JPH0210322Y2 - - Google Patents

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JPH0210322Y2
JPH0210322Y2 JP17668682U JP17668682U JPH0210322Y2 JP H0210322 Y2 JPH0210322 Y2 JP H0210322Y2 JP 17668682 U JP17668682 U JP 17668682U JP 17668682 U JP17668682 U JP 17668682U JP H0210322 Y2 JPH0210322 Y2 JP H0210322Y2
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は可変容量形ポンプ(以下、可変ポン
プという。)を用いた省エネルギ形のキヤビテー
シヨン防止回路に関する。
〈従来の技術〉 最近、本出願人は省エネルギ形の油圧回路とし
て、可変ポンプのポンプラインに、切換位置にお
いて閉鎖し、中立位置において開放してタンクへ
通じるパイロツト通路を有する切換弁を介設する
と共に、上記ポンプラインとタンクとの間にバイ
パス形圧力補償弁を接続し、この圧力補償弁のパ
イロツト室をポンプラインに、バネ室を上記パイ
ロツト通路に接続する一方、上記可変ポンプの吐
出量制御部をポンプラインとタンクとに切換接続
する吐出量制御弁のパイロツト室に上記ポンプラ
インを接続する一方、上記吐出量制御弁のバネ室
に絞りを介してポンプラインを接続すると共に、
上記バネ室をパイロツトラインを介して上記切換
弁のパイロツト通路に接続することにより、バイ
パス形圧力補償弁13に上記切換弁における絞り
前後の差圧を一定に制御する圧力補償機能とサー
ジ圧を防止するサージ吸収弁の役目も兼ねさせる
一方、上記切換弁の中立時に上記吐出量制御弁の
バネ室を上記パイロツト通路を介してタンクに連
通させて、上記吐出量制御弁の作動により、上記
可変ポンプの吐出圧力が小さく、吐出流量を極く
少量に制御して、切換弁の中立時に動力損失をな
くすようにしたものを提案した(特願昭56−
214413号、特開昭58−117140号)。
〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、本考案者は、上記省エネルギ形
の油圧回路には下記の問題があることを知見し
た。すなわち、切換弁(ABR接続のもの)を中
立に戻してアクチユエータを停止させようとした
際に、アクチユエータ(たとえば油圧モータ)が
慣性により自走する。このとき、アクチユエータ
の供給側が負圧傾向になることおよびアクチユエ
ータなどから油が外部にリークし、アクチユエー
タと切換弁間の管路における油量が不足すること
などの要因でキヤビテーシヨンが発生する。この
キヤビテーシヨンを防止するためには、アクチユ
エータと切換弁間の管路に油を補給する必要があ
る。
しかし、前述のように切換弁を中立位置へ設定
すれば、可変ポンプの吐出量は急激に減少すると
供に、切換弁からタンクへ開放される流量も皆無
になる。このためアクチユエータと切換弁間の管
路へは、切換弁のタンクラインを介してタンクか
ら油を自吸して補給することになる。しかし、切
換弁のABR接続通路の抵抗などにより補給が困
難で、キヤビテーシヨンの発生を防止できないの
である。
また、アクチユエータを所定位置へ確実に停止
させるため、切換弁(ABR接続のもの)とアク
チユエータとの間にカウンターバランス弁を介設
して、切換弁を中立位置に設定したとき、カウン
ターバランス弁によりアクチユエータを停止させ
るようにするものもある。しかし、このようなも
のでもアクチユエータを停止させる際に、アクチ
ユエータ(たとえば油圧モータ)の貫性によつ
て、排出側の管路が加圧され、供給側の管路は負
圧傾向になると共に、リークなどにより、アクチ
ユエータの管路における油量が不足するので、切
