JPH10858A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH10858A
JPH10858A JP8156929A JP15692996A JPH10858A JP H10858 A JPH10858 A JP H10858A JP 8156929 A JP8156929 A JP 8156929A JP 15692996 A JP15692996 A JP 15692996A JP H10858 A JPH10858 A JP H10858A
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JP
Japan
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image
image forming
ink
layer
silicone rubber
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Application number
JP8156929A
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English (en)
Inventor
Toshiyoshi Urano
年由 浦野
Etsuko Hino
悦子 檜野
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル画像データから直接カラープルーフ
を作製し、且つ、1回の露光により複数枚のカラープル
ーフを作製することが可能な画像形成方法を提供しよう
とするものである。 【解決手段】 基板上に該基板から少なくとも近赤外吸
収剤を含有する感光性層及びシリコーンゴム層をこの順
に有する画像形成材料を、シリコーンゴム層側より近赤
外半導体レーザーの光線により走査画像露光し、露光部
分の感光性層をアブレーションさせることにより感光性
層及びシリコーンゴム層を除去し基板の表面を画像様に
露出させた後、該画像形成材料のシリコーンゴム層側表
面に、インク層を設けたインクフォイルをラミネート
し、次にインクフォイルを剥離することにより画像形成
材料の露光部分に画像様のインク層を設け、続いて該画
像形成材料の上に受像シートをラミネートし、画像形成
材料を剥離することにより画像形成材料上の画像様のイ
ンク層を受像シートへ転写させ、受像シート上に色材画
像を形成させることを特徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタル画像データ
から近赤外半導体レーザーを用い、直接印刷校正用色材
画像(以下、カラープルーフと称す)を提供する画像形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、近赤外半導体レーザー及びコンピ
ュータを用いるデジタル画像処理技術の進歩に伴い、コ
ンピュータ上で形成されたデジタル画像から印刷製版用
銀塩フィルムを用いることなしに、直接印刷校正用のカ
ラープルーフを形成させる画像形成方法(レーザーダイ
レクトカラープルーフ)が、製版時間の短縮、省人力化
等の観点から注目されている。
【0003】レーザーダイレクトカラープルーフに関し
ては種々の試みがなされているが、例えば、(イ)近赤
外半導体レーザー光を、色材シートに照射し、色材料の
昇華(特開平6−210964号)あるいは溶融(特開
平6−115265号)を誘起し、色材シート上の色材
料を受像シートに転写して色材画像を形成させる方法、
(ロ)近赤外半導体レーザー光を、支持体上に色材重合
層、カバーシート層の順に構成された感光性シートに照
射し、光硬化させた後、光硬化部分あるいは未硬化部分
をカバーシートに転写させ色材画像を形成させる方法
(特開平6−317900号)等が知られている。
【0004】しかしながら、上記画像形成方法は、安価
で短時間に色材画像が形成可能であるものの、1回の画
像露光により1枚の色材画像しか形成できず、通常の校
正印刷機で作製されるように10枚程度の複数のカラー
プルーフを作製しようとすると、レーザー露光に時間が
かかるといる問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、デジタル画
像データから直接カラープルーフを作製し、且つ、1回
の露光により複数枚のカラープルーフを作製することが
可能な画像形成方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、基板上
に該基板から少なくとも近赤外吸収剤を含有する感光性
層及びシリコーンゴム層をこの順に有する画像形成材料
を、シリコーンゴム層側より近赤外半導体レーザーの光
線により走査画像露光し、露光部分の感光性層をアブレ
ーションさせることにより感光性層及びシリコーンゴム
層を除去し基板の表面を画像様に露出させた後、該画像
形成材料のシリコーンゴム層側表面に、インク層を設け
たインクフォイルをラミネートし、次にインクフォイル
を剥離することにより画像形成材料の露光部分に画像様
のインク層を設け、続いて該画像形成材料の上に受像シ
ートをラミネートし、画像形成材料を剥離することによ
り画像形成材料上の画像様のインク層を受像シートへ転
写させ、受像シート上に色材画像を形成させることを特
徴とする画像形成方法に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に用いられる基板は、通常の画像形成装置
にセットできるたわみ性を有し、画像形成時にかかる荷
重に耐えうるという従来の基板としての機能に加え、感
光性層に吸収されたレーザー光のエネルギーにより発生
した熱が基板を伝わり拡散することを防ぎ、感光性層及
びシリコーンゴム層のアブレーションの効果を高める機
能を有する。本発明に用いられる基板は以下詳細に説明
する如く、基板の構成の中心要素となる基材(以下、単
に基材と称す)自体で使用することもできるが、種々の
機能を付加する目的で、該基材とその感光性層側表面
(以下、単に表面という)に設けられたインク着肉性層
及び/又は裏面に設けられた補強層とから成るもの(以
下、複合基板と称す)も用いられる。
【0008】前記アブレーションの効果を高める機能を
発現させる目的においては、基材は熱伝導度が低いもの
であるほど断熱性に優れ熱の拡散を防ぐため好ましい。
本発明に用いられる基材としては、300K(27℃)
における熱伝導度が通常0.2W/mK以下のものが好
ましく、0.15W/mK以下のものが更に好ましい。
【0009】また、熱伝導度を低く抑え、断熱効果を高
めるために、基材の材料中に空気等の気体を含有したも
の、即ち密度の低いものが好ましく用いられる。前記断
熱効果を高めるために、基材の密度は2.0g/cm3
以下が好ましく、1.5g/cm3 以下が更に好まし
い。該基材の具体例としては、上質紙、樹脂加工紙、コ
ート紙等の紙類;木板;合成紙;発泡ポリエチレンテレ
フタレートシート、発泡ポリプロピレンシート、発泡ポ
リエチレンシート、発泡ポリスチレンシート等の発泡プ
ラスチックシートを挙げることができるが、基板の寸法
安定性、インクに含まれる溶剤等に対する耐薬品性等の
観点から、コート紙、アート紙、写真印画紙原紙、発泡
ポリエチレンテレフタレートシート、発泡ポリプロピレ
ンシート、発泡ポリエチレンシートが好ましい。
【0010】該基材の厚さは10μm〜3mm、好まし
くは20μm〜1mm、更に好ましくは50μm〜50
0μmである。本発明に用いられる基材の表面には、感
光性平版印刷版の画像部のインク着肉性を高めるため
に、適当なクッション性を有し、インクローラーとの密
着性が高く、インク転写性を高める効果のあるインク着
肉性層を設け、複合基板を作製することができる。
【0011】該インク着肉性層の具体例としては、例え
ばポリエチレンテレフタレートシート、発泡ポリエチレ
ンテレフタレートシート、ポリプロピレンシート、発泡
ポリプロピレンシート、ポリエチレンシート、発泡ポリ
エチレンシート等が挙げられ、これらを例えばラミネー
ション等により基材表面に接合して用いることができ
る。これらの内、インク着肉性と共に、断熱効果を高め
る目的で、密度が1.5g/cm3 以下の発泡ポリエチ
