JPH10220184A - セグメントの接合構造 - Google Patents

セグメントの接合構造

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JPH10220184A
JPH10220184A JP9020793A JP2079397A JPH10220184A JP H10220184 A JPH10220184 A JP H10220184A JP 9020793 A JP9020793 A JP 9020793A JP 2079397 A JP2079397 A JP 2079397A JP H10220184 A JPH10220184 A JP H10220184A
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JP
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segment
rod
segments
peripheral surface
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JP9020793A
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English (en)
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Hiroki Someya
洋樹 染谷
Susumu Okayama
奨 岡山
Akihiko Nakano
明彦 仲野
Kenta Matsubara
健太 松原
Toshio Kobayashi
俊夫 小林
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Obayashi Corp
Kobayashi Industry Co Ltd
Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
Original Assignee
Obayashi Corp
Kobayashi Industry Co Ltd
Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Publication date
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Priority to KR1019990704247A priority patent/KR20000053268A/ko
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合棒を有するセグメントと、接合具を有す
るセグメントとの接合構造において、偏心挿入に対応さ
せつつ、接合具の小型化を図る。 【解決手段】 一方側のセグメント51に取り付けられ
るとともに、この一方側のセグメント51の接合面53
から他方側のセグメント71の方向へ突出する接合棒5
5と、他方側のセグメント71に取り付けられ、接合棒
55と嵌合する接合具75とによって接合されており、
接合棒55は、接合面53と平行な方向に移動可能なよ
うに取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル壁体を構
成するセグメントの接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トンネル壁体を構成する場合、セグメン
トの接合構造としては、セグメントの接合面の近傍に、
セグメントの接合面同士を当接させた際に互いに連通す
る孔部を有する継手を埋め込んでおき、これら継手の孔
部同士が連通するように、セグメントの接合面を当接さ
れた状態において孔部へボルトを連通させ、このボルト
へナットを締結させて接合させる構造が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造では、構築現場において、継ぎ手の接合面に形成され
た孔部へボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結
させるという極めて煩雑な作業を要するという問題点が
あった。しかも、上記構造では、継ぎ手の孔部を正確に
連通させてセグメントを設置しなければならなかった。
【0004】そこで、図11乃至図12に示すセグメン
トの接合構造Aが提案された。このセグメントの接合構
造Aは、一方側のセグメント1aには、このセグメント
の接合面3a内に埋め込まれて、インサートナット5に
螺着して用いられる接合棒7が形成されている。
【0005】一方、他方側のセグメント1bの接合面3
b内には、接合具11が備えられている。この接合具1
