JPH10216085A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JPH10216085A
JPH10216085A JP9023768A JP2376897A JPH10216085A JP H10216085 A JPH10216085 A JP H10216085A JP 9023768 A JP9023768 A JP 9023768A JP 2376897 A JP2376897 A JP 2376897A JP H10216085 A JPH10216085 A JP H10216085A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】色むらのなく、被写体の色合いを正確に観察で
き、また先端構成部の小型化を図ることができる内視鏡
を提供することにある。 【解決手段】照明手段10と観察手段11を有する内視
鏡1において、前記照明手段10は、青色LED15に
より励起され発光する白色蛍光物質16を用いたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、照明手段と観察
手段を有した医療用および工業用の内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内視鏡において、挿入部の先端部
に設けられた先端構成部に照明手段としてランプを用
い、観察手段としてCCD(固体撮像素子)を備え、ラ
ンプによって被写体を照明しながらCCDによって撮像
する医療用および工業用の内視鏡が知られている。しか
しながら、先端構成部にランプとCCDを組み込んだ構
造のものは、ランプの発熱でCCDが加熱されるため長
時間使用できないという問題があった。
【0003】そこで、前述のような問題を解決する手段
として、先端構成部に照明手段としてLED(半導体発
光素子)を用いた管内検査用カメラ装置が登録実用新案
第3007137号公報で知られている。この管内検査
用カメラ装置は、先端構成部に被写体を撮像するCCD
を設けるとともに、CCDの周囲に複数の発光ダイオー
ドを配設し、発光ダイオードから照射された単色光の被
写体反射光をCCDによって撮像するようにしたもので
ある。
【0004】また、LEDにR(赤)、G(緑)、B
(青)発光のものを1チップに集めて発光させて混色に
より略白色光として用いた内視鏡は、特開平7−275
200号公報で知られている。この内視鏡は、先端構成
部にCCDとともに、R、G、Bの発光部を有する1チ
ップの発光ダイオードを配置し、これら3色の発光ダイ
オードを同時に照射させて被写体に対して重なり合って
照射するようにしたものである。
【0005】また、従来の医療用内視鏡において知られ
ているライトガイドファイバーを用い、外部の光源装置
からの照明光を挿入部を介して先端構成部の照明窓に導
いた照明手段があり、また従来、内視鏡による蛍光探傷
は石英ファイバーと紫外光光源を組み合わせて使用して
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た登録実用新案第3007137号公報のものは、モノ
クロであって、被写体の状態を正確に捕らえることがで
きない。また、特開平7−275200号公報のもの
は、R、G、Bの発光部を有する1チップの発光ダイオ
ードを配置したものであり、各色の配光むらにより満足
な混色(白色光)が得られず色むらを生じる。
【0007】したがって、いずれのものも、例えば、工
業用内視鏡に採用して、配管内部の観察を行って腐食の
判断を行ったり、医療用内視鏡に採用して、患者の体腔
内の組織を観察して診断を行う場合に、被写体の色の判
断が重要な指標となるが、従来のLED照明では色むら
を生じるため腐食の判断や診断等の障害となる。
【0008】さらに、特開平7−275200号公報に
は1チップにR、G、Bの発光部を備えた発光ダイオー
ドが示されているが、各色の発光部の位置か異なるため
完全な白色光は得られない。また、1チップにR、G、
Bを極めて近接して集積しなければならないため発熱の
問題が生じる。さらに、ライトガイドファイバーを用い
た場合は光源とライトガイドファイバーの光の結合効率
及びライトガイドファイバーの光の伝達効率による光量
ロスが大きくエネルギー効率が低かった。
