JPH10250024A - 化粧シート、木質化粧材、及び金属化粧材 - Google Patents

化粧シート、木質化粧材、及び金属化粧材

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JPH10250024A
JPH10250024A JP7891697A JP7891697A JPH10250024A JP H10250024 A JPH10250024 A JP H10250024A JP 7891697 A JP7891697 A JP 7891697A JP 7891697 A JP7891697 A JP 7891697A JP H10250024 A JPH10250024 A JP H10250024A
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JP
Japan
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sheet
decorative
resin
olefin
layer
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JP7891697A
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Inventor
Takeshi Yamanaka
剛 山中
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン系樹脂からなる基材シートと印刷
層との間の密着性に優れた化粧シートを提供する。 【解決手段】 オレフィン系樹脂を主成分とする基材シ
ート2と、該基材シート2の表面側に設けられた印刷層
3と、該印刷層3の表面側に設けられた透明保護層5と
からなる化粧シート1において、基材シート2と印刷層
3との間にアクリル酸エステル・エチレン・無水マレイ
ン酸の3元共重合体を主成分とする組成物から形成され
た接着性層4を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内装、建
具の表面化粧、車両内装の表面化粧等に利用可能な化粧
シート、木質化粧材、金属化粧材等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基材シートの表面に熱可塑性
樹脂からなる透明保護層を設けた化粧シートが公知であ
る。例えば特開昭51−34967号公報には、塩化ビ
ニル系樹脂又はオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂を溶
融状態とした後、任意模様を印刷した紙、不織布等の多
孔性基材の表面に重ね押圧し該基材に上記熱可塑性樹脂
を浸透させてなる化粧シートが開示されている。
【0003】また近年、塩化ビニル樹脂を用いない化粧
シートが提案されている。このような化粧シートとして
例えば、隠蔽性を有するオレフィン系樹脂よりなる基材
シートの表面に、絵柄インキ層、接着剤層、熱可塑性透
明エラストマーフィルム層を順次積層し、積層と同時に
エンボス加工によるエンボス模様を施してなるエンボス
化粧シート(特開平6−79830号公報)や、隠蔽性
を有するオレフィン系樹脂よりなる基材シート上に絵柄
インキ層を設け、オレフィン系の透明樹脂を溶出して積
層すると同時にエンボス凹部を設け、該エンボス凹部を
着色インキで充填してなるワイピング化粧シート(特開
平6−79850号公報)等が提案されている。
【0004】しかしながら、上記化粧シートは、基材シ
ートとしてオレフィン系樹脂を用いた場合、基材シート
と印刷層との間の密着性が低く剥離し易いという問題が
あった。そこで、オレフィン系樹脂からなる基材シート
に対する印刷層の接着性を改良するために、プライマー
を用いて基材シートの表面を処理した後、印刷層を設け
た化粧シートとすることが試みられた。上記プライマー
としては、例えばアクリルウレタン、ポリエステルウレ
タン、塩素化ポリプロピレン等の樹脂が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
基材シート表面をプライマー処理してなる化粧シート
は、プライマーの塗布後に養生時間が必要であり作業性
が低いことや、初期の密着性が良好であったとしても、
耐候密着性が得られない等の問題があった。
【0006】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めのものであり、印刷層と透明保護層との間の密着性が
良好であり、且つ密着性を向上させる処理が容易で作業
性に優れた化粧シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)オレフ
ィン系樹脂を主成分とする基材シートと、該基材シート
の表面側に設けられた印刷層と、該印刷層の表面側に設
けられた透明保護層とからなる化粧シートにおいて、基
材シートと印刷層との間にアクリル酸エステル・エチレ
ン・無水マレイン酸の3元共重合体を主成分とする組成
物から形成された接着性層が設けられていることを特徴
とする化粧シート、(2)アクリル酸エステル・エチレ
ン・無水マレイン酸の3元共重合体を主成分とする組成
物に、イソシアネート、エポキシ、シランカップリング
剤等の接着増強剤が含有せしめられている上記(1)記
載の化粧シート、(3)上記(1)又は(2)記載の化
粧シートを木質基材に積層してなる木質化粧材、(4)
