JPH0889867A - ロール表面の液体塗布方法とその装置 - Google Patents

ロール表面の液体塗布方法とその装置

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JPH0889867A
JPH0889867A JP25439894A JP25439894A JPH0889867A JP H0889867 A JPH0889867 A JP H0889867A JP 25439894 A JP25439894 A JP 25439894A JP 25439894 A JP25439894 A JP 25439894A JP H0889867 A JPH0889867 A JP H0889867A
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JP
Japan
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roll
liquid
nozzle
adhesive
applying
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JP25439894A
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English (en)
Inventor
Katsuya Matsumura
克也 松村
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラーの表面に接着剤等の液体を塗布する
際、従来の方法に比べ精度がよく、かつ簡易に均一な接
着剤等の液体による被膜を形成することができる方法及
び装置の提供を目的とする。 【構成】 ノズル2から接着剤3による一の滴が表面張
力により落下せず降下できる最長到達距離以内に、ノズ
ル2を所定の回転速度で回転している芯金1の表面に接
近させ、その状態でノズル2から接着剤3を定量吐出し
つつ、ノズル2と芯金1の表面との距離を保ち、芯金1
と平行にノズル2を移動する。所定幅ノズル2が移動し
接着剤3の塗布が終了した後、ノズル2の移動及び接着
剤3の吐出を停止し、ノズル2を芯金1の表面から遠ざ
ける。最後に接着剤3の塗布が終了した芯金1を所定時
間高速で回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、複写機等に使
用される帯電ロール、現像ロール等の製造過程で、ゴ
ム、ウレタン等からなるロール本体の軸心に貫設された
芯金の表面に接着剤を塗布するのに好適な、ロールの表
面に液体を塗布する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式の複写機、プリン
タ、ファックス等が普及している。これらは小型化の要
請が強いことから、一成分非磁性現像方式が一般的に採
用され、該方式に必要な現像ロールの需要が増えてい
る。また、環境汚染の問題からオゾン発生の少ない帯電
ロールも使用されつつある。これらのロールはいずれ
も、図4に示すように、ゴム・ウレタン等により成形さ
れたロール本体30に円柱状の芯金31を有し、ロール
本体30の表面に導電性塗料等による塗工膜32を均一
に形成している。かかる前記ロール本体30と前記芯金
31とを接着するため、芯金31の表面に接着剤を塗布
すること、またロール本体30の表面に導電性塗料等を
塗布することなどの、ロール表面に液体を塗布する技術
が要請される。
【0003】従来、上述のように芯金31の表面に接着
剤の被膜を形成するには、以下に示す方法がある(図5
参照)。
【0004】(1)図5(a)に示すように、軸心を中
心に回転している芯金31に、接着剤32が供給される
ハケ33を押し付け、さらに芯金31の軸心と平行に移
動させることにより、芯金31の表面に接着剤32の被
膜を形成する方法がある。
【0005】(2)図5(b)に示すように、接着剤3
2が入っている接着剤槽34に転写ロール35を漬け、
回転させることにより転写ロール35の表面に接着剤3
2の膜を形成する。かかる膜の厚さはスクレーパー36
により制御する。この転写ロール35に芯金31を接触
させることにより、接着剤32の被膜を芯金31に転写
し、芯金31の表面に接着剤32の被膜を形成する方法
がある。本例の先行技術として特開平2−284675
号がある。
【0006】(3)図5(c)に示すように、軸心を中
心に回転している芯金31の表面にスプレーノズル37
により接着剤32を噴霧し、芯金31の表面に接着剤3
2の被膜を形成する方法がある。本例の先行技術として
