JP3530659B2 - 連結装置 - Google Patents

連結装置

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JP3530659B2
JP3530659B2 JP32271895A JP32271895A JP3530659B2 JP 3530659 B2 JP3530659 B2 JP 3530659B2 JP 32271895 A JP32271895 A JP 32271895A JP 32271895 A JP32271895 A JP 32271895A JP 3530659 B2 JP3530659 B2 JP 3530659B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1被連結部材に
オス部材を設け、第2被連結部材に前記オス部材が入込
み可能なメス部材を設けて、前記オス部材を前記メス部
材に挿入することにより、前記第1被連結部材および前
記第2被連結部材を互いに連結自在に構成し、前記オス
部材を略筒形状に形成すると共に、前記オス部材が前記
メス部材に挿入されるに伴って、前記オス部材の先端部
が拡径される拡径機構を設け、拡径された前記オス部材
の外面と当接して、前記オス部材が前記メス部材から抜
け出るのを阻止する抜止部を前記メス部材に設けてある
連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の連結装置は、例えば、トンネル
を形成するシールドセグメントどうしを連結するのに用
いられ、その一例として特開平7−34785に開示さ
れるものがあった。即ち、図5に示すごとく、当該連結
装置はトンネルを形成するシールドセグメントどうしを
連結するものであって、一方のセグメント31にオス部
材32を設けると共に、当該オス部材32の先端部にコ
ーン部材33を挿入しておき、既に設置されている他方
のセグメント34に設けられたメス部材35に、このオ
ス部材32を挿入させることで両セグメント31,34
を連結するものである。前記オス部材32および前記コ
ーン部材33が前記メス部材35に所定深さ挿入される
と、前記コーン部材33が前記メス部材35の底面36
に当接し、さらに、前記オス部材32を挿入すると、前
記オス部材32の先端部が前記コーン部材33の表面に
沿って拡径される。この結果、前記オス部材32の先端
部が、前記メス部材35の内面37に拘束されて抜止め
固定されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の連
結装置によれば、連結作業を完了した後の連結強度が不
十分であるという問題があった。即ち、前記従来技術に
おいて、前記オス部材32に引抜き方向の力が作用した
際に、前記オス部材32と前記コーン部材33との嵌合
状態が解除されるおそれがある。その場合、前記オス部
材32は前記メス部材35の内周壁によって再び縮径さ
れてしまい、前記オス部材32が前記メス部材35から
抜出す事態が生じる。
【0004】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、連結後に作用する引抜き力に対して十分な
連結強度を有する連結装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(構成1)この目的を達成するための本発明の特徴構成
は、請求項1に記載したごとく、拡径機構の一部を構成
する芯部材が、オス部材の先端部、あるいは、メス部材
の内部の何れか一方に設けられており、前記オス部材と
前記メス部材とが係合した状態で、前記オス部材が芯部
材を一体移動可能な状態に把持する把持機構を備えた点
にある。 (作用・効果)本構成によれば、前記第1被連結部材と
前記第2被連結部材とを連結した後において、前記オス
部材と前記メス部材とが略一体化するから、前記オス部
材の縮径変形を有効に阻止する。つまり、両者を離間さ
せる方向の引張力が作用し、前記オス部材が前記メス部
材から抜け出ようとする際に、前記オス部材の外周面は
前記メス部材の内周面によって縮径されようとする。し
かし、オス部材の内部には前記芯部材が内嵌保持されて
おり、しかも、前記芯部材は、位置ずれしないように前
記オス部材によって把持されているから、前記オス部材
の縮径を有効に阻止する。この結果、前記連結装置の連
