JPH10217421A - レーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版 - Google Patents

レーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版

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JPH10217421A
JPH10217421A JP9086659A JP8665997A JPH10217421A JP H10217421 A JPH10217421 A JP H10217421A JP 9086659 A JP9086659 A JP 9086659A JP 8665997 A JP8665997 A JP 8665997A JP H10217421 A JPH10217421 A JP H10217421A
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JP
Japan
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printing plate
group
photosensitive
silicone rubber
lithographic printing
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Application number
JP9086659A
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English (en)
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Toshiyoshi Urano
年由 浦野
Etsuko Hino
悦子 檜野
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/16Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography

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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度が高く、耐印刷性が高く、さらにインク
着肉性が良好であり、且つそれぞれがバランスして優れ
ることにより印刷適性に優れたレーザーダイレクト湿し
水不要感光性平版印刷版を提供する。 【解決手段】 基板上に該基板側から少なくとも近赤外
吸収剤を含有する感光性層及びシリコーンゴム層をこの
順に有するレーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印
刷版において、前記基板を構成する基材の300K(2
7℃)における熱伝導度が0.1W/mK以上0.2W
/mK以下であり、かつ該基材の密度が0.5g/cm
3 以上2.0g/cm3 以下であることを特徴とするレ
ーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタル画像データ
から近赤外半導体レーザーを用い、直接、印刷版を形成
し得るレーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版
に関する。更に詳しくは、基板上に感光層、シリコーン
ゴム層をこの順に塗設して成るレーザーダイレクト湿し
水不要感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、近赤外半導体レーザー及びコンピ
ュータを用いるデジタル画像処理技術の進歩に伴い、コ
ンピュータ上で形成されたデジタル画像データから印刷
版用銀塩フィルムを用いることなしに直接感光性平版印
刷版上に近赤外半導体レーザーで走査露光を行い、露光
部分を不溶化した後水溶液現像処理(湿式現像処理)に
より画像を形成し製版する、あるいは露光部分を劣化さ
せ、又は昇華、溶融させ除去する(乾式現像処理)こと
により画像を形成し製版する、レーザーダイレクト製版
技術が注目されている。特に、水と印刷インクのバラン
スを考える必要が無く、印刷操作が容易で、印刷初期の
損紙が少なく、印刷時間の短い、湿し水不要デジタル印
刷システムは、デジタル画像データから短時間で容易に
印刷物を作製することが出来るため、新しい印刷システ
ムとして期待されている。
【0003】該湿し水不要デジタル印刷システムに使用
される、レーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷
版に関しては、種々の試みがなされているが、例えば、
(イ)支持体上に感光性層、シリコーンゴム層をこの順
に塗設し、感光性層の露光部のアブレーションにより生
ずる熱に応答して、シリコーンゴム層を、同時に溶融、
揮発あるいは燃焼等により除去するもの(特開平7−1
64773、同6−186750、同6−19906
4、同7−309001)、(ロ)感光性層の露光部の
アブレーションにより生ずる熱に応答して、シリコーン
ゴム層を劣化させ、支持体との接着性を低下させた後擦
り取るもの(特開平6−55723、同6−5586
9、同6−92050)、(ハ)シリコーンゴム層を設
けた支持体上に、インク着肉性のトナー画像を電子写真
法により形成させるもの(特開昭51−66008)等
が知られている。これらのうち(イ)の方式が、画像形
成処理が最も簡便であり、また通常画質もより優れたも
のが得られ易いのでより好適と考えられている。
【0004】しかしながら、上記のアブレーションを利
用するレーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版
は、実用的には感度が不十分なため、大出力の半導体レ
ーザーを多数必要とし、また、レーザー露光部の印刷イ
ンク着肉性が低く、あるいは耐印刷性が低く、印刷適性
が未だ十分とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感度が高
く、耐印刷性が高く、さらに印刷インク着肉性が良好で
あり、且つそれぞれがバランスして優れることにより印
刷適性に優れたレーザーダイレクト湿し水不要感光性平
版印刷版を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、基板上
に該基板側から少なくとも近赤外吸収剤を含有する感光
性層及びシリコーンゴム層をこの順に有するレーザーダ
イレクト湿し水不要感光性平版印刷版において、前記基
板を構成する基材の300K(27℃)における熱伝導
度が0.1W/mK以上0.2W/mK以下であり、か
つ該基材の密度が0.5g/cm3 以上2.0g/cm
3 以下であることを特徴とするレーザーダイレクト湿し
水不要感光性平版印刷版に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に用いられる基板は、通常の平版印刷機に
セットできるたわみ性を有し、印刷時にかかる荷重に耐
えうるという従来の基板としての機能に加え、感光性層
に吸収されたレーザー光のエネルギーにより発生した熱
が基板を伝わり拡散することを防ぎ、感光性層及びシリ
コーンゴム層のアブレーションの効果を高める機能を有
する。本発明に用いられる基板は以下詳細に説明する如
く、基板の構成の中心要素となる基材(以下、単に基材
と称す)自体で使用することもできるが、種々の機能を
付加する目的で、該基材とその感光性層側表面(以下、
単に表面という)に設けられたインク着肉性層及び/又
