JPH10251027A - ゾル・ゲル法を用いた管状ガラス単一体の製造装置及び方法 - Google Patents

ゾル・ゲル法を用いた管状ガラス単一体の製造装置及び方法

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JPH10251027A
JPH10251027A JP10058664A JP5866498A JPH10251027A JP H10251027 A JPH10251027 A JP H10251027A JP 10058664 A JP10058664 A JP 10058664A JP 5866498 A JP5866498 A JP 5866498A JP H10251027 A JPH10251027 A JP H10251027A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿潤ゲルの乾燥過程で収縮によりゲルに
生じる応力を最少化して亀裂のない光ファイバ蒸着用の
ガラス管を製造可能なゾル・ゲル法による管状ガラス単
一体の製造装置及び製造方法の提供。 【解決手段】 ゾル過程、ゲル化過程及び乾燥過程を含
むゾル・ゲル法でガラス管を製造する装置について、主
筒18と、主筒の端部開口と嵌合着脱自在とされ嵌合時
に主筒内部を密閉する上蓋10及び下蓋26と、これら
上蓋及び下蓋それぞれに設けた固定孔14,30に差し
込まれて主筒内部でガラス管を軸支する支持棒24と、
を備え、該下蓋は、ゾル・ゲル及びガラス管を受ける支
持面28aをすり鉢状に傾斜させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゾル・ゲル法により
例えば光ファイバ製造用のガラス管を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】通常、光ファイバのプリフォーム(Pref
orm)は内付け化学気相蒸着法(Modified Chemical Vap
or Deposition:MCVD)のような内付け蒸着法や、
気相軸蒸着法(Vapor Phase Axial Deposition:VA
D)或いは外付け気相蒸着法(Outside Vapor Depositi
on:OVD)のような外付け蒸着法で製造される。この
うち、MCVD法は高品質の光ファイバを製造するのに
一般的に行われている方法で、高純度のガラス管を用い
て内付け蒸着及びオーバークラッディング(over-cladd
ing )工程によりプリフォームが製造される。
【0003】ところで、このMCVD法で必須的に用い
られるガラス管の作製方法としては、高純度で価格競争
力に優れるガラス管を作製できるゾル・ゲル法が知られ
ている。このゾル・ゲル法では、先ず、亀裂を防止する
ために発煙シリカ(fumed silica)微細粒子を水に分散
させて1次ゾルを形成し、この1次ゾルを1次ゲル化さ
せてから乾燥させる。そして、乾燥させた1次ゲルを粉
砕して粉末とし、これを熱処理して水に再分散させるこ
とにより2次ゾルを形成する。次いで、2次ゾルを再び
2次ゲル化させた後、乾燥させて焼結しガラス管とす
る。
【0004】このようなガラス管の製造工程で管状の湿
潤ゲルを乾燥させるためには、ゲルを型(mold)から分
離した後、恒温恒湿状態を維持しながら長時間の乾燥工
程を行って乾燥ゲルを成型する。この乾燥工程では円筒
状の主筒と、この主筒の上端開口を閉塞する上蓋と、主
筒の下端開口を閉塞する下蓋と、上蓋と下蓋の中心部位
に形成された固定孔にそれぞれ差し込まれ硬化したガラ
ス管を軸支する支持棒と、を型として用いており、下蓋
はゲルを受ける支持面が平面とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ゲル乾燥方法では管状のゲルの外側面と内側面とでは乾
燥収縮力に差があり15mm以上の厚みをもつ乾燥ゲル
を成型することは難しい。つまり、従来は管状の湿潤ゲ
ルを乾燥させるとき、主筒と支持棒を管状ゲルから取り
去るようにしているので、管状ゲルの外側と支持棒を抜
き去った後の内側とが乾燥外気と接することになり、管
状ゲルの内側と外側との双方向から乾燥が進行して乾燥
