JP2555499B2 - 土木・建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

土木・建設機械の油圧駆動装置

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JP2555499B2
JP2555499B2 JP3506369A JP50636991A JP2555499B2 JP 2555499 B2 JP2555499 B2 JP 2555499B2 JP 3506369 A JP3506369 A JP 3506369A JP 50636991 A JP50636991 A JP 50636991A JP 2555499 B2 JP2555499 B2 JP 2555499B2
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東一 平田
裕 尾上
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は油圧ショベル等の土木・建設機械の油圧駆動
装置に係り、特に慣性体の停止動作時に生じる揺戻り現
象を防止する揺戻り防止弁を備えた油圧駆動装置に関す
る。
背景技術 土木・建設機械の代表例である油圧ショベルは複数の
作業部材の1つとして旋回体を有し、その旋回体の油圧
駆動装置は、一般的に、油圧源を構成する油圧ポンプ
と、旋回体を駆動する油圧モータと、油圧ポンプから油
圧モータに供給される圧油の流れを制御する方向切換弁
と、方向切換弁と油圧モータ間を接続し、方向切換弁の
切換えにより選択的に圧油供給管路及び戻り管路として
機能する1対の主管路と、これら主管路を接続する管路
にそれぞれ設けたリリーフ弁とを備えている。また、旋
回体は慣性体であることから、旋回体の停止動作時に油
圧モータの制動を行うことが必要であり、そのために油
圧駆動装置には油圧モータの背圧を利用した制動手段が
組み込まれている。この制動手段は、例えば1対の主管
路に配置されるカウンタバランス弁である。
カウンタバランス弁は、旋回体を駆動している状態か
ら旋回体を停止させるために方向切換弁を中立位置に戻
したときに、主管路からタンクへの圧油の排出を阻止す
るように動作するもので、油圧モータが旋回体の慣性力
により回転を続けようとするとき、このカウンタバラン
ス弁により油圧モータの排出側の主管路からの圧油の排
出が阻止される。これにより、油圧モータのポンプ作用
によって当該主管路の圧力(背圧)が急上昇し、その圧
力の大きさがリリーフ弁のセット圧を越えるとリリーフ
弁は開き、このリリーフ弁と油圧モータと主管路とから
なる閉回路を圧油が循環し、油圧モータの制動が行われ
る。
ところで、このような制動手段を設けた油圧駆動装置
にあっては、慣性体の停止時に上記背圧の作用で慣性体
の揺戻り(反転)現象が発生するという問題がある。
すなわち、上記のように油圧モータの排出側の主管路
の圧力はリリーフ弁のセット圧まで急上昇して油圧モー
タの制動が行われるが、油圧モータが停止するときはリ
リーフ弁は閉じ、主管路の圧力が高圧に保たれた状態と
なる。したがって、油圧モータの出入口ポート間には圧
力差が生じ、この圧力差によって当該油圧モータは反転
し始め、これにより油圧モータの出入口ポート間の圧力
差がなくなるが、油圧モータは旋回体の慣性力によりさ
らに同方向に回転を続ける。これにより、今度は反対側
の主管路の圧力が高圧となって、油圧モータの前後に圧
力差を生じ、再び反転し始める。このように背圧を利用
した制動手段を設けた場合は、旋回体の慣性力により、
この旋回体の停止を意図しているにもかかわらず旋回体
が複数回数揺動する揺戻り現象を生じる。
このような問題を解決するため、特開昭57−25570号
公報には油圧駆動装置の1対の主管路に接続される揺戻
り防止弁が提案されている。この揺戻り防止弁は、ポペ
ットが当接する可動シートと弁ハウジングとの間の容室
を形成し、この容室からの圧油を排出するダンピング用
の小孔を設け、油圧モータの停止直後このダンピング用
の小孔の絞り作用でポペットに対して可動シートの戻り
速度を遅くし、一時的にポペットと可動シートを離して
開弁させ、油圧モータの排出側の主管路に発生した高圧
を他方の主管路に逃がす構成となっている。この揺戻り
防止弁の一時的開弁により排出側主管路の圧力は低下
し、揺戻り防止弁が再び閉じる時点では旋回体の反転に
必要なエネルギは消失し、旋回体の揺戻り現象は生じな
い。
以上のように、特開昭57−25570号公報に記載の揺戻
り防止弁はダンピング用の小孔の絞り作用を利用して開
弁するものであるが、低温環境にあって、しかも油圧シ
ョベルが傾斜地に配置される場合に問題を生じる。すな
わち、油温が低温の時には油の粘度が増加するのでダン
ピング用の小孔の絞り作用が増大し、可動シートの戻り
速度が遅くなり、これにより揺戻り防止弁の開弁状態が
長く続く。したがって、旋回体の停止動作に伴って1対
の主管路のいずれかが高圧になった場合には、揺戻り防
止弁が上述にように開弁状態を比較的長く続けることか
ら、一方の主管路の圧油が反対側の主管路に流れ込み、
旋回モータは意図に反して異常に回転し、結局、旋回体
が過度に回転してしまう事態を生じる。このような過度
の回転は、作業効率の低下を招く他、安全性を低下させ
操作性を著しく阻害する。
本発明の目的は、アクチュエータの停止時に慣性体の
揺戻り現象を防止できると共に、低温環境時で、しかも
傾斜地に土木・建設機械を配置して作業を行うとき、異