結強度が格段に向上する。
【0006】(構成2)本発明の連結装置においては、
請求項2に記載したごとく、挿入に伴って拡径された前
記オス部材の先端部を再び縮径させるべく、前記メス部
材の奥部であって、抜止部と連続した位置に縮径作用面
を形成することにより前記把持機構を構成することがで
きる。 (作用・効果)本構成によれば、前記メス部材内周面の
傾斜方向を変更するだけの簡単な構成でありながら、前
記オス部材による前記芯部材の把持を確実なものにでき
る。
【0007】(構成3)さらに、本発明の連結装置に係
る把持機構を構成するに、請求項3に記載したごとく、
前記オス部材の先端部を、当該先端部の縮径を容易にす
べく薄肉形状に構成することができる。 (作用・効果)本構成によれば、前記オス部材の先端部
が変形容易であるから、前記オス部材先端部を大きく縮
径変形することができる。つまり、前記縮径作用面を比
較的急角度に形成しても、前記オス部材の先端部は容易
に縮径変形可能であるから、前記芯部材の把持が確実と
なる。そして、縮径変形に要する力が微小であれば、前
記第1被連結部材と前記第2被連結部材とを連結させる
際の押圧力が損なわれることがない。故に、前記オス部
材と前記メス部材との挿入程度が甘くなることがなく、
前記第1被連結部材と前記第2被連結部材との結合がよ
り強固になる。
【0008】(構成4)本発明の連結装置は、請求項4
に記載したごとく、前記オス部材を、前記第1被連結部
材に形成した囲繞部の内部に引退した状態で取付け、前
記メス部材を、前記囲繞部の内部空間に挿入自在な凸状
に形成すると共に、前記芯部材を前記メス部材の内部に
設けて構成することもできる。 (作用・効果)本構成の連結装置によれば、前記オス部
材が囲繞部によって保護されるから、第1被連結部材を
誤って他物に接触させたとしてもオス部材が変形する機
会は少なくなる。よって、当該連結装置を装着した被連
結部材の搬入性・取扱性が向上する。しかも、通常は前
記オス部材側に設けられている前記芯部材は、前記メス
部材側に設けてあるから、前記オス部材の突出長さを、
前記メス部材と係合するために必要な最小長さに設定す
ることができる。この結果、前記囲繞部の深さ寸法、お
よび、前記メス部材の突出長さを短く設定できる。そし
て、前記オス部材の内部に嵌入した前記芯部材は、前記
メス部材から離脱し、前記オス部材と一体に移動する。
よって、前記オス部材に引抜き方向に力が作用した場合
でも、前記芯部材が前記オス部材の縮径を有効に防止す
るから、前記連結装置の連結強度が向上する。一方、メ
ス部材は凸状に形成されているものの、拡径変形機能を
有するものではなく、部材自身のサイズもオス部材に比
べて大きいから他物との接触による変形は生じにくい。
また、前記メス部材を突出形成すると、前記第1被連結
部材と前記第2被連結部材との間に剪断力が作用した際
に、当該剪断力に対する強度を向上させることができ
る。つまり、前記メス部材の断面積は、通常、前記オス
部材の断面積に比べて大きいから、負担し得る剪断力も
大きくなるからである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。本発明の連結装置は、例えば、トンネ
ル等を構築する際に用いられるダクタイルセグメントや
スチールセグメント、あるいは、コンクリートセグメン
ト(これらを総称して「セグメント」という)をトンネ
ル軸芯方向およびトンネル周方向に多数連結する場合な
どに用いる。
【0010】(概 要)本発明の連結装置を、図1から
図4に示す。当該連結装置は、図1に示すごとく、既に
設置されている第1被連結部材Aである第1セグメント
1の一側面に設けたオス部材3と、新たに接続する第2
被連結部材Bである第2セグメント2の他側面に設けた
メス部材4とで構成される。前記第1セグメント1と前
記第2セグメント2とを連結する際には、両者を押し付
けて前記オス部材3を前記メス部材4の内部に挿入さ
せ、前記オス部材3の先端部に設けた拡径可能部5を、
前記メス部材4側に設けた芯部材20で拡径することに
より、前記メス部材4と係合させる。これらオス部材3
と、メス部材4、芯部材20とで拡径機構が構成され
る。図2に示すごとく、本発明の連結装置においては、
前記オス部材3を取り囲む状態の囲繞部Cを前記第1セ
グメント1に形成し、一方、前記囲繞部Cに挿入自在で
あって、その内部に前記オス部材3を挿入させることが
