JPH10220402A - 油圧モーターの油圧回路装置 - Google Patents

油圧モーターの油圧回路装置

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JPH10220402A
JPH10220402A JP2280197A JP2280197A JPH10220402A JP H10220402 A JPH10220402 A JP H10220402A JP 2280197 A JP2280197 A JP 2280197A JP 2280197 A JP2280197 A JP 2280197A JP H10220402 A JPH10220402 A JP H10220402A
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JP
Japan
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hydraulic
pressure
oil
valve
hydraulic motor
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JP2280197A
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Inventor
Takeshi Kobayashi
剛 小林
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧モーターの起動時の十分な出力トルクの
確保と制動時に生じる衝撃力の緩和を図ることができる
と共に部品費用や組立費用を低減できる油圧モーターの
油圧回路装置を提供する。 【解決手段】 過負荷リリーフ弁11(A,B)の切替
圧設定用の圧設定バネ14(A,B)の背部に、ブレー
キ解除パイロットポートTb 内の油圧に応じて該パイロ
ットポートTb 内の圧油のタンクポートTt への流路の
断続を切り替える切替弁16(A,B)の切替スプール
を連結することにより、切替弁16(A,B)がブレー
キ解除パイロットポートTb 内の油圧に応じて前記流路
の断続を切り替えると共に圧設定バネ14(A,B)を
介した応力変化による過負荷リリーフ弁11(A,B)
の設定圧を切り替えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベル、ブル
ドーザー、クレーン等の自走可能で駐車用のブレーキ装
置を具えた油圧走行体の油圧モーターの油圧回路装置の
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来は建設機械の走行を制動するため
に、リリーフ弁を用いて走行用油圧モーターを制御する
と共に付設した減速装置により減速させていたが、走行
用油圧モーターの起動時あるいは制動開始時に減速歯車
に戻り油の大きな作用力が働いて油圧系および駆動系に
大きな衝撃力が生じるという不具合があった。かかる不
具合の発生を防止するため、減速装置の精度の向上を図
ったり、リリーフ弁の設定圧を低くする等の対策が採ら
れたが、減速装置の加工工数や組み立て工数が増大して
製造費用が嵩んだり、トルク低下により建設機械の起動
力や登坂力、あるいは油圧系の保持力が低下するという
問題点があった。
【0003】そこで、かかる問題点の解消を図るべく、
特開平8−152002号公報には一対のクロスオーバ
ー型リリーフ弁の弁体の開弁圧設定用バネの背部に油圧
室を設け、建設機械の走行開始時に油圧モーターに供給
される作動油の一部をカウンターバランス弁から上記油
圧室に導入することにより、クロスオーバー型リリーフ
弁の弁体の開弁圧を高めて大きなトルクを得ると共に、
油圧モーターの制動時には上記油圧室に作動油が導入さ
れないようにすることにより、上記リリーフ弁を低圧で
開弁させて制動開始時の衝撃を緩和し得るようにしたブ
レーキバルブ装置の発明が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術によれ
