JPH10219207A - 両面接着シート - Google Patents

両面接着シート

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JPH10219207A
JPH10219207A JP3997897A JP3997897A JPH10219207A JP H10219207 A JPH10219207 A JP H10219207A JP 3997897 A JP3997897 A JP 3997897A JP 3997897 A JP3997897 A JP 3997897A JP H10219207 A JPH10219207 A JP H10219207A
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Kiyohisa Ashizawa
清久 芦澤
Yasuhiro Yamamoto
安宏 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面材質の選択の自由度や、貼着形態の自由度
等が広く、汎用性に富んだ剥離履歴表示機能を有する両
面粘着シートを提供すること。 【解決手段】両面粘着シート100は、基材層1と、基
材層1の一方の面1a側に形成された第1の粘着剤層2
と、基材層1の他方の面1b側に形成された第2の粘着
剤層3とを積層してなる積層体で構成されている。第2
の粘着剤層3側には、第2の粘着剤層3を被着体より剥
離したこと(剥離履歴)を視認し得る剥離履歴表示手段
として、基材層1の面1b上に所定のパターンで形成さ
れ、第2の粘着剤層3で覆われた表示体4を有してい
る。表示体4は、基材層1に対する接着力が弱く、両面
粘着シート100を被着体から剥離した際に、面1bか
ら離脱し被着体側に残る。第2の粘着剤層3には、離型
シート9が貼着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被着体に貼着後、
それを剥離したことを視認し得る両面接着シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、食品や医薬品においては、包装
された内容物を第三者が自由に開封、復元することを防
止するために、包装フィルムの開封口付近に、開封した
こと、すなわち剥離したことを視認し得る粘着ラベルを
貼着することが行われている。このラベルは、一旦剥離
され、そのことが表示されると、再度復元することがで
きないため、第三者が包装を開封し、内容物の交換、添
加、抜き取り、改竄等を行うことを防止することができ
る。
【0003】また、このような粘着ラベルは、食品等の
包装に限らず、例えば秘密書類を収納した封筒の封印に
使用した場合においても、開封の事実がわかるため、そ
の書類を第三者に見られることを防止することができ
る。
【0004】ところで、このような粘着ラベルは、透明
なプラスチックフィルムよりなる基材の片面に、透明イ
ンキを介して接着剤層が積層された構成であるが、この
ような片面粘着ラベルであるが故に、次のような欠点が
ある。
【0005】1) 粘着ラベルの基材が予め定められて
いるため、ラベルの基材を自由に選択することができな
い。例えば、ラベルの基材に所定の情報を印刷等で表示
する場合、それに適した基材または基材表面を確保する
必要があるが、そのためには、ラベル自体をそのような
基材で構成されたものに代えなければならない。特に、
小単位で、個別に基材を選択、交換することができな
い。
【0006】2) ラベルの基材の露出表面に印刷等の
表示を施す場合、その表示が離脱しないようにするため
には、該表示部分を覆う保護層を別途設けなければなら
ない。
【0007】3) 粘着ラベルによる封止、封印の形態
に制約を受ける。例えば、封筒を封印する場合、封筒の
開口部に形成された蓋片を折り曲げ、その蓋片と封筒本
体との境界線部分にまたがるようにラベルを貼着する必
要があり、通常の糊付けのように、折り曲げられた蓋片
の内側面と封筒本体上部とを直接接着することができな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、表面
材質の選択の自由度や、貼着形態の自由度等が広く、汎
用性に富んだ剥離履歴表示機能を有する両面接着シート
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0010】(1) 透光性を有する基材層の一方の面
側に第1の接着剤層、他方の面側に第2の接着剤層を有
する両面接着シートであって、前記第1の接着剤層側お
よび前記第2の接着剤層側のうちの少なくとも一方に、
それを被着体より剥離したことを視認し得る剥離履歴表
示手段を有していることを特徴とする両面接着シート。
【0011】(2) 前記剥離履歴表示手段は、基材層
の表面に所定のパターンで形成され、剥離時に基材層か
ら離脱し得る表示体で構成される上記(1)に記載の両
面接着シート。
【0012】(3) 前記剥離履歴表示手段は、基材層
の表面に所定のパターンで形成され、剥離時に基材層か
ら離脱し得る表示体と、該表示体を覆うように前記基材
層と前記第1または第2の接着剤層との間に形成された
中間層とで構成される上記(1)に記載の両面接着シー
ト。
【0013】(4) 前記中間層は、遮光機能を有する
層である上記(3)に記載の両面接着シート。
【0014】(5) 前記中間層は、透明な層である上
記(3)に記載の両面接着シート。
【0015】(6) 前記表示体は、文字、記号、図形
または模様を表示するインキ層である上記(2)ないし
(5)のいずれかに記載の両面接着シート。
【0016】(7) 前記第1の接着剤層と前記第2の
接着剤層の少なくとも一方が着色されている上記(1)
ないし(6)のいずれかに記載の両面接着シート。
【0017】(8) 前記第1の接着剤層および前記第
2の接着剤層の少なくとも一方に離型シートが貼着され
