JPH06249204A - 慣性体の振れ戻り防止方法及び装置 - Google Patents

慣性体の振れ戻り防止方法及び装置

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JPH06249204A
JPH06249204A JP4590393A JP4590393A JPH06249204A JP H06249204 A JPH06249204 A JP H06249204A JP 4590393 A JP4590393 A JP 4590393A JP 4590393 A JP4590393 A JP 4590393A JP H06249204 A JPH06249204 A JP H06249204A
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hydraulic motor
pressure
passage
supply
valve
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JP4590393A
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Masahiro Tsunemi
正博 常深
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Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 慣性体を駆動する油圧モータの停止時に、シ
ョックが発生したり、停止位置がずれたりしないように
すること。 【構成】 慣性体を駆動中の油圧モータ41への圧油の給
排を停止した時、慣性体の慣性力により駆動される油圧
モータのポンプ作用で高圧となる給排路52、53の油圧を
リリーフ弁45により制御して油圧モータにブレーキ力を
作用させると共にリリーフ弁の閉弁と略同時に油圧モー
タの給排路間を絞りを介して連通し、油圧モータのポン
プ作用で高圧となる給排路の蓄圧を防止することにより
油圧モータの停止時の振れ戻りを防止する慣性体の振れ
戻り防止方法において、油圧モータへの圧油の給排停止
信号が発せられた後、油圧モータの給排回路間を絞りを
介して連通すると共に、給排回路間の圧力が接近して油
圧モータが停止する時点と略同時または直後に油圧モー
タに設けたばねブレーキ54を作動させることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設機械の、例えば、
油圧ショベルの旋回を停止させたときに生じる揺れ戻り
を防止する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の技術としては、特開昭5
7−25570号公報に記載の慣性体揺れ戻り防止弁を
用いる装置がある。その構成は、図11に示すように、
揺れ戻り防止弁12を油圧モータ4の給排回路である主
管路5、8に用いた回路構成であり、揺れ戻り防止弁1
2は、図12に示すような構成になっている。この装置
は、方向制御弁1を位置1aに切り換えてポンプ3の吐
出液を主管路5に導くと、カウンタバランス弁2はスプ
ール左端に作用するポンプ液圧で位置2aに切り換わる
ので、ポンプ3からの作動液は方向制御弁1、カウンタ
バランス弁2、主管路5を経て油圧モータ4に入り、油
圧モータからの排出液は主管路8、カウンタバランス弁
2、方向制御弁1を経てタンク6に還流し、油圧モータ
4は慣性体を回転駆動せしめる。
【0003】この稼働状態においては、一次ポート27
を主管路5に接続する慣性体揺れ戻り防止弁12は、主
管路5の液圧が可動シート22とポペット20に作用す
るので、ピストン29はプラグ21に押し当たり、ポペ
ット20はその押圧力とこれに対向する可動シート22
の押圧力およびばね19、23とで決まる位置にて可動
シートと衝合している。一次ポート27を主管路8に接
続する慣性体揺れ戻り防止弁12は、主管路5の高圧が
二次ポート35を経てばね室32に作用するので、ポペ
ット20は左行程端に位置して可動シート22と衝合し
ている。
【0004】いま慣性体を停止させるべく、方向制御弁
1を中立位置に切り換えると、カウンタバランス弁2は