レンテレフタレートシート、発泡ポリプロピレンシー
ト、発泡ポリエチレンシートが好ましい。また、インク
着肉性層を設けることにより印刷版の耐久性も向上す
る。
【0012】該インク着肉性層の厚さは10μm〜1m
m、好ましくは20μm〜100μm、更に好ましくは
20μm〜75μmである。また、本発明に用いられる
基材の裏面には、多数枚のカラー画像を形成させる為に
必要な耐久性を高める目的で補強層を設け、複合基板を
作製することができる。該補強層を設けるために使用さ
れる補強用シートとしては、前記基材に使用されるも
の;前記インク着肉性層に使用されるもの;アルミ板、
銅板、鉄板等の金属板;アルミ箔等の金属箔等から適宜
選択して用いることができる。これらのうち、ポリエチ
レンテレフタレートシート、発泡ポリエチレンテレフタ
レートシート、アルミ板が好ましい。
【0013】該補強層の厚みは10μm〜3mm、好ま
しくは20μm〜1mm、更に好ましくは50μm〜5
00μmである。さらに、本発明においては基材の表面
にインク着肉性層を設け、且つ裏面に補強層を設けた複
合基板を作製することもできる。これら基材、インク着
肉性層、及び補強層は前述の如く、それぞれ断熱効果、
インク着肉性、耐久性を主たる目的としているので、画
像形成材料としての性能を向上させるために、それぞれ
の特徴を生かし、互いの不足を補うように適宜多層化す
ることが好ましい。このため、ある材料の基材に同種の
材料をインク着肉性層及び/又は補強層として接合する
場合もあるが、その場合は、断熱効果、インク着肉性、
耐久性のそれぞれを満足するため、目的に見合ったグレ
ードの材料を適宜選択すればよい。また、複合基板の場
合には、複合基板全体の熱伝導度が低いことが重要であ
ることは言うまでもないが、少なくとも断熱領域を確保
するために、基材自体が断熱性であることが好ましく、
表面に設けたインク着肉性層も断熱性であることが更に
好ましい。
【0014】本発明に用いられる好ましい複合基板の具
体例としては、例えば50μm〜500μmのアート
紙、上質紙、樹脂加工紙あるいはコート紙の表面に、イ
ンク着肉性層として20μm〜75μmのポリエチレン
テレフタレートシート、発泡ポリエチレンテレフタレー
トシート、ポリプロピレンシート、発泡ポリプロピレン
シート、ポリエチレンシート、あるいは発泡ポリエチレ
ンシートをラミネートしたものが挙げられる。更に、こ
の複合基板の裏面に、補強層として、前記インク着肉性
シートと同種のものあるいは、100μm〜500μm
のアルミ板をラミネートした3層のものが挙げられる。
【0015】前記の断熱性基材にインク着肉性シートあ
るいは補強用シートをラミネートする際には、ラミネー
トする2つのシート面のどちらか、あるいは両方に例え
ば特開平2−225087号公報に記載のアレタン樹脂
等の接着剤を0.1〜10μmの厚さに塗布した後、7
0〜150℃、0.1〜50kg/cm2 、0.1〜5
0m/sの条件にてラミネートし、断熱性基材にインク
着肉性層あるいは補強層を形成する。
【0016】以上詳述した通り、本発明において基材は
その物性値と層厚により基板構成において断熱機能の主
体となるべき層を意味するが、この断熱機能が有効に発
現される限り基板の層構成と基材との関係は当業者が想
到し得る程度の変形が可能である。例えば断熱機能を基
材とインク着肉性層とでほぼ均等に負担せしめたり、基
材自身を複合化して、統合的に本発明で特定する断熱機
能を発現せしめたり、その他必要に応じて他の層を介在
せしめることもありえよう。
【0017】本発明において用いられる感光性層は、近
赤外レーザー光を効率よく吸収、熱に変換し感光性層の
アブレーションを起こし感光性層を除去すると同時に、
それによって生ずる熱に応答してシリコーンゴム層のア
ブレーションを誘引し、溶融、揮発あるいは燃焼させ、
及び/又は、感光性層のアブレーションの際の圧力によ
り、これを除去せしめる機能を有する近赤外吸収剤を含
有する。
【0018】該近赤外吸収剤は近赤外光を吸収し、光エ
ネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有するもので
あれが特に限定することなく用いることが出来るが、具
体的には、有機、無機の顔料、有機の色素、金属等を挙
げることが出来る。さらに具体的には、例えばカーボン
ブラック(三菱化学社の製品であるMA−7、MA−1
00、MA−220、#5、#10、デグッサ社の製品
であるカラーブラックFW2、FW20、プリンテック
スVなど);黒鉛;チタン、クロム等の金属;酸化チタ
ン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化バナジウム、酸化タング
ステン等の金属酸化物;チタンカーバイト等の金属炭化
物;金属ホウ化物;特開平4−322219号公報に記
載されている無機黒色顔料、アゾ系のブラック顔料、リ
オノールグリーン2YS、緑色顔料7などの黒、緑など
の有機顔料が用いられる。 また、「特殊機能色素」
(池森・住谷編集、1986年(株)シーエムシー発
行)、「機能性色素の化学」(檜垣編集、1981年
(株)シーエムシー発行)、「色素ハンドブック」(大
河、平嶋、松岡、北尾編集、講談社発行)、(株)日本
感光色素研究所が1995年に発行したカタログ及びE
xcitonInc.が1989年に発行したレーザー
色素カタログ等に記載されている近赤外領域に吸収を有
する色素も用いられる。更には特開平3−97590、
同97591、同63185、同26593、同975
89、特開平2−2074、同2075、同2076等
に記載されている近赤外領域に吸収を有する有機色素、
日本化薬社製IR820B等の近赤外領域に吸収を有す
る色素も用いられる。
【0019】このような近赤外に吸収を有する色素及び
顔料のいくつかを下記の第1表に例示する。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】 S−34 ポリメチン色素;IR−820B(日本火薬社製) S−35 ニグロシン色素;Colour Index Solvent Black 5 S−36 ニグロシン色素;Colour Index Solvent Black 7 S−37 ニグロシン色素;Colour Index Acid Black 2 S−38 カーボンブラック;MA−100(三菱化学社製) S−39 一酸化チタン;チタンブラック13M(三菱マテリアル社製) S−40 一酸化チタン;チタンブラック13B(三菱マテリアル社製)
【0030】
【表11】
【0031】
【表12】
【0032】
【表13】
【0033】これら近赤外吸収剤は、単独あるいは複数
混合し、感光性層塗布溶液中に溶解又は、分散させて配
合し、用いることができる。該近赤外吸収剤を配合する
場合、感光性層中での配合率は、全感光性層固形分の5
〜100重量%、好ましくは10〜98重量%、更に好
ましくは20〜95重量%である。近赤外吸収剤の配合
率が著しく低いと、レーザー光を十分吸収できず、アブ
レーションの効果が低下しやすい。この場合、感光性層
の膜厚は、0.3〜5μm、好ましくは0.3〜3μ
m、さらに好ましくは0.5〜2μmである。また、該
近赤外吸収剤を蒸着あるいはスパッタリングにより、直
接基板上に近赤外吸収剤から成る感光性層を設けること
もできる。この場合は、膜厚として0.01〜0.5μ
m、好ましくは0.02〜0.4μmである。
【0034】本発明で用いられる感光性層中には、上記
近赤外吸収剤の他に、塗膜性、近赤外吸収剤との相溶
性、感光性層中の膜強度、及びアブレーションの効果を
高める目的で、有機高分子物質を添加することができ
る。
【0035】該有機高分子物質としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸やイタコン酸等の不飽和酸と、(メタ)
アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸フェニル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン、α−メチルス
チレン等との共重合体;ポリメチルメタクリレートに代
表されるメタクリル酸アルキルやアクリル酸アルキルの
