JPH10218529A - エレベーター主索の交換方法 - Google Patents

エレベーター主索の交換方法

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JPH10218529A
JPH10218529A JP2678497A JP2678497A JPH10218529A JP H10218529 A JPH10218529 A JP H10218529A JP 2678497 A JP2678497 A JP 2678497A JP 2678497 A JP2678497 A JP 2678497A JP H10218529 A JPH10218529 A JP H10218529A
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JP
Japan
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main rope
car
new
drum
rope
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JP2678497A
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English (en)
Inventor
Fujio Tsujiguchi
不二雄 辻口
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Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮設物が少ない簡易な構成によって主索の交
換を省力化し、また能率的であって容易に作業できるエ
レベーター主索の交換方法を得る。 【解決手段】 主索の交換作業をかご6上、かご6内、
機械室2で行い、作業進行を容易化する。また、仮設の
作業足場を使用せず、仮設用の機器が少ないので作業性
が向上すると共に、作業足場、仮設機器の仮設、撤去の
手数を省く。また、乗場9に交換作業用の機器を仮設し
ないので、乗場9における一般の人の通行を妨げること
がない。また、主索の交換作業場所が限定されるので、
作業員の人数が分散せず、また一回の交換作業で扱う主
索本数が少ないので、就役人数が少なくて済む。これに
より、仮設物が少ない簡易な構成によって主索の交換を
省力化し、また能率化し容易化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐用年数が経過
したとき等において、両端にかご及びつり合おもりをそ
れぞれ吊持したエレベーター主索の交換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、例えば特開昭63−28208
2号公報に示された従来のエレベーター主索の交換方法
を示す図で、エレベーター昇降路の概念的縦断面図であ
る。図において、1は昇降路、2は昇降路1の上方に設
けられた機械室、3は機械室2に設置された巻上機、4
は巻上機3に隣接して設けられたそらせ車、5は巻上機
3及びそらせ車4に巻掛けられて一端にかご6を、他端
につり合おもり7をそれぞれ吊持した原主索である。
【0003】8は昇降路1に仮設された支持材で、昇降
路1の下部に下降したつり合おもり7を後述するピット
に支持する。9は昇降路1に互いに離れて設けられた複
数の乗場、10は昇降路1の下部を構成するピット、1
1は昇降路1の頂部に仮設された滑車、12は最上階の
乗場9に仮設されたウインチ、13はウインチ12のロ
ープ、14は下層階の乗場9に仮設されたドラム、15
はドラム14に隣接して仮設された新ドラムで、新主索
16が収容されている。
【0004】従来のエレベーター主索の交換方法は、上
記のような図8に示す構成によって次に述べるように行
われる。すなわち、最上階の乗場9にかご6の天井が対
応する位置にかご6を停止させる。そして、つり合おも
り7を支持材8によってピット10に支持する。また、
図示が省略してあるが機械室2からチェーンブロックを
懸垂してかご6を吊持して原主索5を弛緩させる。
【0005】次いで、最上階の乗場9にウインチ12を
仮設し、また昇降路1の頂部に滑車11を仮設してウイ
ンチ12のロープ13を引き出し、滑車11に巻掛けて
かご6上で作業できる位置、すなわち図8に示す位置A
に下垂する。そして、位置Aにおいてつり合おもり7側
