JP2008310253A - 一成分現像装置および該現像装置に使用される現像ローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両端部11a,11bでシール部材と摺擦しながら回転することによって、中央部12外周面に担持したトナーを現像領域に搬送する現像ローラ1であって、前記両端部の外周面において樹脂コート層13を有し、該樹脂コート層13は各端部において、表面粗さが現像ローラ軸方向Zにおける現像ローラ端面15方向で減少する一成分現像装置用現像ローラ。
【選択図】図2
Description
前記両端部の外周面において樹脂コート層を有し、該樹脂コート層は各端部において、表面粗さが現像ローラ軸方向における現像ローラ端面方向で減少することを特徴とする一成分現像装置用現像ローラ、および該現像ローラを備えた一成分現像装置に関する。
(Rz2−Rz1)/r
(式中、Rz1は樹脂コート層13における最小表面粗さ(μm)である;Rz2は中央部の表面粗さ(μm)である;rは樹脂コート層13の現像ローラ軸方向長さ(mm)である)で表される表面粗さの全体勾配は通常、0.4〜3.3μm/mmであり、好ましくは0.5〜3.1μm/mmである。
q≧s>r、特にq>s>r
を満たすことが好ましい。これによって、トナー漏れをより一層有効に防止できる。なお、図5において、端部11におけるシール部材との摺擦領域(破線による斜線領域)は、中央部12(トナー担持領域)とちょうど隣接しているが、本発明はこれらの領域が互いに一部で重なることを妨げるものではない。
(A)コート厚みを制御する方法;または
(B)樹脂コート層に含有される粗さ付与粒子の粒径または/および含有量を制御する方法。
樹脂コート処理において、例えばディッピング法を採用する場合、樹脂コート層は引き上げ速度を早くすれば厚くなり、遅くすれば薄くなる。樹脂コート層は厚いほど、当該層中に含有される粗さ付与粒子の量が多いので、表面粗さは大きくなる。一方、樹脂コート層は薄いほど、当該層中に含有される粗さ付与粒子の量が少ないので、表面粗さは小さくなる。従って、引き上げ速度を調整し、コート厚みを制御することにより、所定の表面粗さ勾配を付与できる。しかも、引き上げ速度を段階的または連続的に変化させることにより、それぞれ段階的または連続的なコート厚み勾配を付与でき、結果として段階的または連続的な表面粗さ勾配を付与できる。例えば、引き上げ速度を段階的または連続的に減少させると、コート層厚みはそれぞれ段階的または連続的に薄くなり、結果としてそれぞれ段階的または連続的に表面粗さが減少する勾配が付与される。また例えば、引き上げ速度を段階的または連続的に増加させると、コート層厚みはそれぞれ段階的または連続的に厚くなり、結果としてそれぞれ段階的または連続的に表面粗さが増加する勾配が付与される。そのような方法によると、コート液は1種類のみの調製で足りるので、製造コストの点で好ましい。
図7に示す方法では、下端にマスキングを行った芯金を、上端を所定幅だけ残して、所定のコート液に縦方向で浸漬する(図7(C))。次いで、引き上げるに際し、引き上げ速度を図7(B)に示すように調整する。詳しくは、引き上げ速度は、始めは段階的に増加させ、次いで一定に保ち、その後段階的に減少させる。その結果、図7(A)に示すような段階的厚み勾配が付与されたコート層が形成される。そのようなコート層表面には、段階的な表面粗さ勾配が付与されている。
(T2−T1)/r
(式中、T1は樹脂コート層13における最小コート厚み(μm)である;T2は中央部のコート厚み(μm)である;rは樹脂コート層13の現像ローラ軸方向長さ(mm)である)で表されるコート厚みの全体勾配は通常、0.3〜7μm/mmであり、好ましくは0.3〜4.3μm/mmである。
マスキング等を用いて所定の段階領域ごとに樹脂コート処理を行うに際し、各コート液に含まれる粗さ付与粒子の粒径または/および含有量を制御することにより、段階的な表面粗さ勾配を付与できる。例えば、粗さ付与粒子の粒径は大きいほど、コート層の表面粗さは大きくなる。一方、粗さ付与粒子の粒径は小さいほど、コート層の表面粗さは小さくなる。また例えば、粗さ付与粒子の含有量は大きいほど、コート層の表面粗さは大きくなる。一方、粗さ付与粒子の含有量は小さいほど、コート層の表面粗さは小さくなる。よって、各コート液に含まれる粗さ付与粒子の粒径または/および含有量を制御することにより、各段階領域の表面粗さを制御できるので、結果として段階的な表面粗さ勾配を付与できる。
導電性物質はコート層に導電性を付与できる限り特に制限されず、例えば、カーボンブラックや金属粒子等が挙げられる。好ましくはカーボンブラックを使用する。
(2)樹脂コート処理−ブラスト処理−樹脂コート処理。
トナーの平均粒径は特に制限されるものではなく、7μm以下、特に4.5μm〜6.5μmが好ましい。トナーの平均円形度は0.94〜0.99、特に0.95〜0.97が好ましい。トナーは平均粒径が小さいほど、また平均円形度が高いほど、トナー漏れが発生し易いが、本発明ではそのような粒径および平均円形度であっても、トナー漏れの問題を有効に防止できる。
トナーの平均円形度はFPIA−2100(シスメックス社製)によって測定された値を用いている。