上記(1)又は(2)記載の化粧シートを金属基材に積
層してなる金属化粧材、を要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき説明
する。図1に示すように本発明化粧シート1は、オレフ
ィン系樹脂からなる基材シート2と、該基材シート2の
表面側に設けられた印刷層3と、該印刷層の表面側に設
けられた透明保護層5とを有し、上記印刷層3と基材シ
ート2との間に、基材シート2に対する印刷層3の密着
性を改良するためのアクリル酸・エチレン・無水マレイ
ン酸の3元共重合体を主成分とする組成物を用いて形成
された接着性層4が設けられて構成される。尚、図1に
おいて6はOP層である。
【0009】基材シート2は、(a)オレフィン系樹脂
フィルム又はシート(以下本発明においてシートと言う
場合、フィルムも含む)、或いは(b)紙等の繊維質シ
ートが用いられる。
【0010】(a)オレフィン系樹脂シートは、オレフ
ィン系樹脂を主成分とするものであり、オレフィン系樹
脂、またはオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる
シートが挙げられる。オレフィン系樹脂は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、
エチレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・ブテン−
1共重合体、ポリメチルペンテン等が挙げられる。これ
らの樹脂は単独でも、2種以上混合しても良い。オレフ
ィン系熱可塑性エラストマーは以下に挙げる〜の6
種類がある。
【0011】(A)ソフトセグメントとしてのオレフ
ィン系エラストマーと、(B)ハードセグメントとして
のオレフィン系樹脂を単純ブレンドしたもの。具体的に
はオレフィン系樹脂として、前記したオレフィン系樹脂
が挙げられる。上記オレフィン系樹脂シートに用いるポ
リエチレンは、高密度ポリエチレンが好ましく、比重が
0.94〜0.96のポリエチレンであって、低圧法で
得られる結晶化度が高く分子に枝分かれ構造の少ない高
分子を用いるのがより好ましい。
【0012】オレフィン系エラストマーとしては各種ゴ
ム類が挙げられ、ゴム類としては、ジエン系ゴム、水素
添加ジエン系ゴム等であるが、中でも水素添加ジエン系
ゴムが好ましい。
【0013】水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム分
子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させ
てなるもので、オレフィン系樹脂の結晶化を抑え、柔軟
性、透明性を向上させる。ジエン系ゴムは具体的には、
イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピ
レン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエン
ゴム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレン・
ブタジエンゴム等が挙げられる。本発明の目的からは、
特にスチレン・ブタジエンゴムが好ましい。オレフィン
エラストマーとしては、2種類又は3種類以上のオレフ
ィンと共重合しうるポリエンを少なくとも1種加えた弾
性共重合体であり、オレフィンはエチレン、プロピレ
ン、α−オレフィン等が使用され、ポリエンとしては、
1,4ヘキサジエン、環状ジエン、ノルボルネン等が使
用される。好ましいオレフィン系共重合体ゴムとして
は、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレ
ン−プロピレン−非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジ
エン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分とする弾性共
重合体が挙げられる。添加量としては、オレフィン系樹
脂100重量部に対し、1〜90重量部程度とする。1
重量部未満だと、ゴム添加による弾性、伸び率、耐衝撃
性が不足し、Vカット加工、絞り加工等の折り曲げ加工
時に亀裂、割れを生じ易くなる。又、90重量部以上だ
と、弾性、及び伸び率が大きくなりすぎ、印刷時の検討
合わせが不良になり好ましくない。また、オレフィン系
エラストマーとして、後述するから等のオレフィン
系熱可塑性エラストマーを用いてもよい。
【0014】特公平6−23278号公報記載の、
(A)数平均分子量Mnが25000以上、且つ重量平
均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn≦7
の沸騰ヘプタン可溶ポリプロピレン10〜90重量%
(ソフトセグメント)と、(B)メルトインデックスが
0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピ
レン90〜10重量%(ハードセグメント)との混合物
からなる軟質ポリプロピレン。
【0015】特公昭53−21021号公報記載の如
き、(A)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチル
ペンテン等のオレフィン系重合体(結晶性高分子)をハ
ードセグメントとし、これに(B)部分架橋したエチレ
ン・プロピレン共重合体ゴム、不飽和エチレン・プロピ
レン・非共軛ジエン3元共重合体ゴム等のモノオレフィ
