JPH10216591A - ロール塗布方法およびその装置 - Google Patents

ロール塗布方法およびその装置

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JPH10216591A
JPH10216591A JP2142297A JP2142297A JPH10216591A JP H10216591 A JPH10216591 A JP H10216591A JP 2142297 A JP2142297 A JP 2142297A JP 2142297 A JP2142297 A JP 2142297A JP H10216591 A JPH10216591 A JP H10216591A
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JP
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roll
coating
coated
rolls
axial direction
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JP2142297A
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English (en)
Inventor
Atsushi Mihara
淳 三原
Mitsuo Fukuda
光男 福田
Makoto Kimura
誠 木村
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被塗装ロールと塗布ロールの軸心が完全に平
行でなくても均一な塗膜を形成することが可能で、かつ
塗布終了後両ロールを離脱させる際に筋状の膜厚ムラが
生じることのないロール塗布装置を提供する。 【解決手段】 本発明のロール塗布装置は、貯留槽6内
のコーティング液に下部が浸漬する塗布ロール8と、被
塗装ロール10およびこれより軸方向の長さが短い塗布
ロール8を回転させる駆動手段9,13と、両ロールの
少なくとも一方をその軸方向に移動させる移動手段
(2,3,4)とを備える。両ロールは互いに軸心(8
a,10a)が平行になるように当接または微小な間隔
を介して配置される。上記塗布ロール8表面に付着した
コーティング液を被塗装ロール10外周面に塗布する際
には、被塗装ロール10と塗布ロール8とを回転させな
がら、上記移動手段(2,3,4)により両ロールを相対
的に移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布ロールを回転
させながらロール表面にコーティング液を塗布して、塗
膜を形成するロール塗布方法および同装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば複写機等の画像形成装置にあって
は、画像形成プロセスにおいて各種のロールが用いられ
ており、これらのロールの一例として、感光体ドラムに
接触回転しながら感光体ドラム表面を均一に帯電させる
帯電ロールが挙げられる。この帯電ロール01は、図7に
示すように、芯金02外周に導電性弾性体層03が形成さ
れ、芯金02の両端部は弾性体層03部分から突出してい
る。また、弾性体層03表面は導電性の樹脂等からなるコ
ーティング膜04で被覆されている。かかるコーティング
膜は、帯電ロール以外にも各種ロールの機能に応じて、
外周面全体にわたり数μ〜数百μの厚みで均一に形成す
る必要がある。そこで従来から、コーティング膜の形成
法として、図8に示すようなロールコーティング法が採
用されてきた。ロールコーティング法においては、塗布
ロール05とブレード06の隙間を調整することにより、タ
ンク07に収容されたコーティング液をピックアップする
ロール08から塗布ロール05まで幾つかのロールを介し
て、コーティング液を被塗装物であるロール09表面へと
供給するものであり、コーティング液を広い粘度範囲に