中立位置に復帰し、油圧モータ4は慣性体の慣性力によ
りポンピングをし、主管路5から吸入したタンク側の作
動液をタンク側と連通を断たれた主管路8に排出するの
で、主管路8の液圧が急上昇しその液圧がリリーフ弁9
のセット圧を越えるとリリーフ弁9は弁開となり、リリ
ーフ弁9と油圧モータ4を結ぶ閉回路を作動液が循環す
ることにより、油圧モータ4は制動される。この制動
時、一次ポート27を主管路5に接続する慣性体揺れ戻
り防止弁12は、高圧となる主管路8の液圧が二次ポー
ト35を経てばね室32に作用するので、ポペット20
は左行程端に位置して可動シート22と衝合している
が、一次ポート27を主管路8に接続する慣性体揺れ戻
り防止弁12は、高圧となる主管路8の液圧がポペット
20と可動シート22に作用するので、ポペット20は
ばね19、23及び可動シート22の押圧力に抗して可
動シートと衝合したまま右方へ変位する。
【0005】制動作用が終わりに近づきやがてリリーフ
弁9が閉じ、ついで油圧モータ4が停止すると、油圧モ
ータ停止前後において油圧モータ4及びカウンタバラン
ス弁2のリーク、リリーフ弁9の閉弁特性等により主管
路8の液圧がある降圧速度以上で低下するので、ポペッ
ト20、可動シート22共にばねにより左行するが、そ
の際、可動シート22は容室24からの排出液がダンピ
ング用小孔25で絞られるため、小孔25のダンピング
作用でポペット20より遅れる。すなわち、開弁状態と
なる。これがため、主管路8と5が連通して主管路8の
液圧が低下し、可動シート22がポペット20と衝合す
る時点ではもはや慣性体の反転に必要なエネルギーは消
失しているので、慣性体揺れ戻り現象は生じない、とい
うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術は、油
圧モータの給排回路に設けたリリーフ弁9の作動が停止
し、そして油圧モータが停止する頃に、油圧モータ排出
側主回路8の液圧降下速度や容室24及びダンピング小
孔25によって振れ戻り防止弁12を働かせる方法であ
り、この方法では作動液の温度の変動などによりリリー
フ弁の閉弁作動後の振れ戻り防止弁12の開弁及び閉弁
作動のタイミングを必ずしも適切に設定しにくい問題が
ある。このため、振れ戻り防止弁12の開弁作動および
閉弁作動が早い場合や遅い場合が生じて、油圧モータの
停止時にショックが発生したり、停止位置がずれる等の
欠点を有する。本発明は、慣性体を駆動する油圧モータ
の停止時に、ショックが発生したり、停止位置がずれた
りしないようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、慣性体を
駆動中の油圧モータへの圧油の給排を停止した時、慣性
体の慣性力により駆動される油圧モータのポンプ作用に
よって高圧となる給排路の油圧をリリーフ弁により制御
して油圧モータにブレーキ力を作用させると共にこのリ
リーフ弁の閉弁と略同時に油圧モータの給排路間を絞り
を介して連通し、前記油圧モータのポンプ作用によって
高圧となる給排路の蓄圧を防止することにより油圧モー
タの停止時の振れ戻りを防止する慣性体の振れ戻り防止
方法において、前記油圧モータへの圧油の給排停止信号
が発せられた後、油圧モータの給排回路間を絞りを介し
て連通するとともに、前記給排回路間の圧力が接近して
油圧モータが停止する時点と略同時または直後に前記油
圧モータに設けたばねブレーキを作動させることを特徴
とする方法である。
【0008】第2の発明は、第1の発明の方法の実施に
直接使用する装置であり、慣性体を駆動する油圧モータ
への圧油の給排を方向切換弁及びカウンタバランス弁を
介して行う双方の給排回路に夫々リリーフ弁を設け、前
記油圧モータにばねブレーキを設けてそのブレーキ解除
圧力室を油圧源に接続するブレーキ通路を設け、前記双
方の給排回路を絞りを介して接続する循環通路を設け、
前記方向切換弁の切換と同期して切り換わり方向切換弁
が切換位置になるとき後記第1パイロット室をタンクか
ら油圧源に切り換える第1切換弁を設け、第1パイロッ
ト室と前記給排回路の高圧側に接続する自己制御パイロ
ット通路を介してパイロット圧を供給される第2パイロ
ット室とを有し、前記循環通路、ブレーキ通路、自己制
御パイロット通路の途中に介在し、第1パイロット室へ