フッ素含有ポリオール(ダイキン工業社製;ゼッフル)100重量部、導電性カーボンブラック(キャボット社製)8重量部、シリコーン樹脂粒子(平均粒径25μm)10重量部に、酢酸ブチル300重量部を加え、分散機を用いて分散させた。この分散物に両末端カルビノール変性の反応性シリコーン油(信越化学工業社製;X−22−16−AS)50重量部を加え、撹拌し、コーティングの主剤とした。この主剤に硬化剤としてウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成工業社製;デュラネート)を、主剤中のヒドロキシル基の当量と硬化剤中のイソシアネート基の当量とが1:1となるように配合してコート液を調製した。
所定のr値を達成するように、引き上げ速度の連続的勾配、中央部12の引き上げ速度の維持時間を調整したこと以外、実施例1と同様の方法により現像ローラを得た。
実施例1で調製したコート液を用いて以下の方法により現像ローラを得た。
外径が16mmの鉄製シャフト芯金にウレタン反応後の中央部12のコート層厚みが15μmとなるようにコート液をディッピング法にて塗布した。その際、図7(B)に示すように、上端部は3段階で引き上げ速度を早くして、中央部12は引き上げ速度を一定にし、下端部は3段階で引き上げ速度を遅くして、厚みに図7(A)に示すような勾配がつくように塗布した。なお下端部にはコーティングしない面をマスキングして塗布を行った。その後、風乾した後、140℃で60分加熱し、現像ローラを得た。
現像ローラを図6に示す現像ローラに対応させて示した。図6に示す現像ローラは樹脂コート層13が最大4段階の厚み(表面粗さ)勾配を有するものである。各段階領域の表面粗さRz11、Rz12、Rz13およびRz14、鏡面領域の表面粗さRz15、中央部12の表面粗さRz2、それらの部位の現像ローラ軸方向長さL11〜L15およびL2、ならびに厚みT11〜T14およびT2を表に示した。
所定の長さL、厚みTおよびr値を達成するように、引き上げ速度、中央部12の引き上げ速度の維持時間、Rz11〜をRz14の引き上げ距離を調整したこと以外、実施例3と同様の方法により現像ローラを得た。
実施例1で調製したコート液を用いて以下の方法により現像ローラを得た。
外径が16mmの鉄製シャフト芯金にウレタン反応後の中央部12のコート層厚みが15μmとなるようにコート液をディッピング法にて塗布した。その際、上端部および下端部も中央部12と同様のコート層厚みになるように引き上げ速度を一定にして塗布した。その後、風乾した後、140℃で60分加熱し、現像ローラを得た。
現像ローラを、図1に示す構成を有するmagicolor5430(コニカミノルタ社製)に組み込んで、1万枚の耐刷を行った。その後、機内を観察し、現像装置からのトナー漏れおよび現像ローラとシール部材とローラとの間のトナー融着について評価した。トナーの平均粒径は6.3μm、平均円形度は0.965であった。実施例1〜9において現像ローラの駆動トルクは、上記プリンタにおいて標準装備の現像ローラを使用した場合と同じであった。
5;トナー漏れは全く発生せず、トナー融着も起こらなかった;
4;トナー漏れは全く発生せず、トナー融着がわずかに起こった;
3;トナー漏れがわずかに発生し、トナー融着が起こったが、実用上問題なかった;
2;トナー漏れが発生し、トナー融着が起こり、実用上問題があった;
1;トナー漏れが大量に発生し、トナー融着が起こった。
樹脂コート層が段階的勾配を有するときの最小表面粗さRz1は、表面粗さ平均値が最も小さい領域の表面粗さ平均値である。このときの最小コート厚みT1は、コート厚み平均値が最も小さい領域のコート厚み平均値である。
樹脂コート層が連続的勾配を有するときの最小表面粗さRz1は、樹脂コート層13において、領域16との境界から現像ローラ軸方向で約0.1mm離れたところの任意の4点で測定した値の平均値である。このときの最小コート厚みT1は、当該領域のコート層を現像ローラ軸方向でカットして断面を顕微鏡で拡大することによって測定された値である。
Claims (5)
- 両端部でシール部材と摺擦しながら回転することによって、中央部外周面に担持したトナーを現像領域に搬送する現像ローラであって、
前記両端部の外周面において樹脂コート層を有し、該樹脂コート層は各端部において、表面粗さが現像ローラ軸方向における現像ローラ端面方向で減少することを特徴とする一成分現像装置用現像ローラ。 - 前記現像ローラ両端部の樹脂コート層は各端部において、表面粗さが現像ローラ軸方向における現像ローラ端面方向で段階的または連続的に減少する請求項1に記載の現像ローラ。
- 現像ローラ両端部の樹脂コート層は各端部において、コート厚みが現像ローラ軸方向における現像ローラ端面方向で減少する請求項1または2に記載の現像ローラ。
- 現像ローラの軸方向について、中央部のトナー担持領域端部から現像ローラ端面までの距離をq、現像ローラ端部の樹脂コート層の長さをr、および現像ローラ端部におけるシール部材との摺擦領域の長さをsとしたとき、以下の関係式;
q>s>r
を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像ローラ。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の現像ローラを備えた一成分現像装置。
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