常動作を伴うことなくアクチュエータを確実に停止させ
ることのできる土木・建設機械の油圧駆動装置を提供す
ることにある。
発明の開示 この目的を達成するために本発明は、油圧源と、この
油圧源から供給される圧油によって作動し、慣性体を駆
動するアクチュエータと、上記油圧源から上記アクチュ
エータに供給される圧油の流れを制御する方向切換弁
と、前記方向切換弁とアクチュエータ間を接続し、方向
切換弁の作動により選択的に圧油供給側主管路及び圧油
戻り側主管路として機能する1対の主管路と、これら主
管路に接続された揺戻り防止弁手段であって、上記アク
チュエータの停止直後に一時的に開弁して、前記圧油戻
り側主管路から高圧の圧油を流出させ、上記慣性体の揺
戻り現象を防止する揺戻り防止弁手段とを備えた土木・
建設機械の油圧駆動装置において、上記方向切換弁を中
立位置に戻して上記アクチュエータを停止させるとき
に、前記揺戻り防止弁手段を介しての圧油戻り側主管路
からの圧油の流出を選択的に制限する規制手段を設けた
ものである。
以上のように構成した本発明においては、方向切換弁
を中立位置に戻してアクチュエータを停止させようとし
たとき、本来は揺戻り防止弁手段が働いて戻り側主管路
から高圧の圧油が流出するものが、低温環境時で、しか
も傾斜地に土木・建設機械を配置して作業を行う場合
は、上記規制手段が働いて、揺戻り防止弁手段を介して
の戻り側主管路からの圧油の流出が選択的に制限にさ
れ、これにより異常動作を伴うことなくアクチュエータ
を確実に停止させることができる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の一実施例による土木・建設機械の油
圧駆動装置の概略図である。
第2図は第1図に示す揺戻り防止弁の断面図である。
第3図は揺戻り防止弁を備えた従来の油圧駆動装置の
概略図である。
第4図は第1図に示す制御装置で実施される処理手順
を示すフローチャートである。
第5図は本発明の第2の実施例による土木・建設機械
の油圧駆動装置の概略図である。
第6図は第5図に示す制御装置で実施される処理手順
を示すフローチャートである。
第7図は本発明の第3の実施例による土木・建設機械
の油圧駆動装置の概略図である。
第8図は第7図に示す制御装置で実施される処理手順
を示すフローチャートである。
第9図は本発明の第4の実施例による土木・建設機械
の油圧駆動装置の概略図である。
第10図は第9図に示す制御装置で実施される処理手順
を示すフローチャートである。
第11図は第9図に示す実施例の特性を示す図である。
第12図は本発明の第5の実施例による土木・建設機械
の油圧駆動装置の概略図である。
第13図は第12図に示す補助弁の断面図である。
第14図は補助弁に設けられる微小空隙部の変形例を示
す補助弁の断面図である。
第15図は本発明の第6の実施例による土木・建設機械
の油圧駆動装置の概略図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の土木・建設機械の油圧駆動装置の実施
例を図に基づいて説明する。
第1の実施例 まず、本発明の第1の実施例を第1図〜第4図により
説明する。
第1図において、本実施例の油圧駆動装置は油圧ショ
ベルに備えられるものであり、原動機44と、この原動機
44により駆動される油圧源を構成する油圧ポンプ3と、
慣性体である旋回体4Aを駆動するアクチュエータである
油圧モータ4と、油圧ポンプ3から油圧モータ4に供給
される圧油の流れを制御する方向切換弁1と、方向切換
弁1と油圧モータ4間を接続し、方向切換弁1の切換え
により選択的に圧油供給管路及び圧油戻り管路として機
能する主管路5,8と、主管路5,8を接続する管路40、41に
それぞれ設けたリリーフ弁9と、タンク6と、二次ポー
ト35に主管路8に連絡され、一次ポート27を主管路5に
接続される接続管路42に連絡され、旋回体4Aの停止動作
時の揺戻り現象を防止するための揺戻り防止弁12a、お
よび二次ポート35を主管路5に連絡され、一次ポート27
を主管路8に接続される接続管路43に連絡される揺戻り
防止弁12bとを備えている。
方向切換弁1は中立位置で主管路5,6からタンク6へ
の圧油の排出を阻止するクローズドセンタ型の弁であ
り、本実施例ではこの方向切換弁1とリリーフ弁9とで
油圧モータ4の制動手段を構成している。
揺戻り防止弁12a,12bは特開昭57−25570号公報に記載
の構造を有している。即ち、第2図において、ケース13
に装着された弁本体14には、通孔15を穿設した中間仕切
壁16で区分された穴部17,18を設け、穴部17には順次ば
ね19、ポペット20を嵌装してプラグ21でばね19を所定圧
力にセットし、通孔15と穴部18には可動シート22を捜通
し、この可動シート22はケース13との間に介装したばね
23によりポペット20に押し当てると共に、中間仕切壁16
との間に弁本体14とで容室24を形成し、この容室はダン
ピング用小孔25、通路26を経て一次ポート27に連通して
いる。また、ポペット20はプラグ21側に通孔15よりも大
径のシリンダ部28を形成し、これにピストン29を嵌装す
ると共に、ポペット軸線孔30、シート軸線孔31を介して
一次ポート27に連通せしめ、一次ポート27の液圧により
可動シート22に打ち勝つ押付力をポペット20に生じせし
めるようにしている。孔部17のばね室32は通孔33、環状
溝34により二次ポート35に接続し、この二次ポート35は
主管路5又は8に接続し、一次ポート27は主管路8又は
5に接続する。