は裏面に設けられた補強層とから成るもの(以下、複合
基板と称す)も用いられる。
【0008】前記アブレーションの効果を高める機能を
発現させる目的においては、基材は熱伝導度が低いもの
であるほど断熱性に優れ即ち熱の拡散を防ぐため好まし
い。本発明に用いられる基材としては、300K(27
℃)における熱伝導度が通常0.1W/mK以上0.2
W/mK以下のものであり、さらに熱拡散の防止効果を
高めるために、0.1W/mK以上0.15W/mK以
下のものが好ましい。また、熱伝導度を低く抑え、断熱
効果を高めるために、基材の材料中に空気等の気体を含
有したもの、即ち密度の低いものが好ましく用いられ
る。前記断熱効果を高めるために、基材の密度は1.0
g/cm3 以上2.0g/cm3 以下であることが必要
であり、1.0g/cm3 以上1.5g/cm3 以下が
好ましい。
【0009】熱伝導度、密度が、上記範囲より著しく大
きいと熱拡散作用が弱くアブレーション効果を高めるこ
とが困難となり、また、著しく小さいと、基材の物理的
強度が低下し、印刷時に変形する場合がある。
【0010】該基材の具体例としては、上質紙、樹脂加
工紙、コート紙等の紙類;木板;合成紙;発泡ポリエチ
レンテレフタレートシート、発泡ポリプロピレンシー
ト、発泡ポリエチレンシート、発泡ポリスチレンシート
等の発泡プラスチックシートを挙げることができるが、
基板の寸法安定性、インクに含まれる溶剤等に対する耐
薬品性等の観点から、コート紙、アート紙、写真印画紙
原紙、発泡ポリエチレンテレフタレートシート、発泡ポ
リプロピレンシート、発泡ポリエチレンシートが好まし
い。また、印刷時に水を含有する洗浄剤により印刷版を
洗浄する工程がある場合には、耐水性のある材料、即ち
発泡プラスチック、または耐水処理された紙が好まし
い。
【0011】該基材の厚さは10μm〜3mm、好まし
くは20μm〜1mm、更に好ましくは50μm〜50
0μmである。本発明に用いられる基材の表面には、感
光性平版印刷版の画像部のインク着肉性を高めるため
に、適当なクッション性を有し、インクローラーとの密
着性が高く、インク転写性を高める効果のあるインク着
肉性層を設け、複合基板を作製することができる。
【0012】該インク着肉性層の具体例としては、例え
ばポリエチレンテレフタレートシート、発泡ポリエチレ
ンテレフタレートシート、ポリプロピレンシート、発泡
ポリプロピレンシート、ポリエチレンシート、発泡ポリ
エチレンシート等が挙げられ、これらを例えばラミネー
ション等により基材表面に接合して用いることができ
る。これらの内、インク着肉性と共に、断熱効果を高め
る目的で、密度が0.1g/cm3 以上1.5g/cm
3 以下の発泡ポリエチレンテレフタレートシート、発泡
ポリプロピレンシート、発泡ポリエチレンシートが好ま
しい。また、インク着肉性層を設けることにより印刷版
の耐久性も向上する。
【0013】該インク着肉性層の厚さは1μm〜1m
m、好ましくは3μm〜100μm、更に好ましくは5
μm〜75μmである。また、本発明に用いられる基材
の裏面には、印刷版の耐久性を高める目的で補強層を設
け、複合基板を作製することができる。該補強層を設け
るために使用される補強用シートとしては、前記基材に
使用されるもの;前記インク着肉性層に使用されるも
の;アルミ板、銅板、鉄板等の金属板;アルミ箔等の金
属箔等から適宜選択して用いることができる。これらの
うち、ポリエチレンテレフタレートシート、発泡ポリエ
チレンテレフタレートシート、アルミ板が好ましい。
【0014】該補強層の厚さは10μm〜3mm、好ま
しくは20μm〜1mm、更に好ましくは50μm〜5
00μmである。さらに、本発明においては基材の表面
にインク着肉性層を設け、且つ裏面に補強層を設けた複
合基板を作製することもできる。
【0015】これら基材、インク着肉性層、及び補強層
は前述の如く、それぞれ断熱効果、インク着肉性、耐久
性を主たる目的としているので、感光性印刷版としての
性能を向上させるために、それぞれの特徴を生かし、互
いの不足を補うように適宜多層化することが好ましい。
このため、ある材料の基材に同種の材料をインク着肉性
層及び/又は補強層として接合する場合もあるが、その
場合は、断熱効果、インク着肉性、耐久性のそれぞれを
満足するため、目的に見合ったグレードの材料を適宜選
択すればよい。また、複合基板の場合には、複合基板全
体の熱伝導度が低いことが重要であることは言うまでも
ないが、少なくとも断熱領域を確保するために、基材自
体が断熱性であることが必須であり、表面に設けたイン
ク着肉性層も断熱性であることが好ましい。
【0016】本発明に用いられる好ましい複合基板の具
体例としては、例えば50μm〜500μmのアート
紙、上質紙、樹脂加工紙あるいはコート紙の表面に、イ
ンク着肉性層として20μm〜75μmのポリエチレン
テレフタレートシート、発泡ポリエチレンテレフタレー
トシート、ポリプロピレンシート、発泡ポリプロピレン
シート、ポリエチレンシート、あるいは発泡ポリエチレ
ンシートをラミネートしたものが挙げられる。更に、こ
の複合基板の裏面に、補強層として、前記インク着肉性
シートと同種のものあるいは、100μm〜500μm
のアルミ板をラミネートした3層のものが挙げられる。
【0017】前記の断熱性基材にインク着肉性シートあ
るいは補強用シートをラミネートする際には、ラミネー
トする2つのシート面のどちらか、あるいは両方に例え
ば特開平2−225087号公報に記載のウレタン樹脂
等の接着剤を0.1〜10μmの厚さに塗布した後、7
0〜150℃、0.1〜50kg/cm2 、0.1〜5
0m/sの条件にてラミネートし、断熱性基材にインク
着肉性層あるいは補強層を形成する。
【0018】以上詳述した通り、本発明において基材は
その物性値と層厚により基板構成において断熱機能の主
体となるべき層を意味するが、この断熱機能が有効に発
現される限り基板の層構成と基材との関係は当業者が想
到し得る程度の変形が可能である。例えば断熱機能を基
材とインク着肉性層とでほぼ均等に負担せしめたり、基
材自身を複合化して、統合的に本発明で特定する断熱機
能を発現せしめたり、その他必要に応じて他の層を介在
せしめることもありえよう。
【0019】本発明において用いられる感光性層は、近
赤外レーザー光を効率よく吸収、熱に変換し感光性層の
アブレーションを起こし感光性層を除去すると同時に、
それによって生ずる熱に応答してシリコーンゴム層のア
ブレーションを誘引し、溶融、揮発あるいは燃焼させ、
及び/または、感光性層のアブレーションの際の圧力に
より、これを除去せしめる機能を有する近赤外吸収剤を
含有する。
【0020】該近赤外吸収剤は近赤外光を吸収し、光エ
ネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有するもので
あれば特に限定することなく用いることが出来るが、具
体的には、有機、無機の顔料、有機の色素、金属等を挙
げることが出来る。さらに具体的には、例えばカーボン
ブラック(三菱化学社の製品であるMA−7、MA−1
00、MA−220、#5、#10、デグッサ社の製品
であるカラーブラックFW2、FW20、プリンテック
スVなど);黒鉛;チタン、クロム等の金属;酸化チタ
ン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化バナジウム、酸化タング
ステン等の金属酸化物;チタンカーバイト等の金属炭化
物;金属ホウ化物;特開平4−322219号公報に記
載されている無機黒色顔料、アゾ系のブラック顔料、リ
オノールグリーン2YS、緑色顔料7などの黒、緑など
の有機顔料が用いられる。また、「特殊機能色素」(池
森・住谷編集、1986年(株)シーエムシー発行)、