わたってロール09に塗布するのに適している。また、ス
プレー塗布法やディップ塗布法等の他の塗布方式と異な
り、塗布の際、芯金09′の両端部にマスキングキャップ
を嵌めたり外したりする必要がなく、生産性を高めるこ
とが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが上記ロールコーティング法によりロールの塗布実
験を繰り返した結果、次のような不具合を生じることが
判明した。すなわち、上述の方法においては、加工精度
上、被塗装物であるロール09と塗布ロール05とを完全に
平行に配置することが困難であり、両ロール05,09の平
行度が出ないときには、一方の端部と他方の端部とで膜
厚の不均一が生じてしまうという問題がある。また、塗
布後に両ロール05,09を離脱させる際に、軸方向の膜厚
ムラが生じてしまうという問題もある。この膜厚ムラ
は、例えば塗布後に得られるロールが帯電ロール01であ
る場合、厚みが異なる段差部位で帯電ムラが生じ、画質
欠陥となって現れる。そこで、本発明の目的は、上述の
問題点を解決しようとするものであって、被塗装ロール
と塗布ロールの軸心が厳密な意味で完全に平行でなくて
も、均一な塗膜を形成することが可能で、かつコーティ
ング液の塗布後に両ロールを離脱させる際、筋状の膜厚
ムラが生じることのないロール塗布方法および同装置を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題点を解消すべく鋭意試験研究を重ねてきたところ、被
塗装ロールとこれより長さの短い塗布ロールとを互いに
軸心が実質的に平行になるように配置して、塗布時に両
ロールをその軸方向に平行に相対移動させることによ
り、均一な塗膜が形成されると同時に塗布後の被塗装ロ
ールの軸方向に膜厚ムラが生じないとの知見を得て、本
発明をなすに至ったものである。すなわち、本発明のロ
ール塗布方法は、被塗装ロールとこれより軸方向の長さ
の短い塗布ロールとを軸心が互いに平行になるように当
接または微小な間隔を介して配置し、塗布ロール表面に
コーティング液を供給すると共に、被塗装ロールと塗布
ロールを回転させながら、被塗装ロールおよび塗布ロー
ルの少なくとも一方をその軸方向に平行に相対移動させ
ることにより、被塗装ロールの外周面にコーティング液
を塗布することを特徴とする。また、本発明のロール塗
布装置は、表面にコーティング液が供給される塗布ロー
ルと、被塗装ロールおよびこれより軸方向の長さの短い
塗布ロールを回転させる回転駆動手段と、両ロールの少
なくとも一方をその軸方向に移動させる移動手段とを備
え、上記被塗装ロールと塗布ロールは互いに軸心が平行
になるように当接または微小な間隔を介して配置され、
塗布ロール表面に付着したコーティング液を被塗装ロー
ル外周面に塗布する際に、被塗装ロールと塗布ロールと
を回転させながら、上記移動手段により両ロールをその
軸方向に平行に相対移動させることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を主として図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明のロール塗布装置
の一例を示す説明図である。なお、各図面に示すロール
塗布装置において、同様の機能を有する構成要素には同
一の番号を付すことにする。図1において、1は側壁1
a,1bの下端部が連結板1c,1dで固着された本体
フレームである。側壁1a,1bに設けられた軸受間に
は、スクリューシャフト2が回転可能に支承されてい
て、その一端が側壁1bに固設されたモータ3の出力軸
と連結している。スクリューシャフト2にはネジ穴4a
に螺合した移動部材4が設けられている。この移動部材
4は、孔4bを貫通して側壁1a,1b間に横架された
ガイド棒5に案内され、モータ3の正逆回転により矢印
方向に移動する。移動部材4の後端面には貯留槽6が取
り付けられ、貯留槽6内にはコーティング液が収容され
る。また、上記側壁1a,1b間には案内部材7が横架
