JPH10239807A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH10239807A
JPH10239807A JP4520797A JP4520797A JPH10239807A JP H10239807 A JPH10239807 A JP H10239807A JP 4520797 A JP4520797 A JP 4520797A JP 4520797 A JP4520797 A JP 4520797A JP H10239807 A JPH10239807 A JP H10239807A
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JP
Japan
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processing
developing
temp
silver halide
agent
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JP4520797A
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English (en)
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Takuji Hasegawa
拓治 長谷川
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像液が長期滞留しても現像主薬の酸化によ
る劣化がなく低pHにおいても感度低下、残色性の劣化
が抑えられた感光材料の処理方法の提供。 【解決手段】 現像、定着、水洗及び乾燥工程を含む処
理工程でハロゲン化銀写真感光材料を処理する方法にお
いて、レダクトン類を含有し、pH9.2〜9.8、現
像温度30〜40℃の現像で迅速処理する処理工程の前
に該ハロゲン化銀写真感光材料を乾燥状態で昇温させて
処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料(以下、単に感光材料ともいう)の処理方法に関
し、特にランニング処理で感度に変動がなく、残色性に
優れた感光材料の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、迅速処理、処理補充液の低減が急
速に進み、現像処理の迅速化では、自動現像機での高温
迅速処理が行われ、短時間で処理されるため現像性、定
着性に優れ、かつ、水洗後短時間で乾燥するハロゲン化
銀写真感光材料が要求されている。
【0003】また、環境保全の点から補充液の低減や、
廃液が環境上好ましくない成分を含まない処理液の開発
が急がれている。
【0004】また、従来から処理剤は濃縮液キットを水
で希釈して使用されているが、キットの重量や保管スペ
ース、使用済み容器の廃棄処理等の問題から処理剤キッ
トは固体キットであることが好ましい。
【0005】処理剤の低補充化の面では、ランニング処
理により感光材料から溶出する抑制剤やハロゲン化物の
蓄積、処理剤成分の感光材料への吸着による持ち出しな
どで処理剤含有成分の種類、組成、含有量が変動する。
通常、安定した写真性能を得るためには活性な補充液を
補充し、またランニング初期にはスターター(現像開始
剤)を添加して処理の安定化が行われる。
【0006】一方、環境保全の面では、現像主薬として
X線写真感光材料の現像液で一般によく用いられるジヒ
ドロキシベンゼン類が環境上好ましくないなどから、現
像主薬としてレダクトン類からなる現像主薬であること
が好ましい。
【0007】レダクトン類を現像主薬として成る現像液
では、低補充処理又は小病院などの低処理枚数での処理
では空気酸化により現像主薬が酸化され、pHの低下と
ともに主薬の濃度が低下する。レダクトン類を現像主薬
として成る現像液を用いる現像処理においては、酸化防
止手段として、pHを下げて酸化による劣化を抑える手
段が好ましいが、pH9.8以下のような低pHでなけ
れば停滞時間の長い処理では十分な効果は得られない。
【0008】しかし、pH9.8以下の処理では、現像
活性が低下し、感度低下を引き起こす他、残色性が劣化
することが分った。
【0009】環境特性に優れたレダクトン類を現像主薬
として成る現像液を用いる低補充処理において、低pH
現像液の処理でも感度の低下が少なく、かつ残色性の劣
化を抑えられる感光材料の処理方法が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、現像液が長期滞留しても現像主薬の酸化による劣化
がなく、低pHにおいても感度低下、残色性の劣化が抑
えられた感光材料の処理方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
1.現像、定着、水洗及び乾燥工程を含む処理工程でハ
ロゲン化銀写真感光材料を処理する方法において、レダ
クトン類を含有し、pH9.2〜9.8、現像温度30
〜40℃の現像液で迅速処理する処理工程の前に該ハロ
ゲン化銀写真感光材料を乾燥状態で昇温させて処理する
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法。
【0012】2.前記現像液が0.4〜0.8モル/リ
ットルの炭酸塩を含有することを特徴とする1に記載の
ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0013】以下、本発明を詳述する。
【0014】本発明の処理剤にはレダクトン類が用いら
れる。用いられるレダクト類としては、下記一般式
(A)で表される化合物である。
【0015】
【化1】
【0016】式中、R1、R2は独立して置換又は無置換
のアルキル基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無
置換のアルキルチオ基を表し、R1、R2は互いに結合し
て環を形成してもよい。kは0又は1を表し、kが1の
ときはXは−CO−又は−CS−基を表す。M1、M2
各々水素原子又はアルカリ金属原子を表す。
【0017】なお、本発明においては上記式中のR1
2は互いに結合して環を形成した下記一般式(A−
a)で表される化合物が好ましい。
【0018】