ば油圧モーターの起動時に大きなトルクを得ると共に、
油圧モーターの制動時には油圧回路に生じる衝撃を緩和
するようにできるが、駐車ブレーキを開放するパイロッ
ト弁は通常はカウンターバランス弁、リリーフ弁と共に
油圧モーターが一体構成された油圧回路装置とは別体に
設けられるため、この油圧回路装置が複雑で大型にな
り、製造費用も嵩むと共に、上記リリーフ弁のスプリン
グ押えの移動によるリリーフ弁の弁体の開弁圧の変化と
上記パイロット弁の切替えによる駐車ブレーキの開放・
作動のタイミングを同期させることが難しくなる。
【0005】例えば、油圧モーターの制動時に駐車ブレ
ーキの作動のタイミングがリリーフ弁の弁体の開弁圧の
変化のタイミングより早かった時は、リリーフ弁の開弁
圧が高圧に維持されるため油圧モーターに大きな制動力
が作用して建設機械に強い衝撃を与える。また、油圧モ
ーターの起動時にブレーキ装置の開放のタイミングがリ
リーフ弁の弁体の開弁圧が高く切り替わるタイミングよ
り早かった時は、リリーフ弁の開弁圧が低い侭なので油
圧モーターに大きなトルクを発生させることができず、
坂道発進等の際に円滑な発進動作ができない等の問題点
があった。本発明は従来技術におけるかかる問題点を解
消すべく為されたものであり、油圧モーターの起動時お
よび制動時にブレーキ装置の開放および作動と過負荷リ
リーフ弁の弁体の開弁圧の変化を確実に同期させること
により、油圧モーターの起動時の十分な出力トルクの確
保と制動時に生じる衝撃力の緩和を図ることができると
共に、油圧回路装置の構造を簡素化して小型化し、構成
部品が少なくすることにより、部品費用や組立費用を低
減できる油圧モーターの油圧回路装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、過負荷リリーフ弁の切替圧設定用の圧設定
バネの背部に、ブレーキ解除パイロットポート内の油圧
に応じて該パイロットポート内の圧油のタンクポートへ
の流路の断続を切り替える切替弁のスプールを連結する
ことにより、切替弁はブレーキ解除パイロットポート内
の油圧に応じてパイロットポート内の圧油のタンクポー
トへの流路の断続を切り替えると共に圧設定バネを介し
た応力変化による過負荷リリーフ弁の切替圧である設定
圧を切り替えるようにしたものである。ブレーキ解除パ
イロットポートとタンクポートとの間に配設される切替
弁または該切替弁に到る油路中に絞りを配設しても良
い。
【0007】また、好ましくは、過負荷リリーフ弁と切
替弁は筒状の弁本体を共有し、該弁本体の内部には過負
荷リリーフ弁の弁機能を果たすポペットと切替弁のスプ
ールが圧設定バネを介して摺動自在に嵌挿され、スプー
ルの圧設定バネとは反対側にブレーキ解除パイロットポ
ートが連通する油室が設けられ、該スプールの変位によ
りブレーキ解除パイロットポートとタンクポートとの間
の油路が開閉されるようにしたものである。スプールの
圧設定バネ側に形成される油室にタンクポートが連通
し、スプールの内部にその両側を連絡する連絡油路が形
成され、該連絡油路中に絞りが形成され、スプールの変
位により連絡油路が開閉されるようにしても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を実
施した具体例を詳細に説明する。図1は本発明の具体例
に係る油圧走行体の油圧モーターの油圧駆動回路図、図
2は同じく、その過負荷リリーフ弁の軸方向に沿った断
面図である。これらの図において、1は図示しない原動
機に連結されて高圧の作動油を吐出する油圧ポンプ、2
は作動油が溜置かれる油タンク、3は油圧ポンプ1から
吐出した作動油により駆動されて回転する油圧モータ
ー、6は油圧モーター3に付設され、付圧により開放さ
れる機械式駐車ブレーキ装置、6Aはその内部に設けら
れ、伸長方向の弾性力を付与するバネ、6Bはバネ6A
により伸長方向に付勢されるブレーキピストン、6Cは
ブレーキピストン6Bに作用する作動油が流入する油
室、7は油圧モーター3の回転方向および回転速度を切
り替える方向切替弁、71は方向切替弁7の操作桿であ
って、これを操作することにより方向切替弁7は中立位