ている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の両面
接着シート。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の両面接着シートを
添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1、図2および図3は、それぞれ、本発
明の両面接着シートの実施例を示す断面図である。これ
らの図に示すように、本発明の両面接着シート100
は、所定の被着体に貼着して使用される両面接着シート
である。
【0020】両面接着シート100が貼着される被着体
としては、特に限定されず、例えば包装用のシート、フ
ィルム、封筒、ファイル等の書類入れ、その他、任意の
目的で使用される樹脂や紙材よりなるシート、テープ、
小片等、いかなるものでもよい。
【0021】図1に示すように、両面接着シート100
は、基材層1と、基材層1の一方の面1a側に形成され
た第1の接着剤層2と、基材層1の他方の面1b側に形
成された第2の接着剤層3とを有し、これらを積層して
なる積層体で構成されている。
【0022】そして、この両面接着シート100は、第
2の接着剤層3側に、第2の接着剤層3を被着体より剥
離したこと(剥離履歴)を視認し得る剥離履歴表示手段
を有している。この剥離履歴表示手段は、基材層1の面
1b上に所定のパターンで形成され、第2の接着剤層3
で覆われた表示体4で構成されている。以下、各層につ
いて順次説明する。
【0023】基材層1は、透光性を有するものであり、
その構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレ
フィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ
ビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、フッ素系
樹脂、またはこれらのいずれかを含む共重合体、ポリマ
ーブレンド、ポリマーアロイ等の各種合成樹脂が挙げら
れ、特に、高強度であり、安価であることから、ポリプ
ロピレン(2軸延伸ポリプロピレン)やポリエチレンテ
レフタレートよりなるフィルム、シートが好ましい。ま
た、これらの材料は、透明(無色透明)または半透明
(有色透明)であるのが好ましい。
【0024】また、基材層1は、2層以上の積層体であ
ってもよい。基材層1の厚さは、特に限定されないが、
通常は、12〜250μm 程度が好ましく、20〜10
0μm 程度がより好ましい。
【0025】基材層1の面1aには、例えば、文字、記
号、図形、バーコード等の表示が例えば印刷により付さ
れてもよい。
【0026】また、本実施例では、基材層1の面1a、
1bは、それぞれ、平滑面とされているが、これに限ら
ず、例えば、面1a、1bのうちの少なくとも一方は、
微小な凹凸が形成された面(粗面、梨地面)であっても
よい。
【0027】第1の接着剤層2は、感圧接着剤、感熱接
着剤、その他接着剤で構成されており、特に感圧接着剤
が使用上好ましい。この感圧接着剤としては、ゴム系感
圧接着剤、アクリル系感圧接着剤、シリコーン系感圧接
着剤等いずれのものでもよいが、そのなかでも特に、ア
クリル系感圧接着剤を主とするのが好ましい。
【0028】アクリル系感圧接着剤としては、粘着性を
与える低Tgの主モノマー成分、接着性や凝集力を与え
る高Tgのコモノマー成分、架橋や接着性改良のための
官能基含有モノマー成分を主とする重合体または共重合
体よりなる。
【0029】主モノマー成分としては、例えば、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアク
リル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アルキル
エステルが挙げられる。
【0030】コモノマー成分としてはアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビ
ニル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。
【0031】官能基含有モノマー成分としては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸等のカルボキシル基含有モノマーや、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト、N−メチロールアクリルアミド
等のヒドロキシル基含有モノマー、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、グリシジルメタクリレート等が挙げら
れる。
【0032】このような材料が好ましい理由は、粘着
力、凝集力に優れるとともに、ポリマー中に不飽和結合
がないため光や酸素に対する安定性が高く、また、モノ
マーの種類や分子量の選択により用途に応じた任意の品
質、特性を得ることができるからである。
【0033】ゴム系感圧接着剤としては、例えば、天然
ゴム系、イソプレンゴム系、スチレン−ブタジエン系、
再生ゴム系、ポリイソブチレン系のものや、スチレン−
イソプレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレ
ン等のゴムを含むブロック共重合体を主とするものが挙
げられる。
【0034】シリコーン系感圧接着剤としては、例え
ば、ジメチルシロキサン系、ジフェニルシロキサン系の
ものが挙げられる。
【0035】以上のような感圧接着剤は、非架橋型、架
橋型のいずれのものも使用可能である。後者の場合、必
要に応じ、架橋剤を添加することができる。架橋剤とし
ては、例えば、エポキシ系化合物、イソシアナート系化
合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属
塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド系化
合物等が挙げられる。
【0036】このような感圧接着剤は、有機溶剤系、ホ
ットメルト系、エマルション系、水溶系のいずれでもよ
い。
【0037】以上感圧接着剤について述べたが、感熱接
着剤、その他接着剤も前記第1の接着剤層2に適宜使用
できることは言うまでもない。
【0038】また、第1の接着剤層2には、例えば、可
塑剤、粘着付与剤、増粘剤、充填剤、老化防止剤、防腐
剤、防カビ剤、染料、顔料等の各種添加剤が必要に応じ
添加されていてもよい。
【0039】第2の接着剤層3の組成についても、前記
第1の接着剤層2と同様である。なお、第2の接着剤層
3が染料、顔料を含み、所定の色に着色されている場
合、後述する剥離履歴の表示がより鮮明となり、判別が
よりし易くなるので好ましい。
【0040】このような第1の接着剤層2と第2の接着
剤層3とは、その組成、接着強度等の特性、色、層の厚
さ等の条件は、それぞれ、同一でも、異なっていてもよ
い。
【0041】また、第1の接着剤層2、第2の接着剤層
3の厚さは、特に限定されないが、それぞれ、5〜20
0μm 程度が好ましく、10〜50μm 程度がより好ま
しい。
【0042】基材層1の面1bに付された表示体4は、
両面接着シート100の第2の接着剤層3を被着体11
から剥離したこと、すなわち両面接着シート100を包
装物や封筒等の開封口の封止(封印)に用いた場合にそ
れを開封したことを知らせるための表示であり、本実施
例では、所定の文字(例:「開封済」)、記号、図形、
模様等、またはこれらの組み合わせを表示するインキ層
で構成されている。
【0043】この表示体4は、図3に示すように、第2
の接着剤層3を剥離した際、表示体4が基材層1から離
脱して被着体11側に残るようにするために、基材層1
の面1bに対する接着力(密着力)が比較的弱いものを
用いる。
【0044】また、表示体4は、図1および図2に示す
状態において、第1の接着剤層3側から見て、その表示
パターンが容易に認識できないこと、すなわち、その背
景と異なる色とならないのが好ましい。この場合、表示
体4は、透明でも着色されているものでもよい。
【0045】表示体4が透明の場合、第2の接着剤層3
が着色されているか、面1bが粗面(梨地面)である
か、またはその双方であるのが好ましい。これにより、
剥離履歴の表示がより鮮明となり、判別がよりし易くな
る。
【0046】また、表示体4が着色されたものである場
合、図1および図2に示す状態においてその表示パター
ンを容易に認識できないようにするために、表示体4の
色は、第1の接着剤層2、第2の接着剤層3または基材
層1のいずれかと同色であるのが好ましい。
【0047】図1に示すように、第2の接着剤層3に
は、離型シート9が貼着されている。この離型シート9
としては、いずれのものを使用してもよく、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリアリレート等の各種樹脂よりなるフィルムや、ポリ
エチレンラミネート紙、クレーコート紙、グラシン紙、
再生紙等の各種紙材を基材とし、この基材の両面にそれ
ぞれ離型処理が施されたもの(両面剥離シート)を用い
ることができる。
【0048】この場合、離型処理の代表例としては、シ
リコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等
の離型剤の塗布、形成が挙げられる。
【0049】未使用の両面接着シート100をロール状
に巻いて保持した際、第1の接着剤層2は、離型シート
9の第2の接着剤層3と反対側の面に貼着される。
【0050】なお、離型シート9は、第1の接着剤層2
側に貼着されていてもよい。また、図7および図10に
示すように、第1の接着剤層2、第2の接着剤層3のそ
れぞれに離型シートが貼着されていてもよい。
【0051】なお、本発明の両面接着シート100は、
基材層1、第1の接着剤層2、第2の接着剤層3、表示
体(インキ層)4以外の層を有していてもよい。例え
ば、基材層1と第1の接着剤層2や、基材層1と第2の
接着剤層3の間に、任意の目的で、中間層、下地層(図
示せず)等を設けることができる。この中間層、下地層
としては、例えば、接着剤層2、3との接着強度の向上
を図るための接着補助層が挙げられる。
【0052】以上のような両面接着シート100は、例
えば次のようにして製造される。 [1] まず、基材層1の面1bに、所定の印刷法、転
写法等により表示体4を形成する。
【0053】[2] 次に、基材層1の面1b側に、表
示体4を覆うように第2の接着剤層3を塗布、形成す
る。
【0054】[3] 次に、形成された第2の接着剤層
3に、離型シート9を貼着する。
【0055】[4] 次に、基材層1の面1aに、第1
の接着剤層2を塗布、形成する。
【0056】[5] ロール状に巻き取り、第1の接着
剤層2を離型シート9の第2の接着剤層3と反対側の面
に貼着する。
【0057】次に、両面接着シート100の作用を図1
〜図3に基づいて説明する。図1に示す状態の未使用の
両面接着シート100の第1の接着剤層2に、所望の被
着体10を貼着する。両面接着シート100を例えば包
装等の封止用ラベルとして用いる場合には、被着体10
は、ラベルの表面基材を構成する。この場合、製造者、
使用者は、被着体10として、透光性を有するフィル
ム、シート、紙材等のうちの任意の種類、特性のものを
選択することができる。
【0058】次に、離型シート9を第2の接着剤層3よ
り剥し、第2の接着剤層3にて両面接着シート100を
被着体11に貼着する。この状態を図2に示す。被着体
11としては、例えば、包装紙、包装フィルムのような
包装物が挙げられ、該包装物の開封口を封止するよう両
面接着シート100を貼着する。また、封筒等を図13
または図14に示すような箇所で封止することもでき
る。
【0059】両面接着シート100を被着体11に貼着
