JP3046384B2 - 圧力制御弁 - Google Patents

圧力制御弁

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JP3046384B2
JP3046384B2 JP3100380A JP10038091A JP3046384B2 JP 3046384 B2 JP3046384 B2 JP 3046384B2 JP 3100380 A JP3100380 A JP 3100380A JP 10038091 A JP10038091 A JP 10038091A JP 3046384 B2 JP3046384 B2 JP 3046384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建設機械等の慣
性体駆動用油圧回路にクロスオーバリリーフ弁として好
適に用いられる圧力制御弁に関し、特に、サージ圧が頻
発したり、油圧が急上昇したりするのを緩和できるよう
にした圧力制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベルの走行系や旋回系
等、慣性体駆動用油圧回路では、油圧モータ等の油圧ア
クチュエータを油圧ポンプおよびタンクと一対の主管路
によって接続し、該各主管路の途中には、油圧ポンプお
よびタンク側寄りに方向切換弁を設け、油圧アクチュエ
ータ側寄りにブレーキ弁を設け、該ブレーキ弁にはカウ
ンタバランス弁と、圧力制御弁としての一対のクロスオ
ーバリリーフ弁とを設けるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術の慣性体駆動用油圧回路では、方向切換弁を中立
位置から切換えて油圧アクチュエータを起動する場合、
または駆動中の慣性体を停止させるべく、方向切換弁を
中立位置に戻してブレーキ弁等により油圧アクチュエー
タに制動をかける場合等に、後述の図3中に仮想線で例
示する如く油圧回路中で部分的に油圧がピーク圧となっ
て昇圧することがあり、このピーク圧によって管路、油
圧機器等が振動、故障、損傷等を起こすという問題があ
る。
【0004】このため、例えば特公昭60−14236
号公報等では、ブレーキ弁にクロスオーバリリーフ弁と
は別個に昇圧緩和弁を設けて、前記問題を解決するよう
にしているものの、この場合にはブレーキ弁にクロスオ
ーバリリーフ弁に加えて昇圧緩和弁を設ける必要があ
り、ブレーキ弁全体の構造が複雑となり、大型化してし
まうという問題がある。
【0005】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は慣性体駆動用油圧回路にクロス
オーバリリーフ弁として用いた場合に管路や油圧機器の
振動、故障、損傷等を防止できる上に、小型化してコン
パクトに形成できるようにした圧力制御弁を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、筒状体からなり、軸方向中間部に形成
された主弁体摺動穴を挟んで一側が主弁座となり他側が
ばね室となった弁本体と、該弁本体の主弁体摺動穴に摺
動可能に挿嵌された主弁体と、前記弁本体のばね室内に
配設され、該主弁体を前記主弁座に着座するように付勢
する圧力設定用ばねと、前記弁本体のばね室側に設けら
れた筒状のガイド部材と、前記主弁体に離着座するよう
に前記弁本体のばね室側に設けられ、一側が主弁体内に
第1の圧力室を画成し、他側が該ガイド部材に摺動可能
に挿嵌されて該第1の圧力室よりも大なる受圧面積を有
する第2の圧力室を画成した副弁体と、前記主弁体に作
用する一次側圧力を第1の圧力室に導くように、該主弁
体に穿設された第1の絞り油路と、前記第1の圧力室内
の圧力を第2の圧力室に導くように、前記副弁体に穿設
された第2の絞り油路と、前記副弁体が主弁体から離座
したときに、前記第1の圧力室内の圧力を前記弁本体の
ばね室に導く第3の絞り油路と、前記弁本体のばね室を
二次側に連通させるべく、該弁本体に穿設された第4の
絞り油路とからなる構成を採用している。
