JPH10239887A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JPH10239887A JPH10239887A JP4099297A JP4099297A JPH10239887A JP H10239887 A JPH10239887 A JP H10239887A JP 4099297 A JP4099297 A JP 4099297A JP 4099297 A JP4099297 A JP 4099297A JP H10239887 A JPH10239887 A JP H10239887A
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面の機械的強度が高く、摩耗、傷が少なく
表面の潤滑性および離型性に優れ、クリーニング性が極
めて良好で長期にわたる繰り返し使用にも安定した画像
を得ることができる電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に感光層および保護層を順
次設けた電子写真感光体において、保護層が、少なくと
も2つのヒドロキシ官能基を有する電荷輸送剤と、少な
くとも1種のヒドロキシ官能基を有するシリコーンオイ
ルと、前記ヒドロキシ官能基と水素結合を形成すること
ができる少なくとも1種のバインダー樹脂と、を含有す
る。電荷輸送剤は、ヒドロキシアリールアミンが好適で
あり、シリコーンオイルは、その両末端にシラノールを
持つジメチルシリコーンオイル、又はその両末端にC−
OHを持つアルコール変性シリコーンオイル等が好適で
あり、ヒドロキシ官能基と水素結合を形成することがで
きるバインダー樹脂は、ポリアミドが望ましい。
表面の潤滑性および離型性に優れ、クリーニング性が極
めて良好で長期にわたる繰り返し使用にも安定した画像
を得ることができる電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に感光層および保護層を順
次設けた電子写真感光体において、保護層が、少なくと
も2つのヒドロキシ官能基を有する電荷輸送剤と、少な
くとも1種のヒドロキシ官能基を有するシリコーンオイ
ルと、前記ヒドロキシ官能基と水素結合を形成すること
ができる少なくとも1種のバインダー樹脂と、を含有す
る。電荷輸送剤は、ヒドロキシアリールアミンが好適で
あり、シリコーンオイルは、その両末端にシラノールを
持つジメチルシリコーンオイル、又はその両末端にC−
OHを持つアルコール変性シリコーンオイル等が好適で
あり、ヒドロキシ官能基と水素結合を形成することがで
きるバインダー樹脂は、ポリアミドが望ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
レーザービームプリンター、LEDプリンターなどの電
子写真応用分野に広く用いることができる、耐磨耗性に
優れ、かつ紙粉やトナーが付着しにくくクリーニングし
やすい電子写真感光体に関する。
レーザービームプリンター、LEDプリンターなどの電
子写真応用分野に広く用いることができる、耐磨耗性に
優れ、かつ紙粉やトナーが付着しにくくクリーニングし
やすい電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機感光体は無機感光体に比べて
いくつかの点で耐刷性が劣るため、帯電、トナー現像、
紙への転写、クリーニング等の過程で生じる電気的、化
学的、機械的ストレスに対する耐久性を有機感光体の表
面層に持たせることが考えられてきた。具体的には、帯
電時の放電そのものおよび放電生成物による表面層の機
械的、化学的変質劣化に対する材料改善、クリーニング
時の紙粉の表面層への付着によって引き起こされる高湿
下での画像流れ、同じくクリーニング時の現像剤等での
摺擦による表面層の摩耗や傷、または、現像剤の表面層
へのフィルミングによる画質欠陥に対する材料改善であ
る。
いくつかの点で耐刷性が劣るため、帯電、トナー現像、
紙への転写、クリーニング等の過程で生じる電気的、化
学的、機械的ストレスに対する耐久性を有機感光体の表
面層に持たせることが考えられてきた。具体的には、帯
電時の放電そのものおよび放電生成物による表面層の機
械的、化学的変質劣化に対する材料改善、クリーニング
時の紙粉の表面層への付着によって引き起こされる高湿
下での画像流れ、同じくクリーニング時の現像剤等での
摺擦による表面層の摩耗や傷、または、現像剤の表面層
へのフィルミングによる画質欠陥に対する材料改善であ
る。
【0003】これらの課題を解決するため種々の方法が
提案されている。摩耗や傷に対する機械的強度を上げる
ためには、表面層のバインダー樹脂の分子量を上げた
り、樹脂の骨格や置換基を変えることにより、絡み合い
を強くしたり、凝集エネルギー密度を高めて分子間力を
上げるような材料設計が考えられている。また、クリー
ニング時の摩擦力や、トナー、紙粉等の付着を低減する
ための潤滑剤を添加する設計も考えられている。但し、
前記のバインダーの強度を上げる方策は、表面層が電荷
輸送層であれば、電荷輸送能を持たせるために必要な構
成要素である低分子量の電荷輸送剤が存在することによ
って、その効果は大幅に低減される。さらに、単に表面
層の強度が上がると付着物の除去が困難になり画質欠陥
を引き起こす。
提案されている。摩耗や傷に対する機械的強度を上げる
ためには、表面層のバインダー樹脂の分子量を上げた
り、樹脂の骨格や置換基を変えることにより、絡み合い
を強くしたり、凝集エネルギー密度を高めて分子間力を
上げるような材料設計が考えられている。また、クリー
ニング時の摩擦力や、トナー、紙粉等の付着を低減する
ための潤滑剤を添加する設計も考えられている。但し、
前記のバインダーの強度を上げる方策は、表面層が電荷
輸送層であれば、電荷輸送能を持たせるために必要な構
成要素である低分子量の電荷輸送剤が存在することによ
って、その効果は大幅に低減される。さらに、単に表面
層の強度が上がると付着物の除去が困難になり画質欠陥
を引き起こす。
【0004】3また、摩擦力や付着力を低減させる方法
としては、一般的な塗膜表面改質剤、すなわち、レベリ
ング剤、シリコーンオイル等を表面層に添加する方法
や、テフロン、シリコン粉末等を表面層に分散させる方
法等がある。しかし、これら一般表面改質剤は、例えば
レベリング剤では、添加される塗工液の成分との相溶性
に乏しく塗膜製造工程での塗膜乾燥時にレベリング剤が
表面に移行したり、長期の使用の間にレベリング剤が徐
々に表面に移行してしまい、レベリング剤が表面層の極
く表面に偏析し、その部分が削り取られてしまうと効果
がなくなり、持続性に問題がある。また、固形潤滑剤の
例えばテフロン等粉末の分散による潤滑性の向上を狙っ
た改善は、本来の外力に対する機械的強度が低下してし
まうことがあり難点があった。
としては、一般的な塗膜表面改質剤、すなわち、レベリ
ング剤、シリコーンオイル等を表面層に添加する方法
や、テフロン、シリコン粉末等を表面層に分散させる方
法等がある。しかし、これら一般表面改質剤は、例えば
レベリング剤では、添加される塗工液の成分との相溶性
に乏しく塗膜製造工程での塗膜乾燥時にレベリング剤が
表面に移行したり、長期の使用の間にレベリング剤が徐
々に表面に移行してしまい、レベリング剤が表面層の極
く表面に偏析し、その部分が削り取られてしまうと効果
がなくなり、持続性に問題がある。また、固形潤滑剤の
例えばテフロン等粉末の分散による潤滑性の向上を狙っ
た改善は、本来の外力に対する機械的強度が低下してし
まうことがあり難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の問題
点を解決して表面の機械的強度を高め、摩耗や傷が少な
く、表面の潤滑性および離型性に優れ、クリーニング性
が極めて良好で、かつ、長期間に渡る繰り返し使用時に
も、それらの特性が維持される電子写真感光体を提供す
ることを目的としている。
点を解決して表面の機械的強度を高め、摩耗や傷が少な
く、表面の潤滑性および離型性に優れ、クリーニング性
が極めて良好で、かつ、長期間に渡る繰り返し使用時に
も、それらの特性が維持される電子写真感光体を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、従来の問題点を解
決し、本発明の上記目的を達成する手段として、本発明
の電子写真感光体は、少なくとも表面保護層に、2つの
