JPH10249702A - バリ取り装置 - Google Patents

バリ取り装置

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JPH10249702A
JPH10249702A JP8222797A JP8222797A JPH10249702A JP H10249702 A JPH10249702 A JP H10249702A JP 8222797 A JP8222797 A JP 8222797A JP 8222797 A JP8222797 A JP 8222797A JP H10249702 A JPH10249702 A JP H10249702A
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deburring
deburring machine
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勝 河村
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KAWAMURA TEKKOSHO KK
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石の磨耗を減らし、表面のバリも内部のバ
リも除去することができ、品質を悪化させることがな
く、精度のよい、メンテナンスが容易なバリ取り装置を
提供する。 【解決手段】 ワークの搬送方向に沿って、処理形式の
異なるバリ取り機を設け、バリ取り機の少なくとも一つ
が縦型回転ブラシ式バリ取り機で、縦型回転ブラシ式バ
リ取り機が、駆動源と、駆動源に連結された複数本の並
列する縦向きの回転伝達軸と、各回転伝達軸の下端部に
設けられ、周囲にスプライン溝を備えたブラシ保持軸
と、各ブラシ保持軸に昇降自在に設けられたブラシ保持
体と、各ブラシ保持体に縦向きに設けられた縦型回転ブ
ラシと、各ブラシ保持軸の下端部に設けられ,縦型回転
ブラシの先端部の広がりを防止するブラシ広がり防止用
ガイドと、複数個のブラシ保持体同士を軸受部を介して
連結するブラシ保持体連結部、およびブラシ保持体連結
部を昇降させる連結部材昇降部を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パンチング・プレ
ス加工、機械切削加工、レーザー加工などで発生する金
属板等のワークのバリを除去するバリ取り装置に係り、
より詳細には、ワークの溝、穴など内部に付着している
バリを製品の精度を悪化させることなく除去することが
できるメンテナンスの容易なバリ取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、機械加工やプレス加工された部品
等では、その角稜部にはバリが生じている。そして、こ
れらの加工工程で、生じるバリを除去しないで、部品加
工、組立を行うと、正確な組立ができない。また、機械
に組立てたとしても、該バリが脱落して機械の細部にメ
リ込み、機械の動作信頼性を低下させたり、クリーンル
ーム内に設置された機械の場合には、機械の周囲に塵と
なって排出され周辺環境に悪影響を及ぼす。さらに、該
バリの付着している部分を手等の身体の一部が触れた場
合には、『けが』をする場合があり、危険でもある。特
に、今日のように、製造物責任が問われる時代には、こ
のようなことを極力避けることが必要である。
【0003】ところで、従来、切削加工や研削加工によ
り、バリを取る研究がなされているが、主として油圧、
空気圧機器のバルブ、管等の比較的部品全体が剛性のあ
るものに対してなされているが、該部品として、剛性が
小さい板材を打ち抜いたものについてはあまり解決策が
なく、バリを板表面と共に除去する砥石車方式や砥石ベ
ルト方式等が主に行われている。また、近年において