の原主索5とロープ13を緊縛し、位置Aすなわち緊縛
点の上部位置、図8に示す位置Bにおいてつり合おもり
7側の原主索5を切断する。次いで、位置Bすなわち切
断点からそらせ車4、巻上機3を経てかご6の連結部に
到る原主索5を撤去する。
【0006】次に、原主索5のつり合おもり7との連結
を解除して、ウインチ12を運転してロープ13に緊縛
されたつり合おもり7側の原主索5を下降し、下層階の
乗場9に仮設されたドラム14に巻き取る。そして、つ
り合おもり7側の原主索5の下降により緊縛点がドラム
14対応位置に到達した段階で、ロープ13と原主索5
の緊縛を解除する。
【0007】次いで、下層階の乗場9に仮設された新ド
ラム15の新主索16をロープ13に連結する。この場
合に新主索16の先端から、かご6の連結部、巻上機
3、そらせ車4を経て前述の位置Bに到る長さを見込ん
だ位置にロープ13に連結する。そして、ウインチ12
を運転してロープ13に連結された新主索16を前述の
位置Bにロープ13との連結点を引き上げる。
【0008】次いで、新主索16のロープ13との連結
点よりも先端側を、前述の位置Bからそらせ車4、巻上
機3に巻掛けてかご6の連結部に連結する。そして、新
主索16の図8における下端側を切断してつり合おもり
7に連結し、この状態から機械室2からのチェーンブロ
ック、支持材8、ウインチ12、ドラム14、新ドラム
15等の仮設物を撤去してエレベーター主索の交換が終
了する。
【0009】また図9は、例えば特開平7−13308
5号公報に示された他の従来のエレベーター主索の交換
方法を示す図で、エレベーター昇降路の概念的縦断面図
である。図において、前述の図8と同符号は相当部分を
示し、17は昇降路1に立設されてかご6の昇降を案内
するかご用レール、18は昇降路1に立設されてつり合
おもり7の昇降を案内するつり合おもり用レールであ
る。
【0010】他の従来のエレベーター主索の交換方法
は、上記のような図9に示す構成によって次に述べるよ
うに行われる。すなわち、昇降路1においてかご6とつ
り合おもり7の両者が互いに対向する位置に上記両者を
停止する。この状態で、かご6上での作業によりかご6
をかご用レール17の固定部に、またつり合おもり7を
つり合おもり用レール18の固定部に、それぞれ仮支持
して原主索5を弛緩させる。
【0011】また、かご6の停止位置に対応した階の乗
場9にドラム14を設置し、またドラム14を設置を設
置した階の上階の乗場9に新ドラム15を設置する。そ
して、かご6上での作業により原主索5の上記両者との
連結を解除し、新ドラム15から新主索16を引き出し
てその先端を、原主索5の旧かご6側先端に撚り合わせ
て連結する。この状態で、巻上機3を上昇方向に運転し
て原主索5の旧かご6側を上昇させることによって新主
索16を新ドラム15から引き出して上昇させる。
【0012】そして、原主索5の旧かご6側を上昇に伴
って原主索5の旧つり合おもり7側が下降するので、原
主索5をドラム14を順次巻き込み、巻上機3の上昇方
向運転を継続して新主索16の原主索5との連結部がつ
り合おもり7に到達すると巻上機3を停止する。次い
で、新主索16と原主索5の連結を解除し、新主索16
の端部をそれぞれ対向した上記両者に連結する。そし
て、上記両者の仮支持を解除すると共に、ドラム14、
新ドラム15等の仮設物を撤去してエレベーター主索の
交換が終了する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の図
8に示すエレベーター主索の交換方法において、ウイン
チ12を乗場9に据付けるために煩雑な手数が掛かり、
またウインチ12による揚程は120メートル程度が限
度であるので高層建築には適用困難である。また、新主
索16の先端から、巻上機3、そらせ車4を経由する長
さ等を見込んだ位置がウインチ12のロープ13に連結
されて新主索16が引き上げられるので、連結位置から
先の部分が昇降路1壁に接触して損傷したり、連結部分
にキンクが生じる恐れがある。
【0014】また、図8におけるつり合おもり7の仮支
持位置はピット10面から5メートル程度の高さになり
原主索5の連結解除、新主索16の連結に作業用足場が
必要であり、また昇降路1頂部の滑車11の仮設にして
も作業用足場が必要であって、作業用足場の設置、撤去
のために煩雑な手数がかかる。
【0015】また、上記のような他の従来の図9に示す
エレベーター主索の交換方法において、原主索5の巻き
