JP2002361139A - 軸表面への塗膜形成方法及び装置 - Google Patents

軸表面への塗膜形成方法及び装置

Info

Publication number
JP2002361139A
JP2002361139A JP2001172558A JP2001172558A JP2002361139A JP 2002361139 A JP2002361139 A JP 2002361139A JP 2001172558 A JP2001172558 A JP 2001172558A JP 2001172558 A JP2001172558 A JP 2001172558A JP 2002361139 A JP2002361139 A JP 2002361139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
coating
roller
outer peripheral
coating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001172558A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4969737B2 (ja
Inventor
Shigeru Aoki
繁 青木
Takayuki Mochizuki
孝之 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2001172558A priority Critical patent/JP4969737B2/ja
Publication of JP2002361139A publication Critical patent/JP2002361139A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4969737B2 publication Critical patent/JP4969737B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸の表面に、塗膜を、凹凸等が生じることな
く、均一に、しかも簡単かつ迅速に形成することができ
るようにした軸表面への塗膜形成方法、及び装置を提供
する。 【解決手段】 一方向に定速回転させている塗布ローラ
29の外周面に、塗材30を均一な厚さで供給するとと
もに、塗布ローラ29の外周面に、塗膜を形成しようと
する円柱状の軸2を、その中心軸線回りに回転させつ
つ、塗布ローラ29と平行として、塗布ローラ29の外
周面に供給された塗材30の厚さより小さい距離だけ離
れるように接近させ、軸2が塗布ローラ29に接近後ほ
ぼ360°以上回転した後、軸2を塗布ローラ29の外
周面から離す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機等に使用さ
れる現像ローラ、帯電ローラ、給紙ローラ等のような、
円筒形の弾性発泡体ローラの中央に貫挿される、いわゆ
る芯金等の軸の表面に、接着剤等の塗膜を均一に形成す
る方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の現像ローラや帯電ローラ等の製造
工程においては、弾性発泡体に穿設した孔に、表面に熱
溶融性の接着剤の塗膜を形成した芯金を挿入し、その
後、上記接着剤を加熱して溶融させ、芯金と弾性発泡体
とを互いに接着した後、冷却し、その後弾性発泡体の外
形を、芯金を中心とした円筒状に機械加工して仕上げる
ことがある。
【0003】芯金の外周面に、熱溶融性の接着剤の塗膜
を形成する従来の方法としては、例えば、ほぼ水平とし
た芯金をその中心軸線回りに回転させつつ、液状とした
接着剤を芯金に向かって供給するノズルを、芯金の軸線
と平行に移動させるようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
従来の方法では、芯金の外周面に接着剤が螺旋状に付着
されていくので、塗膜の表面に螺旋状の凹凸が生じ、そ
の凹凸が、芯金を弾性発泡体の孔に挿入する際に、孔の
縁に引っかかり、芯金の挿入が不円滑になったり、接着
剤層に厚い部分と薄い部分とが生じ、芯金と弾性発泡体
との接着が不均一となり、接着むらが生じる等の問題が
ある。
【0005】本発明は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、軸の表面に、塗膜を、凹凸等が生じる
ことなく、均一に、しかも簡単かつ迅速に形成すること