した状態では、両面接着シート(ラベル)100を被着
体(ラベルの表面基材)10側から見ても、表示体4の
表示パターンが容易に認識できないので、被着体11に
貼着されている両面接着シート(ラベル)100が剥離
履歴表示機能(開封表示機能)を有しているものである
ことを第三者に知られない。
【0060】両面接着シート100を被着体11から剥
そうとすると、図3に示す状態となる。すなわち、第2
の接着剤層3は、基材層1に強固に接着されているた
め、基本的には被着体11から剥離することとなるが、
前述したように表示体4は、基材層1との接着力が弱い
ため、基材層1の面1bから離脱し、その下部の第2の
接着剤層3とともに被着体11側に残る。
【0061】この場合、被着体11の表面を見ると、表
示体4およびその下部の第2の接着剤層3が、表示体4
の形成パターンと同パターンで残っており、これを視認
することにより、被着体11から両面接着シート100
を剥離したこと(剥離履歴があること)が判明する。
【0062】また、両面接着シート100を被着体10
側から見ると、面1bには、第2の接着剤層3の表示体
4を除く部分のみが残っているため、透光性の差によ
り、表示体4の形成パターンが反転して見え、これによ
り、被着体11から両面接着シート100を剥離したこ
と(剥離履歴があること)が判明する。
【0063】一旦剥離した両面接着シート100を再度
被着体11に貼着し、復元しようとした場合、表示体4
の有無で被着体11側と基材層1側とに分離した第2の
接着剤層3のそれぞれは、パターンが微細、複雑である
ため、それらの凹凸が完全に一致するように再度貼り合
せることは、事実上不可能である。
【0064】また、偶然、このような凹凸が嵌合、一致
するように貼り合わせることができたとしても、一旦基
材層1の面1bから剥れた表示体4は、面1bとの間に
隙間が生じ、光の透過率が低下する。特に、面1bを粗
面(梨地面)とした場合には、光の乱反射により白色化
して見える。従って、両面接着シート100の剥離事実
(剥離履歴)を隠滅することはできない。
【0065】図4、図5および図6は、それぞれ、本発
明の両面接着シートの他の実施例を示す断面図である。
これらの図に示す両面接着シート110は、剥離履歴表
示手段の構成が異なる以外は、前記両面接着シート10
0と同様である。以下、前記両面接着シート100と異
なる事項についてを中心に説明し、同様の事項について
は、その説明を省略する。
【0066】両面接着シート110における剥離履歴表
示手段は、基材層1の面1b上に所定のパターンで形成
された表示体4と、該表示体4を覆うように基材層1と
第2の接着剤層3との間に形成された中間層5とで構成
されている。
【0067】中間層5の形成目的は特に限定されない
が、本実施例では、剥離履歴の表示をより鮮明に、見や
すくするためのものとする。
【0068】このような中間層5としては、遮光機能を
有する層または透明な層が挙げられる。
【0069】遮光機能を有する中間層5としては、光反
射層または光吸収層が挙げられる。光反射層としては、
例えば、アルミニウム、金、銀、銅、銅合金、鉄、鉄合
金、ニッケル等の各種金属の薄層が挙げられる。これら
は、例えば、メッキ、蒸着、スパッタリング、CVD等
により形成することができる。また、光吸収層として
は、例えば、黒色、褐色等の暗色層が挙げられる。な
お、このときの表示体4は、透明か、または基材層1、
第1の接着剤層2のいずれかと同色であるのが好まし
い。
【0070】透明な中間層5としては、例えば無色透明
な樹脂(例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル樹脂等)よりなる層が挙げられ
る。なお、このときの表示体4は、透明か、または基材
層1、第1の接着剤層2、中間層5のいずれかと同色で
あるのが好ましい。
【0071】このような中間層5は、基材層1および第
2の接着剤層3と、それぞれ、強固に接着されている。
【0072】次に、両面接着シート110の作用を図4
〜図6に基づいて説明する。図4に示す状態の未使用の
両面接着シート110の第1の接着剤層2に、所望の被
着体(ラベルの表面基材)10を貼着する。
【0073】次に、離型シート9を第2の接着剤層3よ
り剥し、第2の接着剤層3にて両面接着シート110を
被着体11に貼着する。この状態を図5に示す。
【0074】両面接着シート110を被着体11に貼着
した状態では、両面接着シート(ラベル)110を被着
体(ラベルの表面基材)10側から見ても、表示体4の
表示パターンが容易に認識できない。すなわち、被着体
10側から見たとき、その全体が金属色(中間層5=光
反射層)または暗色(中間層5=光吸収層)として見え
る。また、中間層5が透明な層である場合には、両面接
着シート100と同様である。よって、被着体11に貼
着されている両面接着シート(ラベル)110が剥離履
歴表示機能(開封表示機能)を有しているものであるこ
とを第三者に知られない。
【0075】両面接着シート110を被着体11から剥
そうとすると、図6に示す状態となる。すなわち、第2
の接着剤層3は、中間層5を介して基材層1に強固に接
着されているため、基本的には被着体11から剥離する
こととなるが、表示体4は、基材層1との接着力が弱い
ため、基材層1の面1bから離脱し、その下部の中間層
5および第2の接着剤層3とともに被着体11側に残
る。
【0076】この場合、被着体11の表面を見ると、表
示体4およびその下部の中間層5、第2の接着剤層3
が、表示体4の形成パターンと同パターンで残ってお
り、これを視認することにより、剥離履歴があることが
判明する。
【0077】また、両面接着シート100を被着体10
側から見ると、面1bには、中間層5および第2の接着
剤層3の表示体4を除く部分のみが残っているため、透
光性の差により、表示体4の形成パターンが反転して見
え、これにより、剥離履歴があることが判明する。
【0078】特に、中間層5が光反射層である場合に