取り、新主索16の引き出しのための巻上機3の運転時
に、ドラム14、新ドラム15の状況が見える位置で巻
上機3を運転する必要がある。このため、機械室2から
操作用ケーブルをドラム14、新ドラム15の設置位置
近くにそれぞれ仮設する手数が掛かる。
【0016】また、張力が少ない状態で新主索16を引
き出すので、捩じれが生じることがあって巻上機3の綱
車から外れたり、つり合おもり7側の新主索16の順番
がずれたりすることがある。このため、ロープガイド
(図示しない)を設置することが必要であり、ロープガ
イドの装着のための架台を昇降路1に仮設する手数を要
する。
【0017】さらに、急行ゾーンが設けられたエレベー
ターにあっては、かご6とつり合おもり7の両者が互い
に対向する位置が急行ゾーンとなることがある。このた
め、ドラム14、新ドラム15を設置する乗場9が、上
記両者の停止位置から遠く離れた場所になる。このた
め、図9に示す構成によるエレベーター主索の交換作業
が実際上では実施困難になるという問題点があった。
【0018】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、仮設物が少なく簡易な構成によ
り容易に作業できるエレベーター主索の交換方法を得る
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ター主索の交換方法においては、複数本の原主索により
互いに連結されたかご及びつり合おもりの両者を昇降路
の昇降行程の中間の互いに対向する位置に仮吊持する第
一工程、複数本の原主索の一部についてつり合おもりと
の連結を解除し上記両者の仮吊持を解除してかごを上昇
運転し、このかごに積載したドラムに連結解除原主索を
巻き取る第二工程、上昇運転されたかごが昇降路の上部
に到達した状態で連結解除原主索のかごとの連結を解除
してドラムに収容する第三工程、かごに積載した新ドラ
ムの新主索の一端を引き上げて昇降路に対応して設置さ
れた少なくとも巻上機に巻掛けて新主索の一端をかごに
連結する第四工程、新主索の一端が連結されたかごを下
降運転して新ドラムから新主索を繰り出しつり合おもり
との対向位置で停止させ上記両者を仮吊持する第五工
程、繰り出された新主索を切断してこの端部をつり合お
もりに連結する第六工程、これらの第一工程から第六工
程からなる初期工程及びこの初期工程の終了後に複数本
の原主索の残余の本数の一部について第一工程から第六
工程を繰り返す次期工程が実施される。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1〜図7は、この発明の実施の形態の
一例を示す図で、図1は工事状況を示すエレベーター昇
降路の概念的縦断面図、図2は図1の工程の次の工事状
況を示すエレベーター昇降路の概念的縦断面図、図3は
図2の工程の次の工事状況を示すエレベーター昇降路の
概念的縦断面図、図4は図3の工程の次の工事状況を示
すエレベーター昇降路の概念的縦断面図、図5は図4の
工程の次の工事状況を示すエレベーター昇降路の概念的
縦断面図、図6は図1は工事状況において仮吊持された
かごの状態を示す要部正面図、図7はかごの仮吊持にお
ける玉掛けロープ箇所を示す図6の要部側面図に相当す
る拡大図である。
【0021】図において、1は昇降路、2は昇降路1の
上方に設けられた機械室、3は機械室2に設置された巻
上機、4は巻上機3に隣接して設けられたそらせ車、5
は巻上機3及びそらせ車4に巻掛けられて一端にかご6
を、他端につり合おもり7をそれぞれ吊持した原主索、
9は昇降路1に互いに離れて設けられた複数の乗場、1
0は昇降路1の下部を構成するピットである。
【0022】14はかご6内に仮設されたドラム、15
はかご6内に仮設された新ドラムで、新主索16が収容
されている。17は昇降路1に立設されてかご6の昇降
を案内するかご用レール、18は昇降路1に立設されて
つり合おもり7の昇降を案内するつり合おもり用レー
ル、19はかご用レール17及びつり合おもり用レール
18相互の継ぎ目に設けられた目板、20は仮吊り板
で、かご用レール17及びつり合おもり用レール18に
それぞれレールクリップ21によって締結され、目板1
9の上側に設けられて後述する位置に配置される。
【0023】22は主索とかご6又は主索とつり合おも
り7を連結する連結具で、シンブルロッド、スプリン
グ、締結用ナット等によって構成されている。23は玉
