JP3117036B2 - 流体ブレーキ装置 - Google Patents

流体ブレーキ装置

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JP3117036B2
JP3117036B2 JP04114315A JP11431592A JP3117036B2 JP 3117036 B2 JP3117036 B2 JP 3117036B2 JP 04114315 A JP04114315 A JP 04114315A JP 11431592 A JP11431592 A JP 11431592A JP 3117036 B2 JP3117036 B2 JP 3117036B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体モータがポンプ作
用を行なう際、流体モータから吐出された高圧流体の流
れを制限して、その流体モータにブレーキを作用させる
流体ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】実開昭60−38901号公報に示す流
体ブレーキ装置が知られている。つまり、図1に示すよ
うに流体モータ1と操作弁2とを接続する第1・第2主
回路3,4にチェック弁5とカウンタバランス弁6を設
け、操作弁2を中立位置Nとして流体モータ1を停止す
る時にカウンタバランス弁6を遮断位置として流体モー
タ1が吐出する高圧流体の流れを制限して流体モータ1
にブレーキを作用させると共に、第1・第2主回路3,
4における流体モータ1とカウンタバランス弁6との間
の部分3a,4aを両方向作動の安全弁7を備えた短絡
路8で接続し、前記流体モータ1がポンプ作用している
際に流体モータ1が吐出した高圧流体を安全弁7より低
圧側の主回路に流出して高圧側の主回路が異常高圧とな
らないようにする。
【0003】このような流体ブレーキ装置であると、安
全弁7のリリーフ圧力を低圧とすれば、流体モータ1が
ポンプ作用している時の高圧側の主回路の圧力を低くで
きるので流体モータ1の停止時のショックを低減できる
が、その反面、安全弁7のリリーフ圧力が低圧であると
流体モータ1を駆動する時の圧力が低く加速性が悪くな
り、駆動力も弱い。
【0004】このために、前述した従来の流体ブレーキ
装置においては、流体モータ1を駆動する時にはカウン
タバランス弁6の連通位置Aから安全弁7に高圧側の主
回路の高圧流体をカウンタバランス弁6、管路9を経て
作用させ、流体モータ1を駆動する時には安全弁7を閉
の状態にして加速性を良くし駆動力が出るようにしてい
る。流体モータ1を停止する時にはカウンタバランス弁
6が遮断位置Bとなるから、管路9をカウンタバランス
弁6の通路10を経て操作弁2の中立位置よりタンク1
1に接続して安全弁7のリリーフ圧力を低くしている。
12は油圧ポンプである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる流体ブレーキ装
置は、操作弁2をレバー13で中立位置Cとした時には
リリーフ弁7のリリーフ圧力が低く、第1・第2圧油供
給位置D、Eとした時にはリリーフ弁7は閉の状態にな
るので、操作弁2を第1圧油供給位置Dとして流体モー
タ1を正転し前進走行している状態でレバー13によっ
て操作弁2を第2圧油供給位置Eとして流体モータ1を
逆転し後進走行する際に安全弁7のリリーフ圧力は閉の
状態のままである。他方、前述の操作をした時に正転し
ている流体ブレーキ1は停止してから逆転するので、流
体ブレーキ1が停止する時のショックが大となるし、停
止時に安全弁7が閉の状態のために高いピーク圧が発生
する。
【0006】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした流体ブレーキ装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】流体モータ1と操作弁2
とを第1・第2主回路3,4で連通し、その第1・第2
主回路3,4にチェック弁5とカウンタバランス弁6を
設けると共に、前記第1・第2主回路3,4におけるチ
ェック弁5より流体モータ1側の部分3a,4aを、安
全弁7を備えた短絡路8で連通し、前記安全弁7を受圧
部に作用する圧力でリリーフ圧力が高圧となる構成と
し、この受圧部を第1・第2主路3,4とカウンタバラ
ンス弁6の左右側受圧部6a,6bを接続する第1、第
2切換用パイロット回路161 ,162 における絞り1
7の後流側に接続して成る流体ブレーキ装置。
【0008】
【作 用】カウンタバランス弁6が左右の連通位置A