ン共重合体ゴムをソフトセグメントとし、これらを均一
に配合し、混合してなるオレフィン系エラストマー。上
記A成分(オレフィン重合体)とB成分(モノオレフィ
ンゴム)との配合比率は、A/B=50/50〜10/
90の割合で混合する。
【0016】特公昭53−34210号公報等記載の
如き、(A)オレフィン共重合体(結晶性、ハードセグ
メント)と、(B)未架橋モノオレフィン共重合体ゴム
(ソフトセグメント)と、架橋剤とを混合し、加熱し剪
断応力を加えつつ動的に部分架橋させてなるオレフィン
系エラストマー。配合比率(A/B)は、40/60〜
20/80である。
【0017】特公昭56−15741号公報等に記載
の如き、(a)アイソタクチックポリプロピレン、プロ
ピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン1共重
合体等の、ペルオキシドと混合・加熱すると分子量を減
じ、流動性を増すペルオキシド分解型オレフィン重合体
(ハードセグメント)と、(b)エチレン・プロピレン
共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・非共軛ジエン3
元共重合体ゴム等のペルオキシドと混合加熱することに
よ、架橋して流動性が減じるペルオキシド架橋型モノオ
レフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)、(c)ポ
リイソブチレン、ブチルゴム等のペルオキシドと混合・
加熱しても架橋せず、流動性が不変の、ペルオキシド非
架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流動性改質成
分)、及び(d)パラフィン系、ナフテン系、芳香族系
等の鉱物油系軟化剤とを混合し、有機ペルオキシドの存
在下で動的に熱処理してなるオレフィン系エラストマ
ー。配合比率は、(a)が90〜40重量部、(b)が
10〜60重量部、(c)及び(d)が5〜100重量
部となる。
【0018】特開平2−139232号公報に記載の
如き、エチレン・スチレン・ブチレン共重合体からなる
オレフィン系エラストマー。
【0019】また、所望により、着色剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡
剤等が添加される。
【0020】基材シート2は顔料又は染料からなる着色
剤を添加して着色するのが好ましい。用途に応じて着色
透明又は不透明(隠蔽性)着色とする。基材シート2の
着色は一般的には被着体の表面を隠蔽することが可能な
ことから着色不透明が好ましい。上記顔料としては、チ
タン白、カーボンブラック、群青、弁柄、黄鉛等の無機
顔料、キナクリドン、イソインドリン、フタロシアニン
ブルー、アニリンブラック等の有機顔料等が挙げられ
る。
【0021】また、必要に応じて無機充填剤を添加して
もよく、炭酸カルシウム、シリカ(二酸化珪素)、アル
ミナ(酸化アルミニウム)、硫酸バリウム、クレー、タ
ルク等の粉末が挙げられる。
【0022】熱安定剤は、フェノール系、サルファイト
系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系
等公知のものであり、熱加工時の熱変色等の劣化の防止
性をより向上させる場合に用いられる。難燃剤としては
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粉末が挙
げられる。
【0023】紫外線吸収剤、光安定剤は、樹脂に、より
良好な耐候性(耐光性)を付与するためのものであり、
その添加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常0.01
〜0.15重量%程度である。一般的には紫外線吸収剤
と光安定剤とを併用するのが好ましい。紫外線吸収剤と
しては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチ
ル酸エステル等の有機物、又は0.2μm径以下の微粒
子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物
を用いることができる。光安定剤としては、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピベリジニル)セバケ
ート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジ
ン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用いることが
できる。
【0024】各層間の密着強度は紫外線により経時的に
劣化するため、製造時に化粧シートとしての初期密着強
度を確保するだけでは不十分であり、ウエザ・オ・メー
ター2000時間(ブラックパネル63℃)照射後にお
いてもなおかつ化粧シートとして十分な密着強度をもた
せるためには、透明樹脂層に紫外線吸収剤を添加すると
よい。この紫外線吸収剤としては、種々の検討の結果、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.1重量%以上
添加するか、或いはヒンダードアミン系紫外線吸収剤を
0.1重量%以上添加するとよい。
【0025】さらに本発明化粧シートの基材シートとし
て好ましいものは、高密度ポリエチレン樹脂、熱可塑性
エラストマー、着色剤、及び無機充填剤からなるシート
が挙げられる。上記ポリエチレンとしては、比重が0.
