JPH10227379A - 可撓性ホース - Google Patents

可撓性ホース

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JPH10227379A
JPH10227379A JP9049727A JP4972797A JPH10227379A JP H10227379 A JPH10227379 A JP H10227379A JP 9049727 A JP9049727 A JP 9049727A JP 4972797 A JP4972797 A JP 4972797A JP H10227379 A JPH10227379 A JP H10227379A
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Yoichi Aketo
洋一 明渡
Yasushi Shiga
靖司 志賀
Tetsuya Inagake
哲哉 稲掛
Shoji Hattori
承治 服部
Yoshiki Yoshitomi
義樹 吉富
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    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L11/00Hoses, i.e. flexible pipes
    • F16L11/04Hoses, i.e. flexible pipes made of rubber or flexible plastics
    • F16L11/10Hoses, i.e. flexible pipes made of rubber or flexible plastics with reinforcements not embedded in the wall
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16L11/11Hoses, i.e. flexible pipes made of rubber or flexible plastics with corrugated wall

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不織布を主体にホース壁を形
成する利点を保持しつつ、これにより生じる不都合を除
去して、軽量性、可撓性、伸縮性、耐熱性、断熱性、成
形容易性等の諸性能を兼備したダクトホースを提供す
る。 【解決手段】 不織布テープを螺旋状に捲回
するとともにその隣接する側縁同士を接合して形成され
る不織布層と、この不織布層の少なくとも片面に積層し
てなる空気遮断層とから構成されるホース壁に樹脂製の
螺旋補強体を添着する。不織布テープと螺旋補強体とを
熱融着可能な樹脂材料で形成し、螺旋補強体を不織布層
に融着一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性および伸縮
性に優れるとともに、軽量で取扱いが容易でかつ長尺に
成形可能なホースに関し、特に空調用のダクトとして好
適に使用できるダクトホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、軟質塩化ビニル製のテープを螺旋
状に捲回しその側縁同士を接合して形成したホース壁の
外面に硬質塩化ビニル製の螺旋補強体を添着して構成し
たホースが、熱成形性に優れ製造コストが安い点からダ
クトホースとして多く用いられているが、ホース壁の肉
厚を薄肉に形成することは技術的に限界があり、不使用
時にコンパクトに収縮させて保管することは困難でかつ
重量も相当重く取扱いが不便なものであった。また、近
年の地球環境問題において、塩化ビニル樹脂の廃棄燃焼
物が有毒ガスを発生させたりあるいは酸性雨の原因とさ
れたり、塩化ビニル樹脂自体が発癌性物質視されたりし
て、その使用に制限が加えられる傾向にある。
【0003】一方、実公平6−21326号のように、
合成繊維フイラメントからなる不織布に目付を施したホ
ースをダクトホースに用いることが提示されているが、
このホースでは、不織布の軽量性の利点を生かすことは
できるが、不織布をすし巻き状にして筒状に接合するも
のであり、長尺のホースを製造できず、また、ホースの
保形補強用の補強体もないため筒状を安定して保形でき
ないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑み、不織布を主体にホース壁を形成する利点を保
持しつつ、これにより生じる不都合を除去して、軽量
性、可撓性、伸縮性、耐熱性、断熱性、成形容易性等の
諸性能を兼備したダクトホースを提供することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、下記の構成を有するものである。
【0006】(1)不織布テープを螺旋状に捲回すると
ともにその隣接する側縁同士を接合して形成される不織
布層と、この不織布層の少なくとも片面に積層してなる
空気遮断層とから構成されるホース壁に樹脂製の螺旋補
強体が添着されたホースであって、不織布テープと螺旋
補強体が熱融着可能な樹脂材料で形成され、螺旋補強体
が不織布層に融着一体化されていることを特徴とするダ
クトホース。
【0007】(2)不織布層を形成する不織布テープと
螺旋補強体を同時に螺旋状に捲回し、隣接する不織布テ
ープの側縁同士をこの側縁同士間に跨って捲回する螺旋
補強体に熱融着することにより接合一体化した上記
(1)に記載のダクトホース。
【0008】(3)ホース壁の外層を不織布層で形成
し、ホース壁の内層を形成する空気遮断層を不織布テー
プと熱融着可能な樹脂フィルムで形成した上記(1)に
記載のダクトホース。
【0009】(4)螺旋補強体、不織布テープおよび樹
脂フィルムをポリプロピレンを主体とする樹脂材料で形
成した上記(3)に記載のダクトホース。
【0010】(5)不織布テープと樹脂フィルムをあら
かじめ接着して積層した複合テープを螺旋状に捲回する
ことによりホース壁を形成した上記(3)に記載のダク
トホース。
【0011】請求項1のダクトホースによれば、ホース
壁の主体を形成する不織布層は不織布テープを螺旋状に
捲回して成形されたもので、しなやかで柔軟性に富み折
り畳むこともでき、ホース壁を保形補強する樹脂製の螺
旋補強体(以下樹脂コイルという)も螺旋状に捲回して
不織布層に添着されるものであるので、可撓性や保形性
が優れるのはもちろん、短尺に収縮させて製品の輸送や
保管ができるほか、長尺で任意の長さに切断して使用で
きるホースを効率良く得ることができる。
【0012】また、ホース壁の主体を不織布で形成し、
かつ、樹脂製コイルで補強するので、例えばホース壁を
塩化ビニル樹脂等の汎用樹脂で形成したり、螺旋補強体
に金属コイルを使用したホースに比べ、著しく軽量化を
図ることが出来る。
【0013】しかも樹脂コイルは、ホース壁を構成する
不織布層に熱融着するため、金属コイルのように接着剤
を塗布したり樹脂被覆したりしてホース壁との接合の手
間をかける必要は全くない。
【0014】請求項2のダクトホースによれば、不織布
層を形成する不織布テープの隣接する側縁同士は、この
側縁同士間に跨って同時に螺旋状に捲回され添着される
樹脂コイルと各側縁との熱融着を介して互いに接合され
ることになるので、不織布の帯状体同士の接合は側縁に
接着剤を塗布するなどの手間をかけることなくきわめて
容易に行うことができる。
【0015】請求項3のダクトホースによれば、不織布
層をホース壁の外層に形成し不織布層の内面に空気遮断
層を設けるようにしたので、ホース表面に生じる結露水
を不織布層で毛細管現象により吸水分散して結露現象を
防止することができ、断熱効果を要求される用途にも使
用できる。また、空気遮断層は不織布テープと熱融着可
能な樹脂フィルムで形成するので、ホース壁を積層一体
化するのが容易で、かつ、きわめて薄肉に構成でき、ホ
ースの軽量化を図るために好ましいものである。しか
し、本発明は、空気遮断層を形成する材料を不織布テー
プと熱融着可能な樹脂フィルムに限定するものでなく、
アルミ箔等の薄肉金属帯など公知の材料を用いることは
差し支えない。
【0016】樹脂コイルの材質としては、不織布層と熱
融着可能でかつ剛性の高い樹脂材料であれば特に制限さ
れないが、硬質のポリプロピレン(PP)が軽量で好ま
しい材料として選択され、この場合、不織布層をPP繊
維からなる不織布テープ、空気遮断層を同質の材質であ
るPPフィルムで形成するのが好ましく、ホースの構成
要素すべてをPPで形成すれば、PPの熱変形温度(約
104℃)や融点(約170℃)が高く、高温下の使用
にも耐えてホースの耐熱性向上に有効である。また、ホ
ースの軽量化をより図れるほか、その焼却に際してはよ
く燃えて灰分は殆ど残らず、有毒ガスも発生せず廃棄処
理はすこぶる容易である。(請求項4)