重合体;(メタ)アクリル酸アルキルとアクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン等との共重
合体;アクリロニトリルと塩化ビニルや塩化ビニリデン
との共重合体;側鎖にカルボキシル基を有するセルロー
ス変性物;ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリド
ン;フェノール、o−、m−、p−クレゾール、及び/
又はキシレゾールとアルデヒド、アセトン等との縮合反
応で得られるノボラック樹脂;エピクロロヒドリンとビ
スフェノールAとのポリエーテル;可溶性ナイロン;ポ
リ塩化ビニリデン;塩素化ポリオレフィン;塩化ビニル
と酢酸ビニルとの共重合体;酢酸ビニルの重合体;アク
リロニトリルとスチレンとの共重合体;アクリロニトリ
ルとブタジエン及びスチレンとの共重合体;ポリビニル
アルキルエーテル;ポリビニルアルキルケトン;ポリス
チレン;ポリウレタン;ポリエチレンテレフタレートイ
ソフタレート;アセチルセルロース;アセチルプロピオ
キシセルロース;アセチルブトキシセルロース;ニトロ
セルロース;セルロイド;ポリビニルブチラール等が用
いられる。該有機高分子物質の感光性層中における配合
率は、全感光性層固形分の0〜95重量%、好ましくは
2〜90重量%、さらに好ましくは5〜80重量%であ
る。
【0036】また上記感光性層中には、印刷インク着肉
性を高める目的で疎水性基を有する各種添加剤、例えば
p−オクチルフェノール・ホルマリンノボラック樹脂、
p−ブチルフェノール・ホルマリンノボラック樹脂、p
−t−ブチルフェノール・ベンズアルデヒド樹脂、ロジ
ン変性ノボラック樹脂等の変性ノボラック樹脂、また、
更にこれら変性ノボラック樹脂のo−ナフトキノンジア
ジドスルホン酸エステル、フッ素系の界面活性剤を添加
したり、アブレーシヨンの効果を高める目的で、自己酸
化性のニトロセルロース等のニトロ化合物、硝酸ナトリ
ウム、硝酸アンモニウム等の硝酸塩、過酸化ベンゾイ
ル、過安息香酸エステル等の過酸化物、或いは発泡性の
アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物、N,N′−ジニトロペンタメチレンテト
ラミン等のニトロソ化合物、p−トルエンスルホニルヒ
ドラジン、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホヒド
ラジン)等のスルホニルヒドラジド化合物等を感光性層
の全固形分に対し0.1〜50重量%、好ましくは0.
2〜20重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%
添加して用いることが出来る。
【0037】また、本発明の感光性層には、アブレーシ
ョンの効率を高める目的で炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、酸化ジルコニウム、カリオン等の熱電伝性の低
い5μm以下の微粒子を含有させたり、感光性層の膜強
度を高める為に、上記の微粒子の他に、酸化ケイ素、酸
化チタン等の微粒子を含有させることが出来る。該微粒
子の配合率は、感光性層の全固形分の0〜50重量%、
好ましくは0〜25重量%である。
【0038】本発明に用いられるシリコーンゴム層は、
前記した特開平7−164773号公報等に記載されて
いるような公知のものから適宜選択できるが、以下に説
明する、縮合反応によりシリコーンゴム層組成物を硬化
させる縮合架橋タイプと、付加反応によりシリコーンゴ
ム層組成物を硬化させる付加架橋タイプの2つのタイプ
のものが好ましく用いられる。
【0039】本発明において用いられる縮合架橋タイプ
のシリコーンゴム層は、両末端に水酸基を有する線状オ
ルガノポリシロキサンと該オルガノポリシロキサンと架
橋しシリコーンゴム層を形成させる反応性シラン化合物
を必須成分として含むものである。本発明で用いられる
両末端に水酸基を有する線状オルガポリシロキサンとし
ては、下記一般式(I)の線状オルガノポリシロキサン
が挙げられる。
【0040】
【化1】
【0041】(式中、2つのR1 は各々独立して、水素
原子、メチル基、フェニル基、ビニル基を示し、yは1
以上の整数を示す。) 上記一般式(I)で表される化合物のうちR1 がメチル
基であるものが好ましい。該オルガノポリシロキサンの
重量平均分子量(以下、Mwと略す)は5,000〜
1,000,000であり、好ましくは10,000〜
1,000,000である。Mwが著しく低いとシリコ
ーンゴム層の膜強度が低下し、耐印刷性が低くなり、ま
たMwが著しく高いとアブレーションによるシリコーン
ゴム層の除去効果が低下し、感度低下、画像再現性の低
下を起こしやすい。
【0042】また、本発明に用いられる反応性シラン化
合物は、前記両末端に水酸基を有する線状オルガノポリ
シロキサンの水酸基と反応し、脱酢酸型、脱オキシム
型、脱アルコール型、脱アミノ型あるいは脱水型等の縮
合を起こし架橋することができる官能基を、少なくとも
2つ以上有する分子量2,000以下の反応性シラン化
合物である。該官能基としては、具体的には例えば、下
記各式で表される官能基が挙げられる。
【0043】
【化2】
【0044】(式中、R2 は炭素数1〜5のアルキル基
を示すが同一原子団に2個のR2 がある場合、それぞれ
は同一でも異なっていても良い。) これらのうち、官能基がアシルオキシ基(−OCO
2 )で官能基数が3以上のもの、あるいは官能基がア
ルコキシ基(−OR2 )で官能基数が3以上のものは、
塗布後の乾燥処理後において短時間にシリコーンゴム層
を形成するため好ましい。更に好ましくは、官能基がア
セトキシ基で官能基数が3以上のもの、あるいは官能基
がアルコキシ基で官能基数が6以上のものである。
【0045】該反応性シラン化合物としては例えば下記
一般式(II) 〜(V)で表される化合物を挙げることが
できる。式中Qは前記した両末端に水酸基を有する線状
オルガノポリシロキサンの水酸基と反応する官能基から
選ばれたものを表し、Qは1分子中に少なくとも2個有
するものとする。
【0046】
【化3】
【0047】(式中、Xは炭素数1〜5のアルキル基、
フェニル基、ビニル基、H2 N−(CH2 h −、CH
2 =C(CH3 )CO−、CH2 =CHCO−、
【0048】
【化4】
【0049】を示し、R2 は前記と同様に炭素数1〜5
のアルキル基を示し、R3 はアリル基又は−(CH2
q −SiR2 3-pp を示し、R4 は水素原子、炭素数1
〜5のアルキル基、又はフェニル基を示すが、R2 、R
3 、R4 のそれぞれが同一分子内に複数存在する場合、
その複数個のそれぞれは同一でも異なっていても良く、
h、j及びqは各々1〜5の整数を示し、p及びrは各
々1〜3の整数を示し、sは2〜4の整数を示し、t及
びuは各々0〜5の整数を示す。) 本発明に用いられる反応性シラン化合物について第2表
にさらに具体的な例を挙げるが、これら例示されるもの
に限定されるものではない。
【0050】
【表14】
【0051】
【表15】
【0052】
【表16】
【0053】本発明に使用される縮合架橋タイプのシリ
コーンゴム層は、上記の両末端に水酸基を有するオルガ
ノポリシロキサンと反応性シラン化合物の縮合架橋反応
の反応効率を高めるため、有機カルボン酸、チタン酸エ
ステル、錫酸エステル、アルミ有機エーテル、白金系触
媒等の縮合触媒を適宜混合させ縮合反応を行い硬化させ
る。
【0054】本発明において用いられる両末端に水酸基
を有するオルガノポリシロキサン、反応性シラン化合物
及び縮合触媒のシリコーンゴム層中での配合率は、全シ
リコーンゴム層の固形分に対し、両末端水酸基を有する
オルガノポリシロキサンが80〜98重量%、好ましく
は85〜98重量%、反応性シラン化合物が、通常2〜
20重量%、好ましくは2〜15重量%、さらに好まし
くは2〜7重量%、縮合触媒が0.05〜5重量%、好
ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは0.1〜
1重量%である。
【0055】反応性シラン化合物、或いは、縮合触媒の
割合が著しく高いとインク反撥性が低下し、また、アブ
レーション時のシリコーンゴム層の除去が困難になり、