換弁のタンクラインを介してタンクから流体を自
吸しようとするのであるが、切換弁のABR接続
部の通路抵抗、管路抵抗により充分な自吸ができ
ない。このように、カウンターバランス弁を設け
たものでも、アクチユエータの自走に対してタン
クラインからの油の補給が困難になり、キヤビテ
ーシヨンが発生するという問題がある。
このようにキヤビテーシヨンの発生は、カウン
ターバランス弁の有無に拘わらず、切換弁の
ABR接続部の通路抵抗などのため、タンクライ
ンから油を十分に自吸できないために生じるので
ある。
そこで、この考案の目的は、上記問題を解消す
ることにあつて、省エネルギ効果を保持したまま
で、切換弁を中立位置に戻した際、アクチユエー
タの自走に伴うキヤビテーシヨンの発生を防止し
得るようにすることにある。
〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、この考案の構成は、
可変容量形ポンプ1のポンプライン2に、ABR
接続形の切換弁3を接続し、この切換弁3に第
1,第2通路7,8を設け、中立位置において両
通路7,8をタンクへ開放し、切換位置において
第1通路7を負荷ポート(AまたはB)へ連通
し、第2通路8を閉鎖する一方、上記ポンプライ
ン2から分岐したバイパスライン12に常閉形の
圧力補償弁13を接続し、この圧力補償弁13の
パイロツト室をポンプラインに、バネ室14を上
記切換弁3の第1通路7に接続し、上記可変容量
形ポンプ1の吐出量制御部21を上記ポンプライ
ン2とタンク23とに切換接続する吐出量制御弁
22のパイロツト室24に上記ポンプライン2を
接続する一方、上記吐出量制御弁22のバネ室2
6を、絞り27を介設したパイロツトライン28
を介してポンプライン2に接続すると共に、パイ
ロツトライン29を介して上記切換弁3の第2通
路8に接続し、上記切換弁3の中立時に上記吐出
量制御弁22のバネ室26を上記第2通路8を介
してタンクに連通させるようにした回路におい
て、上記切換弁3のタンクライン75に上記圧力
補償弁13のタンクラインを接続する一方、上記
吐出量制御弁22のバネ室26に隣接してダンパ
室82を設け、このダンパ室82に遅延用ピスト
ン84を摺動自在に嵌合すると共に、上記遅延用
ピストン84の背圧室88に設けたリターンスプ
リング90で、この遅延用ピストン84をバネ室
26側に付勢して、上記吐出量制御弁22のスプ
ール83の端面に遅延用ピストン84の端面が当
接し得るようにする一方、上記遅延用ピストン8
4を貫通する通路95を介して、上記バネ室26
と上記背圧室88とを連通させると共に、上記吐
出量制御弁22のスプール83の端面または遅延
用ピストン84の端面が少なくとも一方に、溝8
5を設けて、上記遅延用ピストン84の端面が吐
出量制御弁22のスプール83の端面に当接して
いる際に、上記溝85が上記通路95の絞りとな
るようにしたことを特徴としている。
〈作用〉 上記絞りによる遅延用ピストン84の遅延作動
によつて、上記吐出量制御弁22のスプール83
のバネ室側への作動を遅延させて、可変ポンプ1
の吐出量が略零になるまでの応答を遅らせ、この
間可変ポンプ1からの流量を圧力補償弁13を介
して切換弁3のタンクラインに開放することによ
り、このタンクラインには背圧が発生し、この背
圧によつてアクチユエータへの自吸を促進するの
であつて、アクチユエータが慣性力で動作して
も、非加圧側の管路には自吸により流体が補給さ
れ、キヤビテーシヨンが発生することはない。そ
して、絞りとして作用する上記端面に設けられた
溝85にゴミ等が目詰まりしても、上記吐出量制
御弁22のスプール83と遅延用ピストン84と
が離間した際に、上記溝85が分割されて、開放
されるからゴミが除去される。その後可変ポンプ
1は吐出量制御弁22により中立位置へ操作さ
れ、吐出量を略零になすのである。
〈実施例〉 以下、この考案を図示の実施例により詳細に説
明する。