特開昭60−48333号がある。
【0007】(4)図5(d)に示すように、芯金31
を水平にし、軸心を中心に回転させる。そこへ加圧タン
ク38から圧送されて来る接着剤32を、定量吐出ディ
スペンサー39により上方から芯金31に定量吐出し、
芯金31の下方で余剰分を回収する。この状態で上記定
量吐出ディスペンサー39を芯金31の軸心と平行に移
動させることにより、芯金31の表面に接着剤32の被
膜を形成する方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の複写機、プリン
タ等に使用される各ロールは、いずれも表面の均一性等
の高度な品質が要求され、このため前記ロール本体30
(図4参照)と前記芯金31との接着力の均一性を必要
とする。この要求を満たすためには、前記芯金31の表
面に接着剤による被膜を均一に形成しなければならな
い。
【0009】かかる観点から、以上で紹介した芯金31
の表面に接着剤の被膜を形成する従来の方法には、次に
示すような不都合がある。
【0010】(1)前記従来の技術の(1)に示す方法
(図5(a)参照)では、a)被膜の均一な膜厚が得られ
ない、b)接着剤32の凝固によるハケ33の硬化等の問
題が生じ、ハケ33についての状態管理が難しい、c)芯
金31表面の接着剤32を塗布する幅についての精度が
悪い、d)被膜に螺旋状のムラが発生する等の問題があ
り、均一な接着剤32の被膜を形成することが困難とな
る。
【0011】(2)前記従来の技術の(2)に示す方法
(図5(b)参照)では、一度に全幅を塗布するため処
理時間が短い、マスキングが不要等の利点があるが、a)
転写ロール35表面での接着剤32の粘度制御が困難で
あること、また接着剤32の凝集塊等の異物が付着する
こと等が生じ、転写ロール35表面の接着剤32を管理
し、均一に保つことが難しい、b)接着剤槽34の開口部
が広く、乾燥等が生じ接着剤32の粘度の管理が難し
い、c)転写ロール35と芯金31の離脱時、芯金31表
面に軸心と平行で直線状に被膜の凸部分が生じる、d)接
着剤32の堆積等スクレーパー36の状態管理が難し
い、e)接着剤32から揮発したガスの濃度が局部的に濃
くなり、作業環境が悪い等の問題点がある。このため当
該方法では、接着剤32の被膜を均一に形成することが
困難であり、かつ作業能率も悪い。
【0012】(3)前記従来の技術の(3)に示す方法
(図5(c)参照)では、被膜の膜厚精度が高い等の利
点があるが、a)噴霧された接着剤32にいわゆる糸引き
現象が現れる、b)接着剤32が凝固しノズル先端の管理
が困難である、c)空気圧送吹き付けのため、空気圧の変
動により噴霧される接着剤32の量が変化する等の問題
があり、均一な接着剤32の被膜を形成することが困難
となる。また、d)過剰に噴霧した接着剤32の回収が不
可能であり、接着剤32の損失が大きい、e)接着剤32
を塗布した後、芯金31の表面にマスキングが必要にな
る、f)芯金31を供給、搬送する機構が難しくなる等の
作業上、経済上の問題点がある。
【0013】(4)前記従来の技術の(4)に示す方法
(図5(d)参照)では、被膜の膜厚精度が高い、マス
キングが不要、被膜幅の精度が高い等の利点があるが、
a)芯金31表面上の塗布最終端に被膜の凸部分、つまり
被膜の厚い部分ができる、b)接着剤32を回収し接着剤
32の原液と混合するため、接着剤32の濃度の管理が
困難である、c)空気圧送式であり空気圧の制御が難し
く、空気圧の変動により接着剤32吐出量が影響を受け
る等の問題があり、均一な接着剤32の被膜を形成する
ことが困難となる。また、接着剤32を回収し再度利用
するため、付帯設備が必要で設備コストが増加すること
等の作業上及び経済上の問題点がある。
【0014】以上のような不都合は、ロール本体に貫設
される芯金の表面に接着剤を塗布する場合のみには限ら
ず、広くロール表面に液体を塗布する場合に共通する不
都合となることが多い。
【0015】本発明は上述の従来の不都合を解決するた
めになされたもので、ロールの表面に接着剤等の液体を
塗布する際、従来の方法に比べ精度がよく、かつ簡易に
均一な接着剤等の液体による被膜を形成することができ
る方法及び装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の液体塗布方法及び装置は、 (1)水平状態で回転しているロールの表面に液体を塗
布する方法であって、垂直下方に向けられたノズルを、
前記液体による滴が前記ノズルから落下せず降下できる
限界到達距離以内に前記ロールと接近させ、その状態で
ノズルから液体を定量(単位時間当たり定量を意味す
る)で吐出しつつ、ノズルをロールの軸長方向と平行に