【化2】
【0019】式中、R3は水素原子、置換又は無置換の
アルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無
置換のアミノ基、置換又は無置換のアルコキシ基、スル
ホ基、カルボキシル素、アミド基、スルホンアミド基を
表し、Y1はO又はSを表し、Y2はO、S又はNR4
表す。R4は置換又は無置換のアルキル基、置換又は無
置換のアリール基を表す。
【0020】前記一般式(A)又は(A−a)における
アルキル基としては、低級アルキル基が好ましく、例え
ば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ基として
は、無置換のアミノ基あるいは低級アルキル基で置換さ
れたアミノ基が好ましく、アルコキシ基としては、低級
アルコキシ基が好ましく、アリール基としては好ましく
はフェニル基あるいはナフチル基等であり、これらの基
は置換基を有していてもよく、置換し得る基としてはヒ
ドロキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スルホ
基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基等が
好ましい置換基として挙げられる。
【0021】本発明の前記一般式(A)又は(A−a)
で表される具体的化合物例を以下に示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】これら化合物は、代表的にはアスコルビン
酸あるいはエルソルビン酸又はそれらから誘導される誘
導体であり、市販品として入手できるか或いは容易に公
知の合成法により合成することができる。
【0028】本発明のレダクトン類の使用量は、現像液
1リットル当たり0.05〜120g、好ましくは10
〜60g、更に好ましくは40〜50gである。
【0029】前記一般式(A)又は(A−a)で示され
る現像剤と超加成性を示す補助現像剤としては、3−ピ
ラゾリドン誘導体及びp−アミノフェノール誘導体が挙
げられる。
【0030】以下、補助現像剤の具体的化合物例を挙げ
るが、これらに限定されるものではない。
【0031】1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フ
ェニル−4−メチル−4′−ヒドロキシメチル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリ
ドン、1−p−アミノフェニル−4,4′−ジメチル−
3−ピラゾリドン、1−p−トリル−4,4′−ジメチ
ル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−4−メチル−
4′−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、N−メチ
ル−p−アミノフェノール、N−(β−ヒドロキシエチ
ル)−p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフ
ェニル)グリシン、2−メチル−p−アミノフェノー
ル、p−ベンジルアミノフェノールなどが挙げられる。
【0032】本発明においては、補助現像主薬として1
−フェニル−3−ピラゾリドン系化合物を含有している
のが好ましい。
【0033】本発明の処理方法に用いられる現像液に
は、保恒剤としては、特開平6−138591号記載の
亜硫酸塩の他、有機還元剤を保恒剤として用いることが
できる。その他、同号(20頁)記載のキレート剤や同
(21頁)記載の硬膜剤の重亜硫酸塩付加物を用いるこ
とができる。また銀スラッジ防止剤として特開平5−2
89255号、特開平6−308680号記載の化合物
(一般式[4−a][4−b])を添加することも好ま
しい。シクロデキストリン化合物の添加も好ましく、特
開平1−124853号記載の化合物が特に好ましい。
【0034】本発明の現像液にはアミン化合物を添加す
ることもでき、米国特許4,269,929号記載の化
合物が特に好ましい。
【0035】現像促進剤としては、チオエーテル系化合
物、p−フェニレンジアミン系化合物、四級アンモニウ
ム塩類、p−アミノフェノール類、ポリアルキレンオキ
サイド、その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、ヒ
ドラジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、イ
ミダゾール類、等を必要に応じて添加することができ
る。
【0036】カブリ防止剤としては、沃化カリウムの如
きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使
用できる。有機カブリ防止剤としては、例えば、ベンゾ
トリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニ
トロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾー
ル、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベン
ゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾー
ル、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、イン
ダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如
き含窒素ヘテロ環化合物を代表例1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾールを例として挙げることができる。
【0037】更に、本発明の現像剤組成物には、必要に
応じて、メチルセロソルブ、メタノール、アセトン、ジ
メチルホルムアミド、シクロデキストリン化合物、その
他特公昭47−33378号、同44−9509号各公
報記載の化合物を現像主薬の溶解度を上げるための有機
溶剤として使用することができる。
【0038】更にまた、その他ステイン防止剤、スラッ
ジ防止剤、重層効果促進剤等各種添加剤を用いることが
できる。
【0039】本発明の現像処理液のpHは9.2〜9.