【0007】また、前記ガイド部材内には前記副弁体で
画成された第2の圧力室を拡大させるべく、ピストンを
摺動可能に設けるようにするのが好ましい。
【0008】
【作用】上記構成により、当該圧力制御弁を慣性体駆動
用油圧回路のクロスオーバリリーフ弁として用いた場合
に、一次側圧力が急上昇すると、まずこの圧力が主弁体
の第1の絞り油路を介して第1の圧力室に作用して副弁
体が主弁体から離座し、第1の圧力室の圧力は第2の絞
り油路を介して第2の圧力室に作用すると共に、第3の
絞り油路を介してばね室へと作用し、この状態で主弁体
が開弁することによって一次側圧力を低圧リリーフする
ことができる。そして、第2の圧力室の圧力が上昇する
に伴い副弁体が主弁体に着座し、第3の絞り油路がばね
室に対して遮断されるまでの短時間の間この低圧リリー
フ状態を維持でき、その後、主弁体を高圧リリーフさせ
ることができる。また、ばね室から二次側へと流出する
圧油を第4の絞り油路で絞ることによりばね室内に圧力
を発生させることができ、これによって主弁体が低圧リ
リーフするときの圧力を設定できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づき、圧力制御弁を慣性体駆動用油圧回路のクロスオー
バリリーフ弁として用いた場合を例に挙げて説明する。
【0010】図において、1は慣性体を回転駆動する油
圧アクチュエータとしての油圧モータを示し、該油圧モ
ータ1はその各給排ポートが油圧ポンプ2およびタンク
3に一対の主管路4A,4Bを介して接続され、該油圧
モータ1は油圧ポンプ2からの圧油によって回転駆動さ
れるようになっている。5は油圧ポンプ2、タンク3側
寄りに位置して、主管路4A,4Bの途中に設けられた
方向切換弁を示し、該方向切換弁5は運転者の手動操作
等によって中立位置(イ)から切換位置(ロ)または
(ハ)に切換えられ、油圧モータ1を一方向または他方
向に回転させるようになっている。
【0011】6は油圧モータ1側寄りに位置して、主管
路4A,4Bの途中に設けられたブレーキ弁を示し、該
ブレーキ弁6は、パイロット管路7A,7Bに導かれる
パイロット圧により、方向切換弁5にほぼ連動して中立
位置(イ)から切換位置(ロ)、(ハ)に切換えられるカ
ウンタバランス弁7と、主管路4A,4B間をそれぞれ
連通させる分岐管路8A,8Bの途中に設けられた圧力
制御弁としてのクロスオーバリリーフ弁9,10とから
なり、該クロスオーバリリーフ弁9,10は後述の如く
構成されている。そして、該ブレーキ弁6は方向切換弁
5を中立位置(イ)に戻したときに、カウンタバランス
弁7が中立位置(イ)に復帰すると、クロスオーバリリ
ーフ弁9,10のいずれかが開弁して、油圧モータ1の
慣性回転による主管路4Aまたは4B内の圧力を低圧側
にリリーフし、油圧モータ1に制動力を与えるようにな
っている。
【0012】次に、圧力制御弁としてのクロスオーバリ
リーフ弁9について図2を参照して詳述する。なお、ク
ロスオーバリリーフ弁10はクロスオーバリリーフ弁9
とほぼ同様に構成されているから、その説明を省略する
ものとする。
【0013】図中、11はクロスオーバリリーフ弁9の
弁ケーシングを構成するカートリッジ式の弁本体を示
し、該弁本体11は段付の筒状体からなり、その軸方向
中間部に形成された主弁体摺動穴11Aを挟んで一側は
主管路4A側に突出され、他側は後述するガイド部材1
5との間に大径のばね室12を形成している。そして、
該弁本体11の一側には主弁座13Aが形成されると共
に内部が分岐管路8Aと連通する油穴13Bとなった筒
状の弁座部材13が設けられ、しかも該弁座部材13を
介して一次側の主管路4Aを二次側の主管路4Bと連通
させる油穴11B,11B,…が径方向に穿設されてい
る。
【0014】14は弁本体11の他側に位置して、該弁
本体11に外部から螺着され、後述の圧力設定用ばね1
7の設定荷重を調整するプラグ、15は弁本体11の他
側に嵌合され、該プラグ14によって抜止めされた有底
筒状のガイド部材を示し、該ガイド部材15は、ばね室
12内を軸方向に延びる小径筒部15Aと、該小径筒部