第1図において、1はたとえば斜板を常時最大
傾斜方向に付勢して最大流量を吐出するようにし
た斜板式可変容量形ピストンポンプからなる可変
ポンプ、2は可変ポンプ1の吐出口に接続したポ
ンプライン、3はポンプライン2に介設され、ポ
ンプポートP、負荷ポートA,Bおよびタンクポ
ートRを有するABR接続形切換弁、4は上記切
換弁3により作動方向及び速度を制御される油圧
モータである。
上記切換弁3は、絞り弁と方向切換弁との機能
を有し、さらに、中立位置においてタンク5に連
通する一方、切換位置において切換弁3の絞り
(図示せず)の後位(下流側)に連通して負荷圧
を検出する第1通路であるフイードバツク通路7
の他に、中立位置において開放してタンク5に連
通する一方、切換位置において閉鎖する第2通路
であるパイロツト通路8を備える。
また、上記切換弁3(以下、絞り切換弁とい
う。)よりも上流側のポンプライン2からは、タ
ンクライン75を介してタンク11に通じるバイ
パスライン12を分岐させ、そのバイパスライン
12に常閉形圧力補償弁(位下、バイパス形圧力
補償弁という。)13を介設すると共に、その圧
力補償弁13のバネ室14をパイロツトライン1
5を介して絞り切換弁3のフイードバツク通路7
の1次側の負荷圧検知ポート7aに接続してい
る。したがつて、上記絞り切換弁3を切換えてい
る際には、バイパス形圧力補償弁13はそのバネ
室14のバネ16のバネ圧に相当する一定値に絞
り切換弁3の絞り前後の差圧を制御して、余剰流
体をタンク11に排出するようになつている。ま
た、上記バイパス形圧力補償弁13の下流のバイ
パスライン12は、絞り切換弁3のタンクポート
Rに接続したタンクライン75に接続している。
また、上記可変ポンプ1の吐出量制御部として
の斜板制御シリンダ21の反バネ側の室21a
は、吐出量制御弁の一例としての3ポート絞り切
換弁22を介して、ポンプライン2とタンク23
とに切換接続し得るようにしている。上記吐出量
制御弁22のパイロツト室24には、パイロツト
ライン25を介してポンプライン2を接続する一
方、吐出量制御弁22のバネ室26には、中間に
絞り27を介設したパイロツトライン28を介し
てポンプライン2に接続すると共に、パイロツト
ライン29を介して絞り切換弁3のパイロツト通
路8の1次ポート8aに接続している。上記吐出
量制御弁22のバネ室26のバネ30のバネ圧
は、バイパス形圧力補償弁13のバネ室14のバ
ネ16のバネ圧よりも小さく設定している。
さらに、第2,3図に具体的構造を示すよう
に、上記吐出量制御弁23のバネ室26の外側に
は、仕切壁81を介してダンパ室82を形成す
る。上記ダンパ室82には、遅延用ピストン84
の大径部84aを摺動自在に嵌合している。上記
遅延用ピストン84の小径部84bは、仕切壁8
1を、周囲に大きな間隙87をあけて貫通させ、
吐出量制御弁22のバネ室26内に突出させて、
そのスプール83の端面に上記小径部84bの端
面を当接し得るようにしている。上記遅延用ピス
トン84の背圧室88には、リターンスプリング
90を縮装して、上記遅延用ピストン84を上記
バネ室26に向けて付勢する。また、上記遅延用
ピストン84の軸心には、貫通孔91を設け、小
径部84bの端面に、この貫通孔91のバネ室2
6側の開口から小径部84bの外周面に到る半径
方向の溝85,85を形成し、、上記スプール8
3の端面に遅延用ピストン84の小径部84bの
端面が当接している際に、この溝85,85と貫
通孔91とで、バネ室26と背圧室88とを連通
させる通路95を形成し、上記溝85,85がこ
の通路95の絞りとなるようにしている。上記バ
ネ室26のバネ30のバネ力は、リターンスプリ
ング90のバネ力よりも強くしている。
なお、第1,2図において、33は吐出量制御
弁22のバネ室26に接続したパイロツトリリー
フ弁であり、第2図において、86はスペーサ、
89はドレンポートである。また、第2図に示す