移動させるものである。ここで接近とは、ちかづくこと
を意味し、接触しない状態である。
【0017】(2)請求項2記載のように、上述の方法
により前記ロールの表面に前記液体を塗布した後、ロー
ルを高速で回転させるとよい。
【0018】(3)請求項3記載のように、ゴム若しく
はウレタンにより形成された現像ロール又は帯電ロール
の軸心に貫設される円柱形の芯金に対し、その表面に接
着剤を塗布する場合に、請求項1又は2記載のロール表
面の液体塗布方法を使用することができる。
【0019】(4)請求項4記載のように、請求項1又
は2記載方法を実施するためのロール表面の液体塗布装
置は、前記液体を供給する定量ポンプと、前記ノズルを
固定し水平に移動させることができるノズルホルダー
と、前記ロールとの間隔を調整するため上下に移動可能
な前記ノズルと、前記ロールを水平な状態に挟持し、回
転させることができるロール回転装置とを装備するもの
である。
【0020】(5)請求項5記載のように、前記定量ポ
ンプにチュービングポンプを使用するとよい。
【0021】(6)請求項6記載のように、請求項4又
は5記載のロール表面の液体塗布装置において、前記ロ
ールをゴム若しくはウレタンにより形成された現像ロー
ル又は帯電ロールの軸心に貫設される円柱形の前記芯金
とし、前記液体を前記接着剤を塗布することができる。
【0022】
【作用】上記の構成を有する本発明の液体塗布方法及び
装置によれば、下記の作用がある。
【0023】(1)被膜を形成する分の液体のみをノズ
ルから定量吐出した場合、通常液体は滴になってノズル
から落下する(液体の点滴は、ノズル端に作用する表面
張力の崩壊により起こる)。従ってこの状態でロール表
面に液体を塗布した場合、ロール表面に山状の凹凸がで
き、ロール表面に液体の均一な被膜を形成することがで
きない。このため請求項1記載の液体塗布方法によれ
ば、液体による滴が表面張力によりノズルから落下せず
降下できる限界到達距離以内に、ノズルとロール表面を
接近させるため、上述のような液体の滴の落下による凹
凸ができず、液体による均一な被膜を形成することがで
きる。
【0024】また吐出した液体の全てが被膜を形成する
ため、液体吐出量、ノズルの水平移動速度、及び芯金の
回転数を変化させることにより、自在に膜厚を定めるこ
とができ、またノズルの水平移動距離を変化させること
により、ロール表面に液体を塗布する幅を自在に定める
ことができる。
【0025】さらに、a)例えば、本発明によれば液体を
槽からノズルまでのほとんどの部分でチューブにより被
覆することも可能であり、その場合液体は、ほとんどの
部分で外界と隔離されることから、乾燥等による粘度、
濃度等の変化がなく、液体の管理が容易になる、b)ロー
ル表面の塗布が終了するまで、ノズルをロール表面に接
近させつつ液体を定量に塗布するため、ロール表面の塗
布最終端で液体を過剰に塗布することによる被膜の凸部
分が生じない、c)従来例において使用されるハケ、転写
ロール等を介在せず、ロール表面に非接触にて塗布が可
能なため、ロール表面にスジ、ムラが発生しない、また
ハケ、転写ロール等の状態管理が不要である等の利点が
あり、ロール表面に形成される被膜の均一性の向上を図
ることができる。
【0026】その他、液体を塗布する幅についての精度
が高いことから、マスキングが不要であること、また液
体の回収が不要等の理由から、液体の損失が少ないこと
等も作業性、経済性の向上に寄与する。さらに、吐出さ
せた液体を全てロール表面に塗布するため、液体の飛
散、装置への付着等が少なく、安全衛生的にも有利であ
る。
【0027】(2)請求項1記載のロール表面の液体塗
布方法でも、ロール表面に液体の均一な被膜を形成する
ことができるが、液体の粘度が高い場合、ロール表面の
接着剤による被膜に螺旋状の軌跡が少し残る場合があ
る。このため請求項2記載のロール表面の液体塗布方法
によれば、液体を塗布した後のロールを高速で回転し、
塗布された液体が重力により垂れロール表面の下部に凸
部ができる前に、ある程度塗布された液体を乾燥させ、
液体の垂れによる凸部の発生を未然に防止することによ
り、また液体の被膜に働く慣性力により凸部分をロール
表面上で凹部分に移動させることにより、液体の被膜を
一層均一に形成することができる。ただし液体の被膜の
凸部が遠心力により飛ばない範囲、液体の乾燥時間、及
び液体の粘度により、ロールの回転数を変更する必要が
ある。
【0028】(3)請求項3記載のロール表面の液体塗
布方法によれば、上記(1)及び(2)に記載の作用が
有効に機能され、芯金の表面に接着剤の均一な被膜を形
成することができ、ゴム若しくはウレタンにより成形さ