置(イ)、左右の切替位置(ロ)、(ハ)に切り替えら
れるようになっている。
【0009】8(A,B)は方向切替弁7が中立位置
(イ)にある時、油圧モーター3側の作動油が油圧ポン
プ1または油タンク2側に流出するのを阻止する逆止
弁、9は油圧ポンプ1と油圧モーター3とを接続する給
排路TA1,TB1とモーターポートTA2,TB2との間に介
装され、油圧モーター3の慣性回転時に中立位置に切り
替わり、逆止弁8(A,B)の作用により油圧モーター
3の排出油の給排路TA1,TB1側への流出を阻止するカ
ウンターバランス弁、9(A,B)はカウンターバラン
ス弁9の左右端部にそれぞれ配置されて、カウンターバ
ランス弁9を中立位置に保持する向きに付勢するバネ、
10(A,B)は給排路TA1,TB1から分岐され、カウ
ンターバランス弁9の左右のパイロット受圧室に作動油
を導く管路にそれぞれ介装された絞りである。
【0010】11(A,B)は左右のモーターポートT
A2,TB2間を連絡するようにそれぞれ設けられ、モータ
ーポートTA2,TB2の何れか一方に発生したブレーキ圧
が設定値より大きくなった時、油圧モーター3の排出油
を他方のモーターポート(TA2,TB2)に流出させて慣
性エネルギーを熱エネルギーに変換させるクロスオーバ
ー型の過負荷リリーフ弁、14(A,B)は過負荷リリ
ーフ弁11(A,B)のリリーフ圧を設定するための圧
設定バネ、15(A,B)は圧設定バネ14(A,B)
を介して過負荷リリーフ弁11(A,B)にそれぞれ取
り付けられ、ブレーキ解除パイロットポートTb に所定
値以上の油圧が付与された時に油路を遮断する側に切り
替えられる切替弁、16(A,B)は切替弁15(A,
B)のブレーキ解除パイロットポートTb とタンクポー
トTt を連絡する弁切替位置に設けられた絞りである。
【0011】過負荷リリーフ弁11の構成では、20は
筒状の弁本体、21はモーターポートTA2内の油圧が所
定圧以上になった時に圧設定バネ14の弾性力に抗して
弁本体20の内部を右に摺動して先端の垂状部がモータ
ーポートTB2との間を連通させるポペット、22はブレ
ーキ解除パイロットポートTb 内の油圧が所定圧以上に
なった時に圧設定バネ14の弾性力に抗して弁本体20
の内部を左に摺動してブレーキ解除パイロットポートT
b とタンクポートTt との間を遮断する切替スプール、
23は切替スプール22と一体となって弁本体20の内
面に摺接し、作動油の外部への漏出を阻止するシール
筒、24は圧設定バネ14の設定リリーフ圧を調整する
ための調整ボルト、25,26は切替スプール22を介
して隣り合い、それぞれタンクポートTt およびブレー
キ解除パイロットポートTb と連通する第1および第2
油室である。
【0012】図2に示すように、圧設定バネ14はポペ
ット21と切替スプール22との間に介装されていて、
両者に作用・反作用の形で同じ大きさの弾性力を付与し
ている。また、絞り16は第1油室25とブレーキ解除
パイロットポートTb との間を連通するように弁本体2
0に穿設された管路の小径部となっている。
【0013】次に、本具体例の動作を説明する。操作桿
7Aが操作されず、方向切替弁7が中立位置(イ)にあ
る時は、油圧ポンプ1から吐出した作動油は給排路
A1,TB1側へは流出しないから、カウンターバランス
弁9は左右のバネの付勢力により中立位置に保たれる。
これにより、モーターポートTA2,TB2はそれぞれ逆止
弁8A,8Bを介して給排路TA1,TB1に接続され、ブ
レーキ解除パイロットポートTb は付圧がないので切替
弁15(A,B)の絞り16(A,B)を介してタンク
ポートTt と連通している。従って、モーターポートT
A2,TB2内の作動油は逆止弁8(A,B)によって給排
路TA1,TB1側への流出が阻止されると共に、ブレーキ
装置6の油室6Cはタンク圧に保たれるから、油圧モー
ター3の排出油は給排路TA1,TB1から遮断され、ブレ
ーキピストン6Bがバネ6Aに付勢されて伸長すること
によりブレーキ装置6が油圧モーター3に制動力を付与
し、これを制動状態に保持する。
【0014】次に操作桿7Aが操作されて方向切替弁7