されている。この案内部材7は、貯留槽6から後方へ延
びる底板の長手方向下面に刻設された凹溝6aに係合し
て、移動部材4と一体的に矢印方向に摺動する貯留槽6
を支持する。貯留槽6には塗布ロール8が上記スクリュ
ーシャフト2と平行に軸架され、貯留槽6に固設された
モータ9により回転駆動される。ここで、塗布ロール8
をその軸方向に移動させる移動手段は、スクリューシャ
フト2とこれを回転駆動するモータ3と、貯留槽6を塗
布ロール8の軸方向に移動させる移動部材4とから構成
される。
【0006】塗布ロール8表面には半製品状態の帯電ロ
ール等の被塗装ロール10が当接可能に、あるいは塗布
ロール8と微小な間隔を介して配置される。塗布ロール
8の軸方向の長さは被塗装ロール10より短く形成され
ていて、ロール塗布装置の作動時には塗布ロール8の下
部はコーティング液に浸漬する。被塗装ロール10は、
両端折曲部を側壁11a,11bとする断面コ字状の枠
部材11に回転可能に支持される。枠部材11の背面中
央部には支持部材12が固着している。支持部材12は
図示してない昇降および水平可動装置に連結していて、
該可動装置の駆動より、枠部材11は上下および水平方
向に可動自在であると共に、被塗装ロール10はその芯
金(軸心)10aが塗布ロールの軸心8aと互いに平行
になるように配置される。一方、側壁11aにはモータ
13が固設され、その出力軸が被塗装ロール10におけ
る芯金10aの一端と連結される。また、側壁11bに
は芯金10aの他端を回転可能に支持するセンターピン
14が取り付けられている。
【0007】被塗装ロール10としては、表面に2〜4
00μm程度の塗膜が被覆される軸体またはゴムロール
等であれば特に限定されるものではなく、帯電ロール以
外にも、例えば画像形成装置に装着される現像ロール,
転写ロール,定着ロール,給紙ロール等が挙げられる。
塗布ロール8の軸方向の長さは、塗布対象の被塗装ロー
ル10の長さによっても異なるが、通常被塗装ロール1
0の1/10〜1/3に形成されることが好ましい。ま
た、塗布ロール8の外径は、被塗装ロール10の1.5
〜3倍の範囲にあることが好ましい。塗布ロール8とし
ては、図2Aに示す通常の円筒状ロールに限られるもの
ではなく、例えば後述のクラウン形状(図4A),両端
テーパ形状(図5A),一端テーパ形状(図6A)等の
ロールが用いられる。コーティング液は、ゴム材料およ
び/または樹脂を主成分として、塗布後に得られる被塗
装ロール10の機能に応じて、各種の添加剤が配合され
た溶剤から構成される。その粘度は一般に0.01〜3
000cps(25℃)の範囲にあることが好ましい。
【0008】図1には示してないが、塗布ロール8の軸
方向には、その両端面に跨って外周面と間隔を介して、
塗布ロール8表面に供給されたコーティング液量を規制
するブレード15(例えば図2参照)が配置される。ブ
レード15はゴム材料で形成することが好ましい。塗布
ロール8外周面との間隔は、形成すべき塗膜の厚さやコ
ーティング液の粘度等に応じて調整される。塗布ロール
8がゴム製のロールである場合、これを押圧しないよう
ブレード15を塗布ロール8に接触させてもよい。ま
た、塗布ロール8端面との間隔は、塗布ロール8が回転
可能な範囲にあればよく、通常1mm以下に設定され
る。なお、ブレード15に代えて金属製ナイフを用いる
こともできる。モータ9,13により回転駆動される塗
布ロール8および被塗装ロール10の回転に関しては、
適宜の速度で互いに正方向または逆方向に回転させる。
移動手段(2,3,4)の移動速度は、種々の要因によっ
て最適範囲が異なるので一義的に定まらないが、一般に
50〜3000mm/min の範囲にある。被塗装ロール
10と塗布ロール8とが微小な間隔を有する場合の最短
間隔は、形成すべき塗膜の厚さ,コーティング液の固形
分濃度および粘度,ブレード15と塗布ロール8外周面
の間隔,ロール8および10の回転速度,移動手段の移
動速度等、各種の要因によって決定される。上記最短間
隔は、一般にブレード15と塗布ロール8外周面の間隔