は、『複数個のブラシロッドをブラシ保持板に装着し、
該ブラシ保持板を水平回転させることで、該ブラシロッ
ドの下端でワークのバリを除去する縦型回転ブラシ方式
のバリ取り機』も用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のバリ取り装置の場合、次のような課題が
ある。すなわち、 砥石車方式や砥石ベルト方式にあっては、ワークの
打抜き孔の内側にあるバリの除去が十分にできず、また
ワークの表面を同時に研磨するため、該ワークの板厚寸
法が薄くなる。 縦型回転ブラシ方式にあっては、ワーク縁部のバリ
が十分に除去できなず、また該縦型回転ブラシを複数個
配置した構成とした場合、該縦型回転ブラシとワークと
の間隔にバラツキが発生し、ワーク表面の研磨状態にバ
ラツキが発生し、更にワークと複数個の縦型回転ブラシ
の正確な間隔調整ができない。 等の課題がある。
【0005】本発明は、上述した課題に対処して創作し
たものであって、その目的とする処は、砥石の磨耗を減
らし、表面のバリも内部のバリも除去することができ、
品質を悪化させることがなく、精度のよい、メンテナン
スが容易なバリ取り装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、上記目的を達成
するための手段としての本発明の請求項1のバリ取り装
置は、ワークの搬送方向に沿って、処理形式の異なるバ
リ取り機を設け、該バリ取り機の少なくとも一つが縦型
回転ブラシ式バリ取り機で、該縦型回転ブラシ式バリ取
り機が、駆動源と、該駆動源に連結された複数本の並列
する縦向きの回転伝達軸と、該各回転伝達軸の下端部に
設けられ、周囲にスプライン溝を備えたブラシ保持軸
と、該各ブラシ保持軸に昇降自在に設けられたブラシ保
持体と、該各ブラシ保持体に縦向きに設けられた縦型回
転ブラシと、該各ブラシ保持軸の下端部に設けられ,該
縦型回転ブラシの先端部の広がりを防止するブラシ広が
り防止用ガイドと、前記複数個のブラシ保持体同士を軸
受部を介して連結するブラシ保持体連結部、および該ブ
ラシ保持体連結部を昇降させる連結部材昇降部を有する
ことを特徴とする。
【0007】請求項2のバリ取り装置は、前記請求項1
の発明において、前記各ブラシ回転伝達軸が、千鳥状に
配列されていることを特徴とする。また請求項3のバリ
取り装置は、前記請求項1または2の発明において、前
記ワークの搬送方向に沿って、前記縦型回転ブラシ式バ
リ取り機を設け、該縦型回転ブラシ式バリ取り機の前段
に横軸回転砥石式バリ取り装置を設け、該縦型回転ブラ
シ式バリ取り機の後段に横軸回転砥石式表面仕上げ装置
を設けてなることを特徴とする。更に請求項4のバリ取
り装置は、前記請求項3のバリ取り装置において、前記
横軸回転砥石式バリ取り装置を、前記縦型回転ブラシ式
バリ取り機に対して接離可能に設けてなることを特徴と
する。
【0008】ところで、前記バリ取りの処理形式として
は、横軸回転式と縦軸回転式による分類、研磨媒体によ
る、ブラシ、積層型、砥石等呼称により種々に分類でき
る。本発明においては、少なくとも1つのバリ取り機は
縦軸回転ブラシ式とすることが、穴内部のバリを良く除
去できるので好ましい。そして、回転ブラシ式バリ取り
機に隣接するバリ取り機は移動可能に設けることが好ま
しく、バリ取り機の調整およびメンテナンスを容易に行
うことできる。また、最終のバリ取り機は、2次バリ、
表面に生じた焼け等を除去して精密に仕上げるため、柔
らかい材質のホイルを用いたバリ取り機とすることが好
ましい。また、ホイル式のバリ取り機はそのホイルの軸
線をワーク移動方向に直交する方向に対して傾斜させて
取り付けることが、小さい接触圧、小さい電流値で操業
できるので好ましい。この場合、傾斜が3°未満では傾
ける効果が小さくい。15°を超えると、ワークが移動