「機能性色素の化学」(檜垣編集、1981年(株)シ
ーエムシー発行)、「色素ハンドブック」(大河、平
嶋、松岡、北尾編集、講談社発行)、(株)日本感光色
素研究所が1995年に発行したカタログ及びExci
ton Inc.が1989年に発行したレーザー色素
カタログ等に記載されている近赤外領域に吸収を有する
色素も用いられる。更には特開平3−97590、同9
7591、同63185、同26593、同9758
9、特開平2−2074、同2075、同2076等に
記載されている近赤外領域に吸収を有する有機色素、日
本化薬社製IR820B等の近赤外領域に吸収を有する
色素も用いられる。このような近赤外領域に吸収を有す
る色素のいくつかを下記の第1表に例示する。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【表9】
【0030】
【表10】
【0031】これら近赤外吸収剤は、単独あるいは複数
混合し、感光性層塗布溶液中に溶解又は、分散させて配
合し、用いることができる。
【0032】該近赤外吸収剤を配合する場合、感光性層
中での配合率は、全感光性層固形分の5〜100重量
%、好ましくは10〜98重量%、更に好ましくは20
〜95重量%である。近赤外吸収剤の配合率が著しく低
いと、レーザー光を十分吸収できず、アブレーションの
効果が低下しやすい。この場合、感光性層の膜厚は、
0.05〜100μm、好ましくは0.1〜30μm、
さらに好ましくは0.3〜10μmである。また、該近
赤外吸収剤を蒸着あるいはスパッタリングにより、直接
基板上に近赤外吸収剤から成る感光性層を設けることも
できる。この場合は、膜厚として0.01〜0.5μ
m、好ましくは0.02〜0.4μmである。本発明で
用いられる感光性層中には、上記近赤外吸収剤の他に、
塗膜性、近赤外吸収剤との相溶性、感光性層中の膜強
度、及びアブレーションの効果を高める目的で、有機高
分子物質を添加することができる。
【0033】該有機高分子物質としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸やイタコン酸等の不飽和酸と、(メタ)
アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸フェニル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン、α−メチルス
チレン等との共重合体;ポリメチルメタクリレートに代
表されるメタクリル酸アルキルやアクリル酸アルキルの
重合体;(メタ)アクリル酸アルキルとアクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン等との共重
合体;アクリロニトリルと塩化ビニルや塩化ビニリデン
との共重合体;側鎖にカルボキシル基を有するセルロー
ス変性物;ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリド
ン;フェノール、o−、m−、p−クレゾール、及び/
又はキシレゾールとアルデヒド、アセトン等との縮合反
応で得られるノボラック樹脂;エピクロロヒドリンとビ
スフェノールAとのポリエーテル;可溶性ナイロン;ポ
リ塩化ビニリデン;塩素化ポリオレフィン;塩化ビニル
と酢酸ビニルとの共重合体;酢酸ビニルの重合体;アク
リロニトリルとスチレンとの共重合体;アクリロニトリ
ルとブタジエン及びスチレンとの共重合体;ポリビニル
アルキルエーテル;ポリビニルアルキルケトン;ポリス
チレン;ポリウレタン;ポリエチレンテレフタレートイ
ソフタレート;アセチルセルロース;アセチルプロピオ
キシセルロース;アセチルブトキシセルロース;セルロ
イド;ポリビニルブチラール等が用いられる。該有機高
分子物質の感光性層中における配合率は、全感光性層固
形分の0〜95重量%、好ましくは2〜90重量%、さ
らに好ましくは5〜80重量%である。
【0034】本発明においては、アブレーション効果を
高める化合物の内、以下に説明するニトロセルロースが
好ましく用いられる。本発明に用いられるニトロセルロ
ースは、近赤外レーザー光を近赤外吸収剤が吸収し発生
した熱により分解し、効率よく低分子のガスを発生する
ことにより、感光性層上に設けられたシリコーンゴム層
のうち、レーザー露光部の除去を促進する機能を有す
る。
【0035】該ニトロセルロースは、通常の方法により
精製した天然のセルロースを混酸で硝酸エステル化し、
セルロースの構成単位であるグルコピラノース環に存在
する3個の水酸基の部分にニトロ基を一部又は全部導入
することによって得られるものである。本発明に用いら
れるニトロセルロースの硝化度は2〜13であり、好ま
しくは10〜12.5であり、更に好ましくは11〜1
2.5である。ここで、硝化度とは、ニトロセルロース
中の窒素原子の重量%を表す。硝化度が著しく高いと、
アブレーションの促進効果は高められるものの、室温安
定性が低下する傾向にあり、また、ニトロセルロースが
爆発性となり、印刷版を作製する際のニトロセルロース
の取り扱いに危険が伴う。硝化度が著しく低いと、アブ
レーションの促進効果が充分得られない。
【0036】また、該ニトロセルロースの重合度は20
〜200であり、好ましくは25〜150である。重合
度が著しく高いと、シリコーンゴム層の除去が不完全に
なり、レーザー露光部分(画像部分)のインク着肉性が
不良になる傾向にある。重合度が著しく低いと、感光性
層の塗膜性が不良になるとともに、シリコーンゴム層の
剥離が生じやすくなる傾向にある。
【0037】該ニトロセルロースの感光性層中での配合
率は、感光性層全固形成分に対して5〜80重量%、好
ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは30〜7
0重量%である。
【0038】本発明に用いられるシリコーンゴム層は、
前記した特開平7−164773号公報等に記載されて
いるような公知のものから適宜選択できるが、典型的に
は以下に説明する、縮合反応によりシリコーンゴム層組
成物を硬化させる縮合架橋タイプと、付加反応によりシ
リコーンゴム層組成物を硬化させる付加架橋タイプの2
つのタイプのものが用いられる。
【0039】これらの内、縮合反応型のシリコーンゴム
層は、付加反応型のものに比べ、空気中あるいは塗布溶
媒中に存在している微量のリン化合物、アミン化合物、
エポキシ化合物等との硬化反応による失活が少ないた
め、シリコーンゴム層の安定生産性に優れており好まし
い。
【0040】本発明において用いられる縮合架橋タイプ
のシリコーンゴム層は、両末端に水酸基を有する線状オ
ルガノポリシロキサンと該オルガノポリシロキサンと架
橋しシリコーンゴム層を形成させる反応性シラン化合物
を必須成分として含むものである。本発明で用いられる
両末端に水酸基を有する線状オルガポリシロキサンとし
ては、下記一般式(I)の線状オルガノポリシロキサン
が挙げられる。
【0041】
【化2】
【0042】(式中、2つのR1 は各々独立して、水素
原子、メチル基、フェニル基、ビニル基を示し、yは1
以上の整数を示す。) 上記一般式(I)で表される化合物のうちR1 がメチル
基であるものが好ましい。該オルガノポリシロキサンの
重量平均分子量(以下、Mwと略す)は5,000〜
1,000,000であり、好ましくは10,000〜
1,000,000である。Mwが著しく低いとシリコ
ーンゴム層の膜強度が低下し、耐印刷性が低くなり、ま
たMwが著しく高いとアブレーションによるシリコーン
ゴム層の除去効果が低下し、感度低下、画像再現性の低
下を起こしやすい。
【0043】また、本発明に用いられる反応性シラン化
合物は、前記両末端に水酸基を有する線状オルガノポリ