ができるようにした軸表面への塗膜形成方法、及び装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は次のようにして解決される。 (1) 軸表面への塗膜形成方法において、一方向に定速
回転させている塗布ローラの外周面に、塗材を均一な厚
さで供給するとともに、前記塗布ローラの外周面に、塗
膜を形成しようとする円柱状の軸を、その中心軸線回り
に回転させつつ、前記塗布ローラと平行として、前記塗
布ローラの外周面に供給された塗材の厚さより小さい距
離だけ離れるように接近させ、前記軸が塗布ローラに接
近後ほぼ360°以上回転した後、軸を塗布ローラの外
周面から離す。
【0007】(2) 上記(1)項において、塗材を、熱溶
融性の接着剤とし、塗布ローラをヒータにより加熱する
とともに、塗膜を形成しようとする軸を予熱する。
【0008】(3) 上記(2)項において、塗膜が形成さ
れた軸を、塗布ローラから離した後、冷却する。
【0009】(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおい
て、塗膜が形成された軸を、塗布ローラから離すときの
離脱速度を、塗布ローラの外周面の周速とほぼ同じかま
たはそれより大とする。
【0010】(5) 軸表面への塗膜形成装置において、
モータにより一方向に定速回転させられるようにして、
フレームに支持された塗布ローラと、この塗布ローラの
外周面に、塗材を均一な厚さで供給する塗材供給手段
と、塗膜を形成しようとする円柱状の軸を、モータによ
り中心軸線回りに回転させつつ、前記塗布ローラと平行
として、前記塗布ローラの外周面に対して遠近移動可能
として支持するワーク支持手段と、前記軸を、前記塗布
ローラに対して、平行状態を保って、遠近移動させる移
動手段とを備えるものとする。
【0011】(6) 上記(5)項において、塗材供給手段
が、溶融した塗材を収容する塗材収容槽と、塗布ローラ
の外周面に対する間隔を調節可能として前記塗材収容槽
に取り付けられた膜厚調整ブレードとを備えるものとす
る。
【0012】(7) 上記(5)または(6)項において、塗
布ローラの外周面の近くに加熱用のヒータを設け、かつ
塗膜を形成しようとする軸を予熱する予熱手段を設け
る。
【0013】(8) 上記(7)項において、予熱手段を、
ヒータにより加熱されるようにした熱板と、塗膜を形成
しようとする軸を、前記熱板上を転がるように移動させ
る送り手段とを備えるものとする。
【0014】(9) 上記(5)〜(8)項のいずれかにおい
て、塗膜が形成された軸を支持し、低速で搬送する間に
軸を自然冷却するコンベヤを有する冷却手段を設ける。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の軸表面への塗膜
形成装置の一実施形態を示す。
【0016】この装置は、ほぼ直方体のフレーム(1)内
のほぼ等高の位置に、表面に塗膜を形成しようとする多
数の軸(2)(図2参照)を収容するホッパ(3)と、予熱装
置(4)と、塗布装置(5)と、冷却装置(6)とが、左から
右に向かって並ぶようにして配設され、予熱装置(4)の
右端部から冷却装置(6)の左端部にかけての上方には、
予熱された軸(2)を、予熱装置(4)から塗布装置(5)ま
で移送するのと同時に、塗布装置(5)において塗材が塗
布された軸(2)を、冷却装置(6)まで移送する移送手段
(7)が配設され、さらに冷却装置(6)の右部の上方に
は、塗材である熱溶融性の接着剤を、加熱溶融させて塗
布装置(5)に供給するための塗材溶融タンク(8)が配設
されている。
【0017】図2に示すように、ホッパ(3)の底板(3a)
は、右下方に向かって傾斜し、その右端と右方の側板(3
b)との間には、ホッパ(3)内に収容された多数の軸(2)
を、適時に油圧シリンダ(9)の作動により、上方に向か
って突き上げることができるようにしたプッシャー(10)
と、側板(3b)との間に、複数の軸(2)を縦方向に整列さ
せて下方に向けて案内する出口ガイド(11)とが設けられ
ている。
【0018】出口ガイド(11)の直下には、その最下段の
軸(2)の前後部を、前後1対のアーム(12)の先端部で受
止めて、油圧シリンダ(13)の作動により、右方の予熱装
置(4)に移送する送り装置(14)が設けられている。
【0019】図1〜図4に示すように、予熱装置(4)
は、送り装置(14)より1個ずつ送られてきた複数の軸
(2)を、鋸歯状の複数の受け溝(15a)により、左右方向
に等間隔をもって水平に支持する前後1対の支持板(15)
と、各支持板(15)の外側に、油圧シリンダ(16)により昇