は、金属色の反射光に対し、表示体4のあった部分が透
過して見え、中間層5が光吸収層である場合には、黒
色、褐色等の暗色部分に対し、表示体4のあった部分が
透過して見え、その区別が鮮明となる。また、中間層5
が透明層である場合には、第2の接着剤層3が面1b上
に残っている部分と残っていない部分(表示体4があっ
た部分)との透光性の差がより顕著となり、より鮮明に
視認、判別することができる。
【0079】一旦剥離した両面接着シート110を再度
被着体11に貼着し、復元しようとした場合も、前記両
面接着シート100と同様に、剥離履歴を隠滅すること
は不可能である。
【0080】図7、図8および図9は、それぞれ、本発
明の両面接着シートの他の実施例を示す断面図である。
これらの図に示す両面接着シート120は、第1の接着
剤層2側にも剥離履歴表示手段を有していること以外
は、前記両面接着シート100と同様である。以下、前
記両面接着シート100と異なる事項についてを中心に
説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0081】両面接着シート120は、第2の接着剤層
3側に前記表示体4で構成された剥離履歴表示手段を有
するとともに、第1の接着剤層2側にも、該第2の接着
剤層3を被着体より剥離したこと(剥離履歴)を視認し
得る剥離履歴表示手段を有している。
【0082】この剥離履歴表示手段は、基材層1の面1
a上に所定のパターンで形成され、第1の接着剤層2で
覆われた表示体6で構成されている。表示体6は、前記
表示体4と同様のものである。
【0083】この場合、表示体4と表示体6とは、その
パターンが同一でも、異なっていてもよいが、異なって
いるの(例:一方が文字、他方が図形)が好ましい。
【0084】表示体4、6の異なるパターンの例として
は、例えば、一方が文字で他方が図形、一方が文字で他
方が文字+模様、それぞれ内容が異なる文字、それぞれ
大きさが異なる文字、それぞれずれた位置に付された文
字、それぞれ異なる記号や図形が挙げられる。このよう
に、表示体4、6のパターンが異なる場合には、両面接
着シート120を剥そうとした際、基材層1と第1の接
着剤層2、基材層1と第2の接着剤層3のいずれが剥離
したかを、表示体4、6の違いにより容易に把握するこ
とができる。
【0085】また、図7に示すように、両面接着シート
120の第1の接着剤層2および第2の接着剤層3に
は、それぞれ、剥離シート91、92が貼着されてい
る。
【0086】この離型シート91、92としては、それ
ぞれ、前述した離型シート用の基材の接着剤層と接合さ
れる側の面に離型処理が施されたもの(片面剥離シー
ト)が用いられる。なお、図示の構成と異なり、前述し
た両面剥離シートを第1の接着剤層2、第2の接着剤層
3のいずれか一方に貼着してもよい。
【0087】両面接着シート120においては、第1の
接着剤層2と第2の接着剤層3のいずれか一方または双
方が着色されており、第1の接着剤層2と第2の接着剤
層3の色、特に色相(色調)が異なっているのが好まし
い。これにより、両面接着シート120を剥そうとした
際、基材層1と第1の接着剤層2、基材層1と第2の接
着剤層3のいずれが剥離したかを、色相の違いにより容
易に把握することができる。
【0088】次に、両面接着シート120の作用を図7
〜図9に基づいて説明する。図7に示す状態の未使用の
両面接着シート120に対し、離型シート91を剥し、
露出した第1の接着剤層2に所望の被着体(ラベルの表
面基材)10を貼着する。
【0089】次に、離型シート92を第2の接着剤層3
より剥し、第2の接着剤層3にて両面接着シート120
を被着体11に貼着する。この状態を図8に示す。
【0090】両面接着シート120を被着体11に貼着
した状態では、両面接着シート(ラベル)120を被着
体(ラベルの表面基材)10側から見ても、表示体4お
よび6の表示パターンが容易に認識できないので、被着
体11に貼着されている両面接着シート(ラベル)12
0が剥離履歴表示機能(開封表示機能)を有しているも
のであることを第三者に知られない。
【0091】両面接着シート120を被着体11から剥
そうとすると、基材層1と第1の接着剤層2とが剥離
するか、または、基材層1と第2の接着剤層3とが剥
離する。以下、それぞれの場合について説明する。な
お、図9は、便宜上、それらの双方が剥離した状態を示
す。
【0092】[の場合]第1の接着剤層2は、基材層
1に強固に接着されているため、基本的には被着体10
から剥離することとなるが、表示体6は、基材層1との
接着力が弱いため、基材層1の面1aから離脱し、その
下部の第1の接着剤層2とともに被着体10側に残る。
【0093】この場合、被着体10の表面を見ると、表
示体6およびその下部の第1の接着剤層2が、表示体6
の形成パターンと同パターンで残っており、これを視認
することにより、被着体10が剥されたこと、すなわ
ち、両面接着シート(ラベル)120による封止、封印
は解除されていないが、両面接着シート120を剥そう
としたことの事実が判明する。
【0094】また、被着体11の表面を見ると、基材層
1上に、第1の接着剤層2の表示体6を除く部分のみが
残っているため、透光性の差により、表示体6の形成パ
ターンが反転して見え、これにより、両面接着シート
(ラベル)120による封止、封印は解除されていない
が、被着体11から両面接着シート120を剥そうとし
たことの事実が判明する。
【0095】[の場合]第2の接着剤層3は、基材層
1に強固に接着されているため、基本的には被着体11
から剥離することとなるが、表示体4は、基材層1との
接着力が弱いため、基材層1の面1bから離脱し、その
下部の第2の接着剤層3とともに被着体11側に残る。
【0096】この場合、被着体11の表面を見ると、表
示体4およびその下部の第2の接着剤層3が、表示体4
の形成パターンと同パターンで残っており、これを視認
することにより、被着体11から両面接着シート120