1には、図中に示されているY方向と逆の方向に向けて
先細り状のスリーブ15と、互いの中心部に接合棒7の
挿入固定孔Hを形成して環状に配置されると共に、外周
面をスリーブ15の内周面に触れさせて、スリーブ15
の長手方向に移動自在にスリーブ15内に挿入された複
数の楔材17と、挿入固定孔Hが縮径するように楔材1
7をスリーブ15の小径の先端側に付勢する付勢部材と
して、バネ収容部(ウレタンケース)21中に収納され
たウレタンバネ23とが備えられている。ここで、符号
25は楔材17とウレタンバネ23とを仕切る底板であ
る。
【0006】この接合構造Aの作用を説明すると、セグ
メント1a、1b同士の接合に際して、一方側のセグメ
ント1aをY方向へ移動させて、接合棒7を接合具11
のスリーブ15に押し込むと、楔体17がウレタンバネ
23を圧縮してスリーブ15の底側(図視するY方向)
へ後退し、挿入固定孔Hを拡径させて挿入固定孔Hへの
接合棒7の挿入を自由にする。そして、挿入固定孔Hに
接合棒7が挿入され終わると、楔材17がウレタンバネ
23の作用によりスリーブ15の先端側(Y方向と逆の
方向)に押し動かされて縮径し、接合棒7をくわえて固
定する。
【0007】楔材17は、接合棒7の引き抜き移動に対
して縮径し、その固定力を増すので、接合棒7を楔材1
7から引き抜くことができず、従ってセグメント1a、
1b同士が一体に接合されることになる。この、図11
に示した例においては、セグメント1a、1b同士を接
合するに際して、接合棒7の軸心と接合具11の軸心と
が一致した状態で接合動作に入っており、いわば、理想
的な接合動作といえる。しかしながら、実際にセグメン
ト同士を接合する際には、必ずしも接合棒7と接合具1
1の軸心が一致した状態で接合されるとは限らない。む
しろ、図12に示すように、両者の軸心が、図に示すよ
うに例えばX方向にずれて接合動作に入る、いわゆる偏
心挿入となる場合が多い。
【0008】従って、実際のセグメントの接合工程にお
いては、このような偏心挿入となる場合においても、セ
グメント1a、1b同士を接合可能とする構造が望まれ
ている。上記接合構造Aにおいては、ウレタンバネ23
の厚さを厚くとることにより、楔材17の後退量を大き
くすることができるため、偏心挿入される場合において
も、接合棒7と接合具11との嵌合によるセグメント1
a、1b同士の接合が可能となるという、いわゆる調心
作用を有する。すなわち、接合具11の軸心に対して接
合棒7の軸心がX方向に偏心して挿入された場合におい
て、接合棒7は、このX方向に楔材17を強く押圧し、
X方向側に取り付けられている楔材17をY方向へ大き
く後退させる。そして、このY方向に、ウレタンバネ2
3をより強く圧縮することになる。
【0009】これに対して、接合棒7は、X方向と反対
方向への反力を受けるため、結局、X方向と、X方向と
反対の方向との力のバランスがとれるように、すなわ
ち、接合棒7と接合具11の軸心が一致するように力が
働き、最終的な接合構造が形成される。このような調心
作用は、ウレタンバネ23の厚みを厚くして、接合棒7
を挿入した際の、楔材17のY方向への移動量を大きく
すればするほど大きくなる。
【0010】しかしながら、上記のように、ウレタンバ
ネ23の厚みを厚くすると、それにつれて、ウレタンケ
ース21の大きさも大きくなり、接合構造の大型化・コ
スト増を招くことになる。一方、ウレタンバネ23の厚
みを薄くしていくと、前述のように、接合具11に接合
棒7を挿入した場合の、接合具11中の楔材17の後退
量が小さくなり、これに従って接合棒7が挿入可能とさ
れる偏心量が小さくなってしまう(調心作用が小さくな
る)という問題点が生じる。
【0011】本発明の接合構造は、上記事情に鑑みてな
されたもので、上記ウレタンバネを薄くしたり、薄い皿
バネ等を用いて、上記ウレタンケース21を薄くした場
合でも、十分な調心作用を有するセグメント同士の接合
構造を提供することを目的としている。さらに本発明の
他の目的は、上記目的と関連して、接合棒側にも十分な
調心作用をもたせることにより、上記ウレタンケース等
を薄くして、接合具の小型化を図ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のセグメントの接合構造においては、以下に
述べるような手段を講じた。すなわち、請求項1記載の
セグメントの接合構造においては、セグメント同士を、
互いの接合面を合わせた状態で接合するセグメントの接
合構造であって、該セグメントの接合構造は、前記セグ
メントのうち、一方側のセグメントに取り付けられると
ともに、該一方側のセグメントの接合面から他方側のセ
グメントの方向へ突出する接合棒と、前記他方側のセグ
メントに取り付けられ、前記接合棒と嵌合する接合具と
