JPH10228129A - 二成分現像剤 - Google Patents

二成分現像剤

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JPH10228129A
JPH10228129A JP3154697A JP3154697A JPH10228129A JP H10228129 A JPH10228129 A JP H10228129A JP 3154697 A JP3154697 A JP 3154697A JP 3154697 A JP3154697 A JP 3154697A JP H10228129 A JPH10228129 A JP H10228129A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、高温高湿下においても、ト
ナー消費量が大きくは変動せず、長期にわたって現像/
転写効率が安定し、また低温低湿下における画像濃度の
低下やカブリの増大を防止した二成分現像剤を提供する
ことである。 【解決手段】 着色樹脂粒子と外添剤として少なくとも
樹脂微粒子とを有するトナー、及びキャリアを有する二
成分現像剤であって、該着色樹脂粒子の体積平均粒径が
8〜12μmであり、5μm未満が4体積%以下、20
μm超が1体積%以下であり、該樹脂微粒子の平均粒径
が0.05〜1.5μmであり、該樹脂微粒子の温度/
相対湿度=10℃/20%RHでの飽和含水率WL が
0.8重量%以上、30℃/85%RHでの飽和含水率
WH が2.8重量%以下であり、WH /WL ≦3.5で
あり、かつ、該樹脂微粒子の摩擦帯電量の絶対値Qが1
00〜800μC/gであることを特徴とする二成分現
像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二成分現像剤に関
する。
【0002】
【従来技術】電子写真法あるいは静電記録法に適用され
る現像方法として、トナーとキャリアからなる二成分現
像剤(以下、現像剤と略す。)を用い、トナーとキャリ
ア間の摩擦帯電によりトナーに電荷を付与し、このトナ
ーにより静電潜像を可視化する方法が知られている。感
光体あるいは静電記録体上の可視化されたトナー像は転
写紙に転写後、定着して複写物とし、一方感光体あるい
は静電記録体上の転写できなかつた残留トナーが、次の
複写工程に備えるべくクリーニングされる。従って、二
成分系現像方式の場合、主としてキャリアとの関係によ
って定まるトナーの摩擦帯電性が良好であることが必要
である。
【0003】トナーの摩擦帯電性を向上する方法とし
て、例えば、特公昭52−32256号公報、特開昭5
6−64352号公報には、母体トナーと逆極性の樹脂
微粉末を帯電補助剤として添加する方法が、また同61
−160760号公報には、フッ化含有化合物を帯電補
助剤として母体トナーに添加する方法が提案されてい
る。しかしながら、母体トナー表面に帯電補助剤等の添
加剤を均一に分散することは容易でなく、また母体トナ
ー粒子に付着しきれない添加剤同士が凝集物となり易
く、この傾向は帯電補助剤の摩擦帯電能が大きいほど、
即ち誘電損失が小さい程、又粒径が細かい程顕著になっ
てくる。そして、この様な場合、トナーの摩擦帯電量が
不安定となり、画像濃度が一定せず、またカブリの多い
画像となったり、あるいは多数枚数複写を行うと帯電補
助剤の含有量が変化し、初期時の画像品質を保持できな
い、等種々の問題点を有する。
【0004】また特公平2−3173号公報、同317
4号公報、同3175号公報には、トナーに平均粒径
0.05〜5μmの樹脂微粒子を混合するものが記載さ
れている。しかしながら、これらの樹脂微粒子は、摩擦
帯電能は大きいものの、表面の親水性が乏しいので、低
温低湿下において多数枚複写する際に該樹脂微粒子を混
合してなるトナーの帯電量が大きくなりすぎ、画像濃度
が生じるという問題がある。また、低温低湿下において
は前記樹脂微粒子の帯電量が大きくなりすぎるために樹
脂微粉末が凝集しやすくなり、混合性が低下したり、あ
るいは、樹脂微粒子がキャリアに付着し易くなり、キャ
リアとトナーとの摩擦不良の原因の一つとなり、その結
果帯電状態が不安定になって、カブリ(非画像部にトナ
ーが飛翔し、付着する現象)が増加するなど複写画像の
品質が低下するという問題を有していた。さらに高温高
湿下においてはトナーの帯電特性が変化しやすく現像性
が悪化し、トナー消費量及び回収トナー量が増加する、
即ち現像/転写効率が低下するという問題がある。
【0005】
【解決しようとする課題】本発明はこの様な事情に鑑み
なされたものであって、環境変化によっても長期にわた
ってトナーの帯電量が安定し、特に低温低湿下でのトナ
ーのチャージアップを抑えることによって画像濃度の低
下やカブリの増大を防止した二成分現像剤を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、着色樹脂粒子と外添剤として少なくとも樹脂微粒子
とを有するトナー、及びキャリアを有する二成分現像剤
であって、該着色樹脂粒子の体積平均粒径が8〜12μ
mであり、5μm未満が4体積%以下、20μm超が1
体積%以下であり、該樹脂微粒子の平均粒径が0.05
〜1.5μmであり、該樹脂微粒子の温度/相対湿度=
10℃/20%RHでの飽和含水率WL が0.8重量%
以上、30℃/85%RHでの飽和含水率WH が2.8
重量%以下であり、WH /WL ≦3.5であり、かつ、
該樹脂微粒子の摩擦帯電量の絶対値Qが100〜800
μC/gであることを特徴とする二成分現像剤である。
【0007】第2の発明は、樹脂微粒子が多段重合で得
られ、被覆層とその内側になる層との複数の層を有し、
被覆層が親水性基を有することを特徴とする第1の発明
記載の二成分現像剤である。
