JPH10242256A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

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JPH10242256A
JPH10242256A JP4260397A JP4260397A JPH10242256A JP H10242256 A JPH10242256 A JP H10242256A JP 4260397 A JP4260397 A JP 4260397A JP 4260397 A JP4260397 A JP 4260397A JP H10242256 A JPH10242256 A JP H10242256A
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electrode
suction
electrostatic chuck
attraction
dielectric layer
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JP4260397A
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Koichi Nagasaki
浩一 長崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静電チャックを構成するセラミック誘電体層に
pn結合された半導体の性質が見られたとしても、均一
な吸着力が得られるようにする。 【解決手段】被固定物との吸着面を有するセラミック誘
電体層と絶縁基体との間に、正電圧を印加する第1の吸
着用電極と、負電圧を印加する第2の吸着用電極を備え
た双極型の静電チャックにおいて、上記正電圧を印加す
る第1の吸着用電極の面積を負電圧を印加する第2の吸
着用電極より大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置や
液晶製造装置における半導体ウエハや液晶用ガラス基板
などの被固定物を静電的に吸着保持するために使用する
静電チャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程において、
半導体ウエハに薄膜を形成する成膜工程やウエハに微細
加工を施すドライエッチング工程、あるいは半導体ウエ
ハ上に塗布されたレジスト膜を露光する露光処理工程等
においてはウエハを高精度に保持するために静電チャッ
クが使用されている。
【0003】この種の静電チャックには、静電チャック
に内蔵する吸着用電極とウエハとの間に電圧を印加する
ことで吸着面にウエハを吸着保持する単極型のものと、
静電チャックに内蔵する対になった吸着用電極間に正負
の電圧を印加することでウエハを吸着面に吸着保持する
双極型のものがあり、このうち双極型の静電チャック
は、単極型のようにウエハに直接通電する必要がないた
め、ウエハに悪影響を与えることが少ないといった利点
があった。
【0004】図3に双極型静電チャック30の一般的な
構造を示すように、セラミック基体31の上面に面積が
ほぼ同じ大きさの第1の吸着用電極32と第2の吸着用
電極33を備え、これらの吸着用電極32,33を覆う
ようにセラミック基体31の上面にセラミック誘電体層
34が被覆され、その上面を吸着面35としたものがあ
った。そして、第1の吸着用電極32に正電圧を印加
し、第2の吸着用電極33に負電圧を印加すると、吸着
面35に載置したウエハ20が誘電分極によって吸着面
35の帯電状態とは逆に帯電することから静電吸着力が
発現し、ウエハ20を吸着面35に吸着保持するように
なっていた。
【0005】また、近年、半導体素子の集積度の向上に
伴い、静電チャック30にも高い特性が要求されるよう
になり、静電チャック30を構成するセラミック基体3
1やセラミック誘電体層34を、アルミナ、窒化珪素、
窒化アルミニウムなどのセラミックスで形成したものが
あった。
【0006】さらに、CVDやスパッタリングなどの成
膜工程、あるいはドライエッチング工程等においては雰
囲気ガスとして塩素やフッ素などのハロゲン系の腐食性
ガスが使用され、これらの雰囲気でセラミック基体31
とセラミック誘電体層34とをガラスなどの接着剤で接
合した静電チャック30を用いると、上記腐食性ガスに
よって接着剤が大きく腐食を受けることから、セラミッ
ク基体31をなすグリーンシート積層体とセラミック誘
電体層34をなすグリーンシート積層体をそれぞれ製作