【0017】また、長尺に成形したホースを所望の長さ
に切断するとき、金属コイルに比べて樹脂コイルの切断
は容易であり、錆を生じることもない。
【0018】ホース壁の形成にあたっては、不織布テー
プと樹脂フィルムとをラミネート加工等によりあらかじ
め接着一体化した複合テープを螺旋状に捲回しその側縁
同士を接合して形成してもよい。この好ましい例として
は、PP製の不織布とPP樹脂フィルムをラミネートし
た複合テープが挙げられる。(請求項5)
【0019】上記と異なり、不織布テープと空気遮断層
を形成する材料の帯状体とを個別に螺旋状に捲回し、各
々の対向する面を接着剤等で接着して積層してもよい
が、この際、各々の帯状体例えば不織布テープと樹脂フ
ィルムを非接着状態のまま螺旋状に捲回して積層し、同
時に隣接する各々の帯状体の側縁同士間に跨って捲回さ
れる樹脂コイルが直接接触する不織布層の長さ方向の幅
においてのみ、不織布テープと樹脂フィルムが樹脂コイ
ルの持つ熱を利用して融着一体化するようにしてもよ
い。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は本発明のダクトホースを示し、PP繊維製の不織
布テープ1の片面にPPフィルム2をラミネートして積
層した複合帯状体3を螺旋状に捲回して(本実施例では
不織布テープ1がホース外面を形成するように)、不織
布層1と空気遮断層2とからなるホース壁4を構成し、
ホース壁4の外層を形成する不織布層1の外面に硬質の
PP製樹脂コイル5を螺旋状に捲回してホース壁4に熱
融着して一体化させている。
【0021】上記のダクトホースは、あらかじめ積層成
形した複合帯状体3と押出成形した直後の樹脂コイル5
を同時に図示しないホース成形軸に螺旋状に捲回して成
形され、複合帯状体3はその隣接する側縁同士3a,3
bがほぼ当接するように捲回され、やや幅広の底面5a
を有する熱溶融状態の樹脂コイル5が隣接する側縁同士
3a,3b間に跨る状態で不織布テープ1の外面に添着
されており、複合帯状体3の隣接する側縁同士3a,3
bはそれ自身直接的に接合されるのではなく、各側縁が
それぞれ樹脂コイル5と熱融着することを介して接合一
体化されている。
【0022】図2は他の実施例を示す一部拡大断面図
で、PP繊維製の不織布テープ1の片面にPPフィルム
2をラミネートして積層した複合帯状体3をその隣接す
る側縁同士をオーバーラップさせて螺旋状に捲回してホ
ース壁4を構成するとともに、複合帯状体3のオーバー
ラップした部分の外面に熱溶融状態の樹脂コイル5を熱
融着させたものである。
【0023】図3はさらに他の実施例を示す一部拡大断
面図で、樹脂フィルム等の帯状体2をその隣接する側縁
同士をほぼ当接させて螺旋状に捲回してホース壁内層の
空気遮断層を形成するとともに、その外周に不織布テー
プ1をその隣接する側縁同士をほぼ当接させて螺旋状に
捲回して外層の不織布層を形成したもので、空気遮断層
2と不織布層1とを個別にそれらの隣接する側縁同士の
当接位置をホースの軸方向においてズラせて構成し、不
織布層1の当接部外面に樹脂コイル5を熱融着したもの
である。
【0024】もちろん本発明は、上記実施例に限定する
ものでなく、次のような実施態様も包含するものであ
る。 不織布テープおよび樹脂フィルムの隣接する側縁同士
を個別にオーバーラップさせて捲回するとともに、側縁
同士を直接接合一体化して個別に内層および外層を形成
すること。 不織布層をホースの内層に形成し、この不織布層に樹
脂コイルを接合すること。 不織布層の片面に積層する空気遮断層は、不織布テー
プと非接着状態にある帯状体を不織布テープと同時に捲
回して形成するとともに、両者を接着一体化してホース
壁を形成すること。 不織布層の片面に積層する空気遮断層を、不織布層が
形成された後に積層して形成すること。 不織布テープと樹脂コイルをPP以外の互いに熱融着
可能な樹脂材料により形成すること。 樹脂コイルとして断面丸形、長方形、三角形等任意の
形状のものを使用すること。
【0025】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、不織布
を主体とする軽量で可撓性伸縮性に優れたホースであり
ながら、保形性が良く漏風することのない長尺のダクト
ホースを効率良く得ることができる。また、耐熱性、断
熱性、切断性、焼却性が良好なホースにすることもで