によって接合されてなり、前記接合棒は、前記一方側の
セグメントの接合面と平行な方向に移動可能とされてい
ることを特徴とする。
【0013】このセグメントの接合構造においては、前
記接合棒が前記接合面上において、該接合面と平行な方
向に移動可能に取り付けられており、前記一方側のセグ
メントと前記他方側のセグメントとを接合させる際に、
前記接合棒の軸心と前記接合筒の軸心とがずれて挿入さ
れる、いわゆる偏心挿入に対応して、両者の軸心を合わ
せるようにする。
【0014】請求項2記載のセグメントの接合構造にお
いては、請求項1記載のセグメントの接合構造であっ
て、前記接合具は、その内周面が、前記接合棒との嵌合
方向前方に向かって次第に拡径されたテーパ形状に形成
されたスリーブと、該スリーブ内に、互いの中心部に前
記接合棒の挿入固定孔を形成して環状に配置されるとと
もに、その外周面を前記スリーブの内周面に触れさせて
該スリーブの長手方向に移動自在に装入された複数の楔
材と、該楔材を前記接合棒との嵌合方向後方側へ付勢す
る付勢部材とを具備してなることを特徴とする。
【0015】このセグメントの接合構造によれば、先
ず、一方側のセグメントと他方側のセグメントとの接合
に際して、前記接合棒を前記接合具の前記スリーブに設
けられた前記挿入固定孔内へ押し込むと、前記楔材が前
記付勢部材を圧縮して後退し、前記楔材の挿入固定孔を
内周側から拡径させ、接合棒の挿入を可能とする。そし
て、一方側のセグメントに設けられた接合棒を、他方側
のセグメントに設けられた接合具に嵌合させ、それぞれ
のセグメントの接合面を当接させると、前記付勢部材に
よって、前記接合棒の嵌合方向後方側へ付勢されている
前記楔材の外周面が、前記スリーブの内周面と当接する
ことにより中心方向へ押圧される。そして、中心方向へ
の押圧力によって前記楔材が縮径し、挿入固定孔内の接
合棒の外周面に密着する。
【0016】また、この状態において、例えばそれぞれ
のセグメントに、互いに離間する方向の力が作用する
と、前記楔材が前記接合棒の嵌合方向後方側へ引き込ま
れることにより、前記楔材の外周面と前記スリーブの内
周面とがさらに大きな力で当接する。そして、前記挿入
固定孔内における、前記楔材の中心方向へ作用する押圧
力が増大し、楔材が前記接合棒へさらに大きな力で当接
する。
【0017】このようなセグメントの接合構造におい
て、前記接合棒が前記楔材の前記挿入固定孔内へ偏心挿
入されると、前記楔材は、前記接合棒が前記楔材に当接
する力の強さに応じて、その力を吸収するように前記付
勢部材を圧縮して後退する。そして、前記付勢部材によ
って、前記接合棒の嵌合方向後方側へ付勢されている前
記楔材の外周面が、前記スリーブの内周面と当接するこ
とにより、中心方向へ接合棒を押圧し、接合棒と接合具
との軸心を一致させるように働く。一方、前記一方側の
セグメントにおいては、前記接合棒が、前記接合面上に
おいて、その接合面と平行な方向に移動可能な状態で取
り付けられている。従って、前記一方側のセグメントと
前記他方側のセグメントとを、前記接合棒と前記接合具
とを嵌合させるように接合させる際に、前記接合棒側に
おいても、前記接合棒が前記楔材に当接する力の強さに
応じて、その力を吸収するように移動する。
【0018】請求項3記載のセグメントの接合構造にお
いては、請求項1又は2に記載されたセグメントの接合
構造であって、前記一方側のセグメント内には、その接
合面と平行に支持板が埋設固定されると共に、該支持板
の後面側に収納空間が形成され、前記支持板には、前記
接合面前方に開口する開口部が形成され、前記接合棒
は、その基端部が前記開口部を通して前記収納空間内に
挿入配置されると共に、該基端部に前記支持板に係合す
る頭部を有し、該接合棒の前記接合面前方への抜出を不
可能とし、かつ、前記接合面と平行な方向に移動可能と
されていることを特徴とする。
【0019】このセグメントの接合構造においては、前
記接合棒が、前記一方側のセグメントの前記接合面から
抜け出し不可能とされ、かつ、該接合面内において、こ
の接合面と平行な方向に移動可能とされているため、接
合に際して、前記楔材により、前記接合棒に力が加わる
と、その力が加えられた方向に前記接合棒が移動し、偏
心挿入に対応する。
【0020】請求項4記載のセグメントの接合構造にお
いては、請求項1から3までのいずれかに記載されたセ
グメントの接合構造であって、前記接合棒の外周面と前
記接合具の入り口の内周面との間には、前記接合具内を
シールドするためのシールド部材が配置されていること
を特徴とする。
【0021】このセグメントの接合構造においては、セ
グメント同士を接合した際に、前記シールド部材により
前記接合具の入り口がシールドされるため、接合具内へ
の水等の侵入が阻止される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