そして、この第1の実施例は上述の構成に加えて、上
述の接続管路42、43を連通、遮断する弁手段、例えば電
磁切換弁45と、回路を流れる圧油の油温を検出する油温
センサ46と、油温センサ46から出力される信号に応じて
電磁切換弁45を駆動する駆動信号を出力する制御装置47
とを備えている。制御装置47は例えば入力部、出力部、
記憶部、論理判断を行う演算部を有し、その記憶部には
当該油圧ショベルを傾斜地に配置したときに、旋回体4A
の停止時に仮に揺戻り防止弁12a,12bが作動するとした
ら油圧モータ4の逸走、すなわち異常作動を生じると考
えられる油温に相当する比較的低い油温を設定温度とし
て予め記憶させてあり、また演算部は油温センサ46から
出力される信号値が上述の設定温度よりも低いかどうか
判別し、低いと判別したときに上述の電磁切換弁45を遮
断位置に切換えるように指令する手段を内蔵している。
この第1の実施例では、上記した電磁切換弁45と油温
センサ46と制御装置47とにより、方向切換弁1を中立位
置に戻して油圧モータ4を停止させるときに揺戻り防止
弁12a,12bを介して圧油戻りの側主管路5又は8からの
圧油の流出を選択的に制限する規制手段を構成させてあ
る。
次に、慣性体の停止動作に伴う揺戻り現象について説
明する。
第3図は、特開昭57−25570号公報に記載された従来
の揺戻り防止弁を備えた土木・建設機械の油圧駆動装置
を示す。この油圧駆動装置において、慣性体である旋回
体4Aの停止動作時に仮に第3図に示す揺戻り防止弁12a,
12bを設けていないとすると、以下のようにして慣性体
の揺戻り(反転)現象が発生する。なお、この従来の油
圧駆動装置では方向切換弁1にはオープンセンタ型を用
い、油圧モータ4の制動手段としてカウンタバランス弁
2を備えている。
第3図において、方向切換弁1を例えば位置Aに切換
えると、カウンタバランス弁2はスプール左端に作用す
る油圧ポンプ3の液圧で位置Aに切換わり、油圧モータ
4は主管路5で導かれる圧油によって回転し、慣性体で
ある旋回体4Aを一方向に旋回させる。ここで旋回を停止
させるために方向切換弁1を中立位置に戻すとポンプ3
はタンク6と通じ、カウンタバランス弁2は両端の圧力
室がタンク6と連通するので両端のばね7の力により中
立位置に復帰する。一方、油圧モータ4は旋回体4Aの慣
性力によりポンプ作用を行い、主管路5から吸入したタ
ンク側の圧油をタンク側との連通を断たれた主管路8へ
排出する。これにより主管路8の圧力は急上昇し、その
圧力の大きさがリリーフ弁9のセット圧を越えるとリリ
ーフ弁9は開き、このリリーフ弁9と油圧モータ4とを
結ぶ閉回路を圧油が循環し、油圧モータ4の制動が行わ
れる。次いで、リリーフ弁9が閉じ、主管路8の圧力が
高圧に保たれたまま油圧モータ4は停止する。したがっ
て、油圧モータ4の出入口ポート間には圧力差が生じ、
このためこの圧力差によって当該油圧モータ4は反転し
始め、これにより油圧モータ4の前後の圧力差がなくな
るが、旋回体4Aの慣性力によりさらに同方向に回転を続
ける。これにより、今後は主管路5の圧力が高圧となっ
て、油圧モータ4の前後に圧力差を生じ、再び反転し始
める。このように揺戻り防止弁12a,12bを設けていない
とすると、旋回体4Aの慣性力により、この旋回体4Aの停
止を意図しているにもかかわらず旋回体4Aが複数回数揺
動する揺戻り現象を生じる。
なお、以上はカウンタバランス弁2の動作により油圧
モータ4を制動する場合であるが、第1図に示す本実施
例において、クローズドセンタ型の方向切換弁1を中立
位置に戻すことによっても同様に油圧モータ4は制動で
き、同様の揺り戻し現象を生じる。
次に、第2図及び第3図を参照して揺戻り防止弁12a,
12bの動作及び揺戻り防止弁を備えた従来の油圧駆動装
置の問題点を説明する。
第3図に示す油圧駆動装置には上記揺戻り現象を防止
するために揺戻り防止弁12a,12bが設けられている。上
述のように主管路5を介して油圧モータ圧油を供給して
旋回体4Aを一方向に駆動している状態では、一次ポート
27を主管路5に接続する揺戻り防止弁12aは、主管路5
の高圧が可動シート22とポペット20に作用するので、ピ
ストン29はプラグ21に押し当たり、ポペット20はその押
圧力とこれに対抗する可動シート22の押圧力およびばね
19、23とで決まる中間位置で可動シート22と衝合する。
一方、一次ポート27を主管路8に接続する揺戻り弁12b
は、主管路5の高圧が二次ポート35を経てばね室32に作
用するので、ポペット20は左行程端に位置して可動シー
ト22と衝合する。
このような状態から上述のように旋回体4Aを停止させ
ようとして方向切換弁1を中立位置に切換えると、主管
路8の圧力が急上昇して、リリーフ弁9のセット圧を越
えたときリリーフ弁9が開き、リリーフ弁9と油圧モー
タ4とを連絡する閉回路を圧油が循環し、これにより油
圧モータ4に制動力が与えられる。このモータ制動時に
は、一次ポート27を主管路5に接続する揺戻り防止弁12
aは、高圧となる主管路8の圧力が二次ポート35を経て
ばね室32に作用するので、ポペット20は左行程端に位置
して可動シート22と照合しているが、一次ポート27を主
管路8に接続する揺戻り防止弁12bは、高圧となる主管
路8の液圧がポペット20と可動シート22に作用するの
で、ポペット20はばね19,23および可動シート22の押圧
力に抗して可動シート22と衝合したまま右方へ変位す
る。
制動作用が終わりに近づくとやがてリリーフ弁9が閉
じ、次いで油圧モータ4が停止すると、その停止前後に
