JP2001134114A - 電子写真用ローラの製造方法 - Google Patents

電子写真用ローラの製造方法

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JP2001134114A
JP2001134114A JP31747799A JP31747799A JP2001134114A JP 2001134114 A JP2001134114 A JP 2001134114A JP 31747799 A JP31747799 A JP 31747799A JP 31747799 A JP31747799 A JP 31747799A JP 2001134114 A JP2001134114 A JP 2001134114A
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roller
coating
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coating liquid
layer
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JP31747799A
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Toshibumi Matsumiya
俊文 松宮
Kenji Kobayashi
健二 小林
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観上の欠陥をなくし、均一な被覆層を形成
せしめる電子写真用ローラの製造方法を提供する点にあ
る。 【解決手段】 本発明に係るローラの製造方法は、
(a)水平状態に支持したローラ状弾性体5、転写ロー
ラ11を同一方向に所定速度で回転させ転写ローラ11
上の塗工液の膜厚を均一にさせつつ(b)ローラ状弾性
体5を転写ローラ11に押しあて(c)所定時間回転さ
せた後に転写ローラ11から引き離した後に塗膜を乾燥
させ、そののちスプレー塗布装置により前記塗膜の外表
面に塗工液を吹き付け所定時間塗布を行うことにより被
覆層を形成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
プリンターまたはファクシミリ等の受信装置などの画像
形成装置において、電子写真プロセスを採用した電子写
真装置に組み込まれる現像ローラ、帯電ローラなどのロ
ーラの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置を採用する装置において
は、感光体などの静電潜像担持体の周辺に、静電潜像担
持体を帯電させる帯電ローラ、トナーを静電潜像担持体
へ供給し静電潜像を顕在化させて現像を行う現像ロー
ラ、並びに顕在化したトナー像を記録用紙に転写させる
転写ローラなどの各種の電子写真用ローラが配置されて
いる。
【0003】これらローラの外周面には、ディップ塗布
やスプレー塗布などを用いて、数μm〜数十μmの被覆
層が形成されることが多く、この被覆層を設けることに
より、現像ローラにおいては、トナーフィルミング(長
期使用によりトナーがローラ表面に固着する現象)を防
止してトナー帯電性を向上させることができ、また帯電
ローラにおいては、帯電ムラが防止でき、更に転写ロー
ラにおいては、トナー離型性を向上させることができる
ようになる。ところで、前記被覆層がこのような機能を
十分に発揮するには、(1)ローラの外径バラツキを小
さくする必要があり、そのために均一な層厚をもつこ
と、(2)その表面に凹凸欠陥をもたないことが必須で
ある。例えば、現像ローラとして用いるとき、前記の不
均一な層厚や凹凸欠陥があると、感光体表面と接触する
接触方式の現像ローラの場合、感光体表面とローラ表面
との間のニップ幅や接触圧が変動し、また、感光体表面
との間に所定の間隙幅をもつ非接触方式の現像ローラの
場合は、その間隙幅が変動するので、何れの方式でも画
像に欠陥が現れることとなる。
【0004】従来、被覆層の形成方法としては、(a)
塗工液面に対しローラ軸を垂直方向に支持し、そのロー
ラを塗工液に浸漬した後、引き上げる方法(垂直ディッ
プ法)、(b)塗工液面に対しローラ軸を水平に支持
し、そのローラを回転させつつ、その外周面を塗工液に
接触・浸漬した後に、引き上げる方法(水平ディップ
法)、(c)ローラを回転させながらスプレーにより塗
装を行う方法、(d)塗工液に転写ローラを浸けコンマ
ロールにより膜厚を規制しローラに塗布を行う方法など
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の各方法は、それぞれ問題を抱えている。まず、前
記(a)の垂直ディップ法は、塗工液を塗布する必要の