感度及び画像再現性が低下する。また、反対に著しく低
いとシリコーンゴム層の膜強度が低下し、印刷耐久性が
低下する。
【0056】本発明に使用される縮合架橋タイプのシリ
コーンゴム層には、シリコーンゴム層のインク反撥性を
高めるために、上記の両端に水酸基を有するポリオルガ
ノシロキサン以外のポリシロキサンをシリコーンゴム層
全固形分に対し、2〜15重量%、好ましくは3〜12
重量%含有させることが出来る。該ポリシロキサンとし
ては例えば、両末端がトリメチルシリル化されたMw1
0,000〜1,000,000のポリジメチルシロキ
サン等が挙げられる。
【0057】次に、本発明に用いられる付加架橋タイプ
のシリコーンゴム層は、1分子中に脂肪族不飽和基を少
なくとも2個有するオルガノポリシロキサンと、該オル
ガノポリシロキサンと架橋しシリコーンゴム層を形成さ
せる、1分子中にSi−H結合を少なくとも2個有する
オルガノポリシロキサンを必須成分として含むものであ
る。
【0058】本発明に使用される1分子中に脂肪族不飽
和基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン
は、その構造が、鎖状、環状、分岐状のいずれでもよい
が、鎖状が好ましい。脂肪族不飽和基の例としては、ビ
ニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセ
ニル基等のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロ
ヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル
基等のシクロアルケニル基;エチニル基、プロピニル
基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等のアル
キニル基等が挙げられる。これらのうち、反応性の点か
ら末端に不飽和結合を有するアルケニル基が好ましく、
ビニル基が特に好ましい。また、脂肪族不飽和基以外の
残余の置換基は、良好な印刷インク反撥性を得るために
メチル基が好ましい。
【0059】1分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2
個有するオルガノポリシロキサンのMwは通常500〜
500,000であり、好ましくは1,000〜3,0
00,000である。Mwが著しく低いと、シリコーン
ゴム層の強度が低下し、印刷時にシリコーンゴム層に傷
がつきやすく、その部分の印刷インク反撥性が低下し、
インクが付着しやすくなり、印刷汚れの原因となる。ま
た、Mwが著しく高いと、アブレーションによるシリコ
ーンゴム層の除去が不良となり、感度の低下、画像再現
性の低下を起こしやすい。
【0060】本発明に使用される1分子中にSi−H結
合を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンは、
その構造が、鎖状、環状、分岐状のいずれでもよいが、
鎖状が好ましい。Si−H結合は、シロキサン骨格の末
端あるいは中間のいずれにあっても良く、置換基の総数
に対する水素原子の占める割合は通常1〜60%であ
り、好ましくは2〜50%である。また、水素原子以外
の残余の置換基は良好な印刷インク反撥性を得るために
メチル基が好ましい。1分子中にSi−H結合を少なく
とも2個有するオルガノポリシロキサンのMwは通常3
00〜300,000であり、好ましくは500〜20
0,000である。Mwが著しく高いと感度の低下、画
像再現性の低下を起こしやすい。
【0061】上記の1分子中に脂肪族不飽和基を少なく
とも2個有するオルガノポリシロキサンと1分子中にS
i−H結合を少なくとも2個有するオルガノポリシロキ
サンを付加反応させるために、通常、付加反応触媒を用
いる。この付加反応触媒としては、公知のものの中から
任意に選ぶことができるが、白金系触媒が好ましく、白
金族金属及び白金族系化合物から選ばれる1種又は2種
以上の混合物が使用される。白金族金属としては、白金
の単体(例えば白金黒)、パラジウムの単体(例えばパ
ラジウム黒)、ロジウムの単体等が例示される。また白
金族系化合物としては、塩化白金酸、白金−オレフィン
錯体、白金−アルコール錯体、白金−ケトン錯体、白金
とビニルシロキサンの錯体、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)白金、テトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム等が例示される。これらの内でも、塩化
白金酸又は白金−オレフィン錯体をアルコール系溶剤、
ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶剤などに
溶解したものが特に好ましい。
【0062】前記したシリコーンゴム層を形成する各組
成物の配合率は、シリコーンゴム層の全固形分に対し
て、1分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する
オルガノポリシロキサンが、80〜98重量%、好まし
くは85〜98重量%であり、1分子中にSi−H結合
と少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンが、2
〜20重量%、好ましくは2〜15重量%であり、付加
反応触媒が、0.00001〜10重量%、好ましくは
0.0001〜5重量%である。
【0063】1分子中にSi−H結合を少なくとも2個
有するオルガノポリシロキサンの配合率が著しく低いと
シリコーンゴム層の膜強度が低下し、印刷インク反撥性
及び耐印刷性が低下し、配合率が著しく高いと感度及び
画像再現性が低下する。また、本発明に用いられる付加
架橋タイプのシリコーンゴム層には、上記の組成の他
に、さらにシリコーンゴム層の膜強度を高める目的で、
下記一般式(VI)で表される加水分解性基を有するアミ
ノ系有機ケイ素化合物を添加することができる。
【0064】
【化5】
【0065】(式(VI) 中、Zは加水分解性基を示し、
5 は2価の炭化水素基を示し、R6は1価の置換され
ていてもよい炭化水素基を示し、2つのR7 は各々独立
して水素原子、1価の置換されていても良い炭化水素基
あるいは−R5 −SiR6 3-pp で表される基を示し、
pは1〜3の整数を示す。)
【0066】Zで表される加水分解性基としては例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコ
キシ基;2−プロペニルオキシ基等のアルケニルオキシ
基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキ
シ基等のアシルオキシ基等が挙げられる。これらのう
ち、安定性、硬化性などの点からメトキシ基、エトキシ
基、アセチルオキシ基が好ましい。R5 の二価の炭化水
素基としては例えば、
【0067】
【化6】
【0068】が好ましい。R6 及びR7 で表される置換
基のうち一価の置換されていてもよい炭化水素基として
は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;ビニル
基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基、等のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘ
キセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基
等のシクロアルケニル基;グリシドキシプロピル基、ア
クリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基、ア
ミノエチル基等の置換アルキル基等が挙げられる。硬化
性の点からR6 及びR7 はビニル基、アリル基、グリシ
ジル基、メタクリル基、又はγ−グリシドキシプロピル
基が好ましい。
【0069】該アミノ系ケイ素化合物の具体例としては
例えば、3−〔N−アリル−N−(2−アミノエチ
ル)〕アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−
アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−(N−アリル−N−メタクリル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−グリシジル−N,N−
ビス〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピル〕アミ
ン、N−グリシジル−N,N−ビス〔3−(トリメトキ
シシリル)プロピル〕アミン、アミノプロピルトリメト
キシシラン、アミノプロピルトリアセチルオキシシラ
ン、3−〔N−アリル−N−(2−アミノエチル)〕ア
ミノプロピルトリアセチルオキシシラン、3−(N−ア
リル−N−グリシジル)アミノプロピルトリアセチルオ
キシシラン、3−(N−アリル−N−メタクリル)アミ
ノプロピルトリアセチルオキシシラン等が挙げられる。
これらは2種類以上を混合して用いてもよい。
【0070】該アミノ系の有機ケイ素化合物はシリコー
ンゴム層の全固形分に対して0〜10重量%、好ましく
は0〜5重量%である。また、本発明に用いられる付加
架橋タイプのシリコーンゴム層には、シリコーンゴム層
を塗設する際に、シリコーン層組成の急激な硬化を防ぐ
目的で、硬化遅延剤を添加することができる。硬化遅延
剤としては一般的に知られているアセチレン系アルコー
ル、マレイン酸エステル、アセチレン系アルコールのシ
リル化物、マレイン酸のシリル化物、トリアリルイソシ
アヌレート、ビニルシロキサン等から、任意に選ぶこと
ができる。
【0071】該硬化遅延剤の添加量は所望の硬化速度に
よって異なるが、通常シリコーンゴム層の全固形分に対
し、0.0001〜1.0重量部である。上記した本発
明に用いられる縮合架橋タイプ及び付加架橋タイプのシ
リコーンゴム層には、その強度を向上させる目的で、シ
リカ、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの無機質充填
剤を添加しても良く、特にシリカが好ましく用いられ
る。このような充填剤としては分散性あるいは分散安定
性の点から平均粒子径500μm以下のものが好まし
い。
【0072】これらのシリコーンゴム層は印刷インク反
撥性、耐印刷性に優れ、さらにアブレーションにより容
易に除去され、高感度で、高い画像再現性を与える機能
を有する。該シリコーンゴム層の引掻傷強度は10〜1
00gであることが好ましい。ただし、引掻傷強度と
は、0.2mmのサファイア針を画像形成材料上に加重
を加えながら10cm/分のスピードで移動させた際、
引掻傷が発生するために必要な加重(g)を表す。引掻
傷強度が上記範囲であれば、印刷インク反撥性、耐印刷
性、感度、画像再現性等の印刷適性が良好となる。本発
明において用いられるシリコーンゴム層の膜厚は0.1
〜10μm、好ましくは0.2〜5μm、さらに好まし
くは0.3〜2μmである。
【0073】以上に記載した感光性層組成物、シリコー
ンゴム層組成物は、適当な溶剤に溶解して溶液となし、
これを基板にワイヤーバー、スピナー、ロールコーター
等の各種の塗布装置により前記基板上に塗布した後、乾
燥して、それぞれ感光性層、シリコーンゴム層を形成す
ることができる。感光性層の塗布溶剤としては、例えば
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、
酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸エチル等のエス
テル類、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、四
塩化炭素、トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の
炭化水素やハロゲン化炭化水素類、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン等のエーテル
類、さらにはプロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、ベントキソン、ジメチルホルムアミドなど
常用のものを用いることが出来、シリコーンゴム層の塗
布溶剤としては、n−ヘキサン、シクロヘキサン、石油
エーテル、脂肪族炭化水素系溶剤エクソン化学(株)
製:アイソパーE、H、G及びこれらの溶剤と上記の感
光性層塗布溶剤との混合溶媒等を用いることが出来る。
【0074】また、本発明の画像形成材料は必要に応じ
て、シリコーンゴム層を保護する目的で、最外層として
ポリプロピレンシート、ポリエチレンシート、離型処理
ポリエチレンテレフタレート等の各種離型性プラスチッ
クシート、離型処理紙、アルミ、鉄、銅等の金属シート
等をシリコーンゴム層上にラミネートし設けることがで
きる。上記の感光性層及びシリコーンゴム層を基板上に
設けた感光性試料は、通常680〜1100nmの近赤
外光を発振する半導体レーザー光を5〜30μm径に集
光したビームスポットにより走査露光を行い、露光部分
をアブレーションさせた後、後処理なしに印刷版として
使用されるが、該露光済み印刷版上に付着したアブレー
ションで発生した感光性層或いはシリコーンゴム層の微
粒子を除去する目的で、シリコーンゴム層表面を必要に
応じて水溶液又は有機溶剤を供給しながらブラシ、パッ
ド、超音波、スプレー等の物理刺激を与える後処理を行
ってもよい。
【0075】また、該アブレーションで発生した微粒子
を除去する他の方法としては、該微粒子に対してシリコ
ーンゴム層より接着性の高い表面を有するカバーシート
を露光済の感光性印刷版のシリコーンゴム層上に、シリ
コーンゴム表面と接着性のカバーシート表面が合わさる
ようにラミネートした後、剥離する方法や露光前に、該
カバーシートであってレーザー光を通過させるカバーシ
ートを上記と同様にラミネートし、露光後に剥離、シリ
コーンゴム層上の微粒子を除く方法、等が挙げられる。
該カバーシートとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、ポリカーボネート、紙等の基版上
に、シリコーンゴム、アイオノマー、酢酸ビニル等の粘
着層を必要に応じて設けたものが挙げられる。
【0076】本発明に用いられるインクフォイルとして
は、画像形成装置にセットできるたわみ性を有し、画像
形成時にかかる荷重に耐えうるものであればいかなるも
のでもよく、層構成を含めて特に限定されない。例え
ば、コート紙等の紙類、アルミニウム板等の金属板、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等のプラス
チックのシート等を挙げることができる。
【0077】特に、密度1.5g/cm3 以下の発泡ポ
リエチレンテレフタレートシートあるいは発泡ポリプロ
ピレンシートが、適当なクッション性を有し、画像形成
材料との密着性が高いため、インク転写性が高く好まし
い。該インクフォイルの厚さは10μm〜1mm、好ま
しくは20μm〜200μm、さらに好ましくは20μ
m〜150μmである。
【0078】本発明に用いられるインク層は、前記イン
クフォイル上に設けて用いられるものであり、レーザー
画像露光された画像形成材料の非画像部のシリコーンゴ
ム層に対しては反発し、且つシリコーンゴム層が除去さ
れた画像部、即ち露出した基板の表面に対しては接着性
を有しており、画像形成材料とインクフォイルをラミネ
ートした後、画像形成材料を剥離した際に、該画像形成
材料の画像部分に転写される。
【0079】該インク層は、色材料及び、該色材料を安
定に分散させ好適に画像形成材料の画像部にインク層を
転写させる機能を有するビヒクルより構成されている。
本発明に用いられるインク層中の色材料としては、染
料、且つ/又は、顔料が用いられる。色校正の用途の場
合は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと一致し
た色調の染顔料が必要となるが、この他、金属粉、白色
顔料、蛍光顔料なども用いることが出来る。色材料とし
て、顔料を用いるならば塗布溶媒に顔料を分散した形で
塗布し、染料を用いるならば塗布溶媒に染料を溶解した
形で塗布する。
【0080】染料、顔料の具体例としては、ビクトリア