の圧油の供給によりブレーキ通路を接続して他の通路を
遮断するモータ作動位置となり、モータ作動位置で第1
パイロット室をタンクに接続することにより前記循環通
路を接続するとともに前記自己制御パイロット通路を連
通させる途中位置となり、途中位置で第2パイロット室
のパイロット圧の低下により途中位置の連通状態に加え
てブレーキ通路をタンクに接続させるモータ停止位置と
なる第2切換弁を設けてなることを特徴とするものであ
る。
【0009】
【作用】第1の発明の方法は、慣性体を駆動する油圧モ
ータを停止させる時、リリーフ弁のリリーフ作用が無く
なった後、さらに慣性体の残りの慣性力で回転しようと
する油圧モータの給排路間を絞りを介して連通すること
により油圧モータのポンプ作用によって高圧となる給排
路の蓄圧を防止する。そしてその絞りのブレーキ作用に
より油圧モータを停止させる。この油圧モータの停止と
略同時または直後にばねブレーキを作用させる。この時
点は所定方向に移動していた慣性体がその方向に向かう
移動を停止した時点であり、慣性体は、例えば弾性変形
していたり、あるいは慣性体構成部分が各部の隙間の範
囲で移動していた方向に偏っていたりしていて、この停
止の次にその弾性変形や偏りがもとの状態に戻ろうとす
る作用力が働く。これは僅かな振れ戻り作用力である
が、油圧モータを僅かに逆回転させようとする。しか
し、ばねブレーキが作用しているために油圧モータが全
く回転しないから、慣性体はその位置に停止する。従っ
て、ばねブレーキのブレーキ作用による衝撃はなく、操
縦している者に大きい衝撃が感じられることはなく、慣
性体の振れ戻りによる停止位置のずれもない。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図4を用いて説明
する。この実施例は建設機械の旋回台に設けられている
アーム等を含む旋回部分を慣性体とした慣性体の揺れ戻
り防止装置であり、図1は同実施例の油圧回路図であ
る。この装置は旋回用油圧モータ41、ポンプ42、方
向切換弁43、旋回用リモコン弁44、リリーフ弁4
5、振れ戻り防止制御弁部46、絞り47等からなる。
【0011】油圧モータ41は、ポンプ42からの圧油
を方向切換弁43、カウンタバランス弁51、給排通路
52、53を介して給排されることにより正又は逆回転
してアーム等の慣性体を旋回駆動する。この構成は従来
周知である。油圧モータ41は圧油を供給することによ
ってブレーキが解除される公知のばねブレーキ54を設
けられている。方向切換弁43は、旋回用リモコン弁4
4によってパイロット油圧源55からの圧油をパイロッ
ト部43a、43bのいずれかに与えられることによっ
て切り換わるようになっており、図における56、57
はそのパイロット通路である。前記油圧モータ41とカ
ウンタバランス弁51の間の給排通路52、53には夫
々にリリーフ弁45を設けてある。
【0012】振れ戻り防止制御弁部46は、第1切換弁
58および第2切換弁59等で構成され、前記リモコン
弁44からのパイロット通路56、57の高圧側を接続
されるパイロットポート60、前記パイロット油圧源5
5が接続する油圧源ポート61、前記給排回路52、5
3に夫々接続する循環通路用ポート63、64を有し、
ポート62と給排通路52の間に絞り47を設けてあ
る。そして、ばねブレーキ54のブレーキ解除圧力室5
4aに接続するブレーキポート104を有している。こ
の振れ戻り防止制御弁部46の構造は、図2に示すよう
になっている。
【0013】第1切換弁58は、本体64に穿設された
内孔65にスプール66を挿入したもので、図示のよう
に、内孔65には本体64に設けた内部通路67、6
8、69、70、71、72が開口しており、スプール
66には外周に環状溝73、74、75、76(両端の
ものは端面に達している)を設け、さらに、スプール6
6の左端に開口し環状溝73に続くスプール内通路77
を設けてある。内部通路71は図示していないタンクに
接続している。スプール66の左側は内孔76に続くば
ね室78とされ、このばね室78に配置されたばね79
によって右方へ押圧されている。スプール66の右側は
環状溝76とともにパイロット室80とされている。
【0014】この第1切換弁58は、パイロット圧が供
給されていない状態では、図2に示すように、右端の元