ゲルに亀裂が生じる可能性があった。また、この場合、
ゲルのうち外側面が収縮応力を受けてゲルを管状に成型
することは困難である。さらに、湿潤ゲルを恒温恒湿状
態を維持しながら長時間乾燥させるのが望ましいので、
コスト高となり、管状のゲルを長手方向に成長させるこ
とができないという問題が発生する。
【0006】また、乾燥させたゲルは僅かな衝撃でも亀
裂が生じ易く、光ファイバ製造用のガラス管としては少
なくとも約1mの長さが求められる。しかしながら、従
来の管状のガラス製造装置である型は下蓋の支持面が平
面なので、長手方向による湿潤ゲルの自重によるゲルの
下端における収縮力の不均衡により発生する応力を解消
することができない。そのため乾燥させたゲルに亀裂が
発生し、ゲルを長手方向へ成長させることができないこ
ともあり、光ファイバ製造用のガラス管として使用する
ことが困難である。
【0007】従って、本発明の目的は、湿潤ゲルの乾燥
時、ゲルの収縮によるゲルの応力を最少化して亀裂のな
い光ファイバ蒸着用の大型ガラス管を製造可能なゾル・
ゲル法による管状ガラス単一体の製造装置を提供するこ
とにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、湿潤ゲルの下
端部で作用する収縮力とゲルの自重を分散、減少させて
長手方向にゲルを成長させることを可能とするゾル・ゲ
ル法による管状ガラス単一体の製造装置を提供すること
にある。
【0009】さらに、本発明の目的は、管状の湿潤ゲル
の乾燥時、その乾燥を一方向のみに行い大型ガラス管を
製造することが可能なゾル・ゲル法による管状ガラス単
一体の製造方法を提供することにある。
【0010】他の本発明の目的は、ゲルの収縮をゲルの
外側から内側へ漸次乾燥させるように調整して乾燥時に
ゲルに発生する亀裂を防止できるゾル・ゲル法による管
状ガラス単一体の製造方法を提供することにある。
【0011】そして、本発明の他の目的は、光ファイバ
製造用のオーバークラッディング管を製造することがで
きるゾル・ゲル法による管状ガラス単一体の製造方法を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ため本発明は、ゾル過程、ゲル化過程及び乾燥過程を含
むゾル・ゲル法でガラス管を製造する装置について、主
筒と、この主筒の端部開口と嵌合着脱自在とされ嵌合時
に主筒内部を密閉する上蓋及び下蓋と、これら上蓋及び
下蓋それぞれに設けた固定孔に差し込まれて主筒内部で
ガラス管を軸支する支持棒と、を備え、該下蓋は、ゾル
・ゲル及びガラス管を受ける支持面がすり鉢状に傾斜さ
せてあることを特徴とする。
【0013】上記製造装置については、下蓋が固定孔に
通じる吸気口を備えると好ましい。
【0014】また、上記製造装置については下蓋の支持
面が固定孔に向けて約5〜45°の角度で下向き傾斜さ
せてすり鉢状とするとよい。
【0015】さらに上記製造装置の主筒、下蓋及び支持
棒は、ゾル・ゲル及びガラス管との接触面が平滑に形成
してあると好ましい。
【0016】上記製造装置の主筒、下蓋及び支持棒は、
ポリスチレン材質、ポリプロピレン材質、テフロン材質
又はスチール材質で形成されていると好ましい。
【0017】また、本発明は、上記目的を達成すべく上
記製造装置を用いて行うゾル・ゲル法によるガラス管の
製造方法を提供する。即ち、本発明の製造方法は、主筒
の端部開口に下蓋を嵌着し下蓋の固定孔に支持棒を差し
込み下蓋の吸気口を閉塞してからゾルを主筒内部に充填
する第1過程と、ゾル上に不混合性液体を充填して主筒
の端部開口に上蓋を嵌着する第2過程と、主筒内部でゾ
ルをゲル化させる第3過程と、ゲル化過程の終了後、上
蓋を分離し吸気口の閉塞を開放してから支持棒を取り除
く第4過程と、支持棒によりゲルに形成される孔に不混
合性液体を少量残留させた状態で吸気孔を再び閉塞する
第5過程と、ゲル孔の上端開口をシーリング材で密封す
る第6過程と、第6過程を経たゲルを乾燥させた後、主
筒を分離してゲルの収縮が終了するまで乾燥させる第7
過程と、第7過程を経たゲルからシーリング材と不混合
性液体を除去して管状の乾燥ゲルを形成する第8過程
と、を含むことを特徴とする。
【0018】上記製造方法に用いる不混合性液体として