8である。特に9.3〜9.7の範囲が好ましい。
【0040】ここでpHが9.2未満では現像活性度が
低く、本発明に係る迅速処理における必要な感度が得ら
れない。pHが9.8を越えるとレダクトン類の現像主
薬は酸化による劣化を受け易く充分な効果が得られな
い。pHを調整する手段としては、アルカリ剤として水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸リチウムなどの添加量を調整すること
で容易に調整することができる。
【0041】本発明においては、緩衝剤として炭酸塩を
含有することが好ましく、含有量は0.4〜0.8モル
/リットルが好ましく、特に0.6〜0.75モル/リ
ットルが好ましい。
【0042】この他、公知の緩衝剤、例えば重炭酸ナト
リウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸
三カリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホ
ウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ酸)、四ホウ
酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリ
チル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウ
ム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム
(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2
−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸
カリウム)等を併用してもよい。
【0043】本発明の処理方法の現像温度は30〜40
℃である。現像温度が30℃未満では現像活性が低下し
感度が得られず、40℃を越えるとカブリが発生し好ま
しくない。
【0044】処理に先立ち、スターターを添加すること
も好ましく、スターターを固形化して添加することも好
ましい。スターターとしてはポリカルボン酸化合物の如
き有機酸の他にKBrの如きアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物や有機抑制剤、現像促進剤が用いられる。
【0045】本発明の処理法に使用される定着剤として
は公知の化合物を添加できる。定着主薬やキレート剤、
pH緩衝剤、硬膜剤、保恒剤などが添加でき、これら
は、例えば特開平4−242246号(4頁)や特開平
5−113632号(2〜4頁)記載のものが使用でき
る。その他、公知の定着促進剤も用いることができる。
【0046】本発明の処理方法に用いられる自動現像機
は、感光材料が現像処理槽に入る前に乾燥状態で昇温さ
れる機能を有している。感光材料を乾燥状態で昇温させ
る機能としては、フィルム挿入板や、フィルム挿入口等
に加熱手段を設けるなどの手段で、感光材料が、昇温機
能を有しない状態で処理したときの温度より、昇温機能
を使用した場合の方が感光材料の温度が高くなることを
意味する。ここでフィルムが乾燥状態で昇温される温度
は25〜50℃が好ましく、より好ましくは30〜40
℃である。
【0047】本発明の処理方法について図1に従って説
明する。
【0048】本発明の感光材料を乾燥状態で昇温させる
手段としては、例えば図1に示す自動現像機のフィルム
挿入口等に加熱手段を設けることで達成できる。ここで
昇温させる機能が前浴処理槽などを設ける方法では、処
理槽が増えライン長が長くなるなど本発明の超迅速処理
には適さない。また、感光材料がウエット状態で現像槽
に入るため現像ムラ発生の問題が生じる。
【0049】感光材料14は加熱ヒーター内蔵フィルム
挿入口2より挿入され、加熱ヒーター3を通過すること
で定められた温度に昇温されてローラー対群により現像
槽4、定着槽6、水洗槽8を経て乾燥部10に送られ、
温風吹き出し口11からの温風又は遠赤外線ヒーター1
2により乾燥されフィルム排出口13から排出される。
【0050】自動現像機は、ローラー搬送型、ベルト搬
送型等種々の形式のものを用いることができるが、ロー
ラー搬送型の自現機が好ましい。
【0051】本発明における迅速処理とは、下記式1で
表される条件で搬送される自動現像機で処理されること
をいう。
【0052】式1 L0.75×T=50〜120 (0.5<L<1.5) 但し、Lは感光材料を処理する際の処理長さ、フィルム
挿入口ローラー対15の接点から乾燥部最終ローラー対
16の接点までの搬送距離(単位:m)を表し、TはL
を通過するのに要する時間(単位:sec)を表す。
【0053】Lが0.5以下の場合、各処理工程が小さ
くなりすぎてしまい現像性、定着性、乾燥性の面から迅
速処理には適さない。逆にLが1.5以上の場合、本発
明に係るような比較的小型の処理長のローラー搬送型自
動現像機としては装置が大型化する又は搬送スピードが
早くなりすぎフィルムの搬送性、現像性、定着性、乾燥
性の面で適さない。
【0054】また、L0.75との積は50〜120であ
る。この値が50未満である場合は、Lが短いか、Tが
小さくなるためやはり上記と同様の問題が生ずる。
【0055】一方、120を越える場合、Lが長く又は
Tが大きくなるため装置の大型化、搬送スピードが高速
となり、やはり搬送性、現像性、定着性、乾燥性の面で
適さない結果となる。
【0056】上記の条件によれば、現像性におけるセン
シトメトリー性能、定着性、水洗性、乾燥性の面で比較
的小型のローラー搬送型自動現像機においても優れた性
能が得られる。
【0057】本発明の処理方法における処理液の補充量
は、現像液、定着液それぞれ感光材料1m2当たり20
0ml以下にすることで従来の補充量400ml以上に