し、研磨が安定しなくなる。
【0009】
【発明の効果】本発明の請求項1のバリ取り装置によれ
ば、ワーク搬送方向に沿って、処理形式の異なる複数の
バリ取り機を設け、該バリ取り機でワークのバリ取りを
行うので、該ワーク表面、内部のバリ取りに適したバリ
取り機を交互に配置することにより表面、内部のバリを
効果的に除去することができ、製品の精度、外観、品質
をよくすることができる。また、該バリ取り機の少なく
とも一つに複数個の縦型回転ブラシを備えた縦軸回転ブ
ラシ方式のバリ取り機を用い、該バリ取り機の各縦型回
転ブラシを、駆動源に連結された複数本の並列する縦向
きの回転伝達軸の下端部に設けられ、周囲にスプライン
溝を備えたブラシ保持軸に昇降自在に設けられたブラシ
保持体に設け、該各ブラシ保持体を連結部材を介して連
結部材昇降部により同時に昇降させるので、該縦軸回転
ブラシの突出長さを均一に調整することができ、該突出
長さのバラツキの発生を防止できるという効果を有す
る。
【0010】請求項2のバリ取り装置によれば、前記縦
軸回転ブラシを千鳥配列しているので、前記効果に加え
て、ワークのバリをむらなく除去でき、製品の品質を均
一に向上させることができるという効果を有する。ま
た、請求項3のバリ取り装置によれば、ワークの搬送方
向に沿って、前記縦型回転ブラシ式バリ取り機を設け、
該縦型回転ブラシ式バリ取り機の前段に横軸回転砥石式
バリ取り機を設け、該縦型回転ブラシ式バリ取り機の後
段に横軸回転砥石式表面仕上げ機を設け、ワーク表面の
バリを除去すると共に、内部バリを取りやすくした後、
内部バリを容易に取ることを行うことができるので、前
記効果に加えて、バリ取りの精度を向上させることがで
きるという効果を有する。また後段に横軸回転砥石式表
面仕上げ機を設けているので、先のバリ取り機で焼けが
生じていても容易に除去することができるという効果を
有する。更に、請求項4のバリ取り装置によれば、前記
横軸回転砥石式バリ取り機を前記縦型回転ブラシ式バリ
取り機に対して接離可能に設けているので、前記効果に
加えて、該両バリ取り機の調整、保守等の作業が容易に
行えるという効果を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明を具体化した好ましい実施形態について説明する。こ
こに、図1〜図7は本発明の一実施形態を示し、図1は
本実施形態のバリ取り装置の側面図、図2はバリ取り装
置の平面図、図3は可動フレームの正面図、図4は可動
フレームの側面図、図5は第2バリ取り機の平面図、図
6はその後面図、図7は縦軸回転ブラシ式バリ取り機の
要部の概略側面図である。
【0012】本実施形態のバリ取り装置は、入口側Aか
ら出口側Bにかけて順次、表面のバリを取るための第1
バリ取り機1と、内側のバリや角欠けを取り除くための
第2バリ取り機2と、表面の焼けた部分を除いて表面を
仕上げるための第3バリ取り機3と、ワークを乾燥等す
る乾燥装置4と、第2、第3バリ取り機2、3を支持す
る本体フレーム5と、バリ取り機1を支持し、本体フレ
ーム5に対して、接近、離反する移動可能な可動フレー
ム6とから構成している。そして、第1バリ取り機1に
は、ワークに接触して表面のバリをとる水平軸回りで回
転する回転砥石11と、ワークを回転砥石11に接触さ
せて次の段階に移送すると共に、第2バリ取り機2に接
近離反可能な第1コンベア12と、回転砥石11を正逆
回転駆動する駆動装置13とを備えている。同様に、第
2バリ取り機2には、垂直軸回りで回転して凹部のバリ
を取ることができる回転ブラシ21と、第2コンベア2
2と、駆動装置23と、複数列に配置した回転ブラシ2
1、21を同時に上下動させるように連結部材80とを
備え、第3バリ取り機31には、ワークに接触して表面
を仕上げる水平軸回りで回転する回転砥石31と、ワー