し、これらの間に吸着用電極32,33をなす金属ペー
ストを挾持させた状態で積層圧着し、この積層体を一体
焼結させて形成するグリーンシート積層法により静電チ
ャック30を形成したものが提案されている(特開昭6
2−264638号公報、特開平6−151332号公
報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図3に示す
ような双極型の静電チャック30をグリーンシート積層
法により形成すると、セラミック誘電体層34に半導体
の性質が現れることがあり、このような特性が現れると
吸着ムラが発生し、ウエハ20を均一に吸着保持するこ
とができないとった課題があった。
【0008】具体的には、セラミック誘電体層34の吸
着用電極32,33側にn型半導体の性質が、吸着面3
5側にp型半導体の性質が現れ、セラミック誘電体層3
4がpn結合された半導体と等価な性質を持つ。そし
て、このような半導体の性質を持った静電チャック30
の第1の吸着用電極32に正電圧を印加し、第2の吸着
用電極33に負電圧を印加してウエハ20を吸着面35
に保持させると、負電圧を印加した第2の吸着用電極3
3側のウエハ20は正に帯電することから、pn結合体
に対する順方向のバイアス回路を形成することになるた
め、電荷の素早い移動によって吸着力を高めることがで
きるものの、正電圧を印加した第1の吸着用電極32側
のウエハ20は負に帯電することから、pn結合体に対
する逆方向のバイアス回路を形成することになり、電荷
がスムーズに移動し難いことから吸着力が小さいという
ように、正電圧を印加した第1の吸着用電極32側と負
電圧を印加した第2の吸着用電極33側とで吸着力の不
均一が発生していた。
【0009】そこで、本件発明者はセラミック誘電体層
34に現れる極性差の発生原因について鋭意研究を重ね
たところ、セラミック誘電体層34の吸着用電極32,
33側に金属成分が拡散していることを見出した。
【0010】この金属成分は静電チャック30をグリー
ンシート積層法によって形成した際に、吸着用電極3
2,33の金属成分がセラミック誘電体層34に拡散し
たものであるが、セラミック誘電体層34に金属成分が
拡散した静電チャック30と金属成分が拡散していない
静電チャック30を用意して吸着特性について測定した
ところ、セラミック誘電体層34の吸着用電極32,3
3側に金属成分が拡散するなどして吸着面35側と比べ
て抵抗値が小さくなるとpn結合の半導体と等価な性質
が現れ、吸着力の不均一が生じることを突き止めた。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、被固定物との吸着面を有するセラミック誘電
体層とセラミック基体との間に、正電圧を印加する第1
の吸着用電極と、負電圧を印加する第2の吸着用電極を
備えた双極型の静電チャックにおいて、上記正電圧を印
加する第1の吸着用電極の面積を、負電圧を印加する第
2の吸着用電極より大きくしたことを特徴とするもので
ある。
【0012】また、本発明は、上記セラミック誘電体層
を窒化アルミニウムにより形成するとともに、上記負電
圧を印加する第2の吸着用電極に対する正電圧を印加す
る第1の吸着用電極の面積比を1.2〜2.5としたも
のである。
【0013】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て説明する。
【0014】図1(a)は本発明に係る静電チャック1
0の一例を示す斜視図、(b)は(a)のX−X線断面
図であり、円板状をしたセラミック基体11の上面に正
電圧を印加する第1の吸着用電極12と、負電圧を印加
する第2の吸着用電極13を備え、これらの吸着用電極
12,13を覆うように上記セラミック基体11の上面
にセラミック誘電体層14を被覆し、その上面を半導体
ウエハ20などの被固定物との吸着面15としてある。
【0015】また、図2(a)に上記静電チャック10
に内蔵する吸着用電極12,13のパターン形状を示す
ように、各吸着用電極12,13は半円状とするととも
に、第1の吸着用電極12の面積を第2の吸着用電極1
3より大きくしてあり、これらの吸着用電極12,13
はセラミック基体11の固定孔16a,17aに接合し
た給電端子16,17を介して電源に接続し、通電する
ようにしてある。
【0016】さらに、上記吸着面15には残留吸着力対
策として略同心円状の溝15aを形成してあり、ウエハ
20との接触面積を減らすことで吸着面15に帯電する
電荷を少なくし、ウエハ20の離脱応答性を高めてあ
る。また、静電チャック10の中央には吸着面15の溝