シロキサンの水酸基と反応し、脱酢酸型、脱オキシム
型、脱アルコール型、脱アミノ型あるいは脱水型等の縮
合を起こし架橋することができる官能基を、少なくとも
2つ以上有する分子量2,000以下の反応性シラン化
合物である。該官能基としては、具体的には例えば、下
記各式で表される官能基が挙げられる。
【0044】
【化3】
【0045】(式中、R2 は炭素数1〜5のアルキル基
を示すが同一原子団に2個のR2 がある場合、それぞれ
は同一でも異なっていても良い。) これらのうち、官能基がアシルオキシ基(−OCO
2 )で官能基数が3以上のもの、あるいは官能基がア
ルコキシ基(−OR2 )で官能基数が3以上のものは、
塗布後の乾燥処理後において短時間にシリコーンゴム層
を形成するため好ましい。更に好ましくは、官能基がア
セトキシ基で官能基数が3以上のもの、あるいは官能基
がアルコキシ基で官能基数が6以上のものである。
【0046】該反応性シラン化合物としては例えば下記
一般式(II)〜(V)で表される化合物を挙げることが
できる。式中Qは前記した両末端に水酸基を有する線状
オルガノポリシロキサンの水酸基と反応する官能基から
選ばれたものを表し、Qは1分子中に少なくとも2個有
するものとする。
【0047】
【化4】
【0048】(式中、Tは炭素数1〜5のアルキル基、
フェニル基、ビニル基、H2 N−(CH2 h −、CH
2 =C(CH3 )CO−、CH2 =CHCO−、
【0049】
【化5】
【0050】を示し、R2 は前記と同様に炭素数1〜5
のアルキル基を示し、R3 はアリル基又は−(CH2
q −SiR2 3-pp を示し、R4 は水素原子、炭素数1
〜5のアルキル基、又はフェニル基を示すが、R2 、R
3 、R4 のそれぞれが同一分子内に複数存在する場合、
その複数個のそれぞれは同一でも異なっていても良く、
h、j及びqは各々1〜5の整数を示し、p及びrは各
々1〜3の整数を示し、sは2〜4の整数を示し、t及
びuは各々0〜5の整数を示す。) 下記一般式(VI)、(VII)で表される化合物はアルコキ
シ基を6個以上、(VIII)で表される化合物はアシルオ
キシ基を3個以上有しており、本発明に用いられる反応
性シラン化合物として特に有利である。
【0051】
【化6】
【0052】(一般式(VI)中、qは1〜10の整数を
示し、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
【0053】
【化7】
【0054】(一般式(VII)中、qは1〜10の整数を
示し、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
【0055】
【化8】
【0056】(一般式(VIII)中、Tは炭素数1〜5の
アルキル基、フェニル基、又はビニル基を示し、qは1
〜10の整数を示し、Rは炭素数1〜5のアルキル基を
示し、sは3又は4を示す。) 本発明に用いられる反応性シラン化合物について第2表
にさらに具体的な例を挙げるが、これら例示されるもの
に限定されるものではない。
【0057】
【表11】
【0058】
【表12】
【0059】
【表13】
【0060】
【表14】
【0061】本発明に使用される縮合架橋タイプのシリ
コーンゴム層は、上記の両末端に水酸基を有するオルガ
ノポリシロキサンと反応性シラン化合物の縮合架橋反応
の反応効率を高めるため、有機カルボン酸、チタン酸エ
ステル、錫酸エステル、アルミ有機エーテル、白金系触
媒等の縮合触媒を適宜混合させ縮合反応を行い硬化させ
る。
【0062】本発明において用いられる両末端に水酸基
を有するオルガノポリシロキサン、反応性シラン化合物
及び縮合触媒のシリコーンゴム層中での配合率は、全シ
リコーンゴム層の固形分に対し、両末端水酸基を有する
オルガノポリシロキサンが80〜98重量%、好ましく
は85〜98重量%、反応性シラン化合物が、通常2〜
20重量%、好ましくは2〜15重量%、さらに好まし
くは2〜7重量%、縮合触媒が0.05〜5重量%、好
ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは0.1〜
1重量%である。
【0063】反応性シラン化合物、或いは、縮合触媒の
割合が著しく高いとインク反撥性が低下し、また、アブ
レーション時のシリコーンゴム層の除去が困難になり、
感度及び画像再現性が低下する。また、反対に著しく低
いとシリコーンゴム層の膜強度が低下し、印刷耐久性が
低下する。
【0064】本発明に使用される縮合架橋タイプのシリ
コーンゴム層には、シリコーンゴム層のインク反撥性を
高めるために、上記の両端に水酸基を有するポリオルガ
ノシロキサン以外のポリシロキサンをシリコーンゴム層
全固形分に対し、2〜15重量%、好ましくは3〜12
重量%含有させることが出来る。該ポリシロキサンとし
ては例えば、両末端がトリメチルシリル化されたMw1
0,000〜1,000,000のポリジメチルシロキ
サン等が挙げられる。
【0065】次に、本発明に用いられる付加架橋タイプ
のシリコーンゴム層は、1分子中に脂肪族不飽和基を少
なくとも2個有するオルガノポリシロキサンと、該オル
ガノポリシロキサンと架橋しシリコーンゴム層を形成さ
せる、1分子中にSi−H結合を少なくとも2個有する
オルガノポリシロキサンを必須成分として含むものであ
る。
【0066】本発明に使用される1分子中に脂肪族不飽
和基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン
は、その構造が、鎖状、環状、分岐状のいずれでもよい
が、鎖状が好ましい。脂肪族不飽和基の例としては、ビ
ニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセ
ニル基等のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロ
ヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル
基等のシクロアルケニル基;エチニル基、プロピニル
基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等のアル
キニル基等が挙げられる。これらのうち、反応性の点か
ら末端に不飽和結合を有するアルケニル基が好ましく、
ビニル基が特に好ましい。また、脂肪族不飽和基以外の
残余の置換基は、良好な印刷インク反撥性を得るために
メチル基が好ましい。
【0067】1分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2
個有するオルガノポリシロキサンのMwは通常500〜
500,000であり、好ましくは1,000〜3,0
00,000である。Mwが著しく低いと、シリコーン
ゴム層の強度が低下し、印刷時にシリコーンゴム層に傷
がつきやすく、その部分の印刷インク反撥性が低下し、
インクが付着しやすくなり、印刷汚れの原因となる。ま
た、Mwが著しく高いと、アブレーションによるシリコ
ーンゴム層の除去が不良となり、感度の低下、画像再現
性の低下を起こしやすい。
【0068】本発明に使用される1分子中にSi−H結
合を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンは、
その構造が、鎖状、環状、分岐状のいずれでもよいが、
鎖状が好ましい。Si−H結合は、シロキサン骨格の末
端あるいは中間のいずれにあっても良く、置換基の総数
に対する水素原子の占める割合は通常1〜60%であ
り、好ましくは2〜50%である。また、水素原子以外
の残余の置換基は良好な印刷インク反撥性を得るために
メチル基が好ましい。1分子中にSi−H結合を少なく
とも2個有するオルガノポリシロキサンのMwは通常3