を剥離したこと(剥離履歴があること)が判明する。
【0097】また、両面接着シート120を被着体10
側から見ると、面1bには、第2の接着剤層3の表示体
4を除く部分のみが残っているため、透光性の差によ
り、表示体4の形成パターンが反転して見え、これによ
り、被着体11から両面接着シート100を剥離したこ
と(剥離履歴があること)が判明する。
【0098】これらの場合、表示体4、6のパターンの
相違や第1の接着剤層2、第2の接着剤層3の色相の相
違により、前記の場合(開封はされていないが、開封
しようとした事実があること)かまたは前記の場合
(開封済)かを容易に判別することができる。
【0099】一旦剥離した被着体10または両面接着シ
ート110を再度貼着し、復元しようとした場合も、前
記両面接着シート100で述べたのと同様に、剥離履歴
(剥離しようとしたことも含む)を隠滅することは不可
能である。
【0100】図10、図11および図12は、それぞ
れ、本発明の両面接着シートの他の実施例を示す断面図
である。これらの図に示す両面接着シート130は、第
1の接着剤層2側にも剥離履歴表示手段を有しているこ
と以外は、前記両面接着シート110と同様である。以
下、前記両面接着シート110と異なる事項についてを
中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略
する。
【0101】両面接着シート130は、第2の接着剤層
3側に前記表示体4および前記中間層5で構成された剥
離履歴表示手段を有するとともに、第1の接着剤層2側
にも、該第2の接着剤層3を被着体より剥離したこと
(剥離履歴)を視認し得る剥離履歴表示手段を有してい
る。
【0102】この剥離履歴表示手段は、基材層1の面1
a上に所定のパターンで形成された前記と同様の表示体
6と、該表示体6を覆うように基材層1と第1の接着剤
層2との間に形成された中間層7とで構成されている。
【0103】中間層7の形成目的も、前記中間層5のそ
れと同様である。また、中間層7は、前記中間層5と同
様のものであり、特に、透明な層であるのが好ましい。
【0104】また、両面接着シート130には、前記両
面接着シート120と同様に、離型シート91、92が
貼着されている。
【0105】次に、両面接着シート130の作用を図1
0〜図12に基づいて説明する。図10に示す状態の未
使用の両面接着シート130に対し、離型シート91を
剥し、露出した第1の接着剤層2に所望の被着体(ラベ
ルの表面基材)10を貼着する。
【0106】次に、離型シート92を第2の接着剤層3
より剥し、第2の接着剤層3にて両面接着シート130
を被着体11に貼着する。この状態を図11に示す。
【0107】両面接着シート130を被着体11に貼着
した状態では、両面接着シート(ラベル)130を被着
体(ラベルの表面基材)10側から見ても、表示体4お
よび6の表示パターンが容易に認識できないので、被着
体11に貼着されている両面接着シート(ラベル)13
0が剥離履歴表示機能(開封表示機能)を有しているも
のであることを第三者に知られない。
【0108】両面接着シート130を被着体11から剥
そうとすると、基材層1と第1の接着剤層2とが剥離
するか、または、基材層1と第2の接着剤層3とが剥
離する。図12は、便宜上、基材層1に対し第1の接着
剤層2および第2の接着剤層3の双方が剥離した状態を
示す。
【0109】前記両面接着シート120と同様の原理に
より、前記およびの場合のそれぞれについて、それ
を視認することができる。この場合、中間層5、7の機
能により、表示体4、6のパターンがより一層鮮明に視
認され、確実な判別が行える。
【0110】また、これらの場合、表示体4、6のパタ
ーンの相違、第1の接着剤層2、第2の接着剤層3の色
相の相違、中間層5、7の色相、濃度、光沢等の相違に
より、前記の場合(開封はされていないが、開封しよ
うとした事実があること)かまたは前記の場合(開封
済)かを容易に判別することができる。
【0111】一旦剥離した被着体10または両面接着シ
ート110を再度貼着し、復元しようとした場合も、前
記両面接着シート120と同様に、剥離履歴(剥離しよ
うとしたことも含む)を隠滅することは不可能である。
【0112】なお、両面接着シート130において、中
間層5、7のうちのいずれか一方のみが形成されていて
もよい。
【0113】以上、本発明の両面接着シートを図示の各
実施例に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定
されないことは言うまでもない。
【0114】本発明の両面接着シートの用途は、特に限
定されず、例えば、食品、医薬品等の包装物の開封口の
封止、封筒、その他書類入れの封止、封印、各種ラベル
やテープの作製、フロッピーディスク、CD、MD等の
ケースのふたの封止等、いかなるものでもよい。
【0115】
【実施例】以下、本発明を具体的実施例に基づいてさら
に詳細に説明する。
【0116】(実施例1)基材層として、厚さ25μm
の透明なポリエステルフィルム(東レ社製、商品名:ル
ミラー)の一方の面に、メチルセルロース水溶液の透明
インキをグラビア印刷し、「開封済」の文字よりなる表
示体(表示体4)を印刷形成した。
【0117】次に、前記印刷面に、白色顔料(大日精化
工業社製、商品名:ダイナミックSZカラー7030)
で白色に着色されたアクリル系感圧接着剤(サイデン化
学社製、商品名:T−207、接着強度=1200g/2
5mm、対SUS)を塗布、乾燥し、乾燥膜厚25μm の
第2の接着剤層を形成した。
【0118】次に、前記第2の接着剤層にリンテック社
製の両面剥離紙の一方の面を貼着した。
【0119】次に、基材層の他方の面に、ほぼ透明なア
クリル系感圧接着剤(リンテック社製、商品名:PA−
T1、接着強度=1000g/25mm、対SUS)を塗
布、乾燥し、乾燥膜厚25μm の第1の接着剤層を形成
した。