対し大きく廃液の環境負荷を軽減することができる。
【0058】本発明において、現像時間は処理する感光
材料の先端が現像液に浸漬してから次の定着液に浸漬す
るまでの時間、定着時間は定着液に浸漬してから次の水
洗水に浸漬するまでの時間、水洗時間は水洗水に浸漬し
ている時間をいう。また、乾燥時間とは、水洗後のフィ
ルムの水洗水を絞り切るスクイズローラーを経た後で、
熱風が吹き付けられる乾燥ゾーンに入っている時間をい
う。また乾燥工程には赤外線ヒーターを使用した乾燥方
式を用いてもよい。
【0059】本発明の処理方法は、現像時間5〜60秒
で好ましくは10〜30秒である。定着時間は5〜60
秒で好ましくは5〜30秒、定着温度は20〜50℃で
好ましくは25〜40℃である。
【0060】水洗における温度及び時間は10〜40℃
で5〜50秒が好ましい。また水洗工程には防菌剤、防
黴剤、界面活性剤などを添加してもよい。
【0061】本発明の処理方法においては現像剤、定着
剤を固体化して用いるのが好ましいい。
【0062】写真処理剤を固体化するには、濃厚液又は
微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成型
するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着剤を
噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の手段
が採用できる(特開平4−29136号、同4−855
35号、同4−85536号、同4−85533号、同
4−85534号、同4−172341号参照)。
【0063】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後、打錠工程を行い形成する方法で
ある。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成
された固体処理剤より溶解性や保存性が改良され、結果
として写真性能も安定になるという利点がある。
【0064】錠剤形成のための造粒方法は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることが出来る。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μm
のものを用いることが好ましく、より好ましくは200
〜750μmである。
【0065】更に粒度分布は造粒物粒子の60%以上が
±100〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。
次に得られた造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮
機、例えば油圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式
打錠機、ブリケッテングマシンを用いることが出来る。
加圧圧縮されて得られる固体処理剤は任意の形状を取る
ことが可能であるが、生産性、取扱い性の観点から又は
ユーザーサイドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒
型、いわゆる錠剤が好ましい。
【0066】更に好ましくは造粒時、各成分毎に例えば
アルカリ剤、還元剤、保恒剤等を分別造粒することによ
って更に上記効果が顕著になる。
【0067】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51−61837号、同54−155038号、同52
−88025号、英国特許1213808号等の明細書
に記載される一般的な方法で製造でき、更に顆粒処理剤
は、例えば、特開平2−109042号、同2−109
043号、同3−39735号及び同3−39739号
等の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。更
にまた粉末処理剤は、例えば、特開昭54−13333
2号、英国特許725,892号、同729,862号
及びドイツ特許3,733,861号等に記載されるが
如き一般的な方法で製造できる。
【0068】上記の固体処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から錠剤である場合
1.0〜2.5g/cm3が好ましく1.0g/cm3
り大きいと得られる固形物の強度の点で2.5g/cm
3より小さいと得られる固形物の溶解性の点でより好ま
しい。固体処理剤が顆粒又は粉末である場合嵩密度は
0.40〜0.95g/cm3のものが好ましい。
【0069】更に、本発明に好ましく用いられる固体処
理剤は、ある処理剤の1部の成分のみ固形化した形で用
いることもできるが、好ましくは該処理剤の全成分が固
形化されていることである。各成分は別々の固体処理剤
として成型され、同一包装されていることが望ましい。
又別々の成分が定期的にくり返し投入される順番に包装
されていることも望ましい。
【0070】処理量情報に応じて各処理槽に補充する処
理液全てを固体処理剤として形成することが好ましい。
補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充水制
御情報にもとづき補充水が補充される。この場合処理槽
に補充する液体は補充水のみとすることが出来る。つま
り、補充が必要な処理槽が2種類以上の複数であった場
合に、補充水を共有することによって補充用液体を貯留
するタンクは1つで済み、自動現像機のコンパクト化が
図れる。補充水タンクは外部に外置きでも、自動現像機
に内蔵してもよく、内蔵するのは省スペース等の点から
も好ましい。
【0071】本発明に好ましく用いられる固体処理剤の
包装体としては下記のような素材を用いて実施できる。
【0072】合成樹脂材質としては、ポリエチレン(高