00〜300,000であり、好ましくは500〜20
0,000である。Mwが著しく高いと感度の低下、画
像再現性の低下を起こしやすい。
【0069】上記の1分子中に脂肪族不飽和基を少なく
とも2個有するオルガノポリシロキサンと1分子中にS
i−H結合を少なくとも2個有するオルガノポリシロキ
サンを付加反応させるために、通常、付加反応触媒を用
いる。この付加反応触媒としては、公知のものの中から
任意に選ぶことができるが、白金系触媒が好ましく、白
金族金属及び白金族系化合物から選ばれる1種又は2種
以上の混合物が使用される。白金族金属としては、白金
の単体(例えば白金黒)、パラジウムの単体(例えばパ
ラジウム黒)、ロジウムの単体等が例示される。また白
金族系化合物としては、塩化白金酸、白金−オレフィン
錯体、白金−アルコール錯体、白金−ケトン錯体、白金
とビニルシロキサンの錯体、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)白金、テトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム等が例示される。これらの内でも、塩化
白金酸又は白金−オレフィン錯体をアルコール系溶剤、
ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶剤などに
溶解したものが特に好ましい。
【0070】前記したシリコーンゴム層を形成する各組
成物の配合率は、シリコーンゴム層の全固形分に対し
て、1分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する
オルガノポリシロキサンが、80〜98重量%、好まし
くは85〜98重量%であり、1分子中にSi−H結合
と少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンが、2
〜20重量%、好ましくは2〜15重量%であり、付加
反応触媒が、0.00001〜10重量%、好ましくは
0.0001〜5重量%である。
【0071】1分子中にSi−H結合を少なくとも2個
有するオルガノポリシロキサンの配合率が著しく低いと
シリコーンゴム層の膜強度が低下し、印刷インク反撥性
及び耐印刷性が低下し、配合率が著しく高いと感度及び
画像再現性が低下する。また、本発明に用いられる付加
架橋タイプのシリコーンゴム層には、上記の組成の他
に、さらにシリコーンゴム層の膜強度を高める目的で、
下記一般式(VI)で表される加水分解性基を有するアミ
ノ系有機ケイ素化合物を添加することができる。
【0072】
【化9】
【0073】(式(IX)中、Zは加水分解性基を示し、
5 は2価の炭化水素基を示し、R6は1価の置換され
ていてもよい炭化水素基を示し、2つのR7 は各々独立
して水素原子、1価の置換されていても良い炭化水素基
あるいは−R5 −SiR6 3-pp で表される基を示し、
pは1〜3の整数を示す。)
【0074】Zで表される加水分解性基としては例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコ
キシ基;2−プロペニルオキシ基等のアルケニルオキシ
基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキ
シ基等のアシルオキシ基等が挙げられる。これらのう
ち、安定性、硬化性などの点からメトキシ基、エトキシ
基、アセチルオキシ基が好ましい。R5 の二価の炭化水
素基としては例えば、
【0075】
【化10】
【0076】が好ましい。R6 及びR7 で表される置換
基のうち一価の置換されていてもよい炭化水素基として
は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;ビニル
基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基、等のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘ
キセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基
等のシクロアルケニル基;グリシドキシプロピル基、ア
クリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基、ア
ミノエチル基等の置換アルキル基等が挙げられる。硬化
性の点からR6 及びR7 はビニル基、アリル基、グリシ
ジル基、メタクリル基、又はγ−グリシドキシプロピル
基が好ましい。
【0077】該アミノ系ケイ素化合物の具体例としては
例えば、3−〔N−アリル−N−(2−アミノエチ
ル)〕アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−
アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−(N−アリル−N−メタクリル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−グリシジル−N,N−
ビス〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピル〕アミ
ン、N−グリシジル−N,N−ビス〔3−(トリメトキ
シシリル)プロピル〕アミン、アミノプロピルトリメト
キシシラン、アミノプロピルトリアセチルオキシシラ
ン、3−〔N−アリル−N−(2−アミノエチル)〕ア
ミノプロピルトリアセチルオキシシラン、3−(N−ア
リル−N−グリシジル)アミノプロピルトリアセチルオ
キシシラン、3−(N−アリル−N−メタクリル)アミ
ノプロピルトリアセチルオキシシラン等が挙げられる。
これらは2種類以上を混合して用いてもよい。
【0078】該アミノ系の有機ケイ素化合物はシリコー
ンゴム層の全固形分に対して0〜10重量%、好ましく
は0〜5重量%である。また、本発明に用いられる付加
架橋タイプのシリコーンゴム層には、シリコーンゴム層
を塗設する際に、シリコーン層組成の急激な硬化を防ぐ
目的で、硬化遅延剤を添加することができる。硬化遅延
剤としては一般的に知られているアセチレン系アルコー
ル、マレイン酸エステル、アセチレン系アルコールのシ
リル化物、マレイン酸のシリル化物、トリアリルイソシ
アヌレート、ビニルシロキサン等から、任意に選ぶこと
ができる。
【0079】該硬化遅延剤の添加量は所望の硬化速度に
よって異なるが、通常シリコーンゴム層の全固形分に対
し、0.0001〜1.0重量部である。上記した本発
明に用いられる縮合架橋タイプ及び付加架橋タイプのシ
リコーンゴム層には、その強度を向上させる目的で、シ
リカ、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの無機質充填
剤を添加しても良く、特にシリカが好ましく用いられ
る。このような充填剤としては分散性あるいは分散安定
性の点から平均粒子径500μm以下のものが好まし
い。
【0080】これらのシリコーンゴム層は印刷インク反
撥性、耐印刷性に優れ、さらにアブレーションにより容
易に除去され、高感度で、高い画像再現性を与える機能
を有する。該シリコーンゴム層の引掻傷強度は10〜1
00gであることが好ましい。但し、引掻傷強度とは、
0.2mmのサファイア針を印刷版上に加重を加えなが
ら10cm/分のスピードで移動させた際、引掻傷が発
生するために必要な加重(g)を表す。引掻傷強度が上
記範囲であれば、印刷インク反撥性、耐印刷性、感度、
画像再現性等の印刷適性が良好となる。本発明において
用いられるシリコーンゴム層の膜厚は0.1〜10μ
m、好ましくは0.2〜5μm、さらに好ましくは0.