クを回転砥石31に接触させて移送し、次の場所に移送
する第3コンベア32と、回転砥石31を正逆回転駆動
する駆動装置33とを備えている。
【0013】第1バリ取り機1は、本体フレーム5の一
端の入口(前)側Aへ接近・離間可能に構成された可動
フレーム6に取付けられている。第1バリ取り機1の回
転砥石11は軸が水平に設けられ、ホイル式の固い材質
のセラミックスの砥石、または鉄鋼線、ステンレス鋼
線、真鍮、サングリット等のブラシ等で回転体の外周表
面が形成され、長さはコンベアの幅ほぼ一杯に延ばされ
ている。また、回転砥石11の駆動は、下方に設けられ
た駆動装置13により速度調節されて駆動され、正逆回
転される。この第1バリ取り機1の駆動装置13は、正
逆回転モータ15、変減速機、チェーン伝動装置等から
構成している。第1搬送装置12はベルトコンベア形式
のものが用いられている。第1コンベア12でワークを
移送しながら、ワーク表面に上から回転砥石11を接触
させて主に表面のバリを取る。第1コンベア12は、モ
ータ7で伝動装置を介して駆動される。
【0014】そして、第1バリ取り機1の第1搬送装置
12は、ワークを受ける入口側端にターンローラ16が
位置し、第1コンベア12の後側の第2バリ取り機2の
搬送装置の始端に近接してリターンローラ17が位置
し、両ローラ16,17間にベルト18を張設して構成
している。また、第1バリ取り機1の回転砥石11の前
後に、これに平行に抑えローラ19,19がそれぞれ設
けられ、ベルト18を挟んでこのローラ19および回転
砥石11に対応した下部には支えローラ20が設けられ
ている。この抑えローラ19と支えローラ20により、
バリ取りの際、回転砥石11の回転によりワークがずれ
たり、変形しないようにし、最適の接触圧を維持し、効
果的にバリ取りができるようにしている。第1バリ取り
機1、第1搬送装置12等は、可動フレーム6に取付け
られ、可動フレーム6により移動できるようにされ、可
動フレーム6ごと本体フレーム5に設けられている第2
バリ取り機2、第2搬送装置22とは接近、離間動でき
るようにされている。
【0015】第1バリ取り機1を移動可能に支持する可
動フレーム6は、図3、図4に示すように、矩形の上部
フレーム61、下部フレーム62とこれらの両フレーム
を上下に隔てる四隅及び長手方向中間との6本の柱部材
63から、箱型に枠取りし、下部の四角にキャスター6
4を設け、本体フレーム5の入口側の内部に出入り可能
にしている。可動フレーム6の本体フレーム5への出入
り動が円滑にできるように、ガイドローラ65を可動フ
レーム6の両側に設けている。第1搬送装置12と第2
搬送装置22とは同調してワークを搬送するように駆動
すると共に、第1搬送装置12のリターンローラ17が
第2搬送装置22の始端に確実に近接して位置するよう
に、本体フレーム5の両内側の可動フレーム6に対向す
る面にリミットスイッチ66を設けている。このように
可動フレーム6に第1バリ取り機1を取り付ける構成と
したので、第1バリ取り機1や第2バリ取り機2の調
整、補修の際は、可動フレーム6を本体フレーム5から
引き離し、第1バリ取り機1の後端の方又は第2バリ取
り機2の始端の方から接近して機械の近くで行うことが
でき、従来は両サイドまたは前後端からしか作業ができ
ず、作業がやりにくかったのを、作業が正確、容易にで
きるようにした。第1バリ取り機1、第1搬送装置12
を可動フレーム6により移動させて、本体フレーム5と
所定の位置に配置し、第2バリ取り機2、第2搬送装置
22と連結してバリ取り装置を形成し、ワークのバリ取
り作業を行う。ワークを第1搬送装置12で移送しなが
ら、第1バリ取り機1の回転砥石11で表面バリを除
き、さらにワークを移送してリターンローラ17から、
第2バリ取り機2に移送する。
【0016】第2バリ取り機2は、第1バリ取り機1の