降させられるようにして配設させられるとともに、上端
に、支持板(15)の上端における受け溝(15a)と同一ピッ
チで、かつ半ピッチ分だけ左右にずらして設けられた鋸
歯状の送りつめ(17)を有する前後1対の昇降板(18)と、
左端の前後部より右方に向かって切り込まれた前後1対
のスリット(20a)内に、前後の支持板(15)と昇降板(18)
とが収容され、かつ前後の支持板(15)に支持された複数
の軸(2)の下面に接するようにして、ほぼ水平に配設さ
れ、かつ内部に設けられたシーズヒータ等のヒータ(19)
により、各軸(2)を均一に予熱するようにしたほぼ水平
の熱板(20)とを備えている。
【0020】油圧シリンダ(16)の作動により、昇降板(1
8)が昇降させられる毎に、送り装置(14)により送られて
きた軸(2)、及び支持板(15)の各受け溝(15a)に受止さ
れた軸(2)は、傾斜する送りつめ(17)の縁と受け溝(15
a)の縁とに沿って順次転がりつつ、受け溝(15a)の1ピ
ッチ分だけ右方に送られる。
【0021】すなわち、支持板(15)、油圧シリンダ(1
6)、昇降板(18)等により、複数の軸(2)を、熱板(20)上
を順次右方に向けて歩進的に転がるように移動させる送
り手段(21)が形成されている。
【0022】熱板(20)は、例えば、ベリリウム銅製、ま
たは高強度アルミニウム合金製のものとするのが、強
度、熱伝達、熱伝導等の点で好ましいが、その他の材料
製のものとしてもよい。
【0023】軸(2)の予熱温度は、100℃〜130℃
とするのが好ましく、温度の局部的なばらつきは10℃
以内に止めるのが好ましい。
【0024】移送手段(7)は、フレーム(1)に水平に支
持された左右方向を向くエアシリンダ(22)により、図1
に示す左限と、同じく想像線で示す右限との範囲内を左
右方向に移動させられるようにした下向きの短寸のエア
シリンダ(23)と、その下端に設けられ、かつエアシリン
ダ(23)の作動により昇降させられるようにした水平の昇
降板(24)と、昇降板(24)の左右両側部の前後に下向きに
設けられ、かつ下端に設けた開閉式の1対のフィンガー
(25)により、軸(2)の前後の端部を把持しうるようにし
た把持手段(26)とを備えている。
【0025】図1及び図5〜図8に示すように、塗布装
置(5)は、フレーム(1)に固定され、かつ塗材溶融タン
ク(8)に塗材供給管(27)を介して接続された塗材収容槽
(28)と、その前後の側壁に軸(29a)が回転自在に架設さ
れ、かつ下部が塗材収容槽(28)内に収容された溶融状態
の塗材(30)に浸漬された前後方向を向く塗布ローラ(29)
と、塗材収容槽(28)に設けられたブレード取付壁(28a)
の上端に、塗布ローラ(29)に対する左右方向の取付位置
を調節可能として取り付けられた膜厚調整ブレード(31)
と、それと同様にしてブレード取付壁(28a)の上端両側
部に、膜厚調整ブレード(31)と上下に重合するようにし
て取り付けられた塗布幅制限ブレード(32)(32)と、軸
(2)を、回転させつつ、塗布ローラ(29)と平行かつ水平
として、塗布ローラ(29)に対して遠近移動可能として支
持するワーク支持手段(33)とを備えている。
【0026】図7に示すように、塗材収容槽(28)には、
その中に収容された塗材(30)の温度を検出する温度セン
サ(34)と、その温度センサ(34)の検出温度が予め設定し
た設定温度を維持するように、塗材(30)を加熱するヒー
タ(35)と、塗材収容槽(28)内の塗材(30)の液位を検出
し、その液位が常に予め定めた範囲内に維持されるよう
に、塗材溶融タンク(8)からの塗材(30)の供給量を調節
するための液位センサ(36)とが設けられている。
【0027】図6に示すように、塗材収容槽(28)の後端
から突出する塗布ローラ(29)の軸(29a)の後端部には、
スプロケット(37)が固嵌され、このスプロケット(37)
と、塗材収容槽(28)の左側方に設置されたモータ(38)の
軸に固嵌されたスプロケット(39)とには、チェーン(40)
が掛け回され、塗布ローラ(29)は、モータ(38)の作動に
より、スプロケット(37)(39)とチェーン(40)を介して、
図7における反時計回りに定速回転させられるようにな
っている。
【0028】図5及び図6に示すように、ワーク支持手
段(33)は、塗材収容槽(28)の下方に前後方向を向くよう
にして配設され、かつ横送り装置(41)により、左右方向
に移動させられるようにしたスライドテーブル(42)と、
その前後の端部より起立する支持台(43)(43)の上部に設