は、例えば灯油のように水より比重が低い液体を用いる
と好ましい。
【0019】また、上記製造方法の第3過程について
は、1%以下の有機ポリマーをゾルに添加させると、ゲ
ル化の効果的な促進を図る上で効果的である。
【0020】さらに上記製造方法に用いるシーリング材
としては、ワックスペーパー、ラップフィルム又はビニ
ールを用いるのが好ましい。
【0021】また、本発明は上記製造方法について、第
8過程で得た乾燥ゲルに熱処理及び焼結処理を施して光
ファイバ製造用のオーバークラッディング管を形成する
過程をさらに含ませるようにしてもよい。即ち、この過
程は、より具体的には、第8過程で得た乾燥ゲルを約6
00〜900℃の温度で熱処理し、1300〜1450
℃の温度で焼結処理すると光ファイバ製造用のオーバー
クラッディング管を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい一実施形
態について添付図面を参照しつつ説明する。
【0023】図1は本実施形態によるゾル・ゲル法で管
状ガラス単一体を製造する装置の構成を示す分離斜視図
である。図2は本実施形態によるゾル・ゲル法で管状ガ
ラス単一体を製造する装置の内部構造を示す側断面図で
ある。
【0024】ゾル・ゲル法を用いて管状のガラス単一体
を製造する装置は上蓋10、下蓋26、主筒18及び支
持棒24で構成される。そして、表面が滑らかで肉厚が
厚いガラス管(thick wall tube)を成型できるように、
上蓋10、下蓋26、主筒18及び支持棒24は、ポリ
スチレン材質、ポリプロピレン材質、テフロン材質又は
スチール材とし、ゾル・ゲル、ガラス管と接触するそれ
らの表面は平滑に形成してある。
【0025】上蓋10は、主筒18の上端面20と接す
る大径上蓋部12と、主筒18に差し込まれる小径上蓋
部16とが同心状に一体として形成されてなるものであ
る。そして、大径上蓋部12と小径上蓋部16の中心に
は、支持棒24を差し込んで固定するための上側固定孔
14が形成してある。
【0026】主筒18は円筒状とされ、その内側はゾル
過程、ゲル化過程及び乾燥過程においてゾル状の発煙シ
リカ(fumed silica)が充填される管形成室22となっ
ている。
【0027】支持棒24は、ゲルが筒状に形成されるよ
うにロッド状とされ、主筒18の中心に位置するように
なっている。
【0028】下蓋26は、主筒18の管形成室22に差
し込まれる小径下蓋部28と、主筒18が取り付けられ
る大径下蓋部32とが同心状に一体形成されてなるもの
である。そして、大径下蓋部32と小径下蓋部28の中
心には、支持棒24を差し込んで固定するための下側固
定孔30が形成してある。
【0029】また、下蓋26の小径下蓋部28の上面に
は、5〜45°の角度で中心にかけてすり鉢状に傾斜す
る傾斜面28aが形成され、この傾斜によりゲル化過程
又は乾燥過程中にゲル100で発生する下方への収縮力
とゲル100の内側から外側へ発生する圧力とを最少化
させるようになっている。大径下蓋部32の周側面に
は、ゾルから成型された湿潤ゲルの乾燥後に支持棒24
を抜き取る際、ゲルの内部で真空が引かれて応力が発生
しないようにするための吸気孔34が下側固定孔30に
連通するように形成してある。この吸気口34は、通
常、キャップ36で塞がっている。
【0030】次に、上述した装置を用いて光ファイバ製
造用の大型ガラス管を製造する方法について説明する。
図2で示すように、まず、大径下蓋部32の吸気孔34
をキャップ36で塞いでから、下蓋26の中心に形成さ
れた下側固定孔30に支持棒24を差し込み、次いで主
筒18を大径下蓋部32の設置面32aに設置する。
【0031】そして、シリカと蒸留水を混合して得たゾ
ルを主筒18の管形成室22に一定の高さまで充填させ
る。次に、該蒸留水よりも比重が低く該蒸留水と混合さ
れない不混合性液体102をゾル100上へさらに充填
させて、ゾル100が外気と接触しないようにする。こ
の際、不混合性液体102としては灯油を用いることが
できる。
【0032】その後、上蓋10の下部に形成された小径
上蓋部16を主筒18の管形成室22に挿入させる。こ
のとき、大径上蓋部12は主筒18の上端面20に設置