圧法、低圧法どちらでもよい)、ポリプロピレン(無延
伸、延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ナイロン(延伸、無延伸)、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ビニロン、エバ
ール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、その他
のポリエステル、塩酸ゴム、アクリロニトリルブタジエ
ン共重合体、エポキシ−リン酸系樹脂(特開昭63−6
3037号に記載のポリマー、又は特開昭57−329
52号記載のポリマー)の何であってもよい。又はパル
プでも良い。
【0073】本発明において固体処理剤を溶解槽に供給
する供給手段としては、例えば、固体処理剤が錠剤であ
る場合、実開昭63−137783号、同63−975
22号、実開平1−85732号等公知の方法があるが
要は錠剤を溶解槽に供給せしめる機能が最低限付与され
ていればいかなる方法でも良い。又固体処理剤が顆粒又
は粉末である場合には実開昭62−81964号、同6
3−84151号、特開平1−292375号記載の重
力落下方式や実開昭63−105159号、同63−1
95345号等記載のスクリュー又はネジによる方式が
公知の方法としてあるがこれらに限定されるものではな
い。
【0074】固体処理剤を溶解槽に供給する供給手段と
して好ましい方法は、例えば予め秤量し分割包装された
所定量の固体処理剤を感光材料の処理量に応じて包装体
を開封、取出す方法が考えられる。具体的には、固体処
理剤が所定量ずつ好ましくは一回分の補充量ずつ、少な
くとも二つの包装材料から構成される包装体に挟持収納
されており、包装体を2方向に分離もしくは包装体の一
部を開封することにより取出し可能状態にする。取出し
可能状態の固体処理剤は自然落下により容易に濾過手段
を有する溶解槽に供給することができる。所定量の固体
処理剤は外気及び隣の固体処理剤との通気性が遮断され
るよう各々が分割密封された包装体に収納されているた
め開封しなければ防湿が保証されているのが望ましい。
【0075】包装形態として、固体処理剤を挟むように
少なくとも二つの包装材料から成る包装体が固体処理剤
の周囲を分離可能なようにお互いの接面で密着もしくは
接着されている構成が考えられる。固体処理剤を挟んだ
各々の包装材料を異った方向に引っ張ることにより密着
もしくは接着された接面が分離し、固体処理剤が取出し
可能状態となる。
【0076】別の包装形態として、固体処理剤を挟むよ
うに少なくとも二つの包装材料から成る包装体の少なく
とも一方が外力により開封可能となる構成が考えられ
る。
【0077】ここでいう開封とは包装材料の一部を残し
た切り込みもしくは破断である。開封方法としては、開
封しない側の包装体から固体処理剤を介して開封可能な
包装体の方向へ圧縮力を加えることにより強制的に固体
処理剤を押し出す、又は開封可能な側の包装体に鋭利な
部材で切り込みを入れることにより固体処理剤を取出し
可能状態にすることが考えられる。
【0078】供給開始信号は処理量の情報を検出するこ
とにより得る。又供給停止信号は所定量の供給が完了し
た情報を検出することにより得る。また、処理剤が分包
されていて開封が必要な場合には得た供給開始信号に基
づき分離又は開封するための駆動手段が動作し、供給停
止信号に基づき分離又は開封するための駆動手段が停止
するよう制御できる。
【0079】上記固体処理剤の供給手段は感光材料の処
理量情報に応じて一定量の固体処理剤を投入する制御手
段を有していることが好ましい。
【0080】感光材料の処理量情報とは、処理液で処理
される感光材料の処理量、或いは処理された感光材料の
処理量、或いは処理中の感光材料の処理量に比例した値
であり、処理液中の処理剤の減少量を間接的或いは直接
的に示す。
【0081】感光材料が処理液中に搬入される前、後、
或いは処理液に浸漬中何れのタイミングで検出されても
良い。更に、処理液中の組成の濃度或いは濃度変化やp
Hや比重などの物理的パラメーターであってもよい。又
処理液の乾燥後外部に出た量でも良い。
【0082】一般に自動現像機は温調のため、電気ヒー
ターにより処理液を温調している。
【0083】一般的方法としては処理層と連結した補助
タンクに熱交換部を設け、ヒーターを設置しこの補充タ
ンクには処理タンクから液を一定循環量で送り込み、温
度を一定ならしめるようポンプが配置されている。
【0084】そして通常は処理液中に混入したり、結晶
化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが配置
され、異物を除去する役割を担っている。この補助タン
クの如き、処理部と連通した場所を溶解槽と連結するこ
とが出来る。
【0085】フィルターや濾過装置などの材質は一般的
な自動現像機に使用されるものは全て本発明では使用で
き、特殊な構造や材料が本発明の効果を左右するもでは
ない。
【0086】本発明に用いられる感光材料には特に制限
はないが、以下に好ましく用いられるものを記す。
【0087】本発明の感光材料に使用される乳剤は、公
知の方法で製造できる。
【0088】好ましく用いられるハロゲン化銀乳剤とし
ては、例えば特開昭59−177535号、同61−8
02237号、同61−132943号、同63−49
751号及び特開平2−85846号などに開示されて
いる内部高沃度型単分散粒子が挙げられる。結晶の晶癖
は立方体、14面体、8面体及びその中間の(111)
面と(100)面が任意に混在していてもよい。
【0089】ハロゲン化銀の結晶構造は、内部と外部が
異なったハロゲン化銀組成からなっていてもよい。好ま
しい態様としての乳剤は、高沃素のコア部分に低沃素の
シェル層からなる二層構造を有したコア/シェル型単分
散乳剤である。高沃素部の沃化銀含量は20〜40モル