について、図1乃至図5を参照にして説明する。図1乃
至図3は、一方側のセグメント51を示す図である。こ
の一方側のセグメント51内には、その接合面53から
突出する接合棒55が取り付けられている。この接合棒
55の先端部55aは、その先端方向に向けて漸次縮径
するテーパ形状とされている。
【0023】一方、このセグメント51内には、その接
合面53と平行に支持板57が埋設されており、この支
持板57は、アンカー58によりセグメント51に固定
された固定具59により固定されている。そして、この
支持板57の後面側には、収納ケース61がセグメント
51内に埋設されて、収納空間63を形成している。さ
らに、この支持板57には、接合面53の前方に開口す
る開口部65が形成されている。上記収納空間63内に
は、接合棒55の基端部55bが開口部65を通して挿
入配置されている。そしてこの基端部55bには、前記
支持板57に係合する頭部67が形成されている。この
頭部67は、基端部55bにナット70を装着して形成
したものであり、この頭部67は、開口部65よりも大
径に形成されている。
【0024】一方、上記収納空間63を形成する収納ケ
ース61は、図2及び図3に示すようにその内周の径が
縮径されている窪み61aを有しており、この窪み61
aと、ナット70の辺部70aとの間の隙間は約2mm
である。ナット70の角部70bと収納ケース61の内
壁との間にも隙間があり、その距離は、前記隙間とほぼ
等しくなるように設定されている。これに対してナット
70と、支持板57及び収納ケース61との間には、ほ
とんど隙間がない。
【0025】このような構成とされた一端側のセグメン
ト51においては、接合棒55の頭部67は、開口部6
5よりも大径に形成されているため、接合棒55の接合
面53前方への抜け出しが不可能となっている。一方、
この頭部67は、収納ケース61との間に前述の隙間を
有しており、そのため、この頭部67は、この収納空間
63内において、前記隙間に対応するある一定の距離範
囲内で、接合面53と平行な方向(図におけるX方向又
はX方向と反対の方向)に移動可能である。従って、前
記開口部65から突出した接合棒55自体も、セグメン
ト51の接合面53内において、この接合面53と平行
な方向に移動できる。
【0026】この一方側のセグメント51と接合する、
他方側のセグメント71の構造は、図4に示されている
ように、図11に示した従来のセグメントの接合構造に
おける、他方側のセグメントの構造とほぼ同じである。
すなわち、他方側のセグメント71は、その接合面73
内に形成された接合具75を有している。
【0027】そして、この接合具75は、先細り状のス
リーブ77と、互いの中心部に接合棒55の挿入固定孔
Hを形成して環状に配置されるとともに、外周面をスリ
ーブ77の内周面に触れさせて、スリーブ77の長手方
向に移動自在に、このスリーブ77内に固定されている
複数の楔材81と、挿入固定孔Hが縮径するように楔材
81をスリーブ77の小径の先端側に付勢するようにし
て、スリーブ77の大径の根端部に設けられたバネ収容
部(ウレタンケース)85内に収納されている付勢部材
(ウレタンバネ)87とを備えている。ここで、符号9
1は楔材81と付勢部材87とを仕切る底板である。但
し、付勢部材87の厚みは、従来のものと比較して薄く
なっており、ウレタンケース85も小型化されている。
【0028】次に、上記の接合棒55と接合具75とを
有するセグメント同士の接合動作について図4乃至図5
を参照にして説明する。図4に示すように、この一方側
のセグメント51と他方側のセグメント71とを接合す
る場合には、接合棒55が接合具75のスリーブ77に
設けられた挿入固定孔H内へ押し込まれ、スリーブ77
に取り付けられた楔材81が、付勢部材(ウレタンバ
ネ)87を圧縮して後退させる。そして、楔材81の挿
入固定孔Hを内周側から拡径させ、接合棒の挿入を可能
とする。ここで、この接合構造Bにおいては、接合棒5
5の先端部55aが、テーパ形状となっているため、接
合棒55が接合具75内に挿入される際に、スムーズに
楔材81の挿入固定孔Hを拡径させて、接合棒55の進
入を容易にする。
【0029】そして、一方側のセグメント51に設けら
れた接合棒55を、他方側のセグメント71に設けられ
た接合具75に嵌合させ、それぞれのセグメント51及
び71の接合面53及び73を当接させると、ウレタン
バネ87によって、接合棒55の嵌合方向後方側へ付勢
されている楔材81の外周面が、スリーブ77の内周面
と当接することにより中心方向へ押圧される。そして、
中心方向への押圧力によって、楔材81が縮径し、挿入
固定孔H内の接合棒55の外周面に密着する。
【0030】また、この状態において、例えばそれぞれ