3〜2μmである。
【0081】以上に記載した感光性層組成物、シリコー
ンゴム層組成物は、適当な溶剤に溶解して溶液となし、
これを支持体にワイヤーバー、スピナー、ロールコータ
ー等の各種の塗布装置により前記基板上に塗布した後、
乾燥して、それぞれ感光性層、シリコーンゴム層を形成
することができる。感光性層の塗布溶剤としては、例え
ばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸エチル等の
エステル類、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼ
ン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、トリクロロエタ
ン等の炭化水素やハロゲン化炭化水素類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン等のエー
テル類、さらにはプロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、ベントキソン、ジメチルホルムアミド
など常用のものを用いることが出来、シリコーンゴム層
の塗布溶剤としては、n−ヘキサン、シクロヘキサン、
石油エーテル、脂肪族炭化水素系溶剤エクソン化学
(株)製:アイソパーE、H、G及びこれらの溶剤と上
記の感光性層塗布溶剤との混合溶媒等を用いることが出
来る。
【0082】また、本発明の印刷版には必要に応じて、
シリコーンゴム層を保護する目的で、最外層としてポリ
プロピレンシート、ポリエチレンシート、離型処理ポリ
エチレンテレフタレート等の各種離型性プラスチックシ
ート、離型処理紙、アルミ、鉄、銅等の金属シート等を
シリコーンゴム層上にラミネートし設けることができ
る。上記の感光性層及びシリコーンゴム層を基板上に設
けた感光性印刷版は、通常680〜1100nmの近赤
外光を発振する半導体レーザー光を5〜30μm径に集
光したビームスポットにより走査露光を行い、露光部分
をアブレーションさせた後、後処理なしに印刷版として
使用されるが、該露光済み印刷版上に付着したアブレー
ションで発生した感光性層或いはシリコーンゴム層の微
粒子を除去する目的で、シリコーンゴム層表面を必要に
応じてエタノール等の水溶性の有機溶剤を含んだ水溶液
又は有機溶剤を供給しながらブラシ、パッド、超音波、
スプレー等の物理刺激を与える後処理を行ってもよい。
【0083】また、該アブレーションで発生した微粒子
を除去する他の方法としては、該微粒子に対してシリコ
ーンゴム層より接着性の高い表面を有するカバーシート
を露光済の感光性印刷版のシリコーンゴム層上に、シリ
コーンゴム表面と接着性のカバーシート表面が合わさる
ようにラミネートした後剥離する方法や、露光前に、該
カバーシートであってレーザー光を通過させるカバーシ
ートを上記と同様にラミネートし、露光後に剥離、シリ
コーンゴム層上の微粒子を除く方法、等が挙げられる。
該カバーシートとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、ポリカーボネート、紙等の基版上
に、シリコーンゴム、アイオノマー、酢酸ビニル等の粘
着層を必要に応じて設けたものが挙げられる。
【0084】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。実施例1〜12、比較例1〜3 第3表に示す基板上に、下記の感光性組成物を塗布し
た。
【0085】 〔感光性層組成物〕 近赤外吸収剤:ポリメチン色素(IR820B、日本化薬社製) 75重量部 有機高分子物質:フェノキシ樹脂(PKH−J、ユニオンカーバイド社製) 25重量部 塗布溶媒:シクロヘキサノン 900重量部 塗布後、85℃で3分間乾燥し、乾燥膜厚1μmの感光
性層を設けた。続いて該感光性層上に下記組成のシリコ
ーンゴム層を塗布した。
【0086】〔シリコーンゴム層組成物〕両末端に水酸
基を有する線状オルガノポリシロキサン:下式の化合物
(yは1以上の整数を示す)
【0087】
【化11】
【0088】 反応性シラン化合物:第3表に記載の化合物 第3表に記載の配合量 縮合触媒:ジブチル錫ジラウレート 0.8重量部 塗布溶媒:アイソパーE(エクソン化学社製) 900重量部 塗布後、100℃で4分間乾燥し、乾燥膜厚1μmのシ
リコーンゴム層を設け感光性印刷版を作製した。
【0089】該感光性印刷版を、円周20cmの回転ド
ラムに、シリコーンゴム層が外側になるように固定し、
ドラムを回転させた。次に回転している印刷版上に、8
30nm、30mWの半導体レーザー光(日立製作所社
製、HL8325G)を、ビーム径15μmに集光さ
せ、走査露光を行った。続いて以下の項目について評価
を行った。その結果を第3表に示す。
【0090】〔感 度〕各種回転数で回転ドラムを回転
させながら、印刷版を走査露光させた後、該印刷版を4
00倍の顕微鏡で観測し、レーザー露光部分のシリコー
ンゴム層が、除去される最高走査速度(cm/秒)によ
り、感度の評価を行った。走査速度が高いほど高感度で
あることを表す。
【0091】〔インク着肉性〕レーザー光による最低走
査速度の走査露光で幅15μの細線画像を形成させた印
刷版に、湿し水不要平版印刷版用印刷インキ(東洋イン
キ社製アクワレスエコー紅)を7cm径のゴムローラー
で練った後、インクが付着したローラーを印刷版のシリ
コーンゴム層に接触させた状態で印刷版を往復移動させ
てインク盛りを行ない、インク盛り初期にシリコーンゴ
ム非画線部上に一時的に付着したインクが、ローラーの
往復により徐々に除去され、完全にインクが除去された
時の細線画像部のインク付着部分の割合からインク着肉
性を評価した。
【0092】A:試料の細線画像部のうち、95%以上
にインクが着肉している。 B:試料の細線画像部のうち、94〜80%にインクが
着肉している。 C:試料の細線画像部のうち、79〜60%にインクが
着肉している。 D:試料の細線画像部のうち、インクが着肉している部
分が59%以下であった。
【0093】
【表15】 *1:( )内は、シリコーンゴム層組成物中の重量部
を表わす。
【0094】第3表中、基板の欄の略号は、それぞれ以
下の基板を表す。K1 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙(断熱性基材)の両面に、厚さ35μm、密度1.2
g/cm3 の発泡ポリエチレンテレフタレートシートを
ラミネートした複合基板。K2 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙(断熱性基材)の両面に、厚さ10μm、密度1.6
g/cm3 のポリエチレンテレフタレートシートをラミ
ネートした複合基板。K3 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙(断熱性基材)の表面に、厚さ25μm、密度0.9
4g/cm3 の発泡ポリプロピレンシートをラミネート
した複合基板。K4 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙(断熱性基材)。K5 :厚さ100μm、密度1.6g/cm3 のポリエ