ピュアブルー(42595)、オーラミンO(4100
0)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック1
3)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミン
B(45170)、サフラニンOK70:100(50
240)、エリオグラウシンX(42080)、ファー
ストブラックHB(26150)、No.120/リオ
ノールイエロー(21090)、リオノールイエローG
RO(21090)、シムラーファーストイエロー8G
F(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D
(21095)、ファストイエローG(11680)、
ファストイエロー10G(11730)、シムラーファ
ーストレッド4015(12355)、リオノールレッ
ド7B4401(15850)、キナクリドンマゼンダ
(73915)、ファーストゲンブルーTGR−L(7
4160)、リオノールブルーSM(26150)、三
菱カーボンブラックMA−100、三菱カーボンブラッ
ク#40等が挙げられる(上記の( )内の数字は、カ
ラーインデックス(C.I.)を意味する)。
【0081】本発明に用いられるインク層中のビヒクル
としては、化学便覧、応用化学編I、第1092頁等に
記載されている公知のものから適宜選択できる。具体的
には例えば、ロジン、変成ロジン、ギルソナイト等の天
然樹脂、あるいはフェノール樹脂、アルキド樹脂、キシ
レン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹
脂、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩素
化ポリプロピレン、塩素化ゴム、環化ゴム、セルロース
誘導体等の合成樹脂、及び、アマニ油、大豆油、ヒマシ
油等の油、ジメチルテレフタレート、ジオクチルテレフ
タレート等の可塑剤とから成る。
【0082】これらビヒクルの組成物は、色材料と共
に、ヘキサン、ヘプタン、エクソン社製アイソパーE等
の炭化水素系溶剤、エタノール、メタノール等のアルコ
ール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等のケトン系溶剤、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸
エチル等のエステル系溶剤等の有機溶剤及び/又は水に
添加し、ビーズミル、ペイントシェーカー、3本ロール
ミル、ボールミル、ニーダー等により混合、分散処理が
施され、インク層塗布液が調整される。これを、インク
フォイル上に乾燥膜厚が0.5μm〜100μm、好ま
しくは1μm〜50μmになるように塗布し、乾燥する
ことによりインク層が形成される。
【0083】該インク層に含有される色材料及びビヒク
ルの配合率は、溶剤を除いたインク層構成成分中、色材
料が10〜50重量%であり、ビヒクルの樹脂成分が1
0〜40重量%であり、残部がビヒクルの油及び/又は
可塑剤成分である。また、本発明に用いられるインク層
には、上記成分の他に、ワックス、乾燥剤、分散剤、増
粘剤、安定剤、つや消し剤、消泡剤等を必要に応じて、
溶剤を除いたインク層構成成分中0〜20重量%の配合
率で添加することができる。
【0084】さらに、本発明に用いられるインク層に
は、受像シート上に転写されたインクの硬化を早める目
的で、エチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する付
加重合可能な化合物(以下、エチレン性化合物と称す)
及び、活性光線の照射により活性ラジカルを発生し、該
エチレン性化合物を付加重合させ得る光重合開始系を含
有させることができる。
【0085】本発明に用いられるエチレン性化合物は、
エチレン性不飽和結合を有する単量体、又は、側鎖もし
くは主鎖にエチレン性不飽和結合を有する重合体であ
る。なお、本発明における単量体の意味するところは、
いわゆる高分子体に相対する概念であって、従って、狭
義の単量体以外にも二量体、三量体、オリゴマーをも包
含するものである。
【0086】エチレン性不飽和結合を有する単量体とし
ては、例えば不飽和カルボン酸、脂肪族ポリヒドロキシ
化合物と不飽和カルボン酸とのエステル、芳香族ポリヒ
ドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル、不飽
和カルボン酸と多価カルボン酸及び前述の脂肪族ポリヒ
ドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価
ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエ
ステル等が挙げられる。
【0087】脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルの具体例としては、エチレングリコ
ールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート
等のアクリル酸エステル、これらのエステルのアクリル
酸部分をメタクリル酸に代えたメタクリル酸エステル、
同様にイタコン酸に代えたイタコン酸エステル、クロト
ン酸に代えたクロトン酸エステル、マレイン酸に代えた
マレイン酸エステル等がある。
【0088】芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリ
レート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシン
ジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガ
ロールトリアクリレート等が挙げられる。不飽和カルボ
ン酸と多価カルボン酸及び多価ヒドロキシ化合物とのエ
ステル化反応により得られるエステルは、混合物である
ことが多いが、代表的なものを挙げれば、アクリル酸、
フタル酸及びエチレングリコールの縮合物、アクリル
酸、マレイン酸及びジエチレングリコールの縮合物、メ
タクリル酸、テレフタル酸及びペンタエリスリトールの
縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及び
グリセリンの縮合物等がある。
【0089】その他本発明に用いられるエチレン性化合
物としては、エチレンビスアクリルアミド等のアクリル
アミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジ
ビニルフタレート等のビニル基含有化合物などが有用で
ある。主鎖にエチレン性不飽和結合を有する重合体とし
ては、例えば、不飽和二価カルボン酸とジヒドロキシ化
合物との重縮合反応により得られるポリエステル、不飽
和二価カルボン酸とジアミンとの重縮合反応により得ら
れるポリアミド等がある。
【0090】側鎖にエチレン性不飽和結合を有する重合
体としては、側鎖に不飽和結合をもつ二価カルボン酸、
例えばイタコン酸、プロピリデンコハク酸、エチリデン
マロン酸等とジヒドロキシ又はジアミン化合物との縮合
重合体がある。また側鎖にヒドロキシ基やハロゲン化メ
チル基の如き反応活性を有する官能基をもつ重合体、例
えばポリビニルアルコール、ポリ(2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート)、ポリエピクロルヒドリン等とアク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン
酸との反応により得られるポリマーも好適に使用し得
る。
【0091】これらのエチレン性化合物のうち、アクリ
ル酸エステル又はメタクリル酸エステルの単量体が特に
好適に使用できる。また、本発明に使用される光重合開
始系としては、例えばベンゾイルアルキルエーテル、ベ
ンジルケタール、ベンゾフェノン、アントラキノン、ミ
ヒラーズケトン、ヘキサアリールビイミダゾールとラジ
カル発生剤及び染料の系(特公昭45−37377号公
報)、ヘキサアリールビイミダゾールと(p−ジアルキ
ルアミノベンジリデン)ケトンの系(特開昭47−25