94〜0.96のポリエチレンであって、低圧法で得ら
れる結晶化度が高く分子に枝分かれ構造の少ない高分子
を用いるのがより好ましい。また、上記熱可塑性エラス
トマーとしては、ジエン系ゴム、水素添加ジエンゴム、
オレフィンエラストマー等が挙げられる。熱可塑性エラ
ストマーの添加量としては、基材シート中に10〜60
重量%、好ましくは30重量%程度である。10重量%
より低いと一定荷重時伸度の変化が急峻になり過ぎ、ま
た破断時伸度、耐衝撃性の低下が生じ、60重量%より
高いと透明性、耐候性及び耐クリープ性の低下が生じ
る。上記無機充填剤としては、前記したものと同様のも
のが用いられ、基材シート中に5〜60重量%程度、好
ましくは30重量%程度添加される。添加量が5重量%
より低いと耐クリープ変形性、及び易接着性の低下が生
じ、60%より高いと破断時伸度及び耐衝撃性の低下が
生じる。着色剤としては、前記したものと同様のものが
用いられる。
【0026】基材シート2に用いられるオレフィン系樹
脂シートは、上記材料をブレンドしたものをカレンダー
製法等の常用の方法により製膜することで得られる。オ
レフィン系樹脂シートからなる基材シートの場合の厚み
は、50〜200μm程度、より好ましくは、100μ
m程度に形成される。
【0027】基材シート2に用いられる(b)繊維質シ
ートは、坪量50〜150g/m2程度の紙、織布、又
は不織布からなるシート等が挙げられる。その厚みは5
0〜300μm程度の範囲から選択することができる。
繊維質シートを構成する繊維質素材は、セルロースパル
プ、麻、木綿、ナイロン等の有機質系の合成又は人造繊
維、石綿、硝子、石英、カーボン、チタン酸カリウム等
からなる無機質系の繊維が挙げられる。尚、セルロース
パルプ繊維を用いた繊維質基材シートは、いわゆる
「紙」であり、具体的には、上質紙、クラフト紙、和紙
等が挙げられる。
【0028】基材シート2が繊維質シートの場合の難燃
処理は、水酸化アルミニウム粉末、又はアジリジニル・
ホスフィン・オキシド等の燐酸化合物等の難燃剤を混抄
する等して処理できる。
【0029】また基材シート2は表面にエンボス加工等
の装飾処理を施してもよい。エンボス加工は、基材シー
トの樹脂を加熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、
冷却固定するもので、公知の枚葉、あるいは輪転式のエ
ンボス機が用いられる。エンボスの凹凸形状は、木目導
管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクス
チュア、梨目、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。
更に必要に応じ上記凹凸模様の凹部にワイピング法等に
より着色インキを充填してもよい。
【0030】また基材シート2の表面には、樹脂溶液を
塗布して易接着層を形成したり、コロナ放電処理、プラ
ズマ処理等を行って、易接着処理を施してもよい。易接
着層(プライマー層或いはアンカー層とも言う)の樹脂
としては、アクリル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリエステル、ポリウレタン、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化ポリエチレン等が用いられるが、特にポリウ
レタンが好ましい。
【0031】印刷層3は、絵柄印刷、着色印刷等によ
り、接着性層4の上に形成される。印刷層3は具体的に
は顔料添加による着色(透明又は不透明)の模様又はベ
タ印刷等であり、グラビア印刷、オフセット印刷、シル
クスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等の公知
の印刷法を用い、インキ(或いは塗料)にて形成する。
印刷層3の模様としては、木目模様、石目模様、布目模
様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、等がある。印
刷層3に用いられるインキは、バインダーとして、塩素
化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリ
オレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、
酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロ
ース系樹脂等を用い、1種又は2種以上混合して用い
る。またこれに顔料等を添加したものでもよい。印刷層
3は基材シート2表面の全面に設けても部分的に設けて
も何れでもよい。印刷層のバインダーはポリウレタンが
好ましい。
【0032】接着性層4は、アクリル酸エステル・エチ
レン・無水マレイン酸の3元共重合体を主成分とし、そ
の他の樹脂や添加剤等を混合・分散してなる組成物によ
り、基材シート2の表面(未処理表面或いは易接着処理
した表面)に塗工等の手段を用いて形成され、基材シー
ト2と印刷層3との間に介在し、この両層の密着性が改
良される。具体的な接着性層4の形成手段としては、接
着性層の組成物を溶融した状態として、ECコート法を
用いて基材シートの表面にTダイ等から押出した後冷却
して形成する方法、上記の組成物を溶剤中に分散させて
塗工組成物を調整し、公知の塗工方法で塗工し乾燥して
形成する方法等を用いることができる。接着性層4の厚
みは、1〜20μmが好ましく、より好ましくは2〜5
μmである。
【0033】接着性層4の組成物の主成分となるアクリ
ル酸エステル・エチレン・無水マレイン酸の3元共重合
体は、エチレンとアクリル酸エステルと無水マレイン酸
の重合によって得られ、各成分の組成の相違によって物
性が異なる。アクリル酸エステル成分が増えると柔軟に