おいて油圧モータ4およびカウンタバランス弁2のリー
ク、リリーフ弁9の開弁特性等により、主管路8の圧力
がある降圧速度以上で低下するので、揺れ戻り防止弁12
bのポペット20、可動シート22と共にばね19,23の力によ
り左行する。その際、可動シート22は容室24からの排出
油がダンピング用小孔25で絞られるため、この小孔25の
ダンピング作用で可動シート22の移動はポペット20より
遅れる。すなわち、この揺戻り防止弁12bは開弁状態と
なる。これにより、主管路8と主管路5が連通し、主管
路8の高圧が主管路5に逃がされ、可動シート22がポペ
ット20と衝合する時点では旋回体4Aの反転に必要なエネ
ルギは消失して、旋回体4Aの揺戻り現象は生じない。な
お、旋回体4Aの停止動作時に主管路5が高圧となった場
合には、上記と同様にして揺戻り防止弁12aが開状態と
なり、主管路5と主管路8が連通して旋回体Aの揺戻り
現象は生じない。
ところで、上述のようにこの従来技術にあっては慣性
体である旋回体4Aの揺戻り現象を防止するために、旋回
体停止時にダンピング用の小孔25を介して容室24から圧
油を排出させるものであるが、低温環境にあって、しか
も当該油圧ショベルが傾斜地に配置される場合に問題を
生じる。すなわち、油温が低温の時には油の粘度が増加
するので可動シート22の戻り速度が遅くなり、これによ
り主管路8,5の連通状態が長く続く。したがって、旋回
体4Aの停止動作に伴って主管路8,5のいずれかが高圧に
なった場合には、揺戻り防止弁12bあるいは揺戻り弁12a
が上述にように開弁状態を比較的長く続けることから、
主管路8あるいは主管路5の圧油が反対側の主管路に流
れ込み、旋回モータは意図に反して異常に回転し、結
局、旋回体4Aが過度に回転してしまう事態を生じる。こ
のような過度の回転は、作業効率の低下を招く他、操作
性を低下させるなどの問題を生じる。
本実施例によれば、揺戻り防止弁を備えた油圧駆動装
置において、上記問題点は次のようにして解決される。
本実施例にあっては、例えば当該油圧ショベルが傾斜
地に配置されている状態で、油温センサ46から出力され
る信号に応じて制御装置47で第4図に示す処理が行われ
る。すなわち、第4図の手順S1に示すように、その演算
部に、記憶部に予め記憶されている設定温度が読出さ
れ、この演算部で油温センサ46から出力される信号値す
なわち油温が設定温度以下かどうか判別される。この判
別が満足されない場合は、環境温度は例えば常温である
など比較的油温が高い場合であり、手順S2に移って、そ
の出力部から電磁切換弁45をOFF、すなわち第1図に示
す連通状態とする駆動信号を出力する。これにより、電
磁切換弁45は第1図に示す状態に保たれるが、この状態
にあって方向切換弁1が左右位置から中立位置に切換え
られ、旋回体4Aは旋回動作から停止動作に移った際、そ
の旋回体4Aの停止時には前述のようにして揺戻り防止弁
12aあるいは揺戻り防止弁12bが機能して接続管路42ある
いは接続管路43を介して導かれる高圧側の主管路5ある
いは主管路8の圧油が他方の主管路8あるいは主管路5
に流れ、これにより油圧モータ4の前後の圧力差がなく
なって旋回体4Aの揺戻りが防止される。この場合、油温
が比較的高いことからその粘度が低く揺戻り防止弁12a,
12bの前述した第2図に示すダンピング用の小孔25を比
較的短時間に圧油が流れ、可動シート22の戻り移動が比
較的速く、開弁状態となる時間が短いので油圧モータ4
の逸走、すなわち異常動作は生じない。
また、第4図の手順S1における判別が満足された場合
は、寒冷地における作業など環境温度が常温に比べてか
なり低い場合であり、手順S3に移って、その出力部から
第1図に示す電磁切換弁45をON、すなわち第1図の下段
位置に切換える信号を出力する。これにより接続管路4
2,43は遮断された状態となって揺戻り防止弁12a,12bの
機能は停止する。この状態にあって、旋回体4Aは旋回動
作から停止動作に移った際、その旋回体4Aの停止時には
接続管路42あるいは接続管路43を介して圧油の流れは無
く、若干の揺戻り現象を生じる懸念はあるものの油圧モ
ータ4の逸走は確実に防止される。
このように、この第1の実施例では、油圧ショベルが
傾斜地に配置されていて、しかも上述のように環境温度
が低く、油温が設定温度よりも低い場合でも旋回からの
停止時おける油圧モータ4の異常動作を防止でき、した
がってこのような油圧モータ4の異常動作による作業効
率の低下防止の他、優れた安全性を確保して操作性を向
上できる。
なお、上記第1の実施例では、油温センサ46を設けて
あるが、この油温センサ46に代えて、第1図に想像線で
例示するように油温に対応して温度を変化させる原動機
水温を検出する水温センサ48を設け、制御装置47の記憶
部には当該油圧ショベルを傾斜地に配置したときに、旋
回体4Aの停止時に仮に揺戻り防止弁12a,12bが作動する
としたら油圧モータ4の異常動作を生じると考えられる
油温に相当する比較的低い油温に対応する原動機水温を
設定温度として予め記憶させ、演算部が、水温センサ48
から出力される信号値が上記の設定温度よりも低いかど
うか判別し、低いと判別したときに電磁切換弁45を遮断
位置に切換えるよう指令する手段を内蔵する構成にして
もよい。すなわち、規制手段である無効手段を、電磁切
換弁45と水温センサ48と制御装置47とにより構成させる
ようにしてもよい。
このように構成したものも、油温の代わりに原動機水
温を検出するものの、上述した第1の実施例とほぼ同様