%で特に好ましくは20〜30モル%である。
【0090】本発明に好ましく用いられるもう1つのハ
ロゲン化銀乳剤は、平均アスペクト比が1より大きい平
板状粒子である。かかる平板状粒子の利点は、分光増感
効率の向上、画像の粒状性及び鮮鋭性の改良などが得ら
れる。
【0091】本発明の感光材料に用いられる乳剤は、物
理熟成又は化学熟成前後の工程において各種の写真用添
加剤を用いることができる。公知の添加剤としては、例
えばリサーチ・ディスクロージャーNo.17643
(1978年12月)、同No.18716(1979
年11月)及び同No.308119(1989年12
月)に記載された化合物が挙げられる。これら三つのリ
サーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類
と記載箇所を表1に示した。
【0092】
【表1】
【0093】本発明の感光材料に用いることのできる支
持体としては、例えば前述のRD−17643の28頁
及びRD−308119の1009頁に記載されている
ものが挙げられる。
【0094】
【実施例】以下、本発明を実施例にて詳細に説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0095】実施例1 (乳剤Em−1の調製)水1リットル中に臭化カリウム
5g、沃化カリウム0.05g、ゼラチン30g、HO
(CH2)S(CH22S(CH22OHの5%水溶液
2.5mlを添加し、65℃に保った溶液中に撹拌しな
がら硝酸銀8.33gの水溶液と臭化カリウム5.94
g、沃化カリウム0.726gを含む水溶液とをダブル
ジェット法により45秒間で添加した。続いて臭化カリ
ウム2.5gを添加した後、硝酸銀8.33gを含む水
溶液を7分かけて添加した。次に硝酸銀153.3gの
水溶液と臭化カリウムと沃化カリウムの混合水溶液をp
Ag8.1に保ちながらコントロールド・ダブルジェッ
ト法で20分間で添加した。この時の流量は添加終了時
の流量が添加開始時の流量の8倍となるように加速し
た。添加終了後2Nのチオシアン酸カリウム水溶液15
mlを添加し、更に1%の沃化カリウム水溶液50ml
を30秒かけて添加した。この後、温度を35℃に下げ
沈殿法により可溶性塩類を除去した後、50℃に昇温し
てゼラチン60gを添加し、KOHによりpH6.5に
調整した。
【0096】得られた乳剤を電子顕微鏡で観察したとこ
ろ平均投影面積直径が0.76μm、平均厚み0.16
5μm,平均アスペクト比4.6で沃化銀含有率3モル
%の平板状沃臭化銀粒子であった。
【0097】次に、上記の乳剤Em−1を60℃にした
後、下記に示す量の分光増感色素を固体微粒子状の分散
物として添加後、下記記載量のアデニン、チオシアン酸
アンモニウム、塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウムの混合
水溶液及び下記記載量のトリフェニルフォスフィンセレ
ナイドの分散物を加え、更に60分後に下記記載量の沃
化銀微粒子乳剤を加え、総計2時間の熟成を施した。熟
成終了時に安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデン(TAI)の下記
記載量を添加した。
【0098】なお、上記の添加剤とその添加量(AgX
1モル当たり)を下記に示す。
【0099】 下記分光増感色素(1) 2.0g 下記分光増感色素(2) 120g アデニン 15mg チオシアン酸カリウム 95mg 塩化金酸 2.5mg チオ硫酸ナトリウム 2.0mg トリフェニルフォスフィンセレナイド 0.4mg 沃化銀微粒子 280mg TAI 500mg 分光増感色素(1) 5,5′−ジ−(ブトキシカルボニル)1,1′−ジエチル−3,3′−ジ− (4−スルホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシアニンナトリウム塩の無水物 分光増感色素(2) 5,5′−ジクロロ−9−エチル−3,3′−ジ−(4−スルホプロピル)オ キサカルボシアニンナトリウム塩の無水物 分光増感色素の固体微粒子分散物は特開平3−1827
43号に記載の方法に準じた方法によって調製した。即
ち、分光増感色素の所定量を予め27℃に調温した水に
加え高速撹拌機(ディゾルバー)で3500rpmにて
30〜120分間にわたって撹拌することによって得
た。
【0100】上記のトリフェニルフォスフィンセレナイ
ドの分散物は次のように調製した。
【0101】即ち、トリフェニルフォスフィンセレナイ
ド120gを50℃の酢酸エチル30kg中に添加、撹
拌し完全に溶解した。他方で、写真用ゼラチン3.8k
gを純水38kgに溶解し、これにドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム25wt%水溶液93gを添加し
た。
【0102】次いでこれらの2液を混合して直径10c
mのディゾルバーを有する高速撹拌型分散機により50
℃下において分散翼周速40m/秒で30分間分散を行
った。
【0103】その後、速やかに減圧下で、酢酸エチルの
残留濃度が0.3wt%以下になるまで撹拌を行いつつ
酢酸エチルを除去した。
【0104】その後、この分散液を純水で希釈して80
kgに仕上げた。このようにして得られた分散液の一部
を分取して上記記載量使用した。
【0105】なお、上記の沃化銀微粒子の調製は0.0
6モルの沃化カリウムを含む5.0重量%のゼラチン水
溶液6.64リットルに7.06モルの硝酸銀と7.0
6モルの沃化カリウムを含む水溶液のそれぞれ2リット
ルを10分間かけて添加した。
【0106】微粒子形成中のpHは硝酸を用いて2.0
に、温度は40℃に制御した。粒子形成後に炭酸ナトリ
ウム水溶液を用いてpHを6.0に調整した。
【0107】なお、上記の沃化銀微粒子の添加により、
ハロゲン化銀乳剤中に含有されるハロゲン化銀粒子の最