なる。アクリル酸エステル成分の含有量は、5〜40重
量%が好ましい。上記アクリル酸エステルは具体的に
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等が挙げられ
る。また無水マレイン酸成分が増えると極性が高くな
り、密着性が良好となる。無水マレイン酸成分の含有量
は0.1〜5重量%が好ましい。
【0034】接着性層4を形成する組成物中の、アクリ
ル酸エステル・エチレン・無水マレイン酸の三元共重合
体の含有量は、組成物の固形分中の50重量%以上含有
されていればよく、密着性を低下させない範囲で他の樹
脂、接着増強剤等の添加剤を含有せしめることができ
る。接着増強剤としてはイソシアネート、エポキシ、シ
ランカップリング材等が挙げられる。
【0035】例えばイソシアネートは、分子中に2個以
上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用
いられる。例えば、2−4トリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、4−4ジフェニルメタン
ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いはヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加
ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族イソシア
ネート、或いは上記ジイソシアネートのトリメチロール
プロパン付加物等のポリイソシアネートが用いられる。
インキへのイソシアネートの添加量は、組成物中(固形
分)の5〜20重量%となるように添加するのが好まし
く、更に好ましくは5〜15重量%である。
【0036】接着性層4の組成物に添加する樹脂として
は、ポリウレタン、アクリル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリエステル、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン等が挙げられる。また、他の添加剤とし
ては、顔料又は染料等の着色剤、充填剤、発泡剤、難燃
剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0037】透明保護層5は、オレフィン系樹脂を主成
分とするものが好ましく用いられる。透明保護層5は、
上記の印刷層3の表面に、溶融した状態の樹脂をECコ
ート法を用いたラミネート、また予めシート状に形成さ
れたものを2液硬化型ポリウレタン、ポリエステル樹脂
等の接着剤を用いたドライラミネート、加熱プレスで融
着させる熱ラミネート等の方法で貼り合わせる等の手段
で、基材シート2の表面側に積層される。透明保護層5
の厚みは、10〜500μm程度に形成され、好ましく
は10〜100μmである。透明保護層として予め製膜
されたシートを張り合わせて用いる場合、該シートは延
伸シート、未延伸シートのいずれでも使用可能である
が、Vカット加工等の成形適性が良好なことからは、未
延伸シートが好ましい。
【0038】透明保護層5は、オレフィン系樹脂を主成
分とするものであり、上記の印刷層3の表面に、溶融し
た状態の樹脂をECコート法を用いたラミネート、また
予めシート状に形成されたものを2液硬化型ポリウレタ
ン、ポリエステル樹脂等の接着剤を用いたドライラミネ
ート、加熱プレスで融着させる熱ラミネート等の方法で
貼り合わせる等の手段で、基材シート2の表面側に積層
される。透明保護層5の厚みは、10〜500μm程度
に形成され、好ましくは10〜100μmである。透明
保護層として予め製膜されたシートを張り合わせて用い
る場合、該シートは延伸シート、未延伸シートのいずれ
でも使用可能であるが、Vカット加工等の成形適性が良
好なことからは、未延伸シートが好ましい。
【0039】透明保護層5は、オレフィン系樹脂を主成
分とするものであり、オレフィン系樹脂、または、オレ
フィン系熱可塑性エラストマーからなるシートが挙げら
れ、前記したオレフィン系樹脂、オレフィン系熱可塑性
エラストマーと同様のものが挙げられる。また、所望に
より着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯
電防止剤、難燃剤、発泡剤等が添加される。透明保護層
は、顔料又は染料からなる着色剤を添加して着色しても
良いが、透明着色とする。各種添加剤の具体例は、前記
したものと同様である。
【0040】また好ましい透明保護層5として、アイソ
タクチックポリプロピレンとアクタチックポリプロピレ
ンとの混合系からなる、複合立体構造を有する無色又は
着色透明な軟質ポリプロピレン系樹脂からなるシートが
ある。このポリプロピレン系樹脂は具体的には、(A)
(イ)マグネシウム、チタン、ハロゲン原子及び電子供
与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(ロ)有
機アルミニウム化合物、及び(ハ)一般式〔化1〕
【化1】 (式中のR1 は炭素数1〜20のアルキル基、R2 は炭
素数1〜10の炭化水素基、水酸基又はニトロソ基、m
は1〜6の整数、nは0又は1〜(6−m)の整数であ
る)で表されるアルコキシ基含有芳香族化合物の組合わ
せからなる触媒の存在下、プロピレンを重合させること
により得られる、数平均分子量(Mn)が25,000
以上で、且つ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)が7以下の沸騰ヘプタン
可溶性ポリプロピレン(アタクチックポリプロピレン)
10〜90重量%と、(B)メルトインデックスが0.