ないローラの軸部にまで塗工液が付着するため、この塗
膜を取り除く必要が生じ、また、ローラ外周面に塗布さ
れた塗工液が重力の作用でローラ下部に垂れ流れ、ロー
ラ下部電極の膜厚が増すため、不均一な被覆層が形成さ
れるという問題があった。
【0006】(b)の水平ディップ法では、塗工液面か
らローラを引き離す際に、その表面張力により余分の塗
工液がローラ外周面に付着するという、いわゆる液引き
が生じ易く、また、ローラを回転させつつ塗工液に浸漬
するので巻き込みによる気泡の発生があり、これが塗工
面に付着するため、凹凸欠陥のある不均一な被覆層が形
成されるなどの問題が生じていた。
【0007】(c)のスプレー塗布法は、塗工液を数十
μmの球体にしてスプレーノズルから噴出させ、塗布を
行うため外観は良好であるが、膜厚が薄くなり必要な膜
厚を稼ぐには数回塗布を繰り返さなければならない。ま
た、一度に多量の塗工液を塗布してしまうと液が垂れて
前記(a)と同様、膜厚が不均一な被覆層が形成される
という問題があった。
【0008】(d)のロールコータについては、転写ロ
ーラとローラを引き離す際に、水平ディップ法で発生し
た液引き現象と同様の液引き現象が生じやすく、外観上
問題のある被覆層が形成されてしまうなどの問題を有し
ていた。本発明はかかる現況に鑑みなされたもので、凹
凸欠陥や層厚不均一が発生せず、しかも充分な層厚を有
する被覆層が得られる電子写真用ローラの製造方法を提
供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明の電子写真用ローラの製造方法は、ロールコータ塗布
を施したローラ表面に対して更にスプレー塗布を施すも
のであり、より詳細には、水平に配した転写ローラに対
して塗布対象物としてのローラをその軸を水平な状態と
なして対面支持し、塗布対象ローラと転写ローラを同一
方向に回転させながら両ローラを接触させて塗布対象ロ
ーラの表面に塗工液を被覆させ、次いで前記塗工液が被
覆された表面に更にスプレー塗布を施して仕上げるとい
うものである。ロールコータ塗布は、水平状態となした
塗布対象ローラに対して行われるので、形成される塗膜
の厚みは軸方向において均一となる。次いでロールコー
タ塗布を終えたローラは転写ローラから引き離され乾燥
される。転写ローラから引き離す際に発生した液引きに
よる痕跡が乾燥後のローラ表面に残ることとなるが、こ
の痕跡は次いで行われるスプレー塗布によって覆い隠さ
れ、これにより凹凸欠陥や層厚不均一のない均一化され
た被覆層が得られる。そして得られた被覆層はスプレー
塗布による塗膜の下にロールコータ塗布による塗膜が存
在するので、充分な層厚が確保される。このように本発
明は、塗布対象ローラを転写ローラから引き離す際に発
生する液引きの痕跡をスプレー塗布により隠し、またス
プレー塗布だけでは膜厚が薄いという欠点をスプレー塗
布の下地としてロールコータ塗布を行っておくことで解
消するものである。
【0010】ここで、ロールコータ塗布時の転写ローラ
と塗布対象ローラの回転速度は0.5〜6.0m/mi
nにすることが好ましく、またロールコータ塗布時の塗
工液の粘度は70〜200cPの範囲に調整することが
好ましい。また、スプレー塗布時の塗工液の粘度は10
〜70cPが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
に係る実施形態について説明する。図1は、本発明に係
る電子写真用ローラの一実施例を示す概略断面図であ
る。本実施例の電子写真用ローラ1は、SUSやアルミ
ニウム合金、導電性樹脂などからなる外径1mm〜12
mm程度の導電性芯体2の外周面上に弾性体層3を形成
し、この弾性体層3の外周面上に、厚みが10μm〜7
0μm程度の被覆層4を形成して構成されるものであ
る。尚、前記弾性体層3は、被覆層4に接する層とし
て、ゴムローラの電気抵抗を調整する抵抗調整層、被覆
層4との接着性を高めるプライマー層などを単層あるい
は複数層を有していてもよい。
【0012】前記弾性体層3の樹脂材料には、オキシア
ルキレン系、飽和炭化水素系、ウレタン系およびシロキ
サン系などの樹脂を主成分とし、ウレタン化反応、ウレ
ア化反応などのイソシアネート基に起因する反応、ヒド
ロシリル化反応もしくは加水分解縮合反応などにより液
状物から硬化する反応性有機樹脂材料を用いるのが好ま
しいが、この他に、NBR(ニトリルブタジエンゴ
ム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CR(クロ
ロプレンゴム)、EPDMなどのエチレン−プロピレン
系ゴム、ミラブル型シリコーンゴムなどを用いることが
できる。
【0013】また、前記弾性体層3は、このような樹脂
材料を用いて押出成形または射出成形などにより、所定
温度、所定時間で樹脂を硬化させることにより形成され