のセグメント51、71に、互いに離間する方向の力が
作用すると、楔材81が接合棒55の嵌合方向後方側へ
引き込まれることにより、楔材81の外周面とスリーブ
77の内周面とがさらに大きな力で当接し、挿入固定孔
H内における、楔材81の中心方向へ作用する押圧力が
増大し、楔材81が接合棒55へさらに大きな力で当接
する。このような、接合棒55と接合具75との軸心が
一致している状態における接合動作においては、接合棒
55は、楔材81によりX方向又はX方向と反対の方向
のいずれの方向にも偏らずに均等に押圧されるため、そ
の頭部67は、収納空間63内においてほぼ中央に位置
し、接合棒55の挿入に際して移動しない。
【0031】一方、図5に示すように、接合棒55の軸
心が、接合具75の軸心に対してX方向と反対の方向に
ずれて楔材81の挿入固定孔H内へ偏心挿入された場合
には、他方側のセグメント71中のスリーブ77に取り
付けられた楔材81が、接合棒55に当接する力の強さ
に応じて、その力を吸収するように付勢部材(ウレタン
バネ)87を圧縮して後退する。そして、この付勢部材
(ウレタンバネ)87によって接合棒55の嵌合方向後
方側へ付勢されている楔材81の外周面が、スリーブ7
7の内周面と当接することにより、スリーブ81の軸心
方向へ接合棒55を押圧し、接合棒55と接合具75と
の軸心を一致させるように働く。ここで、ウレタンバネ
87の厚さを厚くすればするほど、楔材81の後退量を
大きくすることができるため、接合棒55の挿入時の偏
心量が大きい場合にも対応可能となる。これと同時に、
一方側のセグメント51においては、上記偏心挿入の際
に、楔材81がX方向に接合棒55を押圧するため、収
納空間63内で頭部67がX方向に移動し、それにつれ
て接合棒55自体もX方向に移動する。
【0032】このように、上記セグメントの接合構造B
においては、接合具75側及び接合棒55側の両方にお
いて、偏心挿入に対応することが可能となり、接合棒5
5の挿入時において、従来の接合具のみにより偏心挿入
に対応していた構成と比較して、より大きな偏心量に対
応可能となる。従って、セグメント同士を容易かつ確実
に接合することができる。さらに、この接合構造Bにお
いては、ウレタンバネ87を薄くしても、その分を接合
棒55側で対応することができるため、結果としてウレ
タンバネ87の厚みを薄くすることができ、接合具75
の小型化を図ることが可能となる。
【0033】尚、本実施の形態においては、バネ収容部
85内に、ウレタンバネ87を収容したが、本発明のセ
グメントの接合構造においては、付勢部材としては、ウ
レタンバネに限られるものではない。付勢部材として
は、ウレタンバネの代わりに他のバネやゴム等の他の弾
性体を用いても同様の効果を発揮することは言うまでも
ない。
【0034】例えば図6に、その一例として皿バネ10
1を収納した例を示す。この例においても、上記第1の
実施の形態における接合構造の場合と同様の作用があ
る。すなわち、付勢部材87の厚みを薄くすることによ
る調心作用の減少分を、接合棒側が移動可能とされるこ
とにより対応している。従って、厚みの薄い皿バネ10
1を付勢部材87として用いても、セグメント同士の偏
心挿入に対応可能になるという、第1の実施の形態にお
いて示したセグメントの接合構造の場合と同様の効果を
発揮する。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態に関し
て、図7乃至図8を参照して説明する。本実施の形態に
おけるセグメントの接合構造Cが、第1の実施の形態に
おいて示したセグメントの接合構造Bと異なるところ
は、一方側のセグメント51の接合55の側方の接合面
53内に、シールド部材(Oリング)111が設けられ
ている点である。
【0036】このようなセグメントの接合構造Cにおい
ては、一方側のセグメント51と他方側のセグメント7
1とを接合した際に、このシールド部材111が、セグ
メントの接合面53、73同士により押圧される。そし
て、図8に示すように、接合具75内のスリーブ77の
入り口の内周面と接合棒55の外周面との間が、このシ
ールド部材111によりシールドされ、接合具75内へ
の滲出水等の侵入を阻止する。従って、例えば、セグメ
ントが設置されているトンネル内において水漏れがあっ
ても、接合具75内には水が侵入せず、内部の腐食が起
こりににくくなるという効果がある。尚、図8に示した
ように、接合棒55と固定具59との間に隙間がある場
合には、シールド部材111はこの隙間をもシールドす
るので、収納ケース61内への水の侵入をも阻止する役
割がある。
【0037】次に、本発明のセグメントの接合構造の第
3の実施の形態について、図9乃至図10を参照にして
説明する。この第3の実施の形態におけるセグメントの