1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピレン
(アイソタクチックポリプロピレン)90〜10重量%
とからなる軟質ポリプロピレン樹脂組成物が挙げられ
る。
【0041】上記軟質ポリプロピレン樹脂組成物は、破
断伸び(Tb )が400%以上、好ましくは500〜7
00%、100%伸長後の残留伸び(PS100 )が80
%以下、好ましくは50〜75%、及び破断時応力(M
B )と降伏時応力(MY )との比(MB /MY )が1.
0以上、好ましくは1.5〜3.5の範囲にあることが
望ましい。
【0042】上記軟質ポリプロピレン樹脂組成物におい
ては、(A)成分のアタクチックポリプロピレンとし
て、沸騰ヘプタンに可溶性であって、数平均分子量(M
n)が2,5000以上、好ましくは30,000〜6
0,000の範囲にあり、かつ重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが7以下、好
ましくは2〜6の範囲にあるものが用いられる。このM
nが25,000未満のものやMw/Mn比が7を超え
るものでは得られる樹脂における該アタクチックポリプ
ロピレンの力学的特性への寄与効果が十分に発揮され
ず、得られる樹脂の破断時応力(MB )と降伏時応力
(MY )との比が1.0未満になったり、100%伸長
後の残留伸び(PS100 )が80%を超えたりして、望
ましくない。
【0043】上記(A)成分のアタクチックポリプロピ
レンはプロピレンの単独重合体であってもよいし、プロ
ピレン単位と40重量%以下、好ましくは30重量%以
下の他の炭素数2〜30のα−オレフィン単位とを含有
するプロピレン共重合体であってもよい。また、このア
タクチックポリプロピレンは1種用いてもよいし、2種
以上組み合わせて用いてもよい。このような(A)成分
のアタクチックポリプロピレンは公知の方法(特開昭6
3−243106号公報等)によって製造することがで
きる。
【0044】上記軟質ポリプロピレン樹脂組成物におい
ては、(B)成分として、メルトインデックス(MI)
が0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性の結晶性
アイソタクチックポリプロピレンが用いられる。このメ
ルトインデックスが0.1g/10分未満では溶融特性
が低く、シート成形が困難になるし、4g/10分を超
えると機械的強度が不充分となってVカット加工が良好
に行えなくなる虞れがある。上記(B)成分のアイソタ
クチックポリプロピレンは、アイソタクチックの立体規
則性を有するプロピレン単独重合体であってもよいし、
該立体規則性を有するプロピレンと他のα−オレフィン
との共重合体であってもよい。このα−オレフィンとし
ては炭素数2〜8のもの、例えばエチレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などが
好ましく、中でもエチレン及びブテン−1が好適であ
る。また該共重合体としては、前記の他のα−オレフィ
ン単位を通常40重量%以下、好ましくは30重量%以
下含有するブロック共重合体やランダム共重合体が用い
られる。
【0045】この(B)成分のアイソタクチックポリプ
ロピレンの好ましいものとしては、プロピレン単独重合
体、及びエチレン単位1〜30重量%、好ましくは3〜
25重量%を含有するプロピレンとエチレンとのランダ
ム共重合体又はブロック共重合体が挙げられる。このよ
うなアイソタクチックポリプロピレンの製造は、従来の
結晶性ポリプロピレンの製造と同様に行うことができ
る。
【0046】上記軟質ポリプロピレン樹脂組成物におい
ては、この(B)成分のアイソタクチックポリプロピレ
ンは1種用いてもよいし、2種以上を組合わせてもよ
い。また、前記(A)成分のアタクチックポリプロピレ
ンと(B)成分のアイソタクチックポリプロピレンは、
(A)成分の含有量が10〜90重量%、好ましくは2
5〜80重量%で、(B)成分の含有量が90〜10重
量%、好ましくは75〜20重量%になるような割合で
用いられる。該(A)成分の含有量が10重量%未満で
は、樹脂の降伏時応力(MY )が大きくなりすぎて、破
断時応力(MB )と降伏時応力(MY )との比MB /M
Y 比が1.0未満となり、かつ100%伸長後の残留伸
び(PS100 )も80%より大きくなってしまう。一方
含有量が90重量%を超えると破断時応力(MB )が小
さくなりすぎて、該MB /MY 比が1.0未満となり、
かつ機械的強度が低下する虞れがある。
【0047】また、透明保護層5の表面又は裏面には必
要に応じて装飾処理を施してもよい。装飾処理は基材シ
ート2の装飾処理と同様の手段を用いることができる。
例えば透明保護層5の表面にエンボス加工、ヘアライン
加工等による凹凸模様を賦形する。装飾処理は透明保護
層5の全面にわたっても或いは部分的でもいずれでもよ
い。
【0048】また透明保護層5の表面には、表面の保護
と艶を調整する目的で、OP層6を設けることができ
る。OP層6は塩素化ポリオレフィン、2液硬化ポリウ