れた現像ロール又は帯電ロールの本体と、かかるロール
本体に貫設される芯金との均一な接着力を得て、各ロー
ルは均一でなければならないと言う要請に答えることが
できる。
【0029】(4)請求項4記載のロール表面の液体塗
布装置によれば、上記(1)及び(2)と同様の作用が
ある。つまり、a)前記ノズルが上下に移動可能であるた
め、ノズルとロール表面との距離を、滴が表面張力によ
りノズルから落下せず降下できる限界到達距離以内に調
整でき、b)前記定量ポンプにより液体が毎時定量に供給
されるため、膜厚等が均一な状態で塗布が可能となり、
c)前記ノズルホルダーが水平に移動可能であるため、ロ
ール表面の軸長方向に液体を塗り広げることができ、d)
ロール回転装置により、ロールを水平な状態に挟持し回
転させることができること等が相俟って、上記作用
(1)及び(2)記載と同様の作用が発揮できる。
【0030】(5)請求項5記載のロール表面の液体塗
布装置によれば、液体はチュービングポンプの中でチュ
ーブにより被覆され、液体が当該ポンプの内部機械に接
触しないことから、液体の管理が容易になる。また本発
明においては、槽からノズルまでを一本のチューブで連
結することができ、その場合液体はチューブの内壁以外
には触れることはなく、より液体の管理が容易となる。
このことは液体の被膜の均一性向上に寄与する。
【0031】また、チュービングポンプの内部まで一本
のチューブが嵌通しているため、チューブの交換が容易
に行うことができる。
【0032】さらに、液体の吐出が空気圧送式でなくチ
ュービングポンプであるため、制御の難しい空気圧の変
動による影響がなく、液体の供給量が安定している。従
って液体による被膜の均一性の向上を図ることができ
る。
【0033】(6)請求項6記載のロール表面の液体塗
布装置によれば、上記(4)及び(5)に記載の作用が
有効に発揮され、上記(3)と同様に、前記現像ロール
等の軸心に貫設される前記芯金の表面に前記接着剤の均
一な被膜を形成することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明のロール表面の液体塗布方法及
び装置を具体化した一実施例を、図面を参照して説明す
る。
【0035】図1は、本発明の実施例に係る、ロールに
貫設する芯金の表面に接着剤を塗布する方法を実施する
ための装置を示す概略図である。当該装置は、大別して
芯金供給部、乾燥部、塗布部からなる。以下それぞれに
ついて説明する。
【0036】(1)供給部 芯金カートリッジ10に、接着剤3を塗布する前の芯金
1が充填されている。この芯金カートリッジ10の供給
口11に接するように、芯金供給ロール12が駆動モー
タ13により回転している。かかる芯金供給ロール12
の表面に彫った4カ所の溝に、芯金1が一本づつ供給さ
れ、さらに芯金供給ロール12が回転することにより芯
金受け8に芯金1が一本づつ水平に供給される。
【0037】(2)乾燥部 接着剤3の塗布が終了した芯金1は、一本づつ乾燥台1
4に送られる。ここで芯金1は、図示していない丸ベル
トにより回転しつつ、乾燥機(シロッコファン)15か
ら出される微風により常温乾燥する。
【0038】(3)塗布部 芯金受け8に定められた芯金1は、ロール回転装置9
(図2参照)により軸心を中心に回転可能に両端がチャ
ックされ、所定の速度で回転できる。この状態で芯金1
の軸心と、ノズル2が水平に移動する方向とが平行にな
るように、ロール回転装置9、ノズルホルダー4、芯金
受け8の位置が決められている。ノズル2はノズルホル
ダー4により固定され、芯金1の表面とノズル2との距
離を調整するため、前記ノズルホルダー4に取り付けら
れた図示していないノズル位置調整マイクロメータによ
り、ノズル2を上下に細かく動かせることとしている。
またノズルホルダー4によりノズル2は水平に移動でき
る。これによりノズル2は、芯金1の表面と一定の距離
を保ち、芯金1の中心軸と平行に移動できる。また、接
着剤槽7からノズル2までは、一本のチューブ6により
連結され、接着剤3をチュービングポンプ5により接着
剤槽7から汲み上げ、ノズル2から定量吐出できること
としている。ここでチュービングポンプ5について、そ
の原理を説明するための概念図を、図3に示す。内輪2
0と外輪21の間に複数のローラー22が挟まれている
構造であり、内輪20が回転すると、これに接している
ローラー22が回転し、ローラー22がチューブ6をし
ごく形で接着剤3を定量に送液することができる。接着
剤槽7中の接着剤3は、図示していない撹拌翼により撹
拌しつつ、図示していない粘度コントローラーにより一
定粘度に保っている。