き、空調用ダクトなどに好適に利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダクトホースの一部断面正面図であ
る。
【図2】他の実施例を示す一部断面図である。
【図3】他の実施例を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 不織布テープ(不織布層) 2 樹脂フィルム(空気遮断層) 3 複合帯状体 4 ホース壁 5 樹脂コイル
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 可撓性ホース
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性および伸縮
性に優れるとともに、軽量で取扱いが容易でかつ長尺に
成形可能なホースに関し、特に空調用のダクトとして好
適に使用できる可撓性ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、軟質塩化ビニル製のテープを螺旋
状に捲回しその側縁同士を接合して形成したホース壁の
外面に硬質塩化ビニル製の螺旋補強体を添着して構成し
可撓性ホースが、熱成形性に優れ製造コストが安い点
からダクトホースとして多く用いられているが、ホース
壁の肉厚を薄肉に形成することは技術的に限界があり、
不使用時にコンパクトに収縮させて保管することは困難
でかつ重量も相当重く取扱いが不便なものであった。ま
た、近年の地球環境問題において、塩化ビニル樹脂の廃
棄燃焼物が有毒ガスを発生させたりあるいは酸性雨の原
因とされたり、塩化ビニル樹脂自体が発癌性物質視され
たりして、その使用に制限が加えられる傾向にある。
【0003】一方、実公平6−21326号のように、
合成繊維フイラメントからなる不織布に目付を施したホ
ースをダクトホースに用いることが提示されているが、
このホースでは、不織布の軽量性の利点を生かすことは
できるが、不織布をすし巻き状にして筒状に接合するも
のであり、長尺のホースを製造できず、また、ホースの
保形補強用の補強体もないため筒状を安定して保形でき
ないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑み、不織布を主体にホース壁を形成する利点を保
持しつつ、これにより生じる不都合を除去して、軽量
性、可撓性、伸縮性、耐熱性、断熱性、成形容易性等の
諸性能を兼備した可撓性ホースを提供することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、下記の構成を有するものである。
【0006】(1)不織布テープを螺旋状に捲回すると
ともにその隣接する側縁同士を接合して形成される不織
布層と、この不織布層の少なくとも片面に積層してなる
空気遮断層とから構成されるホース壁に樹脂製の螺旋補
強体が添着されたホースであって、不織布テープと螺旋
補強体が熱融着可能な樹脂材料で形成され、螺旋補強体
が不織布層に融着一体化されていることを特徴とする
撓性ホース。
【0007】(2)不織布層を形成する不織布テープと
螺旋補強体を同時に螺旋状に捲回し、隣接する不織布テ
ープの側縁同士をこの側縁同士間に跨って捲回する螺旋
補強体に熱融着することにより接合一体化した上記
(1)に記載の可撓性ホース。
【0008】(3)ホース壁の外層を不織布層で形成
し、ホース壁の内層を形成する空気遮断層を不織布テー
プと熱融着可能な樹脂フィルムで形成した上記(1)に
記載の可撓性ホース。
【0009】(4)螺旋補強体、不織布テープおよび樹
脂フィルムをポリプロピレンを主体とする樹脂材料で形
成した上記(3)に記載の可撓性ホース。
【0010】(5)不織布テープと樹脂フィルムをあら
かじめ接着して積層した複合テープを螺旋状に捲回する
ことによりホース壁を形成した上記(3)に記載の可撓
ホース。
【0011】請求項1の可撓性ホースによれば、ホース
壁の主体を形成する不織布層は不織布テープを螺旋状に
捲回して成形されたもので、しなやかで柔軟性に富み折
り畳むこともでき、ホース壁を保形補強する樹脂製の螺
旋補強体(以下樹脂コイルという)も螺旋状に捲回して
不織布層に添着されるものであるので、可撓性や保形性
が優れるのはもちろん、短尺に収縮させて製品の輸送や
保管ができるほか、長尺で任意の長さに切断して使用で
きるホースを効率良く得ることができる。
【0012】また、ホース壁の主体を不織布で形成し、
かつ、樹脂製コイルで補強するので、例えばホース壁を