ヒドロキシ官能基を有する電荷輸送剤と、ヒドロキシ官
能基を有するシリコーンオイルと、前記ヒドロキシ官能
基と水素結合を形成することができるバインダー樹脂
と、を含有することを特徴とするものである。
決し、本発明の上記目的を達成する手段として、本発明
の電子写真感光体は、少なくとも表面保護層に、2つの
ヒドロキシ官能基を有する電荷輸送剤と、ヒドロキシ官
能基を有するシリコーンオイルと、前記ヒドロキシ官能
基と水素結合を形成することができるバインダー樹脂
と、を含有することを特徴とするものである。
【0007】2つのヒドロキシ官能基を有する電荷輸送
剤と、ヒドロキシ官能基を有するシリコーンオイルは、
それぞれ前記ヒドロキシ官能基と水素結合を形成するこ
とができるバインダー樹脂との間で水素結合により結合
し、保護層の機械的強度等が向上し、かつ、シリコーン
オイルの表面への移行が極めて低減されるため、シリコ
ーンオイルによる特性が長期にわたり維持される。
剤と、ヒドロキシ官能基を有するシリコーンオイルは、
それぞれ前記ヒドロキシ官能基と水素結合を形成するこ
とができるバインダー樹脂との間で水素結合により結合
し、保護層の機械的強度等が向上し、かつ、シリコーン
オイルの表面への移行が極めて低減されるため、シリコ
ーンオイルによる特性が長期にわたり維持される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子写真感光体に
ついて詳細に説明する。本発明の電子写真感光体におけ
る導電性基体としては、電子写真感光体において使用さ
れるものであれば、如何なるものでも使用できる。例え
ば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等
の金属類、およびアルミニウム、チタニウム、ニッケ
ル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、
酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチック
フィルム等、或いは導電性付与剤を塗布、または含浸さ
せた紙、およびプラスチックフィルム等があげられる。
これらの導電性支持体は、ドラム状、シート状等、適宜
の形状のものとして使用されるが、これらに限定される
ものではない。さらに、必要に応じて導電性支持体の表
面は、画質に影響のない範囲で各種の処理を行うことが
できる。例えば、表面の酸化処理、薬品処理或いは着色
処理など、または、砂目立て等の乱反射処理を行うこと
ができる。
ついて詳細に説明する。本発明の電子写真感光体におけ
る導電性基体としては、電子写真感光体において使用さ
れるものであれば、如何なるものでも使用できる。例え
ば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等
の金属類、およびアルミニウム、チタニウム、ニッケ
ル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、
酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチック
フィルム等、或いは導電性付与剤を塗布、または含浸さ
せた紙、およびプラスチックフィルム等があげられる。
これらの導電性支持体は、ドラム状、シート状等、適宜
の形状のものとして使用されるが、これらに限定される
ものではない。さらに、必要に応じて導電性支持体の表
面は、画質に影響のない範囲で各種の処理を行うことが
できる。例えば、表面の酸化処理、薬品処理或いは着色
処理など、または、砂目立て等の乱反射処理を行うこと
ができる。
【0009】導電性基体の上には、所望に応じて下引き
層が形成されてもよい。下引き層に用いられる結着剤と
して、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、ポリ
ビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セ
ルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリ
コーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂、メラミン樹脂等の高分子樹脂化合物のほかに、
ジルコニウム、チタン、アルミニウム、マンガン、シリ
コン等を含有する有機金属化合物等が主として用いられ
る。これらの化合物は単独に或いは複数の化合物の混合
或いは重縮合物として用いることができる。中でも、ジ
ルコニウムまたはシリコンを含有する有機金属化合物は
高い成膜性を有し、かつ残留電位が低く環境による電位
変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少
ない等性能上優れているので好ましい。
層が形成されてもよい。下引き層に用いられる結着剤と
して、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、ポリ
ビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セ
ルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリ
コーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂、メラミン樹脂等の高分子樹脂化合物のほかに、
ジルコニウム、チタン、アルミニウム、マンガン、シリ
コン等を含有する有機金属化合物等が主として用いられ
る。これらの化合物は単独に或いは複数の化合物の混合
或いは重縮合物として用いることができる。中でも、ジ
ルコニウムまたはシリコンを含有する有機金属化合物は
高い成膜性を有し、かつ残留電位が低く環境による電位
変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少
ない等性能上優れているので好ましい。
【0010】シリコンを含有する有機金属化合物の例と
しては、例えば、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシ
エチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロルプロピルトリメトキシシラン等である。これ
らの中でも特に好ましく用いられるシラン化合物は、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ
エトキシシラン)、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル
−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メチル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピ
ルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤があげ
られる。
しては、例えば、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシ
エチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロルプロピルトリメトキシシラン等である。これ
らの中でも特に好ましく用いられるシラン化合物は、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ
エトキシシラン)、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル
−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メチル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピ
ルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤があげ
られる。
【0011】チタンを含有する有機金属化合物の例とし
ては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマル
ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ
(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルア
セトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタン
オクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウ
ム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエス
テル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキ
シチタンステアレート等があげられる。
ては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマル
ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ
(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルア
セトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタン
オクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウ
ム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエス
テル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキ
シチタンステアレート等があげられる。
【0012】アルミニウムを含有する有機金属化合物の
例としては、アルミニウムイソプピレート、モノブトキ
シアルミニウムイソプロピレート、アルミニウムブチレ
ート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプ
ロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテ
ート)等があげられる。
例としては、アルミニウムイソプピレート、モノブトキ
シアルミニウムイソプロピレート、アルミニウムブチレ
ート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプ
ロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテ
ート)等があげられる。
【0013】ここに示されたジルコニウム、チタン、ア
ルミニウム、シリコンを含有する有機金属化合物は、加
水分解縮合性を有する化合物であり、下引き層にこれら
の化合物を含有させる場合、塗膜を湿潤熱風により加湿
処理を行うことにより極めて優れた電子写真特性の電子
写真感光体が形成される。
ルミニウム、シリコンを含有する有機金属化合物は、加
水分解縮合性を有する化合物であり、下引き層にこれら
の化合物を含有させる場合、塗膜を湿潤熱風により加湿
処理を行うことにより極めて優れた電子写真特性の電子
写真感光体が形成される。
【0014】下引き層中には、干渉縞発生を防止する目
的や電気特性を向上する目的などにより、各種の有機ま
たは無機微粉末を混合することができる。特に、酸化チ
タン、酸化亜鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、リトポン等
の白色顔料、アルミナ、炭酸カルシム、硫酸バリウム等
の体質顔料としての無機顔料、或いはテフロン樹脂粒
子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、シ
リコン単結晶微粉末等が有効である。
的や電気特性を向上する目的などにより、各種の有機ま
たは無機微粉末を混合することができる。特に、酸化チ
タン、酸化亜鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、リトポン等
の白色顔料、アルミナ、炭酸カルシム、硫酸バリウム等
の体質顔料としての無機顔料、或いはテフロン樹脂粒
子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、シ
リコン単結晶微粉末等が有効である。
【0015】添加する微粉末としては、粒径が0.01
μm〜2μmの範囲のものが用いられる。粒径が大きす
ぎると下引き層の凹凸が激しくなり、電気的に部分的な
不均一性が大きくなって、画質欠陥を生じやすくなる。
また、小粒径すぎると十分な光散乱効果が得られない。
上記微粉末は必要に応じて添加されるが、添加される場
合には下引き層の固形分に対して、10〜80重量%、
より好ましくは30〜70重量%の範囲で添加される。
μm〜2μmの範囲のものが用いられる。粒径が大きす
ぎると下引き層の凹凸が激しくなり、電気的に部分的な
不均一性が大きくなって、画質欠陥を生じやすくなる。
また、小粒径すぎると十分な光散乱効果が得られない。
上記微粉末は必要に応じて添加されるが、添加される場
合には下引き層の固形分に対して、10〜80重量%、
より好ましくは30〜70重量%の範囲で添加される。
【0016】下引き層の膜厚を厚くすると、導電性基体
の凹凸の隠蔽性が高まるため、一般に画質欠陥は低減す
る方向にあるが、電気的な繰り返し安定性も悪くなるた
め、下引き層は、膜厚としては0.1〜5μmの範囲に
あることが望ましい。下引き層塗布液の形成において、
上記微粉末は樹脂成分を溶解した溶液中に添加して分散
処理が行われる。微粉末を樹脂中に分散させる方法とし
ては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アト
ライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェー
カー等による方法を用いることができる。
の凹凸の隠蔽性が高まるため、一般に画質欠陥は低減す
る方向にあるが、電気的な繰り返し安定性も悪くなるた
め、下引き層は、膜厚としては0.1〜5μmの範囲に
あることが望ましい。下引き層塗布液の形成において、
上記微粉末は樹脂成分を溶解した溶液中に添加して分散
処理が行われる。微粉末を樹脂中に分散させる方法とし
ては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アト
ライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェー
カー等による方法を用いることができる。
【0017】この下引き層上に形成される感光層は、基
本的には単層構造であっても、電荷発生層と電荷輸送層
とに機能分離された積層構造であってもよい。積層構造
の場合、電荷発生層、電荷輸送層の積層順序となる。電
荷発生層は電荷発生材料を真空蒸着により形成するか、
有機溶剤および結着樹脂とともに分散し塗布することに
より形成される。
本的には単層構造であっても、電荷発生層と電荷輸送層
とに機能分離された積層構造であってもよい。積層構造
の場合、電荷発生層、電荷輸送層の積層順序となる。電
荷発生層は電荷発生材料を真空蒸着により形成するか、
有機溶剤および結着樹脂とともに分散し塗布することに
より形成される。
【0018】電荷発生材料としては、非晶質セレン、結
晶性セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、その他の
セレン化合物およびセレン合金、酸化亜鉛・酸化チタン
等の無機系光導電性物質、無金属フタロシアニン、チタ
ニルフタロシアニン、銅フタロシアニン、錫フタロシア
ニン、ガリウムフタロシアニン等の各種フタロシアニン
顔料、スクエアリウム系、アントアントロン系、ペリレ
ン系、アゾ系、アントラキノン系、ピレン系、ピリリウ
ム塩、チアピリリウム塩等の各種有機顔料および染料が
用いられる。また、これらの有機顔料は一般に数種の結
晶型を有しており、特にフタロシアニン顔料ではα、β
等をはじめとして各種の結晶型が知られているが、目的
に適合した感度が得られる顔料であるならば、これらの
いずれの結晶型でも用いることができる。
晶性セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、その他の
セレン化合物およびセレン合金、酸化亜鉛・酸化チタン
等の無機系光導電性物質、無金属フタロシアニン、チタ
ニルフタロシアニン、銅フタロシアニン、錫フタロシア