28号、特開昭54−155292号、特開昭56−1
66154号各公報)、環状シス−α−ジカルボニル化
合物と染料の系(特開昭48−84183号公報)、置
換トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭54−1
51024号公報)、ケトクマリンと活性剤の系(特開
昭52−112681号、特開昭58−15503号、
特開昭60−88005号各公報)、置換トリアジンと
増感剤の系(特開昭58−29803号、特開昭58−
40302号各公報)、ヘキサアリールビイミダゾー
ル、スチレン誘導体及びチオールの系(特開昭59−5
6403号公報)、有機過酸化物と色素の系(特開昭5
9−140203号、特開昭59−189340号各公
報)、チタノセン化合物を光重合開始系に使用する系
(特開昭59−152396号、特開昭61−1511
97号、特開昭63−10602号、特開昭63−41
484号、特開平2−291号、特開平3−12403
号各公報)、さらにチタノセンと3−ケトクマリン色素
の系(特開昭63−221110号公報)また、チタノ
センとキサンテン色素に、さらにアミノ基或いはウレタ
ン基を有する付加重合可能なエチレン性飽和二重結合含
有化合物を組合せた系(特開平4−221958号、特
開平4−219756号各公報)等が挙げられる。
【0092】上記のエチレン性化合物と光重合開始系の
インク層中における配合率は、インク層全固形分に対し
てエチレン性化合物が、0〜50重量%、好ましくは0
〜30重量%、また、エチレン性化合物は0〜50重量
%、好ましくは0〜30重量%である。
【0093】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。実施例1〜12 第3表に示す基板上に下記組成の感光性層組成物を塗布
した。
【0094】 〔感光性層組成物〕 近赤外吸収剤:一酸化チタン(チタンブラック13M、三菱マテリアル社製) 75重量部 有機高分子物質:フェノキシ樹脂(PKH−J、ユニオンカーバイド社製) 25重量部 塗布溶媒:シクロヘキサノン 900重量部 塗布後、85℃で3分間乾燥し、乾燥膜厚1.5μmの
感光層を設けた。続いて該感光性層上に下記組成のシリ
コーンゴム層組成物を塗布した。
【0095】〔シリコーンゴム層組成物〕 両末端に水酸基を有する線状オルガノポリシロキサン:
下式の化合物(yは1以上の整数を示す)
【0096】
【化7】
【0097】 反応性シラン化合物:第3表に記載の化合物 第3表に記載の配合量 縮合触媒:ジブチル錫ジラウレート 0.8重量部 塗布溶媒:アイソパーE(エクソン化学社製) 900重量部 塗布後、100℃で4分間乾燥し、乾燥膜厚1μmのシ
リコーンゴム層を設け画像形成材料を作製した。
【0098】〔インクフォイルの作製〕東洋インキ社製
アクワレスエコー紅、藍、黄、墨、各10gを40g
のエクソン社製アイソパーEに溶解した後、該溶液を第
3表に示すインクフォイル基板の上に乾燥膜厚が3μm
になるように塗布、70℃で2分間乾燥し、マジェン
タ、シアン、イエロー、ブラックの各インクフォイルを
作製した。
【0099】該画像形成材料を、円周20cmの回転ド
ラムに、シリコーンゴム層が外側になるように固定し、
ドラムを回転させた。次に回転している印刷版上に、8
30nm、30mWの半導体レーザー光(日立製作所社
製、HL8325G)を、ビーム径15μmに集光さ
せ、走査露光を行った。続いて以下の項目について評価
を行った。その結果を第3表に示す。
【0100】〔感 度〕各種回転数で回転ドラムを回転
させながら、試料を走査露光させた後、該印刷版を40
0倍の顕微鏡で観測し、レーザー露光部分のシリコーン
ゴム層が、除去される最低走査速度(cm/分)によ
り、感度の評価を行った。走査速度が高いほど高感度で
あることを表す。
【0101】〔インク着肉性〕レーザー光による最低走
査速度の走査露光で幅15μの細線画像を形成させた画
像形成材料に、マジェンタのインクフォイルをインク層
が外側になるように固定した7cm径のゴムローラー
で、画像形成材料のシリコーンゴム層上を往復移動させ
てインク盛りを行ない、インク盛り初期に画像形成材料
のシリコーンゴム非画線部上に一時的に付着したインク
が、ローラーの往復により徐々に除去され、完全にイン
クが除去された時の画像形成材料を用い、該画像形成材
料の上に三菱特菱アート紙(三菱製紙社製)を試料のシ
リコーンゴム層と該アート紙のコート面とが重なるよう
に2kg/cm2 、60cm/分でラミネートした後、
該アート紙を剥離し、アート紙上に形成された細線イン
ク画像より、インク転写性の評価を行った。
【0102】A:95%以上の連続した細線画像がアー
ト紙上に再現される。 B:5%より多く、20%未満の細線画像部分がアート
紙上に転写されず、とぎれとぎれの細線画像が再現され
た。 C:20%以上、40%未満の細線画像部分がアート紙
上に転写されず、とぎれとぎれの細線画像が再現され
た。 D:40%以上の細線画像部分がアート紙上に転写され
ず、とぎれとぎれの細線画像が再現された。
【0103】
【表17】
【0104】第3表中、反応性シラン化合物の欄の略号
は、それぞれ第2表と同じものを表す。また、( )内
は、シリコーンゴム層の全固形分に対する割合(重量
%)を表す。第3表中、インクフォイルの欄の略号は、
それぞれ以下のインクフォイルを表す。I1 :厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートI2 :厚さ100μm、密度0.7g/cm3 の発泡ポ
リプロピレン
【0105】第3表中、基板の欄の略号は、それぞれ以
下の基板を表す。K1 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙の両面に、厚さ35μm、密度1.2g/cm3 の発
泡ポリエチレンテレフタレートシートをラミネートした
複合基板。K2 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙の両面に、厚さ10μm、密度1.6g/cm3 のポ
リエチレンテレフタレートシートをラミネートした複合
基板。K3 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙の表面に、厚さ25μm、密度0.94g/cm3
発泡ポリプロピレンシートをラミネートした複合基板。K4 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙。K5 :厚さ100μm、密度1.6g/cm3 のポリエ
チレンテレフタレートシート。K6 :厚さ300μm、密度2.7g/cm3 のアルミ
板。K7 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙の表面に、厚さ30μm、密度1.2g/cm3 の発
泡ポリエチレンテレフタレートシートをラミネートし、
裏面に、厚さ35μm、密度1.6g/cm3 のポリエ
チレンテレフタレートシートをラミネートした複合基
板。K8 :厚さ100μm、密度1.1g/cm3 のアート
紙の表面に、厚さ35μm、密度1.2g/cm3 の発
泡ポリエチレンテレフタレートシートをラミネートし、
裏面に、厚さ0.2mm、密度2.7g/cm3 のアル
ミ板をラミネートした複合基板。
【0106】K1、2、3、7、8に記載中のプラスチ
ックシートを断熱性基材にラミネートする際には、該プ
ラスチックシート上にポリオール(タケラックA36
H、武田薬品製)25重量部、ポリイソシアネート(タ
ケネートA−7、武田薬品製)5重量部からなる固形分
30重量%の酢酸エチルウレタン接着樹脂液を乾燥膜厚
1.5μmになるように塗布し、80℃で1分間乾燥さ
せた後、該プラスチックシートの塗工面と断熱性基材表
面または裏面が重なるように80℃で2kg/cm2
50cm/分でラミネート処理を施し、断熱性基材上に
プラスチックシートを形成させた。
【0107】なお、上記各基材に用いる材料の300K
(27℃)における熱伝導度は以下の通りである。 アート紙:0.14W/mK(化学便覧基礎編II改訂4
版、第70頁、1993年、丸善発行) ポリエチレンテレフタレート:0.29W/mK(プラ