チレンテレフタレートシート。K6 :厚さ300μm、密度2.7g/cm3 のアルミ
板。K7 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙(断熱性基材)の表面に、厚さ30μm、密度1.2
g/cm3 の発泡ポリエチレンテレフタレートシートを
ラミネートし、裏面に、厚さ35μm、密度1.6g/
cm3 のポリエチレンテレフタレートシートをラミネー
トした複合基板。K8 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙(断熱性基材)の表面に、厚さ35μm、密度1.2
g/cm3 の発泡ポリエチレンテレフタレートシートを
ラミネートし、裏面に、厚さ0.2mm、密度2.7g
/cm3 のアルミ板をラミネートした複合基板。
【0095】K1、2、3、7、8に記載中のプラスチ
ックシートを断熱性基材にラミネートする際には、該プ
ラスチックシート上にポリオール(タケラックA36
H、武田薬品製)25重量部、ポリイソシアネート(タ
ケネートA−7、武田薬品製)5重量部からなる固形分
30重量%の酢酸エチルウレタン接着樹脂液を乾燥膜厚
1.5μmになるように塗布し、80℃で1分間乾燥さ
せた後、該プラスチックシートの塗工面と断熱性基材表
面または裏面が重なるように80℃で2kg/cm2
50cm/分でラミネート処理を施し、断熱性基材上に
プラスチックシートを形成させた。
【0096】なお、上記各基材に用いる材料の300K
(27℃)における熱伝導度は以下の通りである。 アート紙:0.14W/mK(化学便覧基礎編II改訂4
版、第70頁、1993年、丸善発行) ポリエチレンテレフタレート:0.29W/mK(プラ
スチックデータハンドブック、第67頁、1980年、
工業調査会発行) アルミ板:237W/mK(化学便覧基礎編II改訂4
版、第68頁、1993年、丸善発行) 第3表中反応性シラン化合物の欄の略号は、それぞれ第
2表に挙げた化合物を表す。
【0097】実施例13 実施例1において、シリコーンゴム層組成物を下記のも
のに変更する以外、他は同様にして感光性印刷版を作製
し、同様に評価を行った。その結果、感度(45m/
s)、インク着肉性(A)を得た。
【0098】 〔シリコーンゴム層組成物〕 1分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン: α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(Mw=12,000) 100重量部 1分子中にSi−H結合を少なくとも2個有するオルガ
ノポリシロキサン:下記のα,ω−ジメチルポリシロキ
サン
【0099】
【化12】
【0100】 (式中の置換基Rのうち約40%は水素原子であり、残りの約60%はメチル基 である、またyは1以上の整数を示す、Mw=2,000) 7重量部 付加反応触媒:塩化白金酸とビニルシロキサンの錯体 0.1重量部 硬化遅延剤:下式の化合物
【0101】
【化13】
【0102】 塗布溶媒:アイソパーE(エクソン化学社製) 900重量部
【0103】実施例14、15 実施例1において、基板及びシリコーンゴム層組成物を
下記のものに変更する以外、他は同様にして感光性印刷
版を作製し、同様に評価を行った。 [基板]第4表に記載した基板。
【0104】 [シリコーンゴム層組成物] 両末端に水酸基を有する線状オルガノポリシロキサン: YF3802(東芝シリコーン社製) 100重量部 反応性シラン化合物: B2492(チッソ社製;第2表記載の化合物Si−31) 7重量部 縮合触媒:ジブチル錫ジラウレート 0.8重量部 塗布溶媒:アイソパーE(エクソン化学社製) 1700重量部
【0105】なお、上記各基板に用いた発泡ポリプロピ
レンの300K(27℃)における熱伝導度0.18W
/mKは、発泡体の熱伝導率と気泡率との関係グラフ
(プラスチックデータハンドブック、第69頁、198
0年、工業調査会発行)を用いて、密度0.921g/
cm3 時の無発泡状態のポリプロピレンの300K(2
7℃)における熱伝導度0.21W/mk(プラスチッ
クデータハンドブック、第64頁、1980年、工業調
査会発行)を基準に、発泡ポリプロピレンの密度0.8
g/cm3 から算出される気泡率15%より求めた。
【0106】
【表16】
【0107】第4表中、基板の欄の略号は、それぞれ以
下の基板を表す。K9 :厚さ140μm、密度0.8g/cm3 の発泡
ポリプロピレンシート(王子油化合成紙社製、GWG)K10 :厚さ130μm、密度0.8g/cm3 の発泡
ポリプロピレンシート(王子油化合成紙社製、GFG)
【0108】実施例16〜25、比較例4 第5表に示す基板上に、下記の感光性層組成物をワイヤ
ーバーを用いて塗布した。 〔感光性層組成物〕 近赤外吸収剤:第5表に記載の化合物 50重量部 ニトロセルロース:硝化度12、平均重合度40のもの 50重量部 塗布溶媒:シクロヘキサノン 300重量部 N−メチルピロリドン 600重量部 塗布後、85℃で3分間乾燥し、乾燥膜厚1μmの感光
性層を設けた。続いて該感光性層上に下記組成のシリコ
ーンゴム層組成物を塗布した。 〔シリコーンゴム層組成物〕両末端に水酸基を有する線
状オルガノポリシロキサン:下記の化合物(yは1以上
の整数を示す)
【0109】
【化14】
【0110】 Mw=80000 100 重量部 反応性シラン化合物:第5表に記載の化合物 7 重量部 縮合触媒:ジブチル錫ジラウレート 0.8重量部 塗布溶媒:アイソパーE(エクソン化学社製) 900 重量部 塗布後、100℃で4分間乾燥し、第5表に記載の乾燥
膜厚となるようにシリコーンゴム層を設け、感光性平版
印刷版を作製した。
【0111】該感光性平版印刷版を、円周20cmの回
転ドラムに、シリコーン層が外側になるように固定し、
ドラムを回転させた。次に回転している印刷版上に、8
30nm、30mWの半導体レーザー(日立製作所社
製、HL8325G)を、ビーム径15μmに集光さ
せ、走査露光を行った。続いて以下の項目について評価
を行った。その結果を第5表に示す。
【0112】〔実用感度〕露光済み感光性平版印刷版を
印刷機(DAIYA IF−2)に装着し、該印刷版表
面を東レ社製プレートクリーナー(PC−1)を用いて
洗浄した後、以下の条件で印刷を行った。 ・印刷速度:6000枚/h ・インキ:ニューALPO−G蓋L(T&K東華社製) ・印刷紙:OK特アート(王子製紙社製) ・印圧時のニップ幅:版−ブランケット間 7.8〜8.8mm 版−インキ付けローラ間 4.6〜5.5mm ・温度:K1ロール 35℃ 室温 25℃ ・印刷枚数:10000枚 得られた印刷物のインク画像を100倍の顕微鏡で観測
し、レーザー露光部分に相当するインク画像が得られた
ときの該レーザーの最高走査速度(cm/s)により感
度の評価を行った。走査速度が高いほど高感度であるこ
とを表す。
【0113】〔地汚れ〕該印刷物の非画線部のインク付
着量(地汚れ)をマクベス濃度計(TR927SPIフ
ィルター シアン用)を用いて測定し評価を行った。 A:非画線部の光学密度が0.01未満であった。 B:非画線部の光学密度が0.01以上0.04未満で