されるとともに、支持棒24が上蓋10の上側固定孔1
4に挿入されるようになる。次に、主筒18の内部、即
ち管形成室22で24〜72時間かけてゾル100をゲ
ル状態とする。なお、このとき1%以下の有機ポリマー
を添加したり、ゾル100のpH量を調節したりして、
ゲル化を促進させるようにしてもよい。
【0033】このようなゲル化過程の後、上蓋10を分
離させる。次に、キャップ36を取り外して吸気孔34
を開き、支持棒24を徐々に上方へスライド分離させ
る。このスライド分離につれて吸気孔34を通じて第2
固定孔30へ外気が吸入されるので、ゲル100内部に
真空が引かれて応力がゲルに作用することはない。そし
て、支持棒24を完全に抜去すると、図3のように、不
混合性液体102がゲル孔106へ流入し、下側固定孔
30と吸気孔34を通じて外部へ排出される。この不混
合性液体102は、ゲル100の下端開口から約10m
m程度の高さ程度ゲル孔106内に残留する状態となる
まで排出させてからキャップ36で吸気孔34を再び塞
いで不混合性液体102の排出を止める。このように不
混合性液体102を残留させるのは、ゲル100の下端
と外気とを接触させないようにしてゲル100の下端を
乾燥収縮させないようにするためである。
【0034】次に、図3と図4のように、ゲル孔106
の上端開口をシーリング材104で密封させる。する
と、ゲル100は、シーリング材104によりゲル孔1
06の内側における収縮が防止され、外側から収縮する
のでゲル100のクラッキング現象が防止される。この
シーリング材104としては、ワックスペーパー、ラッ
プフィルムあるいはビニールを用いることができ、その
サイズはゲル孔106とその周囲を充分に取り囲むこと
のできる程度の大きさで形成する。
【0035】その後、所定時間の乾燥過程を行ってか
ら、下蓋26と湿潤ゲル100に対し主筒108を分離
させる。そして、そのまま3〜7日間乾燥させて、湿潤
ゲル100に亀裂が発生しない程度の強度をもたせるよ
うにする。その後、ゲル100の上端部に取り付けられ
たシーリング材104を除去し吸気孔102のキャップ
36を取り外して、ゲル孔106の内部に残留している
不混合性液体102を排出する。こうして下蓋26から
ゲル100を分離させれば、数十mm程度の厚さをも
ち、しかも亀裂のない管状の乾燥ゲル100を作製する
ことができる。
【0036】以上のように作製した乾燥ゲル100を光
ファイバ製造用として用いるときは、約600〜900
℃の温度で熱処理を行ってから、約1300〜1450
℃の温度で焼結すれば、光ファイバ製造用のオーバーク
ラッディング管として用いることが可能となる。
【0037】
【発明の効果】本発明の製造方法は、管状の湿潤ゲルを
乾燥させるとき、ゲルの収縮を外側から内側に向かうよ
うに乾燥を一方向のみに行うようにしているので、前記
収縮によりゲルに生じる応力を最少化して亀裂のない光
ファイバ蒸着用の大型ガラス管を製造することかでき
る。しかも、高純度の光ファイバ製造用のガラス管を成
型するのみならず、低コストを達成することができ、高
純度の大型単一体の製造分野にも応用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による製造装置の構成を示
す分離斜視図。
【図2】図1の製造装置を用いて行うゲル化過程を示す
側断面図。
【図3】図1の製造装置を用いて行う乾燥過程を示す側
断面図。
【図4】図3の平面図。
【符号の説明】
10 上蓋 12 大径上蓋部 14 上側固定孔 16 小径上蓋部 18 主筒 20 上端面 22 管形成室 24 支持棒 26 下蓋 28 小径下蓋部 30 下側固定孔 32 大径下蓋部 34 吸気口 100 ゾル、ゲ
ル 102 不混合性液体 104 シーリ
ング材 106 ゲル孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 全 明▲じゅん▼ 大韓民国慶尚北道浦項市南區芝谷洞勝利ア パート5棟903号

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾル過程、ゲル化過程及び乾燥過程を含