る。また、押出成形法により弾性体層3を形成した後
に、この弾性体層3の軸心に前記導電性芯体2を貫通さ
せ、接着剤などを用いて固定してもよいし、もしくは、
射出成形用金型内の成形空間に配置した導電性芯体2の
周囲に弾性体層3を射出成形してもよい。
【0014】このように導電性芯体2の外周面上に弾性
体層3を形成してなるローラ状弾性体の外周面に被覆層
4を塗布形成する方法について以下に詳説する。本発明
の製造方法はロールコータ塗布を行ったのちスプレー塗
布を行うものであり、本製造方法を実施するために使用
する塗工装置にはロールコータ塗布を行う装置とスプレ
ー塗布を行う装置とが備えられている。
【0015】図2はロールコータ塗布を行う装置の概略
構成を示している。図2において、符号5は水平な状態
で回転支持されたローラ状弾性体、2a,2bは導電性
芯体2の両端部である軸部、6は前記軸部2aを支持す
る軸受部、17は前記ローラ状弾性体5を回転させるモ
ータ、16は塗工液、15は塗工液16を収容する塗工
液槽、11は塗工液16をローラ弾性体5にコーティン
グする転写ローラ、13は転写ローラ11を回転させる
モータ、12は転写ローラにコーティングされた塗工液
16の厚みを調整するコンマローラ、14はコンマロー
ラ12を回転させるモータ、18は前記ローラ状弾性体
5とローラ状弾性体5を回転させるモータ17を固定す
る治具、19は治具18を前後にスライドさせローラ状
弾性体5を転写ローラと接触させるリニアガイドを示し
ている。
【0016】一方、図4は、スプレー塗布を行う装置の
概略構成を示している。図4において、符号5はローラ
状弾性体、2a,2bは導電性芯体2の両端部である軸
部、21は前記軸部2aを支持する軸受部、22は前記
ローラ状弾性体5を回転させる駆動機、23はスプレー
ノズル、24は塗工液、26は塗工液24を収容しスプ
レーノズル23と連結された塗工液槽、25はスプレー
ノズル23を上下運動させる昇降機を示している。以
下、これら装置を用いて行われる本発明の製造方法の一
実施例について図3及び図4として示す概略説明図を用
いて説明する。
【0017】まず、図3(a)に示すように、前記モー
タ13、14、17を作動させ転写ローラ11、コンマ
ローラ12、ローラ状弾性体5を回転させる。転写ロー
ラ11を回転させると転写ローラ上にはコンマロール1
2で均一な膜厚に規制された塗工液16がコーティング
される。31は、コンマロール12のかきとりブレー
ド、32は、転写ローラ11のかきとりブレードであ
る。
【0018】次いで、図3(b)に示すように、ローラ
状弾性体5を水平方向にスライドさせて転写ローラ11
に押し当て、転写ローラ11上にコーティングされた塗
工液16をローラ状弾性体5にコーティングする。転写
ローラ11に押し当てるローラ状弾性体5は予め転写ロ
ーラ11と同一方向に回転させておき、回転状態を維持
したまま転写ローラ11に押し当てる。回転方向が同じ
であることからローラ状弾性体5の表面には塗膜が形成
される。ローラ状弾性体5及び転写ローラ11の回転速
さは共にローラ外周面の回転速さが0.5〜6.0m/
minの範囲に設定される。回転速さをこの範囲に設定
するのは次の理由からである。即ち、本発明はロールコ
ータ塗布の後にスプレー塗布を行いローラ表面に被覆層
を形成するものであるが、ロールコータ塗布における転
写ローラの回転速さが0.5〜6.0m/minの範囲
内であると、発生する液引きの膜厚は液引き部以外と比
べて15μm程度厚くなりバラツキが生ずる。しかし、
続いて行われるスプレー塗布では、ロールコータ塗布で
形成された膜を溶かすため液引き部がレベルリングさ
れ、その差が5μm程度にまで抑制され、ローラ表面層
(特に現像ローラの表面層)の膜厚バラツキとしては問
題のない範囲に収めることができる。これに対して、転
写ローラの回転速さが0.5〜6.0m/minの範囲
外であると、液引き部の膜厚が液引き部以外と比べ20
μm以上厚くなり、後続するスプレー塗布によりレベル
リングがなされたとしてもその差は10μm以下となす
ことはできず、ローラ表面層(特に現像ローラの表面
層)の膜厚バラツキとしては画に影響が出る範囲にな
る。このような理由から転写ローラの回転速さは0.5
〜6.0m/minの範囲内に設定されるのである。塗
工液16がローラ状弾性体5に均一にコーティングされ
ると図3(c)に示すように、ローラ状弾性体5を転写
ローラ11から引き離しローラ状弾性体5へのコーティ
ングを終える。そして、転写ローラから引き離したロー
ラ状弾性体5を上記塗工装置から取り外して、乾燥炉へ
移送し、所定温度で乾燥する。
【0019】次に、乾燥を終えたローラ状弾性体5を冷
まし、その後、スプレー塗布作業を行う。この作業は図
4で示される。まず、ローラ状弾性体5の軸部2aを軸
受部21にセットし駆動機22を作動させローラ状弾性