位置(図1の58a参照)に位置していて、環状溝73
が内部通路67とばね室78を接続し、環状溝74が内
部通路68、69を接続し、環状溝75が内部通路70
と71を接続し、環状溝76が内部通路72に接続して
いる。そして、パイロット圧が供給された状態では、図
3に示すように、左端の切換位置(図1の58b参照)
に位置していて、環状溝74が内部通路67と69を接
続し、環状溝75、76は図2の接続状態と同じ接続状
態である。
【0015】第2切換弁59は、本体64に穿設された
内孔81にスプール82を挿入したもので、図示のよう
に、内孔81には本体に設けた前記通路67、69、7
0の他端が開口し、別に、内部通路83、84、85、
86が開口しており、内部通路84はブレーキポート1
04に連通している。スプール82には外周に環状溝8
7、88、89、90、91(左端のものは端面に達し
ている)を設け、さらに、スプール82の左端部には端
面に出入りするピストン92を設け、スプール82の左
側は環状溝78とともに第1パイロット室93とされ、
ピストン92の右端のスプール内をスプール内通路94
を介して環状溝88に連通した第2パイロット室95に
形成され、スプール82の右端側はばね室96を形成さ
れていてばね受け97を介してばね98により、またば
ね受け99を介してばね100により左方向へ押圧され
るようになっている。ばね室96はスプール内通路10
1を介して環状溝90に接続している。内部通路83は
内孔81を拡大形成された拡大部83aに開口し、内部
通路84は内孔81を拡大形成された84aに開口して
いる。環状溝89には絞り形成用のノッチを形成してあ
る。
【0016】第2切換弁59は、第1および第2パイロ
ット室93、95に、パイロット圧が供給されていない
状態では、図2に示すように、スプール82が左端位置
にある。この状態は、図1の油圧回路図では、モータ停
止位置59aである。環状溝87は内部通路67に接続
しており、環状溝88は内部通路83に接続(自己制御
パイロット通路を接続)しており、環状溝89は内部通
路69に接続しており、環状溝90は内部通路84と7
0を接続しており、環状溝91は内部通路85と86を
接続している。
【0017】第2切換弁59は、その第1パイロット室
93にパイロット圧が供給された状態では、図3に示す
ように、ばね受け99で規制される右端に移動したモー
タ作動位置となる。この状態は、図1の油圧回路図で
は、モータ作動位置59cである。環状溝87は内部通
路67に接続し、環状溝88は内部通路83から遮断さ
れ、環状溝89は内部通路69と84を絞りを形成する
ようにノッチを介して接続(ブレーキ通路を接続)して
おり、環状溝90は内部通路70に接続しており、環状
溝91は内部通路85に接続している。
【0018】第2切換弁59は、第2パイロット室95
にのみパイロット圧が供給されている状態では、図4に
示すように、ピストン92が左側へ突出しており、これ
によってスプール82がばね98にのみ抗して右側へ少
し移動した途中位置にある。この状態は、図1の油圧回
路図では、途中位置59bである。環状溝87は内部通
路67に接続しており、環状溝88は内部通路83に接
続(自己制御パイロット通路を接続)しており、環状溝
89は内部通路69に接続しており、環状溝90は内部
通路70に接続しており、環状溝91は内部通路85と
86を接続(循環通路を接続)している。内部通路85
は循環通路用ポート62に接続していると共に逆止弁1
02を介して内部通路83に接続している。また、内部
通路86は循環通路用ポート63に接続していると共に
逆止弁103を介して内部通路83に接続している。
【0019】このように構成された慣性体の振れ戻り防
止装置は、次のように動作する。先ず、リモコン弁44
を操作して、例えば、パイロット通路56を介して方向
切換弁43を切換位置とすると、ポンプ42からの圧油
が、方向切換弁43、カウンタバランス弁51、給排通
路52を介して油圧モータ41に供給され、給排通路5
3、カウンタバランス弁51、方向切換弁43を介して
タンクに戻される。この時、リモコン弁44からのパイ
ロット油圧はパイロットポート60から第1切換弁58
のパイロット室80にも与えられ、第1切換弁51が切