掛けロープ24の上端を仮吊り板20に連結する上シャ
ックル、25は玉掛けロープ24の下端に設けられた下
シャックル、26は連結手段が設けられてそれの一端が
下シャックル25に、他端がかご6又はつり合おもり7
に連結されるチェーンブロックである。
【0024】上記のような構成によって、次に述べるよ
うにエレベーター主索の交換が行われる。すなわち、4
個の仮吊り板20及びチェーンブロック26等の仮吊持
用機材をかご6の天井上に、またドラム14をかご6内
に積み込む。そして、昇降路1においてかご6とつり合
おもり7の両者が互いに対向する位置に上記両者を停止
する。また、上記両者を停止に先立ってかご6上での作
業により、上記両者の停止位置から3メートル以上上方
の目板19の上側に仮吊り板20をレールクリップ21
によって締結して仮設する。
【0025】そして、仮吊り板20に上シャックル23
により玉掛けロープ24を連結し、玉掛けロープ24の
下端に下シャックル25を連結する。次いで、下シャッ
クル25に連結したチェーンブロック26により停止し
た上記両者をそれぞれ吊り上げて、昇降路1の中間位置
において上記両者を互いに対向した位置に仮吊持する。
これによって主索交換の第一工程が終了する。
【0026】そして、原主索5との間の連結具22のス
プリングが自由長になったときに上記両者それぞれの位
置を対応したかご用レール17及びつり合おもり用レー
ル18にけがく。次に、かご6上での作業により複数本
の原主索5のうち約4割の本数の原主索5のつり合おも
り7側の連結具22を外して図1に示す状態となる。
【0027】なお、主索における安全率は10であり、
また玉掛けロープ24等の揚重機器は安全率6を要する
ので、原主索5の取り外し本数を4割相当とする。そし
て、4割の本数の原主索5を外した状態で、チェーンブ
ロック26による上記両者の吊り上げを解除し、残余の
6割相当の本数の原主索5によって上記両者を懸垂す
る。
【0028】また、上記両者の昇降の障害にならないよ
うにチェーンブロック26を撤去し、玉掛けロープ24
をそれぞれのレールの背面側に廻して下シャックル25
によって固定する。次いで、巻上機3を付勢してかご6
を低速で上昇運転し、つり合おもり7側の連結具22及
び原主索5をかご6天井の救出口(図示しない)からか
ご6内に引き入れて原主索5から連結具22を外す。そ
して、さらにかご6を低速で上昇運転しながらかご6内
で原主索5をドラム14に巻き取る。これにより主索交
換の第二工程が終了する。
【0029】そして、図2に示すようにかご6が最上階
の乗場9に到達した状態で、原主索5のかご6側の連結
具22を取り外す。そして、原主索5の全部をかご6内
のドラム14に収容し、これにより主索交換の第三工程
が終了する。次いで、最上階の乗場9において、原主索
5を収容したかご6内のドラム14を搬出し、また一端
に連結具22が連結された新主索16を収容した新ドラ
ム15をかご6内に積み込む。
【0030】そして、図3に示すように新主索16に接
続された連結具22をかご6天井の救出口から引き出
す。そして、新主索16をそらせ車4及び巻上機3の綱
車に巻掛けてかご6の上梁に連結具22を介して連結す
る。これにより主索交換の第四工程が終了する。
【0031】次に、巻上機3を付勢してかご6を低速で
下降運転しながら新ドラム15から新主索16を繰り出
して図4に示すように、前述の上記両者が互いに対向す
る位置に停止させる。この状態で、仮吊り板20、玉掛
けロープ24等を介してチェーンブロック26により再
度上記両者をそれぞれ吊り上げる。これにより主索交換
の第五工程が終了する。
【0032】そして、図5に示すようにかご用レール1
7及びつり合おもり用レール18にけがきした位置に上
記両者を配置する。次に、撤去されていない原主索5の
連結具22のスプリングが自由長になっていることを確
認し、その連結具22位置に対応した長さに新主索16
を切断する。そして、新主索16のつり合おもり7側の
先端に連結具22を接続してつり合おもり7の上枠に連
結する。これにより主索交換の第六工程が終了すると共
に、以上説明した第一工程から第六工程からなる原主索
5の最初の4割の本数を交換する初期工程が終了する。
【0033】続いて、新主索16及び残余の原主索5の
合計本数の4割相当の本数に対応する原主索5の本数に
ついて次期工程が実施される。すなわち、前述の初期工
程の第六工程においてかご6及びつり合おもり7の両者