未満に設定される。
【0009】次に、本発明のロール塗布装置を作動させ
て、被塗装ロール10表面にコーティング液を塗布する
方法について説明する。まず被塗装ロール10の芯金1
0a両端をモータ13の出力軸およびセンターピン14
に連結する。被塗装ロール10が枠部材11に支持され
た後、図示してない昇降・水平可動装置を駆動させて、
被塗装ロール10を塗布ロール8表面に当接させるかま
たは所定の間隔に保持する。この時、両ロール8,10
が完全に重ならないよう、被塗装ロール10の左端部ま
たは右端部から塗布ロール8の一部をはみ出して位置さ
せ、その位置から塗布を開始する。なお、被塗装ロール
10への塗布は左側端部から開始される場合を例に挙げ
る。被塗装ロール10と塗布ロール8とが当接または所
定の微小間隔を保持した状態で、各モータ3,9,13
を回転駆動させる。塗布ロール8の下部は貯留槽6内に
収容されたコーティング液中に浸漬しているので、塗布
ロール8の回転に伴って、その表面にコーティング液が
供給される。塗布ロール8表面に付着したコーティング
液は、図2に示すブレード15によってコーティング液
供給量が規制され、回転しつつある被塗装ロール10表
面に塗布される。同時に、モータ3の正回転に伴って、
スクリューシャフト2に螺合する移動部材4が右方に移
動するので、移動部材4と一体的に取り付けられた貯留
槽6も、案内部材7に支持されその上を摺動しながら右
方に移動する。塗布ロール8は被塗装ロール10と螺旋
状に接触しながら、被塗装ロール10の右端部に移動す
る。その後、被塗装ロール10の右端部から塗布ロール
8の一部をはみ出させて塗布を終了すると、被塗装ロー
ル10外周面全体にコーティング液が塗布される。塗布
後は被塗装ロール10を引き続き回転させることによ
り、塗布されたコーティング液は更に均一にレベリング
される。
【0010】ところで、塗布ロール8として図2Aに示
す通常のロールを用いてコーティング液を塗布した場
合、薄膜の形成には問題がないが厚膜に形成する場合
は、図3に示すように、被塗装ロール10表面に螺旋状
の膜厚ムラを生じることがある。この現象は次のような
理由により発生する。回転中の被塗装ロール10および
塗布ロール8の振れやその平行度によって、両ロール
8,10間の距離(間隔)は塗布中に常に変化する。被
塗装ロール10を円筒状の塗布ロール8と平行に配置し
て、両ロール8,10を軸方向に相対移動させる場合、
両ロール8,10間の距離の変動に伴い、ロール間距離
が近接した際に塗布ロール8の端部からコーティング液
がはみ出てしまう。その結果、塗布ロール8との相対移
動速度により、塗布後の被塗装ロール10表面にある一
定のピッチpでコーティング液の螺旋状の塗布ムラ(ス
パイラルマーク)が、塗布ロール8の進行方向後側に発
生する。
【0011】このようなスパイラルマークの発生を防止
するには、塗布ロール8として前述のクラウン状ロール
1 ,両端テーパ状ロール82 ,一端テーパ状ロール8
3 等を用いることが効果的である。図4A〜図6Aはこ
れらの塗布ロール81〜83を用いたロール塗布装置にお
ける主要構成部材の平面図であり、図4B〜図6Bは各
塗布ロールに対応して配置されるブレード151〜153
の斜視図である。これらのロール塗布装置においては、
塗布ロールがクラウン形状あるいは両端部または一端部
がテーパ形状であるため、例えば図4C,図5Cに示す
ように、前述の塗布ロール8端部からのコーティング液
のはみ出しが回避できる。したがって、スパイラルマー
クを発生することなく、被塗装ロール10表面に均一な
塗膜を形成することができる。
【0012】塗布ロール81〜83の外径の最大値と最小
値の差dは、形成すべき塗膜の厚さやコーティング液の
表面張力等により異なるが、10mm以下好ましくは3
mm以下が適当であり、ブレード15と塗布ロール8外
周面の間隔より大きくする必要がある。また、塗布ロー
ル82,83のテーパの傾斜角度θ、すなわちロール8,
10の軸方向と平行な関係にある被塗装ロール10上の