【0008】第3の発明は、樹脂微粒子の被覆層の親水
性基が、カルボン酸またはカルボン酸塩であることを特
徴とする第1の発明又は第2の発明記載の二成分現像剤
である。
【0009】第4の発明は、着色樹脂粒子100重量部
に対して、樹脂微粒子を0.01〜10重量部混合する
ことを特徴とする第1の発明ないし第3の発明いずれか
記載の二成分現像剤である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者は、二成分現像剤の環境
に対する帯電安定性について鋭意検討した結果、第1の
発明に記載するような条件を満たすとき、現像/転写効
率の環境安定性に優れ、トナー消費量が安定し、かつ帯
電性を安定させ、低温低湿下では画像濃度低下がなく、
カブリのない良好な画像が得られることを見出した。
【0011】即ち、本発明においては、樹脂微粒子の温
度/相対湿度=10℃/20%RHでの飽和含水率WL
が0.8重量%以上、30℃/85%RHでの飽和含水
率WH が2.8重量%以下であり、WH とWL との比W
H /WL ≦3.5であることが重要である。
【0012】飽和含水率WH が2.8重量%より大きい
と、樹脂微粒子の電荷損失が大きくなり、トナーの帯電
量が低下するので、カブリ、トナー飛散等の弊害が生じ
てしまう。一方、飽和含水率WL が0.8重量%未満で
あると、樹脂微粒子が凝集し易くなり、低温低湿下にお
いてトナーに蓄積された電荷をリークし難くなるので、
低温低湿下において画像濃度が低下する。また、WH 、
WL の比WH /WL が3.5より大きいと、樹脂微粒子
の吸着及び保持する水分量の変動が大きいので、環境が
変化すると好適な摩擦帯電量を維持できないために、現
像/転写効率が安定せず、トナー消費量もバラツキが大
きくなる。
【0013】本発明における樹脂微粒子の飽和含水率
は、加熱乾燥重量測定法によって求めた。低温低湿下
(10℃、20%RH)、高温高湿下(30℃、85%
RH)に3日放置しておいた試料(樹脂微粒子)を電子
精密天秤で精秤し、100℃にて約76cmHg減圧乾
燥を8時間乾燥した後、その重量を秤り減量分を求め、
次式によって含水率(重量%)を求める。 含水率(%)=(減量(g)/試料(g))×100 なお、各環境下に5日間放置した場合についても同様に
含水率を求めたところ3日間放置した場合と殆ど差がな
く、各環境下に3日間放置すれば含水率は十分飽和状態
に達していると考えられる。
【0014】さらに、本発明においては樹脂微粒子の摩
擦帯電量の絶対値Qが100〜800μC/gであるこ
とが必要で、特に好ましくは絶対値Qが300〜700
μC/gである。絶対値Qが100μC/g未満である
と環境変化によって帯電量が不十分となって、トナー飛
散が生じたり、絶対値Qが800μC/gより大きいと
樹脂微粒子自身がチャージアップを引き起こし、トナー
と共に非画像部へ現像され、カブリの原因となる。
【0015】本発明における樹脂微粒子の摩擦帯電量
は、20℃/50%RHの環境下で樹脂微粒子とノンコ
ート鉄粉(100μm)とをそれぞれ1日放置後、樹脂
微粒子0.2部とノンコート鉄粉(100μm)100
部をポリエチレン製100ccのビンにいれ、ボールミ
ルで充分に攪拌し、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケ
ミカル社)にて、金網400メッシュを用いて求める。
ノンコート鉄粉の代わりに種々の樹脂等をコートした鉄
粉等を用いると、求められる摩擦帯電量がコーティング
に供した樹脂等の影響を受けるので、樹脂微粒子自体の
摩擦帯電量を求めるためには、何らコーティングを施し
ていないノンコート鉄粉を用いる必要がある。
【0016】また、本発明に用いる樹脂微粒子の粒径は
0.05〜1.5μmであることが重要であり、0.1
〜1μmであることがより好ましい。粒径が0.05μ
mより小さいと、樹脂微粒子が着色樹脂粒子に埋め込ま
れたり、樹脂微粒子同士の凝集が生じ易く、低温低湿下
での画像濃度の低下を抑制・防止し難い。一方、1.5
μmより大きいと、分散が不均一となったり、着色樹脂
粒子と一体化し難いので、低温低湿下でトナーのチャー
ジアップを抑制・防止し難く、低温低湿下での画像濃度
の低下を抑制・防止し難い傾向にある。なお、樹脂微粒
子が鋭利な角を多数有すると感光体を傷つけかねないの
で、樹脂微粒子の形状としては鋭利な角の少ない、出来
るだけ丸味を帯びた形状、例えば球形であることが好ま
しい。
【0017】本発明において用いられる樹脂微粒子は、
上記した条件を満たすものあれば良く、組成や製造方法
等は限定されるものではないが、多段重合で得られ、被
覆層とその内側になる層との複数の層を有し、被覆層が
親水性基を有することが好ましい。おそらく、樹脂微粒
子の表面近傍を親水性基を有する層が被覆することによ
って、親水基が好適な量の水分を吸着し且つ保持するた
めに、低温低湿下においては樹脂微粒子及びトナーの過
大なチャージアップを防止し、その結果画像濃度の低下
及びカブリの増大を抑制・防止でき、高温高湿下では摩
擦帯電性の低下が抑制され、安定するために、現像/転
写効率が良く、且つカブリ難いと考えられる。
【0018】以下に多段重合で得られ、被覆層とその内
側になる層との複数の層を有し、被覆層が親水性基を有
する樹脂微粒子(以下多段重合樹脂微粒子と略す)の製
造方法について述べる。多段重合樹脂微粒子は、乳化重
合、ソープフリー重合、懸濁重合等による多段重合で得
られるものであり、最終段階よりも前の段階の重合にお
いてアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル
酸アルキルエステルを重合もしくは共重合せしめ、最終
段階の重合において重合性カルボン酸または重合性カル
ボン酸塩を重合せしめてなることが好ましい。例えば乳