【0120】次に、ロール状に丸めて第1の接着剤層を
前記両面剥離紙の他方の面に貼着し、図1に示す構成の
本発明の両面接着シート(テープ状)を得た。
【0121】(実施例2)表示体を印刷形成した後、そ
の印刷面に、中間層として、アルミニウムによる蒸着層
を形成し、次いで、その上に第2の接着剤層を形成した
以外は、実施例1と同様にして、図4に示す構成の本発
明の両面接着シート(テープ状)を得た。
【0122】(実施例3)実施例1と同様の基材層の一
方の面に同様の表示体を印刷形成し、その上に同様の第
2の接着剤層を形成した。
【0123】次に、前記第2の接着剤層にリンテック社
製の片面剥離紙を貼着した。次に、基材層の他方の面
に、黄色染料(日本チバガイギー社製、商品名:オラゾ
ールイエロー)を添加したメチルセルロース水溶液の淡
黄色インキをグラビア印刷し、所定の文字「開封注
意」、記号および図形の組み合わせよりなる表示体(表
示体6)を印刷形成した。
【0124】次に、前記印刷面に、前記黄色染料で淡黄
色に着色されたアクリル系感圧接着剤(リンテック社
製、商品名:PA−T1)を塗布、乾燥し、乾燥膜厚2
5μmの第1の接着剤層を形成した。
【0125】次に、前記第1の接着剤層に前記と同様の
片面剥離紙を貼着し、図7に示す構成の本発明の両面接
着シート(テープ状)を得た。
【0126】(実施例4)実施例1と同様の基材層の一
方の面に同様の表示体(表示体4)を印刷形成し、その
上に実施例2と同様の中間層を形成し、その上にほぼ透
明なアクリル系感圧接着剤(リンテック社製、商品名:
PA−T1)を塗布、乾燥し、乾燥膜厚25μm の第2
の接着剤層を形成した。
【0127】次に、前記第2の接着剤層にリンテック社
製の片面剥離紙を貼着した。次に、基材層の他方の面
に、実施例3と同様の淡黄色インキをグラビア印刷し、
所定の文字「開封注意」、記号および図形の組み合わせ
よりなる表示体(表示体6)を印刷形成した。
【0128】次に、この印刷面上に、ポリエステル樹脂
(東洋紡績社製、商品名:バイロン#300)を塗布、
乾燥し、厚さ1μm の透明な中間層を形成した。
【0129】次に、この中間層の上に、実施例3と同様
の淡黄色に着色されたアクリル系感圧接着剤を塗布、乾
燥し、乾燥膜厚25μm の第1の接着剤層を形成した。
【0130】次に、前記第1の接着剤層に前記と同様の
片面剥離紙を貼着し、図10に示す構成の本発明の両面
接着シート(テープ状)を得た。
【0131】[実験1]実施例1〜4で得られた各両面
接着シートについて、貼り合わせ機により、第1の接着
剤層に厚さ25μm の透明なポリエチレンテレフタレー
トフィルム(被着体10)を貼着し、さらに、これをシ
ール抜き機により半抜きラベルにした。次に、該ラベル
の剥離紙を除去し、第2の接着剤層にて、菓子の箱の包
装材であるセロファンフィルム(被着体11)に貼着し
た。
【0132】各ラベルを手でセロファンフィルムから剥
離、除去したところ、いずれも、ラベル側には、表示体
4に対応する「開封済」の文字が現れ、また、セロファ
ンフィルム側には、同様の文字が転写され、ラベルを剥
離したことを容易に視認、判別することができた。特
に、中間層を設けた実施例2、4によるラベルでは、よ
り鮮明に視認することができた。
【0133】一旦剥離された各ラベルをセロファンフィ
ルムの同じ貼着部位に重ね合わせ、修復を試みたが、現
れた文字は消滅せず、復元は不可能であった。
【0134】[実験2]実施例1〜4で得られた各両面
接着シート(幅25mmのテープ)について、第1の接着
剤層に厚さ40μm の透明なポリプロピレンフィルム
(被着体10)を貼着し、さらに、これを所望の長さに
切断して両面接着テープ8aにした。次に、該両面接着
テープ8aの剥離紙を除去し、第2の接着剤層にて、図
13に示すように、紙製の封筒12の本体13と折り曲
げられた蓋片14との境界部に貼着し、封印した。
【0135】各両面接着テープを手で封筒12から剥
離、除去したところ、いずれも、テープ側には、表示体
4に対応する「開封済」の文字が現れ、また、封筒12
側には、同様の文字が転写され、テープを剥離したこ
と、すなわち封印を解除したことを容易に視認、判別す
ることができた。特に、中間層を設けた実施例2、4に
よるテープでは、より鮮明に視認することができた。
【0136】一旦剥離された各テープを封筒12の同じ
貼着部位に重ね合わせ、修復を試みたが、現れた文字は
消滅せず、復元は不可能であった。
【0137】[実験3]実施例3および4で得られた各
両面接着シート(幅25mmのテープ)について、第1の
接着剤層に厚さ25μm の透明なポリエチレンテレフタ
レートフィルム(被着体10)を貼着し、さらに、これ
を所望の長さに切断して両面接着テープ8aにした。次
に、該両面接着テープ8aの剥離紙を除去し、第2の接
着剤層にて、図13に示すように、紙製の封筒12の本
体13と折り曲げられた蓋片14との境界部に貼着し、
封印した。
【0138】各両面接着テープ8aを、第1の接着剤層
と基材層との界面が剥離するように剥した(封筒12の
封印は維持されたまま)ところ、いずれも、剥れたポリ
エチレンテレフタレートフィルム(被着体10)側に
は、表示体6に対応する「開封注意」の文字等が現れ、
また、封筒12側にも同様の文字が反転して現れ、テー
プの剥離を試みようとしたことを容易に視認、判別する
ことができた。特に、中間層を設けた実施例4による両
面テープでは、より鮮明に視認することができた。
【0139】一旦剥離されたポリエチレンテレフタレー
トフィルムをテープに重ね合わせ、修復を試みたが、現
れた文字は消滅せず、復元は不可能であった。
【0140】[実験4]実施例3および4で得られた各
両面接着シート(幅25mmのテープ)を所望の長さに切
断して両面接着テープ8bにした。次に、該両面接着テ
ープ8bを、第1の接着剤層にて、図14に示すよう
に、透明な樹脂フィルム製の封筒15の本体16の口部
近傍に沿って貼着した。その後、第2の接着剤層から剥