可能なメス部材4を前記第2セグメント2に設けてい
る。即ち、前記オス部材3を前記囲繞部Cで取囲む構成
にして、前記オス部材3を有効に保護し、前記第1セグ
メント1等の運搬性・作業性を向上させている。
【0011】(オス部材)前記オス部材3の詳細を以下
に説明する。本実施の形態においては、図2、図3に示
すごとく、前記第1セグメント1に第1凹部6を形成
し、当該第1凹部6の周壁をもって前記囲繞部Cを構成
する。前記オス部材3は、前記第1凹部6の最奥部から
突出するように設け、前記第1凹部6の深さを、前記オ
ス部材3の突出長さよりも深く形成してある。これによ
り、前記オス部材3の先端が前記第1凹部6内に引退す
るから、前記オス部材3の保護が確実となる。本構成に
よれば、前記第1セグメントの連結面7を突出部材のな
い平滑面にできる。よって、トンネルを掘削する際に、
当該連結面7をシールドマシンのジャッキ反力受部とし
て使用する場合にも何ら支障がない。
【0012】前記オス部材3の全体形状は略円筒状を呈
する。その一端は、前記メス部材4に挿入して拡径され
る拡径可能部5をなし、他端は、前記第1セグメント1
に取付けるためのオス側胴部8をなす。前記オス側胴部
8の外面にはオス側ネジ部9が形成してある。一方、前
記第1凹部の底部10にはオス側取付穴11を形成して
あり、前記オス側胴部8を前記オス側取付穴11に挿入
させた後、オス側ナット部材12を前記オス側ネジ部9
に螺着して、前記オス部材3を前記第1セグメント1に
取付ける。前記オス側胴部8と前記拡径可能部5との境
界位置には、前記オス部材3の長手方向に垂直な面であ
って、前記オス側胴部8の方向を向くオス側段部13が
形成されている。前記オス側取付穴11への前記オス側
胴部8の挿入は、前記オス側段部13が、前記第1凹部
の底部10の表面に当接するまで行う。これにより、前
記底部10の表面からの前記オス部材3の突出長さが決
まる。本実施形態においては、前記オス部材3は、前記
第1セグメント1に対して相対移動不可能な状態に取付
けられる。尚、前記オス部材3を前記第1セグメント1
に取付けるには、この他に、嵌入、溶接など種々の方式
を用いることができる。
【0013】前記拡径可能部5には、図2に示すごと
く、前記オス部材3の長手方向に沿った複数条のスリッ
ト14を形成し、前記オス部材3をその周方向に分割し
た状態に形成してある。そして、前記拡径可能部5の基
端部には、前記拡径可能部5の拡径を更に容易にするた
めの薄肉部5Aを形成してある。これらの構成により、
前記拡径可能部5の拡径が容易となる。図2に示すごと
く、前記オス部材3の外形は、何れの部位の外径も略等
しい略円筒形状である。この構成によれば、前記メス部
材4への挿入が比較的容易であり、かつ、挿入後、前記
オス部材3を、後述する前記メス部材4の内面と当接さ
せるべく前記拡径可能部5の外面が略円錐状になるまで
拡径させる際の角度を比較的小さくできる。前記オス部
材3の先端部外面には、前記メス部材4への挿入を容易
にすべく、先細状のオス部材先端傾斜面15を形成して
ある。また、当該オス部材先端傾斜面15を形成するこ
とにより、後述するごとく、前記オス部材3の先端部を
縮径し易くするための薄肉部5Cが形成される。尚、図
示は省略するが、当該先端部の縮径を容易にする目的の
ためには、前記薄肉部5Cの代わりにスリットを多数設
ける構成であってもよい。
【0014】(メス部材)次に、前記メス部材4の詳細
を以下に説明する。前記メス部材4は、図2に示すごと
く底部16を有する略筒状であり、前記第2セグメント
2に対して当該第2セグメントの連結面17より突出し
た状態に、メス側ネジ部18を用いて取付けられてい
る。この場合、前記第2セグメント2に形成された第2
凹部19に設けると、前記第1セグメント1と前記第2
セグメント2との間に作用する剪断力の許容範囲を高め
るために都合がよい。つまり、前記メス部材4のうち最
大外径を有する部分で前記剪断力に対抗するから、従来
の前記オス部材3のみによって対抗する構造に比べて、
より大きい断面積で前記剪断力に対抗できるからであ
る。本構成により、前記第1セグメント1と前記第2セ
グメント2との連結強度が格段に向上する。
【0015】前記メス部材4の底部16には、芯部材2
0が取付けられている。当該芯部材20は、前記オス部
材3と前記メス部材4との挿入に際し、前記拡径可能部