化重合による二段重合の場合、その樹脂微粒子を含有す
る分散液は以下のような方法で得られる。
【0019】(1)一段目の乳化重合によって、アクリ
ル酸エステル及び/またはメタクリル酸アルキルエステ
ルの重合体の微粒子の分散液もしくは共重合体の微粒子
の分散液(以下第1段目の分散液と略す)を得、次いで
二段目の乳化重合として、第1段目の分散液に重合性カ
ルボン酸モノマーを添加したり滴下したりし、乳化重合
する。 (2)(1)の方法において、二段目の乳化重合終了
後、分散粒子の表面近傍に存在する重合性カルボン酸由
来のカルボキシル基を塩とする。 (3)(1)の方法の二段目の乳化重合において、第1
段目の分散液に重合性カルボン酸モノマーの代わりに重
合性カルボン酸の塩を添加したり滴下したりし、乳化重
合する。 上記(1)〜(3)は、二段重合の場合について説明し
たものであるが、二段を超える多段重合の場合も同様
に、多段重合の最終段階の重合において重合性カルボン
酸または重合性カルボン酸塩を重合せしめればよく、ア
クリル酸エステル及び/またはメタクリル酸アルキルエ
ステルの重合もしくは共重合は、最終段階よりも前の段
階のいずれかの段階の重合であればよく、最終段階の直
前の段階には限られない。
【0020】本発明において最終段階よりも前の工程で
製造される重合体もしくは共重合体としては、アクリル
酸アルキルエステルモノマーの重合体、メタクリル酸ア
ルキルエステルモノマーの重合体、アクリル酸アルキル
エステルモノマー及びメタクリル酸アルキルエステルモ
ノマーの共重合体、またはアクリル酸アルキルエステル
モノマーまたはメタクリル酸アルキルエステルモノマー
を50重量%以上含有し、他の共重合可能なモノマーを
1種または2種以上含有する共重合体が挙げられる。
【0021】本発明において用いられるアクリル酸アル
キルエステルモノマー、メタクリル酸アルキルエステル
モノマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸と、ア
ルキルアルコール、アルコキシアルコール、アラルキル
アルコール、アルケニルアルコール等のアルコールとの
エステル化物が挙げられ、上記アルコールの具体例とし
てメチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアル
コール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプ
チルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコー
ル、ドデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘ
キサデシルアルコールの如きアルキルアルコール;メト
キシエチルアルコール、エトキシエチルアルコール、メ
トキシプロピルアルコール、エトキシプロピルアルコー
ルの如きアルコキシルアルコール;ベンジルアルコー
ル、フェニルエチルアルコール、フェニルプロピルアル
コールの如きアラルキルアルコール;アリルアルコー
ル、クロトニルアルコールの如きアルケニルアルコール
が挙げられ、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
トが好ましい。
【0022】上述したアクリル酸アルキルエステルモノ
マー、メタクリル酸アルキルエステルモノマーと共重合
し得る他のモノマーとしては、アクリロニトリル、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−ジメチルアクリル
アミド、N−ジメチルメタクリルアミド等のアミド及び
ニトリル類、酢酸ビニル類、ビニルエーテル類;ビニル
カルバゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリド等の含
窒素ビニル化合物;エチレン、プロピレン、ブテン、イ
ソブチレン等の脂肪族モノオレフィン;塩化ビニル、臭
化ビニル、1,2−ジクロルエチレン、1,2−ジブロ
ムエチレン、塩化イソプロペニル、臭化イソプロペニ
ル、塩化アリル、臭化アリル、塩化ビニリデン、フッ化
ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化脂肪族オレフ
ィン;1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2
−メチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン系脂肪族
オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレ
ン類が挙げられる。
【0023】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子は、上述したように最終の重合段階で重合性
カルボン酸を重合せしめても良いし、または最終の重合
段階で重合性カルボン酸塩を重合せしめても良い。
【0024】最終の重合段階において使用する重合性カ
ルボン酸としては、アクリル酸、メタアクリル酸、α−
エチルアクリル酸、クロトン酸、α−メチルクロトン
酸、α−エチルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン
酸、ウンゲリカ酸等の付加重合性不飽和脂肪族モノカル
ボン酸、またはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シ
トラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、ジヒドロムコ
ン酸等の付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げら