15Aの基端側に位置し、弁本体11の他側を閉塞した
大径の環状部15Bとからなり、該環状部15Bは後述
する圧力設定用ばね17のばね座を兼ねるようになって
いる。そして、該ガイド部材15の小径筒部15Aは後
述の副弁体18およびピストン21を軸方向に摺動可能
にガイドするようになっている。
【0015】16は弁本体11の主弁体摺動穴11Aに
摺動可能に挿嵌された主弁体を示し、該主弁体16はば
ね室12内に配設された圧力設定用ばね17によって常
時弁座部材13の主弁座13A側へと付勢され、該弁座
部材13に受圧面積S1 をもって離着座するようになっ
ている。そして、該主弁体16は分岐管路8A側の圧力
により圧力設定用ばね17に抗して開弁したとき、主管
路4A(一次側)の圧油を主管路4B(二次側)へと各
油穴11Bを介して流通させるようになっている。ここ
で、該主弁体16は有蓋筒状のポペット弁体として形成
され、その開口側端面には副弁体18が離着座する弁座
16Aが形成されている。
【0016】18は主弁体16の弁座16Aに離着座す
るように弁本体11のばね室12側に設けられた副弁体
を示し、該副弁体18は、主弁体16とガイド部材15
の小径筒部15Aとの間に位置し、略円錐形状に形成さ
れた弁部18Aと、該弁部18Aの先端側に設けられ、
主弁体16内に挿入された円柱状の頭部18Bと、弁部
18Aの基端側から軸方向に延び、小径筒部15A内に
摺動可能に挿嵌された筒状の摺動部18Cと、後述の第
2の絞り油路25を介して第2の圧力室20と連通する
油通路18Dと、小径筒部15Aの先端に当接すること
によりリフト量を規制すべく、弁部18Aに隣接して形
成された環状の鍔部18Eとから構成されている。そし
て、該副弁体18には鍔部18Eとガイド部材15の小
径筒部15A外周との間に弱ばね19が配設され、該弱
ばね19は副弁体18を主弁体16の弁座16Aに向け
て常時付勢している。
【0017】20は副弁体18の頭部18Bが主弁体1
6内に挿入されることにより、該主弁体16内に画成さ
れた第1の圧力室で、該圧力室20内の圧力は主弁体1
6および副弁体18に受圧面積S2 (S2 <S1 )をも
って作用するようになっている。
【0018】21はガイド部材15の小径筒部15A内
に摺動可能に挿嵌されたピストンを示し、該ピストン2
1は副弁体18との間で小径筒部15A内に第2の圧力
室22を画成し、該圧力室22内の圧力は副弁体18お
よびピストン21に受圧面積S3 (S2 <S3 <S1 )
をもって作用するようになっている。23は前記小径筒
部15Aの奥部に位置してガイド部材15とピストン2
1との間に画成された油液収容室を示している。
【0019】24は弁座部材13側から主弁体16に作
用する一次側圧力P1を第1の圧力室20内に導くよう
に主弁体16に穿設された第1の絞り油路、25は第1
の圧力室20内の圧力を第2の圧力室22内に導くよう
に副弁体18の頭部18Bに穿設された第2の絞り油路
を示している。26は副弁体18の頭部18Bに斜めに
穿設された第3の絞り油路を示し、該絞り油路25は副
弁体18が主弁体16の弁座16Aから離座したときに
第1の圧力室20内の圧力をばね室12内に導き、常時
はばね室12に対して遮断されるようになっている。そ
して、これらの絞り油路24,25,26は第1の圧力
室20内に一次側圧力P1 が導入されて副弁体18が弁
座16Aから離座している間、第1の圧力室20内の圧
力を一次側圧力P1 よりも低い一定圧に保持すべく、そ
れぞれ所定の流路面積をもって形成されている。
【0020】27は油液収容室23をばね室12内と連
通すべく、ガイド部材15の基端側に穿設された油路、
さらに、28はばね室12内を二次側となる主管路4B
と連通すべく、弁本体11に穿設された第4の絞り油路
を示し、該絞り油路28は副弁体18が弁座16Aから
離座しているときに第1の圧力室20内からばね室12
内へと流入してくる油液およびピストン21の摺動時に
油液収容室23から油路27を介してばね室12内へと
流入してくる油液を主管路4B側へと所定の絞り作用を
もって排出させるようになっている。