5の内部に進入して、前記拡径可能部5を拡径させるも
のである。従来の連結装置にあっては、前記芯部材20
は前記オス部材3の先端部に設けてあったが、本発明に
おいては、当該芯部材20を前記メス部材4側に設ける
ことで、前記オス部材3の突出長さを抑えている。これ
に伴って、前記第1凹部6の深さ寸法、および、前記メ
ス部材4の突出長さも短くできる。そして、これらの構
成を有する結果、既設の前記第1セグメント1に対して
前記第2セグメント2とを押圧する際の動作ストローク
が小さくなるから作業効率が向上し、更には、トンネル
を掘削するシールドマシンの構造等も簡略化できるとい
う効果が得られる。前記芯部材20の外面は、当該芯部
材20の押込み方向に窄まった円錐状に構成してある。
これにより、前記芯部材20が前記拡径可能部5の内部
に押込まれる際に、前記拡径可能部5の拡径が容易にな
る。図示は省略してあるが、前記芯部材20は、前記メ
ス部材4の底部に粘着テープ等で取付けられており、前
記拡径可能部5と係合した後には、前記メス部材4から
離脱可能に構成されている。尚、前記芯部材20および
前記拡径可能部5は、上記の形状に限られるものではな
い。例えば、前記芯部材20が単なる半球状であり、前
記拡径可能部5が前記スリット14等を有しない完全に
一体の円筒であってもよい。要するに、前記拡径可能部
5が前記芯部材20の作用によって拡径するものであれ
ば何れの形状を組合わせたものでもよい。
【0016】前記メス部材4の内部には、前記オス部材
3と前記メス部材4との挿入操作によって拡径された前
記拡径可能部5の外面と当接して、前記オス部材3が前
記メス部材4から抜出るのを阻止する抜止部21が設け
られている。前記抜止部21の内面21Aは、前記オス
部材3の挿入方向、即ち、前記メス部材4の奥部に向か
って拡径した円錐状となっている。つまり、前記メス部
材4への挿入に伴って円錐状に拡径された前記拡径可能
部の外面5Bに対し、前記抜止部の内面21Aを略面接
触させて、前記オス部材3の抜出しを確実に阻止するも
のである。さらに、前記オス部材3の抜出しを阻止すべ
く、前記芯部材20は、前記メス部材4から離脱可能に
構成してある。図示は省略してあるが、例えば、前記芯
部材20を前記メス部材4の底部に単に粘着テープで取
付ける方法、あるいは、前記芯部材20の端部に設けた
凸部と、前記メス部材4の底部に設けた凹部とを、弾性
を有するO−リングを介して接続する方法等を用いるこ
とができる。これらの構成によれば、前記拡径可能部5
と前記芯部材20とが係合した後、前記オス部材3に引
抜力が作用した場合に、前記芯部材20は前記拡径可能
部5と一体移動可能となる。よって、前記拡径可能部5
が、前記抜止部21によって縮径変形されようとするの
を前記芯部材20が有効に阻止し、前記オス部材3と前
記メス部材4との連結状態が確実に維持できる。この
他、図示は省略してあるが、前記拡径可能部の外面5B
および前記抜止部の内面21Aが粗な状態に形成されて
いると、前記オス部材3の抜止め効果がより高まって都
合がよい。例えば、前記両外面5B,21Aに機械加工
を施したり、高硬度粒子を含む塗料を塗布することで粗
面に形成することができる。
【0017】前記メス部材4の内周面上であって、前記
抜止部内面21Aと連続する奥側には、一旦拡径した前
記オス部材の先端部を再び縮径させるための縮径作用面
22が形成されている。当該縮径作用面22は、前記抜
止部内面21Aとは逆の形斜面、つまり、前記メス部材
4の奥側に向かって窄んだ略円錐形状の面で構成され
る。前記メス部材4に挿入され、拡径された前記オス部
材3先端の前記薄肉部5Cは、当該縮径作用面22によ
って前記オス部材3の軸芯方向に曲げられ、前記芯部材
20を把持することとなる。以上のごとく、前記薄肉部
5Cと前記縮径作用面22とにより前記芯部材20を把
持する把持機構Eが構成される。本構成を有する結果、
前記連結装置の連結強度が格段に向上する。例えば、前
記第1セグメント1と前記第2セグメント2とを離間さ
せる方向の引張力が作用し、前記オス部材3が前記メス
部材4から抜け出ようとする際には、前記拡径可能部5
の外面5Bは、前記抜止部の内面21Aによって縮径さ
れようとする。しかし、前記拡径可能部5の内部には前
記芯部材20が内嵌保持され、かつ、略一体的に把持さ
れているから、前記記拡径可能部5の縮径を有効に阻止