れ、これらの1種または2種以上を使用することがで
き、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。最終の重合
段階において使用する重合性カルボン酸塩としては、上
記したような重合性カルボン酸の種々の塩が用いられ
る。
【0025】重合前又は重合後にカルボン酸の塩形成に
用いられる造塩剤としては、Na,Mg,K,Li,N
4 ,Ca,Ba,Zn,Fe,Cu,Al,Ni,C
o,Cr等の水酸化物、酸化物、無機酸塩、有機酸塩及
び有機アミン類が挙げられ、中でもMg、Ca、Ba、
Zn、Fe、Ni、Co等の2価の金属の水酸化物、酸
化物、無機酸塩、有機酸塩及び有機アミン類が好まし
く、さらにはMg、Ca、Ba、Znの水酸化物、酸化
物、無機酸塩、有機酸塩及び有機アミン類が好ましく、
Znの水酸化物、酸化物、無機酸塩、有機酸塩及び有機
アミン類が最も好ましい。有機酸としてはギ酸、酢酸、
プロピオン酸等が挙げらる。これら造塩剤の添加量は、
使用した又は使用する重合性カルボン酸のカルボキシル
基に対して当量になるように添加するのが好ましい。当
量未満であっても低温低湿下における帯電量の安定性の
向上には有効である。また当量以上に添加しても過剰部
分は後に水洗工程を行うことによって除去できるので差
し支えない。
【0026】重合性カルボン酸又は重合性カルボン酸塩
の使用量は、最終段階前の重合段階までに用いたモノマ
ー総量100重量部に対し、0.05〜20重量%用い
られることが好ましい。0.05重量部未満では製造し
た微粉末を非磁性着色樹脂粒子に添加してトナーとして
も、低温低湿下での画像濃度向上の効果に乏しく、20
重量部を超えると樹脂微粒子の表面の親水性が大きくな
り水分を吸湿して誘電正接が大きく成り過ぎ、摩擦帯電
量が低下するために、現像/転写効率の向上に殆ど寄与
しなくなる。
【0027】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子の内、乳化重合による場合に用いられる重合
開始剤としては、過硫酸塩系開始剤、過硫酸塩とスルホ
キシ化合物からなるレッドクス系開始剤、水溶性アゾ系
の開始剤等が挙げられる。過硫酸塩系開始剤には過硫酸
カリウム等があり、過硫酸塩とスルホキシ化合物からな
るレッドクス系開始剤には前述の過硫酸塩とチオ硫酸カ
リウム等が挙げられる。更に水溶性アゾ系の開始剤に
は、2、2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸
塩、2、2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)酢酸
塩、2、2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブ
チルアミジン)ジ塩酸塩等がある。
【0028】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子の内、乳化重合による場合に用いられる乳化
剤としては、高級アルコール硫酸エステルナトリウム、
アルキルジフエニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク
酸ジアルキルエステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、
またはカリウム、アルキル(又はアルキルフェニル)エ
ーテル、硫酸エステルナトリウム、またはアンモニウム
などのアニオン性乳化剤:アルキルフエノールエチレン
オキサイド付加物、高級アルコールエチレンオキサイド
付加物、ポリブロピレングリコールエチレンオキサイド
付加物などのノニオン性乳化剤; 第4級アンモニウム
塩などのカチオン性乳化剤等が挙げられ、更にはポリビ
ニルアルコールなどの水溶性ポリマーも用いることがで
きる。
【0029】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子の内、ソープフリー重合による場合に用いら
れる重合開始剤としては、上記乳化重合の場合と同様の
ものが使用できる。
【0030】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子の内、ソープフリー重合による場合は、保護
コロイドとして水溶性高分子化合物を用いるものであ
り、水溶性高分子化合物としては、例えばポリビニルア
ルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸及びそ
の塩、ポリメタクリル酸及びその塩、ポリエチレングリ
コール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエー
テル、カルボキシメチルセルロース等が挙げらる。本発
明において使用される樹脂微粒子は、含水率や平均粒子
径に関する条件を満たすものであればよいことは上述し
た次第であるが、好適な製造方法である多段重合の内、
ソープフリー重合法は重合時に乳化剤を使用しないの
で、後述する乾燥後の樹脂微粒子も乳化剤を含有しない
ため、含水率の環境変動が小さいので特に好ましい。
【0031】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子の内、懸濁重合による場合に用いられる重合
開始剤としては、過酸化物系開始剤、アゾビス系の開始
剤等が挙げられる。過酸化物系開始剤には過酸化ベンゾ
イルがあり、アゾビス系の開始剤には2、2’−アゾビ
スイソブチロニトリル、2、2’−アゾビスヴァレロニ
トリル等が挙げられる。
【0032】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子の内、懸濁重合による場合に用いられる乳化