15aと連通するガス供給孔18をセラミック基体11
及びセラミック誘電体層14を貫通して穿設してあり、
上記ガス供給孔18からHe等のガスを溝15aに供給
することでウエハ20との接触面積が少なくなったこと
による均熱性の低下を抑えるようにしてある。
【0017】一方、このような静電チャック10を製造
するには、セラミック基体11を構成するグリーンシー
ト積層体と、セラミック誘電体層14を構成するグリー
ンシート積層体をそれぞれ製作し、これらのいずれか一
方の表面に吸着用電極12,13をなす金属ペーストを
図2(a)に示すパターン形状にスクリーン印刷法でも
って形成したあと、これらの吸着用電極12,13を挟
むようにセラミック基体11をなすグリーンシート積層
体と、セラミック誘電体層14をなすグリーンシート積
層体を積層圧着し、焼結一体化したあと、セラミック誘
電体層14の上面に研削、研摩加工を施すことによって
中心線平均粗さ(Ra)0.8μm以下の鏡面として吸
着面15を形成し、しかるのち、ショットブラスト加工
や超音波加工等によって吸着面15に溝15aを形成す
れば良い。
【0018】そして、この静電チャック10の上記第1
の吸着用電極12に正電圧を印加し、第2の吸着用電極
13に負電圧を印加すると、第1の吸着用電極12に対
応するウエハ20の裏面が負に帯電し、第2の吸着用電
極13に対応するウエハ20の裏面が正に帯電するた
め、ウエハ20と吸着面15との間にそれぞれ静電吸着
力が発現し、ウエハ20を吸着面15に吸着保持するこ
とができる。
【0019】また、上記のようにグリーンシート積層法
により形成した静電チャック10には、セラミック誘電
体層14の吸着用電極12,13側に吸着用電極12,
13の金属成分が拡散していることからセラミック誘電
体層14にはpn結合された半導体の性質が現れるもの
の、本発明は負電圧を印加する第2の吸着用電極13に
比べて吸着力の小さい正電圧を印加する第1の吸着用電
極12の面積を大きくしてあることから、第1の吸着用
電極12側における吸着力の大きさを第2の吸着用電極
13側における吸着力の大きさと同一あるいは近似させ
ることができるため、ウエハ20を均一な吸着力でもっ
て保持することができる。
【0020】ところで、均一な吸着力を得るための最適
な面積比は以下のようにして測定すれば良い。
【0021】図1と同一のセラミックスからなる単極型
の静電チャックを試作し、正電圧を印加した時の吸着力
1 と、負電圧を印加した時の吸着力P2 を測定し、そ
の比(P2 /P1 )を極性差とする。
【0022】そして、数1に示すように、単極型静電チ
ャックの吸着力Fは、吸着用電極の面積Sと比例関係に
あることから、負電圧を印加する第2の吸着用電極13
に対する正電圧を印加する第1の吸着用電極12の面積
比は上記極性差(P2 /P1)と同等あるいは近似させ
れば良い。
【0023】
【数1】
【0024】また、静電チャック10に内蔵する対をな
す吸着用電極13,14のパターン形状としては、図2
(a)に示すものだけに限らず、図2(b)に示すよう
なクシ歯状をしたもの、図2(c)に示すようなリング
状をした第1の吸着用電極12と第2の吸着用電極13
を互い違いに同心円状に配置したもの、さらには図2
(d)に示すような扇形状をした第1の吸着用電極12
と第2の吸着用電極13を互い違いに放射状に配置した
ものでも良く、本発明では正電圧を印加する第1の吸着
用電極12の面積を負電圧を印加する第2の吸着用電極
13の面積より大きくすることが重要である。
【0025】なお、図2(c)や図2(d)のように第
1の吸着用電極12と第2の吸着用電極13とがそれぞ
れ複数枚の電極から構成されている時は、セラミック基
体11内にビアホールを形成し、このビアホールを介し
て各第1の吸着用電極12同士及び第2の吸着用電極1
3同士を導通するようにすれば良い。
【0026】一方、上記セラミック基体11やセラミッ
ク誘電体層14を構成する材質としては、アルミナ、ジ
ルコニア、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、イ
ットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)等を
主成分とするセラミックスが良い。
【0027】これらのセラミックスは耐摩耗性に優れる
ことから、ウエハ20との接触、摺動に伴う吸着面15
の摩耗が少なく、成膜工程やエッチング工程等で使用さ
れるハロゲンガスに対して優れた耐蝕性を有している。
しかも、200℃以上の温度域でも使用可能な耐熱性を