具体的構造において、第1図中と同一構成部は、
同一参照番号を付して説明を省略する。
上記構成のキヤビテーシヨン防止回路におい
て、いま、絞り切換弁3を切換位置S1に位置させ
て、油圧モータ4を一方向に回転作動させている
とする。
このとき、吐出量制御弁22のバネ室26は絞
り27およびパイロツトライン28を介してポン
プライン2に連通し、かつ絞り切換弁3のパイロ
ツト通路8は閉鎖されているため、吐出量制御弁
22のバネ室26および背圧室88の圧力はポン
プライン2の圧力と同一となり、また吐出量制御
弁22のパイロツト室24も、パイロツトライン
25を介してポンプライン2に連通しているた
め、ポンプライン2と同一圧力となる。したがつ
て、吐出量制御弁22はバネ30のバネ力により
シンボル位置V1に位置して、斜板制御シリンダ
21の反バネ側の室21aは吐出量制御弁22を
介してタンク23に連通し、斜板制御シリンダ2
1は斜板を最大傾斜側に傾斜させて最大流量を吐
出させる。
一方、絞り切換弁3の切換位置S1において、フ
イードバツク通路7は絞り切換弁3の絞りの後位
に連通しているため、バイパス形圧力補償弁13
のバネ室14にはパイロツトライン15を介して
負荷圧が導かれており、バイパス形圧力補償弁1
3は上記絞り前後の差圧を一定に制御し、余剰流
体をタンク11に排出する。
このように、絞り切換弁3の切換位置S1(S2
場合も同様)においては、バイパス形圧力補償弁
13による弁制御方式で絞り切換弁3の絞りの圧
力補償をしているので、その応答性が早く、また
バイパス形圧力補償弁13を通して余剰流体をタ
ンク11へ排出できる。このバイパス形圧力補償
弁13は、絞り切換弁3の開度を大から小にした
とき、ポンプライン2に発生するサージ圧力を吸
収することができるサージ吸収弁の役目をさせて
いる。
次に、油圧モータ4に何等かの理由で過負荷が
かかり油圧モータ4が停止したとする。
そうすると、ポンプライン2の圧力が上昇し、
その圧力が導かれているパイロツトリリーフ弁3
3が動作し、リリーフ状態となり、その設定圧力
に吐出量制御弁22のバネ室26および背圧室8
8の圧力を制御する。このため、吐出量制御弁2
2は、そのパイロツト室24とバネ室26との差
圧がバネ30のバネ圧となるように、シンボル位
置V1に位置したり、シンボル位置V2に位置した
りし、定常時にはそれらの間に位置して、可変ポ
ンプ1の吐出流量を制御する。このとき、可変ポ
ンプ1の吐出流体の圧力はパイロツトリリーフ弁
33の設定圧力に応じた圧力になつていて高い
が、その吐出流量はパイロツトライン28の小さ
な絞り27の前後の差圧力が吐出量制御弁27の
バネ30のバネ圧に相当する値になるだけの量で
あるので、極く少量であり、動力損失を少なくで
き、省エネルギ効果を発揮できる。
なお、上記油圧モータ4が停止しているリリー
フ状態においては、絞り切換弁3には流体が流れ
ないため、バイパス形圧力補償弁13のパイロツ
ト室38とバネ室14の圧力は同一となつてい
て、バイパス形圧力補償弁13はバネ16のバネ
力により閉鎖した状態で停止している。
次に、油圧モータ4の回転作動中に絞り切換弁
3を急に中立位置S0に位置させたとする。
そうすると、絞り切換弁3のパイロツト通路8
が開放されて、タンク5に連通し、吐出量制御弁
22のバネ室26および背圧室88がパイロツト
ライン29、パイロツト通路8および通路95を
介してタンク5に連通するため、吐出量制御弁2
2のスプール83が第2図中右方に移動して、吐
出量制御弁22が第1図中シンボル位置V2に位
置して、可変ポンプ1の吐出流量を減少させよう
とする。しかし、上記スプール83が第2図中右
方へ移動しようとして、遅延用ピストン84を第
2図中右方へ押圧して移動しようとしても、上記
背圧室88内の作動油は通路95の絞り85のみ
を通してバネ室26に排出されることになるた
め、上記遅延用ピストン84の作動が遅く、その
ためスプール83の移動が遅延させられ、可変ポ