ニン、ガリウムフタロシアニン等の各種フタロシアニン
顔料、スクエアリウム系、アントアントロン系、ペリレ
ン系、アゾ系、アントラキノン系、ピレン系、ピリリウ
ム塩、チアピリリウム塩等の各種有機顔料および染料が
用いられる。また、これらの有機顔料は一般に数種の結
晶型を有しており、特にフタロシアニン顔料ではα、β
等をはじめとして各種の結晶型が知られているが、目的
に適合した感度が得られる顔料であるならば、これらの
いずれの結晶型でも用いることができる。
【0019】電荷発生層には、電荷発生材料の凝集防
止、分散性向上、電気特性の向上等、各種の目的でシラ
ンカップリング剤や有機金属アルコキシドを加えること
ができる。これらは、電荷発生材料に予め表面処理を行
った後、分散調液処理を行ってもよく、或いは塗布液中
にシランカップリング剤や有機金属アルコキシドを添加
して塗布乾燥処理を行うことも可能である。これらのシ
ランカップリング剤や有機金属アルコキシドについて
も、その加水分解硬化反応を促進させるために、電荷発
生層を塗布形成した後、湿潤熱風加湿処理を行うことが
望ましい。
止、分散性向上、電気特性の向上等、各種の目的でシラ
ンカップリング剤や有機金属アルコキシドを加えること
ができる。これらは、電荷発生材料に予め表面処理を行
った後、分散調液処理を行ってもよく、或いは塗布液中
にシランカップリング剤や有機金属アルコキシドを添加
して塗布乾燥処理を行うことも可能である。これらのシ
ランカップリング剤や有機金属アルコキシドについて
も、その加水分解硬化反応を促進させるために、電荷発
生層を塗布形成した後、湿潤熱風加湿処理を行うことが
望ましい。
【0020】電荷発生層における結着樹脂としては、以
下のものを例示することができる。すなわち、ビスフェ
ノールAタイプ或いはビスフェノールZタイプ等のポリ
カーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエ
ン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共
重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキ
ッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルアバゾール等である。
下のものを例示することができる。すなわち、ビスフェ
ノールAタイプ或いはビスフェノールZタイプ等のポリ
カーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエ
ン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共
重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキ
ッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルアバゾール等である。
【0021】これ等の結着樹脂は、単独あるいは2種以
上混合して用いることが可能である。電荷発生材料と結
着樹脂との配合比(重量比)は、10:1〜1:10の
範囲が望ましい。また、電荷発生層の厚みは、一般には
0.01〜5μm、好ましくは0.05〜2.0μmの
範囲に設定される。電荷発生材料を樹脂中に分散させる
方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミ
ル、アトライター、サンドミル、コロイドミル等の方法
を用いることができる。
上混合して用いることが可能である。電荷発生材料と結
着樹脂との配合比(重量比)は、10:1〜1:10の
範囲が望ましい。また、電荷発生層の厚みは、一般には
0.01〜5μm、好ましくは0.05〜2.0μmの
範囲に設定される。電荷発生材料を樹脂中に分散させる
方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミ
ル、アトライター、サンドミル、コロイドミル等の方法
を用いることができる。
【0022】電荷輸送層に用いられる電荷輸送材料とし
ては、下記に示すものが例示できる。2,5−ビス(p
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジア
ゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリ
フェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3
−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチ
ルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、
トリフェニルアミン、トリ(p−メチルフェニル)アミ
ン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェ
ニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3
級アミノ化合物、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビ
ス(3−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニル]
−4,4′−ジアミン等の芳香族第3級ジアミノ化合
物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−
ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリア
ジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチル
アミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾ
ン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル
−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−
2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等の
ベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニ
ル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン
誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等の
カルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールお
よびその誘導体などの正孔輸送物質,および上記した化
合物からなる基を主鎖または側鎖に有する重合体などが
あげられる。これらの電荷輸送材料は、1種または2種
以上を組み合わせて使用することができる。
ては、下記に示すものが例示できる。2,5−ビス(p
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジア
ゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリ
フェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3
−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチ
ルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、
トリフェニルアミン、トリ(p−メチルフェニル)アミ
ン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェ
ニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3
級アミノ化合物、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビ
ス(3−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニル]
−4,4′−ジアミン等の芳香族第3級ジアミノ化合