剤としては、上記乳化重合の場合と同様のものが使用で
きる。
【0033】本発明において好適に使用される多段重合
樹脂微粒子は、重合(乳化重合、ソープフリー重合、懸
濁重合)後、または重合(乳化重合、ソープフリー重
合、懸濁重合)後上記造塩剤を用いて表面のカルボン酸
を塩とした後、水性分散液から水を除去すればよい。水
を除去する手段としては、通常粉体製造に用いられてい
る種々の乾燥方法と解砕方法・粉砕方法とが適用できる
が、水性分散液をスプレードライした後、乾燥物を解砕
・粉砕することが好ましい。
【0034】また、本発明において好適に使用される多
段重合樹脂微粒子は、重合(乳化重合、ソープフリー重
合、懸濁重合)後、または重合(乳化重合、ソープフリ
ー重合、懸濁重合)後上記造塩剤を用いて表面のカルボ
ン酸を塩とした後、クロスフロー式濾過法によって水性
分散液から乳化剤等を除去することもできる。例えば、
卓上型エマルジョンフィルター(綜研化学(株)製)に
水性分散液に入れ、水を流して水性分散液を洗浄し、乳
化剤や未反応物等を除去することができる。洗浄後上記
方法によって水を除去すればよい。
【0035】また、本発明に用いる樹脂微粒子は、重量
平均分子量Mwが2〜200万の範囲にあることが好ま
しい。Mwが200万より大きい場合はトナーの定着性
に悪影響を与え易く、また2万より小さい場合は耐ブロ
ッキング性が悪化し易くなる。
【0036】本発明において用いられる着色樹脂粒子
は、結着樹脂と着色剤とを含有するものであり、用いら
れる結着樹脂としては、スチレン、クロルスチレン、ビ
ニルスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、
ブチレン、イソブチレン等のモノオレフイン、酢酸ビニ
ル、ブロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル
等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸フエニル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ドデシル等のアクリル酸アルキルエステル類や
メタクリル酸アルキルエステル類、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニ
ルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプ
ロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体ある
いは共重合体を例示することができ、特に代表的な結着
樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸ア
ルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸アル
キルエステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン
等を挙げることができる。更にポリウレタン、エポキシ
樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフ
ィン、ワックス類を挙げることができる。
【0037】本発明において用いられる着色樹脂粒子を
得るための着色剤としては、カーボンブラック、アニリ
ンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルト
ラマリンブルー、キノリンイエロー、ベンジジンイエロ
ー、キナクリドン、パマネントレッド、レーキレッド、
ローダミンレッド、メチレンブレークロリド、フタロシ
アニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ラン
プブラック、ローズベンガル等を代表的なものとして例
示することができる。更に、磁性粉を黒色着色剤として
用いることができ、例えばマグネタイト、マグヘマイト
等が使用できる。顔料系着色剤は、結着樹脂100重量
部に対して1〜12重量部用いられることが好ましく、
さらに好ましくは1.5〜10重量部である。また、磁
性粉系着色剤は10〜50重量部用いるのが好ましい。
【0038】本発明において用いられる着色樹脂粒子
は、結着樹脂、着色剤等を常法に従い、溶融混練、冷
却、粉砕、分級等を経て用いられる。係る着色樹脂粒子
は、体積平均粒径が8〜12μmであり、5μm未満の
着色樹脂粒子が4体積%以下、20μm超の着色樹脂粒
子が1体積%以下であることが重要である。着色樹脂粒
子の体積平均粒径が12μmを越えたり、20μm超の
着色樹脂粒子が1体積%より大きいと細線の再現性に劣
り、画質が低下するので、高品質で階調性に優れた画像
が得られるという点では着色樹脂粒子は小さいことが好
ましい。しかし、その一方で着色樹脂粒子の体積平均粒
径が8μm未満になったり、5μm未満の着色樹脂粒子
が4体積%より大きいと、着色樹脂粒子の凝集性が高
く、着色樹脂粒子としての流動性が損なわれて画質の低
下の原因となり易いので、本発明においては着色樹脂粒
子は上記したような体積平均粒径、粒度分布を呈するこ
とが重要である。着色樹脂粒子の体積平均粒径及び粒度
分布はコールターカウンターTA−II型(コールター社
製)を用いて求めた。
【0039】本発明においては、更に、着色樹脂粒子に
荷電制御剤を配合してもよい。例えばニグロシン染料、
4級アンモニウム塩、含金属アゾ染料、サリチル酸誘導
体金属錯体等をあげることができる。なお、結着樹脂、
着色剤、荷電制御剤は上述の例示したものに限定される
ものでない。
【0040】本発明において用いられるトナーは、前記
着色樹脂粒子100重量部に対して上述した樹脂微粒子
を0.01〜10重量部添加することが好ましく、0.