けられ、軸(2)を、塗材収容槽(28)の上方において、塗
布ローラ(29)と平行かつ水平の前後方向を向くようにし
て前後から挟む芯出し軸(44)と主軸(45)と、後部の支持
台(43)に設けられ、主軸(45)を介して軸(2)を、図7に
おける時計方向に回動させるモータ(46)とを備えてい
る。
【0029】芯出し軸(44)と主軸(45)とは、旋盤におけ
るのと同様のものでよく、主軸(45)側に、ワークである
軸(2)を把持するチャック(図示略)を設け、またエアシ
リンダ(47)(48)の作動により、互いに内方に進退させら
れて、移送手段(7)における把持手段(26)により把持さ
れた軸(2)を、前後から挾圧把持したり、離脱したりし
うるようになっている。
【0030】横送り装置(41)は、スライドテーブル(42)
の下面に設けた下向き突部(42a)に穿設したねじ孔(図示
略)に螺合する左右方向を向くねじ杆(49)を、フレーム
(1)に設けたモータ(50)により正逆回転させることによ
って、スライドテーブル(42)を左右方向に移動させるこ
とができるようになっている。
【0031】塗布装置(5)においては、塗布ローラ(29)
の外周面と膜厚調整ブレード(31)との間隙(D1)が適切な
値となるように、膜厚調整ブレード(31)の位置を調整し
てブレード取付壁(28a)に固定するとともに、塗布幅制
限ブレード(32)を、その先端が塗布ローラ(29)の外周面
に常時摺接するようにして位置を調整した上で、ブレー
ド取付壁(28a)に固定する。
【0032】間隙(D1)は、塗材の材質、軸(2)の外周面
に形成しようとする塗膜の厚さ等に基づいて定めるのが
よいが、例えば、塗材(30)をEVA系の接着剤とした場
合は、30〜500μmとするのがよい。
【0033】この実施形態においては、塗材溶融タンク
(8)、塗材供給管(27)、塗材収容槽(28)、膜厚調整ブレ
ード(31)、塗布幅制限ブレード(32)等により、塗布ロー
ラ(29)の外周面に、塗材を均一な厚さで供給する塗材供
給手段(51)が形成されている。
【0034】冷却装置(6)は、移送手段(7)における右
方の把持手段(26)により把持されて送られてきた軸(2)
の前後の端部を支持し、それを右方に向けて低速で搬送
する間に、軸(2)を自然冷却するようにしたコンベヤ(5
2)を備えている。必要に応じて、コンベヤ(52)上に支持
された多数の軸(2)に、冷却用の空気を供給する送風機
(図示略)を設けてもよい。
【0035】次に、上述の装置を用いた、本発明の軸表
面への塗膜形成方法の一実施要領について説明する。
【0036】上記装置の各部の駆動手段やヒータ等は、
それらに接続された制御装置により、以下の説明のよう
に作動するように、すべて自動的に制御されるようにす
るのが好ましい。
【0037】ホッパ(3)内に収容された多数の軸(2)
は、予め定めたサイクルタイム毎に、送り装置(14)によ
り、1個ずつ予熱装置(4)に送られる。
【0038】予熱装置(4)においては、送り装置(14)に
より送られてきた軸(2)は、送り手段(21)における昇降
手段(24)の1回の昇降毎に、支持板(15)の受け溝(15a)
に1ピッチずつ転がりつつ、歩進的に右方に送られ、そ
の間に、ヒータ(19)により設定温度、例えば195℃に
加熱された熱板(20)により、均一に加熱(予熱)される。
【0039】予め定めた温度、例えば110℃までほぼ
均一に加熱されて、支持板(15)の右端部に到達した軸
(2)は、移送手段(7)における左方の把持手段(26)によ
り前後の端部が把持されて、塗布装置(5)における所定
の位置まで移送される。
【0040】この位置で、軸(2)は、ワーク支持手段(3
3)における芯出し軸(44)と主軸(45)とにより前後から挾
まれ、次いで移送手段(7)における把持手段(26)のフィ
ンガー(25)が開いて、移送手段(7)は原位置に復帰させ
られる。
【0041】軸(2)は、この後、モータ(46)の作動によ
り、図7における時計回りに、例えば200〜400rp
m の回転数で回転させられつつ、横送り装置(41)の作動
により、塗布ローラ(29)に向かって、それと平行かつ水
平状態を保って、例えば0.5m/sec の速度で右方へ移
動させられる。
【0042】一方、塗布ローラ(29)は、モータ(38)の作
動により、図7における反時計方回りに、例えば20rp
m の回転数で回転させられ、このとき、その下部が塗材
(30)内に浸漬されているので、塗材(30)が外周面に付着
し、その厚さは、膜厚調整ブレード(31)の通過時に、上
述のように設定された間隙(D1)とほぼ同一厚さに調整さ