物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−
ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリア
ジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチル
アミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾ
ン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル
−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−
2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等の
ベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニ
ル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン
誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等の
カルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールお
よびその誘導体などの正孔輸送物質,および上記した化
合物からなる基を主鎖または側鎖に有する重合体などが
あげられる。これらの電荷輸送材料は、1種または2種
以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】電荷輸送層に用いられる結着樹脂の例とし
ては、アクリル樹脂、ポリアリレート、ポリエステル樹
脂、ビスフェノールAタイプ或いはビスフェノールZタ
イプ等のポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブ
タジエン共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニル
ホルマール、ポリスルホン、ポリアクリルアミド、ポリ
アミド、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、およびポリビニルカ
ルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレ
ン等の有機光導電性ポリマー等があげられる。
ては、アクリル樹脂、ポリアリレート、ポリエステル樹
脂、ビスフェノールAタイプ或いはビスフェノールZタ
イプ等のポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブ
タジエン共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニル
ホルマール、ポリスルホン、ポリアクリルアミド、ポリ
アミド、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、およびポリビニルカ
ルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレ
ン等の有機光導電性ポリマー等があげられる。
【0024】電荷輸送層は、上に示した電荷輸送物質お
よび結着樹脂とを適当な溶媒に溶解させた溶液を塗布し
乾燥することによって形成することができる。電荷輸送
層の形成に使用される溶媒としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素系、
アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、
クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化
水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレング
リコール、ジエチルエーテル等の環状或いは直鎖状エー
テル、或いはこれらの混合溶剤などを用いることができ
る。電荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は10:1
〜1:5が好ましい。また、電荷輸送層の膜厚は一般に
5〜50μm、好ましくは10〜40μmの範囲に設定
される。電子写真装置中で発生するオゾンや酸化性ガ
ス、或いは光・熱による感光体の劣化を防止する目的
で、感光層中に酸化防止剤・光安定剤・熱安定剤などの
添加剤を添加することができる。
よび結着樹脂とを適当な溶媒に溶解させた溶液を塗布し
乾燥することによって形成することができる。電荷輸送
層の形成に使用される溶媒としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素系、
アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、
クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化
水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレング
リコール、ジエチルエーテル等の環状或いは直鎖状エー
テル、或いはこれらの混合溶剤などを用いることができ
る。電荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は10:1
〜1:5が好ましい。また、電荷輸送層の膜厚は一般に
5〜50μm、好ましくは10〜40μmの範囲に設定
される。電子写真装置中で発生するオゾンや酸化性ガ
ス、或いは光・熱による感光体の劣化を防止する目的
で、感光層中に酸化防止剤・光安定剤・熱安定剤などの
添加剤を添加することができる。
【0025】例えば、酸化防止剤としては、ヒンダード
フェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミ
ン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマ
ン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄
化合物、有機リン化合物等があげられる。光安定剤の例
としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチ
オカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が
あげられる。
フェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミ
ン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマ
ン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄
化合物、有機リン化合物等があげられる。光安定剤の例
としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチ
オカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が
あげられる。
【0026】また、感度の向上、残留電位の低減、繰り
返し使用時の疲労低減などを目的として、少なくとも1
種の電子受容性物質を含有せしめることができる。本発
明の感光体に使用可能な電子受容性物質としては、例え
ば無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テト
ラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジ
ニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、
ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピ
クリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、
フタル酸等をあげることができる。これらのうち、フル
オレノン系、キノン系や、Cl、CN、NO2 等の電子
吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
返し使用時の疲労低減などを目的として、少なくとも1
種の電子受容性物質を含有せしめることができる。本発
明の感光体に使用可能な電子受容性物質としては、例え
ば無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テト
ラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジ
ニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、
ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピ
クリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、
フタル酸等をあげることができる。これらのうち、フル
オレノン系、キノン系や、Cl、CN、NO2 等の電子
吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
【0027】単層構造または積層構造の感光層の塗工
は、浸漬塗布法、スプレー塗布法、ビード塗布法、ブレ
ード塗布法、ローラー塗布法等の塗布法を用いて行うこ
とができる。乾燥は加湿処理方法を用いない場合には、
室温での指触乾燥の後に加熱乾燥するのが好ましい。加
熱乾燥は、30℃〜200℃の温度で5分〜2時間の範
囲の時間で行うことが望ましい。
は、浸漬塗布法、スプレー塗布法、ビード塗布法、ブレ
ード塗布法、ローラー塗布法等の塗布法を用いて行うこ
とができる。乾燥は加湿処理方法を用いない場合には、
室温での指触乾燥の後に加熱乾燥するのが好ましい。加
熱乾燥は、30℃〜200℃の温度で5分〜2時間の範
囲の時間で行うことが望ましい。
【0028】本発明の電子写真感光体における保護層
は、少なくとも2つのヒドロキシ官能基を有する電荷輸
送剤と、少なくとも一種のヒドロキシ官能基を有するシ
リコーンオイルと、前記ヒドロキシ官能基と水素結合を
形成することができる少なくとも一種のバインダー樹脂
と、からなる。
は、少なくとも2つのヒドロキシ官能基を有する電荷輸
送剤と、少なくとも一種のヒドロキシ官能基を有するシ
リコーンオイルと、前記ヒドロキシ官能基と水素結合を
形成することができる少なくとも一種のバインダー樹脂
と、からなる。
【0029】前記2つのヒドロキシ官能基を有する電荷
輸送剤としては、下記に示す一般式(1)又は一般式
(2)に示す化合物が望ましい。一般式(1)は、
輸送剤としては、下記に示す一般式(1)又は一般式
(2)に示す化合物が望ましい。一般式(1)は、
【化4】
【0030】〔式中、R1 およびR1 ’は同一でも異な
っていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基またはアルコキシ基を表し、R2 、R2 ’がそ
れぞれ3−OHのとき、R3 、R3 ’が水素原子または
3−OHであり、R2 、R2 ’が4−OHのとき、
R3 、R3 ’が水素原子または4−OHである。〕
っていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基またはアルコキシ基を表し、R2 、R2 ’がそ
れぞれ3−OHのとき、R3 、R3 ’が水素原子または
3−OHであり、R2 、R2 ’が4−OHのとき、
R3 、R3 ’が水素原子または4−OHである。〕
【0031】ここで、ハロゲン原子としては、塩素原子
が望ましく、アルキル基としてメチル基、エチル基等の
低級アルキル基が望ましく、アルコキシ基としてメトキ
シ基が望ましい。このような電荷輸送剤としては、表1
に示される化合物1〜化合物60が挙げられる。
が望ましく、アルキル基としてメチル基、エチル基等の
低級アルキル基が望ましく、アルコキシ基としてメトキ
シ基が望ましい。このような電荷輸送剤としては、表1
に示される化合物1〜化合物60が挙げられる。
【表1】
【0032】また、一般式(2)は、
【化5】 〔式中、R4 、R5 およびR6 は同一でも異なっていて
もよく、それぞれ下記のいずれかの置換基からなる。〕
もよく、それぞれ下記のいずれかの置換基からなる。〕
【0033】
【化6】
【0034】このような電荷輸送剤としては、表2に示
される化合物61〜化合物90が挙げられる。
される化合物61〜化合物90が挙げられる。
【表2】
【0035】本発明において、上記した電荷輸送剤の中
でも、特に下記に示す化合物1、化合物31、化合物6
7で示されるヒドロキシアリールアミン化合物が望まし
い。
でも、特に下記に示す化合物1、化合物31、化合物6
7で示されるヒドロキシアリールアミン化合物が望まし
い。
【0036】
【化7】
【0037】次に本発明におけるヒドロキシ官能基を有
するシリコーンオイルとしては、下記の化合物91〜化
合物96を例示することができる。
するシリコーンオイルとしては、下記の化合物91〜化
合物96を例示することができる。
【化8】
【化9】
【0038】これらのヒドロキシ官能基を有するシリコ
ーンオイルの中で、特に化合物91および化合物92が
望ましい。
ーンオイルの中で、特に化合物91および化合物92が
望ましい。
【0039】さらに、前記2つのヒドロキシ官能基を有
する電荷輸送剤、前記ヒドロキシ官能基を有するシリコ
ーンオイルのヒドロキシ官能基と水素結合を形成するこ
とができるバインダー樹脂としては、アミド基CONH
をもつ典型的なポリアミドや共重合ナイロンが挙げられ
る。これらのアミド基CONHをもつポリアミドは、上
記の水素結合が形成されない場合、ポリアミドポリマー
は雰囲気水分の影響を受けやすく、トナー、紙粉等が付
着しやすい傾向がある。しかし、水素結合が形成された
保護層は、水分の影響が少なく電気特性上安定し、トナ
ー、紙粉等が付着されにくい。
する電荷輸送剤、前記ヒドロキシ官能基を有するシリコ
ーンオイルのヒドロキシ官能基と水素結合を形成するこ
とができるバインダー樹脂としては、アミド基CONH
をもつ典型的なポリアミドや共重合ナイロンが挙げられ
る。これらのアミド基CONHをもつポリアミドは、上
記の水素結合が形成されない場合、ポリアミドポリマー
は雰囲気水分の影響を受けやすく、トナー、紙粉等が付
着しやすい傾向がある。しかし、水素結合が形成された
保護層は、水分の影響が少なく電気特性上安定し、トナ
ー、紙粉等が付着されにくい。
【0040】しかも、シリコーンオイルはポリアミドポ
リマーと水素結合によって保護層中に均一に介在してお
り、保護層の表面に移行することがないので、シリコー
ンオイルの特性は、長期にわたり維持される。
リマーと水素結合によって保護層中に均一に介在してお
り、保護層の表面に移行することがないので、シリコー
ンオイルの特性は、長期にわたり維持される。
【0041】ポリアミドポリマーは、コーティングに使
用される溶媒を除去したときにフイルムを形成するのに
充分な分子量を有している必要があり、一方、溶媒に容
易に溶解することが必要である。このような点から、ポ
リアミドポリマーの好ましい重量平均分子量は5,00
0〜300,000、さらに好ましくは50,000〜
150,000である。
用される溶媒を除去したときにフイルムを形成するのに
充分な分子量を有している必要があり、一方、溶媒に容
易に溶解することが必要である。このような点から、ポ
リアミドポリマーの好ましい重量平均分子量は5,00
0〜300,000、さらに好ましくは50,000〜
150,000である。
【0042】本発明の保護層における電荷輸送剤の濃度
は20〜50重量%が好ましい。また、シリコーンオイ
ルの添加量は電荷輸送剤とバインダー樹脂の総量を1と
して、それに対して0.001〜0.05、より好まし
くは、0.005〜0.01の重量比にするのが好まし
い。シリコーンオイルの添加量が、0.001重量比よ
りも少ないと、シリコーンオイルによる保護層表面の摩
擦力や付着力を低減させる効果が低くなり、0.05よ
りも重量比よりも多すぎると、画像形成上、2次障害が
生じやすくなる。ただし、シリコーンオイルが水素結合
により保護層中に均一に介在し、保護層の表面に移行す
ることがないので、シリコーンオイルの添加量を相対的
に少なくすることができる。
は20〜50重量%が好ましい。また、シリコーンオイ
ルの添加量は電荷輸送剤とバインダー樹脂の総量を1と
して、それに対して0.001〜0.05、より好まし