レタン、電離放射線硬化性樹脂等が用いられる。また、
OP層6を艶消しにする場合は、艶消(光拡散)剤を添
加する。艶消剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、ア
ルミナ、硫酸バリウム、ウレタン樹脂ビーズ、ポリカー
ボネート樹脂ビーズ等の粒径1〜30μm程度の微粒子
が用いられる。OP層は1〜100μm程度に形成され
る。
【0049】化粧シートを建築内外装用、建具・家具等
の表面化粧用、車両内装用等に用いる場合は、下記
(1)〜(9)の機能を備えているのがより好ましい。 (1)ポリ塩化ビニル並みの熱成形性。特に温度変化に
伴う一定荷重時伸度の変化がポリ塩化ビニルとほぼ同等
の緩やかで連続的に変化する特性をそなえていること。
また、加熱→冷却に伴って、強度低下等の材料力学的特
性の劣化が生じないこと。 (2)耐クリープ性が良好なこと。外装材や内装材には
建具や家具による定荷重が長時間かけられる場合が多
く、クリープ変形が生じると、荷重部分がめくれたり剥
がれたりする。従って、極力クリープ変形が生じない材
料であることが好ましい。 (3)耐寒折り曲げ強度が良好なこと。寒冷時にVカッ
ト加工等の折り曲げ加工を行うと応力緩和が不充分な場
合は、折り曲げ部に白化、亀裂、破断等が生じ易くな
る。 (4)耐有機溶媒性が良好なこと。化粧シートと被着体
を接着する接着剤中の溶剤により化粧シートが膨潤・変
形するのを防止できる。多層構造の化粧シートを得る場
合も同様である。 (5)破断時伸度、耐衝撃強度が高いこと。Vカット加
工時の折り曲げ部の亀裂を防止するための特性である。 (6)適度な曲げ弾性率を持つこと。曲げ加工部での化
粧シートの追従性が十分となる。 (7)透明性が良好であること。 (8)エンボス加工等に伴う加熱と冷却が加わっても再
結晶による白化、濁りを生じないこと。 (9)耐候性に優れること。
【0050】上記の特性を満足するための好ましい基材
シート及び透明保護層の材質は、基材シートとしては、
高密度ポリエチレン樹脂等のポリエチレン系樹脂、熱可
塑性エラストマー、着色剤、及び無機充填剤からなるシ
ートが挙げられ、また、透明保護層としてはアイソタク
チックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンと
の混合系からなる複合立体構造を有する無色又は着色透
明な軟質ポリプロピレン系樹脂シートが挙げられる。
【0051】図2は化粧材の1例を示す縦断面図であ
る。上記化粧シート1は、図2に示すように他の被着体
(裏打材)7に積層して、化粧材8として構成される。
裏打材は、各種素材の平板状、曲面板等の板状材、シー
ト、立体形状物等の各種形状、材質が用いられる。木質
板材に積層した場合は木質化粧材として、金属板材に積
層した場合は金属化粧材として用いられる。また、化粧
シート1は各種被着体に積層し、所定の成形加工等を施
して、各種の用途に用いられる。
【0052】被着体7への化粧シート1の積層方法は、
例えば接着剤を間に介して板状基材に加圧ローラーで
加圧して積層する方法、特公昭50−19132号公
報又は特公昭43−27488号公報等に記載されてい
る如き、化粧シートを射出成形型の雌雄両金型間に挿入
して、両金型を閉じ、雄型のゲートから溶融樹脂を射出
充填した後、冷却して樹脂成形品の成形と同時にその表
面に化粧シートを積層接着する、所謂射出成形同時ラミ
ネート方法、特公昭56−45768号公報又は特公
昭60−58014号公報等に記載の如き、成形品の表
面に化粧シートを間に接着剤を介して対向乃至は載置
し、成形品側からの真空吸引による圧力差により化粧シ
ートを成形品表面に積層する、所謂真空プレス積層方
法、特公昭61−5895号公報、又は特公平3−2
666号公報等に記載の如き、円柱、多角柱等の柱状基
材の長軸方向に、化粧シートを間に接着剤層を介して供
給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体
を構成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して
積層してゆく、所謂ラッピング加工方法等が挙げられ
る。本発明の化粧シート1を表面化粧層として有する立
体物品を得るには、上記ラッピング加工法、射出成形同
時ラミネート法、真空成形同時ラミネート法等が好まし
い。
【0053】本発明の化粧シート、木質化粧材、及び金
属化粧材等の用途としては、壁、天井、床等建築物の内
装、窓枠、扉、手摺等の建具の表面化粧、家具又は弱電
・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動車、電車等
の車両内装、航空機内装、窓硝子の化粧等が挙げられ
る。
【0054】
【実施例】
実施例1 基材シートとしてタツノ化学(株)製「タフパー」10
0μmを使用し、この基材シートの片面にコロナ処理を
施した後グラビア印刷法によりアクリル酸エステル・エ
チレン・無水マレイン酸の3元共重合体を主成分とする
インキ層を10μm積層する。ついで、グラビア印刷法