れ、余分な塗材(30)は膜厚調整ブレード(31)により掻き
落される。また、塗布ローラ(29)の外周面の両側部に付
着した塗材(30)は、塗布幅制限ブレード(32)によりすべ
てが掻き落され、塗布ローラ(29)の外周面に付着した塗
材(30)の幅は、軸(2)の外周面における所望の塗材付着
領域に制限される。塗材(30)はEVA系の接着剤とし、
塗材収容槽(28)の温度は140℃とする。
【0043】この状態で、軸(2)が、塗布ローラ(29)の
外周面に供給された塗材(30)の厚さより小さい予め定め
た距離まで塗布ローラ(29)に接近すると、すなわち、軸
(2)と塗布ローラ(29)との間隙(D2)が、間隙(D1)より小
さい予め定めた値に到達すると、横送り装置(41)による
軸(2)の右進が停止させられる。
【0044】間隙(D2)は、塗材(30)をEVA系の接着剤
とし、かつ間隙(D1)を上述のように30〜500μmと
した場合、例えばD2=D1−(10〜200μm)とするの
が好ましい。
【0045】このとき、軸(2)の外周面には、塗布ロー
ラ(29)の外周面に付着していた塗材(30)が、転写される
ように移行して均一に付着する。
【0046】このときの軸(2)の外周面の周速と、塗布
ローラ(29)の外周面の周速とは、ほぼ一致させておくの
が好ましい。それによって、軸(2)の外周面に付着する
塗材(30)の厚さが所望のものより薄くなったり(軸(2)
側が早い場合)、または塗布ローラ(29)の外周面におけ
る軸(2)の上流側に、塗材(30)のたまりが生じたり(軸
(2)側が遅い場合)するのを防止することができるから
である。
【0047】軸(2)の右進が停止した時点から、軸(2)
がほぼ360°以上回転したとき、横送り装置(41)が上
述と逆方向に作動し、軸(2)は、塗布ローラ(29)から離
れるように、左方に移動させられる。
【0048】このときの軸(2)が塗布ローラ(29)から離
脱するときの離脱速度は、塗布ローラ(29)の外周面の周
速とほぼ同じかまたはそれより大きい値、例えば2m/se
c に設定するのが好ましい。それより低速とすると、上
述の軸(2)より上流側の塗材(30)のたまりが、軸(2)の
外周面に移行し、軸(2)の外周面に、軸線方向を向く塗
材(30)の盛り上がり部が形成され、軸(2)外周の塗材(3
0)の厚さが不均一になるからである。
【0049】軸(2)が、移送手段(7)への受け渡し位置
まで移動させられると、横送り装置(41)の作動が停止
し、次いで、移送手段(7)における左方の把持手段(26)
が予熱装置(4)における最右端の軸(2)を把持するのと
同時に、右方の把持手段(26)により、ワーク支持手段(3
3)により支持されている塗装済みの軸(2)の前後の端部
が把持され、ワーク支持手段(33)の芯出し軸(44)と主軸
(45)とが前後に開いた後、塗装済みの軸(2)は、冷却装
置(6)におけるコンベヤ(52)の左端部上に移載される。
【0050】それと同時に、左方の把持手段(26)により
把持された新たな軸(2)が、ワーク支持手段(33)に、上
述したのと同様にして移載され、上述したのと同様の工
程がくり返される。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、塗布ロー
ラの外周面に付着した塗材が、軸の外周面に転写される
ように移行することによって、軸の外周面に、塗膜を、
凹凸等が生じることなく、均一に、しかも簡単かつ迅速
に形成することができる。
【0052】請求項2記載の発明によると、粘度の高い
接着剤でも、軸表面に均一に塗ることができる。
【0053】請求項3記載の発明によると、軸表面に付
着した熱溶融性の接着剤を迅速に硬化させることができ
る。
【0054】請求項4記載の発明によると、塗布ローラ
の外周面における軸より上流側に発生した塗材のたまり
が、軸表面に移行して、軸表面に軸線方向を向く塗材の
盛り上がり部が形成されるのを防止することができる。
【0055】請求項5記載の発明によると、請求項1記
載の方法の発明を効果的に実施できるとともに、構造が
簡単で安価な装置を提供することができる。
【0056】請求項6記載の発明によると、塗布ローラ
の外周面に付着する塗材の厚さを自由に調節することが
できる。
【0057】請求項7記載の発明によると、請求項2記
載の方法の発明を効果的に実施できるとともに、軸表面
に熱溶融性の塗材を均一に塗布することができる装置を
提供することができる。
【0058】請求項8記載の発明によると、塗膜を形成
しようとする軸を、安価な手段により、連続的に、かつ