05〜3.0重量部添加することがより好ましい。
【0041】また、本発明におけるトナーは、樹脂微粒
子の他に、種々の外添剤を着色樹脂粒子に添加してなる
ものであってもよい。例えば、無機ハロゲン化合物の気
相酸化により生成されたシリカ、アルミナ、チタニア及
び湿式法より生成したシリカ、チタニアの各々微粒子表
面を疎水性化処理をほどこした流動化剤、タングステン
カーバイト等に代表される研磨剤及び導電性微粉末等を
上記樹脂微粒子と併用することができるがこれに制限さ
れるものではない。
【0042】本発明の現像剤は、キャリヤとトナーとを
有するいわゆる二成分現像剤(以下現像剤と略す)であ
る。本発明において用いられるキャリアとしては、平均
粒径が30〜150μm、特に好ましくは40〜120
μmの鉄、ニツケル、コバルト、酸化鉄、フェライト等
の磁性粉、つまりいわゆるノンコートキャリア、又は係
る磁性粉を芯材(コア材)としてその表面を絶縁性樹脂
の被覆剤、例えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シ
リコーン系樹脂、フッ素系樹脂などで被覆したいわゆる
コーティングキャリアや、あるいは平均粒径が3〜20
μm程度の磁性粉をスチレン−アクリル系樹脂、ポリエ
ステル樹脂等に60〜95重量%程度分散・含有せしめ
て成るいわゆる磁性粉分散型樹脂キャリア等が挙げら
れ、重量平均分子量103 〜10 6 程度のオルガノポリ
シロキサンを主剤として用い、シロキサン結合を主鎖と
する3次元的網状構造のオルガノポリシロキサンを含む
高分子でコア材を被覆してなるコーティングキャリアが
好ましい。係るコーティングキャリアを用いればトナー
の帯電性が安定し、長期にわたって高画質、高画像濃度
が保持できる。係るコーティングキャリアは、公知の種
々の方法で製造できるが、例えば前述のシリコーン樹脂
を有機溶媒に溶解し、浸漬法、スプレー法或いは流動床
法等によりコア剤上に塗布乾燥させた後、100〜25
0℃で加熱して塗膜を硬化させることができる。
【0043】本発明の現像剤は、まず樹脂微粒子と着色
樹脂粒子とを混合してトナーを得、そのトナーとキャリ
アとを混合してなることが最も好ましいが、着色樹脂粒
子とキャリアを混合しておき、次いで樹脂微粒子を添加
・混合しても良い。
【0044】本発明の現像剤は、感光体あるいは静電記
録体に形成された静電潜像を現像することができる。す
なわち、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、無定形シ
リコン等の無機光導電材料、フタロシアニン顔料、ビス
アゾ顔科等の有機光導電材料からなる感光体に電子写真
的に静電潜像を形成し、あるいはポリエチレンテレフタ
レートのような誘電体を有する静電記録体に針伏電極等
により静電潜像を形成し、磁気ブラシ法、カスケード
法、タッチダウン法等の現像方法によつて、静電潜像に
本発明の現像剤によってトナー像を形成する。このトナ
ー像は紙等の転写材に転写後、定着して複写物となり、
感光体等の表面に残留するトナーはクリーニングされ
る。クリーニング法としてはブレード法、ブラシ法、ウ
ェッブ法、ロール法等種々の方法を用いることができ
る。
【0045】
【実施例】以下に記載する製造例、実施例、比較例中、
%とあるのは重量%を、また部とあるのは重量部を示
す。
【製造例1】攪拌機、温度計、窒素導入管、還流冷却器
を装着した1Lの4つ口フラスコにメチルメタクリレー
ト100部、蒸留水200部、過硫酸カリウム0.4
部、ポリビニルアルコール0.2部を入れ、窒素気流中
で80℃にて4時間重合を行った。4時間後、アクリル
酸3部を添加し、更に重合を1時間継続した。重合終了
後、反応液を20℃迄冷却し、得られた乳化液を濾過、
洗浄後、スプレードライヤーを用いて乾燥し、ジェット
ミルで解砕し、平均粒径0.3μmの樹脂微粒子を得
た。このようにして得られた樹脂微粒子の飽和含水量W
H 、WL 、Qはそれぞれ、 WH =1.6%、WL =1.2%、WH /WL =1.3
3 Q=700μC/gであった。また、このようにして得
られた樹脂微粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察
したところ、ほぼ球形であった。
【0046】
【製造例2】製造例1で二段重合終了後、反応液を20
℃迄冷却し、酢酸亜鉛4部を加えて造塩し、以下製造例
1と同様にして平均粒径0.3μm実質的に球形の樹脂
微粒子を得た。このようにして得られた樹脂微粒子の飽
和含水量WH 、WL 、Qはそれぞれ、 WH =2.4%、WL =1.2%、WH /WL =2.0
0 Q=650μC/gであった。
【0047】
【製造例3】第一段の重合初期に生成するポリマー粒子