コーティング液表面におけるテーパ部の接線がなす傾斜
角度についても、同様に膜厚や表面張力等により異なる
が、60°以下好ましくは30°以下が適当である。ク
ラウン形状の塗布ロール81 では、上記コーティング液
表面つまり塗布ロール81 からコーティング液が離れる
位置での円弧部における接線のなす角度θも、やはり6
0°以下好ましくは30°以下が適当である。かる角度
θは、上述の膜厚や表面張力以外に、上記差dと、塗布
ロール8の軸方向の長さおよびブレード15と塗布ロー
ル8との間隔によって定まる値である。例えば、差dが
同一でも塗布ロール8の軸方向の長さが異なれば、角度
θも異なってくるが、一般に角度θは3°以上が適当で
ある。塗布ロール81〜83の外径の最大値と最小値の差
dおよび接線のなす角度θを上記数値以下に設定する
と、前述したように、コーティング液量を調整するブレ
ード151〜153と塗布ロール81〜83間において、余
分なコーティング液が塗布ロール81〜83の両端部に流
れていき、塗布ロール81,82両端部あるいは塗布ロー
ル83 一端部からのコーティング液のはみ出しが加速さ
れる。すなわち、塗布ロール81〜83の軸方向にその外
周面および両端面にわたって、ブレード151〜153
間隔を介して配置した図4A〜図6Aに示すロール塗布
装置においては、塗布ロール81〜83の相対移動方向後
方に集まる余分なコーティング液によるスパイラルマー
クの発生を回避することができる。そのため、塗膜を比
較的厚く形成する場合においても、均一な層状のコーテ
ィング液を被塗装ロール10に連続して塗布することが
可能である。
【0013】本発明は、図1〜図6に示すロール塗布装
置および同装置の作動による塗布方法に限定されるもの
ではない。例えば移動手段として、塗布ロール8をその
軸方向に移動させる方式に代え、塗布ロール8を固定式
として同様の手段(2,3,4)により被塗装ロール10
をその軸方向に移動させてもよい。また、塗布ロール8
および被塗装ロール10の双方をその軸方向逆向きに移
動させることもできる。すなわち、塗布ロール8と被塗
装ロール10とが相対移動する関係にあればよい。塗布
ロール8へのコーティング液の供給は、塗布ロール8が
貯留槽6内のコーティング液に浸漬することなく、小型
の容器に収容されたコーティング液を塗布ロール8の軸
方向に延びるスリットから塗布ロール8表面に直接流す
ことも可能である。さらに、移動部材4を案内する部材
および貯留槽6を摺動自在に支持する部材として、ガイ
ドレールとこれに係合する摺動部材とから構成してもよ
い。また、モータ3,9,13の使用台数を1または2
個として、スクリューシャフト2,塗布ロール8および
被塗装ロール10の全てまたはこれらのうちの2つの構
成部材を伝動機構および減速機構を介して、共通のモー
タによって回転駆動させることもできる。
【0014】本発明の作用は次の通りである。一般に被
塗装ロール10と塗布ロール8の平行度やロールの振れ
によって、両ロール間の間隔はコーティング液の塗布中
に微妙に変化する。しかし、本発明のロール塗布方法お
よび装置によれば、被塗装ロール10および塗布ロール
8を回転させながら、移動手段(2,3,4)を駆動させ
て両ロールの少なくとも一方を軸方向に平行に相対移動
させる。そのため、被塗装ロール10の塗膜の厚さは、
塗布ロール8の進行方向後端部で塗布されるコーティン
グ液量により最終的に調整され、両ロール8,10間の
間隔の変動による影響をあまり受けなくなる。したがっ
て、被塗装ロール10と塗布ロール8を配置する際、ロ
ールの加工精度やロール間の平行度を厳密に管理する必
要がなく、両ロールの軸心(8a,10a)を実質的に
平行に配置すれば均一な塗膜が形成される。
【0015】また、塗布ロール8の軸方向の長さを被塗
装ロール10より短くしたため、被塗装ロール10の一
端から他端まで塗布ロール8を容易に相対移動させるこ
とができる。そして、塗布ロール8を軸方向に連続的に
相対移動させながら、その進行方向後端を被塗装ロール