【0009】また、ライトガイドファイバーを用いた場
合は、光源とライトガイドファイバーの本数で最大光量
が決定されるため、予め設定した内視鏡外径で光学的な
明るさが決まってしまう。つまり、細い管路の観察には
少ない光量で外径を小さくした光学アダプターを準備
し、太い管路には大光量で外径の大きな光学アダプター
を準備するといった使い方ができなかった。さらに、石
英ファイバーは紫外光の伝達効率が低いため、十分な光
量が得られないというの種々の問題がある。
【0010】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、色むらのなく、被写
体の色合いを正確に観察でき、先端構成部の小型化を図
ることができる内視鏡を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、照明手段と観察手段を有する内視鏡に
おいて、前記照明手段は、半導体発光素子により励起さ
れ発光する蛍光物質を用いたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1〜図3は第1の実施形態
を示し、図1は内視鏡の全体を示す斜視図、図2は内視
鏡の全体のブロック図、図3は内視鏡の先端構成部の縦
断側面図である。図1に示すように、内視鏡1は、操作
部2と、この操作部2に接続された挿入部3と、前記操
作部2に信号ケーブル4を介して接続されたヘッドマウ
ントディスプレイ5とから構成されている。
【0013】挿入部3は可撓部6と、この可撓部6の先
端部に接続された湾曲部7と、この湾曲部7の先端部に
設けられた先端構成部8とから構成されている。この先
端構成部8の後端部には可撓部6および湾曲部7に内挿
された操作ワイヤ(図示しない)の一端側が接続されて
おり、この操作ワイヤの他端側は操作部2に設けられた
湾曲操作ノブ9に接続されている。そして、湾曲操作ノ
ブ9の操作によって操作ワイヤを押し引きすることによ
り、湾曲部7を上下、左右に湾曲して先端構成部8を目
的部位に指向できるようになっている。
【0014】先端構成部8には、図2および図3に示す
ように、照明手段10と観察手段11が設けられてい
る。照明手段10および観察手段11について説明する
と、先端構成部8の先端部本体12は円柱状で、その軸
方向に貫通する第1と第2の貫通孔13a,13bが設
けられている。
【0015】第1の貫通孔13aには合成樹脂等の絶縁
材料からなる円筒体14が内挿され、この円筒体14の
内部における後方には半導体発光素子としての青色LE
D15が装着され、この青色LED15より前部におけ
る円筒体14の内部には白色蛍光物質16が、さらに前
部にはカバーガラス17が装着されている。このカバー
ガラス17は先端部本体12の前端面と面一で、円筒体
14と水密にシールされている。さらに、青色LED1
5には電源ケーブル18が電気的に接続されており、こ
れは挿入部3内を挿通して操作部2まで延長している。
【0016】また、第2の貫通孔13bには合成樹脂等
の絶縁材料からなる円筒体19が内挿され、この円筒体
19の内部における後方には撮像素子としてのCCD2
0が装着され、このCCD20より前部における円筒体
19の内部には対物レンズ21が装着されている。この
対物レンズ21は先端部本体12の前端面と面一で、円
筒体19と水密にシールされている。さらに、CCD2
0には信号ケーブル22が電気的に接続されており、こ
れは挿入部3内を挿通して操作部2まで延長している。
【0017】また、前記操作部2にはCCU(カメラコ
ントロールユニット)23が内蔵されている。このCC
U23は電源線24を介して操作部2に対して着脱可能
なバッテリー25と電気的に接続されている。そして、
電源線24には青色LED15と接続する電源ケーブル
18が電気的に接続されている。また、CCU23には
CCD20と接続する信号ケーブル22が電気的に接続
されており、さらに、前記ヘッドマウントディスプレイ
5が接続されている。
【0018】操作部2に対して着脱可能なバッテリー2
5は、そのケース25aが内視鏡1を把持する把持部を
兼ねており、この把持部には電源オン・オフスイッチや
光量調整部(図示しない)を備えており、内視鏡1を把
持しながら操作できるようになっている。
【0019】次に、前述のように構成された内視鏡1の
作用について説明する。電源オン・オフスイッチを操作