ンプ1の斜板制御シリンダ21の応答が遅らされ
て、その分、可変ポンプ1の吐出流量が維持され
ることになる。このため、バイパス形圧力補償弁
13からタンクライン75に排出される作動油が
存在することになり、タンクライン75の圧力が
暫時保持されることになる。したがつて、油圧モ
ータ4が、絞り切換弁3の中立位置S0において、
たとえ慣性力により、自走したとしても、上記タ
ンクライン75の圧力が保持されているため、キ
ヤビテーシヨンの発生が防止される。
すなわち、絞り切換弁3を切換位置S1から中立
位置へ設定すると、両負何ポートA,Bはタンク
ポートRへ開放されるため、油圧モータ4は慣性
により自走し、排出側の管路が加圧され、流体供
給側の管路は油のリーク等と相まつて負圧傾向に
なるが、上記のごとくタンクライン75に背圧が
発生するので、油圧モータ4の供給側管路への自
吸が確実に行われる結果、アクチユエータのキヤ
ビテーシヨンが防止されるのである。
その後、上記吐出量制御弁22のバネ室26の
外側の背圧室88内の作動油をタンク5に向けて
排出しつつ、吐出量制御弁22のスプール83は
遅延用ピストン84と共に第2図中右方に位置し
て、吐出量制御弁22は第1図中シンボル位置
V2に位置し、さらに、吐出量制御弁22のパイ
ロツト室24とバネ室26との差圧がバネ30の
略バネ圧となるように、つまりポンプライン2の
圧力がバネ30のバネ圧となるように、シンボル
位置V1やV2に位置し、定常的にはそれらの中間
に位置して、可変ポンプ1の吐出流量を制御す
る。そして、可変ポンプ1の吐出流量は、パイロ
ツトライン28の小さな絞り27の前後の差圧が
バネ30のバネ圧となるだけの量であるので、極
く少量であり、かつ、可変ポンプ1の吐出圧力は
上記バネ30のバネ圧に相当する極く低圧である
ので動力損失が少なくなつている。つまり、吐出
量制御弁22のバネ室26をタンク5に連通させ
ることにより、可変ポンプ1に吐出圧力、吐出流
量とも小さいアンロード運転を行なわせているの
である。
また、このとき、絞り27を有するパイロツト
ライン28を通つて、吐出量制御弁22のバネ室
26に流入した作動油は、絞り85を経由するこ
となく、パイロツトライン29を通つてタンク5
に排出されるので、上記バネ室26に圧力(排
圧)が立つことがなく、したがつて、可変ポンプ
1のアンロード時、いわゆるフエザリング時の吐
出圧力はバネ30の略バネ圧に相当する低圧にな
つて、動力損失が少ない。また、このとき、パイ
ロツトライン29には流体が流れて充ちているの
で、次に絞り切換弁3を切換えて吐出量制御弁2
2を作動させる際に、そのバネ室26および背圧
室88の圧力を迅速に上昇させて、その応答性を
早くすることができる。
また、このとき、バイパス形圧力補償弁13の
バネ室14はパイロツトライン15およびフイー
ドバツク通路7を介してタンク5に連通している
が、上記バネ室14のバネ16のバネ圧は、吐出
量制御弁22のバネ30のバネ圧よりも大きいの
で、バイパス形圧力補償弁13は閉鎖したままで
ある。
また、上記吐出量制御弁22の作動中におい
て、絞り(溝)85においてゴミ等が目詰まりし
たとしても、バネ室26のバネ30のバネ力をリ
ターンスプリング90のバネ力よりも強く設定し
ているため、可変ポンプ1をフエザリング(無負
荷運転)からオンロードさせる際、つまり、第2
図中スプール83を左方に移動させる際に、スプ
ール83が遅延用ピストン84よりも先に第2図
中左方に移動して、スプール83の端面と遅延用
ピストン84の小径部84bの端面とが離れるた
め、絞り85に目詰まりしているゴミ等が除去さ
れる。したがつて、絞り85がゴミ等で封がれる
という故障が生じない。
上記実施例では、吐出量制御弁22のバネ室2
6のバネ30のバネ力をリターンスプリング90
のバネ力よりも大きく設定したが、必ずしもそう
する必要はなく、吐出量制御弁のスプールの所定
位置で、スプールが遅延用ピストンと離間するよ