有することからCVD装置にも適用することができる。
【0028】ただし、耐プラズマ性の点では上記セラミ
ックスの中でも、99重量%以上のAl2 3 を主成分
とし、SiO2 、CaO、MgO、TiO等の焼結助剤
を含有するアルミナや、AlNを主成分とし、周期律表
2a族元素の酸化物や3a族元素の酸化物を0.5〜2
0重量%の範囲で含有する窒化アルミニウム、あるいは
99重量%以上のAlNを主成分とする窒化アルミニウ
ムのいずれかが良く、さらには好ましくはシリコンウエ
ハ20との熱膨張差が小さく、かつ優れた熱伝導率を有
する窒化アルミニウムで形成することが良い。
【0029】また、CVD装置等のように高温に加熱さ
れる場合、静電チャック10の変形を抑えるためにもセ
ラミック基体11とセラミック誘電体層14は主成分が
同じセラミックスにより形成することが良い。
【0030】さらに、第1の吸着用電極12と第2の吸
着用電極13の材質としては、セラミック基体11やセ
ラミック誘電体層14を構成する材質と熱膨張係数が近
似したものが良く、好ましくはタングステン、モリブデ
ン、コバール、白金、あるいはこれらの合金等により形
成することが好ましい。
【0031】また、図1に示す静電チャック10におい
て、セラミック基体11の内部にヒータ電極を埋設して
も良く、この場合、静電チャック10自体を発熱させて
吸着面15に保持したウエハ20を直接加熱することが
できるため、ウエハ20を短時間で所定の温度に加熱す
ることができ、さらにセラミック基体11の内部にプラ
ズマ発生用電極を埋設すれば、吸着面15の上方に配置
する他方のプラズマ発生用電極との間でプラズマを発生
させることもできるため、複雑な装置の構造を簡略化す
ることができる。
【0032】
【実施例】ここで、第1の吸着用電極12と第2の吸着
用電極13の面積比を変化させた図1の静電チャック1
0をグリーンシート積層法にて製作し、その吸着特性に
ついて実験を行った。
【0033】本実験では、静電チャック10に内蔵する
吸着用電極12,13のパターン形状を図2(b)に示
すようなクシ歯状とし、その材質としてタングステンに
AlN粉末を添加したものを使用した。また、セラミッ
ク基体11及びセラミック誘電体層14は純度99.8
%の高純度窒化アルミニウムにより形成し、その外径を
約200mmとした。
【0034】具体的には、平均結晶粒子径が1.2μm
程度である純度99.9%のAlN粉末にバインダー及
び溶媒のみを添加混合して泥漿を製作したあと、ドクタ
ーブレード法にて厚さ0.5mm程度のグリーンシート
を複数枚形成し、そのうち、数枚のグリーンシートを積
層してセラミック基体11を構成するグリーンシート積
層体を形成する。そして、このグリーンシート積層体の
表面にタングステン粉末に若干のAlN粉末を混ぜた金
属ペーストを図2(b)に示すようなクシ歯状をしたパ
ターン形状にスクリーン印刷法にて敷設し、吸着用電極
12,13を形成した。この時、負電圧を印加する第2
の吸着用電極13に対する正電圧を印加する第1の吸着
用電極12の面積比が0.8、1.0、1.2、1.
5、2.5、2.7となるようにした。
【0035】次に、上記金属ペーストを覆うようにセラ
ミック誘電体層14を構成する残りのグリーンシートを
積層して50kg/cm2 の圧力で加圧圧着し、その
後、切削加工を施して円板状の板状体としたのち、窒素
雰囲気下で2000℃程度の焼成温度で2時間程度焼成
することで、セラミック基体11とセラミック誘電体層
14が純度99.9%の窒化アルミニウムからなり、こ
れらの間に面積比を変化させた第1の吸着用電極12と
第2の吸着用電極13を埋設した板状体を形成した。し
かるのち、上記セラミック誘電体層14の上面に研摩加
工を施して中心線平均粗さ(Ra)0.8μmの鏡面に
仕上げて吸着面15を形成するとともに、上記吸着面1
5に残留吸着力対策としての溝15aと、この溝15a
にHeガスを供給するためのガス供給孔18を穿設して
静電チャック10を製作した。
【0036】そして、これらの静電チャック10の第1
の吸着用電極12に+500Vの正電圧を印加するとと
もに、第2の吸着用電極13に−500Vの負電圧を印
加して吸着面15に8inchのシリコンウエハ20を
吸着保持させた状態で、吸着面15の溝15aにHeガ
スを供給した時に、ガスリークが発生するガス圧を測定
することで吸着ムラの有無について測定を行った。
【0037】それぞれの結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】この結果、試料No.1では正電圧を印加