換位置となる。これによってパイロット油圧源55から
の圧油が第2切換弁59の第1パイロット室93及び内
部通路69に与えられるから、第2切換弁59がモータ
作動位置59cに切り換えられ、内部通路69が84に
接続(ブレーキ通路が油圧源55に接続)され、ブレー
キポート104からばねブレーキ54のブレーキ解除圧
力室54aに圧油が供給されてばねブレーキ54が解除
される。従って、油圧モータ41は負荷に抗して回転す
る。すなわち、慣性体が旋回する。
【0020】この慣性体の旋回を停止させるには、リモ
コン弁44を操作してパイロット信号の出ない中立位
置、つまりモータ停止指令位置とする。これによって、
方向切換弁43が中立位置に戻り、給排通路52、53
がカウンタバランス弁51を介してタンクに接続するよ
うになる。また、第1切換弁58のパイロット室80に
も同時にパイロット信号がなくなり、元位置58aとな
り、これによって第2切換弁59の第1パイロット室9
3がタンクに接続されて第2切換弁59が途中位置59
bとなり、内部通路85、86が連通してポート62、
63を結び、つまり給排通路52、53間を絞り47を
介して結ぶ循環通路が形成され、内部通路69、84間
(ブレーキ通路の途中)が遮断され、内部通路83とス
プール内通路94が接続されて第2パイロット室95に
循環通路用のポート62、63の高圧側(給排通路5
2、53の高圧側)を接続するようになる。
【0021】従って、油圧モータ41は、ポンプ42か
らの圧油の供給を断たれて停止しようとするが、今まで
回転していた方向と同じ方向に慣性体の慣性力で駆動さ
れてポンプ作用をする。すなわち、給排路52側の油を
給排路53側へ汲み出すように作用する。このため、給
排路52側の油圧は低下してタンクからカウンタバラン
ス弁を介してくみ上げられると共に給排路53側の油圧
は上昇してリリーフ弁45の設定圧を越えてタンクへ排
出されるようになる。このリリーフ弁45からの圧油の
排出は油圧モータ41にブレーキ力として作用し慣性体
の慣性エネルギーを急激に消費させ旋回速度を低下させ
て行き、その結果、給排回路53の油圧が低下してリリ
ーフ弁の設定圧以下になってリリーフ弁45が閉じる。
【0022】他方、第2切換弁59が途中位置59bと
なったことによって形成された絞り47を有する循環通
路にも油圧モータ41のポンプ作用による給排路53の
圧油の一部が循環しており、前記リリーフ弁のブレーキ
と共に絞り47によるブレーキが作用する。そして、前
記リリーフ弁45が閉じた後もこの絞り47によるブレ
ーキ力は作用し続ける。その結果、慣性体の慣性エネル
ギーがほとんど消費されて給排回路52、53間の油圧
が接近してくる頃になると、第1切換弁59がモータ停
止位置59aに切り換わる。第2切換弁59の途中位置
59bは、第2パイロット室95にパイロット圧がある
ことで維持されるのであるが、このパイロット圧は給排
通路52、53の高いほうの圧力が導入されているもの
で、この圧力の低下によってモータ停止位置59aとな
る。
【0023】第2切換弁59がモータ停止位置59aに
なると、ばねブレーキ54のブレーキ通路がタンクに接
続されるから、ばねブレーキ54がブレーキ作用してモ
ータ54は完全に停止する。この時点は、慣性体が慣性
エネルギーを消費してしまった時点であり、弾性変形し
ていたり、あるいは慣性体構成部分が各部の隙間の範囲
で移動していた方向に偏っていたりしていて、次にその
弾性変形や偏りがもとの状態に戻ろうとする作用力が働
く。これは僅かな振れ戻り作用力であり、油圧モータを
僅かに逆回転させようとする。しかし、ばねブレーキが
作用しているために油圧モータが全く回転しないから、
慣性体は僅かに揺れるかもしれないがその位置は動かな
い。
【0024】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、慣
性体を駆動する油圧モータを停止させる時、リリーフ弁
のリリーフ作用が無くなった後、さらに慣性体の残りの
慣性力で回転しようとする油圧モータの給排路間を絞り
を介して連通することにより油圧モータのポンプ作用に
よって高圧となる給排路の蓄圧を防止し、その絞りのブ
レーキ作用により油圧モータを停止させ、この油圧モー
タの停止と略同時または直後にばねブレーキを作用させ