の作用効果を奏する。
第2の実施例 本発明の第2の実施例を第5図及び第6図により説明
する。
この第2の実施例は、第5図に示すように方向切換弁
1が中立復帰したかどうか検出する作動検出器49を備え
るとともに、制御装置47の記憶部には、例えば環境温度
が常温であって当該油圧ショベルを傾斜値に配置したと
きに、方向切換弁1を中立復帰させた旋回体4Aの停止時
に、揺戻り防止弁12a,12bが作動して揺戻り動作が抑え
られるに要する時間、すなわち、常温時、方向切換弁1
の中立復帰時から上述の旋回体4Aが停止するまでに要す
ると想定される時間を設定時間として予め記憶させてあ
り、また演算部は作動検出器49から出力される中立検出
信号を入力した時点から時間を計算して経過時間を求
め、その経過時間が上述の設定時間を越えたかどうか判
別し、越えたと判定したときに電磁切換弁45を遮断位置
に切換えるように指令する手段を内蔵している。その他
の構成は前述した第1図に示す第1の実施例と同等であ
る。
この第2の実施例では、電磁切換弁45と作動検出器49
と制御装置47とにより、方向切換弁1を中立位置に戻し
て油圧モータ4を停止させるときに揺戻り防止弁12a,12
bを介しての圧油戻り側主管路5又は8からの圧油の流
出を選択的に制限する規制手段を構成させてある。
このように構成した第2の実施例にあっては、例えば
当該油圧ショベルが傾斜値に配置されている状態で、旋
回からの停止が意図されて方向切換弁1が中立位置に戻
されたものとすると、この方向切換弁1の中立復帰動作
が作動検出器49で検出され、この作動検出器49で検出さ
れた中立検出信号に応じて制御装置47で第6図に示す処
理が行われる。すなわち、第6図の手順S11に示すよう
に、はじめに中立検出信号が入力されているかどうか制
御装置47の演算部で判別される。今、中立検出信号が入
力されているものとすると、この判別が満足され手順S1
2に移る。手順S12では、演算部に、記憶部に予め記憶さ
れている設定時間が読出され、一方、この演算部におい
て上述の中立検出信号が入力された時点からの経過時間
を求める演算が行われ、その経過時間が上述の設定時間
を超えたかどうか判別される。この判別が満足されなけ
れば、旋回体4Aの旋回からの停止が完了に至っていない
と想定される状態にあり、手順S13に移る。この手順S13
では、その出力部から電磁弁45をOFF、すなわち第3図
に示す連通状態とする駆動信号を出力する。これによ
り、電磁切換弁45は第5図に示す状態に保たれ、揺戻り
防止弁12aあるいは揺戻り防止弁12bが機能して接続管路
42、あるいは接続管路43を介して導かれる高圧側の主管
路5あるいは主管路8の圧油が他方の主管路8あるいは
主管路5に流れ、これにより油圧モータ4の前後の圧力
差がなくなり、旋回体4Aの揺戻りが発生しない状態とな
る。
この場合、油温が低くその粘度が高い場合でも、上述
したように揺戻り防止弁12a,12bは開弁状態を保持され
るので接続管路42,43を介して圧油が流れる。
第6図の手順S11の判別が満足されないときは、第5
図に示す方向切換弁1が左右位置に切換えられ、旋回動
作が行われているときであり、接続管路42,43を何ら遮
断する必要がなく、したがって手順S13に移り、電磁切
換弁45がOFFとなって、第5図に示す連通位置をとる。
また、上記の手順S12の判別が満足され、方向切換弁
1が中立復帰したときからの経過時間が設定時間を超え
た場合には、手順S14に移る。この手順S14ではその出力
部から第5図に示す電磁切換弁45をON、すなわち第5図
の下段位置に切換える信号を出力する。これにより接続
管路42,43は遮断され、揺戻り防止弁12a,12bの機能は停
止する。したがって、この状態に至ると接続管路42,43
を介して圧油の流れはなく、仮に、圧油が低くなる低温
環境時であっても油圧モータの逸走、すなわち異常動作
は確実に防止され、前述した第1の実施例と同等の効果
を奏する。
第3の実施例 本発明の第3の実施例を第7図及び第8図により説明
する。
この第3の実施例は、第7図に示すように、制御装置
47に接続され、例えば当該油圧ショベルの本体に設けら
れ、油圧ショベルの傾斜角度を検出する傾斜角センサ50
を設けてあり、制御装置47の記憶部には、当該油圧ショ
ベルが配置されたとき、油温が低い場合油圧モータ4の
異常動作を生じうる程度に傾斜状態となる傾斜地に対応
する傾斜角を設定角度として予め記憶されてあり、また
演算部は傾斜角センサ50から出力される出力値が上述の
設定傾斜角より大きいかどうか判別し、大きいときに電
磁切換弁45を遮断位置に切換えるように指令する手段を
内蔵している。その他の構成は前述した第1の実施例と
例えば同等である。
この第3の実施例では、電磁切換弁45と、傾斜角セン
サ50と、制御装置47とにより、方向切換弁1を中立位置
に戻して油圧モータ4を停止させるときに揺戻り防止弁
12a,12bを介しての圧油戻り側主管路5又は8からの圧
油の流出を選択的に制限する規制手段を構成させてあ
る。
このように構成した第3の実施例にあっては、例えば
当該油圧ショベルが傾斜地に配置されている状態で、傾
斜角センサ50から出力される信号に応じて制御装置47で
第8図に示す処理が行われる。すなわち、第8図の手順
S21に示すように、その演算部に、記憶部に予め記憶さ
れている設定角度が読出され、この演算部で傾斜角セン
サ50から出力される信号値すなわち傾斜角度が設定角度
以上かどうか判別される。この判別が満足されない場合
は、傾斜値の角度は比較的小さい場合であり、手順S22