離紙を除去するとともに、図14中の一点鎖線で示すよ
うに蓋片17を折り曲げ、その蓋片17の内側面を第2
の接着剤層に貼着し、封筒15の口部を封止した。この
試料を、実施例3、4について、各10個作製した。
【0141】蓋片17を本体16から剥すようにして封
筒15を開封したところ、第2の接着剤層側で剥離が生
じたものは、実施例3が10個中7個、実施例4が10
個中8個であり、その他は、第1の接着剤層側で剥離が
生じた。
【0142】蓋片17の剥れた部分を確認したところ、
第2の接着剤層側で剥離が生じたものは、表示体4に対
応する「開封済」の文字が現れ、第1の接着剤層側で剥
離が生じたものは、表示体6に対応する「開封注意」の
文字等が現れ、よって、封筒15を開封したこと、およ
び第1の接着剤層側と第2の接着剤層側のいずれで剥離
が生じたかを容易に視認、判別することができた。特
に、中間層を設けた実施例4による両面テープでは、よ
り鮮明に視認することができた。
【0143】一旦剥された蓋片17を封筒15の本体に
再度貼着し、修復(封筒口部の再封止)を試みたが、現
れた文字は消滅せず、復元は不可能であった。
【0144】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の両面接着シ
ートによれば、剥離したことや剥離を試みようとしたこ
とを容易かつ確実に視認、判別することができ、また、
貼着して使用される表面基材(被着体)の選択の自由度
や、貼着の位置、貼着の形態等の自由度が広く、汎用性
に富む。
【0145】特に、表面基材(被着体)に印刷等の表示
がなされている場合、その表示面を内側にして本発明の
両面接着シートに貼着することにより、表示面を保護す
るための保護層を形成する必要がなく、ラベル等の製造
が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図2】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図3】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図4】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図5】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図6】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図7】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図8】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図9】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面図
である。
【図10】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面
図である。
【図11】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面
図である。
【図12】本発明の両面接着シートの実施例を示す断面
図である。
【図13】本発明の両面接着シートを封筒に貼着した状
態を示す平面図である。
【図14】本発明の両面接着シートを封筒に貼着した状
態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 基材層 1a、1b 面 2 第1の接着剤層 3 第2の接着剤層 4 表示体 5 中間層 6 表示体 7 中間層 8a、8b 両面接着テープ 9 離型シート 91、92 離型シート 10 被着体 11 被着体 12 封筒 13 本体 14 蓋片 15 封筒 16 本体 17 蓋片 100 両面接着シート 110 両面接着シート 120 両面接着シート 130 両面接着シート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性を有する基材層の一方の面側に第
    1の接着剤層、他方の面側に第2の接着剤層を有する両
    面接着シートであって、 前記第1の接着剤層側および前記第2の接着剤層側のう
    ちの少なくとも一方に、それを被着体より剥離したこと
    を視認し得る剥離履歴表示手段を有していることを特徴
    とする両面接着シート。
  2. 【請求項2】 前記剥離履歴表示手段は、基材層の表面
    に所定のパターンで形成され、剥離時に基材層から離脱
    し得る表示体で構成される請求項1に記載の両面接着シ
    ート。
  3. 【請求項3】 前記剥離履歴表示手段は、基材層の表面
    に所定のパターンで形成され、剥離時に基材層から離脱
    し得る表示体と、該表示体を覆うように前記基材層と前
    記第1または第2の接着剤層との間に形成された中間層
    とで構成される請求項1に記載の両面接着シート。
  4. 【請求項4】 前記中間層は、遮光機能を有する層であ
    る請求項3に記載の両面接着シート。
  5. 【請求項5】 前記中間層は、透明な層である請求項3
    に記載の両面接着シート。
  6. 【請求項6】 前記表示体は、文字、記号、図形または
    模様を表示するインキ層である請求項2ないし5のいず
    れかに記載の両面接着シート。
  7. 【請求項7】 前記第1の接着剤層と前記第2の接着剤
    層の少なくとも一方が着色されている請求項1ないし6
    のいずれかに記載の両面接着シート。
  8. 【請求項8】 前記第1の接着剤層および前記第2の接
    着剤層の少なくとも一方に離型シートが貼着されている
    請求項1ないし7のいずれかに記載の両面接着シート。
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