次に配置され、ローラコンベア形式の第2搬送装置22
でワークを移送しながら、回転ブラシ21を上からワー
ク表面に接触させて穴の内側のバリを取る。第2コンベ
ア22は、モータ6で伝動装置を介して駆動される。回
転ブラシ21は、駆動装置23により正逆回転駆動さ
れ、昇降装置24により一体で上下位置を調節されて毛
丈調整がされるようにされている。
【0017】回転ブラシ21は、塩化ビニル、ナイロ
ン、ポリプロピレン、その他のプラスチック繊維を植設
して形成している。回転ブラシ21は、縦軸回りで水平
回転するように縦軸(ブラシ保持軸)26に取り付けら
れ、第2搬送装置22の搬送路の幅一杯に多数個、所定
の間隔で配置して列21aを形成し、この列21aを複
数列、隣接する列の回転ブラシ21の移送方向位置をず
らし、千鳥配列をなして配列している。回転ブラシ21
の回転は、上方に設けられた駆動装置(駆動源)23に
より速度調節されて駆動され、正逆回転する。駆動装置
23は、正逆回転モータ25、変減速機、チェーン伝動
装置等から構成され、回転ブラシ21とともに位置調節
機構24により上下位置を調節される。
【0018】第2バリ取り機2の位置調節機構24は、
図5〜図7に概略構成を示すように、回転ブラシ21、
駆動装置23を一体として上下動させて位置を変えるウ
ォームジャッキ81と、回転ブラシ21の上下位置を変
えるスクリュージャッキ82と、スクリュージャッキ8
2と回転ブラシ21とその駆動装置23を支持する取付
フレーム83とから構成され、取付フレーム83がウォ
ームジャッキ81に取付けられている。ウォームジャッ
キ81は、本体フレーム5の両側に設けられた支柱84
にラック85を介して取り付けられ、ウォームジャッキ
81の駆動モータ86により駆動されるウォームギアの
正逆回転により上下動する。ウォームジャッキ81は左
右一対が駆動軸87により連結されて駆動される。スク
リュージャッキ82は、左右1対が連結軸88により連
結され、片側でハンドル89を操作することにより両サ
イドを同時に上下動させ、全ての回転ブラシ21の上下
動を均一に円滑に行えるようにしている。
【0019】また、連結軸88は、コロ軸受91を介し
て、回転ブラシ21を取り付けたブラシ保持体92に連
結されている。ブラシ保持体92は、駆動源23にチェ
ーン駆動等からなる駆動機構23bを介して連結された
複数本の並列する縦向きの回転伝達軸93の下端に、そ
れぞれ連結されている縦軸(ブラシ保持軸)26に取り
付けられている。縦軸(ブラシ保持軸)26の周囲には
スプライン溝26bが設けられ、ブラシ保持体92が昇
降自在の構成とされている。また、縦軸(ブラシ保持
軸)26の下端部には回転ブラシ21の先端部の広がり
を防止するブラシ広がり防止用ガイド94が取り付けら
れている。ブラシ広がり防止用ガイド94は、回転ブラ
シ21との間に回転ブラシ21が昇降するのを許容でき
る隙間を備えている。しかし、締めつけ固定した形態と
してもよい。この場合、回転ブラシ21を昇降させてブ
ラシ突出長さを調整する際、ブラシ広がり防止用ガイド
94を緩めて回転ブラシ21がスムーズに昇降すること
が必要である。
【0020】第2バリ取り機2の第2搬送装置22は、
ローラテーブル形式のコンベアである。第2コンベア2
2は、回転ブラシ21の端部でワークを送るブラシ列端
に位置した端ローラ27aと、後端に位置して第3バリ
取り機3の第3搬送装置32のターンローラ36にワー
クを移送する後端ローラ28と、これらのローラの間に
配列された支持ローラ27bとから構成されている。ま
た、回転ブラシ21の前後に、上記端ローラ27a,2
7a,27aの下方に搬送線を挟んで対向して抑えロー
ラ29,29,29がそれぞれ設けられ、対向するロー
ラでワークを挟みながら、回転ブラシ21でバリ取りす
るようにしている。各端ローラ27aと抑えローラ29