に移って、その出力部から電磁切換弁45をOFF、すなわ
ち第7図に示す連通状態とする駆動信号を出力する。こ
れにより、第4図に示す手順S2の場合と同様、旋回体4A
が旋回動作から停止動作に移った際、油圧モータ4の前
後の圧力差がなくなって旋回体4Aの揺戻りが防止され
る。
また、手順S21における判別が満足された場合は、傾
斜地の角度が比較的大きい場合であり、手順S23に移っ
て、その出力部から第7図に示す電磁切換弁45をON、す
なわち第7図の下段位置に切換える信号を出力する。こ
れにより接続管路42,43は遮断された状態となって揺戻
り防止弁12a,12bの機能は停止する。したがって、環境
温度が低く、これに伴って油温が低く、油圧モータ4の
逸走を生じうる場合でも、このような逸走すなわち異常
動作を生じることがなく、前述の第1、第2の実施例と
同様に作業効率の低下防止の他、作業の安全性を確保
し、操作性を向上できる。
第4の実施例 本発明の第4の実施例を第9図及び第10図により説明
する。
この第4の実施例では、方向切換弁1を中立位置に戻
して油圧モータ4を停止させるときに揺戻り防止弁12a,
12bを介しての圧油戻り側主管路5又は8からの圧油の
流出を選択的に制限する規制手段を、電磁切換弁45と、
方向切換弁1が中立復帰したかどうか検出する作動検出
器49と、回路を流れる圧油の油温を検出する油温センサ
46と、制御装置47とによって構成してある。
この第4の実施例では、制御装置47は、第10図の手順
S31,32,35で示すように、油温センサ46から出力される
信号値が設定温度よりも低いときには基本的に電磁切換
弁45をONにするように駆動信号を出力する。そして、こ
のように油温が低い場合で、方向切換弁1が第9図の左
右位置に切換えられて旋回動作が行われている状態から
中立位置に戻され、これを作動検出器49が検出して制御
装置47に中立検出信号が入力されたとき、手順S33から
手順S34に進み、一旦、制御装置47から電磁切換弁45をO
FFにする駆動信号を出力する。これにより電磁切換弁45
を第9図に示す連通位置に切換えて主管路5,8間を連通
させ、揺戻り防止弁12a,12bが機能して油圧モータ4の
揺戻り現象を抑制する。その後、方向切換弁1の中立復
帰からの経過時間が設定時間を越えたときに、手順S33
から手順S35に移り、制御装置47から電磁切換弁45をON
にする駆動信号を出力する。これにより揺戻り防止弁12
a,12bの機能は無効にされ、油圧モータ4の逸走、すな
わち異常動作を防止する。
なお、油温が設定温度より高い状態にあっては、中立
検出信号が出力されているかどうかにかかわりなく、手
順S31から手順S34に進み、制御装置47から電磁切換弁45
をOFFにする駆動信号を出力する。これにより、電磁切
換弁45は第9図に示す連通位置に保たれ、接続管路42,4
3か連通して揺戻り防止弁12a,12bが機能し、旋回からの
停止時に旋回体4Aの揺戻りを防止する。このとき、油温
は設定温度よりも高いので前述したようにその粘度が低
く、したがって油圧モータ4の異常動作を生じない。
上記の動作における油温及び中立検出信号と、駆動信
号との関係を第11図に示す。すなわち、油温が設定温度
以下のときには駆動信号は基本的にONであり、中立検出
信号がONに変化した直後の設定時間の間のみ駆動信号は
OFFとなり、揺戻り防止弁12a,12bが1対の主管路5,8間
を連通させることが可能となる。
なお、上記の制御では、方向切換弁1が左右切換位
置、すなわち旋回動作をおこなわせている状態(中立検
出信号OFF状態)から中立復帰し(中立検出信号ON状
態)、その中立復帰した時点から設定時間の間、駆動信
号をOFFにするようにしてあるが、この他に例えば第11
図の2点鎖線で示す駆動信号のように、方向切換弁1が
左右切換位置(中立検出信号OFF状態)に切換えられた
時点から駆動信号をOFFにし、方向切換弁1の中立復帰
後、設定時間に至った時点で駆動信号をONにするように
特性を変更することもできる。この場合、方向切換弁1
が左右位置に切換えられている間は油温が設定温度より
も低いときでも電磁切換弁45が第9図の連通位置に保た
れ、接続管路42,43は連通状態となるが、この間は油圧
モータ4が旋回体4Aを作動させるために駆動状態にあ
り、したがって揺戻り防止弁12a,12bが開弁状態とな
り、主管路5,8間は接続されず、動作上何ら支障を生じ
ることがない。
このように構成した第4の実施例では、油温センサ46
と作動検出器49の双方の信号に応じて電磁切換弁45を断
接し、低温環境で、傾斜地に当該油圧ショベルが設置さ
れていても、上述のように揺戻り防止と油圧モータ4の
異常動作を実現でき、第1の実施例と同等の効果を奏す
る。
なお、この第4の実施例における油温センサ46に代え
て原動機水温を検出する水温センサ48を設け、この水温
センサ48から出力される信号と作動検出器49から出力さ
れる信号の双方に応じて電磁切換弁45の駆動を制御する
ように構成してもよく、このように構成したものも、第
4の実施例とほぼ同様の作用効果を奏する。
第5の実施例 本発明の第5の実施例を第12図及び第13図により説明
する。
第12図に示す第5の実施例は、主管路8と揺戻り防止
弁12aとを接続する管路58に配置した補助弁51aと、主管
路5と揺戻り防止弁12bとを接続する管路59に配置した
補助弁51bとを備え、他に第1の実施例と同様の接続管
路42,43、方向切換弁1、油圧ポンプ3、油圧モータ