スチックデータハンドブック、第67頁、1980年、
工業調査会発行) アルミ板:237W/mK(化学便覧基礎編II改訂4
版、第68頁、1993年、丸善発行) 第3表中反応性シラン化合物の欄の略号は、それぞれ第
2表に挙げた化合物を表す。
【0108】実施例13 実施例1において、シリコーンゴム層組成物を下記のも
のに変更する以外、他は同様にして感光性印刷版を作製
し、同様に評価を行った。その結果、感度(80m/
s)、インク着肉性(A)を得た。
【0109】 〔シリコーンゴム層組成物〕 1分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン: α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(Mw=12,000) 100重量部 1分子中にSi−H結合を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン: 下記のα,ω−ジメチルポリシロキサン
【0110】
【化8】
【0111】 (式中の置換基Rのうち約40%は水素原子であり、残りの約60%はメチル基 である、またyは1以上の整数を示す、Mw=2,000) 7重量部 付加反応触媒:塩化白金酸とビニルシロキサンの錯体 0.1重量部 硬化遅延剤:下式の化合物
【0112】
【化9】
【0113】 塗布溶媒:アイソパーE(エクソン化学社製) 900重量部
【0114】実施例14 実施例1で得られたマジェンタ画像を形成させたアート
紙上に、実施例1のうちマジェンタのインクファイルの
代わりにシアンのインクファイルを用いた以外は全く同
様にして画像形成を行った。その結果、アート紙上に、
マジェンタとシアンの多色画像が形成された。
【0115】実施例15 実施例1において、同一のレーザー露光済み画像形成材
料を用い、10枚のアート紙に画像形成を行ったとこ
ろ、同画質のマジェンタ細画像が10枚得られた。但
し、新しいアート紙上に画像形成する毎に、新しいイン
クフォイルを用いて画像形成を行った。
【0116】比較例1 実施例1において、東レ社製汎用ポジ型水なし平版印刷
版(TAP−II)をマスクフィルムを介して21kW
高圧水銀灯を用い、100mJ/cm2 で画像露光し、
次いでTAP−II用液を用いてスポンジで1分間コス
リ現像を行い、シリコーンゴム画像を形成させた画像現
像形成材料を用いる以外は、同様にしてアート紙上にイ
ンク画像を形成させたところ、実施例1と同様の色材画
像がアート紙上に得られたが、この方法では実施例1に
比べ多くの工程が必要であると共に、あらかじめマスク
フィルムを用意しておく等煩雑であり、多くの時間を要
した。
【0117】
【発明の効果】本発明により、デジタル画像から直接カ
ラープルーフを作製し、且つ、1回の露光により複数枚
のカラープルーフを作製することが可能な画像形成方法
を提供することができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に該基板から少なくとも近赤外吸
    収剤を含有する感光性層及びシリコーンゴム層をこの順
    に有する画像形成材料を、シリコーンゴム層側より近赤
    外半導体レーザーの光線により走査画像露光し、露光部
    分の感光性層をアブレーションさせることにより感光性
    層及びシリコーンゴム層を除去し、基板の表面を画像様
    に露出させた後、該画像形成材料のシリコーンゴム層側
    表面に、インク層を設けたインクフォイルをラミネート
    し、次にインクフォイルを剥離することにより画像形成
    材料の露光部分に画像様のインク層を設け、続いて該画
    像形成材料の上に受像シートをラミネートし、画像形成
    材料を剥離することにより画像形成材料上の画像様のイ
    ンク層を受像シートへ転写させ、受像シート上に色材画
    像を形成させることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 異なる色のインク層を設けた複数のイン
    クフォイルを用いて、それぞれの色について同様の画像
    形成の操作を同一の受像シート上に繰り返し異なる色材
    画像を積層することにより受像シート上に多色色材画像
    を形成させることを特徴とする請求項1に記載の画像形
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記画像形成材料を画像露光した後、同
    一の画像形成材料を用い、複数枚の受像シート上に色材
    画像を形成させることを特徴とする請求項1及び2に記
    載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記基板を構成する基材の300K(2
    7℃)における熱伝導率が0.2W/mK以下であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記基材の密度が2.0以下であること
    を特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記基板が前記基材と該基材の感光性層
    側に設けられたインク着肉性のシートから成ることを特
    徴とする請求項4乃至5に記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記インク着肉性層が、発泡プラスチッ
    クであることを特徴とする請求項6記載の画像形成方
    法。
  8. 【請求項8】 前記インク着肉性層の密度が1.5g/
    cm3 以下であることを特徴とする請求項6又は7に記
    載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記シリコーンゴム層が、シリコーンゴ
    ム層の全固形分に対し80重量%以上98重量%未満
    の、両端に水酸基を有する線状オルガノポリシロキサン
    と、シリコーンゴム層の全固形分に対し2重量%以上2
    0重量%未満の、反応性シラン化合物を含有することを
    特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記シリコーンゴム層が、シリコーン
    ゴム層の全固形分に対し80重量%以上98重量%未満
    の、1分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する
    オルガノポリシロキサンと、シリコーンゴム層の全固形
    分に対し2重量%以上20重量%未満の、1分子中にS
    i−H結合を少なくとも2個有するオルガノポリシロキ
    サンを含有するシリコーンゴム組成物により形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成
    方法。
  11. 【請求項11】 前記シリコーンゴム層の引掻傷強度が
    10〜100gであることを特徴とする請求項1乃至1
    0に記載の画像形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000211222A (ja) * 1999-01-21 2000-08-02 Konica Corp インクシ―ト、受像シ―ト、画像形成装置、画像形成方法、画像形成システム及び画像形成装置の集中制御システム
WO2009093700A1 (ja) 2008-01-25 2009-07-30 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha シームレスモールドの製造方法
JP2014086542A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Kyocera Corp 印刷方法および印刷装置、ならびに積層セラミックコンデンサの製造方法
CN108528076A (zh) * 2018-04-11 2018-09-14 佛山市三水天力纸品包装有限公司 一种纸板的彩印印刷工艺

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