してオンすると、青色LED15の発光部は発光すると
ともに、CCU23によってCCD20が駆動する。青
色LED15の発光部が発光すると、その前部に配置さ
れた白色蛍光物質16は励起されて発光し、白色光とし
てカバーガラス17を透過して被写体を照射する。CC
D20は白色光によって照射された被写体反射光を検出
し、その検出信号は、信号ケーブル22によってCCU
23に入力されるため、CCU23に接続されたヘッド
マウントディスプレイ5によって被写体の映像を観察す
ることができる。
【0020】したがって、単一の青色LED15の発光
部が発光し、その前部に配置された白色蛍光物質16が
励起して白色光として被写体を照射するため、色むらが
なく、例えば、工業用内視鏡に採用して、配管内部の観
察を行って腐食の判断を行ったり、医療用内視鏡に採用
して、患者の体腔内の組織を観察して診断を行う場合
に、被写体の色の判断が重要な指標となるが、色むらが
生じないため腐食の度合いの判断や組織の診断が正確に
行える。
【0021】しかも、単一の青色LED15と白色蛍光
物質16との組み合わせであるため、小型であり、先端
構成部8の小型化を図ることができ、また発熱が少な
く、CCD20に対して悪影響を及ぼすことがないとい
う効果がある。
【0022】図4は第2の実施形態を示し、第1の実施
形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。本実施形態は、発光部と白色蛍光物質とが1つのパ
ッケージに封止された白色LED26を先端部本体12
に設けられた第1の貫通孔13aに装着したものであ
り、他の部分は第1の実施形態と同様である。この白色
LED26は、白色蛍光物質を混入した透明な合成樹脂
によって発光部を包容するように封止したものであり、
発光部が発光すると、白色蛍光物質が励起して白色光と
して被写体を照射することができ、第1の実施形態と同
様な効果がある上、組立て作業性が向上し、廉価に提供
できるという効果がある。
【0023】図5および図6は第3の実施形態を示し、
第1および第2の実施形態と同一構成部分は同一番号を
付して説明を省略する。本実施形態は、白色LEDと紫
外光LEDを内視鏡光学アダプタに設けたものである。
【0024】すなわち、図5に示すように、内視鏡1の
挿入部3の先端部本体27には細径部28が設けられ、
この細径部28の外周部には雄ねじ部29が設けられ、
先端面には複数のCCD用接点30と複数のLED用接
点31が設けられている。
【0025】前記先端部本体27には小光量用光学アダ
プタ32と大光量用光学アダプタ33が交換可能に装着
できるようになっている。すなわち、小光量用光学アダ
プタ32の基端面にはCCD用接点30と複数のLED
用接点31に接続される接点(図示しない)が設けら
れ、さらに、小光量用光学アダプタ32の基端部には内
周面に前記雄ねじ部29に螺合される雌ねじ部を有する
接続環34が設けられている。さらに、小光量用光学ア
ダプタ32の先端部にはCCDからなる観察部35と白
色LED26および紫外光LED36が設けられてい
る。
【0026】白色LED26は第2の実施形態と同様の
手段によって小光量用光学アダプタ32に組み込まれて
おり、紫外光LED36は、図6に示すように構成され
ている。すなわち、円筒体37の内部には青色LED3
8が装着され、この青色LED38より前部における円
筒体37の内部には紫外光発光用蛍光物質39が、さら
に前部にはカバーガラス40が装着されている。
【0027】また、前記大光量用光学アダプタ33の基
端面には前記小光量用光学アダプタ32と同様に、CC
D用接点30と複数のLED用接点31に接続される接
点(図示しない)が設けられ、さらに、大光量用光学ア
ダプタ33の基端部にも内周面に前記雄ねじ部29に螺
合される雌ねじ部を有する接続環34が設けられてい
る。さらに、大光量用光学アダプタ32の先端部は大径
部41に形成されていて、この大径部41の中央部には
CCDからなる観察部35が設けられている。さらに、
この観察部35を中心として周囲には複数の白色LED
26と複数の紫外光LED36が配置されている。
【0028】本実施形態によれば、例えば、観察部位が
狭く、照明光量も小さくて済む場合には、内視鏡1の挿
入部3の先端部本体27に小光量用光学アダプタ32を