間で移動している時には第1または第2切換用パイロッ
ト回路161 または162 に高圧油が流れて左または右
側受圧部6aまたは6bの圧力が高圧油の圧力よりも絞
り17の圧力損失だけ低下して安全弁7のリリーフ圧力
が低圧セット圧力となり、カウンタバランス弁6が連通
位置Aで停止すると第1または第2切換用パイロット回
路161 または162の流れが止まり、絞17の圧力損
失がなくなるために左または右側受圧部6aまたは6b
の圧力が高圧油の圧力となって安全弁7のリリーフ圧力
が高圧セット圧力となるから、操作弁2を第1圧油供給
位置から中立位置で停止せずに第2圧油供給位置として
流体モータ1を正転から逆転する時に流体モータ1の停
止時のショックを低減できるし、ブレーキ時のリリーフ
圧力に高いピーク圧が発生することがない。また、操作
弁2を中立位置で停止する場合には、第1・第2切換用
パイロット回路161 ,162 はタンク圧となり、安全
弁はリリーフ圧力が低圧セット圧力となりショックを低
減できるし、ブレーキ時のリリーフ圧力に高いピーク圧
が発生することがない。
【0009】
【実 施 例】本発明の実施例を図2を参照して説明す
る。なお従来と同一部材は符号を同一とする。第1・第
2主回路3,4における流体モータ1とチェック弁5と
の間の部分3a,4aを第1・第2安全弁71 ,72
備えた第1・第2短絡路81 ,82 で接続しており、第
1・第2安全弁71 ,72 は第1・第2受圧部141
142に圧力が供給するとリリーフ圧力が高圧となる構
成であって、その第1・第2受圧部141 ,142 は第
1・第2パイロット回路151 ,152 でカウンタバラ
ンス弁6を切換える第1・第2切換用パイロット回路1
1 ,162 の絞り17の後流側に接続してある。
【0010】次に作動を説明する。主安全弁18のリリ
ーフセット圧(高圧側の圧力)をP1 、第1・第2安全
弁71 ,72 の高圧セット圧をP2 、低圧セット圧をP
3 、第1・第2安全弁71,72 のセット圧を低圧P3
から高圧P2 に切換えるのに必要な圧力P4 、低圧側の
圧力をP5 、ばね19によるカウンタバランス弁6の切
換圧力を△PV 、カウンタバランス弁6の左右側受圧部
6a,6bに作用する圧力CA はカウンタバランス弁6
が移動中にはCA =P1 −△PA =P5 +△PB +△P
V となる。但し、△PA は左側の絞り17前後の圧力
差、△PB は右側の絞り17前後の圧力差。ここで、前
述の圧力P4 はP4 >CA となるように第1・第2安全
弁71 ,72 の第1・第2受圧部141 ,142 の受圧
面積を設定してある。
【0011】すなわち、カウンタバランス弁6の左右側
受圧部6a,6bに作用する圧力でカウンタバランス弁
6が左右の連通位置Aとの間を移動している時には絞り
17による圧力損失△PA 、△PB だけ圧力CA が高圧
側圧力P1 よりも低くなり、この時には第1・第2安全
弁71 ,72 のリリーフ圧力は低圧セット圧力P3 とな
り、カウンタバランス弁6が左右の連通位置Aで停止し
た時には絞り17による圧力損失△PA ,△PB がゼロ
となって前記圧力CA =P1 となって第1安全弁71
リリーフ開始圧力は高圧セット圧力P2 となり、第2安
全弁72 のリリーフ圧はリリーフ弁パイロット室圧力が
5 となるため低圧セット圧力P3 となる。操作弁2を
中立位置で停止した場合にはモータ出入口圧力はタンク
圧力となり、カウンタバランス弁6は遮断位置Bで停止
し安全弁71 ,72 のパイロット圧力はタンク圧となり
4 以下の圧力で安全弁71 ,72 のセット圧力はとも
に低圧セット圧力P3 となる。
【0012】レバー13により操作弁2を第1圧油供給
位置Dとして第1主回路3に高圧油を供給して液体モー
タ1を正転している状態では、カウンタバランス弁6が
左側の連通位置Aとなり、第2主回路4の低圧油がカウ
ンタバランス弁6よりタンク11に流出する。この時に
は第1安全弁71 の第1受圧部141 に高圧油の圧力P
1 が供給されてリリーフ開始圧力は高圧セット圧力P2
となっている。この状態でレバー13を操作して操作弁
2を中立位置Cで停止せずに第2圧油供給位置Eとし第
2主回路4に高圧油を供給して液体モータ1を逆転する
時には、カウンタバランス弁6の右側受圧部6bに第2
主回路4の高圧油が作用してカウンタバランス弁6は左
側の連通位置Aから遮断位置B、右側の連通位置Aに順
次移動するが、このカウンタバランス弁6の移動によっ
て第2切換用パイロット回路162 に高圧油が流れて絞
り17による圧力損失△PB が発生し、カウンタバラン