により絵柄インキ(株式会社昭和インキ工業所製「化
X」)を使用して木目印刷を施し、その上にアクリルウ
レタン系POをコーティングして化粧シートを得た。
【0055】実施例2 結晶性ランダムポリオレフィンのペレットを用い、90
μmの厚みになるようにシートを成形して基材シートを
得た。得られた基材シートにコロナ処理を施した後グラ
ビア印刷法によりアクリル酸エステル・エチレン・無水
マレイン酸の3元共重合体を主成分とするインキ層を積
層する。ついでグラビア印刷法により絵柄インキ(株式
会社昭和インキ工業所製「化X」)を使用して木目模様
を施し、更に該木目模様の上から加熱溶融ラミ法を用い
てアクリルフィルムを張り合わせる。その上にアクリル
ウレタン系OPA グラビア印刷法で塗布する。
【0056】実施例3 基材としてタツノ化学(株)製「タフパー」100μm
を使用し、この基材シートの片面にコロナ処理を施した
後、グラビア印刷法により該処理面にアクリル酸エステ
ル・エチレン・無水マレイン酸の3元共重合体を主成分
とするインキ層を10μm積層する。ついでグラビア印
刷法によりウレタン系絵柄インキを使用して木目模様を
施し、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーにウレタ
ン系絵柄インキを使用して木目模様を施し、ポリオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーにフェノール系酸化防止材
0.4重量%、ヒンダードアミン系光安定剤0.5重量
%、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤0.5重量%、ブロ
ッキング防止剤0.2重量%添加した樹脂を押出機より
溶融押出し、同時ラミネートして透明樹脂層を形成して
化粧シートを得た。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明化粧シート
は、オレフィン系樹脂を主体とする基材シートと印刷層
との間にアクリル酸エステル・エチレン・無水マレイン
酸の3元共重合体を主成分とする組成物により形成され
た接着性層が設けられている構成を採用したことによ
り、印刷層と基材シートとの間の密着性を向上せしめる
ことができる。特に印刷層のインキとしてウレタン系の
インキを使用した場合には、基材シートに対する密着性
の向上が著しい。またウレタン系や塩素化ポリプロピレ
ン等で基材シートの表面をプライマー処理した後に透明
保護層を設けてなる化粧シートと比較した場合、印刷層
と透明保護層との間の密着性が良好であり、特に耐候密
着性に優れたものが得られる。
【0058】また、基材シートの表面をプライマー処理
してなる化粧シートの場合、該化粧シートを製造する
際、プライマーを塗布後養生する時間が必要であり化粧
シート製造の作業性が悪いという欠点があったが、アク
リル酸エステル・エチレン・無水マレイン酸の3元共重
合体を主成分とする組成物から接着性層を形成した場合
は、養生せずに直ちに接着性層の表面に印刷層を形成し
ても十分な密着力が得られるため作業性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化粧シートの1例を示す縦断面図であ
る。
【図2】化粧材の1例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート 2 基材シート 3 印刷層 4 接着性層 5 透明保護層 7 被着体 8 化粧材
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/30 B32B 27/30 A 27/32 27/32 C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系樹脂を主成分とする基材シ
    ートと、該基材シートの表面側に設けられた印刷層と、
    該印刷層の表面側に設けられた透明保護層とからなる化
    粧シートにおいて、基材シートと印刷層との間にアクリ
    ル酸エステル・エチレン・無水マレイン酸の3元共重合
    体を主成分とする組成物から形成された接着性層が設け
    られていることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 アクリル酸エステル・エチレン・無水マ
    レイン酸の3元共重合体を主成分とする組成物に、イソ
    シアネート、エポキシ、シランカップリング剤等の接着
    増強剤が含有せしめられている請求項1記載の化粧シー
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の化粧シートを木質
    基材に積層してなる木質化粧材。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の化粧シートを金属
    基材に積層してなる金属化粧材。
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