と支持ローラ27bにより、バリ取りの際、回転ブラシ
21の回転によりワークがずれたり、変形しないように
し、最適の接触圧を維持し、効果的にバリ取りができる
ようにしている。回転ブラシ21を使用した結果、磨耗
して毛丈が短くなったり、深い穴の内部のバリを除去す
る場合等、回転ブラシ21の位置を下げるには、昇降装
置24のウォームジャッキ82を支柱84に沿って下げ
るようにすればよい。毛丈を調節して、最適の毛丈とし
た回転ブラシ21で内部バリを除いたワークを第2搬送
装置22の後端ローラ28から、第3バリ取り機3の第
2搬送装置32のターンローラ36に移送する。
【0021】第3バリ取り機3は、フレーム5の一端の
出口(後)側Bに配置され、ベルトコンベア形式の第3
搬送装置32でワークを移送しながら、回転仕上砥石3
1を上からワーク表面に接触させてバリを取る。回転仕
上砥石31は、ホイル式の柔らかい材質のプラスチック
スの樹脂繊維を立植したローラ、フェルトローラ等から
形成した砥石からなり、コンベアの幅ほぼ一杯の長さを
有している。回転仕上砥石31は、下方に設けられた駆
動装置33により速度調節されて駆動され、正逆回転す
る。回転仕上砥石31および第3搬送装置32は、カバ
ー34に覆われている。回転仕上砥石31の駆動装置3
3は、正逆回転モータ35、変減速機、チェーン伝動装
置等から構成している。
【0022】そして、第3バリ取り機3を構成する第3
搬送装置32は、ワークを受ける入口側端にターンロー
ラ36が位置し、第3搬送装置32の後側の乾燥装置4
の内部にリターンローラ37が位置し、両ローラ36,
37間にベルト38を張設して構成している。また、第
3バリ取り機3の回転仕上砥石31の前後に、これに平
行に抑えローラ39,39がそれぞれ設けられ、ベルト
38を挟んでこのローラ39および回転仕上砥石31に
対応した搬送線を挟んだ下部には支えローラ40が設け
られている。この抑えローラ39と支えローラ40によ
り、バリ取りの際、回転仕上砥石31の回転によりワー
クがずれたり、変形しないようにし、最適の接触圧を維
持し、効果的にバリ取りができるようにしている。ま
た、リターンローラ37の上方にワークの搬送線を挟ん
で対向して抑えローラ41が設けられている。そして、
回転仕上砥石31で表面バリを除いたワークを第3搬送
装置32のリターンローラ37から、乾燥装置4に移送
する。
【0023】乾燥装置4は、ワークを湿式でバリ取りす
るとき、付着した水分を吹き飛ばして除く装置で、ワー
ク搬送路を挟んで上下にエア吹き出し管42a,42b
をそれぞれ平行に2対設け、第3搬送装置32のリター
ンローラ37からワークを受けて出口に搬送する第4搬
送装置43とを設けて構成している。第4搬送装置43
は、駆動装置44と、第3搬送装置32のリターンロー
ラ37に近接して配置した上下一対の挟持ローラ45,
45と、支えローラ46と、前部ターンローラ47と、
後部ターンローラ48と、両ターンローラ47,48間
に設けた張力調節ローラ49と、これらのターンローラ
47,48と張力調節ローラに張設したベルト50とか
ら構成している。また、ワーク搬送路を挟んで、上下1
対の圧縮ローラ51,51を吹き出し管42a,42b
の前後に2組配置している。
【0024】次に、本実施形態のバリ取り装置を用い
て、ワークのバリを取る操作について説明する。先ず、
バリ取り装置を形成するために、第1バリ取り機1を可
動フレーム6に取付け、第2バリ取り機2および第3バ
リ取り機3を本体フレーム5に取付ける。この場合、第
1バリ取り機1は、回転砥石の角度とワークへの面圧と
を調整して組み立て、第2バリ取り機2は、回転ブラシ
21の面を揃えて昇降装置24に取付け、昇降装置24
を上下動させて毛丈を調節して取付け、第3バリ取り機
3は、回転砥石の角度とワークへの面圧とを調整して本