の核を凝集させて、反応系における粒子数を少なくし、
粒径を大きくした以外は製造例2と同様にして、平均粒
径0.9μmの樹脂微粒子を得た。得られた樹脂微粒子
の飽和含水量WH 、WL 、Qはそれぞれ、 WH =1.5%、WL =1.1%、WH /WL =1.3
6 Q=200μC/gであった。
【0048】
【製造例4】攪拌機、温度計、窒素導入管、還流冷却器
を装着した1Lの4つ口フラスコにメチルメタクリレー
ト100部、蒸留水200部、ポリビニルアルコール1
部を入れ、窒素気流中で80℃にて重合を行った。重合
終了後、反応液を20℃迄冷却し、得られた懸濁液を濾
過、洗浄後にスプレードライヤーを用いて乾燥し、ジェ
ットミルで解砕し、平均粒径0.5μmの樹脂微粒子を
得た。このようにして得られた樹脂微粒子の飽和含水量
WH 、WL 、Qはそれぞれ、 WH =2.0%、WL =0.5%、WH /WL =4.0
【0049】
【製造例5】酢酸亜鉛4部の代わりにジメチルアミノエ
タノール4部を用いた以外は製造例2と同様にして平均
粒径0.3μmの樹脂微粒子を得た。このようにして得
られた樹脂微粒子の飽和含水量WH 、WL 、Qはそれぞ
れ、 WH =4.6%、WL =1.2%、WH /WL =3.8
【0050】
【製造例6】製造例3で更にポリマー粒子の核を凝集さ
せて粒径を大きくした以外は製造例3と同様にして、平
均粒径3.0μmの樹脂微粒子を得た。Q=50μC/
gであった。
【0051】
【実施例1】 スチレンとn−ブチルメタアクリレートとの共重合体 86部 電荷調整剤(TP302:保土谷化学) 3部 離型剤(ワックス) 3部 着色剤(カーボンブラック) 8部 をヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、エクスト
ルーダーで溶融混練し、冷却後ハンマーミルで粗砕し、
次いでエアージェットミル粉砕機で微粉砕し、分級して
体積平均粒径10μm、粒度分布は5μm未満が0.8
体積%、20μm超が0.4体積%の着色樹脂粒子を得
た。得られた着色樹脂粒子100部に外添剤として製造
例1で得た樹脂微粒子0.5部を混合してトナーとし
た。
【0052】次に、重量平均分子量8000のオルガノ
ポリシロキサンを主剤とするシリコーン樹脂を硬化触媒
及び架橋剤と共にトルエン溶剤に希釈し、得られたシリ
コーン樹脂溶液に銅−亜鉛−フェライトキャリア芯材を
浸漬せしめ、150℃で加熱攪拌し、溶剤のトルエンを
除去して、粒径100μmのシリコーン樹脂被覆キャリ
アを得た。上記トナー3部と、前述のキャリア97部と
を混合し、二成分現像剤とした。
【0053】この二成分現像剤を用いて市販の普通紙複
写機にて、23℃/50%RHで5万枚画だししたとこ
ろ、現像/転写効率の平均85%と高く、画像濃度1.
37、かぶりのない良好な画像が得られ、トナー消費量
も1000枚当たり(以下1Kと略す)平均35gと少
なかった。また、高温高湿下(30℃/85%RH)で
前述と同様の画だしを行ったところ、現像/転写効率の
平均82%と高く、画像濃度1.40、かぶりのない良
好な画像が得られ、トナー消費量も1K当たり平均40
gと少量であった。更に低温低湿下(10℃/20%R
H)で前述と同様の画だしを行ったところ、現像/転写
効率の平均83%と高く、画像濃度1.35、安定した
良好な画像が得られ、トナー消費量も1K当たり平均3
9gと少量であった。なお、現像/転写効率とは、
((トナー消費量−回収トナー量)/トナー消費量)×
100%であり、画像形成に有効に消費されたトナーの
割合を示すものであり、トナー消費量が少なく、現像/
転写効率が大きく、画像濃度の大きな現像剤は、寿命が
長く望ましいものである。
【0054】
【実施例2】製造例2で得た樹脂微粒子を使用する以外
は実施例1と同様にしてトナーを得た。得られたトナー
を用いて実施例1と同様にして二成分現像剤を得、該二
成分現像剤を用いて実施例1と同様に画だしを行ったと
ころ、低温低湿下で画像濃度1.36であり、各環境共
に現像/転写効率も安定し、良好な画像が得られた。
【0055】
【実施例3】製造例3で得た樹脂微粒子を使用する以外
は実施例1と同様にしてトナーを得た。得られたトナー
を用いて実施例1と同様にして二成分現像剤を得、該二
成分現像剤を用いて実施例1と同様に画だしを行ったと
ころ、低温低湿下で画像濃度1.36であり、各環境共
に現像/転写効率も安定し、良好な画像が得られた。
【0056】
【実施例4】電荷調整剤としてTP302の代わりにP
−51(オリエント社製)を用いた以外は実施例1と同
様にして、体積平均粒径8.5μm、粒度分布は5μm
未満1.0体積%、20μm超0.1体積%の着色樹脂
粒子を得た。得られた着色樹脂粒子と製造例2で得た樹