うに寸法構成してもよい。
また、上記実施例では絞り切換弁を直接油圧モ
ータに接続しているが、絞り切換弁にカウンター
バランス弁を接続したものにも、この考案を適用
すれば、キヤビテーシヨン防止効果が得られる。
〈考案の効果〉 以上の説明で明らかなように、この考案のキヤ
ビテーシヨン防止回路は、前述の如く、省エネル
ギ効果を保持したままで、切換弁を中立位置に戻
した際、可変ポンプの中立位置への復帰を遅延さ
せ、この間可変ポンプからの流体を圧力補償弁を
介して切換弁のタンクラインに合流させ、このタ
ンクラインに背圧を発生させることにより、アク
チユエータの供給側管路への自吸が確実に行わ
れ、アクチユエータの自走に伴うキヤビテーシヨ
ンが防止できる。しかも、絞り(溝)にゴミ等が
目詰まりしても、スプールと遅延用ピストンを離
間させて、ゴミ等を除去できるという利点を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例の回路図、第2図
は吐出量制御弁の断面図、第3図は第2図A−A
線矢視図である。 1……可変ポンプ、3……切換弁、13……バ
イパス形圧力補償弁、22……吐出量制御弁、2
6……バネ室、30……バネ、82……ダンパ
室、83……スプール、84……遅延用ピスト
ン、85……溝、90……リターンスプリング、
95……通路。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 可変容量形ポンプ1のポンプライン2に、
    ABR接続形の切換弁3を接続し、この切換弁3
    に第1,第2通路7,8を設け、中立位置におい
    て両通路7,8をタンクへ開放し、切換位置にお
    いて第1通路7を負荷ポート(AまたはB)へ連
    通し、第2通路8を閉鎖する一方、上記ポンプラ
    イン2から分岐したバイパスライン12に常閉形
    の圧力補償弁13を接続し、この圧力補償弁13
    のパイロツト室をポンプラインに、バネ室14を
    上記切換弁3の第1通路7に接続し、上記可変容
    量形ポンプ1の吐出量制御部21を上記ポンプラ
    イン2とタンク23とに切換接続する吐出量制御
    弁22のパイロツト室24に上記ポンプライン2
    を接続する一方、上記吐出量制御弁22のバネ室
    26を、絞り27を介設したパイロツトライン2
    8を介してポンプライン2に接続すると共に、パ
    イロツトライン29を介して上記切換弁3の第2
    通路8に接続し、上記切換弁3の中立時に上記吐
    出量制御弁22のバネ室26を上記第2通路8を
    介してタンクに連通させるようにした回路におい
    て、 上記切換弁3のタンクライン75に上記圧力補
    償弁13のタンクラインを接続する一方、上記吐
    出量制御弁22のバネ室26に隣続してダンパ室
    82を設け、このダンパ室82に遅延用ピストン
    84を摺動自在に嵌合すると共に、上記遅延用ピ
    ストン84の背圧室88に設けたリターンスプリ
    ング90で、この遅延用ピストン84をバネ室2
    6側に付勢して、上記吐出量制御弁22のスプー
    ル83の端面に遅延用ピストン84の端面が当接
    し得るようにする一方、上記遅延用ピストン84
    を貫通する通路95を介して、上記バネ室26と
    上記背圧室88とを連通させると共に、上記吐出
    量制御弁22のスプール83の端面または遅延用
    ピストン84の端面の少なくとも一方に、溝85
    を設けて、上記遅延用ピストン84の端面が吐出
    量制御弁22のスプール83の端面に当接してい
    る際に、上記溝85が上記通路95の絞りとなる
    ようにしたことを特徴とするキヤビテーシヨン防
    止回路。
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