接合構造Dが、第2の実施の形態に示したセグメントの
接合構造Cと異なる点は、接合棒55の先端部55a
が、図に示すように断面ノコ刃状になっている点であ
る。さらに、楔材81の外周面側には、底板91と一体
化された金属板91aが配置されている点も異なってい
る。
【0038】このように、接合棒55の先端部55aが
断面ノコ刃状になっているため、セグメント同士が接合
された後に、両者を離間させて引き抜こうとする方向の
力は働いても、この断面ノコ刃状の接合棒55の先端部
55aの外周面が、楔体81の内周面に食い込むように
して摩擦力が高まるため、両者は容易には離間せず、セ
グメント同士の接合をより強固にする。又、接合棒55
の先端部55aの外周面が、断面ノコ刃状に形成されて
いても、楔材81の内周面が金属板91aにより補強さ
れているため、楔材81の強度は確保され、さらにその
内周面が保護される。もちろん、皿バネ101の厚みを
薄くしても、十分な調心作用を備えている点に関して
は、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態におい
て述べた効果と同様の効果を発揮するのは言うまでもな
い。
【0039】尚、本実施の形態においては、接合棒55
の先端部55aを断面ノコ刃状に形成したが、これと同
時に、楔体81或いは金属板91aの内周面を、このノ
コ刃と噛合するように形成することにより、セグメント
同士の接合力をより強固なものにすることも可能とな
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセグメン
トの接合構造においては、下記の効果を得ることができ
る。すなわち、請求項1記載のセグメントの接合構造に
おいては、一方側のセグメントに取り付けられた接合棒
が、セグメントの接合面と平行な方向に移動可能に固定
されているため、この接合棒と嵌合する接合具が設けら
れた他方側のセグメントと接合する際に、接合棒側で、
偏心挿入に対応する調心作用があり、セグメント同士の
接合が容易かつ確実になる。
【0041】請求項2記載のセグメントの接合構造にお
いては、他方側のセグメントに設けられた接合具による
調心作用と、上記一方側のセグメントに設けられた接合
棒による調心作用との相乗作用により、セグメント同士
の接合が、一層容易かつ確実になる。さらに、接合棒側
にも調心作用があるため、接合具の付勢部材の厚さを薄
くしても、従来と同様の調心作用が発揮される。従っ
て、この付勢部材の厚さを薄くすることによる、接合具
の小型化及び製造コストの低減が可能となる。
【0042】請求項3記載のセグメントの接合構造にお
いては、接合棒の頭部がセグメントに埋設固定された支
持板の開口部に係合しているため、接合棒の抜け出しが
不可能とされており、さらに、接合棒が一方側のセグメ
ントの接合面に平行な方向に移動可能になっている。従
って、接合棒がセグメントに固定されるとともに、この
接合棒には調心作用があり、その結果として接合具に設
けられた付勢部材の厚さを薄くすることも可能となる。
【0043】請求項4記載のセグメントの接合構造にお
いては、その接合時に接合具内をシールドするシールド
部材が配置されているため、その内部に水等が侵入を阻
止する、いわゆる止水効果がある。従って、これら部材
の腐食等を防止し、セグメントの耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態として示した、接
合棒を備えた一方側のセグメントの接合棒付近の概略を
示す縦断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態として示した、接
合棒を備えた一方側のセグメントの接合棒付近の横断面
図であり、図1のF−F線視断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態として示した、接
合棒を備えた一方側のセグメントの接合棒付近の側断面
図であり、図2のJ−J線視断面図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態として示した、接
合棒を備えた一方側のセグメントと接合具を備えた他方
側のセグメントとの接合の様子を示す縦断面図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態として示した、接
合棒を備えた一方側のセグメントと接合具を備えた他方
側のセグメントとが偏心挿入される際の接合の様子を示
す縦断面図である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態として示した、接
合棒を備えた一方側のセグメントと、不部材として皿バ
ネを用いた接合具を備えた他方側のセグメントとが偏心