るようにしたから、最後の慣性体の僅かな振れ戻り作用
力で油圧モータを僅かに逆回転させようとしても、ばね
ブレーキが作用しているために油圧モータが全く回転せ
ず、慣性体はその位置に停止する。従って、ばねブレー
キのブレーキ作用による衝撃はなく、操縦している者に
大きい衝撃が感じられることはなく、慣性体の振れ戻り
による停止位置のずれがないという効果が得られる。第
2の発明によれば、第1の発明を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の油圧回路図である。
【図2】図1における振れ戻り防止制御弁部の構造を示
し、(a)は縦断正面図、(b)は(a)のA−A断面
図である。
【図3】図2(a)と同じ断面の異なる状態を示す縦断
正面図である。
【図4】図2(a)と同じ断面の更に異なる状態を示す
縦断正面図である。
【図5】従来の振れ戻り防止装置の例を示す油圧回路図
である。
【図6】同従来例の振れ戻り防止弁の構造を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
41 油圧モータ 42 油圧ポンプ 43 方向切換弁 45 リリーフ弁 47 絞り 51 カウンタバランス弁 52 給排通路 53 給排通路 54 ばねブレーキ 55 油圧源 58 第1切換弁 59 第2切換弁 59a モータ停止位置 59b 途中位置 59c モータ作動位置 93 第1パイロット室 95 第2パイロット室 (62、85、86、63) 循環通路 (104、84、84a) ブレーキ通路 (102、103、83) 自己制御パイロット通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 慣性体を駆動中の油圧モータへの圧油の
    給排を停止した時、慣性体の慣性力により駆動される油
    圧モータのポンプ作用によって高圧となる給排路の油圧
    をリリーフ弁により制御して油圧モータにブレーキ力を
    作用させると共にこのリリーフ弁の閉弁と略同時に油圧
    モータの給排路間を絞りを介して連通し、前記油圧モー
    タのポンプ作用によって高圧となる給排路の蓄圧を防止
    することにより油圧モータの停止時の振れ戻りを防止す
    る慣性体の振れ戻り防止方法において、前記油圧モータ
    への圧油の給排停止信号が発せられた後、油圧モータの
    給排回路間を絞りを介して連通するとともに、前記給排
    回路間の圧力が接近して油圧モータが停止する時点と略
    同時または直後に前記油圧モータに設けたばねブレーキ
    を作動させることを特徴とする慣性体の振れ戻り防止方
    法。
  2. 【請求項2】 慣性体を駆動する油圧モータへの圧油の
    給排を方向切換弁及びカウンタバランス弁を介して行う
    双方の給排回路に夫々リリーフ弁を設け、前記油圧モー
    タにばねブレーキを設けてそのブレーキ解除圧力室を油
    圧源に接続するブレーキ通路を設け、前記双方の給排回
    路を絞りを介して接続する循環通路を設け、前記方向切
    換弁の切換と同期して切り換わり方向切換弁が切換位置
    になるとき後記第1パイロット室をタンクから油圧源に
    切り換える第1切換弁を設け、第1パイロット室と前記
    給排回路の高圧側に接続する自己制御パイロット通路を
    介してパイロット圧を供給される第2パイロット室とを
    有し、前記循環通路、ブレーキ通路、自己制御パイロッ
    ト通路の途中に介在し、第1パイロット室への圧油の供
    給によりブレーキ通路を接続して他の通路を遮断するモ
    ータ作動位置となり、モータ作動位置で第1パイロット
    室をタンクに接続することにより前記循環通路を接続す
    るとともに前記自己制御パイロット通路を連通させる途
    中位置となり、途中位置で第2パイロット室のパイロッ
    ト圧の低下により途中位置の連通状態に加えてブレーキ
    通路をタンクに接続させるモータ停止位置となる第2切
    換弁を設けてなることを特徴とする慣性体の振れ戻り防
    止装置。
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