あった。 C:非画線部の光学密度が0.04以上0.1未満であ
った。 D:非画線部の光学密度が0.1以上0.3未満であっ
た。 E:非画線部の光学密度が0.3以上であった。 F:印刷画像の形成が不十分であり評価不可能であっ
た。
【0114】〔シリコーン剥離〕印刷後の印刷版の非画
線部のシリコーンゴム層を目視で観測し、シリコーンゴ
ム層の感光性層からの剥離の程度を評価した。 A:シリコーンゴム層の剥離は全く見られなかった。 B:非画線部のシリコーンゴム層のうち10%未満が剥
離した。 C:非画線部のシリコーンゴム層のうち10%以上20
%未満が剥離した。 D:非画線部のシリコーンゴム層のうち20%以上が剥
離した。
【0115】
【表17】
【0116】第5表中、基板の欄の略号(K1、K5、
K9)は前記と同じものを表す。また、K11は下記の
基板を表す。 K11:厚さ140μmの発泡ポリプロピレンシート
(王子油化合成紙社製、GWG)を0.2mmのアルミ
シート上にラミネートした複合基板。第5表中、反応性
シラン化合物の欄の略号(Sil、Si4、Si21、
Si22、Si23)はそれぞれ第2表に記載の化合物
を表す。第5表中、近赤外吸収剤の欄の略号(S−2
2、S−35、S−37)はそれぞれ第1表に記載の化
合物を表す。
【0117】実施例26 実施例16において、近赤外吸収剤としてS−19を用
い、レーザー光として1060nmの半導体レーザー
(Santa FeLaser Co.製、モデルMy
LS−500)からの50mWのレーザー光を用いた以
外は、実施例16と同様にして、感光性平版印刷版を作
製し、評価を行った。その結果、実用感度(60cm/
s)、地汚れ(A)、シリコーン剥離(A)が得られ
た。
【0118】実施例27 実施例16において、感光性層上に、東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製:プライマーDを乾燥膜厚0.5
μmとなるように塗布し、80℃で1分間乾燥した。そ
の上に、反応性シラン化合物をSi21に代えた以外
は、同様にして、シリコーンゴム層を設け、感光性平版
印刷版を作製し、評価した。その結果、実用感度(75
cm/s)、地汚れ(A)、シリコーン剥離(A)が得
られた。
【0119】参考例1 実施例16において、シリコーンゴム層を信越シリコー
ン社製付加架橋型シリコーンゴム:KS3600 (10
0重量部)を用いた以外は、実施例16と同様にして感
光性平版印刷版を作製し、評価した。その結果、印刷画
像の形成が不十分であり実用感度と地汚れについては評
価不可能であった。また、シリコーン剥離は(D)であ
った。
【0120】参考例2 実施例16と実施例17で作製した感光性印刷版を画像
露光した後、エタノールを10%含有する水溶液により
印刷版表面を洗浄した後、実施例17の印刷版は、基板
の紙が水を吸収し、部分的剥離を生じたのに対し、実施
例16では基板の剥離が生じなかった。
【0121】
【発明の効果】本発明により感度、画像再現性、インク
着肉性に優れたレーザーダイレクト湿し水不要感光性平
版印刷版を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/075 501 G03F 7/075 501 521 521 7/09 501 7/09 501

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に該基板側から少なくとも近赤外
    吸収剤を含有する感光性層及びシリコーンゴム層をこの
    順に有するレーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印
    刷版において、前記基板を構成する基材の300K(2
    7℃)における熱伝導度が0.1W/mK以上0.2W
    /mK以下であり、かつ該基材の密度が0.5g/cm
    3 以上2.0g/cm3 以下であることを特徴とするレ
    ーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版。
  2. 【請求項2】 前記基板が、前記基材と該基材の感光性
    層側に設けられたインク着肉性層から成ることを特徴と
    する請求項1に記載のレーザーダイレクト湿し水不要感
    光性平版印刷版。
  3. 【請求項3】 前記インク着肉性層が、発泡プラスチッ
    クであることを特徴とする請求項2に記載のレーザーダ
    イレクト湿し水不要感光性平版印刷版。
  4. 【請求項4】 前記インク着肉性層が、発泡ポリエチレ
    ンテレフタレート、発泡ポリプロピレン、又は発泡ポリ
    エチレンであることを特徴とする請求項2に記載のレー
    ザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版。
  5. 【請求項5】 前記インク着肉性層の密度が、0.5g
    /cm3 以上2.0g/cm3 以下であることを特徴と
    する請求項2乃至4のいずれかに記載のレーザーダイレ
    クト湿し水不要感光性平版印刷版。
  6. 【請求項6】 前記基材が、発泡プラスチックであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレー
    ザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版。
  7. 【請求項7】 前記基材の裏面に補強層を設けたことを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のレーザー
    ダイレクト湿し水不要感光性平版印刷版。
  8. 【請求項8】 前記シリコーンゴム層が、両末端に水酸
    基を有する線状オルガノポリシロキサンと、反応性シラ
    ン化合物を含有して成ることを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれかに記載のレーザーダイレクト湿し水不要感
    光性平版印刷版。
  9. 【請求項9】 前記反応性シラン化合物が、下記一般式
    (VI)乃至(VIII)で表される化合物から選ばれたもの
    であることを特徴とする請求項8に記載のレーザーダイ
    レクト湿し水不要感光性平版印刷版。 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示し、qは1
    〜10の整数を示す。また、sは3又は4を示し、Tは
    炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、又はビニル基
    を示す。)
  10. 【請求項10】 前記感光性層中にニトロセルロースを
    含有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに
    記載のレーザーダイレクト湿し水不要感光性平版印刷
    版。
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