装着し、観察部位が広く、照明光量も大きく必要とする
場合には、内視鏡1の挿入部3の先端部本体27に大光
量用光学アダプタ33を装着することができる。いずれ
にしても、光学アダプタ32,33の後端面に設けられ
た接点を先端部本体27のCCD用接点30およびLE
D用接点31に接続した状態で、接続環34を回すこと
により、接続環34の内周面に設けられた雌ねじ部が細
径部28の雄ねじ部29に螺合して先端部本体27に対
して小光量用光学アダプタ32と大光量用光学アダプタ
33を選択的に接続できる。
【0029】しかも、小光量用光学アダプタ32と大光
量用光学アダプタ33には紫外光LED36が設けられ
ているため、紫外光を発光させることにより、蛍光探傷
が可能となる。つまり、被写体に傷があり、その傷の度
合いを蛍光探傷によって観察する場合、被写体に蛍光塗
料を塗布して蛍光塗料を傷に染み込ませる。次に、被写
体の表面の蛍光塗料を洗い流してから、その被写体に紫
外光LED36によって紫外光を照射すると、傷に残っ
た蛍光塗料が可視光で発光し、その傷の度合いを鮮明に
観察できる。
【0030】また、本実施形態においては、小光量用光
学アダプタ32と大光量用光学アダプタ33に、白色L
ED26と紫外光LED36との両方を備えているが、
白色LEDを備えた光学アダプタと紫外光LEDを備え
た光学アダプタとを備え、使用目的によって交換して内
視鏡1の挿入部3の先端部本体27に装着してもよい。
【0031】また、白色LEDと特定の波長を強化する
ために、単色LEDを組み合わせてもよく、また、ビデ
オスコープに限らず、ファイバースコープに用いてもよ
い。前記実施形態によれば、次のような構成が得られ
る。
【0032】(付記1)照明手段と観察手段を有する内
視鏡において、前記照明手段は、半導体発光素子により
励起され発光する蛍光物質を用いたことを特徴とする内
視鏡。
【0033】(付記2)半導体発光素子と蛍光物質は1
つのパッケージに封止されていることを特徴とする付記
1記載の内視鏡。 (付記3)蛍光物質の発光波長は可視光域に分布してい
ることを特徴とする付記1記載の内視鏡。
【0034】(付記4)照明手段には複数個の照明部を
設け、照明部を可視光を発光する蛍光物質を設けた照明
部と紫外光を発光する蛍光物質を設けた照明部とを混在
させたことを特徴とする付記1記載の内視鏡。
【0035】(付記5)内視鏡の先端部本体に光学アダ
プタを着脱自在に設けた内視鏡において、前記光学アダ
プタ内に半導体発光素子と、半導体発光素子により励起
され発光する蛍光物質を設けたことを特徴とする内視
鏡。
【0036】付記1〜3によれば、1つのLEDで白色
光を得ることができ、白色LEDの発光効率(Lume
n/W)は従来の内視鏡システムで用いている光源+ラ
イトガイドの100〜200倍となる。白色への変換効
率はR.G、BLEDの混色によるものよりも約2倍と
なる。付記4によれば、紫外光を内視鏡先端部で発光さ
せることにより十分な光量で蛍光探傷が可能になる。付
記5によれば、必要に応じた照明光量(LEDの数)を
得ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、照明手段に、半導体発光素子により励起され発光す
る蛍光物質を用いることにより、色むらのなく、被写体
の色合いを正確に観察でき、また先端構成部の小型化を
図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す内視鏡の全体
の斜視図。
【図2】同実施形態の内視鏡の全体のブロック図。
【図3】同実施形態の内視鏡の先端構成部の縦断側面
図。
【図4】この発明の第2の実施形態を示す内視鏡の先端
構成部の縦断側面図。
【図5】この発明の第3の実施形態を示す内視鏡の分解
斜視図。
【図6】同実施形態の紫外光LEDの縦断側面図。
【符号の説明】
1…内視鏡 2…操作部 3…挿入部 10…照明手段 11…観察手段 15…青色LED 16…白色蛍光物質

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明手段と観察手段を有する内視鏡にお
    いて、前記照明手段は、半導体発光素子により励起され
    発光する蛍光物質を用いたことを特徴とする内視鏡。
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