    むゾル・ゲル法でガラス管を製造する装置において、 主筒と、この主筒の端部開口と嵌合着脱自在とされ嵌合
    時に主筒内部を密閉する上蓋及び下蓋と、これら上蓋及
    び下蓋それぞれに設けた固定孔に差し込まれて主筒内部
    でガラス管を軸支する支持棒と、を備え、該下蓋は、ゾ
    ル・ゲル及びガラス管を受ける支持面がすり鉢状に傾斜
    させてあることを特徴とする製造装置。
  2. 【請求項2】 下蓋は、固定孔に通じる吸気口を備える
    請求項1に記載の製造装置。
  3. 【請求項3】 下蓋の支持面は、固定孔に向けて約5〜
    45°の角度で下向き傾斜させてすり鉢状としてある請
    求項1又は請求項2に記載の製造装置。
  4. 【請求項4】 主筒、下蓋及び支持棒は、ゾル・ゲル及
    びガラス管との接触面が平滑に形成してある請求項1〜
    請求項3何れか1項に記載の製造装置。
  5. 【請求項5】 主筒、下蓋及び支持棒は、ポリスチレン
    材質、ポリプロピレン材質、テフロン材質又はスチール
    材質で形成される請求項1〜請求項4の何れか1項に記
    載の製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5に記載の製造装置を
    用いて行うゾル・ゲル法によるガラス管の製造方法であ
    って、 主筒の端部開口に下蓋を嵌着し下蓋の固定孔に支持棒を
    差し込み下蓋の吸気口を閉塞してからゾルを主筒内部に
    充填する第1過程と、 ゾル上に不混合性液体を充填して主筒の端部開口に上蓋
    を嵌着する第2過程と、 主筒内部でゾルをゲル化させる第3過程と、 ゲル化過程の終了後、上蓋を分離し吸気口の閉塞を開放
    してから支持棒を取り除く第4過程と、 支持棒によりゲルに形成される孔に不混合性液体を少量
    残留させた状態で吸気孔を再び閉塞する第5過程と、 ゲル孔の上端開口をシーリング材で密封する第6過程
    と、 第6過程を経たゲルを乾燥させた後、主筒を分離してゲ
    ルの収縮が終了するまで乾燥させる第7過程と、 第7過程を経たゲルからシーリング材と不混合性液体を
    除去して管状の乾燥ゲルを形成する第8過程と、を含む
    ことを特徴とするゾル・ゲル法によるガラス管の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 不混合性液体として水より比重が低い液
    体を用いる請求項6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 不混合性液体は灯油である請求項6に記
    載の製造方法。
  9. 【請求項9】 第3過程で1%以下の有機ポリマーをゾ
    ルに添加させる請求項6〜請求項8の何れか1項に記載
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 シーリング材としてワックスペーパ
    ー、ラップフィルム又はビニールを用いる請求項6〜請
    求項9の何れか1項に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 第8過程で得た乾燥ゲルに熱処理及び
    焼結処理を施して光ファイバ製造用のオーバークラッデ
    ィング管を形成する過程をさらに含む請求項6〜請求項
    10の何れか1項に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 第8過程で得た乾燥ゲルは、約600
    〜900℃の温度で熱処理され、1300〜1450℃
    の温度で焼結処理された後、光ファイバ製造用のオーバ
    ークラッディング管となる請求項11に記載の製造方
    法。
JP10058664A 1997-03-10 1998-03-10 ゾル・ゲル法を用いた管状ガラス単一体の製造装置及び方法 Expired - Fee Related JP2891984B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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