が例えば、図1中の左の切替位置(ロ)に切り替わる
と、油圧ポンプ1から吐出した作動油は給排路TA1内に
流出し、さらに給排路TA1から分岐した管路に介装され
た絞り10Aを経て右のパイロット受圧室に流入してバ
ネ9Aの付勢力に抗してカウンターバランス弁9を右の
切替位置に切り替えさせる。カウンターバランス弁9の
スプールが左方に所定量変位すると、油圧ポンプ1から
の吐出油はカウンターバランス弁9内の逆止弁を押し開
いてモーターポートTA2内に流出すると共に、ブレーキ
解除パイロットポートTb 内に流入する。
【0015】ブレーキ解除パイロットポートTb 内に流
入した作動油はブレーキ装置6の油室6C内に流入して
バネ6Aの力に抗してブレーキピストン6Bを底部側に
押し込むことにより、ブレーキ装置6は油圧モーター3
に対する制動力を解除するから、油圧モーター3は非制
動状態、即ち、可回転状態になる。ブレーキ解除パイロ
ットポートTb 内に流入した作動油は分岐管路を経て切
替弁15A,15B側にも流入し、更にこれらのパイロ
ット受圧室に作用して、これらを流路遮断位置側に切り
替える。この切替え動作と同時に、圧設定バネ14A,
14Bが収縮して過負荷リリーフ弁11A,11Bの設
定圧が高圧に切り替えられるから、油圧モーター3の起
動時に大きな駆動力が必要な場合であっても、モーター
ポートTA2内の油圧を高圧に維持して油圧走行体の円滑
な発進動作が可能になる。切替弁15A,15Bの切替
えタイミングはブレーキ装置6による油圧モーター3の
制動解除のタイミングに若干先行するように圧設定バネ
14A,14Bやバネ6Aのバネ定数および絞り16
A,16Bの絞り量が設定される。こうして、油圧モー
ター3はモーターポートTA2から供給された圧油により
駆動されて回転し、排出油はモーターポートTB2を経て
給排路TB1側に流出する。
【0016】油圧走行体が走行状態になった後、方向切
替弁7が元の中立位置(イ)に戻された時は、給排路T
A1への作動油の供給が絶たれるから、給排路TA1,TB1
内の油圧は共にタンク圧に近い圧力となる。従って、カ
ウンターバランス弁9のスプールは左のバネ9Bに押さ
れて中央の中立位置に復帰する。これにより、ブレーキ
解除パイロットポートTb 内の油圧が低下して切替弁1
5A,15Bが低圧側の切替位置に切り替えられる。こ
れと同期して圧設定バネ14A,14Bが伸長し、過負
荷リリーフ弁11A,11Bの設定圧が低圧に切り替え
られるから、油圧走行体の慣性力により油圧モーター3
からモーターポートTB2内に押し出された圧油は逆止弁
8Bにより給排路TB1側への流出を阻止されてモーター
ポートTB2内の油圧を急速に高めるが、過負荷リリーフ
弁11Bの設定圧が低圧に切り替えられているから、該
設定圧に達すると過負荷リリーフ弁11Bを介してモー
ターポートTA2側に流出し、油圧モーター3に還流す
る。
【0017】これにより、油圧走行体の停止時に油圧回
路に発生する衝撃を緩和することができる。過負荷リリ
ーフ弁11A,11Bが低圧切替位置に切り替わること
により、ブレーキ解除パイロットポートTb は切替弁1
5A,15Bの絞り16A,16Bを介してタンクポー
トTt と連通するから、ブレーキ装置6の油室6C内の
圧油はバネ6Aの付勢力により押し上げられたブレーキ
ピストン6Bに押し出されてブレーキ解除パイロットポ
ートTb から絞り16A,16Bを介して緩やかにタン
クポートTt に流出し、ブレーキ装置6が油圧モーター
3に対して徐々に制動力を付与する。このようにして、
油圧走行体の停止時においても油圧回路に衝撃が発生す
るのを防止して滑らかな制動を与えることができる。
【0018】上述のように、この具体例では油圧モータ
ー3の起動時および駆動時には過負荷リリーフ弁11
A,11Bの設定圧が高圧に切り替えられるから、大き
な駆動トルクが得られるため油圧モーター3を力強く回
転させることができ、一方、制動時には過負荷リリーフ
弁11A,11Bの設定圧が低圧に切り替えられるか
ら、油圧回路に発生する衝撃を緩和して滑らかな制動を
与えることができる。