する。前述のごとく、前記拡径可能部5の先端部には薄
肉部5Cを形成してある。これにより、当該先端部の変
形が容易となって、前記オス部材3の軸芯側に大きく縮
径変形することができる。つまり、前記縮径作用面22
を比較的急角度に形成しても、前記拡径可能部5の先端
部は容易に縮径変形可能であるから、前記芯部材20の
把持が確実となる。そして、前記先端部の縮径変形に要
する力が微小であれば、前記第1セグメント1と前記第
2セグメント2とを連結させる際の押圧力が損なわれる
ことがない。故に、前記オス部材と前記メス部材との挿
入程度が甘くなることもない。このように、前記メス部
材4の内周面の傾斜方向を変更するだけの簡単な構成で
ありながら、前記オス部材4による前記芯部材20の把
持を確実なものにでき、前記第1セグメント1と前記第
2セグメント2とをより強固に結合できる。
【0018】前記メス部材4の先端部外面には、前記第
1凹部6との係合を容易にすべく先細状のメス部材先端
傾斜面23を形成してある。尚、図2、図3では、前記
メス部材4の先端部のみを先細状に形成しているが、前
記メス部材4の外形全体を先細状にしてもよい。さら
に、前記メス部材4の先端部内面側に傾斜面を形成して
前記オス部材3の挿入が容易となるように構成してもよ
い。
【0019】[別実施形態] 〈1〉 上記実施例においては、前記メス部材4は、前
記第2セグメント2に固設する構成を示したが、前記メ
ス部材4は、図4に示すごとく、前記第2セグメント2
に対して相対移動可能に構成することもできる。そうす
れば、セグメントどうしの連結作業が容易に行なえる。
例えば、前記メス部材の底部16に融通穴24を形成
し、当該融通穴24を貫通する取付ボルトDによって、
前記メス部材4を前記第2セグメント2に取付ける。つ
まり、前記取付ボルトDを、前記融通穴24と、前記第
2セグメント2に形成されたメス側取付穴25とを貫通
させ、前記第2セグメント2の裏面側で、前記取付ボル
トDの外面に形成した取付ボルトネジ部26にメス側ナ
ット部材27を螺着する。前記融通穴24の内径φ1
は、前記取付ボルトの胴部28の外径φ2より大きく設
定する。この両者の差だけ、前記メス部材4は、前記取
付ボルトDの周囲において移動可能となる。当該取付ボ
ルトDにあっては、前記取付ボルトネジ部26の両端部
のうち前記取付ボルトDのヘッド部29側の端部に取付
ボルト段部30を形成してある。つまり、前記取付ボル
ト胴部の外径φ2より、前記取付ボルトネジ部26の外
径を小さく設定してある。本構成であれば、前記メス側
ナット部材27を前記取付ボルトネジ部26に螺合させ
るに際し、前記メス側ナット部材27が前記取付ボルト
段部30に当接した位置で前記メス側ナット部材27の
螺進が阻止される。この結果、前記取付ボルトのヘッド
部29と前記第2凹部19の底面との間隔が一定長さに
設定される。この設定長さを、例えば、前記メス部材底
部16の厚みよりやや小さく設定しておけば、前記メス
部材4は、前記第2セグメント2にガタなく取付けら
れ、かつ、所定の力が作用した場合には、前記第2セグ
メント2に対して摺動自在である。
【0020】以上の構成であれは、前記第1セグメント
1と前記第2セグメント2との連結作業が円滑に行え
る。即ち、セグメントに対する前記オス部材3あるいは
前記メス部材4の取付誤差や、前記第1セグメント1に
対する前記第2セグメント2の位置設定誤差が存在して
も前記メス部材4が移動可能であるから両者の挿入が容
易になる。前記メス部材4が他物と衝突した場合でも、
前記メス部材4が移動して衝撃を緩和するから変形防止
効果がさらに高まる。また、前記第1セグメント1に対
し、両者の連結面に沿って前記第2セグメント2が摺動
可能であれば、前記第1セグメント1と前記第2セグメ
ント2とを連結した後に、前記第2セグメント2に対し
てさらに別のセグメントを連結する際にも、全てのセグ
メントの取合い関係を調整し得るから好都合である。例
えばトンネルを構築するに際し、既に第1セグメント1
によって組まれたセグメントリングに対して、前記第2
セグメント2をトンネル軸芯方向から連結し、かつ、複
数の第2セグメント2を順次周方向に連結して次のセグ
メントリングを構築する場合を想定する。この場合、最
後の第2セグメント2を設置する際には、通常、当該最
後の第2セグメント2と最初に設置された第2セグメン
ト2とを引き寄せて連結する必要がある。本発明の構成