【0039】(4)塗布方法 図2は、本実施例に係る装置の塗布工程を示す説明図で
ある。以下、芯金1の表面に接着剤3を塗布する方法
を、図2に従って説明する。
【0040】まず芯金1を所定の回転速度で回転させ
る。次にノズル2から接着剤3による一の滴が表面張力
により落下せず降下できる最長到達距離以内に、ノズル
2を芯金1の表面に接近させる。さらにノズル2から接
着剤3を定量吐出しつつ、ノズル2と芯金1の表面との
距離を保ち、芯金1と平行にノズル2を移動する。所定
幅ノズル2が移動し接着剤3の塗布が終了した後、ノズ
ル2の移動及び接着剤3の吐出を停止し、ノズル2を芯
金1の表面から遠ざける。最後に接着剤3の塗布が終了
した芯金1を所定時間高速で回転させる。
【0041】これにより、芯金1の表面に接着剤3の均
一な被膜を形成することができる。また芯金1とノズル
2が接触せず塗布が行えること、接着剤3がノズル2ま
でチューブ6で被覆されているため粘度等の接着剤3の
管理が容易なこと、等の観点により作業性が向上する。
その結果、現在手作業により行われている本作業を自動
化することができる。さらに、マスキング及び接着剤3
の回収が不要であり、経済性も増す。
【0042】また吐出された接着剤3は、全て被膜の形
成に使用され損失がないため、接着剤3の吐出量とノズ
ル2の水平移動速度により被膜の厚さを任意に設定する
ことができる。つまり、接着剤3による被膜の厚さd
[m]、被膜の幅L[m]、接着剤3の吐出量Q[m
/s]、接着剤3の溶剤蒸発量Q’[m/s]、ノズ
ル2の水平移動速度v[m/s]、芯金1の半径R
[m]の関係は、以下の式で表せる。
【0043】 [π(R+d)2−πR2]・L=(Q−Q’)・L/v 被膜の厚さdは微小であることからd2を省略すると、 d≒(Q−Q’)/2πR・v となる。ここで接着剤3の溶剤蒸発量Q’は、接着剤3
により定まる。従って、接着剤3の吐出量Qとノズル2
の水平移動速度vを変化させることにより、任意に被膜
の厚さdを設定することができる。ただし、水平移動速
度に対し芯金1の回転数が小さい場合、被膜が螺旋状に
なり芯金1の表面に均一に塗布されないので、ある程度
芯金1を高速で回転させる必要がある。
【0044】なお、本発明は上記した実施例に限定され
ることなく応用可能である。例えば一般的なロールの表
面にコーティング液等の液体を均一に塗布する場合に使
用できる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明に係るロール表面の液体塗布方法及び装置によれ
ば、次のような効果がある。
【0046】(1)被膜を形成する分の液体のみをノズ
ルから定量吐出しロール表面に塗布した場合、通常液体
は滴状態で落下し、ロール表面に山状の凹凸ができる。
このため請求項1記載のロール表面の液体塗布方法によ
れば、液体による滴が表面張力によりノズルから落下せ
ず降下できる限界到達距離以内に、ノズルとロール表面
を接近させるため、上述のような液体の点滴による凹凸
ができず、液体による均一な被膜を形成することができ
る。
【0047】また吐出した液体の全てが被膜を形成する
ため、液体吐出量、ノズルの水平移動速度、及び芯金の
回転数を変化させることにより、自在に膜厚を定めるこ
とができ、またノズルの水平移動距離を変化させること
により、ロール表面に液体を塗布する幅を自在に定める
ことができる。このため作業能率が向上する。
【0048】さらに、例えば槽からノズルまでのほとん
どの部分で液体をチューブにより被覆すると、乾燥等に
よる粘度、濃度等の変化がなく、液体の管理が容易であ
ること、ロール表面の塗布最終端に被膜の盛り上がった
部分が生じる弊害がないことハケ、転写ロール等を介在
せず非接触にて塗布するためスジ、ムラが発生しない等
の理由により、ロール表面に液体の均一な被膜を簡易か
つ確実に形成することができる。
【0049】その他、マスキング及び液体の回収が不要
であることから、製造、取り扱いが容易になる。また液
体の損失が少ないことから、経済性が高い。さらに、液
体の飛散、装置への付着がなく安全衛生的にも有利であ
る。
【0050】これらのことから、現在手作業にて実施さ
れているロール表面の液体塗布作業を自動化し、品質の
安定、作業能率の一層の向上を図ることができる。
【0051】(2)請求項2記載のロール表面の液体塗
布方法によれば、液体を塗布した後のロールを高速で回
転することにより、液体による被膜を一層均一に形成す
ることができる。このため高品質のロールを製造でき、
複写機等が精密なロールを必要とする要請に答えること
ができる。
【0052】(3)請求項3記載のロール表面の液体塗
布方法によれば、上記(1)及び(2)に記載の効果が