が仮吊り板20、玉掛けロープ24等を介してチェーン
ブロック26により上記両者がそれぞれ吊り上げられて
いる。この状態は、昇降路1の中間位置において上記両
者が互いに対向した位置に仮吊持されていて次期工程の
主索交換の第一工程の始めとなる。
【0034】以下、前述の初期工程の場合と同様に第一
工程から第六工程が繰替えされて次期工程が実施され
る。そして、さらに次期工程の終了後に新主索16及び
残余の原主索5の合計本数の4割相当の本数に対応する
原主索5の本数について、具体的には次期工程の終了後
の残余の全ての原主索5について、前述の第一工程から
第六工程を繰替えす第二次次期工程が実施される。これ
により全部の原主索5の主索交換が行われる。次いで、
玉掛けロープ24、チェーンブロック25、新ドラム1
5等の仮設物を撤去してエレベーター主索の交換が完了
する。
【0035】上記のようなエレベーター主索の交換作業
において、かご6及びつり合おもり7を仮吊持し、つり
合おもり7側の連結を外してかご6を低速で上昇運転し
ながら原主索5をかご6内のドラム14に巻き取る。ま
た、かご6内の新ドラム15から新主索16をそらせ車
4及び巻上機3の綱車に巻掛けてかご6に連結し、かご
6を低速で下降運転しながら新主索16を繰り出す。こ
のような作業のため、原主索5、新主索16に滑落が発
生することがなく容易に、原主索5の収容、新主索16
の繰り出し作業を行うことができる。
【0036】また、主索の交換作業がかご6上、かご6
内、機械室2の三箇所で行われるので、既設のインター
ホン(図示しない)を使用して作業進行を容易に連絡す
ることができる。このため、連絡不全による作業障害を
回避することができ、また仮設の作業足場を使用しない
ので作業性が向上すると共に、作業足場の仮設、撤去の
手数を省くことができる。
【0037】また、乗場9にドラム14、新ドラム15
を設置して作業しないので、設置、撤去及び撤去後の床
面の補修等の手数を省くことができ、作業能率を向上す
ることができる。また、主索の交換作業のために乗場9
における一般の人の通行を制約することがない。
【0038】また、前述の第一工程から第六工程の各作
業はそれぞれが単純であり、また主索長さの測定等が不
要であって、初心者でも容易に正確に作業することがで
きる。また、新主索16をそらせ車4及び巻上機3の綱
車に巻掛けてかご6に連結した後に、かご6を低速で下
降運転しながら新主索16を繰り出す。このため、新主
索16にキンクが生じにくく、キンクによる不具合の発
生を防ぐことができると共に、主索の交換の順序を取り
違える不具合の発生を未然に防止することができる。
【0039】また、主索の交換作業場所がかご6上、か
ご6内、機械室2の三箇所に限定される。このため、作
業員の人数が分散せず、また一回の交換作業で扱う主索
本数が少ないので、就役人数が三、四人程度と少なくて
済む。また、玉掛けロープ24、チェーンブロック2
5、新ドラム15等の仮設用の機器が少ないため、それ
らの仮設、撤去の手数が減少するので主索交換の作業能
率を向上することができる。
【0040】また、かご6を低速で上昇運転しながら原
主索5をかご6内のドラム14に巻き取り、またかご6
を低速で下降運転しながらかご6内の新ドラム15から
新主索16を繰り出す。このため、巻上機3の綱車等と
主索との間に速度差がなく、主索及び綱車の綱溝に損傷
が発生する不具合を回避することができる。このよう
に、仮設物が少なく簡易な構成によって少ない手数によ
り能率よく容易に主索を交換することができる。
【0041】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、複数本
の原主索により互いに連結されたかご及びつり合おもり
の両者を昇降路の昇降行程の中間の互いに対向する位置
に仮吊持する第一工程、複数本の原主索の一部について
つり合おもりとの連結を解除し上記両者の仮吊持を解除
してかごを上昇運転し、このかごに積載したドラムに連
結解除原主索を巻き取る第二工程、上昇運転されたかご
が昇降路の上部に到達した状態で連結解除原主索のかご
との連結を解除してドラムに収容する第三工程、かごに
積載した新ドラムの新主索の一端を引き上げて昇降路に
対応して設置された少なくとも巻上機に巻掛けて新主索
の一端をかごに連結する第四工程、新主索の一端が連結
されたかごを下降運転して新ドラムから新主索を繰り出
しつり合おもりとの対向位置で停止させ上記両者を仮吊