であれば、前記第1セグメント1に対して前記第2セグ
メント2が相対移動可能であるから、最後の第2セグメ
ント2を連結する際に、最初の第2セグメント2との間
に隙間を生じることがない。尚、移動可能に構成するの
は前記メス部材4に限られるものではない。前記オス部
材3が移動する構成であってもよく、さらには、前記メ
ス部材4および前記オス部材3の双方が移動する構成で
あってもよい。
【0021】〈2〉 上記実施形態における前記第1セ
グメント1および前記第2セグメント2は、セグメント
そのものであってもよいし、コンクリートセグメントに
埋設された接続部材等であってもよい。
【0022】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連結装置の使用例を示す説明図
【図2】本発明に係る連結装置の連結前の状態を示す縦
断面図
【図3】本発明に係る連結装置の連結後の状態を示す縦
断面図
【図4】別実施形態に係るメス側部材の構成を示す縦断
面図
【図5】従来技術に係る連結装置の使用例を示す説明図
【符号の説明】
3 オス部材 4 メス部材 20 芯部材 21 抜止部 22 縮径作用面 A 第1被連結部材 B 第2被連結部材 C 囲繞部 E 把持機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東原 英樹 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会 社クボタ 技術開発研究所内 (72)発明者 奥山 惠昭 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会 社クボタ 技術開発研究所内 (56)参考文献 特開 平7−247796(JP,A) 特開 平7−34785(JP,A) 実公 昭47−20884(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/04 E21D 11/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1被連結部材(A)にオス部材(3)
    を設け、第2被連結部材(B)に前記オス部材(3)が
    入込み可能なメス部材(4)を設けて、前記オス部材
    (3)を前記メス部材(4)に挿入することにより、前
    記第1被連結部材(A)および前記第2被連結部材
    (B)を互いに連結自在に構成し、 前記オス部材(3)を略筒形状に形成すると共に、前記
    オス部材(3)が前記メス部材(4)に挿入されるに伴
    って、前記オス部材(3)の先端部が拡径される拡径機
    構を設け、拡径された前記オス部材(3)の外面と当接
    して、前記オス部材(3)が前記メス部材(4)から抜
    け出るのを阻止する抜止部(21)を前記メス部材
    (4)に設けてある連結装置であって、 前記拡径機構の一部を構成する芯部材(20)が、前記
    オス部材(3)の先端部、あるいは、前記メス部材
    (4)の内部の何れか一方に設けられており、 前記オス部材(3)と前記メス部材(4)とが係合した
    状態で、前記オス部材(3)が前記芯部材(20)を一
    体移動可能な状態に把持する把持機構(E)を備えた連
    結装置。
  2. 【請求項2】 挿入に伴って拡径された前記オス部材
    (3)の先端部を再び縮径させるべく、前記メス部材
    (4)の奥部であって、前記抜止部(21)と連続した
    位置に縮径作用面(22)を形成することにより前記把
    持機構(E)を構成する請求項1に記載の連結装置。
  3. 【請求項3】 前記オス部材(3)の先端部が、当該先
    端部の縮径を容易にすべく薄肉形状に構成してある請求
    項2に記載の連結装置。
  4. 【請求項4】 前記オス部材(3)を、前記第1被連
    結部材(A)に形成した囲繞部(C)の内部に引退した
    状態で取付け、 前記メス部材(4)を、前記囲繞部(C)の内部空間に
    挿入自在な凸状に形成すると共に、前記芯部材(20)
    を前記メス部材(4)の内部に設けている請求項1から
    請求項3の何れかに記載の連結装置。
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