が転写される領域には、カムフラージ
    ュが形成されていることを特徴とする請求項6記載の不
    可視情報転写用シート組。
  8. 【請求項8】 前記カムフラージュは、有色および紫外
    線発光性の少なくとも何れかであることを特徴とする請
    求項7記載の不可視情報転写用シート組。
  9. 【請求項9】 前記不可視情報の転写後、前記不可視情
    報被転写シートの少なくとも前記不可視情報が転写され
    た領域に、前記赤外線および前記可視光を透過するオペ
    イクが施されることを特徴とする請求項6乃至8何れか
    に記載の不可視情報転写用シート組。
  10. 【請求項10】 前記オペイクは、有色および紫外線発
    光性の少なくとも何れかであることを特徴とする請求項
    9記載の不可視情報転写用シート組。
  11. 【請求項11】 前記オペイクには、カムフラージュが
    形成されていることを特徴とする請求項9又は10記載
    の不可視情報転写用シート組。
  12. 【請求項12】 前記カムフラージュは、有色および紫
    外線発光性の少なくとも何れかであることを特徴とする
    請求項11記載の不可視情報転写用シート組。
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