均一に予熱することができる。
【0059】請求項9記載の発明によると、請求項3記
載の方法の発明を効果的に実施できる安価な装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一実施形態の一部を破断した正
面図である。
【図2】同じく、その装置におけるホッパと予熱装置と
の縦断正面図である。
【図3】同じく、予熱装置の主要部を模式的に示す平面
図である。
【図4】同じく、予熱装置の主要部を模式的に示す正面
図である。
【図5】同じく、塗布装置の正面図である。
【図6】同じく、塗布装置の平面図である。
【図7】同じく、塗布装置の主要部を模式的に示す縦断
正面図である。
【図8】同じく、塗布装置の主要部を模式的に示す平面
図である。
【符号の説明】
(1)フレーム (2)軸 (3)ホッパ (3a)底板 (3b)側板 (4)予熱装置 (5)塗布装置 (6)冷却装置 (7)移送手段 (8)塗材溶融タンク (9)油圧シリンダ (10)プッシャー (11)出口ガイド (12)アーム (13)油圧シリンダ (14)送り装置 (15)支持板 (15a)受け溝 (16)油圧シリンダ (17)送りつめ (18)昇降板 (19)ヒータ (20)熱板 (20a)スリット (21)送り手段 (22)エアシリンダ (23)エアシリンダ (24)昇降板 (25)フィンガー (26)把持手段 (27)塗材供給管 (28)塗材収容槽 (28a)ブレード取付壁 (29)塗布ローラ (29a)軸 (30)塗材 (31)膜厚調整ブレード (32)塗布幅制限ブレード (33)ワーク支持手段 (34)温度センサ (35)ヒータ (36)液位センサ (37)スプロケット (38)モータ (39)スプロケット (40)チェーン (41)横送り装置 (42)スライドテーブル (42a)下向き突部 (43)支持台 (44)芯出し軸 (45)主軸 (46)モータ (47)(48)エアシリンダ (49)ねじ杆 (50)モータ (51)塗材供給手段 (52)コンベヤ (D1)(D2)間隙
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC23 AC30 AC64 BB22X BB93Y CA48 DA15 DC15 EA35 EB15 4F040 AA04 AB01 AC01 BA13 BA14 CB02 CB23 CB33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に定速回転させている塗布ローラ
    の外周面に、塗材を均一な厚さで供給するとともに、前
    記塗布ローラの外周面に、塗膜を形成しようとする円柱
    状の軸を、その中心軸線回りに回転させつつ、前記塗布
    ローラと平行として、前記塗布ローラの外周面に供給さ
    れた塗材の厚さより小さい距離だけ離れるように接近さ
    せ、前記軸が塗布ローラに接近後ほぼ360°以上回転
    した後、軸を塗布ローラの外周面から離すことを特徴と
    する軸表面への塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】 塗材を、熱溶融性の接着剤とし、塗布ロ
    ーラをヒータにより加熱するとともに、塗膜を形成しよ
    うとする軸を予熱することを特徴とする請求項1記載の
    軸表面への塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 塗膜が形成された軸を、塗布ローラから
    離した後、冷却することを特徴とする請求項2記載の軸
    表面への塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 塗膜が形成された軸を、塗布ローラから
    離すときの離脱速度を、塗布ローラの外周面の周速とほ
    ぼ同じかまたはそれより大とした請求項1〜3のいずれ
    かに記載の軸表面への塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 モータにより一方向に定速回転させられ
    るようにして、フレームに支持された塗布ローラと、こ
    の塗布ローラの外周面に、塗材を均一な厚さで供給する
    塗材供給手段と、塗膜を形成しようとする円柱状の軸
    を、モータにより中心軸線回りに回転させつつ、前記塗
    布ローラと平行として、前記塗布ローラの外周面に対し
    て遠近移動可能として支持するワーク支持手段と、前記
    軸を、前記塗布ローラに対して、平行状態を保って、遠