10の他端から離脱させていくと、被塗装ロール10上
にコーティング液の連続した膜が形成されるので、被塗
装ロール10に軸方向の筋状膜厚ムラを生じることがな
い。さらに、上記のように、塗布ロール8の軸方向の長
さが短いので、例えば容器に貯留されるコーティング液
が少量で済み、コーティング液と空気との接触面を小さ
くすることが可能である。そのため、コーティング液の
粘度変化が小さくなるので、性状の安定した塗膜を形成
することができる。塗布ロールとして特にクラウン形状
あるいは両端または一端がテーパ形状のロール81〜83
を用いた場合、厚膜の塗膜を形成しても、前述の理由に
より、被塗装ロール10表面に塗布ムラを発生するよう
なことがなく、均一な塗膜を形成することができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 図1,2に示すロール塗布装置により、被塗装ロール1
0表面にコーティング液を塗布した。本実施例におい
て、被塗装ロール10は、外径8mmの芯金10aを導
電性ゴム層で被覆した長さ320mm,外径14mmの
帯電用ロールからなる。塗布ロール8は長さ50mm,
外径40mmのロールからなる。また、被塗装ロール1
0と塗布ロール8の間隔を50μmに設定した。コーテ
ィング液として、酢酸ブチルを溶剤とする固形分が10
重量%で粘度65cpsのフッ素樹脂塗料を用いた。こ
のコーティング液を貯留槽6内に芯金10a下方の被塗
装ロール10下部が浸るまで入れた。また、塗布ロール
8の軸方向にその外周面および両端面にわたって、ブレ
ード15を間隔を介して配置した。外周面との間隔は1
00μmであり、両端面との間隔は500μmである。
【0017】塗布ロール8と被塗装ロール10の周速比
が1:1となるよう、モータ9,13を駆動させて塗布
ロール8を35rpm、被塗装ロール10を100rp
mで回転させながら、移動手段(2,3,4)により塗布
ロール8をその軸方向に速度1000mm/min で移動
させた。ロール8,10の回転と相対移動により、貯留
槽6内のコーティング液が塗布ロール8を介して被塗装
ロール10外周面に塗布されていく。被塗装ロール10
の一端から他端まで塗布ロール8が移動して塗布操作を
終了させた後、被塗装ロール10を塗布ロール8から離
脱させた。塗布終了後も被塗装ロール10を回転させ続
け、塗膜の重ね合わせ部が平坦になって、塗膜表面が自
然乾燥するまで回転を継続した。その後、被塗装ロール
10を枠部材11から取り外して、乾燥機内で塗膜を乾
燥させた。乾燥後、被塗装ロール10外周面に形成され
た塗膜の全面にわたり、断面写真で膜厚を測定したとこ
ろ、膜厚は8±0.5μmと全面ほぼ均一であった。
【0018】実施例2 図4A〜図6Aに示すロール塗布装置により、下記の間
隔以外は実施例1と同様の塗布条件下に、帯電用被塗装
ロール10表面にコーティング液を塗布した。すなわ
ち、塗布ロールとして、前記外径の差dがそれぞれ1m
mのクラウン状ロール81 ,両端テーパ状ロール82
一端テーパ状ロール83 を用い、各ブレード151〜1
3と塗布ロール81〜83外周面の最短間隔を200μ
mに設定した。なお、コーティング液として、メチルエ
チルケトンを溶剤とする固形分が30重量%で粘度20
0cpsのウレタン樹脂塗料を用いた。その後実施例1
と同様にして、乾燥後の各塗膜の厚さを測定したとこ
ろ、全面にほぼ均一な塗膜が形成された。そして、得ら
れた各帯電ロールを画像形成装置(Able1320:
富士ゼロックス社製)の帯電部に装着して画出し運転を
行ったところ、いずれも良好な画質が得られた。塗布ロ
ール81〜83を用いて形成された帯電ロールの膜厚およ
び画質評価結果と併せて、各ブレードと塗布ロールの間
隔および塗布ロールと被塗装ロールの周速比を表1に示
す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明のロール塗布方法および装置によ
れば、被塗装ロールと塗布ロールを実質的に平行に配置
すれば均一な塗膜が形成され、特別の高精度でもって両