4、タンク6、リリーフ弁9、原動機44等を備えてい
る。上述した補助弁51a,51bは同等に構成してあり、例
えば第13図に示すように、揺戻り防止弁12a,12bの二次
ポートに接続される側に形成される第1の開口52と、主
管路8(5)に接続される側に形成される第2の開口53
とを有するケーシング本体54と、このケーシング本体54
内に移動可能に設けられるピストン55と、第1の開口52
から第2の開口53に向かう圧油の流れを選択的に阻止す
る微小空隙部、例えばピストン55に貫通して設けた小孔
56と、ピストン55を第1の開口52方向に付与するばね57
とを備えている。
上記した補助弁51a,51bは、方向切換弁1を中立位置
に戻して油圧モータ4を停止させるときに揺戻り防止弁
12a,12bを介しての圧油戻り側主管路5又は8からの圧
油の流出を選択的に制限する規制手段を構成している。
このように構成した第5の実施例にあっては、例えば
当該油圧ショベルが傾斜値に配置されている状態で、環
境温度が例えば常温であるなど比較的回路を流れる圧油
の油温が高い場合には、旋回体4Aが旋回動作から停止動
作に移った際、圧油の粘度が低いことから補助弁51aあ
るいは補助弁51bにおける圧油の流れは、第1の開口5
2、ピストン55の小孔56、第2の開口53を経て主管路8
あるいは主管路5に流れ、したがって、これらの補助弁
51a,51bは単に通路を形成することになり、揺戻り防止
弁12a,あるいは揺戻り防止弁12bが作動し、旋回体4Aの
揺戻りが防止される。
一方、同様の配置条件で環境温度が低い場合、旋回体
4Aが旋回動作から停止動作に移った際、圧油の粘度が増
加することにより、補助弁51a,51bを通過しようとする
圧油の流れはピストン55の小孔56によって規制され、ピ
ストン55はばね57の力に抗して第1の開口53方向に移動
し、ケーシング本体54の内壁面に当接し、この内壁面で
動きを阻止される。ここで、圧油は粘度の大きさに応じ
て小孔56を通る量を制限されて少量だけ主管路8あるい
は主管路5に流入するが、その流入を阻止される。した
がって、ピストン55の移動の間に旋回体4Aの揺戻りが抑
えられるとともに、圧油の粘度に応じて揺戻り防止弁12
a,12bを介しての主管路5又は8からの圧油の流出が制
限され、あるいは無効にされ、これにより油圧モータ4
の逸走すなわち異常動作が阻止される。
このように構成した第5の実施例であっても、上記し
たように当該油圧ショベルが傾斜地に配置され、しかも
低温環境時における油圧モータ4の異常動作を阻止で
き、第1の実施例と同様の効果を奏する。
なお、上記第5の実施例ではピストン55に小孔56を設
けてあるが、この小孔56に代え、第14図に示すように、
ピストン55とケーシング本体54の内壁間に隙間56Aを形
成するように構成してもよく、このように構成したもの
も、第5の実施例と同様の効果を奏する。
第6の実施例 本発明の第6の実施例を第15図により説明する。
第15図に示す第6の実施例は、オペレータの操作によ
り電気信号を電磁切換弁45に出力し、電磁切換弁45をO
N、すなわち第15図の下段位置に切換える指令器60を備
えている。電磁切換弁45と指令器60は、方向切換弁1を
中立位置に戻して油圧モータ4を停止させるときに揺戻
り防止弁12a,12bを介しての圧油戻り側主管路5又は8
からの圧油の流出を選択的に制限する規制手段を構成し
ている。
このように構成した第6の実施例にあっては、油圧シ
ョベルが傾斜地に配置されていて、しかも環境温度が低
い場合には、オペレータは指令器60を操作して電磁切換
弁45をONに切換える。これにより、旋回からの停止時お
ける油圧モータ4の異常動作を防止でき、したがってこ
のような油圧モータ4の異常動作による作業効率の低下
を防止し、かつ安全性を確保して操作性を向上できる。
産業上の利用可能性 本発明によれば、戻り防止弁手段を備えた土木・建設
機械の油圧駆動装置において、低温環境時で、しかも傾
斜地に土木・建設機械を配置して作業を行うとき、規制
手段が揺戻り防止弁手段を介しての圧油の流出を選択的
に制限することから、異常動作を伴うことなくアクチュ
エータを確実に停止させることのでき、それ故、作業効
率の低下を防止しかつ安全性を確保して操作性を向上で
きる。

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧源と、この油圧源から供給される圧油
    によって作動し、慣性体を駆動するアクチュエータと、
    上記油圧源から上記アクチュエータに供給される圧油の
    流れを制御する方向切換弁と、前記方向切換弁とアクチ
    ュエータ間を接続し、方向切換弁の作動により選択的に
    圧油供給側主管路及び圧油戻り側主管路として機能する
    1対の主管路と、これら主管路に接続された揺戻り防止
    弁手段であって、上記アクチュエータの停止直後に一時
    的に開弁して、前記圧油戻り側主管路から高圧の圧油を
    流出させ、上記慣性体の揺戻り現象を防止する揺戻り防
    止弁手段とを備えた土木・建設機械の油圧駆動装置にお
    いて、 上記方向切換弁を中立位置に戻して上記アクチュエータ
    を停止させるときに、前記揺戻り防止弁手段を介して圧
    油戻り側主管路からの圧油の流出を選択的に制限する規
    制手段を設けたことを特徴とする土木・建設機械の油圧
    駆動装置。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項記載の土木・建設機械の