    近移動させる移動手段とを備えることを特徴とする軸表
    面への塗膜形成装置。
  6. 【請求項6】 塗材供給手段が、溶融した塗材を収容す
    る塗材収容槽と、塗布ローラの外周面に対する間隔を調
    節可能として前記塗材収容槽に取り付けられた膜厚調整
    ブレードとを備えていることを特徴とする請求項5記載
    の軸表面への塗膜形成装置。
  7. 【請求項7】 塗布ローラの外周面の近くに加熱用のヒ
    ータを設け、かつ塗膜を形成しようとする軸を予熱する
    予熱手段を設けたことを特徴とする請求項5または6記
    載の軸表面への塗膜形成装置。
  8. 【請求項8】 予熱手段が、ヒータにより加熱されるよ
    うにした熱板と、塗膜を形成しようとする軸を、前記熱
    板上を転がるように移動させる送り手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項7記載の軸表面への塗膜形成装
    置。
  9. 【請求項9】 塗膜が形成された軸を支持し、低速で搬
    送する間に軸を自然冷却するコンベヤを有する冷却手段
    を設けたことを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記
    載の軸表面への塗膜形成装置。
JP2001172558A 2001-06-07 2001-06-07 軸表面への塗膜形成方法及び装置 Expired - Lifetime JP4969737B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001172558A JP4969737B2 (ja) 2001-06-07 2001-06-07 軸表面への塗膜形成方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001172558A JP4969737B2 (ja) 2001-06-07 2001-06-07 軸表面への塗膜形成方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002361139A true JP2002361139A (ja) 2002-12-17
JP4969737B2 JP4969737B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=19014162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001172558A Expired - Lifetime JP4969737B2 (ja) 2001-06-07 2001-06-07 軸表面への塗膜形成方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4969737B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040480A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Honda Motor Co Ltd 粘性材料の塗布装置
KR101841891B1 (ko) * 2017-12-15 2018-03-23 이진수 전지용 분리막의 코팅장치
CN108393231A (zh) * 2018-04-04 2018-08-14 可瑞昶科技(苏州)有限公司 一种自动软轴涂油设备
KR102154448B1 (ko) * 2019-11-21 2020-09-10 우성전기공업 주식회사 스파이럴 라미네이트 튜브 제조용 접착제 도포장치
CN115157512A (zh) * 2022-06-17 2022-10-11 太湖方舟新材料科技有限公司 一种薄膜加热成膜设备

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724381A (ja) * 1993-07-12 1995-01-27 Ricoh Co Ltd 塗布装置及び同装置を用いる塗布方法
JPH07304117A (ja) * 1994-05-10 1995-11-21 Tokai Rubber Ind Ltd 帯電ロールおよびその製法
JPH10216591A (ja) * 1997-02-04 1998-08-18 Fuji Xerox Co Ltd ロール塗布方法およびその装置