体5を回転させる。次いでスプレーノズル23を開き塗
工液24を噴霧し、昇降機25によりスプレーノズル2
3を上下運動させることによりローラ状弾性体5に塗工
液24を均一に塗布する。噴霧が完了するとローラ状弾
性体5を上記噴霧装置から取り外して、乾燥炉へ移送
し、所定温度で乾燥することで、本発明に係る被覆層4
が形成される。
【0020】ロールコータ塗布に用いる塗工液16の粘
度は、70〜200cP(センチポアズ)の範囲内に調
整されるのが好ましいが、粘度によって層厚が変化する
ため、一般的な被覆層の厚み10〜50μmを得るに
は、70〜200cPが好適である。一方、スプレー塗
布に用いる塗工液24の粘度は、10〜70cPの範囲
内に調整するのが好ましい。このような塗工液として
は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、メチル
エチルケトン(MEK)、イソプロピルアルコール(I
PA)、トルエン、メタノールなどの有機溶剤や水系に
樹脂材料を溶解したものを用いることができる。前記樹
脂材料の中でも、現像ローラを作製する場合は、トナー
フィルミング防止やトナー帯電性の観点から、分子中に
−NHCO−結合を含むポリウレタン系樹脂やポリアミ
ド系樹脂、もしくはナイロンやフッ素系などの樹脂が好
適であり、帯電ローラや転写ローラを作製する場合に
は、フッ素系樹脂が好適である。また、前記ポリウレタ
ン系樹脂の中でも、入手のし易さやトナーフィルミング
防止の観点からはポリカーボネートウレタンやエーテル
ウレタン、体積抵抗率を調整し易く好適なローラ抵抗を
得やすい観点からは特にポリカーボネートウレタンやア
クリル変性ウレタンが好ましい。更に、ゴムローラの表
面粗さやローラ抵抗を制御するなどのため、塗工液中
に、樹脂系の微粒子や導電性金属酸化物、カーボンブラ
ックなどを混入、分散させてもよい。以上のようにして
作製される電子写真用ローラは、現像ローラ、帯電ロー
ラ、転写ローラ、定着ローラなどに使用され得るもので
ある。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る塗工方法のより具体的な
実施例と比較例について詳説するが、以下の実施例は本
発明を何ら限定するものではない。 (実施例1)直径12mmのSUS製シャフトの周囲
に、厚み2mmの弾性体層を形成してなるローラ状弾性
体を用意し、このローラ状弾性体を図2に示したような
塗工装置に装着した。ロールコータ用塗工液槽には、エ
ーテル系ウレタン溶液(商品名「ハイムレンY−25
8」;大日精化社製)にウレタン粒子(粒子径:8〜1
3μm)を混入した溶液を、メチルエチルケトンとジメ
チルホルムアミドとの混合溶液で希釈した塗工液(粘度
(25℃):80cP、樹脂固形分量:10重量%)を
収容した。また、スプレー塗布用塗工液槽には、エーテ
ル系ウレタン溶液(商品名「ハイムレンY−258」;
大日精化社製)にウレタン粒子(粒子径:8〜13μ
m)を混入した溶液を、メチルエチルケトンとジメチル
ホルムアミドとの混合溶液で希釈した塗工液(粘度(2
5℃):20cP、樹脂固形分量:5重量%)を収容し
た。
【0022】次に、図3(a)〜(c)に示したような
手順、すなわち、(a)ローラ状弾性体、転写ローラ、
コンマロールの外周面を所定速度で回転させ転写ローラ
上の塗工液の膜厚を均一にさせつつ、(b)ローラ状弾
性体を転写ローラに押しあて、(c)所定時間回転させ
た後に転写ローラから引き離すという手順の後に、塗布
したローラ状弾性体を乾燥オーブンに移送し、100℃
で乾燥し、所定時間冷ましてから図4に示すようにロー
ラ状弾性体をスプレー塗布装置にセットし回転させスプ
レーノズルにより所定時間塗布を行うという手順の後
に、塗布したローラ状弾性体を乾燥オーブンに移送し、
150〜165℃で所定時間乾燥して、本実施例に係る
電子写真用ローラを作製した。
【0023】(比較例1)ロールコータ後に100℃で
乾燥させる手順以降を省略する以外は、上記実施例1と
同様にして本比較例に係る電子写真用ローラを作製し
た。
【0024】(比較例2)スプレー塗布前のロールコー
タの作業、100℃の乾燥を省略する以外は、上記実施
例1と同様にして本比較例に係る電子写真用ローラを作
製した。
【0025】以上の実施例および比較例に係る塗工方法
において、塗布方法を変えることにより種々の電子写真
用ローラのサンプルを作製した。そして、各サンプルの
被覆層の膜厚、表面粗さRa,Rzを測定し、各サンプ
ルの被覆層を目視観察して液引きの有無、ローラ側面の
保護層の塗布状況について評価した。これらの結果を以
下の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表中、「液引きの有無」の評価について
は、液引きが観察されない場合:「○」、液引きが僅か