くは、0.005〜0.01の重量比にするのが好まし
い。シリコーンオイルの添加量が、0.001重量比よ
りも少ないと、シリコーンオイルによる保護層表面の摩
擦力や付着力を低減させる効果が低くなり、0.05よ
りも重量比よりも多すぎると、画像形成上、2次障害が
生じやすくなる。ただし、シリコーンオイルが水素結合
により保護層中に均一に介在し、保護層の表面に移行す
ることがないので、シリコーンオイルの添加量を相対的
に少なくすることができる。
【0043】本発明の保護層の塗布液を調製する際に用
いられる溶剤としては、任意のアルコールを使用すると
良い。この溶媒としてアルコールを用いると、ポリアミ
ドポリマーが容易に溶解し、かつ、アルコールは感光層
を形成する結着樹脂を溶解しにくので好適である。使用
できる溶媒としては、具体的には、イソプロパノール、
メタノール、エタノール、ブタノール、n−プロパノー
ル、グリコール等である。さらに溶剤量の塗布液組成は
全体の60〜95重量%が好ましい。本発明の保護層の
厚みは0.1〜10um、好ましくは0.5〜5um、
より好ましくは2〜5μmが良い。
いられる溶剤としては、任意のアルコールを使用すると
良い。この溶媒としてアルコールを用いると、ポリアミ
ドポリマーが容易に溶解し、かつ、アルコールは感光層
を形成する結着樹脂を溶解しにくので好適である。使用
できる溶媒としては、具体的には、イソプロパノール、
メタノール、エタノール、ブタノール、n−プロパノー
ル、グリコール等である。さらに溶剤量の塗布液組成は
全体の60〜95重量%が好ましい。本発明の保護層の
厚みは0.1〜10um、好ましくは0.5〜5um、
より好ましくは2〜5μmが良い。
【0044】本発明の保護層の形成は任意の塗布法が用
いられる。具体的には、スプレー、浸せき、ブレード、
マイヤーバー、ビード、エアーナイフ、カーテン塗布法
等を用いることができる。本発明の保護層は、任意の乾
燥をしても良い。具体的には、オーブン、熱風、放射熱
乾燥等で50〜200°Cで1〜30分間行うと良い。
いられる。具体的には、スプレー、浸せき、ブレード、
マイヤーバー、ビード、エアーナイフ、カーテン塗布法
等を用いることができる。本発明の保護層は、任意の乾
燥をしても良い。具体的には、オーブン、熱風、放射熱
乾燥等で50〜200°Cで1〜30分間行うと良い。
【0045】さらに、本発明の保護層には酸化防止剤を
添加しても良い。具体的には、ヒンダードフェノール構
造、ヒンダードアミン構造を有する一般的酸化防止剤や
ヒドロキシトリフェニルメタン化合物が挙げられる。
添加しても良い。具体的には、ヒンダードフェノール構
造、ヒンダードアミン構造を有する一般的酸化防止剤や
ヒドロキシトリフェニルメタン化合物が挙げられる。
【0046】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明する。なお「部」は全て「重量部」を意味する。
明する。なお「部」は全て「重量部」を意味する。
【0047】(実施例1)4部のポリビニルブチラール
樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)を溶解した
n−ブチルアルコール170部に、有機ジルコニウム化
合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30
部および有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン)3部を添加して混合撹拌し、下引き層形
成用の塗布液を得た。
樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)を溶解した
n−ブチルアルコール170部に、有機ジルコニウム化
合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30
部および有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン)3部を添加して混合撹拌し、下引き層形
成用の塗布液を得た。
【0048】この塗布液を、ホーニング処理により粗面
化された30mmφのED管アルミニウム基体の上に塗
布し、室温で5分間風乾を行った後、基体を10分間で
50℃に昇温し、50℃、85%RH(露点47℃)の
恒温恒湿槽中に入れて、20分間加湿硬化促進処理を行
った。その後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間
乾燥を行った。
化された30mmφのED管アルミニウム基体の上に塗
布し、室温で5分間風乾を行った後、基体を10分間で
50℃に昇温し、50℃、85%RH(露点47℃)の
恒温恒湿槽中に入れて、20分間加湿硬化促進処理を行
った。その後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間
乾燥を行った。
【0049】電荷発生材料として、塩化ガリウムフタロ
シアニン15部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
(VMCH、日本ユニカー社製)10部およびn−ブチ
ルアルコール300部からなる混合物をサンドミルにて
4時間分散した。得られた分散液を、上記下引き層上に
浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を
形成した。
シアニン15部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
(VMCH、日本ユニカー社製)10部およびn−ブチ
ルアルコール300部からなる混合物をサンドミルにて
4時間分散した。得られた分散液を、上記下引き層上に
浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を
形成した。
【0050】次に、N,N′−ジフェニル−N,N′−
ビス(3−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミン4部とビスフェノールZポリ
カーボネート樹脂(分子量40,000)6部とをクロ
ルベンゼン80部を加えて溶解した。得られた溶液を上
記電荷発生層の上に塗布し、乾燥することにより、膜厚
20μmの電荷輸送層を形成した。
ビス(3−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミン4部とビスフェノールZポリ
カーボネート樹脂(分子量40,000)6部とをクロ
ルベンゼン80部を加えて溶解した。得られた溶液を上
記電荷発生層の上に塗布し、乾燥することにより、膜厚
20μmの電荷輸送層を形成した。
【0051】次に、ヒドロキシアリールアミン化合物と
しての化合物1と、バインダーとしてポリアミド樹脂
(エルバミド8061、デユポン社製)を5:5部でメ
タノール/プロパノール混合溶剤(9:1重量比)90
部に溶解させ、さらに、両末端基がシラノール基である
ジメチルシリコーンオイルBY16−873(東レダウ
コーニングシリコーン社製 化合物91)を1部添加し
十分撹拌して塗布液を作製した。得られた塗布液を前記
電荷輸送層上に塗布し、100°Cで30分間乾燥させ
膜厚4umの保護層を設けた。
しての化合物1と、バインダーとしてポリアミド樹脂
(エルバミド8061、デユポン社製)を5:5部でメ
タノール/プロパノール混合溶剤(9:1重量比)90
部に溶解させ、さらに、両末端基がシラノール基である
ジメチルシリコーンオイルBY16−873(東レダウ
コーニングシリコーン社製 化合物91)を1部添加し
十分撹拌して塗布液を作製した。得られた塗布液を前記
電荷輸送層上に塗布し、100°Cで30分間乾燥させ
膜厚4umの保護層を設けた。
【0052】このようにして得られた感光体をデジタル
複写機(Able3321,富士ゼロックス社製)に搭
載して、5万枚の繰り返しプリントを行い、その前後お
よび途中で高温高湿/低温低湿環境下でのプリントサン
プルの評価を行った。さらに、最表層の摩耗量を測定し
た。結果を表に示す。
複写機(Able3321,富士ゼロックス社製)に搭
載して、5万枚の繰り返しプリントを行い、その前後お
よび途中で高温高湿/低温低湿環境下でのプリントサン
プルの評価を行った。さらに、最表層の摩耗量を測定し
た。結果を表に示す。