JP2001134114A (ja) * 1999-11-08 2001-05-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 電子写真用ローラの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724381A (ja) * 1993-07-12 1995-01-27 Ricoh Co Ltd 塗布装置及び同装置を用いる塗布方法
JPH07304117A (ja) * 1994-05-10 1995-11-21 Tokai Rubber Ind Ltd 帯電ロールおよびその製法
JPH10216591A (ja) * 1997-02-04 1998-08-18 Fuji Xerox Co Ltd ロール塗布方法およびその装置
JP2001134114A (ja) * 1999-11-08 2001-05-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 電子写真用ローラの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040480A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Honda Motor Co Ltd 粘性材料の塗布装置
KR101841891B1 (ko) * 2017-12-15 2018-03-23 이진수 전지용 분리막의 코팅장치
CN108393231A (zh) * 2018-04-04 2018-08-14 可瑞昶科技(苏州)有限公司 一种自动软轴涂油设备
KR102154448B1 (ko) * 2019-11-21 2020-09-10 우성전기공업 주식회사 스파이럴 라미네이트 튜브 제조용 접착제 도포장치
CN115157512A (zh) * 2022-06-17 2022-10-11 太湖方舟新材料科技有限公司 一种薄膜加热成膜设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4969737B2 (ja) 2012-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20010052317A1 (en) A board coating system
WO2008027417A2 (en) Apparatus and method for coating fasteners
US20080080954A1 (en) Coated fastener
JP4969737B2 (ja) 軸表面への塗膜形成方法及び装置
TWI787346B (zh) 用於處理玻璃帶的系統及方法
KR20030088983A (ko) 전사 인쇄방법및 장치
WO2019061745A1 (zh) 一种自动化剥皮机
JPH08188289A (ja) 可撓性ベルト製造方法及び装置
CN108608212B (zh) 一种汽车用管体深加工系统及其加工方法
US4972569A (en) Method for rotatingly transferring hollow cylindrical articles
JP2008279347A (ja) ホットメルト塗布装置およびホットメルト塗布方法
JP2001107207A (ja) 溶融めっき設備
KR20170021224A (ko) 코팅막이 형성된 절삭 공구의 성막 장치, 절삭 공구용 코팅막의 성막 방법
US3394680A (en) Machine for applying to cylindrical objects a controlled thickness of electrical coating material
JP2006136795A (ja) 棒状部材のシゴキ自動塗装方法及びそのシゴキ自動塗装装置
JP2004252228A (ja) 加熱定着ローラの離型層平滑化装置、及び平滑化方法
KR101420759B1 (ko) 플럭스가 도포된 평판 튜브형 냉매관 제조장치
JP2004306400A (ja) 版材製造装置および版材製造方法
TW201641184A (zh) 熔融爐之長條型料材供應裝置
JPS6325937B2 (ja)
CN217433793U (zh) 一种铜管上料设备
JPS6129862B2 (ja)
JPS6022985B2 (ja) ライニング方法及び同装置
CN215141412U (zh) 一种数码影像胶片表面涂层换贴装置
JPH0636901B2 (ja) ロールコーティング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250