ロールの平行度を出す必要はない。また、塗布ロールの
長さを被塗装ロールより短くしたので、コーティング液
の粘度変化を小さくすることが可能で、安定した性状の
塗膜が形成される。しかも、軸方向の長さを短くした塗
布ロールを被塗装ロールの全長にわたって相対移動させ
ることにより、塗布後に両ロールを離脱させる際、軸方
向の筋状の膜厚ムラを生じることがない。塗布ロールと
して特にクラウン形状あるいは両端または一端がテーパ
形状のロールを用いた場合、比較的厚い塗膜を形成して
も、被塗装ロール表面に塗布ムラを発生するようなこと
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のロール塗布装置の一例を示す説明図
である。
【図2】 図1の主要構成部材の配置関係とコーティン
グ液量規制ブレードを示す。図2において、図2Aは上
記部材の平面図であり、図2Bはその断面図であって、
図2Cは上記ブレードの斜視図である。
【図3】 図2に示すロール塗布装置により比較的厚い
塗膜を形成する場合の作用説明図である。
【図4】 図4Aは本発明の別のロール塗布装置におけ
る主要構成部材の平面図であり、図4Bはそのブレード
の斜視図である。また、図4Cは図4Aに示すロール塗
布装置の拡大図である。
【図5】 図5Aは本発明の他のロール塗布装置におけ
る主要構成部材の平面図であり、図5Bはそのブレード
の斜視図である。また、図5Cは図5Aに示すロール塗
布装置の拡大図である。
【図6】 図6Aは本発明の更に別のロール塗布装置に
おける主要構成部材の平面図であり、図6Bはそのブレ
ードの斜視図である。
【図7】 被塗装ロールの一例として示す帯電ロールの
平面図である。
【図8】 従来のロール塗布装置の説明図である。
【符号の説明】
2〜4…移動手段、8…塗布ロール、8a…軸心、9,
13…モータ(回転駆動手段)、10…被塗装ロール、
10a…芯金(軸心)、15…ブレード。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗装ロールとこれより軸方向の長さの
    短い塗布ロールとを軸心が互いに平行になるように当接
    または微小な間隔を介して配置し、塗布ロール表面にコ
    ーティング液を供給すると共に、被塗装ロールと塗布ロ
    ールを回転させながら、被塗装ロールおよび塗布ロール
    の少なくとも一方をその軸方向に平行に相対移動させる
    ことにより、被塗装ロールの外周面にコーティング液を
    塗布することを特徴とするロール塗布方法。
  2. 【請求項2】 表面にコーティング液が供給される塗布
    ロールと、被塗装ロールおよびこれより軸方向の長さの
    短い塗布ロールを回転させる回転駆動手段と、両ロール
    の少なくとも一方をその軸方向に移動させる移動手段と
    を備え、上記被塗装ロールと塗布ロールは互いに軸心が
    平行になるように当接または微小な間隔を介して配置さ
    れ、塗布ロール表面に付着したコーティング液を被塗装
    ロール外周面に塗布する際に、被塗装ロールと塗布ロー
    ルとを回転させながら、上記移動手段により両ロールを
    その軸方向に平行に相対移動させることを特徴とするロ
    ール塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記塗布ロールとして、クラウン形状ま
    たはその両端部もしくは一端部がテーパ形状のロールを
    用いる請求項2記載のロール塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記塗布ロールの軸方向にその外周面お
    よび両端面にわたって間隔を介して、塗布ロール表面の
    コーティング液量を規制するブレードまたはナイフを配
    置した請求項2または3記載のロール塗布装置。
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