する第1の吸着用電極12よりも負電圧を印加する第2
の吸着用電極13の面積が大きいために、吸着力の不均
一差が最も大きく、その結果、22.8torrのガス
圧でHeガスのガスリークが発生した。
【0040】また、試料No.2では正電圧を印加する
第1の吸着用電極12と負電圧を印加する第2の吸着用
電極13の面積が同一であるため、吸着力の不均一を解
消することができず、40.1torrのガス圧でHe
ガスのガスリークが発生した。
【0041】一方、試料No.6では正電圧を印加する
第1の吸着用電極12の面積を負電圧を印加する第2の
吸着用電極13の面積より大きくしてあるものの、その
面積比が2.7と大き過ぎることから第1の吸着用電極
12側の吸着力が大きく成りすぎ、その結果、48.5
torrのガス圧でHeガスのガスリークが発生した。
【0042】これに対し、試料No.3〜5では正電圧
を印加する第1の吸着用電極12の面積が負電圧を印加
する第2の吸着用電極13の面積より大きく、その面積
比が1.2〜2.5の範囲にあるため、吸着力の不均一
を解消することができ、70.0torr以上のガス圧
にならないとHeガスのガスリークが発生しなかった。
【0043】このことから、窒化アルミニウム製静電チ
ャック10の場合、負電圧を印加する第2の吸着用電極
13に対する正電圧を印加する第1の吸着用電極12の
面積比を1.2〜2.5とすれば、均一な吸着力が得ら
れることが判る。
【0044】なお、本実施例では窒化アルミニウム製静
電チャック10についてのみ示したが、他のセラミック
スからなる静電チャック10においてもセラミックス誘
電体層14の吸着用電極12,13側が吸着面15側と
比べて抵抗値が小さい場合、正電圧を印加する第1の吸
着用電極12を負電圧を印加する第2の吸着用電極13
より大きくすることで吸着力の不均一を解消することが
できた。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被固定
物との吸着面を有するセラミック誘電体層とセラミック
基体との間に、正電圧を印加する第1の吸着用電極と、
負電圧を印加する第2の吸着用電極を備えた双極型の静
電チャックにおいて、上記正電圧を印加する第1の吸着
用電極の面積を負電圧を印加する第2の吸着用電極より
大きくしたことにより、セラミック誘電体層にpn結合
された半導体の性質が見られたとしても、正電圧を印加
する第1の吸着用電極側での吸着力の大きさと負電圧を
印加する第2の吸着用電極側での吸着力の大きさを同等
あるいはを近似させることができるため、吸着ムラを解
消し、均一な吸着力でもって被固定物を吸着保持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る静電チャックの一例を示
す斜視図であり、(b)は(a)のX−X線断面図であ
る。
【図2】(a)〜(d)は本発明の静電チャックに内蔵
する吸着用電極のさまざまなパターン形状を示す平面図
である。
【図3】(a)は従来の静電チャックを示す縦断面図で
あり、(b)は(a)に内蔵する吸着用電極のパターン
形状を示す平面図である。
【符号の説明】
10・・・静電チャック、 11・・・セラミック基
体、 12・・・第1の吸着用電極、13・・・第2の
吸着用電極、14・・・セラミック誘電体層、15・・
・吸着面、15a・・・溝、16,17・・・給電端
子、18・・・ガス供給孔、20・・・ウエハ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被固定物との吸着面を有するセラミック誘
    電体層とセラミック基体との間に、正電圧を印加する第
    1の吸着用電極と、負電圧を印加する第2の吸着用電極
    を備えた双極型の静電チャックにおいて、上記正電圧を
    印加する第1の吸着用電極の面積を負電圧を印加する第
    2の吸着用電極より大きくしたことを特徴とする静電チ
    ャック。
  2. 【請求項2】上記セラミック誘電体層を窒化アルミニウ
    ムにより形成するとともに、上記負電圧を印加する第2
    の吸着用電極に対する正電圧を印加する第1の吸着用電
    極の面積比を1.2〜2.5としたことを特徴とする請
    求項1に記載の静電チャック。
JP4260397A 1997-02-26 1997-02-26 静電チャック Pending JPH10242256A (ja)

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