脂微粒子と混合して実施例1と同様にしてトナーを得、
次いで二成分現像剤を得、該二成分現像剤を用いて実施
例1と同様に画だしを行ったところ、高温高湿下でトナ
ー消費量が1K当たり平均45gであり、各環境共に良
好な画像が得られた。
【0057】
【実施例5】外添剤として、実施例1で使用した樹脂微
粒子0.5部、流動化剤としてシリカ微粉末RA200
H(日本アエロジル(株)製)0.5部を使用する以外
は実施例1と同様に画だしを行ったところ、低温低湿下
で画像濃度1.34であり、各環境共に現像/転写効率
も80%以上と安定し、良好な画像が得られた。
【0058】
【比較例1】樹脂微粒子を使用しない以外は実施例1と
同様にして、トナー及び二成分現像剤を得、、該二成分
現像剤を用いて実施例1と同様に画だしを行ったとこ
ろ、各環境共に現像/転写効率が安定せず、特に高温高
湿下で60%と著しく低下し、また低温低湿下では画像
濃度も1.13と著しく低下し、カブリも発生した。
【0059】
【比較例2】製造例4で得た樹脂微粒子を使用する以外
は実施例1と同様にしてトナーを得た。得られたトナー
を用いて実施例1と同様にして二成分現像剤を得、該二
成分現像剤を用いて実施例1と同様に画だしを行ったと
ころ、低温低湿下で著しく画像濃度が低下した。
【0060】
【比較例3】製造例5で得た樹脂微粒子を使用する以外
は実施例1と同様にしてトナーを得た。得られたトナー
を用いて実施例1と同様にして二成分現像剤を得、該二
成分現像剤を用いて実施例1と同様に画だしを行ったと
ころ、高温高湿下でトナー飛散が発生し、現像/転写効
率が65%と著しく低下した。
【0061】
【比較例4】製造例6で得た樹脂微粒子を使用する以外
は実施例1と同様にしてトナーを得た。得られたトナー
を用いて実施例1と同様にして二成分現像剤を得、該二
成分現像剤を用いて実施例1と同様に画だしを行ったと
ころ、高温高湿下で摩擦帯電量が低下し、カブリが発生
した。また、高温高湿下で1週間放置し、画だしをした
ところ、帯電量の立ち上がりが悪く、画像濃度が1.2
2と充分な画像濃度が得られなかった。
【0062】
【比較例5】実施例5において外添剤に樹脂微粒子を使
用しないで流動化剤のみを使用する以外は実施例5と同
様に行ったところ、低温低湿下で画像濃度が1.20と
著しく低下し、各環境共に現像/転写効率が70〜82
%と安定しなかった。
【0063】
【発明の効果】本発明の現像剤により得られる効果は以
下の通りである。 1.各環境下の現像/転写効率がの向上できるようにな
り、トナー消費量の適正化が可能となる。多数枚数の複
写を実施しても、上記樹脂微粒子が好適な範囲の含水率
及び摩擦帯電量を有し、かつ特定の関係を満たし、更に
トナーの粒度分布を特定することで、現像/転写効率の
向上がなされ、それによってより少ないトナー消費量で
良好な現像が行われ、種々の環境下でも安定した階調性
に優れた画像が得られる。 2.各環境下での画像濃度低下、かぶりの増大を防止で
きる 画像濃度が低下しやすい低温低湿下で画像濃度を向上
し、カブリの増大を防ぐことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色樹脂粒子と外添剤として少なくとも
    樹脂微粒子とを有するトナー、及びキャリアを有する二
    成分現像剤であって、該着色樹脂粒子の体積平均粒径が
    8〜12μmであり、5μm未満が4体積%以下、20
    μm超が1体積%以下であり、該樹脂微粒子の平均粒径
    が0.05〜1.5μmであり、該樹脂微粒子の温度/
    相対湿度=10℃/20%RHでの飽和含水率WL が
    0.8重量%以上、30℃/85%RHでの飽和含水率
    WH が2.8重量%以下であり、WH/WL ≦3.5で
    あり、かつ、該樹脂微粒子の摩擦帯電量の絶対値Qが1
    00〜800μC/gであることを特徴とする二成分現
    像剤。
  2. 【請求項2】 樹脂微粒子が多段重合で得られ、被覆層
    とその内側になる層との複数の層を有し、被覆層が親水
    性基を有することを特徴とする請求項1記載の二成分現
    像剤。
  3. 【請求項3】 樹脂微粒子の被覆層の親水性基が、カル
    ボン酸またはカルボン酸塩であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の二成分現像剤。
  4. 【請求項4】 着色樹脂粒子100重量部に対して、樹
    脂微粒子を0.01〜10重量部混合することを特徴と
    する請求項1ないし3いずれか記載の二成分現像剤。
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