体フレーム5に取付けて組み立てる。可動フレーム6を
移動させて本体フレーム5と連結することにより第1バ
リ取り機1と第2バリ取り機2とを連結し、バリ取り装
置を形成する。
【0025】次いで、各搬送装置、および回転砥石1
1、回転ブラシ22、回転仕上砥石32をそれぞれ同調
させて駆動する。それからワークを第1コンベア12の
供給部に供給し、搬送を開始する。ワークは第1バリ取
り機1の回転砥石11に接触して移送されながら表面の
バリが除去される。
【0026】続いて、該ワークは、第2コンベア22に
移されて移送されながら、第2バリ取り機2の回転ブラ
シ21で穴内側や凹部のバリが除去される。この場合、
第1列の回転ブラシ21の間の処理されてない面は、第
2列の回転ブラシ21により処理される。続いて、ワー
クは、第3コンベア32に移されて移送されながら、第
3バリ取り機3の回転ブラシ31で表面に残っているバ
リや焼付けが除去される。第3バリ取り機3は、湿式と
して、焼付けを防いでいる。続いて、第4コンベア43
の挟持ローラ45から出口に移送される間に、吹き出し
管42a,42bからの乾燥気体により、付着した気体
が吹き飛ばされて乾燥される。なお、各回転砥石11、
回転ブラシ21、回転仕上砥石31の回転、吹き出し気
体の噴出等は、ワークセンサーを各装置の前、または所
要の位置に設けておき、センサーでワークを検出してか
ら運転するようにしてもよい。このように構成すると、
砥石、ブラシ等の寿命を延ばすことができ、動力費を軽
減することができる。
【0027】次いで、回転砥石11、回転ブラシ21の
保守、点検等メンテナンスが必要になり、回転ブラシ2
1に接近して作業した方が作業性の点から好ましいなら
ば、可動フレーム6と本体フレーム5とを分離すること
により、側方からのみでなく前方または後方からも容易
に作業できるようになり、メンテナンスの作業性が良く
なる。そして、縦軸回転ブラシ式バリ取り機(第2バリ
取り機)2において、回転ブラシ21の毛丈(ブラシ突
出長さ)を調整する場合は、ハンドル89を操作してス
クリュージャキ81を駆動させることにより、連結軸8
8によりコロ軸受91を介して、縦軸(ブラシ保持軸)
26に取り付けられているブラシ保持体92が、縦軸
(ブラシ保持軸)26の周囲のスプライン溝26bによ
って昇降する。これにより、連結軸88に連結されてい
る全てのブラシ保持体92が同時に昇降するので、各ブ
ラシ保持体92に取り付けてある回転ブラシ21の毛丈
を同時に均一に調整することができる。
【0028】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で
変形実施できるものを含む。因みに、上述した実施形態
では、第1バリ取り機および第3バリ取り機を一本の回
転砥石で構成した例で説明したが、複数本を平行に配列
して用いてもよい。この場合、同一または異なる材料か
ら形成してよい。また、立軸回転ブラシ列を2列の例で
説明したが、3列以上の配列としてもよい。また、乾燥
装置を設けているが、最終のバリ取り機を乾式として乾
燥機を設けない構成としてもよい。また、可動フレーム
の位置決めを、本体フレームの枠組内へはめ込んで行う
例で説明したが、逆にはめ込むようにしてもよいし、勿
論はめ込まずに対向させて組み立てるようにして、移動
距離を短縮するようにしてもよい。要するに、本発明は
異なる種類の研磨を行うバリ取り機を隣接して設けるこ
と、さらにはメンテナンスが容易なように、一つのバリ
取り機を他のバリ取り機から分離可能にすることおよび
回転ブラシの高さ調整を一体でできるようにしたことを
特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバリ取り装置の側面図である。
【図2】 図1のバリ取り装置の平面図である。
【図3】 可動フレームの正面図である。