【0021】本実施例による慣性体駆動用油圧回路は上
述の如き構成を有するもので、次に方向切換弁5を中立
位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えて、油圧モータ
1を起動する場合を例に挙げてその作動について説明す
る。
【0022】まず、油圧ポンプ2からの圧油は切換位置
(ロ)に切換えられた方向切換弁5を介して主管路4A
側に流通し、パイロット管路7Aからのパイロット圧に
よりカウンタバランス弁7を切換位置(ロ)に切換えさ
せると共に、主管路4Aおよび分岐管路8Aに一次側圧
力P1 を発生させ、油圧モータ1を起動するようにな
る。この場合、該油圧モータ1は停止状態にある慣性体
を起動させるため、一次側圧力P1 はピーク圧となって
急激に上昇しようとする。
【0023】この場合、一次側圧力P1 は主弁体16の
第1の絞り油路24を介して第1の圧力室20内に導入
されるから、該圧力室20内には圧力P2 (P2 <P1
)が発生し、前記ピーク圧の発生前に、図3に例示す
る時点T1 で副弁体18を弱ばね19に抗して開弁させ
る。ここで、圧力設定用ばね17のばね荷重をF1 、弱
ばね19のばね荷重をF2とし、第2の圧力室22内の
圧力をP3 とすると、この場合、圧力P3 は最初タンク
圧状態となっているから、
【0024】
【数1】P2 ×S2 >P3 ×S3 +F2 となって、副弁体18は主弁体16の弁座16Aから離
座する。
【0025】そして、該副弁体18が弁座16Aから離
座すると、第1の圧力室20は第3の絞り油路25を介
してばね室12と連通するから、該圧力室20内の圧力
P2は第1、第2、第3の絞り油路24,25,26を
流通する圧油の流量によって決められることになる。
【0026】この場合、第1の絞り油路24を介して圧
力室20内に流入する圧油は第2の絞り油路25を介し
て第2の圧力室22内に流通し、この圧力室22内に圧
力P3 を発生させると共に、第3の絞り油路26を介し
てばね室12内へと捨てられるから、第3の絞り油路2
6を設けない場合に比較して第1の圧力室20内の圧力
P2 をより低圧に維持することができる。また、これに
よりピストン21に作用する第2の圧力室22内の圧力
を比較的低圧に設定でき、ピストン21が油液収容室2
3側に向けて摺動変位する速度を遅くすることができ
る。
【0027】そして、この状態では第3の絞り油路26
を介してばね室12内に流入した圧油と、ピストン21
の摺動変位により油液収容室23から油路27を介して
ばね室12内に流入した圧油とが第4の絞り油路28で
絞られるから、ばね室12内にはこれらの圧油の流量に
応じて圧力P4 が発生する。
【0028】ここで、主弁体16は図2中の右向きに作
用する力(P1 ×S1 )と、左向きに作用する力(P2
×S2 +P4 ×(S4 ーS2 )+F1 )とのバランスが
一次側圧力P1 の上昇と共にくずれ、該主弁体16は図
3に例示するように時点T2で、
【0029】
【数2】 P1 ×S1 >P2 ×S2 +P4 ×(S4 ーS2 )+F1 となり、弁座部材13の主弁座13Aから離座して開弁
する。
【0030】そして、ピストン21が油液収容室23側
に向けて摺動変位する間は、前述のように第1の圧力室
20内の圧力P2 は第1、第2、第3の絞り油路24,
25,26を流通する圧油の流量によって決められ、ば
ね室12内の圧力P4 は第3の絞り油路26を介してば
ね室12内に流入した圧油の流量と、ピストン21の摺
動変位により油液収容室23から油路27を介してばね
室12内に流入した圧油の流量とによって決り、さらに
圧力設定用ばね17のばね荷重F1 はほぼ一定であるか
ら、前記数2の右辺は一定となり、主弁体16はピスト
ン21がガイド部材15内を摺動変位し続ける図3中の
時点T3 まで、一次側圧力P1 を一定圧力PL として低
圧リリーフを続ける。この場合、第4の絞り油路28を
小さくすることで、ばね室12内の圧力P4 を高い圧力
に設定でき、一次側圧力P1 を図3に例示する如く所望
の一定圧力PL に調整できる。