    油圧駆動装置において、前記規制手段が、前記1対の主
    管路と前記揺戻り防止手段との連通を制限する弁手段を
    含むことを特徴とする土木・建設機械の油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項記載の土木・建設機械の
    油圧駆動装置において、前記規制手段が、前記1対の主
    管路と前記揺戻り防止手段とを接続する回路を連通、遮
    断可能な電磁切換弁と、前記電磁切換弁に電気信号を送
    り、その動作を制御する指令手段とを有することを特徴
    とする土木・建設機械の油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】請求の範囲第3項記載の土木・建設機械の
    油圧駆動装置において、前記指令手段が、前記アクチュ
    エータに供給される圧油の温度を検出する油温センサ
    と、この油温センサから出力される信号値が予め記憶し
    た設定温度よりも低いかどうかを判別し、低いと判別し
    たときに前記電磁切換弁を遮断位置に切換える駆動信号
    を出力する制御手段とを備えることを特徴とする土木・
    建設機械の油圧駆動装置。
  5. 【請求項5】前記油圧原を駆動する原動機を更に備えた
    請求の範囲第3項記載の土木・建設機械の油圧駆動装置
    において、前記指令手段が、前記原動機の冷却水の温度
    を検出する水温センサと、この水温センサから出力され
    る信号値が予め記憶した設定温度よりも低いかどうかを
    判別し、低いと判別したときに前記電磁切換弁を遮断位
    置に切換える駆動信号を出力する制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする土木・建設機械の油圧駆動装置。
  6. 【請求項6】請求の範囲第3項記載の土木・建設機械の
    油圧駆動装置において、前記指令手段が、前記方向切換
    弁が中立位置に復帰したかどうかを検出する作動検出手
    段と、この作動検出手段から出力される信号に基づいて
    方向切換弁の中立位置復帰後の経過時間が予め記憶した
    設定時間を越えたかどうかを判別し、越えたと判別した
    ときに前記電磁切換弁を遮断位置に切換える駆動信号を
    出力する制御手段とを備えることを特徴とする土木・建
    設機械の油圧駆動装置。
  7. 【請求項7】請求の範囲第3項記載の土木・建設機械の
    油圧駆動装置において、前記指令手段が、当該油圧駆動
    装置が備えられる土木・建設機械の傾斜角度を検出する
    傾斜角センサと、この傾斜角センサから出力される信号
    値が予め記憶した設定角度よりも大きいかどうかを判別
    し、大きいと判別したときに前記電磁切換弁を遮断位置
    に切換える駆動信号を出力する制御手段とを備えること
    を特徴とする土木・建設機械の油圧駆動装置。
  8. 【請求項8】請求の範囲第3項記載の土木・建設機械の
    油圧駆動装置において、前記指令手段が、オペレータに
    より操作され、前記電磁切換弁を遮断位置に切換える電
    気信号を発生する指令器を含むことを特徴とする土木・
    建設機械の油圧駆動装置。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1項記載の土木・建設機械の
    油圧駆動装置において、前記規制手段が、前記揺戻り防
    止弁手段と前記圧油供給側主管路とを接続する管路に配
    置され、圧油の粘度に応じて所定量以上の圧油の通過を
    制限する補助弁手段を含むことを特徴とする土木・建設
    機械の油圧駆動装置。
  10. 【請求項10】請求の範囲第9項記載の土木・建設機械
    の油圧駆動装置において、前記補助弁手段が、前記揺戻
    り防止手段に接続される第1のポート及び前記圧油供給
    側主管路に接続される第2のポートを有するケーシング
    本体と、このケーシング本体内に移動可能に配置された
    ピストンと、前記第1のポートから第2のポートに向か
    う圧油の流れを制限して前記ピストンを第2のポートに
    向けて付勢する微小空隙部と、前記ピストンを前記第1
    のポートに向けて付勢するばねとを備えることを特徴と
    する土木・建設機械の油圧駆動装置。
  11. 【請求項11】請求の範囲第10項記載の土木・建設機械
    の油圧駆動装置において、前記微小空隙部が前記ピスト
    ンを貫通して形成された小孔であることを特徴とする土
    木・建設機械の油圧駆動装置。
  12. 【請求項12】請求の範囲第10項記載の土木・建設機械
    の油圧駆動装置において、前記微小空隙部が前記ピスト
    ンの外周部と前記ケーシング本体の内周壁との間に形成
    された隙間であることを特徴とする土木・建設機械の油
    圧駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101623488B1 (ko) * 2012-03-30 2016-05-23 스미토모 겐키 가부시키가이샤 선회제어장치
CN109826839A (zh) * 2019-03-29 2019-05-31 潍柴动力股份有限公司 一种回转马达用防反转阀及工程机械

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