【0053】(実施例2)実施例1におけるヒドロキシ
アリールアミン化合物1のかわりに化合物67を用いた
以外は実施例1と同様にして感光体を作製し同様の評価
を行った。
アリールアミン化合物1のかわりに化合物67を用いた
以外は実施例1と同様にして感光体を作製し同様の評価
を行った。
【0054】(実施例3)実施例1におけるジメチルシ
リコーンオイルBY16−873のかわりにアルコール
変性シリコーンオイルBY16−848(東レダウコー
ニングシリコーン社製 化合物92)を用いた以外は実
施例1と同様にして感光体を作製し同様の評価を行っ
た。
リコーンオイルBY16−873のかわりにアルコール
変性シリコーンオイルBY16−848(東レダウコー
ニングシリコーン社製 化合物92)を用いた以外は実
施例1と同様にして感光体を作製し同様の評価を行っ
た。
【0055】(比較例1)実施例1において、保護層を
設けない以外は実施例と同様にして感光体を作製し同様
の評価を行った。
設けない以外は実施例と同様にして感光体を作製し同様
の評価を行った。
【0056】(比較例2)実施例1において、シリコー
ンオイルを添加しない以外は実施例1と同様にして感光
体を作製し同様の評価を行った。
ンオイルを添加しない以外は実施例1と同様にして感光
体を作製し同様の評価を行った。
【0057】(比較例3)実施例1において、シラノー
ル基を有さないシリコーンオイルを添加した以外は実施
例1と同様にして感光体を作製し同様の評価を行った。
ル基を有さないシリコーンオイルを添加した以外は実施
例1と同様にして感光体を作製し同様の評価を行った。
【0058】これらの結果を表3に示す。
【表3】
【0059】表3から、保護層を設けない場合(比較例
1)は、初期の画質に影響はないが、長期間にわたる繰
り返し使用では、カブリ傷あとが発生し、耐摩耗性も低
く、シリコーンオイルを添加しない場合(比較例2)
は、長期間にわたる繰り返し使用では、画流れが発生
し、トナーフイルミングが発生しており、これは、保護
層への紙粉等の付着、保護層の摩耗や傷によるものと思
われる。また、ヒドロキシ官能基を有しないシリコーン
オイルの添加の場合(比較例3)は、長期間にわたる繰
り返し使用では、画流れが発生し、トナーフイルミング
が発生しており、これは、長期にわたる使用によりシリ
コーンオイルが保護層表面に移行し、保護層内のシリコ
ーンオイルがほとんど消失するためと思われる。
1)は、初期の画質に影響はないが、長期間にわたる繰
り返し使用では、カブリ傷あとが発生し、耐摩耗性も低
く、シリコーンオイルを添加しない場合(比較例2)
は、長期間にわたる繰り返し使用では、画流れが発生
し、トナーフイルミングが発生しており、これは、保護
層への紙粉等の付着、保護層の摩耗や傷によるものと思
われる。また、ヒドロキシ官能基を有しないシリコーン
オイルの添加の場合(比較例3)は、長期間にわたる繰
り返し使用では、画流れが発生し、トナーフイルミング
が発生しており、これは、長期にわたる使用によりシリ
コーンオイルが保護層表面に移行し、保護層内のシリコ
ーンオイルがほとんど消失するためと思われる。
【0060】
【発明の効果】本発明の感光体はクリーニング性が良好
でトナーフィルミング、紙粉付着による画流れがなく、
摩耗/傷による画質欠陥も起こさずに、長期間に渡る繰
り返し使用時にも良好な画質を維持することができる。
でトナーフィルミング、紙粉付着による画流れがなく、
摩耗/傷による画質欠陥も起こさずに、長期間に渡る繰
り返し使用時にも良好な画質を維持することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 導電性基体上に感光層および保護層を順
次設けた電子写真感光体において、該保護層が、少なく
とも2つのヒドロキシ官能基を有する電荷輸送剤と、少
なくとも1種のヒドロキシ官能基を有するシリコーンオ
イルと、前記ヒドロキシ官能基と水素結合を形成するこ
とができる少なくとも1種のバインダー樹脂と、を含有
することを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】 前記ヒドロキシ官能基を有する電荷輸送
剤が、下記の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 およびR1 ’は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基また
はアルコキシ基を表し、R2 、R2 ’がそれぞれ3−O
Hのとき、R3 、R3 ’が水素原子または3−OHであ
り、R2 、R2 ’が4−OHのとき、R3 、R3 ’が水
素原子または4−OHである。〕からなることを特徴と
する請求項1に記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 前記ヒドロキシ官能基を有する電荷輸送
剤が、下記の一般式(2) 【化2】 〔式中、R4 、R5 およびR6 は同一でも異なっていて
もよく、それぞれ下記のいずれかの置換基からなる。〕 【化3】 からなることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感
光体。 - 【請求項4】 前記ヒドロキシ官能基を有するシリコー
ンオイルが、その両末端にシラノールを持つジメチルシ
リコーンオイルであることを特徴とする請求項1記載の
電子写真感光体。 - 【請求項5】 前記ヒドロキシ官能基を有するシリコー
ンオイルが、その両末端にC−OHを持つアルコール変
性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1記
載の電子写真感光体。 - 【請求項6】 前記ヒドロキシ官能基と水素結合を形成
することができるバインダー樹脂が、ポリアミドである
ことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099297A JPH10239887A (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099297A JPH10239887A (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10239887A true JPH10239887A (ja) | 1998-09-11 |
Family
ID=12595939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4099297A Pending JPH10239887A (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10239887A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006030618A1 (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-23 | Fuji Electric Device Technology Co., Ltd. | 電子写真用感光体 |
TWI454862B (zh) * | 2006-02-22 | 2014-10-01 | Fuji Electric Co Ltd | 電子照相用感光體 |
-
1997
- 1997-02-25 JP JP4099297A patent/JPH10239887A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006030618A1 (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-23 | Fuji Electric Device Technology Co., Ltd. | 電子写真用感光体 |
US7862968B2 (en) | 2004-08-30 | 2011-01-04 | Fuji Electric Systems Co., Ltd. | Electrophotographic photoreceptor |
TWI454862B (zh) * | 2006-02-22 | 2014-10-01 | Fuji Electric Co Ltd | 電子照相用感光體 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040302 |