表面の平均沃素含有率は約4モル%であった。
【0108】次に、このようにして増感を施した乳剤に
後記する添加剤を加え乳剤塗布液とした。また同時に保
護層塗布液も調製した。
【0109】次に、濃度0.15に青色着色したX線用
ポリエチレンテレフタレートフィルムベース(厚み17
5μm)の両面に下から上記の乳剤層塗布液と保護層塗
布液を下記の所定の塗布量になるように同時重層塗布
し、乾燥した。
【0110】 (横断光遮断層) 固体微粒子分散体染料(AH) 180mg/m2 ゼラチン 0.2mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(I) 5mg/m2 2,4ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム 5mg/m コロイダルシリカ(平均粒径0.014μm) 10mg/m2 (固体分散微粒子染料(AH)の調製)500mlの水
に5gの染料(AH)の乾燥済み粉末を入れ、分散装置
PM−1200(セイシン企業(株)製)を用い分散を
行った。
【0111】分散物の平均粒径、分布はレーザー回折/
散乱式粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)
で測定した。得られた粒子は平均粒子径0.2μmで粒
子の分散度は変動係数で20%以内であった。
【0112】(乳剤層)上記で得た各々の乳剤に下記の
各種添加剤を加えた。
【0113】 化合物(G) 0.5mg/m2 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ−1,3,5 −トリアジン 5mg/m2 t−ブチル−カテコール 130mg/m2 ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 35mg/m2 スチレン−無水マレイン酸共重合体 80mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 80mg/m2 トリメチロールプロパン 350mg/m2 ジエチレングリコール 50mg/m2 ニトロフェニル−トリフェニル−ホスホニウムクロリド 20mg/m2 1,3−ジヒドロキシベンゼン−4−スルホン酸アンモニウム 500mg/m2 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(H) 0.5mg/m2 n−C49OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 350mg/m 化合物(M) 5mg/m2 化合物(N) 5mg/m2 コロイダルシリカ 0.5g/m2 ラテックス(L) 0.2g/m2 デキストリン(平均分子量1000) 0.2g/m2 ゼラチン塗布量 1.3g/m2 (保護層) ゼラチン 0.8g/m2 ポリメチルメタクリレートからなるマット剤(面積平均粒径7.0μm) 50mg/m2 ホルムアルデヒド 20mg/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩 10mg/m2 ビス−ビニルスルホニルメチルエーテル 36mg/m2 ラテックス(L) 0.2g/m2 ポリアクリルアミド(平均分子量10000) 0.1g/m2 ポリアクリル酸ナトリウム 30mg/m2 ポリシロキサン(Si) 20mg/m2 化合物(I) 12mg/m2 化合物(J) 2mg/m2 化合物(S−1) 7mg/m2 化合物(K) 15mg/m2 化合物(O) 50mg/m2 化合物(S−2) 5mg/m2919−O−(CH2CH2O)11−H 3mg/m2817SO2N−(C37)(CH2CH2O)15−H 2mg/m2817SO2N−(C37)(CH2CH2O)4−(CH24SO3Na 1mg/m
【0114】
【化8】
【0115】
【化9】
【0116】
【化10】
【0117】なお上記素材の付き量は片面分であり、塗
布銀量は片面分で1.6g/mになるよう調整して塗
布した。
【0118】(固体現像剤の作成) 造粒物(A) 1−フェニル−3−ピラゾリドンを400g、N−アセ
チル−D,L−ペニシラミン10g、グルタルアルデヒ
ド重亜硫酸ナトリウム付加物500gをそれぞれ市販の
バンタムミル中で平均10μmになる迄粉砕する。
【0119】この微粉に現像主薬として例示化合物A−
1を3500g、亜硫酸ナトリウム4600g、結合剤
マンニトール(造粒物の総量が10kgとなるように調
整)を加えミル中で30分混合して市販の撹拌造粒機中
で室温にて約10分間、30mlの水を添加することに
より造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて2
時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0120】造粒物(B) キレート剤DTPA・5Na300g、炭酸カリウム
(溶解後の現像液1リットル当たり表2に記載した量に
なるように調整)、水酸化リチウム(溶解後の現像液の
pHが表2に記載した値になるように調整)をそれぞれ
市販のバンタムミル中で平均10μmになる迄粉砕す
る。各々の微粉に、結合剤マンニトールを700g加え
てミル中で30分混合し市販の撹拌造粒機中で室温にて
約15分間、30mlの水を添加することにより造粒し
た後、造粒物を流動乾燥機で40℃にて2時間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0121】このようにして得られた造粒物(A)と
(B)それぞれに1−オクタンスルホン酸ナトリウム1
00gを25℃・40%RH以下に調湿された部屋で混
合し、混合物を菊水製作所製タフプレストコレクト15
27HUを改造した打錠機により1錠当たり充填量を1