塩化ビニル樹脂等の汎用樹脂で形成したり、螺旋補強体
に金属コイルを使用したホースに比べ、著しく軽量化を
図ることが出来る。
【0013】しかも樹脂コイルは、ホース壁を構成する
不織布層に熱融着するため、金属コイルのように接着剤
を塗布したり樹脂被覆したりしてホース壁との接合の手
間をかける必要は全くない。
【0014】請求項2の可撓性ホースによれば、不織布
層を形成する不織布テープの隣接する側縁同士は、この
側縁同士間に跨って同時に螺旋状に捲回され添着される
樹脂コイルと各側縁との熱融着を介して互いに接合され
ることになるので、不織布の帯状体同士の接合は側縁に
接着剤を塗布するなどの手間をかけることなくきわめて
容易に行うことができる。
【0015】請求項3の可撓性ホースによれば、不織布
層をホース壁の外層に形成し不織布層の内面に空気遮断
層を設けるようにしたので、ホース表面に生じる結露水
を不織布層で毛細管現象により吸水分散して結露現象を
防止することができ、断熱効果を要求される用途にも使
用できる。また、空気遮断層は不織布テープと熱融着可
能な樹脂フィルムで形成するので、ホース壁を積層一体
化するのが容易で、かつ、きわめて薄肉に構成でき、ホ
ースの軽量化を図るために好ましいものである。しか
し、本発明は、空気遮断層を形成する材料を不織布テー
プと熱融着可能な樹脂フィルムに限定するものでなく、
アルミ箔等の薄肉金属帯など公知の材料を用いることは
差し支えない。
【0016】樹脂コイルの材質としては、不織布層と熱
融着可能でかつ剛性の高い樹脂材料であれば特に制限さ
れないが、硬質のポリプロピレン(PP)が軽量で好ま
しい材料として選択され、この場合、不織布層をPP繊
維からなる不織布テープ、空気遮断層を同質の材質であ
るPPフィルムで形成するのが好ましく、ホースの構成
要素すべてをPPで形成すれば、PPの熱変形温度(約
104℃)や融点(約170℃)が高く、高温下の使用
にも耐えてホースの耐熱性向上に有効である。また、ホ
ースの軽量化をより図れるほか、その焼却に際してはよ
く燃えて灰分は殆ど残らず、有毒ガスも発生せず廃棄処
理はすこぶる容易である。(請求項4)
【0017】また、長尺に成形したホースを所望の長さ
に切断するとき、金属コイルに比べて樹脂コイルの切断
は容易であり、錆を生じることもない。
【0018】ホース壁の形成にあたっては、不織布テー
プと樹脂フィルムとをラミネート加工等によりあらかじ
め接着一体化した複合テープを螺旋状に捲回しその側縁
同士を接合して形成してもよい。この好ましい例として
は、PP製の不織布とPP樹脂フィルムをラミネートし
た複合テープが挙げられる。(請求項5)
【0019】上記と異なり、不織布テープと空気遮断層
を形成する材料の帯状体とを個別に螺旋状に捲回し、各
々の対向する面を接着剤等で接着して積層してもよい
が、この際、各々の帯状体例えば不織布テープと樹脂フ
ィルムを非接着状態のまま螺旋状に捲回して積層し、同
時に隣接する各々の帯状体の側縁同士間に跨って捲回さ
れる樹脂コイルが直接接触する不織布層の長さ方向の幅
においてのみ、不織布テープと樹脂フィルムが樹脂コイ
ルの持つ熱を利用して融着一体化するようにしてもよ
い。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は本発明の可撓性ホースを示し、PP繊維製の不織
布テープ1の片面にPPフィルム2をラミネートして積
層した複合帯状体3を螺旋状に捲回して(本実施例では
不織布テープ1がホース外面を形成するように)、不織
布層1と空気遮断層2とからなるホース壁4を構成し、
ホース壁4の外層を形成する不織布層1の外面に硬質の
PP製樹脂コイル5を螺旋状に捲回してホース壁4に熱
融着して一体化させている。
【0021】上記の可撓性ホースは、あらかじめ積層成
形した複合帯状体3と押出成形した直後の樹脂コイル5
を同時に図示しないホース成形軸に螺旋状に捲回して成
形され、複合帯状体3はその隣接する側縁同士3a,3
bがほぼ当接するように捲回され、やや幅広の底面5a
を有する熱溶融状態の樹脂コイル5が隣接する側縁同士
3a,3b間に跨る状態で不織布テープ1の外面に添着
されており、複合帯状体3の隣接する側縁同士3a,3
bはそれ自身直接的に接合されるのではなく、各側縁が
それぞれ樹脂コイル5と熱融着することを介して接合一
体化されている。
【0022】図2は他の実施例を示す一部拡大断面図
で、PP繊維製の不織布テープ1の片面にPPフィルム