【図4】 可動フレームの側面図である。
【図5】 第2バリ取り機の平面図である。
【図6】 第2バリ取り機の後面図である。
【図7】 縦軸回転ブラシ式バリ取り機の要部の概略側
面図である。
【符号の説明】
1・・・第1バリ取り機、2・・・第2バリ取り機、3
・・・第3バリ取り機、4・・・乾燥装置、5・・・本
体フレーム、6・・・可動フレーム、7・・・駆動装
置、11・・・回転砥石、12・・・第1コンベア、1
3・・・駆動装置、15・・・正逆回転モータ、16・
・・ターンローラ、17・・・リターンローラ、18・
・・ベルト、19・・・抑えローラ、20・・・支えロ
ーラ、21・・・回転ブラシ、22・・・第2コンベ
ア、23・・・駆動装置、24・・・昇降装置、25・
・・正逆回転モータ、26・・・縦軸(ブラシ保持
軸)、26a・・・スプライン溝、27a・・・端ロー
ラ、27b・・・支持ローラ、28・・・後端ローラ、
29・・・抑えローラ、31・・・回転仕上砥石、32
・・・第3コンベア、33・・・駆動装置、34・・・
カバー、35・・・正逆回転モータ、36・・・ターン
ローラ、37・・・リターンローラ、38・・・ベル
ト、39・・・抑えローラ、40・・・支えローラ、4
1・・・抑えローラ、42a・・・エア吹き出し管、4
3・・・第4搬送装置、44・・・駆動装置、45・・
・挟持ローラ、46・・・支えローラ、47・・・前部
ターンローラ、48・・・後部ターンローラ、49・・
・張力調節ローラ、50・・・ベルト、51・・・圧縮
ローラ、61・・・上部フレーム、62・・・下部フレ
ーム、63・・・柱部材、64・・・キャスター、80
・・・連結部材、81・・・ウォームジャッキ、82・
・・スクリュージャッキ、83・・・取付フレーム、8
4・・・支柱、85・・・ラック、86・・・駆動モー
タ、87・・・駆動軸、88・・・連結軸、89・・・
ハンドル、91・・・コロ軸受、92・・・ブラシ保持
体、93・・・回転伝達軸、94・・・ブラシ広がり防
止ガイド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの搬送方向に沿って、処理形式の
    異なるバリ取り機を設け、該バリ取り機の少なくとも一
    つが縦型回転ブラシ式バリ取り機で、該縦型回転ブラシ
    式バリ取り機が、駆動源と、該駆動源に連結された複数
    本の並列する縦向きの回転伝達軸と、該各回転伝達軸の
    下端部に設けられ、周囲にスプライン溝を備えたブラシ
    保持軸と、該各ブラシ保持軸に昇降自在に設けられたブ
    ラシ保持体と、該各ブラシ保持体に縦向きに設けられた
    縦型回転ブラシと、該各ブラシ保持軸の下端部に設けら
    れ,該縦型回転ブラシの先端部の広がりを防止するブラ
    シ広がり防止用ガイドと、前記複数個のブラシ保持体同
    士を軸受部を介して連結するブラシ保持体連結部、およ
    び該ブラシ保持体連結部を昇降させる連結部材昇降部を
    有することを特徴とするバリ取り装置。
  2. 【請求項2】 前記各ブラシ回転伝達軸が、千鳥状に配
    列されている請求項1に記載のバリ取り装置。
  3. 【請求項3】 前記ワークの搬送方向に沿って、前記縦
    型回転ブラシ式バリ取り機を設け、該縦型回転ブラシ式
    バリ取り機の前段に横軸回転砥石式バリ取り装置を設
    け、該縦型回転ブラシ式バリ取り機の後段に横軸回転砥
    石式表面仕上げ装置を設けてなる請求項1または2に記
    載のバリ取り装置。
  4. 【請求項4】 前記横軸回転砥石式バリ取り装置を、前
    記縦型回転ブラシ式バリ取り機に対して接離可能に設け
    てなる請求項3に記載のバリ取り装置。
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