0gにして圧縮打錠を行い、現像錠剤(A)、(B)を
作成した。
【0122】以下の操作で本発明の固体定着剤を作製し
た。
【0123】(固体定着剤) 造粒物(A) チオ硫酸アンモニウム/チオ硫酸ナトリウム(90/1
0重量比)15000g、β−アラニン1500g、酢
酸ナトリウム4000gをそれぞれ市販のバンタムミル
中で平均10μmになる迄粉砕する。この微粉に亜硫酸
ナトリウム500g、結合剤マンニトール1300gを
加え、水添加量を50mlにして撹拌造粒を行い、造粒
物を流動層乾燥機で40℃で乾燥して水分をほぼ完全に
除去する。
【0124】造粒物(B) 硼酸700g、硫酸アルミニウム・8水塩1500g、
琥珀酸1200gを(A)と同様に粉砕する。この微粉
にポリエチレングリコール(分子量4000)200g
を加え、水添加量30mlにして撹拌造粒を行い、造粒
物を流動層乾燥機で40℃で乾燥して水分を完全に除去
する。
【0125】このようにして得られた造粒物(A)と
(B)それぞれに1−オクタンスルホン酸ナトリウム1
50gを25℃・40%RH以下に調湿された部屋で混
合し、得られた混合物を菊水製作所製タフプレストコレ
クト1527HUを改造した打錠機により1錠当たり充
填量を10gにして圧縮打錠を行い、定着錠剤(A)、
(B)を作成した。
【0126】 現像スターターの作製(現像液1リットルに体する添加量) 酢酸90% 6.5g KBr 5.5g 純水で20mlに仕上げる。
【0127】図1に示す自動現像機を下記に記載する補
充量となるように改造し、現像液は現像錠剤(A)10
個、(B)11個を水で希釈して1リットルに調整する
比率で調製した現像液を必要量調製した。
【0128】処理開始時のみ現像液に1リットルに対し
20mlの割合で上記スターターを現像液容量に合う量
を加えて現像開始液とした。現像開始液のpH、温度は
表2記載の値である。
【0129】図1に示す自動現像機のフィルム挿入部に
設けた加熱手段により、加熱後のフィルム温度が表2記
載の現像液温度±1.0℃となるようにし、現像液の補
充量は180ml/m2、定着温度は現像液と同じであ
り、定着液の補充量は180ml/m2であり、水洗水
は20℃(溜め水)で乾燥温度は55℃、処理時間90
秒で表2記載の条件でランニングを行い下記の評価を行
った。
【0130】(処理性の評価)作成した各感光材料の処
理後の濃度が1.2になるように露光し、表2記載の各
処理条件にて四つ切サイズ(251mm×302mm)
で1日10枚のランニング処理を行い、30日後、下記
の項目について評価を行った。なお、自動現像機は電源
スイッチON後、8時間稼働させた後に電源をOFFに
した。
【0131】(センシトメトリー)上記で作製した感光
材料を蛍光増感紙SRO−250(コニカ(株)製)で
挟み、管電圧90kVp、20mAで0.05秒のX線
を照射し、距離法を用いてセンシトメトリーカーブを作
成し感度を求めた。感度の値はカブリ+1.0の光学濃
度を与えるに必要なX線量の逆数として求め、試料N
o.1の処理開始時の感度を100とした場合の相対感
度で表した。
【0132】(残色性の評価)作成した試料を未露光の
まま上記自動現像機で処理を行い、処理後の試料フィル
ムについて光電濃度計PDA−65(コニカ(株)製)
で、546±10nmを透過する干渉フィルタを用いて
透過グリーン光での透過濃度を測定した。値が大きいほ
ど残色汚染が多いことを示している。
【0133】これらの結果をまとめて表2に示す。
【0134】
【表2】
【0135】上記の結果より、No.1の処理では、ラ
ンニング30日後に感度低下が大きく、処理性が劣化し
てしまう。また、No.2〜4はランニング30日での
感度低下は若干抑えられるが、もともと感度が低かった
り、さらに残色性が劣化してしまう。本発明の処理法N
o.5、6及び7は低pHで、ランニング30日後感度
低下を起こすことなく、残色性も優れた安定した処理方
法であることが分かる。
【0136】
【発明の効果】本発明により、現像液が長期滞留しても
現像主薬の酸化による劣化がなく、低pHにおいても感
度低下、残色性の劣化が抑えられた感光材料の処理方法
が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像工程の前にハロゲン化銀写真感光材料を乾
燥状態で昇温させ処理する手段を有する自動現像機の一
例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 フィルム挿入板 2 加熱ヒーター内蔵フィルム挿入口 3 加熱ヒーター 4 現像槽 5 現像液面 6 定着槽 7 定着液面 8 水洗槽 9 水洗水液面 10 乾燥部 11 温風吹き出し口 12 遠赤外線ヒーター 13 フィルム排出口 14 感光材料 15 フィルム挿入口ローラー対 16 乾燥部最終ローラー対

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像、定着、水洗及び乾燥工程を含む処
    理工程でハロゲン化銀写真感光材料を処理する方法にお
    いて、レダクトン類を含有し、pH9.2〜9.8、現
    像温度30〜40℃の現像液で迅速処理する処理工程の
    前に該ハロゲン化銀写真感光材料を乾燥状態で昇温させ
    て処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料
    の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記現像液が0.4〜0.8モル/リッ
    トルの炭酸塩を含有することを特徴とする請求項1記載
    のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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