に観察された場合:「△」、液引きが明瞭に観察された
場合:「×」で表した。また、「側面塗布」の評価につ
いては、ローラ状弾性体側面に被覆層が形成されている
場合:「○」、ローラ状弾性体側面に被覆層が形成され
ていない場合:「×」で表した。
【0028】表1に示した結果から明らかなように、ロ
ールコータ後にスプレー塗布を施した実施例1では、液
引きが観察されず側面塗布、膜厚、表面粗さが全て良好
であった。これに対してロールコータのみの比較例1で
は膜厚、表面粗さは良好であったが、液引きがかすかに
観察され、また、側面にも被覆層が形成されていなかっ
た。また、スプレー塗布のみの比較例2では液引きは観
察されず端部塗布も良好であったが、膜厚が薄く、表面
粗さも大きかった。
【0029】
【発明の効果】以上の如く、本発明の電子写真用ローラ
の製造方法は、ロールコータ塗布において転写ローラと
塗布対象ローラを共に水平状態で同一方向に回転させつ
つ、塗布対象ローラを転写ローラと接触させて、その表
面に塗工液を塗布させたのち、転写ローラから引き離し
乾燥させることにより塗膜を形成し、次いで、この塗膜
が形成されたローラを塗工液を噴霧させるスプレーノズ
ルを備えた装置にセットし、前記塗膜の外表面にスプレ
ー塗布による塗膜を形成するものとしたから、ロールコ
ータ塗布時に発生する液引きの痕跡をスプレー塗布によ
り覆い隠すことができ、またスプレー塗布のみを行った
場合の欠点である膜厚が薄くなるという問題も、スプレ
ー塗布に先立ってロールコータ塗布を行うことにより解
消でき、凹凸欠陥や層厚不均一がなく、しかも規定の膜
厚を確保した被覆層を有する電子写真用ローラを得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電子写真用ローラの一実施例を
示す概略断面図である。
【図2】 本発明の製造方法に用いる塗工装置における
ロールコータ塗布を行う装置の概略構成を示す説明図で
ある。
【図3】 本発明に係る塗工方法におけるロールコータ
塗布の説明図である。
【図4】 本発明の製造方法に用いる塗工装置における
スプレー塗布を行う装置の概略構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 電子写真用ローラ 2 導電性芯体 2a,2b 軸部 3 弾性体層 4 被覆層 5 ローラ状弾性体 11 転写ローラ 12 コンマローラ 13 転写ローラ用モータ 14 コンマローラ用モータ 15 塗工液槽 16 塗工液 17 ローラ状弾性体用モータ 18 治具 19 リニアガイド 21 軸受け部 22 ローラ状弾性体用モータ 23 スプレーノズル 24 塗工液 25 昇降機 26 塗工液槽 31 コンマローラ用かきとりブレード 32 転写ローラ用かきとりブレード
フロントページの続き Fターム(参考) 2H032 AA05 BA02 BA03 BA16 4D075 AA02 AC21 AC94 AC96 CA47 DA15 DB02 DC27 EA05 4F040 AA05 BA14 CB12 CB37 DA03 DA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平に配した転写ローラに対して塗布対
    象物としてのローラがその軸を水平状態となして対面支
    持され、塗布対象ローラと転写ローラを同一方向に回転
    させながら両ローラを接触させて塗布対象ローラの表面
    に塗工液を被覆させ、次いでその表面にスプレー塗布を
    施して仕上げることを特徴とする電子写真用ローラの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 塗布対象ローラと転写ローラの外周面の
    回転速さを0.5〜6.0m/minの範囲に調整して
    なる請求項1記載の電子写真用ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 転写ローラを用いた塗布時の塗工液の粘
    度を70〜200cP、スプレー塗布時の塗工液の粘度
    を10〜70cPの範囲に調整してなる請求項1または
    2記載の電子写真用ローラの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361139A (ja) * 2001-06-07 2002-12-17 Bridgestone Corp 軸表面への塗膜形成方法及び装置
JP2003057899A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Inoac Corp 導電性ローラ及びその製造方法

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