【0031】次に、ピストン21がガイド部材15内を
摺動変位して環状部15Bの底面に当接すると、第2の
圧力室22の圧力P3 は急激に上昇し、第1の圧力室2
0の圧力P2 と等しくなるから、副弁体18は右向きに
作用する力が(P2 ×S2 )となり、左向きに作用する
力が(P3 ×S3 +F2 )となり、弱ばね19のばね荷
重F2 は無視できるものとすると、
【0032】
【数3】P2 ×S2 < P3 ×S3 となり、副弁体18は主弁体16の弁座16Aに着座し
て主弁体16と一体に変位するようになる。そして、こ
の状態では第3の絞り油路26が図2の如くばね室12
に対して再び遮断されるので、第1の圧力室20の圧力
P2 は一次側圧力P1 と等しくなる。
【0033】ここで、第3の絞り油路26が遮断され、
ピストン21も停止しているから、ばね室12内の圧力
P4 は無視できる値となり、主弁体16に左向きに作用
する力は(P3 ×S3 +F1 )となり、右向きに作用す
る力は(P1 ×S1 )となって、主弁体16に作用する
力のバランスは、P1 =P2 =P3 の状態で、
【0034】
【数4】P1 ×S1 < P3 ×S3 +F1 となり、主弁体16は弁座部材13の主弁座13Aに着
座し、図3の時点T3で再び閉弁する。
【0035】そして、主弁体16の閉弁により一次側圧
力P1 が上昇し、この場合でも第3の絞り油路26が遮
断され、ピストン21の停止してるので、圧力P1 ,P
2 ,P3 の関係はほぼP1 =P2 =P3 となるが、受圧
面積S1 ,S3 がS1 >S3であるから、圧力P1 と受
圧面積(S1 −S3 )との積がばね荷重F1 より大きく
なった時点で、主弁体16は、
【0036】
【数5】P1 ×S1 > P3 ×S3 +F1 なる関係に基づいて再び開弁し、図3に示す如く時点T
1 から短時間TL 後に一次側圧力P1 を高圧リリーフす
るようになる。
【0037】従って本実施例では、圧力制御弁としての
クロスオーバリリーフ弁9によって主管路4A内の一次
側圧力P1 を図3に実線で示す特性線の如く制御でき、
油圧モータ1の起動時にピーク圧が発生して、主管路4
Aや油圧モータ1等の油圧機器が振動したり、故障、損
傷したりするのを防止でき、油圧モータ1を円滑に起動
することができる。また、方向切換弁5を中立位置
(イ)から切換位置(ハ)に切換えたときには、クロス
オーバリリーフ弁10によって同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0038】一方、方向切換弁5を切換位置(ロ)から
中立位置(イ)に戻して、油圧モータ1を停止させる場
合には、カウンタバランス弁7が中立位置(イ)に復帰
した後に、クロスオーバリリーフ弁10を前述の場合と
ほぼ同様に作動させることができ、この場合には、油圧
モータ1の慣性回転による主管路4B内の圧力を、副弁
体18の開弁後に主弁体16を開弁させて、低圧側とな
る主管路4A側へと分岐管路8Bを介してリリーフで
き、油圧モータ1に制動力を与えることができると共
に、ピーク圧の発生も防止できる。また、方向切換弁5
を切換位置(ハ)から中立位置(イ)に戻した場合も、
クロスオーバリリーフ弁9を同様に作動させることがで
きる。
【0039】さらに本実施例では、ブレーキ弁6にクロ
スオーバリリーフ弁9,10とは別個に昇圧緩和弁等を
設ける必要がなくなり、ブレーキ弁6全体の構造が複雑
化し大型化するのを防止でき、全体をコンパクトに形成
して小型化を図ることができる。
【0040】なお、前記実施例では、副弁体18の頭部
18Bに第3の絞り油路26を斜めに穿設するものとし
て述べたが、本発明はこれに限らず、例えば主弁体16
に第3の絞り油路を穿設し、副弁体18が主弁体16の
弁座16Aから離座したときにこの絞り油路を介して第
1の圧力室20とばね室12とを連通させるようにして
もよい。
【0041】また、前記実施例では、弁本体11と弁座
部材13とを別体で形成するものとして述べたが、これ
に替えて、弁本体11に弁座部材13を予め一体形成す
るようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、主弁
体に離着座する副弁体をガイド部材に摺動可能に設け、
該副弁体と主弁体との間に第1の圧力室を、副弁体とガ
イド部材との間に第2の圧力室を画成し、これらを第2
の絞り油路を介して連通させると共に、副弁体が主弁体
から離座したときには第1の圧力室内の圧力を第3の絞
り油路を介してばね室に導き、該ばね室と二次側とを弁
本体に穿設した第4の絞り油路を介して連通させるよう
にしたから、油圧回路の一次側圧力が急上昇するときに
副弁体を開弁させて、一定の短時間だけ主弁体を低圧で
開弁でき、ショックをなくしてピーク圧の発生を防止で
きると共に、その後は通常の圧力制御弁と同様に作動さ
せることができ、管路や油圧機器の損傷等を防止でき
る。そして、第4の絞り油路の流路面積を適宜に変える
ことにより、低圧リリーフ時間に影響を与えることなし
に、低圧リリーフ圧力を調整することができる。
【0043】また、ガイド部材内にピストンを設けるこ
とにより、第2の圧力室を拡大させて主弁体の閉弁時期
を適宜に遅らせることができ、前記ピーク圧の発生をよ
り効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す油圧回路図である。
【図2】図1中のクロスオーバリリーフ弁を拡大して示
す縦断面図である。
【図3】一次側圧力と時間との関係を示す特性線図であ
る。
【符号の説明】
1 油圧モータ 2 油圧ポンプ 3 タンク 4A,4B 主管路 5 方向切換弁 6 ブレーキ弁 9,10 クロスオーバリリーフ弁(圧力制御弁) 11 弁本体 11A 主弁体摺動穴 12 ばね室 13 弁座部材 13A 主弁座 15 ガイド部材 16 主弁体 17 圧力設定用ばね 18 副弁体 20 第1の圧力室 21 ピストン 22 第2の圧力室 24 第1の絞り油路 25 第2の絞り油路 26 第3の絞り油路 28 第4の絞り油路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭38−13336(JP,A) 実開 昭62−176564(JP,U) 実開 平4−25078(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 11/00 - 11/22 F16K 17/00 - 17/168

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状体からなり、軸方向中間部に形成さ
    れた主弁体摺動穴を挟んで一側が主弁座となり他側がば
    ね室となった弁本体と、該弁本体の主弁体摺動穴に摺動
    可能に挿嵌された主弁体と、前記弁本体のばね室内に配
    設され、該主弁体を前記主弁座に着座するように付勢す
    る圧力設定用ばねと、前記弁本体のばね室側に設けられ
    た筒状のガイド部材と、前記主弁体に離着座するように
    前記弁本体のばね室側に設けられ、一側が主弁体内に第
    1の圧力室を画成し、他側が該ガイド部材に摺動可能に
    挿嵌されて該第1の圧力室よりも大なる受圧面積を有す
    る第2の圧力室を画成した副弁体と、前記主弁体に作用
    する一次側圧力を第1の圧力室に導くように、該主弁体
    に穿設された第1の絞り油路と、前記第1の圧力室内の
    圧力を第2の圧力室に導くように、前記副弁体に穿設さ
    れた第2の絞り油路と、前記副弁体が主弁体から離座し
    たときに、前記第1の圧力室内の圧力を前記弁本体のば
    ね室に導く第3の絞り油路と、前記弁本体のばね室を二
    次側に連通させるべく、該弁本体に穿設された第4の絞
    り油路とから構成してなる圧力制御弁。
  2. 【請求項2】 前記ガイド部材内には前記副弁体で画成
    された第2の圧力室を拡大させるべく、ピストンを摺動
    可能に設けてなる請求項1に記載の圧力制御弁。
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