【0019】また、過負荷リリーフ弁11A,11Bの
設定圧切替え動作とブレーキ解除パイロットポートTb
のタンクポートTt への連通と遮断の切替え動作とがそ
れぞれ一つの切替弁15A,15Bの切替え動作により
切り替わるように構成されているから、通常行われてい
るように、油圧モーター3と過負荷リリーフ弁11A,
11Bおよびカウンターバランス弁9を一体構成とした
ものにおいては、それに付設される他の切替弁等の油圧
要素や油圧部品を一切省くことができるので、油圧回路
装置の小型化、動作信頼性の向上、製造費用の低減を図
ることができるばかりでなく、過負荷リリーフ弁11
A,11Bの設定圧切替え動作とブレーキ解除パイロッ
トポートTb のタンクポートTt への連通と遮断の切替
え動作とが同期するようになるから、過負荷リリーフ弁
11A,11Bの設定圧切替え動作とブレーキ装置6に
よる油圧モーター3の制動動作のタイミングのずれから
生じる不具合の発生を防止することができる。
【0020】例えば、油圧モーター3の起動時に、過負
荷リリーフ弁11A,11Bの設定圧が高く切り替えら
れる前にブレーキ装置6が油圧モーター3の制動動作を
解除した場合に、不十分な駆動トルクによる油圧走行体
の緩慢な発進動作や坂道発進時の一時的な後退動作を阻
止して速やかで着実な発進動作を実現でき、また、停止
時に過負荷リリーフ弁11A,11Bの設定圧が低く切
り替えられる前にブレーキ装置6が油圧モーター3の制
動動作を開始した場合に、油圧モーター3に作用する衝
撃的な制動力の発生を阻止して滑らかな停止動作を行わ
せることができる。
【0021】過負荷リリーフ弁11の構成は図2に示し
たものの外に、若干構成の異なる態様とすることができ
る。図3は第1の変形例に係る過負荷リリーフ弁の軸方
向に沿った断面図である。同図において、上述の具体例
と同一または同一と見做せる個所には同一の符号を付
し、その重複する説明を省略する。以下の説明において
も同様とする。28は弁本体20の内周面を形成する円
筒面の段部を成す環状の角部、29は切替スプール22
が同図で左方向に移動した時に角部28に当接する円錐
状の錐面である。
【0022】この変形例では絞り16は切替スプール2
2の内部で、第1油室25と第2油室26との間を連通
する管路中に設けられており、ブレーキ解除パイロット
ポートTb とタンクポートTt との間の連通・遮断動作
は切替スプール22の移動による錐面29の弁本体20
の内周面の角部28からの離間と当接により行われる。
過負荷リリーフ弁11をこのように構成することによ
り、ブレーキ解除パイロットポートTb とタンクポート
t との間の油路遮断を確実に行うことができ、遮断時
の油漏れを極微量に抑えることができると共に、切替ス
プール22の微小変位で連通・遮断の切替え動作を行え
るため、上記具体例のものに較べて応答性の優れたもの
となる。
【0023】図4は第2の変形例に係る過負荷リリーフ
弁の軸方向に沿った断面図である。同図において、30
は切替スプール22の大径部の第1油室25の一方を区
画する環状の前面、31は弁本体20の内周面を形成す
る円筒面の段部を成し、第1油室25の他方を区画する
環状の底面、32はポペット21と切替スプール22と
によって区画されて閉塞された背圧室である。この変形
例においては、第1の変形例と同様に絞り16は切替ス
プール22の内部で、第1油室25と第2油室26との
間を連通する管路中に設けられると共に、ポペット21
と切替スプール22とを圧設定バネ14と共にこれを内
包する背圧室32で連絡することにより差動式リリーフ
弁構成とされている。ブレーキ解除パイロットポートT
b とタンクポートTt との間の連通・遮断動作は切替ス
プール22の移動による切替スプール22の前面30と
弁本体20の底面31との離間・当接により、絞り16
の前面開口を開放・閉塞する動作によっている。
【0024】かかる構成とすることにより、差動式リリ
ーフ弁の特徴である、圧設定バネ14のバネ力が小さく
ても高圧の圧力設定が可能になると共に、ブレーキ解除
パイロットポートTb とタンクポートTt との間の油路