有効に発揮され、ゴム若しくはウレタンにより成形され
た現像ロール又は帯電ロールの本体に貫設される芯金の
表面に接着剤の均一な被膜を簡易かつ経済的に形成する
ことができる。これにより前記ロール本体と前記芯金と
の均一な接着力を得ることができ、高品質の前記現像ロ
ール等を製造することができる。
【0053】(4)請求項4記載のロール表面の液体塗
布装置によれば、上記(1)及び(2)と同様の効果が
発揮できる。
【0054】(5)請求項5記載のロール表面の液体塗
布装置によれば、液体はチュービングポンプの中でチュ
ーブにより被覆され、液体が当該ポンプの内部機械に接
触しないことから、液体の管理が容易になる。また本発
明においては、槽からノズルまでを一本のチューブで連
結することができ、その場合液体はチューブの内壁以外
には触れることはなく、より液体の管理が容易となる。
このことは液体の被膜の均一性向上に寄与する。
【0055】また、本装置におけるチューブの定期的な
交換が容易に行うことができ、装置の取り扱い、整備等
が容易になる。
【0056】さらに、液体の吐出が空気圧送式でなくチ
ュービングポンプであるため、制御の難しい空気圧の変
動による影響がなく、液体の供給量が安定している。従
って液体による被膜の均一性の向上を図ることができ
る。
【0057】(6)請求項6記載のロール表面の液体塗
布装置によれば、上記(4)及び(5)に記載の効果が
有効に発揮され、上記(3)と同様に、前記芯金の表面
に接着剤の均一な被膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る、芯金の表面に接着剤を
塗布する方法を実施するための装置を示す概略図であ
る。
【図2】本実施例に係る装置の塗布工程を示す説明図で
ある。
【図3】本実施例に係るチュービングポンプの原理を示
す概念図である。
【図4】ロールの一例として一般的な帯電ロールを示す
説明図である。
【図5】ロール表面に接着剤を塗布する従来の方法を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 芯金 2 ノズル 3 接着剤 4 ノズルホルダー 5 チュービングポンプ 6 チューブ 7 接着剤槽 8 芯金受け 9 ロール回転装置 10 芯金カートリッジ 11 供給口 12 芯金供給ロール 13 駆動モーター 14 乾燥台 15 乾燥機

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平状態で回転しているロールの表面に
    液体を塗布する方法であって、 垂直下方に向けられたノズルを、前記液体による滴が前
    記ノズルから落下せず降下できる限界到達距離以内に前
    記ロールと接近させ、その状態でノズルから液体を定量
    で吐出しつつ、ノズルをロールの軸長方向と平行に移動
    させることを特徴とするロール表面の液体塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記ロールの表面に前記液体を塗布した
    後、ロールを高速で回転させる請求項1記載のロール表
    面の液体塗布方法。
  3. 【請求項3】 ゴム若しくはウレタンにより形成された
    現像ロール又は帯電ロールの軸心に貫設される円柱形の
    芯金に対し、その表面に接着剤を塗布する場合に使用す
    る請求項1又は2記載のロール表面の液体塗布方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の液体塗布方法を実
    施するため、 前記液体を供給する定量ポンプと、前記ノズルを固定し
    水平に移動させることができるノズルホルダーと、前記
    ロールとの間隔を調整するため上下に移動可能な前記ノ
    ズルと、前記ロールを水平な状態に挟持し、回転させる
    ことができるロール回転装置とを装備したロール表面の
    液体塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記定量ポンプにチュービングポンプを
    使用した請求項4記載のロール表面の液体塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記ロールをゴム若しくはウレタンによ
    り形成された現像ロール又は帯電ロールの軸心に貫設さ
    れる円柱形の前記芯金とし、前記液体を前記接着剤とす
    る請求項4又は5記載のロール表面の液体塗布装置。
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