2をラミネートして積層した複合帯状体3をその隣接す
る側縁同士をオーバーラップさせて螺旋状に捲回してホ
ース壁4を構成するとともに、複合帯状体3のオーバー
ラップした部分の外面に熱溶融状態の樹脂コイル5を熱
融着させたものである。
【0023】図3はさらに他の実施例を示す一部拡大断
面図で、樹脂フィルム等の帯状体2をその隣接する側縁
同士をほぼ当接させて螺旋状に捲回してホース壁内層の
空気遮断層を形成するとともに、その外周に不織布テー
プ1をその隣接する側縁同士をほぼ当接させて螺旋状に
捲回して外層の不織布層を形成したもので、空気遮断層
2と不織布層1とを個別にそれらの隣接する側縁同士の
当接位置をホースの軸方向においてズラせて構成し、不
織布層1の当接部外面に樹脂コイル5を熱融着したもの
である。
【0024】もちろん本発明は、上記実施例に限定する
ものでなく、次のような実施態様も包含するものであ
る。 不織布テープおよび樹脂フィルムの隣接する側縁同士
を個別にオーバーラップさせて捲回するとともに、側縁
同士を直接接合一体化して個別に内層および外層を形成
すること。 不織布層をホースの内層に形成し、この不織布層に樹
脂コイルを接合すること。 不織布層の片面に積層する空気遮断層は、不織布テー
プと非接着状態にある帯状体を不織布テープと同時に捲
回して形成するとともに、両者を接着一体化してホース
壁を形成すること。 不織布層の片面に積層する空気遮断層を、不織布層が
形成された後に積層して形成すること。 不織布テープと樹脂コイルをPP以外の互いに熱融着
可能な樹脂材料により形成すること。 樹脂コイルとして断面丸形、長方形、三角形等任意の
形状のものを使用すること。
【0025】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、不織布
を主体とする軽量で可撓性伸縮性に優れたホースであり
ながら、保形性が良く漏風することのない長尺の可撓性
ホースを効率良く得ることができる。また、耐熱性、断
熱性、切断性、焼却性が良好なホースにすることもで
き、空調用ダクトなどに好適に利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可撓性ホースの一部断面正面図であ
る。
【図2】他の実施例を示す一部断面図である。
【図3】他の実施例を示す一部断面図である。
【符号の説明】 1 不織布テープ(不織布層) 2 樹脂フィルム(空気遮断層) 3 複合帯状体 4 ホース壁 5 樹脂コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 承治 静岡県掛川市淡陽6番地 タイガースポリ マー株式会社静岡工場内 (72)発明者 吉富 義樹 静岡県掛川市淡陽6番地 タイガースポリ マー株式会社静岡工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布テープを螺旋状に捲回するととも
    にその隣接する側縁同士を接合して形成される不織布層
    と、この不織布層の少なくとも片面に積層してなる空気
    遮断層とから構成されるホース壁に樹脂製の螺旋補強体
    が添着されたホースであって、不織布テープと螺旋補強
    体が熱融着可能な樹脂材料で形成され、螺旋補強体が不
    織布層に融着一体化されていることを特徴とするダクト
    ホース。
  2. 【請求項2】 不織布層を形成する不織布テープと螺旋
    補強体を同時に螺旋状に捲回し、隣接する不織布テープ
    の側縁同士をこの側縁同士間に跨って捲回する螺旋補強
    体に熱融着することにより接合一体化した請求項1に記
    載のダクトホース。
  3. 【請求項3】 ホース壁の外層を不織布層で形成し、ホ
    ース壁の内層を形成する空気遮断層を不織布テープと熱
    融着可能な樹脂フィルムで形成した請求項1に記載のダ
    クトホース。
  4. 【請求項4】 螺旋補強体、不織布テープおよび樹脂フ
    ィルムをポリプロピレンを主体とする樹脂材料で形成し
    た請求項3に記載のダクトホース。
  5. 【請求項5】 不織布テープと樹脂フィルムをあらかじ
    め接着して積層した複合テープを螺旋状に捲回すること
    によりホース壁を形成した請求項3に記載のダクトホー
    ス。
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