遮断を確実に行うことができ、遮断時の油漏れを極微量
に抑えることができ、さらに、切替スプール22の微小
変位で連通・遮断の切替え動作を行えるため、上記具体
例のものに較べて応答性の優れたものとなる。
【0025】上述の具体例ではブレーキ解除パイロット
ポートTb のタンクポートTt への連通と遮断の切替え
動作を行う切替弁15(A,B)の切替スプール22と
過負荷リリーフ弁11(A,B)の設定圧を決める圧設
定バネ14(A,B)を結合させたので、油圧モーター
3とは離れた位置に配設されるブレーキ装置6および方
向切替弁7を除いて油圧モーター3に給排される作動油
を制御する油圧回路要素を油圧モーター3を収納する一
つの油圧回路ブロック内に配設することができるから、
付随する回路部品は最低限のもので済み、油圧回路装置
の組立費用を低減できると共に、装置の信頼性を向上さ
せることができる。
【0026】また、切替弁15(A,B)の切替え動作
と過負荷リリーフ弁11(A,B)の設定圧の切替え動
作が連動するので、過負荷リリーフ弁11(A,B)の
設定圧の切り替わりタイミングとブレーキ装置6の制動
開始タイミングとの微妙な設定操作を比較的容易に行う
ことができる。なお、上記具体例では過負荷リリーフ弁
はクロスオーバー型のものとしたが、この形式のものに
限らず、モーターポートTA2,TB2間に単一の両方向リ
リーフ弁を設けた構成としても良い。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、過負荷リリーフ弁の切替圧設定用の圧設定バ
ネの背部に、ブレーキ解除パイロットポート内の油圧に
応じて該パイロットポート内の圧油のタンクポートへの
流路の断続を切り替える切替弁のスプールを連結するこ
とにより、切替弁がブレーキ解除パイロットポート内の
油圧に応じて前記流路の断続を切り替えると共に圧設定
バネを介した応力変化による過負荷リリーフ弁の設定圧
を切り替えるようにしたので、油圧モーターに給排され
る作動油を制御する油圧回路要素を油圧モーターを収納
する一つの油圧回路ブロック内に配設することができる
から、付随する回路部品は最低限のもので済み、油圧回
路装置の組立費用を低減できると共に、装置の信頼性を
向上させることができ、切替弁の切替え動作と過負荷リ
リーフ弁の設定圧の切替え動作が連動するから、過負荷
リリーフ弁の設定圧の切り替わりタイミングとブレーキ
装置の制動開始タイミングとの微妙な設定操作を比較的
容易に行うことができる。
【0028】請求項2記載の発明によれば、ブレーキ解
除パイロットポートとタンクポートとの間に配設される
切替弁または該切替弁に到る油路中に絞りを配設したの
で、油圧モーターの起動時または制動時の過負荷リリー
フ弁の切替え動作を緩やかなものにすることができる。
請求項3記載の発明によれば、過負荷リリーフ弁と切替
弁は筒状の弁本体を共有し、該弁本体の内部に過負荷リ
リーフ弁のポペットと切替弁のスプールが圧設定バネを
介して摺動自在に嵌挿され、スプールの圧設定バネとは
反対側にブレーキ解除パイロットポートが連通する油室
が設けられ、該スプールの変位によりブレーキ解除パイ
ロットポートとタンクポートとの間の油路が開閉される
ようにしたので、過負荷リリーフ弁と切替弁を一体化し
てより小型で簡素な構成とすることができる。
【0029】請求項4記載の発明によれば、スプールの
圧設定バネ側に形成される油室にタンクポートが連通
し、スプールの内部にその両側を連絡する連絡油路が形
成され、該連絡油路中に絞りが形成され、スプールの変
位により連絡油路が開閉されるようにしたので、ブレー
キ解除パイロットポートとタンクポートとの間の油路遮
断を確実に行うことができ、遮断時の油漏れを極微量に
抑えることができると共にスプールの微小変位で連通・
遮断の切替え動作を行えるため、応答性の優れたものと
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例に係る油圧走行体の油圧モータ
ーの油圧駆動回路図
【図2】同じく、その過負荷リリーフ弁の軸方向に沿っ
た断面図
【図3】第1の変形例に係る過負荷リリーフ弁の軸方向