挿入される際の接合の様子を示す縦断面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態として示した、シ
ールド部材を用いたセグメントの接合の様子を示す縦断
面図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態として示した、シ
ールド部材を用いたセグメントの接合構造を示す縦断面
図である。
【図9】 本発明の第3の実施の形態として示した、先
端がノコ刃状の接合棒を用いたセグメントの接合の様子
を示す縦断面図である。
【図10】 本発明の第3の実施の形態として示した、
先端がノコ刃状の接合棒を用いたセグメントの接合構造
を示す縦断面図である。
【図11】 従来のセグメントの接合の様子を示す縦断
面図である。
【図12】 従来の、接合棒が偏心挿入された場合のセ
グメントの接合の様子を示す縦断面図である。
【符号の説明】
B、C、D…セグメントの接合構造 H…挿入固定孔 51…一方側のセグメント 53…一方側のセグメントの接合面 55…接合棒 55a…先端部 55b…基端部 61…収納ケース 63…収納空間 67…頭部 71…他方側のセグメント 73…他方側のセグメントの接合面 75…接合具 77…スリーブ 81…楔材 85…バネ収容部(ウレタンケース) 87…付勢部材(ウレタンバネ) 111…シールド部材(Oリング)
フロントページの続き (72)発明者 岡山 奨 東京都千代田区有楽町1丁目12番1号 石 川島建材工業株式会社内 (72)発明者 仲野 明彦 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 (72)発明者 松原 健太 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 (72)発明者 小林 俊夫 静岡県富士宮市星山1040番地の4 小林工 業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セグメント同士を、互いの接合面を合わ
    せた状態で接合するセグメントの接合構造であって、 該セグメントの接合構造は、前記セグメントのうち、一
    方側のセグメントに取り付けられるとともに、該一方側
    のセグメントの接合面から他方側のセグメントの方向へ
    突出する接合棒と、 前記他方側のセグメントに取り付けられ、前記接合棒と
    嵌合する接合具とによって接合されてなり、 前記接合棒は、前記一方側のセグメントの接合面と平行
    な方向に移動可能とされていることを特徴とするセグメ
    ントの接合構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセグメントの接合構造で
    あって、 前記接合具は、その内周面が、前記接合棒との嵌合方向
    前方に向かって次第に拡径されたテーパ形状に形成され
    たスリーブと、 該スリーブ内に、互いの中心部に前記接合棒の挿入固定
    孔を形成して環状に配置されるとともに、その外周面を
    前記スリーブの内周面に触れさせて該スリーブの長手方
    向に移動自在に装入された複数の楔材と、 該楔材を前記接合棒との嵌合方向後方側へ付勢する付勢
    部材とを具備してなることを特徴とするセグメントの接
    合構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載されたセグメント
    の接合構造であって、 前記一方側のセグメント内には、その接合面と平行に支
    持板が埋設固定されると共に、該支持板の後面側に収納
    空間が形成され、 前記支持板には、前記接合面前方に開口する開口部が形
    成され、 前記接合棒は、その基端部が前記開口部を通して前記収
    納空間内に挿入配置されると共に、該基端部に前記支持
    板に係合する頭部を有し、該接合棒の前記接合面前方へ
    の抜出を不可能とし、かつ、前記接合面と平行な方向に
    移動可能とされていることを特徴とするセグメントの接
    合構造。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載さ
    れたセグメントの接合構造であって、 前記接合棒の外周面と前記接合具の入り口の内周面との
    間には、前記接合具内をシールドするためのシールド部
    材が配置されていることを特徴とするセグメントの接合
    構造。
JP9020793A 1995-11-02 1997-02-03 セグメントの接合構造 Pending JPH10220184A (ja)

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