ス弁6の右側受圧部6bに作用する圧力CA はP1 −△
B となって第2安全弁72 のリリーフ開始圧力は低圧
セット圧力P3 となる。したがって、カウンタバランス
弁6が異動している間安全弁の圧力は低圧セットとなっ
ているので流体モータ1が正転から逆転する時のショッ
クを低減できる。そして、カウンタバランス弁6が右側
の連通位置Aで停止すると第1切換用パイロット回路1
2 の流れが止まり絞り17による圧力損失△PB がな
くなってカウンタバランス弁6の右側受圧部6bに作用
する圧力CA =P1 となり、第2安全弁72 のリリーフ
開始圧力は高圧セット圧力P2 となって流体モータ1の
加速性と駆動力を向上できる。以上の圧力変化及びカウ
ンタバランス弁の動きを示すと図3に示すようになり、
具体構造は図4、図5に示すようになる。以上の実施例
では2つの安全弁を用いたが、両方向作動の安全弁を1
つ用いても良い。この場合には図6に示すようになる。
【0013】
【発明の効果】カウンタバランス弁6が連通位置Aで移
動している時には第1・第2切換用パイロット回路16
1 ,162 に高圧油が流れて左右側受圧部6a,6bの
圧力が高圧油の圧力よりも絞り17の圧力損失だけ低下
して安全弁7のリリーフ開始圧力が低圧セット圧力とな
り、カウンタバランス弁6が停止すると第1・第2切換
用パイロット回路161 ,162 の流れが止まり絞り部
の圧力損失がなくなる左右側受圧部6a,6bの圧力が
高圧油の圧力となって安全弁7のリリーフ開始圧力が高
圧セット圧力となる。したがって、操作弁2を第1圧油
供給位置から中立位置で停止せずに第2圧油供給位置と
して流体モータ1を正転から逆転する時に流体モータ1
の停止時のショックを低減できるし、ブレーキ時のリリ
ーフ圧力に高いピーク圧が発生することがないため、モ
ータの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明図である。
【図2】本発明の実施例を示す線図的構成説明図であ
る。
【図3】カウンタバランス弁の動きと圧力変化を示す図
表である。
【図4】具体構造を示す断面図である。
【図5】安全弁の詳細断面図である。
【図6】第2実施例を示す線図的構成説明図である。
【符号の説明】
1…流体モータ、2…操作弁、3…第1主回路、4…第
2主回路、5…チェック弁、6…カウンタバランス弁、
6a…左側受圧部、6b…右側受圧部、71 …第1安全
弁、72 …第2安全弁、81 …第1短絡路、82 …第2
短絡路、141…第1受圧部、142 …第2受圧部、1
1 …第1パイロット回路、152 …第2パイロット回
路、16…切換用第1パイロット回路、162 …切換用
第2パイロット回路、17…絞り。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体モータ1と操作弁2とを第1・第2
    主回路3,4で連通し、その第1・第2主回路3,4に
    チェック弁5とカウンタバランス弁6を設けると共に、
    前記第1・第2主回路3,4におけるチェック弁5より
    流体モータ1側の部分3a,4aを、安全弁7を備えた
    短絡路8で連通し、 前記安全弁7を受圧部に作用する圧力でリリーフ開始圧
    力が高圧となる構成とし、この受圧部を第1・第2主路
    3,4とカウンタバランス弁6の左右側受圧部6a,6
    bを接続する第1、第2切換用パイロット回路161
    162 における絞り17の後流側に接続して成る流体ブ
    レーキ装置。
  2. 【請求項2】 第1・第2主回路3,4におけるチェッ
    ク弁5より流体モータ1側の部分3a,4aを第1・第
    2安全弁71 ,72 を備えた第1・第2短絡路81 ,8
    2 で接続し、この第1・第2安全弁71 ,72 の第1第
    2受圧部141 ,142 を第1・第2切換用パイロット
    回路161 ,162 における絞り17の後流側にそれぞ
    れ接続して成る請求項1記載の流体ブレーキ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100516558C (zh) * 2006-06-23 2009-07-22 卢永松 回转制动阀

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100516558C (zh) * 2006-06-23 2009-07-22 卢永松 回转制动阀

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