に沿った断面図
【図4】第2の変形例に係る過負荷リリーフ弁の軸方向
に沿った断面図
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 油タンク 3 油圧モーター 6 ブレーキ装置 7 方向切替弁 8(A,B) 逆止弁 9 カウンターバランス弁 11(A,B) 過負荷リリーフ弁 14(A,B) 圧設定バネ 15(A,B) 切替弁 16(A,B) 絞り 21 ポペット 22 切替スプール 25 第1油室 26 第2油室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプから方向切替弁を介して供給
    される作動油とバネの反力との差に応じて変位するスプ
    ールにより油圧モーターへの作動油の供給と該油圧モー
    ターからの排出油の油タンクへの流出の断続を制御する
    カウンターバランス弁と、該カウンターバランス弁と前
    記油圧モーターとを連絡するモーターポート相互の間に
    配設され、前記油圧モーターの排出油が所定の設定圧以
    上に昇圧した時に開弁する過負荷リリーフ弁と、前記方
    向切替弁を介して供給される作動油により前記油圧モー
    ターへの制動が解除されるブレーキ装置と、前記カウン
    ターバランス弁と前記ブレーキ装置とを連絡するブレー
    キ解除パイロットポートとタンクポートとの間に配設さ
    れ、前記ブレーキ解除パイロットポート内の油圧に応じ
    て該パイロットポート内の圧油のタンクポートへの流路
    の断続を切り替える切替弁とを具えた油圧モーターの油
    圧回路装置において、前記過負荷リリーフ弁の切替圧設
    定用の圧設定バネの背部に前記切替弁のスプールを連結
    することにより、前記切替弁は前記ブレーキ解除パイロ
    ットポート内の油圧に応じて前記パイロットポート内の
    圧油のタンクポートへの流路の断続を切り替えると共に
    前記圧設定バネを介した応力変化による前記過負荷リリ
    ーフ弁の設定圧を切り替えるようにしたことを特徴とす
    る油圧モーターの油圧回路装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキ解除パイロットポートとタンク
    ポートとの間に配設される切替弁または該切替弁に到る
    油路中に絞りを配設したことを特徴とする請求項1記載
    の油圧モーターの油圧回路装置。
  3. 【請求項3】 過負荷リリーフ弁と切替弁は筒状の弁本
    体を共有し、該弁本体の内部には過負荷リリーフ弁の弁
    機能を果たすポペットと切替弁のスプールが圧設定バネ
    を介して摺動自在に嵌挿され、前記スプールの前記圧設
    定バネとは反対側にブレーキ解除パイロットポートが連
    通する油室が設けられ、該スプールの変位により前記ブ
    レーキ解除パイロットポートとタンクポートとの間の油
    路が開閉されるようにしたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の油圧モーターの油圧回路装置。
  4. 【請求項4】 スプールの圧設定バネ側に形成される油
    室にタンクポートが連通し、スプールの内部にその両側
    を連絡する連絡油路が形成され、該連絡油路中に絞りが
    形成され、前記スプールの変位により前記連絡油路が開
    閉されるようにしたことを特徴とする請求項3記載の油
    圧モーターの油圧回路装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010116242A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Ihi Corp ウインドラス
CN114352597A (zh) * 2022-01-25 2022-04-15 佳木斯大学 一种过载反向冲击阀及防止过载的方法

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