持する第五工程、繰り出された新主索を切断してこの端
部をつり合おもりに連結する第六工程、これらの第一工
程から第六工程からなる初期工程及びこの初期工程の終
了後に複数本の原主索の残余の本数の一部について第一
工程から第六工程を繰り返す次期工程を実施するもので
ある。
【0042】これによって、主索の交換作業がかご上、
かご内、機械室の三箇所で行われるので、作業進行を容
易に連絡することができ、連絡不全による作業障害を回
避することができる。また、仮設の作業足場を使用せ
ず、仮設用の機器が少ないので作業性が向上すると共
に、作業足場、仮設機器の仮設、撤去の手数を省くこと
ができる。
【0043】また、乗場に交換作業用の機器を仮設しな
いので、設置、撤去及び撤去後の床面の補修等の手数を
省くことができ、作業能率を向上することができると共
に、主索の交換作業のために乗場における一般の人の通
行を制約することがない。また、主索の交換作業場所が
少ない場所数に限定されるので、作業員の人数が分散せ
ず、また一回の交換作業で扱う主索本数が少ないため就
役人数が少なくて済む。したがって、仮設物が少ない簡
易な構成によって主索の交換を省力化し、能率化すると
共に容易化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す図で、工事状
況を示すエレベーター昇降路の概念的縦断面図。
【図2】 図1の次の工程の工事状況を示すエレベータ
ー昇降路の概念的縦断面図。
【図3】 図2の次の工程の工事状況を示すエレベータ
ー昇降路の概念的縦断面図。
【図4】 図3の次の工程の工事状況を示すエレベータ
ー昇降路の概念的縦断面図。
【図5】 図4の次の工程の工事状況を示すエレベータ
ー昇降路の概念的縦断面図。
【図6】 図1の工事状況において仮吊持されたかごの
状態を示す要部正面図。
【図7】 かごの仮吊持における玉掛けロープ箇所を示
す図6の要部側面図に相当する拡大図。
【図8】 従来のエレベーター主索の交換方法を示す図
で、エレベーター昇降路の概念的縦断面図。
【図9】 他の従来のエレベーター主索の交換方法を示
す図で、エレベーター昇降路の概念的縦断面図。
【符号の説明】
1 昇降路、3 巻上機、5 原主索、6 かご、7
つり合おもり、14ドラム、15 新ドラム、16 新
主索。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の原主索により互いに連結された
    かご及びつり合おもりの両者を昇降路の昇降行程の中間
    の互いに対向する位置に仮吊持する第一工程、上記複数
    本の原主索の一部について上記つり合おもりとの連結を
    解除し上記両者の仮吊持を解除して上記かごを上昇運転
    し、このかごに積載したドラムに上記連結解除原主索を
    巻き取る第二工程、上昇運転された上記かごが上記昇降
    路の上部に到達した状態で上記連結解除原主索の上記か
    ごとの連結を解除して上記ドラムに収容する第三工程、
    上記かごに積載した新ドラムの新主索の一端を引き上げ
    て上記昇降路に対応して設置された少なくとも巻上機に
    巻掛けて上記新主索の一端を上記かごに連結する第四工
    程、上記新主索の一端が連結された上記かごを下降運転
    して上記新ドラムから上記新主索を繰り出し上記つり合
    おもりとの対向位置で停止させ上記両者を仮吊持する第
    五工程、繰り出された上記新主索を切断してこの端部を
    上記つり合おもりに連結する第六工程、上記第一工程か
    ら第六工程からなる初期工程及びこの初期工程の終了後
    に上記複数本の原主索の残余の本数の一部について上記
    第一工程から第六工程を繰り返す次期工程を実施するエ
    レベーター主索の交換方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073052A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータのロープ据付方法およびロープガイド装置
JP2014105035A (ja) * 2012-11-22 2014-06-09 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベーターの主ロープ交換方法

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